2005年07月16日

ドラゴン桜 第2話

『自分の弱さを知れ!』

超進学校化を目指すために、龍山高校の再建を宣言した弁護士の桜木(阿部寛)。
「特別進学クラスに入りたいやつは、3階の教室へ来い!
 これはお前らの人生のターニングポイントだ。
 即、決断しろ。」
「くっだらねー!
 東大目指したければ目指せばいい。
 東大じゃなくても、ミュージシャンでも、パイロットでも、
 スポーツ選手でもいいよ。
 でもな、世の中には何か目指したくたって、目指せないやつが
 たくさんいるんだよ。
 あんた弁護士の癖にそんなこともわからんねーのか。
 そんくらい考えろっ!」
矢島勇介(山下智久)はそう言い捨て体育館を出ていく。緒方英喜(小池徹平)と香坂よしの(新垣結衣)は勇介を心配して
声をかけるが、
「口じゃカッコイイこと言ってるけど、結局は要領よく生きろって言ってるだけ。
 ムカツクんだよ。」
そう言い、バイトがあると帰ってしまう。

水野直美(長澤まさみ)は友達に東大を受けるのか、と聞かれる。
「まさか。」
「だよね。うちから東大だなんて受けるだけで笑い者だよねー。」

その会話を聞いていた真々子(長谷川京子)
「弁護士先生より生徒達の方が現実わかってますよね。」と
桜木に嫌味を言う。
「やっぱり柳より松だな。
 ぽっきりへし折りやすいってことさ。」
と真々子に言う。

理事長の藤野百合子(野際陽子)は金庫にある300万を見つめ
「もうコレしかお金がない。
 夫が生きていた時はこの金庫にいっぱいお金があったのに。」
そう呟き、100万円の束から1枚ずつお金を抜いていく。
そこへ教師達が抗議にやってくる。
「もしも5人生徒が集まらなかったら、その時点でこのプロジェクトは
 中止ですよね!」
教師達が理事長に詰め寄る。

『東大合格の特別進学クラス』
教室で生徒を待つ桜木。生徒達は冷やかしで教室を覗き込む。

質屋の前で立ち尽くす勇介。
父が失踪し、泣いていた母の姿。
父の借金の取立てにやってくる借金取り。
勇介は、大切なトランペットを質屋に入れる。
23万で買ったトランペットだったが、3万円にしかならなかった。

タバコを買いに出た桜木は、勇介が質屋にいるのを見かけ声をかける。
「たったの3万か。
 買うときに搾取されうる時に搾取され、
 常に弱者は搾取される。」
「関係ねーだろ!何でこんなとこにいるんだよ?」
「タバコ一本くれ。ちょうど切らしちゃってな。」
「持ってねーよ。」
「高校生がタバコの一本も持ってないわけないだろう。」
歩き出す勇介のあとをついて歩く桜木。
「お前さっき、何も夢を目指せないやつもいるって言ってたが、
 それは逆に、何かを目指したいっていう心の叫びだろう?」
「勝手に決めんな!」

勇介のあとをゆっくりとついて歩く桜木。
大きな物音が聞こえ、勇介が走っていく。
借金取りが母親を脅していたのだ。
「母ちゃんに手〜出したら殺すぞ!
 今日はこれで帰ってくれ。」
勇介は今、手にしたばかりの3万円を借金取りに渡す。
「まぁ、1日分の利子ってとこかな〜。
 お前の親父が作った借金は、あと300万だぞ!」
桜木は男たちの会話と、工場中に貼られた差し押さえの札から
状況を把握する。

「ごめんね、勇介。」母(石野真子)が言う。
「母ちゃんのせいじゃないだろ。」
母に優しく言葉をかけたあと、勇介は桜木が見ていることに気づき
工場のドアを勢いよく閉めようとする。
だがドアは、桜木の足で止められる。
「明日は何を売るんだ?」
「あんたには関係ない。」
「勇介・・・その方は?」母が尋ねる。
「知らない人。」
「勇介君の担任です。桜木建二と申します。
 で、明日は何を売るんだ?」
「うるっせーな。
 つーかあんた、何たくらんでるんだ?
 うちみたいなバカ高来て、東大、東大っておかしいんじゃねーの?」
「いい質問だな。
 実はそのバカ学校を再建すると、俺にガッポリ金が入るんだ。
 その金で、弁護士の最高ステータス、虎ノ門に事務所を構えたい。」
「くだらねー。」勇介は工場のドアをぴしゃりと閉める。

龍山学園に戻る桜木。
『東大合格の特別進学クラス』には、真々子の姿しかない。
真々子は、桜木の様子を見張りに来た、と言う。
「心配しなくても生徒は来る。
 実に嘆かわしいことだが、日本人の大半は東大病だからな。」
「ずいぶん歪んだ考え方ですね。時代遅れもいいところだわ。」
「あんたが世間を知らないだけだ。」
「暴力団にいたような人に世間がどうのなんて言われたくありません!」
「暴力団じゃなくて暴走族です!」
「同じじゃない。」
「全然違う!」
奥野一郎(中尾明慶)は特進クラスを覗き込み、真々子に笑顔で手を振った。

直美は、桜木が言った「東大出れば人生180度変わるんだ」という言葉を
ずっと考えていた。
そんな直美は友人に、勇介に渡してほしいとプレゼントを託される。

「大体、東大100%合格の根拠って何なんですか?
 裏で入試問題買おうとでも!?」
「バカなこと言うな。
 まっとうに勉強させてまっとうに東大に合格させる。」
「うちの子たちの平均偏差値知ってます?36ですよ?」
「ハンカチ貸してくれねーか?この学校は暑くて困る。
 クーラーも止められてるんだもんなー。」
桜木は真々子に借りたハンカチで汗を拭き、それをポケットに入れる。
「東大入試の二次試験、数学だけで240点の配点がある。
 何点取れば合格ラインに到達するか知ってるか?」
「180点くらい?もしかして200点?」
「90点だ。俺のプランによれば、数学は4割弱で合格ラインに届く。」
「そんなこと信じられません!いくら文型だからといって。」
「誰が文型だと言った!?特進が狙うは、理系一本だ。」
「どうして?」
「それはな・・・。」
桜木が耳を貸すよう真々子に言う。
「企業秘密だ!
 世間知らずが!
 有益な情報にはな、コレがかかるんだ。
 タダで教えてもらえると思うな!」
「あなたってただの詐欺師ね。
 まぁあなたのペテンには、うちの生徒は誰も引っかからなかった訳だし 
 当てが外れておあいにくさまでした!」
「いや、生徒は来る!」
「へ〜。どこに!?
 特進クラスに生徒が集まらなかったら、あなたクビだそうですよ。
 理事長が教頭先生たちにそう約束したそうです。」
「じゃ、賭けるか?」
「いいですよ。じゃ、私は特進クラスに生徒が一人も来ない方に賭けます。」
「じゃ、負けた方は1週間、勝った方の、奴隷になるってことで。」

本屋で赤本のコーナーで、直美は小林麻紀(サエコ )と鉢合わせする。
「水野さんの噂、やっぱり本当だったんだね。」
「私今、たまたま通りがかっただけで。
 小林さんこそ、行くの?特進クラス。」
「東大に入ったら、タレントになりやすいかなーと思って。」
そこへ一郎がやって来て、二人に東大を受けるのかと人懐っこい笑顔で聞く。
「僕もさっきの話聞いてゾクゾクしちゃってさ。
 これ、見てみたくなって。」
「あんた誰?」と麻紀。
「同じクラスの奥野一郎だよ。家も近いじゃない。」
「あ!秀明館に行ってる双子の弟がいる人だ!」と麻紀。
「そうなんだ。僕の弟も東大目指してるらしくてさ、自慢の弟なんだ。」
「で、あんたも受けるわけ?」
「そこなんだよねー問題は。そりゃ東大はすごいと思うしカッコいいと思うけど、
 うち、親は普通のサラリーマンで、家のローンもあるし
 二人も予備校に行かせるお金ないんだよ。
 やっぱり兄貴としては弟の勉強しやすい環境を作ってやるために
 身を引くべきかなーって。」
二人は呆れてその場を離れていく。

バンドの練習に参加する英喜。
明日のコンサートのポスターを見せられ、勇介の写真を見つめる。
他のメンバーに勇介は、と聞かれた英喜は、熱が出たとごまかした。
「大丈夫!明日はバシっと決めるから。」
自分を安心させるように、英喜はメンバー達にそう言った。

その頃、勇介は工事現場でバイトをしていた。
現場監督に挨拶に行くと、なんとそれは桜木だった。
「よぅ。」と桜木。
「おぉー!!何でここにいるんだよ!?」
「ここ仕切ってる土建屋の専務な、昔の俺の族仲間なんだよ。
 今日は暇だったんで、アルバイトで一日現場監督やらせてもらってる。」
「族!?」
「うん。昔バイクでコーナー曲がりきれず崖から落ちたことがあってな。
 割れたフロントガラスの破片が腹によ。傷見る?」
「見たくねーよ。つーかあんた、ホントに弁護士かよ!?」

二人は黙々と作業を続けていく。
勇介が一つ担ぐのがやっとの袋を、桜木は二つ楽々と運んでいく。

「ところで矢島よ、ここの現場もあと3週間で終わるらしいぞ。
 そのあとお前どうやって稼ぐんだ?」
「関係ねーよ。そのとき考える。」
「知ってるか?
 役所の規定では公共事業の工事において、人件費は一人当たり日給1万4千円だ。
 しかしお前の日給は8千300円。
 じゃあ差額の5千700円はどこに消えた?
「知らねーよ。どうでもいいし。」
「これが搾取ってやつだよ。
 人は誰かに使われてる限り、この搾取の迷宮から逃れられないんだ。
 俺は今日ここで働いて、それを身をもって体感している。
 いや、実にいい経験だ。
 じゃあどうやったらお前の人生は浮上するのか。
 答えは非常に簡単かつ明快だ。
 東大、東大、東大、東大、東大!
 特進クラスに入る気になったか?」
「全然。」
「頑固なやつだな。これあとで返しておいてくれ。」
「どこに行くんだよ?」
「家に帰るんだ。俺はお前と違って借金に追われてないからな。
 こうやってやめたくなったら、いつでもやめられんのさ。」

山本希美(矢沢心)に居酒屋へ呼び出される真々子。
希美の恋人候補、田中義男(村上大樹)と沢松靖司(唐橋 充)も
一緒だった。
三人で野球を見に行った帰りだという。
どちらと付き合うか、決断を迫られた希美。

「そりゃ、楽しいのは沢松君よ。
 でもチケットを貰ってきてくれたのは田中さんなの。
 東大卒ってそういうメリットもあるのよね。」
「だったら田中さんにしたら。」と真々子。
「でもね、田中さんたら野球の試合中ずーっとうんちく喋ってるの。」
田中、うんちくを拾う。
「沢松君にしたら?」と真々子。
「でもね、沢松君は沢松君で、試合の間中ずーっとスッゲーしか言わないの。
 全部、スッゲー!スッゲー、」
「スッゲー!!」沢松が刺身を見てそう叫ぶ。
「ボキャブラリーががちょっと・・・ 
 その点田中さんはインテリジェンス〜みたいなものがあるのよ。」
「実は私も今いろいろ大変で、」と真々子。
「実は彼耳の裏が黒いの。
 でもプライド高そうで、教えてあげられないの。東大だから。」
「・・・すいませーん。焼酎ロック、ジョッキで。」
「スッゲー。」

直美は阿部サオリから預かった荷物を届けに工事現場にやって来る。
勇介の母親に場所を聞いたらしい。
「ったく、幼馴染っていうだけで、みんな私を使うんだから。」
「悪かったね。俺みたいのが幼馴染で。」
「ふ〜ん。貰うんだ。彼女いるくせに。」
「じゃあいいよ!」勇介が荷物を返そうとすると、慌てて返す。
荷物を広げてみると、YUSUKEと名前の入ったタオルだった。
「今日の、どう思う?あの桜木っていう変な弁護士。
 東大東大って言ってたけど、本気なのかな。
 うちみたいなバカ高校生相手にさ。
 それか、特別な勉強法とかあるのかな。
 それともやっぱ、詐欺とかなのかな。」
「うるせーな。俺の前であいつの話すんな。」
「何かあったの?あの弁護士と。」
「別に・・・。
 そろそろバイトに戻んないと。
 そのサオリって子に言っておいて。俺には彼女がいるって。
 ブー、缶捨てといて。」そう言い勇介は現場に戻っていった。

桜木は、生徒達の学生スケジュールと、教師の試験問題の準備を始める。

直美は家に戻ると、店での母と客が酒を飲む様子にあきれ返り、
また出かけていく。

空腹で腹が鳴り続ける桜木。
お湯を沸かそうとするが、水も止められてしまった。

職員室では昨日の特進クラス参加希望者は0人だったと大喜び。

理事長室。
「ひどいじゃないですか。5人揃わなければ私をクビだなんて。」
「だって、みなさんものすごく大きな声お出しになるんですもの。
 私もう辛くてで、辛くて。で・・・昨日もつい、お買い物を。」
「まったく・・・。
 大丈夫です。生徒は集まりますから。
 そして現役東大合格者、いきなり5名。
 世の中大騒ぎ。
 来年の今頃には、今年度の数倍の入学者が集まっているでしょう。」
「だといいんですけど・・・。」
「ところで、昨日のお買い物というのは、そのイヤリングのことですか?」
「え?おわかりになります?どうかしら?」
「龍山高校は倒産のピンチで、教師たちの給料の支払いも遅れてるような
 状況ですが。
 ちなみに、その購入費はどこから?」
「なんで、たかだか2万円ほどの買い物で、そんなこと言われなきゃ
 なんないんですか。」
「法律的には理事長は現在多重債務者ですから。
 ・・・まぁイヤリング一つでどうこうなる状態ではありませんし、
 この件は忘れておきましょう。」
「そうですよ。今一番重大なことは、特進クラスを成功させることでしょう?」
「その件で、理事長にご相談がありまして・・・。
 金庫に残っている300万。これをですね・・・。」

良助は質屋のウィンドーを覗き込むと、昨日3万円で売ったトランペットが
18万円で売られている。
店主に文句を言いにいくと、
「うちも、商売だからね。」と店主は悪びれた様子もない。
『買う時に搾取され、売る時に搾取され、常に弱者は搾取され。』
桜木の言葉を思い出す。
その時、店に電話があり、トランペットは電話主の物となってしまった。

翌日。
直美は勇介にプレゼントを渡したことをよしのに問い詰められる。
友達に頼まれていたものを渡しただけ、と言うと、
「へ〜。いいよね。カッコイイ男が幼馴染で。
 キミみたいに地味な子も、一緒に注目されるもんね。
 私知ってるの。キミが昔から勇介のこと好きだってこと。
 でも勇気が出なくて一回も告白出来なかったってことも。」
「なにそれ!私は矢島勇介のこと一回もそんな風に思ったこと
 ありません!」
「とにかく!勇介には私っていう彼女がいるの。
 幼馴染だからって変なちょっかい出すの、止めてね。」
「そんな彼女さんにお聞きしますけど、あなたのカレシ、
 今日は何で来てないのかなー。」
「知らない・・・。」
授業がはじまり、話は中断された。

その頃勇介は、川原で空を見上げていた。
「学校辞めるしかないかなー。」
勇介の携帯に母から電話が入り、勇介は家へと急ぐ。

勇介の家に、桜木が上がりこんでいた。
桜木は、借金300万を払ってやる、と言い出す。
「俺の母ちゃんはな、テメーに同情されるほど落ちぶれちゃいねーんだよ!」
「同情?バカいうな。これは司法取引だ。
 その300万で、俺はお前の人生買わせてもらう。
 本当はお前が俺に300万払っても足りないとこなんだがな、
 この際妥協してやるよ。
 その300万で、俺の言うとおり東大目指せ。」
「俺はそんな安くねーんだよ!」勇介が掴みかかる。
「いや、安いねー。お前の人生なんてな、まだ1円の価値もねー。」
桜木はそう言い、テーブルの上に300万円ポンと置く。
「矢島。これがお前の最後のチャンスだ。決断しろ。
 俺に買われて、東大行くのか!?」
「そうやって金で揺すれば誰でも言うこと聞くと思ってんのかよ!」
「それともこのまま借金に追われて社会の底辺に張り付くばっていくのか!?」
「ふざけんなよっ!」
「矢島!受験っていうのはな、今の日本に残されたたった一つの平等なんだぞ。
 家が貧乏だ、グレて不良やってる時期があっても、父親がクソでも、
 受験で点数さえ取れば、一流大学に入れるんだ。
 近所のガキに悪い影響があるから、どうか引っ越して下さいって
 町内会長に土下座されるようなバカなやつでも、
 受験で点数さえとれば、一流大学に入れる。
 人生やり直すことが出来るんだ!
 ・・・
 さぁ、どうする!?」
300万と、桜木の顔を見比べる勇介。
「決断の遅いやつはそれだけチャンスを逃す。」
桜木がそう言い、300万を手にとる。
「5秒ごとに1枚減らすぞ。
 1、2、3、4、5。」
1万円札を抜き取り、破り捨てる。
「1、2、3、4、5。」
もう1枚、引きちぎる。
「1、2、3、4、」「ちょっと待てよ!」
「5。」
また、破り捨てる。
「1、2、3、4、」「ちょっと待てって言ってんだよ!」
「止めんのか。
 金になんか転ばない男なんじゃないのか?
 だからこの金も突き返すんじゃないのか?
 だったらこの金がどこに消えようが、お前の知ったこっちゃないんじゃ
 ないのか?」
「汚ねーぞ。」
「そしてお前は、1円にもならないプライド抱えて、
 毎日毎日借金を返すためだけに働き続ける。ピンハネされた給料で。
 借金の金利を返すだけで精一杯。元金は一向に減りゃーしない。」
「・・・やり方が汚ねーぞ。」
「5。」
そう言い1万円札を破り捨てる。
「お願いします!!
 どうか、そのお金貸して下さい。
 私、この子にはきちんと高校卒業してほしいんです。
 人並みに幸せになってほしいんです。
 バカな親の借金で、人生台無しにしてほしくないんです。
 お願いします!お願いします!お願いします!
 私に出来ることだったら何でもします。
 だからどうか、お願いします!」
「残念ながらお母さん。私はね、勇介君本人としか取引はしません。
 悔しいだろ、矢島。ミジメだなぁ、矢島。
 だがな、これが一生続くお前の現実ってやつだ。
 このままお前が、変わろうとしないんならな。」
「くっそ・・・。」桜木を見つめてそう呟く勇介。
悔しそうに、たたみを拳で何度も叩く。
「明日の朝5時、龍山高校のグラウンドに来い。」
「金は貰わねーよ。ゼッテー返す。」
「こいつはおまけだ。」桜木が袋からトランペットを出し勇介の前に置く。
「矢島。ケンカが強くなる方法知ってるか?
 まずは自分の弱さを知ることだ。」
そう言い、桜木は矢島家を後にした。

ライブ会場でトランペットを吹く勇介。
コンサートは盛り上がりを見せる。
ライブ後。
「おつかれ!勇介ちゃんは来てくれると思ったよ。」
「超、最高だったよ!」
英喜とよしのが声をかける。
「あのさ、俺、けじめつけに来たんだ。
 やっぱり、バンドは辞めるよ。」

早朝、学校に呼び出される真々子。
「特進にな、一人生徒が入ったよ。」と桜木が言う。
賭けが負けたことで、桜木の奴隷となった真々子は
桜木に言われて穴をより深く掘っていく。
「深く深く根を張らないと、立派にならないからな。」
そこへ、勇介がやって来た。
「言っとくけど、俺はあんたを信頼した訳じゃないし、
 感謝なんてこれっぽっちもしてねーから。」
「上等だ。」
「ホントに東大なんて行けんのかよ?」
「行ける。」
「勉強なんてこれっぽっちもしたことねーぞ。
 それでもあんた、行けるっつーの?」
「行ける!一年間、俺の言うとおり勉強すればな。」
「俺はそういう自信タップリのあんた、大っ嫌いだから。」
「お前も掘れ。」
桜木は矢島にスコップを渡した。
「あ、あと一つ。
 あんたが持ってきた金、298万だった。」
「は!?」
「取引は300万だろ。あと2万きちんと払えよ。」
「そんな訳ねー。あれはきちんと帯封された金だ。」
「でも2万足らねーんだ。
 破れた金セロハンテープで全部くっつけて数えたんだ!」
「理事長・・・」
そこへ、トラックがやってきた。荷台に大きな木を載せている。
「いいの入ったじゃねーか。」桜木が運転手に声をかける。
「建さんの頼みならどーってことないっす。」
松島造園の二人が、その木を掘られた穴に納める。

「何なのよ、この木。」
「こいつは、ドラゴン桜だ。
 龍山の龍の字を取ってドラゴン。
 このドラゴン桜は龍山高校の永遠のシンボルだ。
 そして毎年この高校から続々と出る、東大合格者を見送る。」

桜の木を見つめていた真々子は、自分の見た光景に驚きの声を上げる。
「緒方英喜、特進クラス、希望しまーす。」
「香坂よしのも!」
「小林麻紀、希望しまーす!」
三人の生徒が笑顔でそう言った。
勇介も驚きを隠せない。
「よーし。お前ら特進クラス希望者は、この桜を植えるのを手伝え!」
三人が作業に加わる。
「いいなー。」一郎がそんなみんなの様子を見つめていた。

「1、2、3。全部で4人か。」
「まだ、一人足りませんね。」
「なーに。すぐ増えるさ。」

「いい感じだね〜!
 これ普通に買うと、100万以上するんだぞ。
 いいか。全てはここからだ。黙って俺について来い。
 とにかく東大に受かれ。
 そして来年、この桜に見送ってもらえ。」
「でも桜は3月の卒業シーズンにはまだ咲いてないんじゃないですか?」
と真々子。
「100万は見栄張りすぎだろう?」と英喜。
「そういえばお花見してないなー。」とよしの。
「あ!ここムシ食ってるー。」と麻紀。

「では、今後の授業の進め方について説明する。
 まずは本日より10日間、合宿に入る。
 この地獄の合宿で、お前らのたるんだ生活習慣をたたき直す。
 ちなみに、一日の時間割は、これだ。
 最も効率よく、知識を吸収するための時間割だ。
 人間の脳の働きを科学的に分析すると、こういう結論になる。」
その時間割に、生徒達は大ブーイング。
「じゃ、始めるぞ。」
桜木が笑顔で生徒達を見渡した。




ここではOA中に表示されるタイトルを書いていますが、
新聞でのタイトルは、『バカのための受験テク』でした。



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主題歌
realizerealize


挿入歌
山下智久 『カラフル』 (CDリリース未定)
作詞:山下智久 作曲:森元康介 編曲:十川知司


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この記事へのコメント
はじめまして

第2話のビデオ録画をミスってしまいましたが
こちらのテキストで流れを把握する事ができました。
ありがとうございます。

それにしても、詳細をこのボリュームで
テキスト化するのはかなり大変そうですね。
Posted by Kaz. at 2005年07月17日 02:28
確か『ドラゴン桜』は第1話も新聞とOAでタイトルが違いましたよね?
なんか急遽変更する理由があったのでしょうか・・・。

TBもさせて貰いますね!
Posted by フェイク・ヒーロー at 2005年07月17日 04:48
こんにちは。コメントありがとうございます!

Kaz.さん。
お役に立てて下さり光栄です。
時間はかかりますが、楽しんでやっています。^^
また遊びにいらして下さいね。

フェイク・ヒーローさん。
そうなんです。タイトル、謎ですよね〜!
あとでフェイク・ヒーローさんのブログに伺いますね。
Posted by ちーず at 2005年07月17日 11:17
ちーずさん、こんにちは。
ようやくメンバー集まりましたね。
来週は水野さんですね。
Posted by honey at 2005年07月17日 14:19
honeyさん。
矢島君以外、簡単に集まっちゃいましたね。(笑)
3ヶ月で1年間を描くのだから、ちょっと
慌しいのかな。
でも彼らの受験勉強が楽しみです。
Posted by ちーず at 2005年07月17日 16:54
こんにちは、まめ太郎です。TBさせていただきました。
”自分だったら絶対300万貰って、その上東大に行くな……”とすかさず考えてしまいました(笑)
大人って嫌ですね(^。^;)
いい歳して「賭けに負けたら、奴隷になる」と提案する桜木さんに笑ってしまいました。それを真顔で受けて立つ真々子といいコンビかもしれませんね。
Posted by まめ太郎 at 2005年07月19日 07:46
まめ太郎さん。
私も迷わずにそう思います。(笑)
若いって、いいですよね。^^
桜木と真々子の間に、恋愛感情が生まれるのか。気になりますね!
Posted by ちーず at 2005年07月19日 12:13
ソウダヨネ。(笑)
小池君って、可愛いよね。ラブ(^^)
Posted by もも at 2005年08月06日 22:37
おもしろいですね
Posted by らん at 2005年08月09日 16:04
ももさん。
小池君ファンですか?
バンドとしてメジャーデビューが決まりましたね。
歌う姿も見てみたい!

らんさん。
個性的なキャラクターに、桜木先生の個性。
今後の展開に期待ですね。
Posted by ちーず at 2005年08月09日 18:46
そうですね
Posted by k at 2005年08月30日 10:27
(^0^)テッペイクン最高
Posted by k at 2005年08月30日 10:36
私は、受験生です。
繰り返すことは、大事ですね。
二回か三回、見たことあるはずなのに、また、
はっ…!!しまった!そうだった。

ぬあ!!

と、なってしまいました。
こんなに詳しく、言葉が書いてあるサイトはなかなか見つからなかったのでとても感謝しています。
いい言葉を、太字でお願いします。
探すの面倒です。
我がままです。すいません。
とにかく、ありがとうございました。
勉強だ!!ぬあ!!□←ゴリの顔文字。
Posted by 赤木 at 2006年11月26日 17:18
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