2006年05月12日

弁護士のくず Case05

『私の父は九頭さんです!』

歩きつかれてベンチに腰をおろした少女。
目の前の電気屋のテレビには、白石弁護士のインタビュー。

そのインタビューは、事務所からの生放送。
今日のくず。絆創膏は鼻の上。
青木裕子アナウンサーが、事務所の仲間たちにマイクを向ける。
「お名前は?」
「弁護士の、九頭です。よろしく!」
「子供たちを取り巻く現在の環境についてどうお考えですか?」
「正直言うとね、子供は好きじゃないねー。
 わがままだし、怒ると泣くし、
 金も貸してくれないし、一緒に酒を飲むわけにもいかないし。」

テレビを見つめていた少女は、画面に映るくずと写真を交互に見つめ、
嬉しそうに微笑んだ!みなと食堂。午後12時。
店主・月夫(小市慢太郎)はくずのインタビューに大きなため息。
「気楽で結構だなー。」
妻(栗田よう子)が運ぶバケツの中にはカカトの潰れた上履き。
「何だよ、それ。」
「これ?美月。
 靴が小さくなって、カカト潰して履いているの。」
「買ってやればいいのに。」月夫が呟く。
「うちにそんな悠長なこと言ってる余裕あんの!?」

白石事務所。
「くず先生は事務所の恥です!
 せっかく白石先生が素晴らしいこと言ってるのに、
 子供の人権否定するようなこと言って!
 全部ぶち壊しじゃないですか!!」
武田があきれ返りながらも、今受けている案件をくずと
徹子(高島礼子)に説明する。
依頼者・小塚陽子(矢部美穂)は、不倫相手・北岡頌栄()と
過去に不倫、そして妊娠した。
北岡との交際が終わりかけた頃、新平(有吉弘行)と交際を始め、
結婚。
不倫相手の子を夫のこと偽り、娘・サキを育ててきた。
定職につかない夫との夫婦関係は悪化。
陽子は娘が北岡の子だとしゃべってしまい、現在は別居中。
元不倫相手に認知させたいという相談だ。

「知らないうちに父親になっていた男も、
 知らずに他人の子供を育ててた父親も、
 両方ともバカだね。」
カップメンをすすりながらくずが言う。

その時、事務所に少女が入ってくる。
「あの・・・お父さん・・・お父さん!!」
くずに向ってそう呼びかける少女・美月(村崎真彩)。

美月は、九頭のかつての恋人・秋野葉月(和久井映見)の子供だった。
母親は交通事故で亡くなり、葉月の兄・月夫夫婦に引き取られて
いたのだ。
「ちょっとちょっと!弁護士らしくきちんと対応して下さいよ!
 この子の未来の問題なんですから。」と武田。
「本当に、お前のお袋、いや、秋野葉月は死んだのか?」
美月が頷く。
「名前は?」
「秋野美月。」
「葉月の娘で、美月。字は、美しい、月?
 年は?お前、何年生だよ?」
「10歳。4年生。」
「・・・」
「お父さんなんでしょ!?」
「え・・・。」くず、トイレに篭る!

6時近くになっても戻らない美月に、
「ジュンとチカはとっくにい帰ってるのに。(愛情込めて)
 まったくどこほっつき歩いてるんだか!」
そう冷たく言い放つ月夫の妻。
 
自分は美月の父親じゃないと確信するくずは、夕花に葉月の兄・
月夫の電話番号を調べさせる。
「他に身寄りがないはずだから、あの子を預かっているとしたら
 その兄貴なんだよ。」
「心配して探しているかもしれないわね。」と徹子。
「さあ。どうだろう。
 心配してくれるようなあったかい家なら、家出なんかするかね。」
「本当に自分の子じゃないの?」
「違う!」
「だとしたら、あの子かわいそうね。
 自分の居場所を見つけられなくて、
 理想の父親を探し歩いて。」

武田とトランプをしていた美月は、「面白くない!」と言い
トランプを放り投げる。
くずが手品を見せる。
「クラブのキングがお父さん。
 他の2枚のカードは赤の他人。
 さ、どれが本当のお父さん!?」
「やりたくない!」
「武田!どれが本当のお父さんだ?」
「そんなの簡単ですよ。いいですか?
 ・・・あれ!?」引いたのは別のカードだった。
「ほらね!人間っていうのはすぐに思い違いしちゃうんだよ。
 だから美月ちゃん、わかるでしょ?
 このおじさんはね、美月ちゃんの本当のパパじゃないの!」
「お父さんだもん!
 私にもやらせて。」
美月はくずにもう1度手品をやらせて、"お父さん"を引き当てる。
「ちゃんと見てたらわかるもん。」
「やっぱり子供の目はごまかせないんですよ!」と武田。

みなと食堂にくずから連絡が入る。電話に出た妻が言う。
「美月があなたを訪ねたってことは、
 あなたにも心当たりがあるんでしょう?
 仕方なく預かっていますけど、
 本物の父親がいるなら、話は別ですよ。
 ちゃんと話を付けに来て下さいね。
 弁護士さんなら、そういう話、お詳しいでしょ?」
電話に変わろうとする月夫を無視し、くずにそう言う。
「この子はそっちに返しにいく!話はその時に!」とくず。
「いやだ!絶対おじさんの家には帰りたくない!
 ここにいる!ここにいる!」美月が叫ぶ。

「話にならないね。
 弁護士がヤクザより怖いってことを、教えてやるか。」
電話を切ったあとくずが言う。

「美月を預かっていた間の養育費、請求出来るかもしれない!」
妻が月夫に嬉しそうに話す。

ソファーで眠ってしまった美月を見つめて武田が言う。
「なんだか可哀想だな。
 誰かにきちんと愛されたことってあるんですかね。」
「愛って何だよ。」とくず。
「愛は愛でしょう!」
「愛なんてものはね、欲張るとろくなことがないんだよ。
 ただ腹の底で黙って相手を思ってやる。
 それで通じるんだよ。」
「まあそれも、愛だと思いますけど!」

徹子が葉月のことを聞く。
「母親もさ、この子のことを懸命に思っていたと思うよ。
 そういう女だったから。」
武田は本当にくずの子供でないのか確認する。
くずは、自分の子供だとしたら計算が合わない、と主張。
「くず先生が父親じゃないなら、本当の父親は今頃何を
 しているんですかね。」と夕花。
くずは翌日から美月に「世の中のやりきれなさを教えてやる」と
言い出す。

くずは『F1オナゴグランプリ』で楽しそうに飲む国光(モト冬樹)に
今日は飲みにいけないと連絡を入れ、大きなため息をつく。

翌日、くずは美月を連れて急行バスに乗り・・・。

その頃武田は事務所で、小塚陽子と夫・新平の話し合いに立ち会う。
「北岡さんはサキを認知してもいいと言ってくれてます!
 この人がテコでも離婚に応じないので、
 サキのことだけでもちゃんとしておきたい!」と陽子。
北岡から毎月10万円の養育費の約束も取り付けていた。
「二言には金だな、お前は!」と新平。
「あなたね!大家さんにお宅の旦那さんミートって聞かれて、
 それってニートでしょって突っ込むことも出来なかった
 私の気持ち、わかる!?」
武田の前で夫婦喧嘩を始める二人。
「父親が自分の子供だって言えば、血の繋がりがどうであろうと、
 子供はその父親の子なんだよ!」と言い張る。
だが、サキが生まれたのは結婚して160日。
嫡出推定は婚姻成立後200日以内に生まれた子供には適応されていない。
今後、血液鑑定やDNA鑑定で事実を争うことになる。

くずと美月が葉月の墓参りに行く。
「お母さん、よく九頭さんの話してた。
 弁護士になる夢を持ってて、正義感が強くて。
 優しくて立派だって。」
「言っとくけど俺には正義感も優しさもないよ。」
「お父さんは、人の痛みを本当にわかっている人だって。
 それに照れ屋だって。」
「いいかい美月ちゃん。お母さんは夢を見ていたんだよ。
 お母さんの見てたおじさんの姿は、ただの夢なんだよー。」
「お父さんはいい人、」
「お父さんじゃないの!くずだ!」
「・・・くずさんも、夢をいつも語ってたんでしょう?
 弁護士になるって、お母さんに。
 くずさんの夢は本当になったんでしょう?
 お母さんの夢は本当にならないの?
 くずさん、優しすぎるから自分の前からいなくなったんだって、
 お母さん言ってた。」
「子供相手に何恥ずかしいこと言ってんだ、あいつは。」
「くずさん、なかなか弁護士に慣れなくて、
 お母さんに迷惑かけたくなくて、
 お母さんの前からいなくなったんでしょう?」
「そういうことじゃないの。
 あのね、俺はダメな男だったの。
 勉強もろくにしなかったし、金もないのに遊んだし、
 お母さんの他にも女沢山いたし、
 君のお母さんにね、愛想つかれちゃったわけ。
 その辺わかるでしょ、子供でも。
 美月ちゃん、思い出は美しすぎてっていう歌の文句、知ってる?
 現実は、たいがい美しくとも、なんとも・・・ない、」
美月の涙に気づき、くずは言葉を止める。
「おじさんの家には、帰りたくねーのか?」
美月がうなづく。
「おじさんの家は、自分の家じゃねーんだから、
 辛くて当たり前なんだよ。
 我慢しろよ。
 親戚のおじさんの家でも我慢出来ないのに、
 他人の俺の家に来たって我慢出来るわけねーだろ?」
「他人じゃないもん!」
「お前意外と打たれ強いな。」
「そこがお父さんに似てるって、お母さんが言ってた。」
美月が笑顔でそう言うと、くずも大笑い。
「こうなったら、俺がどんなに酷い男か、
 思い知らせてやる!」

くずは美月を、昔葉月と一緒に暮らした町へ連れていく。
それは、くずと葉月の2ショット写真に映った喫茶店。
葉月はそこで働いていた。
「久しぶりだな!人間のくず!」
喫茶店・カフェエルのオーナー・(中条きよし)が声をかける。

くずが当時勉強もせず、葉月から金をせびっていたと話し出す
オーナー。満足そうに頷くくず。
「お父さんは!・・・あ、くずさんは、本当に弁護士になりました!」
誇らしげにそう語る美月。
「信じられないねー!
 こんな男とは早く別れたほうがいいって、
 おじさんあんたのお母さんに毎日のように言ったんだ。
 どういうワケかこんな男に尽くして。
 あんたのお父さんはこんな男じゃないよ。
 二人が別れたときのことも知ってるから、
 誕生日も少し合わないし。」
くず、ピースサイン!
「おじさんが、お母さんのこと全部知ってたわけじゃないでしょ!?」
「そりゃ、そうだけど。」
「私の方がお母さんのこと知ってるもん!」
くず、頭を抱える。

「俺と別れてから葉月がどうしたか知ってる?」
「落ち込んでたよ。自殺するんじゃないかと思った。
 全くお前みたいな男の為に。
 しばらくして見合いしたんだよなー。
 気分転換にって誰かが進めたんだ。
 冨田って男だったな。
 隣町の有名な資産家だよ。」
今は少し怪しげな会社の社長らしい。
そして葉月は、見合いの話があってから、この店を去っていった。
「お前のことを忘れたくて無理してたんじゃないのかな。」

「お前さ、本当はもう俺が父親じゃないってわかってんだろ?」
「・・・」
「返事はしなくていいよ。
 世の中愉快なことばかりじゃない。
 想像と違っていたり、思い通りに行かなかったり、
 そんなことばっかりだ。
 これから本当の父親に会えるかもしれない。
 お前の父親が優しくて素敵で、お前の気に入る男だったら、
 その胸に飛び込め!
 もしクダラネー男だったら、俺がそいつからがっぽり
 金をふんだくってやる。な?
 学校を出るまでの養育費、2千万。
 弱みにつけ込んで、上手くいきゃ、3千万!
 俺の取り分が200万で、」
「お金なんかいらない!」
「そのうちいるんだよ!
 世の中ね、お金があればなんとかなることが沢山あんの!」
くずは美月の手を引き『冨田プレイ興産』に入っていく。

富田(川崎麻世)に美月を認知するよう迫るくず。
「いきなりその子を認知しろと言われてもね!」
「困りますか?」
「困りますよ!仕事中だし、女房だっているし!」
「僕も困るんですよー。
 仕事もあるし、女房はいないけど。」
「そもそもね!秋野葉月なんて名前、記憶にないなー。
 もう10年以上前の話でしょ?」
「お見合いしたでしょ?」
「さあね。」
「じゃあ何で僕たちをここに通したんです?」
「そりゃあんた!弁護士だって言うから。」
「ほんとは記憶にあるんでしょ?秋野葉月のこと。」
「何か証拠でもあるんですか?この子が私の子供だっていう証拠が!」
「証拠はね、ありません。」
「なんだそりゃ。証拠もないのにここに来たの?」冨田が笑い出す。
「証拠はないけど、あなたに会って父親だって確信しました。」
「脅し、揺すりか!?
 帰ってくれ。帰らないと、人呼ぶぞ!」
イライラした様子で頭を掻く富田。
「あ!!証拠がありました。
 ほら、あんたの抜け毛!
 これ、DNA鑑定しましょう。その方が話が早いわ。」
「ちょっと待て!」
「あれ!?何慌ててんの?」
「別に、慌ててなんかいない!」
「やっぱり心当たりが。」
「誰か他の人間の髪の毛に違いないよ。」
「いいえ、ちゃんと見てました。あんたの毛です!」
「DNAなんて信用出来ないよ。」
「あっそう。では、検査結果は奥様のほうに。」
「そ、それはやめてくれ!」
「では、鑑定結果が出次第、改めてご相談を。
 認知の件、養育費の件、
 こっとは裁判沙汰にしていただいても全然構いませんからね。」
「もういい!!
 こんな人、私のお父さんじゃない!!
 こんな人!!私のお父さんじゃない!!」
美月が部屋を飛び出していく。

泣きながら街を走る美月。
その後を、少し距離を置いてついていくくず。

美月が立ち止まる。
「どうした?」
「お腹空いた。」

海辺のレストランで食事をする二人。
くずを見つめて微笑む美月。くずも思わず笑顔になる。

武田は陽子が証拠として提出した日記を読み、ため息。
夫・新平が私語とを辞めてきた、サイフから200円盗んだ、
そんなことばかりが綴られていた。
カップメンが出来るのを待つ武田。玉子を見つめ、
「大丈夫かな、くず先生。」と呟く。
玉子を入れようと割ったが、カップメンの蓋をはがしておらず、
玉子は酔うこの日記の上に!
「ジーザス!しもうた!!蓋は取らんとなー!」
慌てて日記をティッシュで拭く武田。

眠ってしまった美月を背負い、事務所に戻ってきたくず。
くずたちのことを心配し、徹子が事務所で待っていた。
「本当の父親らしきものが、見つかったような、
 見つからなかったような。」
「どういうこと?」
「真実は、心に痛いってことですよ。」
「疲れた顔してる。」
「昔ちょっとでもいい仲になった女が、 
 つまらん男と寝たかと思うと、がっかりも来るよ。」
「自分にも責任の一端あるんじゃないの?」
「責任なんていうのは、一人一人に任されているんだ。
 葉月だってこの子だって、自分の責任で生きていくしかない。」
「そんな言い方、寂しすぎない?」
「寂しいんだよ。心の隅で思ってやるしかない。」
くずはそう言い、ソファーに寝かせた美月にジャケットをかける。
「今日はちょっとやりすぎたかもしれない。
 この子、俺の子だと思った?」
「こーんな可愛い子、くずさんのDNAじゃ生まれないわよ。」
「なるほど。」
「おじさんの家、少し調べてみました。
 経営している食堂が傾きかけているようね。
 従業員もみんな辞めさせて、今は夫婦で、何とか切り盛り
 しているみたい。
 日に日に家庭環境も悪くなって、美月ちゃんを預かれるような
 状況じゃなかったようね。
 それでも引き受けたってことは、
 そんなに悪い人じゃないのかもしれない。」
「わざわざ調べてくれたんだ。」
「ええ!」
「秋野葉月のこと、気になる?」
「なりません!」
「そんなに悪い人じゃないっていうのも困りもんだよね。
 世の中もっと白黒はっきりしていれば、楽だと思うよ。」
「美月ちゃん、今晩うちで預かろうか?」
「俺も一緒でいい?」
「ばーか。何言ってんのよ。先に帰るわね。戸締りよろしく!
 何かあったら、連絡下さい。では!」
「何かあったらか・・・。
 なーんにもねーだろうなー、俺。」

そこに電話が入る。冨田からだ。

翌日、富田が事務所に訪ねてきた。
証拠の髪の毛を買い取りたいと言い出す。
「俺を金で買収してなかったことにしてくれと!?」
くずの大声に驚く富田。
日曜なので事務所には誰もいない、とくず。
だが、武田、徹子、美月がドアに耳をくっつけて聞いていた。

「で、髪の毛一本いくら?」
「100万!」
「セコイねー。」
「150、いや、200!」
「今時高級カツラでもそれぐらいするんじゃねーのか?」
「調子に乗るな!」
「お互いに。」
「じゃ、2本で、500万!コレで頼む!」
「それで何もかも忘れてくれってか。」
「俺だって立場があるんだよ!
 いくら社長とはいえ、親父が会長で睨みを利かせているし。
 女房がキツくってさぁ。」
「・・・話に乗ってもいいよ。」
「そうか!助かる!」
「一つだけ、聞きたいことがある。
 あんた、葉月のこと、どう思ってたんだ?」
「どうって、今更そんなこと言われても。」
「今更ってことはないだろ。
 美月っていう子供までいるんだぞ。
 葉月のこと、ちゃんと惚れてたのか?
 葉月のこと、ちゃんと思ってやったか?
 あんたは今、ろくでなしだが、
 その当時はそんな悪い男じゃなかったんだろ!?
 だから葉月はあんたに!」
「そんなこと聞いてどうすんだよ。
 あ!録音してんだな!?
 またそれをネタに揺するつもりか!?」
「そこまでセコくねーよ。
 教えろ、葉月のこと。
 お前、どう思ってたんだ!?」
「覚えてねーよ!
 まぁ、見合い相手で口説きやすい女がいたなってぐらい
 わかってるけど、女の名前なんて覚えてねーよ、そんな昔のこと!
 どうせ軽い女なんだろ!」
「・・・お前、さては生まれつきのクソ野郎だな!?」
「なにー!?」
くずが冨田の頭を掴み、テーブルに何度かたたきつける。
部屋から逃げ出す冨田!追うくず!
武田がくずを押さえつける。
「断言してやる!
 この子はな、お前のような男の子供じゃない!
 美月は俺の子だー!!」
「お父さーん!」
美月が嬉しそうにくずに駆け寄り、抱きつく。
「暴力弁護士!訴えてやる!」
「おう、好きにしろ!帰れ帰れ!ハゲにするぞ!」
「覚えてろ!」そう言い事務所を出ていく冨田。
「忘れねーよ!テメーみたいなバカじゃねー!
 今時な、覚えてろ、なんて言うやついるもんな!
 おい見てみろ!証拠の髪の毛ばら撒いて行ったぞ!
 ぜーんぶ拾っておけよ!
 一本250万で売れるんだよ、これが!」

「くずさん!美月は俺の子供だって言ってくれた!」
「聞きましたよ、確かに。」と武田。
「私もしっかりこの耳で!」と徹子。
「嬉しいー!!」
「ちょっと、感動しました。」と武田。
「ばかやろう!弁護士が気安く感動なんて言うんじゃない!
 食うか食われるか、勝つか負けるか!そうだろう!?」
「美月は俺の子供だって、じーんとしました!」
「まったー。ただの弾みなのー。」
「愛を感じました!ね、美月ちゃん!」
「ありがとう!お父さん!」
くずはその場に座り込んだ。

バスに乗り月夫の家へ向う、くずと美月。
「あ、見て。ほら、海!懐かしいな。」
「懐かしいか?」
「うん。あそこの青いところに、夏に、よく泳ぎにいくの。」
「ほんとー。」
「毎日!」
「どんな水着着ていたの?」
「お父さん!」

武田は陽子に日記を返す。
「サキちゃんが生まれてからのことがよくわかりました。
 旦那さん、遊園地のパレードの場所取りで、競争して骨折したり、
 クリスマスにサンタの格好で窓から登場しようとして、
 職務質問されたり。」
「サキの予防接種で緊張して、貧血起こしたこともあった!
 バカなんです。
 挙げていったら、数え切れないくらい!」
「それくらい、サキちゃんのことを思っているんだと
 思いましたよ。
 思い出は、血のつながりには勝てないでしょうか?
 子供を思う親の気持ちは、お金には勝てないでしょうか。
 ・・・差し出がましいことを言いました。」
武田の言葉に陽子は・・・。

手をしっかりとつなぎ、防波堤を歩くくずと美月。

武田の思いが届き、陽子はもう1度裁判するかどうか
考え直すことにした。
窓の外を見ると、サキが新平に駆け寄り、三人は仲良く
帰っていく。
「きっと、もう大丈夫だよ。」白石がそう言った。

みなと食堂。
「あなたが、美月を引き取ると言うんですか?」と月夫。
「はい。」
「店もあるんで、単刀直入に言いますけど、
 父親なんでしたら、美月を預かっていた時の養育費、
 請求させていただきます。」と妻。
「ちょっと待てって。」夫が止める。
「あなたは役に立たないんだから黙ってて!
 あんたがちゃんと稼いでいてくれれば、
 私だってこんな話したくないの!
 お支払い、いただけますよね?
 うちだって出来る限りのことはしてきたんです。
 葉月さんも軽率ですよ!
 結婚もしないで子供を生むなんて。
 第一、子供がミジメだもの。」
「いい加減にしろ!美月の気持ちも考えてやれ!」月夫が声を荒げる。
「あなた・・・」
月夫が美月に、新しい上履きを差し出す。
「新しい学校で履いてくれ。
 ごめんな。おばさんも悪気はないんだ。
 おじさんがしっかりしないから。」
それを抱きしめ、美月が言う。
「預かってくれて・・・ありがとう。」
「お世話に、なりました。」くずと美月が頭を下げた。

葉月の墓前に手を合わせる二人。
「お母さん!」
「お前のお母さん、いい女だったぞ。
 最高だったぞ。」
「うん!」
「お母さんのこと自慢に思え。」
「うん!」
「俺に言う資格はないんだけどな・・・。」ハンカチを目に当てるくず。
「泣いてるの?」
「バカー。こんなこと誰にも言うなよ。
 内緒な!だらしがないから。」
「はいはい!お父さん!」美月がくずの頭を撫でる。
「もうこれからどうすんだよー俺ー。
 とりあえず、泣いたのは内緒な!」号泣しながらくずが言う。
「はいはい!よしよし!泣かないのー!」美月が笑顔で答えた。


くず先生、カッコイイ!
血の繋がらない、昔愛した女性が産んだ子供を、
彼は引き取ったんですね!
子供が嫌いだとか言いながら、本当はとても優しいくず先生。
次週からも美月ちゃん、登場するようです。

最初は手品を利用して思い違いを立証しようとするくず先生も、
美月と一緒にいて、情が移ってしまったのでしょう。

同じタイミングで武田に舞い込んだ相談も、やはり、親子問題。
血でつながった親子。
時間でつながった親子。
どちらのケースも、血のつながりではなく、思いの強さの方が
勝ったようです。

実の父親がどうしようもない男で、おまけに母親を侮辱して。
美月はどんなに傷ついたでしょう。
そして最後には、幼いなりに叔父さん一家の状況を理解し・・・。
「預かってくれてありがとう」と挨拶出来たのは、
きっとくず先生のおかげですね。
おじさんが、本当はとてもいい人で良かった!
きっと冷たいおばさんも、本当はとても優しい人だったのでしょう。

バスの中、微笑を浮かべて低い声で美月に答えるくず。
本当の親子のようでした。
『青い鳥』を思い出す〜!
くず先生の、このギャップがいいんですよね〜!

二度目に墓前に行ったとき、くずは美月に言いました。
「お前のお母さん、いい女だったぞ。
 最高だったぞ。
 お母さんのこと自慢に思え。」
その言葉に、美月はどんなに救われたことえしょう。
その後、子供のように号泣するくず。
親のように慰める美月。
そんな二人がとても微笑ましかったです。
今回くず先生、絆創膏は剥がしませんでしたね。

美月ちゃん役の村崎真彩ちゃん。
『風のハルカ』で、ヒロインの少女時代を好演されたそうです。
美月のお母さん役の和久井さん、写真だけの出演でした。残念!
美月の叔父、叔母も、本当は優しい人でした。
叔父役の小市さんは『アテンションプリーズ』に出演中!
叔母役の栗田さんは『ぽっかぽか』など昼ドラでよく拝見します。
冷たい美人役が多いんですよね。

次週のゲストは沢村一樹さん!
『マチベン』『どん亀』、そして金曜ドラマ『てるてるあした』では
ポスターとして登場中。




九頭元人(くず もとひと) (40) … 豊川悦司
武田真実(たけだ まさみ) (28) … 伊藤英明
小俣夕花(おまた ゆうか) (26) … 星野亜希
国光裕次郎(くにみつ ゆうじろう) (48) … モト冬樹
白石誠(しらい しまこと) (60) … 北村総一朗
加藤徹子(かとう てつこ) (39) … 高島礼子

第5話ゲスト
秋野葉月(和久井映見)
秋野美月(村崎真彩)
冨田(川崎麻世)

小塚陽子(矢部美穂)
小塚新平(有吉弘行)猿岩石
秋野月夫(小市慢太郎)
秋野  (栗田よう子)
(青木裕子)アナウンサー

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原作です。
photo
弁護士のくず 1 (1)
井浦 秀夫
小学館 2004-07-30

by G-Tools , 2006/04/02




photo
弁護士のくず 2 (2)
井浦 秀夫
小学館 2005-03-30

by G-Tools , 2006/04/02




photo
弁護士のくず 3 (3)
井浦 秀夫
小学館 2006-04-27

by G-Tools , 2006/04/02




主題歌はhitomiさん。
photo
GO MY WAY
hitomi
エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ 2006-05-10

by G-Tools , 2006/04/02




武田が弁護士を目指すきっかけとなった映画
B00005GPWS評決バート・ハリス リチャード・D.ザナック デヴィット・ブラウン ビクターエンタテインメント 1991-11-21by G-Tools




豊川悦司さんの出演作品


14:27 | CM(7) | TB(0) | 弁護士のくず | Edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ちーずさん
こんにちは。最初の方見逃してしまったので
本当に助かりました。
ありがとうございます!!
くず先生格好良かったですね。
原作知らないので、娘を引き取るとは思わず、衝撃を受けました。
次回から、どんな展開になるか楽しみですね〜〜
Posted by miyabi at 2006年05月12日 17:01
ちーずさん、こんにちわ!
美月ちゃん役の子うまかったですね〜
来週から子供と一緒のくずの姿が見られますね。
ちょっと楽しみです。
Posted by きこり at 2006年05月12日 17:06
おつかれさまです、ちーずさん。
弁護士のくずは今回が一番良かったです。
今期はこのドラマが一番いいのではないかと思い始めているこの頃です。来週から美月ちゃんも加わって、ますます展開が楽しみです。
Posted by アイン at 2006年05月12日 21:49
ちーずさん今晩は、今回は男性のバカなサガが見えましたね

うちの母親も養女で血縁関係のないおばあちゃんのとこにきたみたいです、五人兄弟の末っ子なので義理のおじいさんに背負われ遊びに行く感覚で養女に入ったらしいです、おばあちゃんの葬式のときに、いとこと思っていた姉さん達が本当の兄弟だと解ったときはショックみたいでした、お互いが解りあえた兄弟はいまさらながら電話で長話しています、血縁も凄く大切ですが、母親の中には自分の知っているおばあちゃんしかいないみたいです

おそらく、血縁のない自分がおばあちゃん子であったのは葬式にきてくれた方々が感じた心遣いの深い愛情があったのでしょうね
Posted by けた at 2006年05月12日 22:05
今回はお決まりの絆創膏をはがすシーンありませんでしたね

今回はいつもと違ってちょっとセンチなくずでした
まるで『時効警察』の第6話を見ているようだった
Posted by ドラマの森|くぶくりん at 2006年05月13日 11:03
ちーずさんこんにちは、昨晩は友達の電話が入り思わず途中で書き込んでしまいました

富田に対するクズの怒りと涙はかっこよかった葉月の事を本当に愛していたのですね、

美月を育てることになったクズでも夜中じゅう遊び歩きそのまま事務所に来ている気がしますが、一緒に住める様な部屋はあるのでしょうか?
Posted by けた at 2006年05月13日 13:00
こんばんは。コメントありがとうございます!

★miyabiさん★
お役に立てたようで何よりです!
私も、まさか少女を引き取るようになるとは!と
びっくりです。
一体どんな生活が待っているんでしょう。
徹子とも、どうなるんでしょう!?

★きこりさん★
子役さん、とても上手でした。
表情がとってもかわいい!
来週からのくず先生、どんな生活が待っているのか!?
楽しみです。

★アインさん★
おつかれさまを、ありがとうございます!
私もとても好きな回となりました。
子供の前で、子供のようにおいおいと泣くくず先生、
可愛いですね。
次週からも楽しみです!

★けたさん★
くず先生は美月と一緒に暮らすようになっても
生活ぶりを変えようにありませんね。(笑)
血よりも確かな絆って、本当にあるんですよね。
お部屋は、どうなのでしょう!?
弁護士という職業だし、いいお給料のはず!?

★くぶくりんさん★
今回は、お約束のシーンがありませんでした。
その分、くず先生の今までとは違う面が見られて
嬉しかったです。
Posted by ちーず at 2006年05月15日 00:01
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