2005年06月08日

離婚弁護士II 第8話

『鉄の女、号泣!!』

絵里(瀬戸朝香)が、ファミリーレストランで楽しげに話す少女は
娘・和希(飯野芹菜)だった。
和希はガチャガチャの景品の象を絵里にプレゼントする。
絵里がお返しに何が欲しいか訪ねると、和希はなかなか当たらない
パンダが欲しいと言う。
「じゃ、今度ママが取ってきてあげる。」
絵里は娘と指きりする。
そんな二人の様子を、偶然通りがかった大介(玉山鉄二)が
複雑な表情で見守った。娘のお絵かき教室での絵を「ママにも見せて。」と絵里は言うが
和希は黙ったまま。
「恥ずかしいのね。」と言いながら絵里が絵を広げる。
一枚目は動物が描かれた絵。
二枚目は、和希と絵里が並んで笑った絵が描かれていた。
「和希?今日電話くれたのもそうだけど、お家・・・何かあったの?
 お家にいるのが嫌なの?」
娘が涙ぐむ。
「おい!」
突然男性の声がする。
「パパ!」娘が振り返る。
「何やってるんだよ。心配したぞ。」和希にそう言った後、男は絵里に
「今日は面接日じゃないはずだぞ。」と言う。
絵里の離婚した夫、高木正樹(田辺誠一)だった。

エステで3人並ぶ間宮貴子(天海祐希)、小向つや子(戸田恵子)、
緒方亜紀(片瀬那奈)。
つや子と亜紀は、貴子が三神達也(宇梶剛士)との3回目のデートで
動物園に行ったと聞き呆れ返る。
「先週から全然寝てない。寝かせて。」とそれ所ではない貴子。
「このままだと一生茶飲み友達ですよ。
 三神さん逃したら後がないんです。」と亜紀。
「失敬だな、君は。」と貴子。
「ラスト・チャンス!」つや子と亜紀が声を揃える。
「最後は力ずくでもいいから、とにかくやっちゃいな!」
つや子がそうけしかけた。

間宮貴子法律事務所。
大介は絵里の机の上に象とキリンのおもちゃが並べてあるのに
気づく。
「何、ぼーっとしてるんだ。働け!」
柳田俊文(佐々木蔵之介)が大介の頭を叩く。
柳田が、今度は貴子がぼーっとしている姿を見かける。
書類を叩き大きな音を立てると、貴子が我に返る。
「先生怖い!先生危ない!瞳孔開いてた。」
「びっくりした!寝不足でさ。
 昨日も延々と二人に説教されちゃってさ。
 あ〜。プレーリードッグ!?」
貴子が井上紀三郎(津川雅彦)の姿を見間違える。
紀三郎が電話のメッセージを伝えようとした時、その本人が
事務所にやってきた。

「高木と申します。佐伯絵里の、前の夫です。
 あの女が、勝手に私の娘と会っているんです。
 弁護士のくせに契約を守れないのでしたら、告訴しますよ。」

貴子らは、絵里が結婚していたばかりか、娘がいたということに
驚きを隠せない。

事務所では絵里がイライラした様子で貴子たちの話し合いが
終わるのを待っていた。

「こういうの得意なんだから。」
つや子がそう言い、絵里に事情を聞こうと試みる。
「大変だったわね。」
「何も話しませんよ。」絵里が腕組みをして答える。
「わかるわ〜。私も、経験あるから。
 私もね、バツ3なの。」
「くだらない嘘、やめてくれませんか?」
「エヘヘ〜。何があったのよ。相談にのるからー。」
「結構です!」
「あんたね!前々から言おうと思ってたんだけど、
 あんたなんか私から言わせればまだまだひよっこよ。
 ひよっこ!わかる?
 猪ならウリ坊。馬で言うところならポニーだ。
 偉そうにしてるんじゃないわよ。事情話したんさい。」
「何言ってるんですか。
 ポニーは、大きくなってもポニーですよ。
 いい年してウリ坊なのは、そっちじゃないですか。」
つや子、撃沈!
その後、仕切りの向こう側に篭り、泣いていた。
「意外と打たれ弱いからな。」
事情を聞いた柳田が仕切りを開ける。
つや子の号泣。柳田がすぐに仕切りを閉める。

高木が貴子の部屋から出てきた。
絵里と高木は目を合わせるが、何も語らず、高木が事務所を出ていく。

「個人的な問題ですから、私は何も話す気は、」
絵里の言葉を貴子が遮り言う。
「あなたの元のご主人が乗り込んできて、告訴するといきまいてる。
 この事務所の責任者として、私が対処せざるをえない。
 あなたの気持ちなんか聞いてない。
 事情を説明しなさい。」
 
絵里は、横浜地裁に在籍していた平成12年、交際中だった開業医・
高木正樹の子どもを身ごもり結婚、半年後に和希を出産した。
が、その結婚生活はわずか3年しか続かず、ふたりの間で
和希の親権をめぐる争いが起きた。
絵里が、職業柄、多忙で転勤も多いのに対し、
開業医である正樹は自宅におり、同居している正樹の両親も
子どもの面倒を見ることが可能であるなどの理由から、
和希の親権は正樹が持つことになったのだ。
絵里には、月に1度、和希と会うことが認められたが、
その約束はきちんと履行されていなかった。 
絵里が和希と会ったのは、そんな矢先に和希の方から電話があった
からだった。

「以前知らせておいた携帯に、和希から電話があったんです。
 それで、会いに行ったらそこにあの人が。
 離婚歴の事は、黙っていて悪かったと思っています。
 だけどこの件は、個人的な問題です。
 私一人で処理して、」
「ダメよ。」貴子が言う。

その頃、事務所のメンバーが中庭で絵里のことを話していた。
「あいつにそんな過去があったなんて。」と柳田。
「短い結婚期間だったから言いたくなかったんでしょうなぁ。」と紀三郎。
「でもこれ、ひどい話ですよね。
 月に一回、娘さんと会う約束とってたんでしょう?だったら。」
大介の言葉に
「面接交渉っていうのは強制力がないんですなぁ。」と紀三郎が説明する。
「じゃ、会えなくても泣き寝入り?」
「家庭裁判所に履行勧告、つまり、約束を守れと、申し立てをすることが
 出来る。
 それが認められれば裁判所がこの場合相手、だんなさんに、
 子供に会わせる様に勧告をしてくれる。
 でもまぁ、それとて、強制力がない。」と柳田。
「なかなかやっかいな案件ですな。」と紀三郎。
「いいのよ、あんな子!」つや子、再び号泣。

「あなたはいま、弁護士として感情的になりすぎている。
 元のご主人の高木さんも非常に怒っているし。
 二人がやり合ったとしても、こじれこそすれ、円満に解決するとは
 思えない。」貴子が言う。
「面接交渉を履行しないのは向こうの方です。
 それに、娘からも連絡があったから、」
「だとしても、黙って子供に会いに行けば、今後の交渉において
 相手に付けこむ隙を与えたことになる。冷静な判断とは言えない!
 いい?この件は、事務所全体に影響を及ぼし兼ねない。
 事務所のためにも放っておけないの。」
貴子はそう言い、自分が絵里の代理人になると告げる。

お絵かき教室でライオンの絵を描く和希。
和希は掲示板に貼られた母と自分の絵をじっと見つめる。

鬼の涙。
絵里以外の事務所のメンバーが集まっていた。
「離婚の時相当揉めたらしい。
 普通はよほどの理由がない限り、親権は母親側にいくもんなんだよ。」
柳田が言う。
「自業自得だってば。あんな性格だから!」
つや子の言葉を聞きながら、大介は娘と指きりする絵里の優しい笑顔を
思い出す。 
店主・大庭 保(松重 豊)が料理をテーブルに持ってくる。
思わず保を避ける柳田。
つや子が『ラクダ御膳はじめました。』と書かれたメニューを聞こうと
する。
「聞くな!聞いちゃダメ!!」柳田が恐怖に顔をこわばらせながら言い、
保の方にゆっくりと顔を向ける。
眉間にしわを寄せ、保が柳田の真後ろから睨みを利かせる。
怯えきる柳田。
貴子は象のおもちゃを手にみんなに言う。
「佐伯さんの娘さんが集めているんだって。
 パンダだけがなかなか出てこないんだってさ。」

その頃、200円を入れガチャガチャを回す絵里。
出てきたのはライオンだった。
絵里は財布から200円を取り出し、もう一度回してみる。
出てきたのは、しまうま。
絵里はガチャガチャの前に座り込み、何度も何度も繰り返していた。

『聞取署:佐伯絵里について
 【離婚の経緯】』
書類を見ながら柳田が説明する。
正樹は、絵里と和希を会わせない理由として、
和希がそれを望んでいない、と主張していた。
それに対して貴子は、絵里が受けた精神的苦痛の対価として
慰謝料を請求し、支払いたくなければ面接交渉を履行するよう
正樹に要求する。
「いけますよ、これは!」
大介に状況を説明され、絵里も微笑を浮かべる。

その頃、貴子は高木と会っていた。
「絵里からどう聞いているか知りませんが、離婚する時に
 揉めに揉めましてね。
 検事なんて忙しい職業を勝手に選んでおきながら、
 子供も育てたいなどと、勝手なことを言う。
 あの女は本当に自分勝手なんで。
 あのまま彼女に預けておいたら、幼児虐待だってし兼ねなかった。
 そういう女なんですよ。
 仕事の仕方を見ていたってわかりませんか??
 別れる時だって、彼女はありとあらゆる手段を使ってきた。
 恐ろしい女ですよ。」
「だから娘さん、和希さんに会わせないと?」
「そういうことです。」
「それは約束違反です。お電話でもお話したとおり、」
「ええ。和希と会わせるという約束を私が守らなかった。
 それによる精神的苦痛ということですよね。
 慰謝料として500万円を請求する可能性もあると。
 どうぞ。」
高木が現金500万円を貴子に差し出す。
「これでもう、娘を彼女に会わせなくていいんですよね。」
高木の行動に貴子も驚きを隠せなかった。

貴子はその500万円を受け取らずに事務所に戻った。
「当然でしょう。
 受け取ったら、面接交渉に関する話は、一応解決したことに
 なってしまう。」
相手の手回しの良さ、なんとしても娘に会わせたくないという態度に
驚く一同。
「でも・・・どうしてそこまで。」大介が呟く。
貴子らは次の手を考える。

つや子が「つや子のサンバ」を歌っている横を亜紀がそっと近づき、
ガチャガチャでゲットしたカエル2つを絵里の机に置こうとする。
そこへつや子が声をかける。
「パンダ狙ってたんですけど、これしか出なくて。」
「ちょっと顔似てんのよ、あんた。」とつや子。
「ゲロゲロ。」
亜紀も協力してあげているんですね。優しい!

高木の強硬な姿勢に、貴子は親権変更、つまり向こうにある親権を
取り戻そうと、絵里に提案する。
「一度向こうに渡った親権を取り戻すのは簡単じゃないでしょう?」
絵里の言葉に
「めずらしく弱気じゃない。あなたにしては。
 でもそれしか和希ちゃんに会う方法はない。
 高木さんの現在の養育状況を徹底的に調査するわ。
 なんとか突破口を見出して、
 向こうが子供を養育する環境として相応しくないことを立証し、
 そこを争っていく。
 大丈夫。ここまであなたと和希ちゃんを会わせたがらないのは、
 何かやましい点があるのよ。
 何より和希ちゃんは、あなたと会いたがっているんでしょう?」
貴子が絵里を見つめて微笑む。

四ツ葉保育園で情報を集める大介。
「誰、このおじさーん!?」と子供に言われ苦笑い。
その頃、紀三郎は高木医院の近所の主婦らから情報を集めていた。

和希は、活発で、頭の良い子。
誰に聞いてもそういう答えが返ってきた。
あの年齢とは思えない、大人びた子らしい。
「母親似なのかな〜、やっぱり。」貴子が微笑む。
和希は週1回、お絵かき教室に通っていて、ここでの評判も良い。

一方、父親の高木氏は開業医であるが、どうもこの2年あまり、
東京共済病院(介護老人保健施設)にも親切に行っているらしい。
学会やら何やらで、多忙を極めているようだ。

「離婚当時の条件とは変わってきてるか。
 一方で佐伯さんは、地方勤務が義務付けられている検事をやめ
 弁護士に転向。
 忙しいとはいえ、自分のペースで仕事が出来る環境にある。」と貴子。
「佐伯先生に、有利になってきていますよね。」大介が笑顔で言う。
貴子も笑顔で頷く。

鬼の涙。
絵里と貴子がカウンターに並ぶ。
「和希が描いた絵があるんです。私と手を繋いでいる。
 それもこっちに有利な証拠でしょ?」
「早く言ってよ。そういう大事な話は。」貴子が笑顔で言う。
「ついうっかりしていて。」
「わかった。調べてみる。」
「このままいけば、本当に取り戻せるかもしれませんね、和希の親権。」
二人が穏やかに微笑む。
貴子が絵里の横に置かれた書類に目をやる。
「興和物産?これ、柳田さんの案件でしょ?」
「せめて・・・顧問契約書だけでも作っておこうとおもって。」
「彼が、自分のために動いてくれているから?」
絵里が微笑む。
「いいわよ。あなただって、いっぱい案件抱えているでしょう。
 これは、私の指示なんだから。」
「はい。」
二人は穏やかな表情でグラスを傾けた。
きっと貴子の気持ちが嬉しかったんでしょうね〜!
二人の2ショットでこんなに穏やかな微笑み、今までなかったですね。
絵のことを思い出したのは、絵里が落ち着きを取り戻したって
ことでしょうか。


その頃、柳田は高木と会っていた。
「慰謝料を要求するとおっしゃったから、それを用意した。
 ところがそれは受け取らないという。
 一体何をしようっていうんですか。
 家の近所に、聞き込みに回られているそうですね。」と高木。
「それより・・・何をビクビクされているんです?
 和希ちゃんのことで、何か秘密でもあるんですか?」
「冗談じゃない!あの女とこれ以上関わりたくないんです。」
「そもそもそちらが面接交渉を履行されないから
 こういうことになったんじゃないですか?」
「先生が、あの女にどういう風に吹き込まれているか
 知りませんけど・・・。
 どうせロクでもないこと吹き込まれているんですよ。」
「どういう意味です?」柳田が高木を見つめる。

高木は興信所を使い、絵里がアルコール中毒だと言ってきた。
「確かに離婚した直後は、精神的不安定になって、
 深酒した日もありました。
 だけど仕事はきっちりしていましたし、ましてや
 アル中だなんて。」
「だと思った。検事なんて激務こなしてたら、アル中になる
 暇なんてないもの。」貴子が言う。
「そんな言いがかりを・・・。
 あ、そっか!
 向こうは状況的に不利になっているから、
 親権変更を主張されるのが怖いんだよ。逆にチャンスかもな、今。」
柳田の言葉に考え込む絵里。

絵里のデスクに並べた象、シマウマ、キリン、カエル2匹、
ライオン、カンガルー、コアラ。
つや子が「つや子のサンバ」を歌っている横を紀三郎がそっと近づき
何かを置いて立ち去る。
すかさず、つや子がそれを見に行く。
『佐伯先生へ
 パンダは出ませんでした。
 かわりによかったら・・・。
 井上紀三郎』
そして、メモの上にはプレーリードッグが2つ!

「プレーリードッグ!
 自分に似ているのしか当たらないようになっているのかしら。」
つや子が呟く。

ガチャガチャの大人買い。
私も子供が小さい頃やったな〜(笑)。
亜紀がカエル。
紀三郎がプレーリードッグ。
絵里はライオンとシマウマ、その他かな?
果たしてパンダを当てるのは!?


貴子はお絵かき教室に向かい、和希の絵を見せてもらう。
微笑ましく見ていた貴子の表情が曇る。
貴子は何に気付いたんでしょう?
腕時計?


「トムヤムクンです。」亜紀が柳田の机の上に置く。
「うんありがとう。!飲めるか、そんな。」
「嘘でーす。」

貴子が絵里を見つめる。
「新しい話が聞けました。」そのとき、大介が戻ってきた。
高木は現在週4日も、近くの総合病院に行っているそうだ。
その間、和希の面倒は同居する親が見ているという話だったが、
2年前、母親が脳梗塞で倒れて入院して以来、
通いのベビーシッターにほぼ育児を任せているらしい。
ベビーシッターが帰ったあとは、和希が一人で家にいることも
多いんだそうだ。
「ここまで、離婚時の契約と、和希ちゃんの監護、養育環境が
 違っているっていうのは、大きいですよね。」と大介。
「圧倒的にこっちに有利だよ、おい。」
柳田が大介の方をポンポンと叩く。
「これで、ほぼいけますね。」
大介の言葉に絵里は複雑な表情に。また、貴子も何かを考えていた。

亜紀、つや子、貴子が3人並んで歩いていた。
亜紀は絵里の大人しさを口にする。
「いつもだったら、間宮先生の言うことも聞かずに
 どんどん突っ走るじゃないですか。
 自分の専門分野で、しかも自分の話なのに、妙に弱気。
 どうしちゃったんだろう。」
亜紀は突然、動物ガチャガチャをやろうと言い出す。
「嫌よ、何で私があの子の為に!」とつや子。
「もうやったわよ。3回も!」
貴子はポケットから取り出したのは・・・。
「犬!3個全部!」「しかも!」「柴犬!」
「似てる!似すぎてる!」二人が笑う。

大介がガチャポンの前に座り込み、次々とレバーを回す。
地面には、数え切れないほどの景品が転がっていた。

鬼の涙。
貴子と絵里が並んでカウンターに座る。
「先生、ありがとうございました。」
「なーによ。あなたに頭下げられると、気持ち悪いー。」
「でも、これで、親権が取り戻せそうだから。
 私、和希に嫌われていると思ってたんです。
 ずっと、あの子に嫌われてるって。
 妊娠がわかったのは、司法修習生の時。
 私はまだ、籍も入れてなくて。
 なんていうか、子供が出来て嬉しいっていうよりも、
 何でこんな時に出来ちゃったんだろうって。
 彼の反対もあって、結局生んだんだけど・・・
 生んでからも、自分の仕事と育児が大変で。
 もちろん子供は可愛いんだけど、それ以上に大変っていうのが
 あって。」
「その辺から、彼とケンカが絶えなくなった?」
絵里が頷いて言う。
「娘の和希は、全部見ているんです。
 私が鬼のような顔をして、彼と争っているところを。
 なんで出来たんだろう。
 なんで生んじゃったんだろうって。
 私本気で、思ったんです。
 それを、感じているんだろうなーって。和希は。
 感受性が鋭い子供だったから。」
「あなたは、和希ちゃんを虐待したわけでも、育児放棄したわけでも
 ないじゃない。
 検事という激務をこなしながら、睡眠時間を削って育ててた。
 子供はね、わかるわよ。どれだけ親が、
 自分に愛情を注いでくれているのか。
 たとえ、短い時間でも。」
「そう。だから嬉しかったんです。
 和希が、電話をくれた時。
 マスターも飲みませんか?」絵里が言う。
「マ・マスター!?保と呼んで下さい。」
「保?保っていうんですか?いいお名前ですね。」
「ありがとうございます。」

四ツ葉保育園を訪れる貴子。
先生に尋ね、和希に話しかける。
「こんにちは。高木和希ちゃん?」
「うん!」和希が元気に答える。

「やっぱりそうか・・・。」
園の門を閉めながら、貴子がそう呟いた。

事務所に戻った貴子。
貴子の話に「そんな!」と大介が叫ぶ。
「高木さんには俺が話します。」と柳田。
「佐伯さんには、私が話します。」と貴子。

絵里は携帯で電話中、動物ガチャガチャに気付く。
電話を切った後200円を入れ、レバーを回す。
すると、パンダが当たった!
絵里は嬉しそうに笑う。
そのとき、絵里のポケベルが鳴る。貴子からの呼び出しだ。

病院の屋上。
柳田が高木を呼び出して話していた。
「こちらとしては、家庭裁判所に親権者変更の申し立てを
 することも出来るんです。
 ただ、今日お会いしたのは、もうちょっとざっくばらんに
 高木さんとお話したかった。
 お聞きしたいことがあります。」

喫茶店で会う貴子と絵里。
「親権変更の件、いよいよ調停申し立てですか? 
 順調にいってるんですよね?
 私も立った今、ガチャガチャで。」
「違うの。」
「え!?」

屋上。
「お付き合いされている女性がいる。
 そういうことですね。
 高木さんとしては、再婚も考えていらっしゃる。
 申し訳ありませんが、調べさせていただきました。
 相手の方は、この病院の薬剤師で、こちらも離婚暦があり、
 6歳と8歳の男の子がいる。
 それであなたは、和希ちゃんを、佐伯先生と徐々に
 会わせない様にしていた。
 その女性に馴染ませるために。
 違いますか?」

喫茶店。
「高木さんはあなたを恐れてた。
 付き合い始めは微妙な時期。
 しかも何より、お互い連れ子同士。
 正式な再婚が決まる前に、万一あなたに知れたら、
 和希ちゃんの監護環境が悪くなるといって。
 それこそ、親権変更申し立て兼ねないと。
 そんな騒ぎでも起きれば、再婚自体がダメになるんじゃないかって。」
「それで・・・それで和希はどうなっているんですか?
 その再婚に。」

屋上。
「喜んでいるそうですね。」
「ええ。」
「相手の連れ子の男の子も、ワンパクだけど和希ちゃんととても
 仲が良いって。
 いろんな人がいて動物園みたいって、喜んでいるって。」
柳田の言葉に、高木が静かに微笑む。

喫茶店。
「でも・・・私の絵。」
貴子はお絵かき教室から借りてきた絵を取り出す。
「これね、あなたじゃないんだって。
 腕時計、右手にしてるでしょう?
 高木さんが再婚しようとしている女性だって。
 彼女ね、右手首にあざがあって、それを隠すために、
 いつも、右手に時計をしているんだって。」
絵里がパンダのガチャガチャを握り締める。
彼女の左手首にはめられた腕時計。

病院。
「高木さん、あなたは誤解しています。
 佐伯は、確かに気の強いところはありますが、
 純粋に子供のことを思っているんです。
 今は、和希ちゃんと決められた日に、決められたように
 会いたいだけです。
 あなたの再婚を壊そうとか、親権を無理やり取り戻そうとか
 考えている訳じゃない。
 それは、私が保証します。
 和希ちゃんと会えることだけが、佐伯の心の支えなんです。」

喫茶店。
絵里がパンダを握り締めながら貴子の言葉を聞く。
「和希ちゃんは、あなたを嫌いになったとか、そういうことじゃ
 ないと思うわ。
 大人が思う以上に、子供は大人なのよ。
 あなたに電話したのも、多分、何かを伝えようとしたんじゃ
 ないかしら。
 でもあなたの顔を見たら、何も言えなくなってしまった。
 あなたは昔、自分が親権を取られて辛い思いをした。
 だから検事を辞め、一生懸命勉強して、離婚のスペシャリストに
 なった。
 私たちが集めたこの条件、はっきり言って、あなたの腕なら、
 今なら高木さんから親権を取り戻すことも出来ると思う。
 どうするか決めるのは、依頼人のあなたよ。」

事務所で一人、娘が描いた絵を見つめる絵里。
パンダの景品を手に取り見つめ、また考え込む。

貴子は一人、鬼の涙でグラスを傾ける。
保が黙って貴子を見守る。

絵里が公園に行くと、高木が女性と並んで座っている。
その視線の先には和希と二人の少年。
高木と女性は優しく3人を見守る。
ボールを追う和希。
「はい。和希ちゃん!行こうっか!」
絵里の手前で女性がボールを広い、和希に微笑む。
女性は絵里に振り返り、軽く会釈をする。
5人が仲良く手を繋ぎ帰っていく姿を、絵里はそっと見つめていた。

「親権変更の申し立ては、やめて欲しいと、
 依頼人、佐伯絵里の意向です。
 その代わり、月に一度の面接考証は、
 しっかり、履行していただけますね?」
「先生、私は、和希のために、なんとしてもこの再婚話を
 進めたかった。
 それで、絵里に過剰反応していたのかもしれません。」
「わかりますよ。お仕事大変だったんでしょう?」
「私と絵里は、とことん憎み合いました。
 別れる時に、お互い好きだった頃すら思い出せないくらい。
 でも、娘は、和希を思う気持ちだけは、同じでした。
 そんな当たり前のことに気付きました。
 今度の日曜日、会わせます。」
高木の言葉に貴子は嬉しそうに頷いた。

日曜日の動物園。
手を繋ぎ、動物園を歩く絵里と和希。
お昼は、絵里特製のお弁当。

ライオンバス。象の親子。

「本当に賢いお嬢さんですね、和希ちゃんって。」
「時々、大人びたことを言うので、驚くことがあります。
 先日、正式にプロポーズしました。
 相手も喜んでくれました。
 和希にも、話しました。
 ママとはもう会えないの?って聞くから、
 いつでも又会えるよって言っておきました。
 あの子なりに、何かを感じてはいるようでしたけど。」

「パパー!」
和希がかけよる。
「キリンがいたよ!すっごく大きかった!あとねー!」
「あのさ、和希。その話、あとで聞こうかな。
 ママたち、もう帰らなくちゃいけないんだ。」
「和希。」絵里が娘を呼び言う。
「じゃあ又ね。来月ね。
 それまで、元気でね。約束。」
二人はゆびきりをする。
和希をじっと見つめる絵里。
「ママ・・・だいじょうぶ?」
しばらく黙って娘を見つめたあと、絵里が言う。
「大丈夫よ。ママ強いから。
 あ、そうだ。」絵里がカバンを広げる。
「これ!これあげる!」
和希が、ガチャガチャのパンダを差し出す。
絵里は自分のパンダをカバンにしまい、娘を抱き寄せる。
「どうしたの?」
「ううん。なんでもない。」
絵里は娘の手からパンダを受け取った。
「ありがとう。」
和希が嬉しそうに笑った。

「みなさん、いろいろとご迷惑をおかけしました。
 小向さんも。」
「別に。私は何もしてないわよ。」そっぽを向いていたつや子が言う。
「これ。」絵里が猪の人形を見せる。
「置いてくれたの、小向さんでしょ?」
「続けて、3度もウリ坊だったの。」つや子が笑う。
絵里の机の上に、並べられた動物たち。
らくだ2個、プレーリードッグ2個、犬3個、猪3個、カエル2個、
ライオン、トラ、カンガルー、象、コアラ、ロバ(?)、カバ(?)、
ゴリラ、キリン、クマ、シマウマ。
絵里が嬉しそうに、柳田・紀三郎、貴子、つや子、亜紀を見つめる。
「ありがとうございました!」
絵里は5人に頭を下げ、そして机の上にパンダ2個を並べた。

ラクダもありましたね!
動物の並べ順と、人の並び順が同じだったことが笑えました。
あの動物の数だけ、優しさがあるってことですね〜!


絵里が事務所を出ると、階段に大介が座っていた。
絵里に声をかけられ、慌てる大介。
足元をガチャガチャのケースが転がる。
「そんなにいっぱい取って、どうせパンダ出なかったんでしょう?」
大介が黙って頷く。
「落ち込んでいるとでも思った?幸いそんな暇はないの。
 明日朝一で家裁よ。
 今日中に安藤さんの書類、まとめておいて。」
絵里はそう言い、歩き出す。
「はい。」
「あ!いろいろ、サンキューね。」
絵里が振り返ってそう言った。

いつも通りの絵里に戻りました。
安藤さんと聞き、安藤衛@Mの悲劇を思い出す私。
佐々木蔵之助さんつながりだし。(笑)


貴子はパンダを見つめていた。
「いやあ、つっぱってますな、佐伯先生も。」と紀三郎。
「本当に。」貴子が答える。
「ご自分が弱いこと、一番よくわかっていらるから。 
 ことさら強く生きようと生きようと、なさるんでしょうなぁ。
 なかなかやっかいな性格ですな。」

鬼の涙で一人飲む絵里。
「ガチャガチャ、まだ集めてますか?
 たまたま、風呂屋にあったもんで、試しにやってみたら。」
保がパンダをカウンターに置く。
「私はいりませんので、よかったら。」
ガタン、という音を立てて、沢山の動物コレクションが姿を見せる。
「すみません!何でこんなものが。」とごまかす保。
絵里が泣き出す。
保は店の奥に引っ込んだ。
絵里が一人、泣きじゃくっていた。

「先生!すいません、急に。
 なんか、急に会いたくなっちゃって。」
貴子のマンションの前に、三神が立っていた。
翌朝、三神が貴子の寝室から仕事へ向かう。
『おはよう。
 用があるので先に出ます。
 三神。』
三神が2704号室の部屋から出ていく。
その頃。
『2704』
インターホンを押す誰かの姿が。
エレベーターを降りていく三神。
共同玄関で、二人がすれ違う。
それは、貴子の元恋人(佐藤隆太)だった。

娘が描いたあの絵に、そんな裏があったとは
全然気付きませんでした。
だって、ほくろまで描いてあったし。
貴子があの絵を見てはっとしたのは、腕時計を見て
いつも時間に囚われていた絵里を表していたのかと勘違い。
母親の絵じゃなかったから、絵里に見せたくなかったんですね。

絵里には切ない結果となってしまいましたが、
元夫も冷静に考えることが出来、これからはいつでも会えることに。
最善の結果なんじゃないかな。

あのアニマルコレクションが可愛かったです。
柳田さんがガチャガチャに挑戦してラクダゲットするところ
見たかったなー。(笑)

そして貴子と三神、まさかの展開!?
てっきり、貴子の片思いで終わると思い込んでいました。
(貴子、ごめんね)(笑)
でも貴子、寝不足って言ってたからなー。
一人で先に寝ちゃっただけかも。(笑)
そして、まさかの三角関係!?
貴子が出す決断が気になります!



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この記事へのコメント
ちーずさんこんにちは
私もあの絵の謎はわかりませんでした。
ホクロありましたよね??
でも、自分が描かれてたわけではないなんて
切なかったです。
救いだったのは、動物キャラを集めてくれた
みんなの優しさですね^^
Posted by まりこ at 2005年06月08日 15:07
こんにちわ。ちーずさん
TBさせていただきますね。
今回はみんなの優しさがつまった回でしたよね。
佐伯先生にとってはつらかったかも
しれないですがみんなが幸せになったようで
よかったですね。
Posted by みのむし at 2005年06月08日 15:35
こんばんは。コメントありがとうございます。

まりこさん。
あの絵のほくろで、すっかり絵里だと思い込みました。
腕時計は、絵里の忙しさをあらわしていたのかなーと。(笑)

みんなの優しさがあふれていた第8話でした!

みのむしさん。
佐伯先生が娘と接している時の笑顔。
それを思うと、少し切ない結果でしたが、
これからは自由に会える様なのでよかった。
一番大切なのは、子供の気持ちですよね。
Posted by ちーず at 2005年06月08日 20:42
ホクロのひっかけ、ひっかかりますよね〜。でも、先週、今週とても良くて大満足です。
Posted by lovelytelly at 2005年06月08日 22:18
こんばんは

私もたもっちゃんが、がちゃぽんをしているところを
みたかったです
それも、こっそり後ろの方からのぞいてみたりして・・(爆)

来週の三角関係問題、どんなふうに間宮が立ち向かうのか楽しみですね
Posted by 小っちゃいの at 2005年06月09日 01:43
こんにちわ♪TBさせていただきました。ちびです。

今回はリコ弁らしいお話で良かったです。
最近は笑いや恋愛に比重がいって案件が薄かったので。
間宮先生、3角関係ですかね?来週も楽しみです♪
Posted by ちび at 2005年06月09日 10:21
そうそう!ほくろにもまんまと騙されたし、腕時計もちーずさんと同じように推測してましたー!
貴子ってばよく気付きましたよね。←ドラマだから?(笑)
貴子と三神には驚きました!デートといっても可愛いもんだし、三神側にその気があるようには思ってなかったのにー。
>貴子、寝不足って言ってたからなー。
>一人で先に寝ちゃっただけかも。(笑)
↑あっ、この説いいですね〜♪それなら納得出来る!(笑)
Posted by まこ at 2005年06月09日 11:35
こんにちは。コメントありがとうございます!

lovelytellyさん。
つや子さんのコメディーチックな部分も
今回はストーリーに生かされていましたよね。
絵里のことを怒っていたつや子さんですが
実は自分もガチャガチャやってあげていて
高感度アップしました!

小っちゃいのさん。
たもっちゃん、結構いっぱい挑戦してくれたんですね。
当たりしか出さないところがたもっちゃんらしい!
絵里があそこで泣けたのは、たもっちゃんのせい!?
そして二人は・・・って展開には、ならないかな!?(笑)

ちびさん。
今回は番組のタイトルにふさわしい、離婚問題でしたね。
今まで絵里が親権に関して(犬の回の時)あんなに
感情的になった意味がわかりました。
三角関係、どうなっちゃうんでしょうね!?

まこさん。
二人の急展開にはびっくりですよね!
三神さんが孝子の家に訪ねてくる、てことは
気があるの?
それとも家に帰れない事情が!?
元彼の登場も楽しみ!
孝子、モテモテですね〜!
Posted by ちーず at 2005年06月09日 13:18
いつも お世話になってます。
TBさせていただきました。
リンクもはらせていただきました。
今回は ほんとに じーんとくる回でした。
そして みんなのガチャガチャが楽しかった回でした。
来週は どうなることやら!!
Posted by ちえりん at 2005年06月09日 17:39
こんばんは。いつも読ませて頂いてます(^^)
TBさせて頂きました。
動物の並び方と人の並び方同じだったのですねー
気がつかなかったです(^_^;)
来週がとっても気になりますね!
Posted by あき at 2005年06月09日 19:05
ちえりんさん。
こんばんは。コメントありがとうございます!
記事のリンクまで。光栄です!
事務所のみなさん、優しいですよね。
そんなみんなの気持ちが絵里に通じてよかった。
今後の彼女が楽しみです。
厳しさの中に、きっと優しさが現れるんじゃないかな。

あきさん。
こんばんは。コメントありがとうございます!
動物と人の並び、見事に一致していました。(笑)
書き込み、とても嬉です。
また遊びにいらして下さいね。
Posted by ちーず at 2005年06月09日 23:47
こんにちは。
TBさせて頂いています。
貴子と三神さんはまさかの展開でしたね。
Posted by Touko at 2005年06月11日 14:03
Toukoさん、こんばんは。
コメントとTBありがとうございました。
貴子と三神さんの急展開!
そして貴子の元カレ登場。
三角関係と発展するのか!?気になります。
Posted by ちーず at 2005年06月13日 22:32
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