2005年12月23日

ブラザー☆ビート 最終回

『兄貴の結婚式』

頑固親父に認められ、ついに結婚式へ向け動き始めた達也(玉山鉄二)と
知里(国仲涼子)。
ウエディングドレスの試着をする知里。
その美しさに、達也は息を飲む。
係員がメガネを外してはどうか、と知里に言うが
「これ、大切なものなんです。
 初めて彼からプレゼントしてもらったもので。
 ですから式のときも、このメガネをかけたままでいたいんです。」
知里が幸せそうにそう答える。。

しかし、心待ちする知里を尻目に資金がないとは言えない達也。
コツコツ貯めた資金を、陸(速水もこみち)に使われてしまったのだ。その陸は、銀行に掛け合って、なんとか資金を調達しようと試みるが、
見通しは暗かった。
「あ・・・でも・・・。」
担当者が提案する。

陸は家族の留守中、家から登記済権利証をこっそり持ち出した。

身重のみゆき(岩佐真悠子)は、純平(中尾明慶)がいつになっても
アパートを探しに行こうとしないため、自分で探しに出かけていく。
春恵は、純平が同棲したいと言い出すのでは、と心配する。

そこへ、陸が戻ってきた。
お気楽そうな陸に、達也もつい不満をぶつける。
「式の費用の目処も立たないのに、嬉しそうにしている知里の顔を見ているのが
 申し訳ないんだよ!」
余裕の笑みを浮かべる陸。
「知里ね。新婚っぽいねー!」
掴みかかる達也。
「無事、式挙げられるよ。
 これだけあれば、充分だろう?」
陸は銀行から借りてきた、と説明し、達也にお金を返済する。
「店の帳簿見せたら、すぐに貸してくれたよ!」
陸の言葉に達也も春恵(田中美佐子)もほっと一安心。
新婚旅行は知里の希望で天国に一番近い島・ニューカレドニアに行ってくる、
と幸せそうな笑顔を見せた。

陸君、大丈夫なのか!?
あの札束、200万ぐらいでしょうか?


一方、春恵から結婚資金のことをはじめて聞かされた知里。
達也から何も相談を受けていないことに不安を抱く。

達也の上司は社内でスピーチの練習に精を出す。
原稿用紙3枚!「長くなりそうだ・・・」と頭を抱える達也に、
司会を引き受けてくれた同僚が、「任せとけ!」と言ってくれた。

引き出物を選びながら、知里は達也に春恵から資金のことを聞いたと話す。
「そういうことあったんなら、私に話してくれても。
 二人の結婚式なんだし。」
「大丈夫!無事、解決したし。」
「でも・・・。」
知里の小さな不満は消えずに残った。

アパートを下見したみゆき。
祖母が少し仕送りをしてくれるし、バイトをするから大丈夫だ、と言う。
「お父さんは?」純平が聞く。
「頼りたくないの。私が勝手に決めて、家を飛び出しちゃったんだし。」
「じゃあ、本当に、家に戻る気はないんだね・・・。
 みゆきちゃん、俺もあのアパートで部屋探すよ。
 まだ空いているみたいだし。
 みゆきちゃんのこと、一人にするわけにはいかないよ。
 子供だって生まれてくるんだから。」
「私、同情されたくないの。純平くんにだけは。」
「同情なんかじゃないよ。俺、みゆきちゃんのことが、」
「純平くん!それ以上、言わないで。
 私、今純平くんの気持ち聞いても、どうすることも出来ないから。」
みゆきはそう言い順平のことばを遮った。

結婚したら仕事を辞める知里は、早く家のことに慣れようと、
桜井家の食事の支度など、かいがいしく世話をする。

アパートの下見から戻ったみゆきは、週末には引っ越して
新しい生活に早く慣れたい、と決意を語る。

みゆきも知里も、自分の道を選んでからは強いです。
シングルマザーの道を選んだみゆきは、純平たちに甘えずに
一人で暮らしていこうとする姿は立派ですね。


そこへ、銀行から融資の件で、陸宛に電話が入る。
ふと、店の権利書、という言葉が春恵の頭をよぎる。
慌てて書類を捜してみると、無くなっている!
陸を問い詰めると、すぐに稼いで返すんだからいいじゃないか、と開き直る。
「返せなかったらどうすんだよ!」
「店を手放すことになるのよ!」
「この家にも住めなくなっちゃう!」
達也、春恵、純平が口々に言う。
「ちゃんと返すって。」
「お前そう言ってな、俺の結婚資金返さなかったじゃないかよ。」
「あれは、たまたま接待に金がかかる時期だったんだよ。」
「この家を抵当に入れたそんな金、俺が喜んで使うと思ったのか!?」
「金には変わりないだろ。」
言い合う二人は大喧嘩。
陸の蹴りが、達也の腹に決まってしまい、達也は腹を抱えてうずくまる。
「俺は!二人にちゃんと式挙げてもらいたかったんだよ!
 いつも兄貴には迷惑かけっぱなしだし。
 だから俺一人の力でなんとかしたかったんだよ!」
「だからってな、こんなことまでして、借りんじゃねーよ。
 それに、紙切れ一枚で、大金借りれること覚えたら、
 お前、世の中舐めてかかんだよ。」
「じゃあどうすればいいんだよ!?」
「最初の約束どおり、ちゃんと働いて俺に金を返しゃいいんだよ! 
 俺はそれで式を挙げる。」
「けど、それじゃ、いつになるか・・・。」純平が心配そうに言う。
「だから・・・延期だ。」
「それはないんじゃない!?」春恵や純平が言う。
「いいや!もうキャンセルだ!」
達也の言葉に呆然とする知里・・・。

一人部屋にこもる達也に知里が言う。
「さっき言ってたことですけど・・・
 式、延期するって本当ですか?」
「・・・ああ。明日、キャンセルしてくる。」
「新婚旅行も?」
「仕方ないだろう。あんな金で行くわけにはいかないよ。
 親父さんには、俺がちゃんと話しにいくから。
 あと、招待した人にも、俺が連絡する。」
「どうして・・・どうしてみんな、勝手に決めちゃうんですか?」
「どうしてって、こうなった以上こうするしか。
 な、わかってくれるだろう?
 俺はアニキとして、陸にはちゃんとケジメ付けさせたいんだよ。」
「そういうこと言ってるんじゃありません。」
「悪いとは思ってる。けど、ちょっと先に伸びるだけなんだし、
 そこんとこは我慢して待っててほしいんだよ。」
「だからそういうことじゃなくって、」
「じゃあ何なんだよ!?」
「だから・・・ 
 何でも自分一人で決めるのはどうなんですか!?」
「じゃ・・・じゃあどうしろっていうんだよ。」
「私たち二人の結婚式なんですよ?」
「わかってる。」
「わかってません!!」
知里の勢いに驚く達也。
「何もわかってません!
 達也さんは私のことを何だと思ってるんですか!?
 私、達也さんと一緒に暮らしていく自信無くなったかもしれません。」
「そんな・・・そんなだったら・・・
 じゃあ考え直せばいいだろう!」
「はいそうします!ゆっくりと考えてみます!」
知里は怒って部屋を飛び出していった。

達也の気持ちもわかります。
ずっと長男、しかも父親を亡くしている家庭です。
自分がしっかりしなければ、自分がなんとかしなければ、と
ずっと、そうやって生きてきたのだから。
桜井家の中でなら、それもいいのかもしれないけれど
でも、結婚となると、話は別。
新しい家庭を二人で築いていくのだから、ちゃんと知里に相談するべきでした。
話してくれさえすれば、知里は怒ることもなかったでしょう。
それにしても、いつも大人しい知里があんなに激怒するとは!
国仲さんの、スイッチの入った瞬間の演技、さすがでした!


陸は言われたとおり、金を銀行に返し、権利証を春恵に返した。
「もう二度と勝手に持ち出さないでよ。」
「わかったよ・・・。」
「でもどうするんだろう。キャンセルなんかして・・・。」
春恵の言葉に答えず、仕事場へ向う陸。
「ちょっと!ちゃんと責任感じてんの?
 あんたが余計事を大きくしたんだから!」
「こうなったら俺が一生懸命働いて、
 早くアニキに借りた金、返すしかないよな。 
 二人に結婚式挙げさせるには、それしかないんだよ。
 俺が働くしかないんだよ。」
陸の決心を聞きながら、春恵は陸を見つめ・・・。

達也の思いが陸にちゃんと届いたんですね。
今後陸は何があっても勝手に権利証を持ち出すこともないだろうし、
この『事件』も桜井家には必要なことだったのかも。
自分が働かなければ、と語る陸は、今までよりも頼もしく見えました。


「あの・・・達也のことなんだけど、怒ってんじゃない?」
職場で春恵は知里のご機嫌を伺うように聞いてみる。
「驚きました!あまりにガンコなんで。」
「そう!そうなのよ!」
「その上自分勝手だし!」
「そうそうそうそう!私もそう思う!」
「私、うちの父がガンコで自分勝手だから、
 そういう人とだけは結婚しないでおこうって思ってたのに、
 見る目ありませんね!」
「ほんっと、ごめんね。」
春恵は頭を下げたが、顔をあげて見るともう知里はいなかった。

知里ちゃん、怒り心頭です。
春恵さんが達也の肩を持たないところが素晴らしい!


みゆきの引越しを、陸と純平が手伝う。
鼻歌交じりで車を運転する陸に、純平はみゆきと話をしたいので
車を止めて欲しいと言う。

「なに?」
「俺、やっぱりみゆきちゃんのこと一人に出来ないよ。」
「大丈夫だって。なんとかなる!」
「ダメだよ。俺も一緒に暮らす。
 俺もこの春から介護士として働く。
 給料だってもらえる。
 そしたら、二人で暮らしていけるよ。
 俺、おなかの赤ちゃんの父親になりたい。
 だって俺、みゆきちゃんのこと好きだから。」
「・・・とうとう言っちゃったね。順平君。
 それ言われたら、私の返事は、一つしかない。
 今は断るしかないよ。」
「何で?」
「私も純平くんのこと、好きよ。
 けど、私はこれからこの子を産んで、母親になるの。
 そんな私を見て欲しいの。
 それでも、それでも私のことを好きで、この子の父親になりたいって
 思ってくれたら、
 その時もう一度今の言葉を聞きたい。
 それが母親になろうって決めた私のプライドなの。」
「・・・わかった。
 けど、俺はずっとみゆきちゃんの側にいる。
 そして、必ずもう一度みゆきちゃんに告白するよ。
 みゆきちゃんと、みゆきちゃんの子供を、
 これからもずっと守っていきたいって。」
「純平くん・・・。」
二人は見つめあい、微笑んだ。
車の中から陸も二人を嬉しそうに見つめていた。

若いけどしっかりした、立派な二人です。
みゆきの決意に、そして純平くんの返事に、感動しました。
ドラマにありがちな、すぐにくっつけてしまう、という結末とは違い
未来を想像させる終わらせ方は素敵です。


達也は駅前で足を止め、知里と出会ったときのことを思い出す。

二人はぶつかり、達也は知里のメガネを壊してしまった。
そして、あのメガネをプレゼントしたこと。
知里が、そのメガネを今でもとても大切にしてくれていること。
知里へのプロポーズ。
初めてのキス。

達也はあの観覧車の前に来ていた。
すると自分と同じように観覧車を見つめる人影。知里だった。

観覧車に乗り、二人は話をする。
「メガネ、本当にそれかけたまま、ウェディングドレスを着るつもりだったの?」
「ええ。もう着れなくなりましたけど。」
「だから、少し延期しただけじゃない。」
「達也さんがそう決めたんです。」
「だって・・・仕方ないだろう。」
「私だってわかってます!
 けど達也さんが全部決めたんです!」
「・・・案外、気が強いんだな。」
「達也さんだって、思っていた以上です。 
 ガンコで自分勝手で。」
「あーそうですか!」
「そうなんです!」
「・・・
 これ、本当に大切にしてくれていたんだね。」
知里のかけているメガネを手に取り、達也が言う。
「宝物にするって、言ったじゃないですか。」
「そうだけど。」
達也は微笑み、メガネを知里に戻す。
「俺が悪かったよ。
 勝手に、結婚式延期したりして。」
「・・・私も、言い過ぎました。」
「でも堪えたよ。
 私のこと何だと思ってるんですかって言われたとき。」
「だって、これから結婚して二人でやっていこうって時なのに、
 達也さんが何の相談もしてくれなかったから。
 だったら私は、何の為に側にいるんだろうって・・・。」
「そんな風に思ってたんだ。」
「はい。」
「・・・ごめんね。」
「いいんです。
 私、少しだけど、貯金あるんです。
 それで、式挙げませんか?」
「いや、それは男として。」
「達也さん!」
「はい。」
「ささやかな式でいいんです。
 新婚旅行も、どこでもいいんです。
 私、達也さんがいてくれれば、それだけでいいんです。」
「わかった。二人でもう一度話し合おう。」
「はい。」
二人は見つめあい、微笑んだ。

=桜井家田村家 結婚式会場=
二人が結婚式を挙げたのは、とある神社。
「なんだかしけてんなー。
 こんなとこで結婚式かよ。」
知里の父・昭吾(角野卓造)が、早速けちをつける。
知里が婿養子を取らなかったため、大学に進学を決めた弟のケイに
跡継ぎの期待がかかっていた。

「これからは親戚づきあいのほうもよろしくお願いいたします。」
春恵が昭吾たちに声をかけ、陸の恋人・アイ(浅見レイナ)、
そしてみゆきを紹介する。

「え?おめでた!?
 聞いてないよ。
 長男より三男の方が先に父親になるのか!? 
 親戚づきあいしたいなら、ちゃんとそういうことは前もって、」
昭吾はまだまだ続けたそうったが妻がそれを引きとめた。

達也が知里を呼びにいくと、白無垢姿の知里はメガネをかけようと奮闘中。
カツラにメガネが入っていかないのだ。
「メガネはナシでもいいんじゃない?」
「でも、このメガネは・・・。」
「その気持ちだけで、充分だよ。
 すごく、きれいだよ。」
達也の言葉に嬉しそうに頷く知里。

修祓(しゅばつ)、祝詞奏上(のりとそうじょう)、三婚の儀(さんこんのぎ)、
誓詞奏上(せいしそうじょう)。
厳粛な雰囲気の中、式は無事終了する。

式の後の食事会に、紋付袴、振袖にメガネ姿で登場する達也と知里。
山口課長(金田明夫)の挨拶。
店長の乾杯のあと、それぞれ食事会を楽しむ。
春恵はビールを開けてご機嫌。
昭吾は不機嫌そうに春恵を睨む。

陸は昭吾に酌をしに行く。
「これからもよろしくお願いします。
 うち、親父がいないんで、親父代わりと言っちゃなんですけど、」
「おめーの親父なんかにはなりたくねーよ。
 それよりな、今日は目出度い日だろ?
 何でこんなに鯛がちっちゃいんだ!?」
「そういうこと言わずに。」陸が笑う。
式を切り詰めたのは、新婚旅行にニューカレドニアに行くためだと
妻が夫に言う。
「新婚旅行は熱海の方へ。今日から2泊3日で。」と陸。
「熱海!?何で熱海なんだ!?」
「どうしてなの?」
二人に問い詰められ、とうとう陸は白状してしまう。
「あの、予算がなくて。
 その、知里ちゃんの貯金じゃ、やっぱり、熱海がせいぜいだったんで。」
「娘の貯金だぁ!?それどういうことなんだ、おい!!」
昭吾が思わず席を立つ。

「甲斐性がないのもいい加減にしろよ!
 娘に全部出させたとはどういうことだ!?
 結婚前から金の苦労をかけるとは、どういうことだ!?」
昭吾が達也に言う。
「申し訳ありません。
 僕の方で、費用の都合がつかなくて、それでその、」
「お父さん、いいの!私が出したいって言ったんだから、」
「気に入らない!男として!」
昭吾に詫びる達也。

「ほんとすいません。
 だけどちょっとお父さん、今は我慢して下さい、ね!
 披露宴の最中なんですから。」酔った春恵が言う。
「なんだとぉ!?だらしのない母親が偉そうに指図する気か?
 大体な、俺は今でもあんたみたいな姑のいるところへ、
 嫁にやりたくないんだよ!
 この母親が読めいびりしたら、いつでも戻ってこい!」
「よくもそこまで、憎まれ口叩くわね!」春恵が昭吾を突き飛ばし、
二人がケンカしそうになる。

「本当にもうしわけありません!!」
その騒ぎを止めたのは、陸だった。土下座をして陸が続ける。
「俺のせいなんです。
 アニキから借りたお金、返せなくて。
 それで、こんなことに。」
「やっぱりお前か。そんなことだと思ったよ。 
 ろくでもない次男だもんな!」と昭吾。
「俺のことはどう言われても構いません。
 親父さんが怒るのも無理ありません。
 けど、今日はいい結婚式にしてあげてほしいんです。
 どうか、今日だけは我慢して下さい。
 お願いします!」
達也が陸の横に並んで土下座する。
「こいつのお陰で、親父の店、クリーニング屋を開くことが出来たんです!
 弟も弟なりに、一生懸命やっているんです。
 だから、そこだけはわかってやって下さい。
 お願いします!」
「お願いします!」
二人の土下座に、昭吾が言う。
「やめたやめた!
 俺もめでたい日に何やってるんだか。
 おい、酒でも注げ。晴れて息子になったんだからな。」
昭吾が達也を席に連れていく。
「陸さんありがとね。」知里が陸に礼を言う。
「すいませんでした。」と陸。

達也は昭吾に酒を注ぐ。
「ろくでもないけど、いい弟持ったな。」
達也にそう言う昭吾。
そんな二人の姿を、春恵は嬉しそうに見つめていた。

「春さん、陸ニイの方が大人だよ。」
純平に怒られてしまった。

花束贈呈。
「お父さん、お母さん、今まで育ててくれて、ありがとうございました。
 お父さん、達也さんとの結婚認めてくれて、ありがとう。
 嫁いでも、私はいつまでも、父さんの娘だから。」
娘の挨拶に号泣する昭吾。
妻がそっとハンカチを渡した。

式の後、家に戻った桜井家。
達也と知里は新婚旅行へ行く為に着替えて降りてきた。
楽しんでこい、と送り出す家族に達也が言う。
「その前に、みんなに話しておきたいことがあるんだ。」
「やだ何よ、あらたまって。」と春恵。
「別に結婚しても一緒に住むんだし、
 そういう堅苦しいことはいいんじゃない?」と純平。
「いや、そういう訳にはいかないよ。
 ちゃんと、けじめはつけておいた方がいいんだ。」
達也の言葉に、みんなが正座をする。
「春恵。
 親父が死んでから、女手一つで、俺たちのことを育ててくれて、
 本当にありがとう。
 これからもずっと、一緒に暮らしていくつもりだから。」
「いいのよ、私のことなんか。
 それより二人で気楽に暮らせばいいのに。」
「知里もな、この家でみんなと一緒にやっていきたいって言ってくれたんだ。
 だから、家のこと、いろいろ教えてやってくれよ。」
「教えることなんかないわよ。
 だって、今じゃ私より家事なんか、何でも出来ちゃうんだもの。」
春恵が笑う。
「いいお嫁さん貰うことが出来て、よかったね。」
春恵の言葉に涙ぐむ達也。
「陸。
 俺はお前に感謝している。
 長男の俺が、親父の残した店を継ぐべきなのに、
 お前が店をやってくれて。
 ほんっとうにありがたいと思ってる。」
「何だよ。アニキにそんなこと言われちゃうと、調子狂っちゃうよな。」
アイに微笑む陸。
「アイちゃん。陸のこと、よろしく頼むな。」
「はい。」アイが頷いた。
「おい純平。
 お前も、この春から、いよいよ社会人だ。
 介護士として、世の中の役に立てるよう、一生懸命やれよ。」
「任してよ!」
「それとな、みゆきちゃんの親にも、ちゃんと話しにいけ。
 娘のことを心配してない親なんていないんだから。」
「わかった。二人で、会いにいってくる。」
「おう。
 最後に、今日から、俺の嫁になった、知里だ。
 みんな、よろしくお願いします。」
「よろしくお願いします。」
「言いたいことあったら、何でも言ってね。
 だって、口に出して言わないとわからないこと、
 沢山あるんだから。
 でもそれで、時にはケンカになることもあるだろうけど、
 でもそれでいいの!
 だって、言いたいこと言い合っても、仲直りできるのが、
 家族なんだから。」笑顔でそう語る春恵。
「はい。」知里も笑顔で頷いた。

=熱海=
波打ち際でたわむれる達也と知里。
二人は寄り添い、海をずっと見つめていた。

陸の仕事を手伝うアイ。

生まれてくる子供のために、楽しそうに買い物をするみゆきと純平。

春恵は写真たてに、新しい写真を入れ、それを仏壇に並べる。
前から置いてある写真は、夫、春恵、達也、陸、純平の家族写真。
そして新しく並べた写真は、達也、知里、陸、アイ、純平、みゆき、
そして春恵の、新しい家族写真。

両方の写真を見つめ、春恵は何度も嬉しそうに頷いた。

=終り=


素朴だけど、とても温かい、素敵な結婚式でした!

桜井家の仲の良さの秘密、春恵の口から、新しく家族となった知里に
語られていくところが感動的でした。
桜井家のみんなは、言いたいことは何でも言い合い、
けんかをし、そして仲直りする。
「言いたいこと言い合っても、仲直りできるのが、家族なんだから。」
毎回登場した兄弟げんかのシーン。
それでも彼らはそれを持ち越さず、そのたびに解決し、仲直りしてきた。
家族っていいなーって思わせてくれるドラマでした。

『危険なアネキ』にも、同じようなテーマが描かれていたのだけれど、
あちらは寛子に恋をする武田が勇太郎に諭していたことが原因なのか、
感動出来なかったのが残念。

陸は達也のため。
達也は陸のため。
お互いの為に土下座する兄弟。
シンプルだけど、とても素敵な結婚式となりました。

結婚式に野口さんが登場しなかったのが残念!
でも、春さんの未来的な恋は、描かれなくて成功だったのかも。
亡き夫に新しい家族の写真を見せ、微笑む春恵がとても印象に残りました。

※コメントのお返事遅れています。
 あと一本記事を書き終えたら、順番にお返事していきますね!



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この記事へのコメント
ちーずさん、こんばんわ。
田中美佐子の復帰第一作ということでかなり期待したのですが、期待倒れでした。
3兄弟の定番(?)の喧嘩は、ご愛嬌でしたが、達也と、知里の交流をもっと時間掛けても良かったかと。頑固親父に時間を掛けすぎと思ったもので。
Posted by mari at 2005年12月24日 03:10
mariさん、こんばんは。
私は今期このドラマの位置は結構高い方です。
とくに二人の父親の背中を重ね合わせるところや、
達也の、父の仕事を継がなかったという思いが
良かったなー。
ただ、兄弟3人ということで、話が膨らみすぎたのかもしれませんね。
かといって、誰かを削る・・・というのも寂しい!
Posted by ちーず at 2005年12月24日 18:05
軽く見ると
なかなか面白いドラマでした・・・

だからこそあえて言うと・・・

結婚式資金ローン組もうよ・・・

今回の話、弟が兄の貯金を使いきっちゃって、資金がなくなり結婚式も海外旅行も行けないという話。

いやあの大借金してるとか失業したわけじゃないので、会社勤めしてるのなら、300万位まで、
7年から10年払いでウェディングローン組めるし、式場も分割払いできる所もある。
ましてや、海外旅行はカード払いでも行ける。
ローン組んでもご祝儀である程度は返せるし、ちょっと話が弱いなと思った。

うーん残念。
Posted by ジョニー at 2005年12月25日 12:02
ちーずさん、こんばんは。
終わりましたね、確かに3人兄弟の話で膨らみ過ぎた感じはしますね、、
春恵の話は結構感動しました。
何でも言い合えるっていいですね。
知里と達也のエピソードはいつもいい話だったりしたので
何気に感動してました。

それから、ちーずさんのサイトをブックマークに貼りました。
事後報告ですみませんが、もし、×だったら、お知らせ下さい。
Posted by めいまま at 2005年12月25日 17:11
こんばんは。春恵の知里に向かっての台詞は心に残りましたね。義理の母親としての温かさみたいなものを感じました。知里もこんな家庭の一員になれてうれしかったんじゃないでしょうか?最後まで温かさあふれる作品でした。
Posted by いわぴい at 2005年12月25日 23:34
こんにちは。コメントありがとうございます!

ジョニーさん。
結婚式資金ローン・・・たしかに!
誰もアドバイスしてくれる人はいなかったのでしょうか。
式場の人がアドバイスしても良さそうですよね。
それでも式前の結婚式は質素ながらもとても感動的でした。
新婚旅行は知里の希望するニューカレドニアに行かせて
あげたかったですね。
まぁ熱海でもとっても幸せそうでしたが。(笑)

めいままさん。
春さんと3人息子がそれぞれ主役だったので
ちょっとめまぐるしい感じはしましたが、
それぞれ感動的でしたね!
ブックマーク、感謝です!
こちらもリンクさせていただきますね。
来期もよろしくお願いいたします!

いわぴいさん。
春さんの知里への言葉、あれは私もじ〜んときました。
もうあなたは私たち家族の一員よ、と言ってもらえているようで。
いわぴいさんのおっしゃるように、最後まで温かさあふれる
作品でしたね!
Posted by ちーず at 2005年12月26日 11:24
こんばんは。またTBはらさせていただきました。今回は本当に毎回楽しみだったので終わってしまった寂しいです。
またスペシャルとかやってほしいなあって思っています。また機会がありましたらよろしくお願いします。
Posted by みいちゃん at 2005年12月27日 21:22
みいちゃんさん、こんにちは。
TB&コメントありがとうございます!
これはSP、出来そうですよね。
春恵さんが野口さんとその後どうなったのかとか、
3兄弟にもまだまだ波乱がありそうだし!
次クールもお気に入りのドラマでお話して下さい!
Posted by ちーず at 2005年12月28日 15:39
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