2005年09月04日

ドラゴン桜 第9話

『信じろ!成績は必ず上がる』

特進クラスの夏休みは終わり、二学期が始まった。
緒形英喜(小池徹平)は、高3の夏休みになーんもなかった!といじける。
今までの夏休みの思い出を語る英喜に、一郎(中尾明慶)は羨ましがるものの
香坂よしの(新垣結衣)は苦笑い。
小林麻紀(サエコ)と直美(長澤まさみ)は相手にしない。
そんな中、矢島勇介(山下智久)は勉強に集中できず成績は下がる一方。
桜木から返されたテストでも、トップの一郎から20点もの差をつけられ
最下位になってしまったのだ。
他の5人は勇介の点数に笑うことも出来ない。桜木(阿部寛)にバカ鉢巻を渡された勇介はショックを受けながらも
これからぐいっと行くからな、と強がった。

2学期初めの授業は芥山龍三郎(寺田農)の特別授業。
芥山は、「秋から爆発的に偏差値を伸ばしていくには絶対に必要な授業」と
力説する。
試験において一番必要な力はと聞かれ、真々子(長谷川京子)は
「英語?」と答える。英語教師の真々子らしい!
「このうすらタコ!水野。」
「諦めない心?」直美が答える。
「それは確かに大事なんだが、今は具体的なことを聞いてるんだ。
 奥野。」
「友情?」
「だから具体的な力だと言ってんだろう!」

「すべての強化に通じる力=正しく読むということです。
 問題文を正しく読む、相手の言いたいことを正しく理解する。」
芥山はそう言い、ある歌の歌詞を黒板に張り出す。
「ふたりの関係と現在の状況を答えなさい。」

『彼女は彼のひげを剃る
 彼の髪をすく
 彼が椅子を探すのも手助けするし
 彼の為に料理をする
 彼の口を拭いてあげるし
 外が見えるように窓も拭く
 彼の為に本も読むし
 彼に呼びかける
 毎日が同じ繰り返し
 彼女は、深いため息をつく
 彼がいなくてさびしいから』

「一途な人」「失恋の歌?」生徒達の答えに
「全くの不正解。」と芥山はいい、真々子を指す。
「確かに、ひげを剃ったり髪をすくというのは、彼に尽くす行為ですけれど、
 口を拭いたり、外が見えるように窓を拭くっていうのは、
 少し度が過ぎているような・・・。
 あぁ!もしかしたら、この彼は病気で体が不自由なんじゃないかしら。
 あ、でも椅子を探すって書いてあるから、身体は動くわけだし、
 呼びかける・・・毎日が同じ繰り返し・・・
 そっか!彼は脳に障害か何かがあって、彼女のことがわからない。
 だから、彼がいなくて寂しい。」
「うん。まぁ以下は省略しますが、実はこの後に孫が出てくるんだね。
 つまり、この歌は、老夫婦の日常を描いたものなんです。
 介護の日々のせつなさ、悲しさが伝わってくる。
 井野先生大正解!」
「おぉー。」と生徒達。

「読むと言うのは実は難しい。
 表現だけをサーっと撫でるような読み方では、大変な間違いをしてしまいます。
 直接は書かれていない、行間を読み取る力。
 これこそが、正しく読む力なんです。」
特進クラスはその後、芥山と桜木、真々子と共に外へ出かけていく。

ー品川駅ー
国語の勉強方法がよくわからない、と一郎たち。
こんな所で何を読むのだろうと生徒達は戸惑うが
「そんなことはありませんよ。
 さまざまなものからさまざまなことが読み取れます。
 たとえば、この駅の表示板は、日本語、英語、中国語、韓国語で
 表示されています。なぜでしょう。」と芥山。
「外国から日本に来る人が多くなったから?」と一郎。
「しかし以前から多かったはずですよ。」
「前より、もっともっと増えたから?」と勇介。
「今、なぜ外国人が多くなったんでしょう?」
「ワールドカップ?」麻紀とよしのが答える。
「では、中国の人は?」
「中国の人も、日本に遊びに来るようになったのでは?」と英喜。
「それは、なぜ?」
「あーもう、めんどくさいなー。
 さっきからいちいち、なぜとかどうしてとか、
 そんなことどーでもいいじゃーん!」と直美。
「ハッハッハ。水野さん。だからあなたは今まで、バカだったんです。
 どーでもいいじゃんと言ってしまっては、
 そこで投げ出して思考が停止してしまいます。
 周囲に好奇心を持たなければ、何一つ見に着くことがありません。」
「お前らしっかり考えろ! 
 周りよく見てみろ。
 普段良く見るのは、日本語と英語の看板だろ?
 てことはだ、こういう4ヶ国語の看板は比較的新しいと考えられる。」と桜木。
「ってことは、中国や韓国の人は最近日本に来たってこと?」と英喜。
「だんだんお金持ちになったのかなー。」と一郎。
「だとしたらよ、昔と比べて中国や韓国がどれ位発展したのか、
 日本にどういう影響を与えたのか、そういうことを調べてみてよ、
 自分なりの論理を構築するんだよっ。」と桜木。
「そのことが、知的好奇心を満たすことです。
 このように一枚の表示板からも、色々なことが推測され読み取れます。
 つまり、正しく読むということは、その背後に隠された情報を正しく推測し
 読み取ろうとすることなんです。
 なぜ、そうなんだろう。なぜ、こうなんだろう。
 そういう疑問をいつも持つことで、正しく読む力を養うことが
 出来るんです。」と芥山が説明する。

「なぜだろう。なんでだろう。
 どうして俺が一番、バカなんだろう・・・。 
 どうして俺の成績は今全然伸びないんだろう。
 双子よりも、英喜より、よしのより、麻紀より、そして、ぶーより。
 何で成績が上がらないんだろう。
 俺誰よりも必死に勉強してるのに。
 特進にだって一番最初に入ったのに。
 はぁ、俺いつの間にこんなダセーこと考えるようになっちまったんだろう。」
勇介は心の中で呟いた。その隣りを歩く桜木は、勇介の表情に笑みを浮かべる。
「矢島!しけた面だな、お前。」
「うるっせ!」
「やれやれ・・・。」

『なんでだろーなんでだろー』(Byテツ&トモ)
子供が幼稚園ぐらいの頃、この攻撃が始まります。
物事をいっぱい吸収する時期。
この、好奇心が受験勉強にもとても必要ということですね。


学校に戻った桜木と真々子は、資料作りに追われる。
1、2年生にも2学期から特進クラスを設けようと、桜木は考えていたのだ。
「生徒達はついていきませんよ!」
「バカな上に暗ーい学校になりそうですね。」教師らは嫌味を言うが、
「歯車がガタガタうるさいでしょー。
 勉強する=ネクラっていうのはあんたたちの妄想だ。
 目標を持たずぷらぷらしている遊んでいる人間の方が、
 よっぽどストレスが溜まっていて人生の空しさにイラついてたりするんだ。」
と桜木。

来年度入学者向けの『高校合同説明会』に龍山高校も毎年参加していると聞き、
桜木は真々子を連れて理事長に確認に行く。
だが理事長室はもぬけの殻。
『まだ、旅に出てます。^^』と置手紙が残されていた。
「まだって・・・理事長はいつこれを置いていったんでしょう。」

自宅は『針のむしろ』状態だという一郎に付き合い、
英喜と麻紀の3人がファミレスで問題を出し合う。
「ところで俺とエッチしてみる気ない?」
どさくさにまぎれて麻紀に聞く英喜。
「ない!」
英喜、ガックリ。
「いいよ!どうしてもって言うならいいよ。
 東大受かったあとならね。」
「うわぁ!俺マジ燃えてきたー!!」
「僕は?」遠慮がちに聞く一郎。麻紀はにっこり微笑んでごまかす。
麻紀と英喜、カップル成立!?

家に戻った勇介は、初めて料理に挑戦。
母親を驚かす。

店の支度をする直美の母・悠子(美保純)は左腕のしびれを感じていた。
直美には平静を装うが、その直後、倒れてしまう。
救急車で病院に搬送される悠子。

学校では、真々子が桜木に、矢島の元気のない原因を
「勉強に過程を置き過ぎて、高校生活本来の楽しさが何もないからでは?
 運動会に文化祭。学校は本来楽しいところであるはず。」と分析。
「そんなものは、時代遅れのオンボロ遊園地と一緒だ。」と桜木。
「若い頃っていうのはな、何をやっても満足出来ないんだ。
 成果を上げて自信を持てなければ、何をやっても面白くねー。
 お前だって若い頃そうだったろ?
 ・・・失礼。昔過ぎて忘れたか。」
「昔だなんて!たった10年前のことじゃないですか!
 え!!もう10年前!?」
「ヤツラが精神的に成長するためにはな、
 満腹感ではなく、飢餓感が必要なんだ。
 いつも何かが足りねー。その心の空白を埋める為に
 何をどうすればいいか、ひたすら考え続ける。
 そういう時間がな、ガキどもには必要なんだよ。」
「じゃあ、学校は何の為にあるんですか?」

「人間の集中力の限界は1時間半だ。
 生徒たちだけじゃないぞ。お前らもだ。
 少しは休め!」
職員室にやってきた柳鉄之助(品川徹)がそう言う。
「それはわかっているんですけど・・・」と桜木。
真々子は柳に、桜木の言うように学校は大学受験の為の
予備校のような場所でいいと思うか尋ねる。
「井野先生の考える学校というのは、ビニールの温室のようですな。
 温室育ちの綺麗なトマトは、温室がなくなれば育たない。
 それでは困る。
 高校を出ても、一人で生きていけるだけのたくましさを
 身につけてもらわないと。
 たとえるなら、大地の畑から掘り出すじゃがいもだ。」
「柳先生のおっしゃるとおりだ。
 嵐や日照りに負けず、害虫と闘い、大地に根を張り、養分を蓄え、
 たくましく成長する。
 そういうじゃがいもを世に送り出すのが、龍山高校特進クラスだ。
 そのためには、やらなきゃいけないことが沢山ある。
 たとえば、親の問題だ。
 2学期に入り、生徒達の家庭環境はますます重要になる。
 そろそろ一度、受験生を持つ親の心得、
 親達にレクチャーする必要があるな。」
桜木は真々子に、連絡網を回すよう言う。

じゃがいも!!面白い例えですね。
確かに今の厳しい世の中、精神的な強さがなければ社会で挫折してしまいます。


「矢島の悩みは家庭では解決できないぞ。
 努力したのに報われない。
 それが一番、人の心の根っこを傷つける。
 矢島は精一杯の努力をしてたからな。
 乗り越えられるかどうかは、半々というところだろう。」柳が言う。
「確かに矢島がここまで伸び悩むとは、正直意外でした。」と桜木。
「余計なことをくよくよと考えるタイプだからなー。矢島は。
 高校時代のお前にそっくりだよ。」
「えーっ。桜木先生がクヨクヨ?」
「俺はくよくよなんてしてませんでしたよ。」
「いや、その証拠にいろんな相手にすぐ噛み付いていただろう。
 吠える犬ほど実は繊細でナイーブだということだ。」
「犬はやめて下さい。犬は。」
「あんまりすぐに人様に噛み付くから、わしが身元引受人にならなかったら
 お前は保健所送りになっていた。」
「そのときそのままにしておいて欲しかった!」と真々子。
「しかし、自力で乗り越えられますかね、矢島。」
「お前のサポートしだいだよ。」
柳は桜木を力強く見つめた。

悠子は脳梗塞と診断された。
「幸い処置が早く、大事にはいたりませんでした。」
医師の言葉にほっとする直美。
「ただ・・・」

夜、勇介がトランペットを手に歩いていると、橋の上に直美がいることに
気づく。いたずら心で「わっ!」と脅かす勇介。
だが振り返った直美を見て驚く。彼女は泣いていたのだ。
「ここ風強いね。目にゴミが入っちゃった。」とごまかす直美。
「お前何してんだよ。女がこんな時間に、ほっつき歩いてるんじゃねーよ。」
「矢島こそなにー。試験の成績が悪かったからって、
 一人でこんな所でいじけてるんじゃないの?」
「いじけてねーよ。」
「いじけてる!」
「いじけてねーって。」
「クラスでも、バカハチマキ巻かれるたびに、わざと暗い顔しちゃって。
 みんな気にしてるよ。
 ・・・何?怒ったの?」
「そうじゃねーけど。」
「怒ってんじゃん。」
「怒ってねーよ。」
「その言い方が怒ってるよ。」
「お前な、そんなことばっか言ってると、襲うぞ。」
「・・・そんな勇気ないくせに。」
「・・・お前、何かあった?」
「もうお前お前言わないでよー。」
「・・・どうした?」
「・・・実はさ、・・・やっぱなんでもない。
 優しぶらないでよ。彼女いるくせに!」
「女が泣いてたらどうした位聞くだろう?」
「誰が相手でも聞くんだ。」
「あーめんどくせーな!
 お前じゃなきゃ聞かねーよ。
 俺だってな、テンパってんだよ。
 人に構ってる時間なんかねーっつーの。
 お前じゃなきゃ聞かねーよ。」
「あのさ、・・・忘れてね。」
直美はそう言うと勇介に手を差し伸べる。2人は握手。
その手を自分の頬に当てる直美。
勇介の手を握り、胸に頭をつけ、泣き出した。
「・・・ありがとう。なんか、元気出た。
 じゃあね。」
直美は笑顔を見せ、
「そんなところでいつまでも油売ってないで、早く帰んなよ。」
と言い家へ歩き出した。

『受験生を持つ家庭の心得』当日。
特進クラスの母親、父親が学校にやってくる。
勇介の母親は就職の面接で欠席。
直美の母親は過労で倒れ、退院はしたものの大事を取って欠席すると
真々子は直美から聞いたとおり桜木に伝える。

教室ではよしのが勇介に勉強の質問をする。
勇介は隣りに座る直美のことが気になってしまう。

親達への説明会が始まる。
「あなたですか!東大受験なんて冗談を教えたのは。
 おかげでバカ息子がその気になって!」英喜の父親が発言する。
「子供をバカ呼ばわりするってことは、親である自分自身のことを
 バカと告白しているのと同じです。
 緒方英喜君、並びに特進クラスの全員が東大合格を狙っています。」
桜木は家庭でも子供をきっちりとバックアップするよう親達に言う。

「それってかえって迷惑なんですよね。
 うちには、秀明館に通っている子供がいるんです。
 もう一人まで東大だなんて言いだすから、
 ほんっと家の中暗くなっちゃって。」一郎の母親が二郎を自慢しつつ言う。
「その言い方は酷くないですか?
 2人とも東大に行けたら最高じゃないですか。」と真々子。

「うちは放任主義なので、麻紀が東大を受けたければ受ければいいし、
 やめたければやめればいいって思ってるんです。」
「それは放任主義じゃなくて、無関心、って言うんじゃないんですか?」

「でもあんなテレビなんかに映っちゃって。
 落ちたら恥ずかしいじゃない。」とよしのの母がメークを直しながら言う。
「今はお化粧よりお子さんのことを考えて下さい。」

「なるほど!
 思った通りの0点ぶりですね。
 全員0点です!
 あなた方とお子さんの間には、きちんとした信頼関係が
 ないんじゃないですか?」

「ふんっ。説教か、くだらん!」と英喜の父。

「それぞれの家庭によって教育方針が違うんです。
 それに、口を挟まないでもらえませんか?」と一郎の母。
「では奥野さん。お宅の教育方針を是非ここでお聞かせ願えますか?」
「うちは双子ですから、小さい頃から同じように育ててきたつもりです。
 でも大きくなって、二人の能力の違いに気が付きましてね。
 親としては、一郎にこれ以上期待をかけるのは可哀想だと思っているんです。」
「愚かですね。
 奥野家の失敗こそ、今日本のいたるところで起きている
 家庭教育の失敗例です。」
「失敗だなんて!」
「みなさんご存知でしょうかね。
 子供は7歳ぐらいまでは直感的思考段階と言われて
 7歳から11歳くらいまでにかけて論理的思考が身に付き始めるんだそうです。」
桜木と真々子はある実験を見せ始める。

「同じ大きさのコップに、同じ量のミルクが入っています。
 子供の目の前で、片方を別のコップに移します。  
 そしてどちらが多いか尋ねると、論理的思考の子は答えられるが、
 直感的思考段階の子供は答えられない。
 ここで大事なのは、この問題に答えられるかどうかと、
 そもそもの頭の良し悪しは、実は関係ないということなんです。
 たとえて言うなら、言葉を話すタイミングの早い遅いと、
 頭の良し悪しは関係ないのと一緒です。
 単に子供それぞれの、タイミングの問題なんですよ。
 いいですか?
 親にとって大事なのは、子供の成長段階が今どこにあるのかを
 性格に見極める。
 子供がまだ直感的思考段階にいるのなら、じっと我慢して待つ!
 それなのに、隣りの子はもう論理的思考の段階に入ったのに
 うちの子はまだだとか、
 あるいは、双子の弟が入ったのに、兄はまだ、だとか。
 そんなことで、子供を賢いと決め付けたり、バカと決め付けたりする。
 いやぁ、バカです!子供ではなく、親がバカなんです。」

「私を誰だと思ってるんだ!
 私は社員2000人を抱える社長だぞ!」
「理屈で叶わないと思うと大声を出す。
 いやあ、大会社の社長さんも、暴走族と対して変わりありませんな。
 たとえば緒方さん、あなた英喜君と会話する時に、
 いつも自分の学生時代のことを引き合いに出していませんか?
 俺は小学校の時はもっとこんなことが出来たとか、
 中学の時はこうだったとか。
 それに比べて、お前はなんだ、とか。どうです?」

 緒方さんの奥さん。あなた子供にやる気を出させる為に、
 いつも必要以上に子供を褒めちぎってませんか?

 小林さんのお母さん。
 あなた子供の話を真面目に聞かず、いつもおざなりな同じ誉め言葉を
 使ってはいませんか?
 
 確かに誉めることは重要です。
 でも誉めすぎると、それが重荷に感じることがあるんです。 
 誉めてる相手が、自分にもっと要求していると思えてくる。

 いいですか?誉めることはおだてることじゃないんです。
 しかし大抵の人は、子供を誉めなければという思い込みで
 むやみに誉めてしまう。
 あるいは、誉めていればいいだろうと、心無い誉め言葉を平気で使ってしまう。」
「誉めちゃだめ。叱っちゃだめ。
 じゃあ家庭でどうしたらいいんですか?」
「繰り返すんです。
 子供の話をきちんと聞く。
 そして子供の言葉を、繰り返す。
 話を繰り返すことで、子供は親にきちんと話を聞いてもらえてるんだと
 安心感を持つことが出来ます。
 また繰り返すことで、その先の結論を強要しないことにより、
 子供は親が、自分のことをきちんと一個の人格として認めてくれて
 いることを、感じることが出来るんです。
 ですからこの方法で、これからはお子さんとの対話を是非図って下さい。
 家庭内の雰囲気は、劇的に変わるはずです。」

そっか。繰り返す。メモメモ。(笑)
私も実践してみよう。


説明会を終えた桜木。
真々子は親達がわかってくれたのか心配するが、
桜木はそれよりも、勇介と直美の心配をしていた。
桜木は勇介に、翌日直美と一緒に品川駅に来るよう言う。
「お前ら2人には、未来の後輩の為に人肌脱いでもらうぞ。」
桜木は2人を高校合同説明会に連れていこうと考えたのだ。
「何で自分が。D判定に近い双子野郎か英語に強い麻紀を
 連れていけばいいじゃん。」と言う勇介に
「うじうじと女々しいスランプ野郎だな、おめーは!
 この時期の成績は関係ねー。
 偏差値がぐっと上がるのは秋以降だっておめーも言ってたろ!
 ところでよ、水野の様子はどうだ?」
「別に普通に楽しそうにやってるっつーの。訳わかんねーし。」
「訳わかんねーって何訳わかんねーんだよ。
 ま、いいや。お前明日遅れんなよ。」
桜木は一人歩きながら、「楽しそう、か・・・。」と呟いた。

翌日。
『私立高校06年入学 合同説明会』
人気のある高校には沢山の親や子供が集まる。
秀明館には行列が出来るほど。
そしてその隣りの龍山高校には・・・誰もいない。
パンフレットを配りに行こうとする教頭らに、
「その必要はありませんよ。いっきに客を引き寄せましょう。」
桜木はそう言う。

真々子が直美と勇介を連れてきた。
「そこら辺に座っとけ。」
「よく言うよ。あんたいつも言ってんじゃん。
 無駄な時間過ごすなら勉強しろって。」
「無駄かどうかはお前次第だ。
 ところでよ、どう思う?ここに来てる親子連れ。」
「・・・親ばっか真剣で、子供はみんな退屈そうだな。」と勇介。
「なぜだ?」
「みんな、どこの高校入っても一緒だと思ってんじゃねーの?」と勇介。
「なぜだ?」
「まだ自分の人生真剣じゃないから。」と直美。
「じゃあ何で自分の人生に真剣じゃねーんだ。」
「だって、まだ、中3だろ?」
「答えになってねー。水野、お前が答えろ。」
「多分、実感がわかないからだと思うな。」
「何の実感だ。」
「いつか親が守ってくれなくなるっていう実感。
 親が真剣に考えてくれてるから、自分は真剣にならなくていい。
 困った事があったらきっと親が助けてくれるから、心配しなくていい。
 みんなきっと心のどこかで、そんな風に甘えているんじゃないのかな。」

一組の親子が冷やかしにやってきた。
「東大ねぇ。本当なの、これ。」
「もちろん、大マジですよ。」桜木が答える。
「龍山なんて聞いたことねーなー。」
「5年後には超有名進学校になっています。」
「あっそう。じゃ、話だけでも聞いておこうかな。」
父親が息子を座らせようとするが、息子はバンドの練習があるからいいと言う。
「ほんの5分だよ。じゃないと高校入ったらギターなしにするぞ。」
息子は諦めて席につく。
「俺さ、15で大工になってから、この腕一本でここまでやって来たんだよ。
 だから、学歴なんて関係ないと思ってる。
 東大なんて言われても全然偉いと思わねー。」
「私も東大は偉いとは思っていませんよ、お父さん。」
「話のわかる先生じゃないか。
 でもよ、見てくれよ、こいつ。こんな格好して。
 情けないったらありゃしない。」
息子は黄色いTシャツ姿だった。
「高校入ったってさ、何の変哲もないところだったら辞めちまうかもしれねー。
 親の育て方が悪いと言われればそれまでだが、もし、お宅に入学させれば
 こいつでも、本当に東大に入れるの?」
「はい。龍山高校の特進クラスに入れば、100%東大に入れますよ。」
「なに!?100%だと!?
 大ボラにもほどがある!!」
その父親の大声に、会場中の注目が集まる。
「私だってね、どんな子でも東大に入れるとは言いませんよ。
 子供にもね、素質というものがあります。
 東大に入りやすい子と、そうでない子がいるんですよ。
 その子が東大に行く素質があるかどうか、
 これは一目見ればわかります。
 あなたのお子さん、彼は東大には入れますよ。」
「ほぅ・・・。じゃあさ、うちの息子のどこに素質を感じるか、
 言ってもらおうじゃないか。」
「それはですね。息子さんの頭が、見るからに空っぽそうだからです。」
「何だとこのヤロウ!!
 親に似て頭が空っぽだと!?」激怒する父親。
「頭が空っぽっていうのはね、東大合格の素質あるという
 最大の誉め言葉なんですよ。
 矢島、水野、立て。
 この2人よく見て下さい。
 彼らは今、東大合格に最も近い生徒です。」
「何だって!?」
「何だって。今、そう思ったでしょ?」
「あ、いや・・・」
「こんなヤツラに行けるんだったら、自分とこの息子も行けるんじゃって、
 そう思ったでしょう?
 それが大事なんです。
 ほとんどの人がね、勝手に先入観によって自らのチャンスを
 こんなに小さくしてしまっているんです。
 こんなバカそうなヤツラでも、可能性は無限大にあるんですよ。
 彼らだけじゃありませにょ。
 そこの君、そして君も、あなたも、君もだ。
 みんな東大合格の素質がある。」
会場にいる生徒を見渡し、指差す桜木。
会場がざわめきはじめる。

「ちょっと龍山さん!
 さっきから聞いているといい加減なことばかり言って。
 そういう適当なことばかり言ってたら、誇大宣伝で問題になりますよ。」
秀明館の教師が口を挟む。
「私は何も合格するとは言ってませんよ。
 合格の素質ありと判断してるだけです。」
「何を根拠に、」
「頭が空っぽというのはね、今からでも色んなものを素直に入れられるって
 ことなんですよ。
 お子さん先ほど、バンドに熱中しているって言ってましたね。
 なぜ私が彼を東大合格に最も近いと言ったか。
 それは彼もまたずっとバンドに熱中していたからなんです。
 何かに熱中してきた人間ってのはね、これは努力する資質が勝手に
 育まれている。
 こういう生徒が集中すると、ものすごい力を発揮するんです。
 だから、一度東大を目標にすれば、一年で東大に合格するだけの力を
 秘めてる。」
「つーか、ダントツビリじゃん。」勇介が言う。
「それはな、頭悪いからじゃねーんだよ。
 単に人よりも、不器用だってだけだ。
 トランペットだってそうだろう。
 最初から器用に吹けたわけじゃねーだろ?
 好きで練習を続ければ、気がつけばガツンと上達していたはずだ。
 ウサギとカメの話のようなもんだよ。
 不器用でスタートダッシュが悪い~といって、それで勝負が負けな訳じゃ
 ねーんだ。」
「不器用・・・」
「たったそれだけのことだよ。」

「今私が指摘した人たちもそうですよ。
 きっと勉強以外に、スポーツや音楽など、自分が好きなことに
 熱中してきた人だと思いますけど、いかがです?
 ですからみなさん。是非一度、龍山高校に見学に来ませんか?」
「いつでもいいの?」
「もちろん。大歓迎ですよ。」
「あらじゃあ、パンフレット頂こうかしら。」
龍山高校のブースはあっという間に人だかりが出来る。

勇介の笑顔を見つめる桜木。
そしてその後、直美を見つめる。

片付けを手伝う勇介と直美。
「笑っちゃうよなー。俺らが一番合格に近いんだって。」
「矢島は近いと思うよー。」
「何だよ。お前だってそうじゃん。」
「私は何かに熱中したことないし。」
「そいつは違うな。
 お前は小さい頃から父親を亡くしてから、ずっと母親の手伝いを
 してきたんだ。
 だからお前は、人より早く大人にならざるを得なかったんだ。
 そして、いつの間にか自分で、自分の夢や希望を捨ててきた。
 そういうやつはな、一度夢を持った時には、
 いつまでもガキだったやつと違って、
 数段頑張る。
 まぁこいつは柳のじいさんが言ってたんだがな。
 受験てのはよ、辛い目に沢山合ったやつの方が、
 最後には勝つってな。」
「・・・・・
 そういうこと言われると、かえって辛くなるじゃない。」
「お前、やっぱ何かあったの?」勇介が聞く。
「いろいろ考えたんだけど、なんか、途中でこういうの悔しいんだけど、
 ・・・
 桜木先生。」
「なんだ。」
「だから私、・・・東大受験辞めます。」涙ながらに直美が言う。
「そうか。・・・わかった。」

その頃、勉強に身が入らず、物思いに更ける勇介の元へ直美がやって来た。
なぜか目に涙を浮かべる直美に、勇介は戸惑い…。



『受験生を持つ家庭の心得』での親の言葉。
『高校合同説明会』での親子の様子。
この辺、『女王の教室』とテーマが似ていますよね。
どの親も、自分の子育てに自信を持っているんだろうけど、
その方法はさまざまです。

勇介は、桜木の言葉で元気を取り戻したようです。
「素質がある」「東大合格に最も近い生徒」「不器用でもいい」
すぐに結果となって現れなくても、焦らなくていい。
トランペットを使った例えは、勇介にとって説得力のあるものと
なったようです。

あの時会場で、適当に生徒を指差したわけではなく、
スポーツ刈りの生徒、普通そうな女子生徒、そして茶髪の女子生徒。
桜木先生はその生徒達が何か夢中なものを持っていると見抜いたんですね。

桜木先生のそのときの言葉。
確かに、先入観によりチャンスを失っているっていうのはあるかも。
可能性は無限大。いい言葉です。

会場での桜木先生の発言は、勇介のやる気を取り戻し、
そして龍山の知名度までも上げてしまったのかも!

心配なのは直美です。
親が倒れてしまい、自分は今まで親に守られてきたんだと気づく直美。
そういえば、彼女はお父さんがいなかった。
自分がしっかりしなければ、と夢を諦めようとしている。
桜木の言葉によると、彼女は
だから甘えることが出来ないんでしょう。
橋の上で勇介に少しだけ甘えていましたが、それでも帰るときには
笑顔を作り、元気を装い。


※9月16日最終回は、15分拡大だそうです!



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主題歌
realizerealize


挿入歌
山下智 『カラフル』 (CDリリース未定)
作詞:山下智袖 作曲:森元康介 編曲:十川知司


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この記事へのコメント
ちーずさん、こんばんは。
今週も桜木の名言がばしばしとびだしてましたね。
これをみて元気をもらった受験生は多いかも。
Posted by honey at 2005年09月04日 19:45
今回も全編通して痛快な桜木節が思いっきり炸裂しまくっていましたので、俺的にはかなり満足度の高い回とはなっていたのですが、でも直美の問題に関しては正直かなり深刻そうですよね・・・。
次回、桜木や特進の生徒達が一体どんな活躍を見せてくれるのか、俺自身今から本当に興味津々です!!
Posted by フェイク・ヒーロー at 2005年09月04日 21:22
 育児の良い参考になりました。知らず知らずあのバカ親のようになってましたね。1話完結だったのが今回初めて来週に続きましたね。16日が最終回。ちょっと早くて残念かな...。
Posted by TALK SHOW at 2005年09月04日 22:48
今回は親としてとても勉強になる回
でしたね。
私もこのドラマに出てくる親のような
ことをやっていたりするので
とても勉強になりました。(笑)
明日からはちゃんと子供のいうことに
耳を傾けないと・・・と思いました。
Posted by みのむし at 2005年09月05日 17:32
ちーずさんこんばんは
桜木は、勇介の成績が伸び悩んでいる理由もちゃんとわかってたんですね。
私も直美が心配です。
今まで夢をあきらめてきた彼女には、受験頑張ってほしいです!
Posted by まりこ at 2005年09月05日 22:54
こんばんは。コメントありがとうございます!

honeyさん。
本当ですね。
これを見ている受験生が勇気付けられると
いいですね!

フェイク・ヒーローさん。
直美のお母さんの件、心配ですよね。
直美は夢をまた諦めなければいけないんでしょうか。

TALK SHOWさん。
親にとって子供は大切な宝。
だからつい、手をかけすぎてしまう。
でも本当に大切なのは、世の中に出たときに
ちゃんと自立出来るかどうかなんですよね。
私もつい忘れがちになります。
そういえば、翌週に続くのは今回が初めて。
続きがきになります!

みのむしさん。
桜木先生の言葉、良かったですね〜!
私も勉強になりました。
そして、ちょこっと実践してます。(笑)

まりこさん。
直美は今までああやって誰にも相談せずに
自分で決めてきたんでしょうね。
お母さんの回復と、彼女の受験勉強復帰を
願います!
Posted by ちーず at 2005年09月06日 22:28
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