2005年08月08日

いま、会いにゆきます 第6話

『三角関係』

「ある日突然、私は全ての記憶を失いました。
 気がつけば私には、夫がいて、子供がいて。
 でも私は、この瞬間こそ大切にしようと心に決めました。
 私は、あるがままの私でいたいと思います。」


バーベキューの準備をする巧(成宮寛貴)と澪(ミムラ)。
縁側に並んで座り休憩しながら佑司(武井証)の帰りを待っていた。

その頃、佑司は友達と虫取りに夢中。
佑司を追いかける斉藤レナ(重本愛瑠)が転んでしまうと、手を差し伸べ
助け起こす。お互い少し緊張してしまう佑司と澪。
佑司の様子を見に行こうかどうかウロウロする巧に
「レナちゃんと虫採りに行っただけだから、すぐ帰ると思うし。
 座って。
 ・・・座ってって、敬語外して言って・・みました。
 まだ、ちょっと勇気いるんですけど。」
「そっちの方が、君らしいよ。」
「ほんと?」
「その調子!
 ゆっくりでいいよ。自分の、澪の、好きなように言えばいい。」
「ありがとう。」

初々しい二人が可愛い!
ゆっくりと近づいていく二人の距離が、いい感じです。


卒業式のサイン帳の話の続きを聞きたがる澪に、巧が語り始める。

「あのシャープペンが、卒業式の後、離れ離れになる僕らをつないでくれたんだ。
 君は地元の高校に進んで、僕のほうは家庭の事情でいろいろあって、
 この町を離れて暮らすことになったんだ。
 でも僕は毎日、君のことばかり考えていた。
 君の声が聞きたくて、たまらなくて、今日こそ君に電話しようって、
 何度も心に誓っていた。」


回想シーン。
公衆電話から澪(黒川智花)に電話をかける巧(福本有希)。
だが、「もしもし」と声を聞いた途端、電話を切ってしまう。

「こんなことをしているうちに、君は僕の事なんか忘れてしまうかもしれない。
 僕がやっと君に電話出来たのは、高校1年の夏休みだった。
 電話口に涼子先生が出てきたら、何て言おうって、それだけで頭がいっぱいで。」


「はい。もしもし、榎田です。」澪が電話口にでる。

「また、君の声を聞いた途端、頭が真っ白になって、
 でも僕は勇気を振り絞った。」


「あの、秋穂です。中学で同じクラスだった、秋穂巧。」
「えっ。」
「実は、卒業の時の君のサイン帳に、僕、シャープペン忘れちゃって。
 それで、返してもらっていいかな?」

「何度も練習し過ぎて、このシャープペンの話だけベラベラしゃべってた。」

「あ、ごめんなさい。私、そのままにしちゃって。」
「いや、そういう意味じゃなくて。」

「なんとか1週間後に君と会う約束をして、
 それからはもう、何をしても手につかない日が続いたんだ。」


電話を切り、公衆電話ボックスの中に座り込む巧。

「約束の日、僕は久しぶりにこの町に戻ってきた。
 待ち合わせたのは、僕らが卒業した中学のグラウンド。」


その日学校では、盆踊り大会が開かれにぎわっていた。
人ごみの中澪を探し回る巧は、浴衣姿の女性とぶつかってしまう。

「それが君だとわかって、僕は・・・。」

「僕は、息が止りそうだった。」
「どうして?」澪が聞く。
「君が、綺麗になってて。
 考えてみたら、制服以外の君を見るのは、その時が初めてだったんだ。」

回想シーン。
「これ・・・。」澪がシャープペンを差し出す。
「うん。」
「みんな、楽しそうだね。」と澪。
「そうだね。」
二人の間を沈黙が流れる。
「・・・じゃ。」
澪の去っていく後姿を見つめ、巧が勇気を振り絞って声をかける。
「あの!花火やろうか?」
その時、雨が降ってきた。

「ただ、君を引き止めたい一心だった。
 僕らは雨宿りが出来る場所を見つけて、
 ムードはないし。
 焦るばっかりで話題もないし。
 しかも!しけっていて、火が点かない。」


線香花火を澪に一本渡し、自分の花火に火をつけようとする巧。

「浴衣姿を誉めようとして、」

「その浴衣の柄、なんだか線香花火みたいだね。」

「焦ってフォローに走って、」

「しけってなかなか火が点かない感じが出てるよね。」

「更にどつぼにはまって、」

「よく似合う。」
そっぽを向く澪。

「撃沈した。 
 次の冬休みの約束も必ずしようと思っていたのに、
 そんな勇気はすっかりなくなってた。」


巧の話に二人は楽しそうに笑い合う。
そこへ、佑司が帰ってきた。
「すごいでしょ、見て見て!!
 僕が取ったんだよ。」
「おっ!やったな!」
「あ、忘れてた。今日、バーベキューやるんだったね!」
「なんだよ。忘れてたのかよ。」
「じゃ、僕、肉焼く係り!」
「調子いいなー。」巧が笑う。
「佑司、手洗ってこようか。これ佑司の部屋に置いておくね。」
「うん!」
「よーし!」

縁側に並んでバーベキューを食べる三人。
「あ・・・ピーマン。」巧が呟く。

どこから見ても、正真正銘の家族です。
佑司に子供らしさが戻ってきたことが嬉しい。
バーベキューという大きなイベントを忘れるぐらい、友達と夢中になって
遊べるようになったんですね。
苦手なピーマンへの巧の呟きもGood!!


自転車に乗り風邪を気持ちよさそうに受けながら仕事場へ向かう巧。
だがその日、巧は図書館の館長(谷啓)から、リストラの対象になっていることを
告げられてしまう。
「それはもう決定したことなんですか?」
頭を下げる館長に、巧は尋ねる。

そのことを今井秀夫(山崎雄也)聞いた永瀬万里子(岡本綾)。
「街が財政難で大変だって話はもちろん知ってたよ。でもこんな急に?」
「役場の契約職員の、人員整理や縮小が決まったって話だし。」
「でも秋穂君は佑司君もいるのに、ここでリストラなんかになったら
 大変じゃない。」
「でも彼は持病があるから、9時4時でしか働けないじゃない。 
 同じ契約職員雇うなら、フルタイム働けて、
 尚且つ、残業も出来るヤツの方がいいって、上も判断するんじゃないかな。」

「フルタイムで働くことが条件なら、やります!やらせて下さい!」
巧が館長に訴える。
「いや君はしかし、体の方が、」
「僕には、守らなければいけない家族がいるんです。」
「うん。」
「どうか、よろしくお願いします。」
巧は館長に深く頭を下げて頼んだ。
その時館長に役場から急ぎの電話がかかってきて、話は中断される。
万里子は不安そうな巧みにハンカチを差し出した。

澪は、バーベキューの後片付けをしている時に花火を見つける。
佑司と澪は、巧が帰ってきたらその花火をしようと待っていたが
その日に限っていつもの時間に戻ってこない。

自転車重そうに漕ぎながら巧が帰ってきた。
巧は心配する二人に仕事が遅くなったとだけ説明し、夕飯のあとに花火をしようと
約束する。

夕食の後、テーブルに突っ伏したまま眠ってしまう巧。
「きっとお仕事で疲れたんだね。」と澪。
「じゃあしょうがないね。また花火、今度にしよう!」
「えらい!よく我慢したね。」
澪が佑司の頭を撫でる。

翌朝。
巧は澪に、万里子に借りたハンカチの洗濯を頼む。
「借りたの?」
「うん。永瀬さんから。」
「永瀬さん?中学の同級生の!」
「彼女も図書館で働いているんだ。」
澪は笑顔でハンカチを受け取る。

朝食時。
「昨日は先に寝ちゃってごめんな。」
「いいよ。花火は逃げないし。」と佑司。
「今、図書館忙しいんですか?」
「うん。これからはずっと、帰りは遅くなると思う。」
「そう・・・。」
「心配しないで。」
そう言い、仕事へ出かける支度をする巧。
「私に出来ることない?
 たとえば、仕事帰りに頼んでいるお買い物なんかは私にも出来ると思うし。」
「大丈夫だよ。」
「でも・・・」
「君はいろいろ記憶をなくしているんだ。
 一度家を出て、帰って来れなくなったらどうする?
 安心して!君も佑司も、僕が守るから。」
巧の言葉に微笑む澪。

館長は一通の辞表を見つめていた。

移動図書館の準備をする万里子と巧。
万里子は巧に何か言いかけるが途中で言葉を飲み込む。

移動図書館が次の場所へと向かう。
バスの後を自転車で必死についていく巧。

次の場所で本が入ったダンボールを何度も運ぶ巧。
疲労がかなり溜まっているようだ。
ダンボールを運ぶ巧は女性とぶつかり、女性は持っていたスイカを落としてしまう。
ぶつかったのはお互い様だけど、この女性がいい人でよかった!

図書館に戻ると秀夫が後片付けに加わる。
「館長が早退したよ。多分上との会食に出かけたんじゃないかな。
 明日もひょっとしたら休みますって、伝言。
 でも本当はこういう時に休んでほしくないよね。
 むこうはむこうで優雅に有給休暇とって、
 こっちはこっちで契約職員のリストラって。
 周りはあまり、いい気持ちしないよね。」
秀夫の言葉に不安が募る巧。
「そういうこと言わないの。」
万里子は秀夫をたしなめ、心配そうに巧を見つめる。

定期健診の日だというのに残業をすると言い張る巧。
本を受け渡す時に巧と触れ、ドキっとする万里子。

残業を終えて家に戻った巧。
佑司と澪は巧のことを心配していた。
「佑司。パパは、自分のペースで動けないと辛いんだよね?」
「うん。」
「今までにもこういうことあった?」
佑司は首を横に振る。
「そっか・・・。」
二人は縁側で座ったまま眠ってしまった巧の横顔を心配そうに見つめていた。

翌日。
万里子が子供達に紙芝居を読む横で、巧の体調は悪化しているようだ。

閉館後、残業する巧。
本を戻していく作業中、目眩がし、息苦しくなってくる。
そして、その場に倒れこみ、痙攣を起こしてしまう。

図書館に本郷尚美(余貴美子)が駆けつける。
「定期健診すっぽかされて、どうしてるのかなーと思っていたら、
 職場で倒れたってどういうこと!?
 話は聞いた。
 フルタイムで働いて、残業までしてたなんて聞かされた
 私の身にもなってよ!
 どうして相談してくれなかったの?
 自分のペースを変える時は、必ず私に相談するって約束したじゃないの!」
「言ったら・・・反対されると思って。」
唸りながら自分の髪のお団子に触れる尚美。
「どうしたんですか?」
「勝手なことする患者に頭にきてる!!
 約束守らないなら何があっても知らないからね!!」
巧が申し訳なさそうに尚美を見つめていた。

榎田家。
涼子(三田佳子)は夫の孝雄(山本圭)に、巧に彼女が出来たらしいという
噂話を耳にしたことを話し出す。
「それはそれで、いいじゃないか。
 巧君だってまだ若いんだ。」
「それは私もわかっているのよ。でもね・・・。
 澪が亡くなって、やっと一年なのよ。
 それでもしそんな風になっているとしたら・・・
 佑司だって、きっと戸惑うと思うの。」
「私たちが何かを変えられるわけじゃない。」
「だからって、黙って見守ってろっていうの?」
「そうだ。」
「私はあなたみたいに、我慢が上手じゃない。
 ・・・巧さんのところ、行ってみようかしら。」
「やめたほうがいい。いい事は何もない。」
「・・・そうね。それはよくわかってるんだけど・・・。」

娘を失くした両親の思い。
人が亡くなるのはとても辛いことだけれど
一番悲しいのは、子供を亡くすことなんじゃないかと私は思います。
そんな悲しみにじっと耐える両親。
『私はあなたみたいに、我慢が上手じゃない。』
というセリフにじ〜んときました。
涼子の気持ち、よくわかるな〜。
この辺は来週描かれるようなので、またその時に。


佑司が寝顔を見つめる澪。

涼子はいてもたってもいられず、巧の家に電話をかける。

秋穂家の電話が鳴り響く。
だが、誰も出ることはなかった。
澪が出たら・・・とドキドキ。

その頃澪は、ケーキ屋の菊地夫妻の家のドアをノックしていた。
図書館への道を聞きに来たのだ。
あすか(中井美穂)は澪を途中まで送ったあと、夫・俊輔(生瀬勝久)に
「どうしてかなぁ。ねぇ、どうしてだと思う?
 だって自分のご主人が務めてる図書館の場所、知らないなんてことある!?」
と言い出す。
俊輔はランチタイムに出す新メニュー、カレーの開発に没頭し
妻の言葉が聞こえていないようだった。

巧と万里子が並んで夜道を歩く。
尚美に全て話してしまったことを謝る万里子。
「いいんだ。
 いくら叱られても、あったかい先生だっていうことは
 ちゃんとわかっているから。」
「これからのこと、相談出来た?」
「とにかく仕事は、朝9時から夕方4時まで。
 前のペースに戻さないとダメだって。
 じゃあリストラされますって訴えてみたんだけど、」
「先生、何て?」
「無視された。」
「先生らしい。」二人が笑う。
雨が降ってきた。
万里子は持っていた傘を差し相合傘に。
「送ってくれてありがとう。じゃ、僕はこの辺で。」
「でも、」
「もう体調もだいぶ良くなったから、心配しないで。」
「家まで送っていくよ。ここまで来たから。」
「大丈夫!ここまで来れれば問題ない。
 それに、永瀬さんが家まで来たら、きっと佑司が驚くから。
 ありがとう。気をつけて。」
「うん。秋穂君もね。」
「うん。また明日。」

巧を迎えに来た澪は、二人が仲良さそうに相合傘する姿に驚き、
雨の中傘もささずに引き返していった。

遺影戻った澪は、結婚式の集合写真の万里子を見つめながら、
先ほど見てしまった2ショットを思い浮かべていた。
そこへ、巧が戻ってきた。
巧は澪が濡れていることに気づき、どうしたの?と尋ねるが、
澪はそれには答えず。
どこかぎこちない仕草の澪が気になる巧。
玄関を見ると、澪の傘が傘立てにあった。

翌日。
澪のいつもと違う様に佑司も気づく。
家を出た二人は並んで歩きながら話をする。
「ママ、なんだか変だったね。 
 ママ、たっくんの病気のことを気にしてたよ。」
「え・・・。」
「すごい心配してた!」
「そっか・・・。」
「あ!どうしよう!!
 今日、マリーとボブとウェンディーのエサやり当番だった!
 ごめんね!先行くから。」
佑司が学校へと走り出す。

『かなりうまいケーキ屋』
俊輔は巧に
「夕べは奥さんと、すれ違いになりませんでしたか?」
と声をかける。

アイロンをかける澪。
(次のシーン、巧の後姿。シャツのしわの意味がわからない!)

巧は佑司や澪の言葉を思い出し、突然万里子に頼みごとをする。

窓拭きをする澪。玄関の戸が開き巧が部屋に入ってきた。
「ただいま!」
「どうしたんですか?」
「早退してきた。」
「何か・・・ありました?」
「君と、話したくて。」

二人は縁側に腰掛ける。
「僕は、病気なんだ。
 原因は、よくわからないんだけど、
 強いストレスを感じると、脳の中が乱れちゃう病気で。
 人によって症状は色々なんだけど、僕の場合はね、
 エレベーターに乗ったり、電車に乗ったり、
 とにかく、自転車以外の乗り物は全部ダメで、
 車の助手席に乗ることすらダメなんだ。
 人ごみの中では、動悸が激しくなるし、
 いつもと違うペースになると、調子が狂うのも、この病気のせいで。」
「いつから?」
「高校3年。」
「そんな頃から?」
「でもね、この町で、尚美先生と会ってから、僕は変わった。
 病気を受け入れて、ゆっくり付き合っていこうって思ったんだ。
 今、図書館で僕は、リストラの対象になっている。」
「え?」
「僕は頑張った。ここでクビになるわけにはいかない。」
「最近、帰りが遅いのは、そのせい?」
「うん。でも、案の定、無理がたたって。
 昨日の夜、仕事中に発作を起こして倒れたんだ。」
「え!?」
「尚美先生が駆けつけてくれて、何とか治まって。
 帰りは、永瀬さんが途中まで送ってくれた。
 状況はどうであれ、職場で倒れてしまったことは事実で。
 僕のリストラはこれで、決定的になったかもしれない。
 僕は、覚悟が足りなかったのかもしれない。
 病気のことも、君にずっと隠してた。
 リストラのことも、君に言えないでいた。
 でも・・・病気のことよりも、仕事のことよりも、
 もっと大事なことがあるって気づいたんだ。
 君には、苦労をかけるかもしれない。
 でも、僕は、どんなことがあっても、君と佑司のことを、守るから。」
「私は・・・もっと、頼って欲しかったんです。
 大丈夫だから、買い物も行かなくていいからって言われた時とか、
 夜遅くなるなら、電話をして欲しいって思ったり。 
 急に忙しくなった理由を、出来る範囲でいいから、教えて欲しいなって思う
 ワガママな私がいて。
 それから、巧さんが、万里子さんと一緒にいるのを見て、
 ホントは声をかければよかったのに、
 なんか、苦しくなっちゃって。
 声をかけないで、帰っちゃったんです。
 でも、全部私の誤解だった。
 ごめんなさい。」
「僕の方こそ、ごめん。」
微笑みあう二人。

佑司が眠ってしまったあと、二人は傘をさして縁側に並んで座り、
過去の話の続きをする。

「高校一年の最悪の夏が終わって、季節はいつの間にか、もう冬になっていて。
 あれから君に、電話も全くかけられなくて。
 それなのに僕は、いきなりこの町に来てしまったんだ。」


回想シーン。
露咲駅で降り、ホームのベンチに座ったり、ウロウロと歩き回る巧。

「君が会いに来てくれる自信なんか、まるでない。
 でも僕は、君に一目会いたくて、どうしても会いたくて。
 君にやっと連絡が取れた時は、夢かと思った。」


駅に澪が走ってやってきた。
「秋穂君・・・。」

ホームのベンチに、少し距離を開けて並んで座る二人。

「僕は夏の二の舞になるのが怖くて、息もつかずに話し込んで、」

「考え込んじゃって、もうクラクラきちゃってさ。」

「つまらない話にクラクラきてたのは、君だったかもしれない。」

澪に話しかけ続ける巧。

「もう、帰らないといけない時間になって。
 でも、君と、どうしても別れがたくて。
 帰りの電車を、何本も見送った。」


冬の日暮れ、コートを着ていない澪は寒そうに自分の手に息をかける。

「ポケット・・・ここ空いてるから・・・良かったら。」
「・・・じゃあ、・・・お邪魔します。」
澪が巧のコートのポケットに右手を入れる。
二人は見つめあい、そして微笑み合う。

「その時、君の笑顔を見て、僕は、自分でも信じられないことをしたんだ。」

巧の手が澪の手にそっと伸び、二人は手をつないだ。

「あの日、僕は初めて君と向き合った。
 君が僕の気持ちを受け入れてくれたことが、ただただ、嬉しかった。」


傘を差しながら線香花火をする二人。
「雨、止んできた。」
澪の言葉に巧が空を見上げる。
「ほんとうだ。」
巧は澪に自分の線香花火を預け、傘を閉じる。
その時澪がくしゃみをした。
「寒い?」
「ちょっとだけ。」
「風邪ひいた?」
澪がまたくしゃみをする。
「ごめんなさい。」
「ううん。
 寒かったら、ポケット、空いてるよ。」
「・・・じゃあ、お邪魔します。」
澪は右手を巧のポケットに入れる。
「私、巧さんのもっと近くにいたい。
 もう一度、巧さんを好きになりたい。」
そう言い、微笑む澪。
巧は自分の左手をポケットに入れ、澪と手をつないだ。
澪は嬉しそうに、頭をたくみの肩に乗せ、寄り添った。

「ママー、たっくんー!
 あ、ママとたっくんが手〜つないでる!」
「そうだよ。」
「二人で、花火やってたの?ずるーい!」
「佑司もやるか?」と巧。
「一緒にやろう!」と澪。
「うん!」

翌日。
本郷医院で診察を受ける館長。
「先生、このたびは、巧君がうちに残れるように計ってくださって
 本当にありがとうございました。」
「館長こそ、辞表まで書いて上と掛け合ってたそうじゃないですか。」
「でも、決め手は私なんかじゃない。」
「そんなことありません。私は、役所の頭の固い連中に、得意のガン飛ばしてね、
 生きている間にあなた達もいい事一つぐらいしたらどう!?なんて
 すごんだだけです。」
館長の血圧が高すぎると注意する尚美。
「やりなれない交渉ごとをやったもんで。」
「なるほどね。」尚美が笑う。
「先生、守る家族がいるうちが、人生、花ですね。」
「はい。私もそう思います。」

巧、佑司、澪が手をつなぎ野原を楽しそうに歩いている。

その頃、涼子は『かなりうまいケーキ屋』で買い物をしていた。
「このスポンジケーキ、中にイチゴのスライス入っていますか?」
「いえ、入っていません。」
佑司のアレルギーを、ちゃんと知っているんですね。
「お土産ですか?」
「近くに孫が住んでるの。」
「あの、秋穂さんですか?」
「あら、ご存知?」
「奥さん、綺麗な方ですよねー。佑司もホント可愛いし。」
俊輔の言葉に涼子の表情が曇る。
「すっごくいいお付き合いさせてもらっているんです。」とあすか。
「あの・・・どうかされましたか?」
「・・・ううん。何でもないのよ。」
涼子の様子に顔を見合わせる菊地夫妻。

秋穂家のインターホンを鳴らす涼子。
だが、秋穂家は留守。
涼子は『佑司へ おばあちゃんより』とケーキの袋にメモを入れ、帰っていく。

「チョウチョ!!」佑司が橋っていく。

「あの時、手をつないで歩くのは、ちょっと恥ずかしくて。」

澪の手が巧に、巧の手が澪に伸びていく。
二人は手をつなぎ、そして恥ずかしそうに微笑みあう。

「でも、六週間と言う短い時間の中で、あなたと又恋が出来るなんて、
 私は思いもしませんでした。
 あなたと寄り添って、見詰め合って、手をつなぐ。
 ただそれだけのことなのに、胸が震えます。」


「バッタ見つけた!!何やってるのー早くー!」
「ハイハイ。」
澪と巧が手をつないだまま佑司の元へと歩いていく。
佑司の肩に優しく手を置く澪。
三人の幸せそうな笑顔が輝いていた。


巧と澪が中学を卒業後、どう再会するのかとても気になっていたので
そのシーンが見られて嬉しかったです。
高校1年の夏休みに1度、そして次に会ったのは冬。
でもこの冬の、ポケットのシーンが良かった〜!
恋の始まりの初々しさ。見ていて目尻が下がります。(笑)
澪の「お邪魔します。」が可愛かった。
そんな二人の、二度目の恋も始まったようで、嬉しいです。
過去と同じことを繰り返すところが、またいいなぁ。

巧は澪に病気のこと、仕事のことを正直に話したこと、
そんな巧を全て受け入れ、自分の気持ちも正直に話した澪。
この二人もあの冬のように、向き合うことが出来たんだと思います。

このドラマ、毎回思うんですが登場人物がみんな優しい。
巧のリストラも尚美や館長のおかげで何とか回避することが出来ました。

次週も又気になる展開。涼子が巧を責めてしまうようで・・・
涼子の気持ちもとても良くわかるので、辛い展開となりそうです。

※来週8月14日(日)は『世界陸上』放送のため、
 第7話は、8月21日(日)だそうです。

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いま、会いにゆきます


いま、会いにゆきます ('05放送 / 出演 ミムラ、成宮寛貴)いま、会いにゆきます ('05放送 / 出演 ミムラ、成宮寛貴)


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この記事へのコメント
こんばんわ。
本当にこのドラマの登場人物に悪い人っていませんよね。
ほんわか幸せ気分で見れて嬉しいドラマです。
次回は母親にバレてしまうのか気になるところであります。
Posted by demasse at 2005年08月08日 21:00
今回はやっぱ、何といってもポッケの中で初めて手を繋ぐシーンですよね!
このシーンは映画版でも結構ジーンときたシーンではありましたが、今回のドラマ版もかなり印象に残るシーンとなりました!
基本的に俺は黒川 智花ちゃんフリークなので(笑)、今回の「お邪魔します」はもう本当に萌え状態でした!!

TBさせて貰いますね!
Posted by フェイク・ヒーロー at 2005年08月08日 21:50
ちーずさん、こんばんは。
今週も胸があったかくなるお話でしたね。
ぎこちない恋のシーンが素敵でした。
Posted by honey at 2005年08月08日 22:41
TBさせていただきました。
>ポケットのシーンが良かった〜!
ですよねぇ。
僕は映画を見たときからずっと好きなシーンだったんですけど、ドラマもとてもよかったです^-^
Posted by chany at 2005年08月09日 00:10
いつもお世話になってます。GOです。
やはり、チーズさんも「ポケットのシーンが良かった〜!」ですよね。
名シーンですね。では、また。
Posted by シナリオナビゲーターGO at 2005年08月09日 00:38
TB、コメントありがとうございます!
ホントポケットのシーンはよかったですね!
このシーンを観てると幸せな気分になりますよね!
次回も楽しみですねぇ〜♪
Posted by The Sea Monkey at 2005年08月09日 13:44
こんにちは。コメントありがとうございます!

demasseさん。
>ほんわか幸せ気分
ですよね〜!私も同じです。
次週台風の目となりそうな涼子ですが、
彼女も娘を亡くした悲しみから逃れられない
辛い思いをしている人。
彼女の心が少しでも癒されてほしいなぁ。

フェイク・ヒーローさん。
映画版にも同じシーンがあるんですね!
ドラマが終わったらチェックしてみようと
思います。
「お邪魔します。」は女の私から見ても
可愛かったです。

honeyさん。
あのぎこちなさが、いいんですよね〜!
遠い昔の恋を思い出します。(笑)

chanyさん。
映画版見るのが楽しみになりました!
映画館で見ておけばよかった、とちょっと後悔!!

シナリオナビゲーターGOさん。
こちらこそお世話になります。
みなさん、ポケットのシーン絶賛ですね。
誰でも経験のある、初恋。
初々しさが、本当に上手に描かれていました。

The Sea Monkeyさん。
TB返しありがとうございます!
幸せな気分に、なります、なります。^^
セリフがまた、良かった!
次週も楽しみです。
Posted by ちーず at 2005年08月09日 14:05
ほんと、癒されるドラマですよね〜。
巧と澪が手をつなぐシーンを観ているだけで、こちらも幸せな気分になりました。
次回、気になるのは涼子ママですね。
三田さんの旦那さんと話すときのシーンはさすがでした。
逢わせてあげたいような、でも逢ってどうするのか?とか色々考えてしまいます。
Posted by lavish at 2005年08月09日 14:11
lavishさん、こんにちは。
コメントありがとうございます!
三田さんの演技、さすがですよね。
『我慢が上手じゃない』というセリフ。
夫が我慢しているのを理解しつつ、
それでも抑えられない気持ちなんですよね。
やはり、涼子と澪が会うのは不可能ですかね。
澪が手紙を残すとか、そういう方法でもいいので
少しでも涼子の気持ちが楽になればいいですよね。
Posted by ちーず at 2005年08月09日 14:17
こんにちは。
そろそろ急展開が訪れるんでしょうかね?
私もじれったくて映画を先に見てしまいました(笑)。
そちらはやはり良かったです。噂通りでした。
だから、ドラマ版も期待していたんですけどね・・・。 (^_^;)
Posted by ads(あず) at 2005年08月10日 01:29
ちーずさんこんにちは
ほんとうに優しい気持ちになれるドラマですよね。
ポケットのシーン、私もとてもほほえましかったです。
後半は、急展開しそうですね・・。
Posted by まりこ at 2005年08月10日 08:02
こんにちは。コメントありがとうございます!

あずさん。
おっと!あずさんはドラマ版ダメですか?
私はこのじれったさが気に入っています。(笑)
映画版、良かったんですね〜!ますます見なければ!

まりこさん。
ポケットのシーン、良かったですね〜。
誰でもあんな気持ちになったことがあるんじゃないのかな。
涼子の行動が気になります。
あまり巧が責められなければいいのだけれど・・・。
Posted by ちーず at 2005年08月10日 09:40
中学生の頃って、いろんな事に遭遇しましたよね。例えば、部活でしごかれたり、初めて“付き合って”って言ったり、いじめに遭遇したり、振ったり・振られたりとか。
ちーずさんも、多分思い出(良い・悪い等含めて)深い時期だったのでは無いかなーって(勝手に)思います。
私は基本的に、その時期からあんまり変わっていないように感じています。
だからこそ、このドラマって楽しくて…懐かしいと思える気がします。
Posted by まさかず at 2005年08月11日 03:36
ちーずさん、TB&コメント有難うございました。
ちーずさんのブログはほんとていねいに書かれていてドラマの感動が甦ります。
見逃しちゃっても、あなたんとこ読めば大丈夫!
ブックマークに入れさせていただいていいですかぁ?
Posted by mimi3 at 2005年08月11日 15:48
こんばんは。コメントありがとうございます!

まさかずさん。
このドラマや、今日記事をアップした『がんばっていきまっしょい』を見ていると
自分の学生時代を懐かしく思い出します。
自分ならこうしたな、とか、あんなことがあったなーとか。
まさかずさんは、その頃とあまり変わっていませんか?
私はどうかなー。
少しずつは変わっていったとしても、その中心にあるものって
あまり変わらないのかもしれませんね。

mimi3さん。
嬉しい言葉をありがとうございます。
ブックマーク、光栄です!
また気軽に遊びに来てくださいね!
Posted by ちーず at 2005年08月11日 20:29
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