2006年05月22日

おいしいプロポーズ Vol.5

『あなた、彼女のことが好きになる』

春樹(小出恵介)バンビーノのトイレで顔を洗い、戻ってきた。
テーブルの上の食器を片付けに来た鈴子(長谷川京子)は、
そっと厨房に戻ろうとする。
「情けないところを見られたな。人に見られたのは、初めてだ。
 ・・あなたに話しましたよね、僕の母が、父の愛人だったことを。」
鈴子が頷く。
「だから、葛城家に引き取られても、
 今の母は僕に冷たかった。けど兄は違いました。
 母親が違うことなど気にもせず、
 いつも一緒に遊んでくれて、可愛がってくれたんです。
 僕はそんな兄が大好きだった。
 兄が、父の後を継ぐと決心し、沙織さんと婚約した。
 誰もが兄の将来を疑わなかった。
 出張先の香港で、ヘリコプターでの視察中で事故に合い、
 そのまま帰らない人になったんです。
 その時僕は決めました。
 これからは、兄の為に自分に出来ることをしていこう。
 そして兄の変わりに・・・彼女を幸せにしたいと。
 そう思って、この2年、頑張ってきたんです。」鈴子を自宅アパート前まで車で送っていく春樹。
車を発進させた春樹は、しばらく進んだところで急に停まり、
鈴子を追う。
「どうしたの?」
「忘れ物。
 スープのお礼です。
 美味しかった。片思いのスープ。
 あなたに言われたことを思い出しました。
 おいしい料理はお金では作れない。
 料理人の心で作る物だ。
 そのとおりの味だった。
 ありがとう。」
鈴子は春樹の素直な言葉に微笑んだ。

「そこにいるの、鈴子か?」
鈴子の兄・徹(天野ひろゆき)の声に、春樹は気を利かせ帰っていった。

徹は泊まるところがないと言い、鈴子の部屋に上がりこむ。
同居人のマキ(小池栄子)は徹が大の苦手。
徹の娘・ちはる(黒田凜)は、父と一緒に住みたいものの
「マキちゃんの気持ちもわかる」と微妙な立場。

合わせ鏡で髪の毛チェックする、春樹の父・道造(橋爪功)!
春樹が部屋に来ると
「あれどうなってんだ!?」
「ちゃんと進んでますよ、ご心配なさらなくても。」
春樹が笑顔で答えると、道造の手が動く!
春樹、慌ててソファーの後ろに隠れる!!
「生意気な口利きやがって!!」
「答えただけです!」ソファーの後ろから春樹が言う。
「うるさいんだよ!
 おい!私情を挟むなよ。
 一号店は、あのシェフのいる店にするんだろ?
 お前が今付き合ってる。」
「あ・・まあ。」春樹がソファーの後ろから出てくる。
「葉山までわざわざ連れ戻しにきやがって!」
春樹に背を向け新聞を丸め始める道造。
「妬いてるんですか、息子に。」
「うるさいんだよ!」道造、丸めた新聞で春樹の頭をゴツン!
逃げる春樹、追う道造!
「お父さんもいい加減女遊びやめたらどうですか?
 もう若くないんだから。」
「お前に言われたくないんだよ!」

社長室を出ると、女性秘書が絆創膏を手に待っていた。
秘書の大河内(石井正則)が、バンビーナ改装図を春樹に見せる。

バンビーナにミチル(サエコ)が訪ねてきた。
「オバサンいるー!?
 シェフよ、女のシェフ!」

「教えに来てあげたのよ。
 沙織さん、精神科のお医者様とアメリカに行くんですって。
 あさって。」
「あさって?」
「結婚するらしいのよ!その人と。
 ・・・驚かないの?」
「そんなこと言いに来たの?」
「そうよ。」
「それが私と何の関係があるのよ。」
「だってあなた、春樹さんのこと狙ってるんでしょう!?
 だから釘刺しておこうと思って。
 沙織さんがいなくなっても春樹さんには私がいるの。
 わかった!?」
「私仕事があるから。」厨房に戻る鈴子。
ミチルが追うのをマキは止めようとするが、ミチルはマキを
思いっきりカバンで引っ叩く。
「ま、端からあなたのことライバルだなんて思ってないけど!
 目の前ちょろちょろされると迷惑なのよ!
 言いたいことはそれだけ。
 じゃあね!お・ば・さ・ん!」
ミチルはマキをもう1度カバンで叩き、店を出ていく。
「今時の娘は・・・。」と鈴子が呟く。
「オバサンだって!」シェフたちが笑った。

店の改装図を見つめ考え込む春樹。
そこへ沙織から電話が入る。
「私。沙織です。
 あさっての日曜日、アメリカに行くことになったの。」
「そんなに、早く?」
「ええ。急に決まって。」
「そう。・・・店のほうは?」春樹が穏やかに聞く。
「店は今月いっぱいで閉じるの。
 これからは、ジュエリーデザイナーとして、
 向こうで仕事をしていくつもり。」
「せっかく、才能があるんだ。それがいいよ。」
「見送りには来ないで。悲しくなるだけだから。」
春樹の表情が曇る。

数日後・・・。
沙織が日野原(平岳大)と共にアメリカへ旅立つ日を迎え、
鈴子は沙織(小林麻央)を見送りに空港へと向かう。

「これ、渡したくて。
 ナポリタンのレシピです。
 教えてほしいっておっしゃってたから。」
「ありがとう!向こうで作ってみる。」
「あの・・・春樹さんは?」
「来ないでって頼んだの。笑顔で別れる自信、ないから。
 彼は私を、愛していたわけじゃないの。 
 ・・・お兄さんの婚約者だった私を、
 とても大切に思ってくれていただけ。
 もし、彼が、私を一人の女性として愛してくれていたら、
 そしたら多分、私も・・・。」

そこへ、春樹が駆けつける。
鈴子はそっとその場を離れる。
「やっぱり、最後に一言・・・。
 幸せに!」
「あなたも!笑顔で見送ってくれてありがとう。
 彼女と仲良くね。」
「うん?」
「鈴子さん!」
「ああ、彼女とはべつにそう言う関係じゃ。」
「あなたをムキにさせる女って、そうはいないわよ。
 あなたきっと、彼女のこと好きになる。」
「いや・・・ないね。あり得ない!」
「そのうちわかるわ。
 じゃあ、本当にさようなら。」
「ああ。」
沙織に笑顔を見せる春樹。

だが、日野原と一緒に登場口へ消えていくのを、
切なそうな表情で見つめていた。
そんな春樹を鈴子は心配そうに見つめる。

「沙織さん、行っちゃったね。」
「うん。」
「ね、これから何か予定ある?」
「別に。休みだし。」
「だったらちょっと付き合わない?」
「どうして俺が!?」
「この前みたいに自棄酒飲むぐらいなら
 いいトコ連れていってあげるから!
 ほら、気分転換よ、気分転換!」
鈴子が春樹の手を引っ張り歩き出す。

二人が向った場所は、ちはるの学校。
音楽発表会が開かれていた。
学校に車で乗りつけると、
「何ぐずぐずしてんの!?
 早くしないと始まっちゃうでしょう!?」
鈴子に急かされ慌てる春樹。

「ちはるっていうの。かわいいでしょ!?」
鈴子が春樹に言う。

「若いお父さんよねー。
 奥さんより、だいぶ年下よー!?」
「出来ちゃった婚かしら。」
「決まってんじゃない。」
母親たちが噂する。

「あのさ、父親は来ないの?」春樹が鈴子に聞く。
「今、職探しでそれどころじゃないのよ。
 住むトコもなくて、困ったもんよ。」
「離婚したんだよね?」
「よく知ってるわね。私話したっけ?」
「あ・・・ちらっと聞いた。」
「もう2年経つんだけどね。
 おかげでちはるにも迷惑かけちゃって。」

ちはるたちのクラスは、『シェルブールの雨傘』を演奏する。
その曲に、二人はあの日プールサイドでダンスしたことを
思い出し、見詰め合い・・・。
お互いを意識するのだった。

演奏会が終わり二人が帰ろうとすると、春樹の車のカギが
紛失していることが発覚する。

「落としたの!?
 ドジねー!」
「ドジってなぁ!
 そっちがあんなに急かすからだろ!?」
「人のせいにしないでよ。ほんっと男らしくない!」
「何言ってくれてんだよ。
 そっちが早く早くってあんなに言わなきゃなぁ!」

「とりあえず探す方が先だと思うけど。」とちはる。
「そうだよね。」と鈴子。
春樹は雨の降る空を見上げ、
「ほんっと一緒にいるとロクなことがない!」と呟く。
「なんか言った!?」
「いいえ!」
「あ・・・!」ちはるが・水溝を覗き込む。
「あった!?」と春樹。
「違った。」

結局カギは見つからず。
小学生がカギを拾っても車を持っていくことなど出来ないのだし、
明日取りに行けばいい。
鈴子は春樹にそう言い、少し責任を感じたのか、昼食をご馳走すると
自分のアパートへ連れて行く。

「オーナー!!」
ソファーにふんぞり返っていたマキは大慌て!
「あの、私のこと覚えてますか?
 何度かお会いしたことあるんですけど。」
「・・・いや。」
「そんな・・・。」

鈴子はカルボナーラを4人前作った。
「ご馳走って、これだけ?」と春樹。
「そう。貧乏人のスパゲッティーっていって、
 私たちのまかない料理なの。
 でも味は他のカルボナーラより美味しいんだから!」
「じゃあいただいます!
 うん。まあいける!」
「でしょ!あ、黄身を混ぜ合わせなきゃ。」
「こんな感じ?」春樹が卵の黄身を混ぜ合わせる。
なんとなく、いい雰囲気の二人。

「ねえ、二人はどんな関係なの?」
マキの言葉に春樹が吹きだす。
「関係なんて、ないわよ!」と鈴子。
「娘さんの前でよくそんなことを。」と春樹。
「ちはるだって聞きたいよね?」とマキ。
「うん!彼氏なんでしょ?」
今度は鈴子が吹きだす。
「あのね、ちゃんと言っておくけど、
 おじさんは君のお母さんの彼氏なんかじゃなくて、
 ただの店のオーナーだからさ。」
「ちょっと!
 何で私がお母さんなの!?」
「え?この子のお母さんなんだろ?」
「鈴子は、ちはるの叔母さん!」とマキ。
「叔母さん!?」
「そう!兄の、娘!」と鈴子。
「けど、借金のかたに店が取られて、そっちの都合で離婚されて
 娘まで引き取ることになったって。」
「はぁ!?」
「言ってたじゃない。」

二人が一番最初に出会った日。
レストランでの鈴子と兄の会話を誤解したままの春樹。

「なに!?
 じゃああの時店にいて、人の話盗み聞きしてたの!?」
「聞きたくて聞いてたんじゃない!
 聞きたくなくても聞こえてたんだよ!」
「同じことじゃない。」
「違うだろ!?俺はな、迷惑だったんだよ。」
「あ・・・だからあの時・・・」

『悪いけど、人前で大声で話す女は好きじゃないんだ。』
春樹に言われたことを思い出す鈴子。

「何て失礼なヤツだと思ったわよ!」
「失礼はそっちだよ!
 人がいるところではな、もっと小さな声で喋れよ。
 常識だろうが!?」
「これは生まれつきなの!大きな声になっちゃうのよ!」
「知るか!女として恥ずかしくないのかね。」
春樹に同意を求められ、つい頷くマキ。
「そこまで言う!?」
「ああ言うよ!
 大体な、俺の車をおっかけて来たろ?
 あんなことするやつはいないって!」
「あれはそっちが修理代だかなんだか、ワイパーに挟むからでしょ!」
「それはそっちが謝れとかなんとか言ったからだろ!」
「あのあと店で会っても、知らん顔してさ!」
「そんな女とな、知り合いだと思われたくなかったんだよ。」
二人とも腕組みして言い合う。
「何ですってぇ!?」
「なんだよぉ!」
二人が立ち上がり、にらみ合う。
「・・・その辺でさ。
 スパゲティー冷めちゃうし。」
マキがなんとか仲裁に入ると、二人はそっぽを向いてスパゲティーを
食べ始める。
「なんだろうね、これ。」マキがちはるに言った。

春樹のあとをついて歩く鈴子。
春樹が振り返ると立ち止まり、そっぽを向く。
まるで『ダルマさんが転んだ』状態!
「もういいよ。あとは適当に帰るから。」
「迷ったりしたら又何言われるかわかりませんから!
 ちゃんと送りますー!」
「ほんとに可愛くないね!」
「このバンビッ!!」
「・・・バンビ!?」
「あ!!」しまった、という表情の鈴子。
「バンビ!ナマイキなヤツ!
 影でそう呼んでいたんだ、俺のこと!」
「まぁ、その・・・。」
「オーナーである、この俺をね。」
「いいじゃない!気にすることないってー!」
「気にしてんじゃない。気に食わないんだよ!」
「ムキになんないの!」
「ムキになんて・・。」

その時春樹は、沙織に言われたことを思い出す。
『あなたをムキにさせる女って、そうはいないわよ。
 あなたきっと、彼女のことが好きになる!』

振り返った鈴子に、春樹は戸惑ったように笑ったあと、
何事もないように歩き出した。

通りがかった公園で、高校生がバスケットボールをするのに
春樹は足を止める。
「」あー、バスケしてるんだー。」と鈴子。
「3on3。
 3対3で、10分間で多く点数を取った方が勝ち。
 アメリカのスラムで流行り出したんだ。」
春樹が説明する。
「よく知ってるのね。」
「元バスケ部だったからな。
 これでも高校の時は全国大会ベスト4まで行ったんだぜ。」
「へー!」

選手の一人が、足をつってしまう。
鈴子が心配して駆け寄る。

「足つっちゃったんだって!
 メンバーに入ってほしいって!」
「えぇ!?」
「やってあげたら?」
「・・・よし!やるか!」

鈴子は春樹の上着を預かり、ベンチにかけたあと声援を送る。
次々とシュートを決めて行く春樹。
鈴子が夢中で応援している間に、誰かが上着のポケットから
お財布を抜いていく。

鈴子の帰りが遅いことを気にしながら、マキはちはると
トランプをして遊んでいた。
「はい上がり!また私の勝ちー!
 今週のトイレ掃除、ぜーんぶマキちゃん!」
「ちょっと待ってよー!
 賭け事は法律で禁止されているんだって!」
そこへ、誰かが訪ねてくる。
「パパかも。」
「え?もしパパだったらね、 
 ちはるには悪いけど、私、追い返すからね!」

訪ねてきたのは藤森(小澤征悦)だった。
「白石鈴子さんのお宅ですよね。」
「はい、そうですが。」
「鈴子さんはいらっしゃいますか?」
「今ちょっと出かけてます。」
「そうですか・・・。」
「あの、何か?」
「いえ・・・。」

春樹が試合を終え、笑顔で戻ってきた。
ところが、ポケットに入れていた財布がなくなったことに気づき・・・。
「またどっかで落としたんでしょう!?」
そう言う鈴子をじーっと見つめる春樹。
それが自分のせいだと気づいた鈴子、
「・・・あ、やだ・・・。」

その後二人は警察へ。
「背もたれのとこに掛けておいたんです!
 私が預かったのに、つい、バスケに夢中になっちゃって。
 あ、バスケしてたんです、この人が。
 高校生たちが、ス、・・・3on3っていうのをやってて、」
「落ち着いて!」職員が鈴子に言う。
「はい。それで私がこの人に、一緒にバスケしたらって言ったら、
 この人シュートとか決めまくっちゃって!
 それで私、」
「あの、盗難届けの、用紙を下さい。」と春樹。
「お願いします!!」と鈴子。

警察を出たあと、反省した様子で春樹の後ろをトボトボ歩く鈴子。
大河内から電話が入り、カード等、全てストップの手配を取ったと
聞き、鈴子は少しほっとする。
「良かったねー。」からかうように春樹が言う。
「あ・・・また私のせいでごめんなさい。」
「その通り!
 あなたといると、まったくロクなことがない!」
「ホントごめんなさい!」
「でも、一つだけいいこともある。
 彼女のことを忘れてた。
 今日、落ち込むだろうと思ってたのに。
 ほんと退屈しないよ。」
春樹は鈴子にそう言い、笑顔で歩き出す。
鈴子は財布の中身を弁償する、と春樹に言う。
「これ。
 これ買ってくれたら、チャラにしてあげる。
 どう?」
露店で売っていたストラップを一つ手に取り、春樹が鈴子に
そう言った。

タクシーの中で小銭の確認をする春樹。
「あの、すみません。
 千円越えそうになったら停めて下さい。あとは歩きますから。」
運転手にそう言う。
そして、鈴子が買ってくれたストラップを、携帯に合わせてみる
春樹だった。

春樹を乗せたタクシーを見送ったあと、鈴子も笑顔で家路に付く。

家ではちはるとマキが花札で遊んでいた。
「また私の勝ちー!
 今週の風呂掃除、ぜーんぶマキちゃん!」
「だからね!賭け事は法律で禁止されているの!!」

そこへ、鈴子が戻ってきた。
「知らなかったなー。
 オーナーと、あんなに仲が良かったなんてなー。
 自分ひとり、いい思いしちゃって。
 あ、そうだ。鈴子達が出ていったあとにさ、男の人が来たんだよ。」
マキが男の置いていったメモを渡す。

『駅前のカフェ・ラトゥールで待っている。拓海』

「もしかしてさ、鈴子が前に付き合ってた人なんじゃないの?」
マキが尋ねる。
「待ってるって書いてあるじゃん。
 行なくていいの?
 ね、鈴子?」
「彼とは2年前にもう終わってるの。 
 会う必要ないわよ。」
「けど、なんか思いつめた顔してたよ。」
「いいの!
 今更何も話すことないし、
 それより夕飯何食べたい?」

喫茶店で鈴子を待つ拓海。
携帯のメールを見つめる。
『2004/03/29 21:20
 頭ではわかっていても、 
 私は、あなたのしたことを
 許すことができません。
 だから、福岡へはついていけません。
 鈴子』
鈴子は店には来なかった。

春樹が家に戻ると、ミチルがまた勝手に上がりこんでいた。
『テントウムシのサンバ』を歌いながら料理をしている。
「何度も言ってるだろう。勝手に入るなって。」
「だって、沙織さんももういなくなっちゃったし、
 これからは私が春樹さんにずっとついているからね!
 スキヤキには、ネギ!
 春樹さんには、ミチル!」
「悪いけど帰ってくれ。」
「帰らない!お泊りの準備もしてきたもん。」
「じゃあ俺が出ていく。」
「春樹さん!どうして?
 私のことがそんなに邪魔?
 私がこんなに春樹さんのこと好きなのに、
 どうしてわかってくれないの?」
「ミチル。お前のことは、妹としてしか思えないんだ。」
ミチルが春樹に抱きつく。
「それでもいい!
 最初はそれでも構わない。」
「・・・わかった。
 一緒にスキヤキ食べよう。」
「ほんと?」
「そのあとちゃんと送っていくから、いいな。帰るんだよ。」
「うん・・・。」
春樹がミチルの頭を撫でる。
「うん!ちょっと待ってて!すぐ作るから。座って。」
春樹は笑顔を浮かべ席につく。
「ダメ!まず手を洗って!」
「わかったよ。」

葛城グループ。
藤森が融資の提案書を大河内に預ける。
そこで、第一号店の候補地ががバンビーナだと知り驚く。

「常務!そのストラップ、ちょっとチープかと。」
秘書の女性が言う。
「いいんだよ!気に入っているんだから。」
「社長がお待ちです!」

春樹は道造に、イタリアンレストランのチェーン化の交渉が
進んでいないことを咎められる。
シェフや宣伝の準備は進んでいた。
「一号店の店のことを言ってるんだよ!」
「その件なんですが・・・他の候補を当たろうと・・・。」
「あぁ!?」
「あの店は、あまり収益は上がっていませんが、
 赤字ではありません。
 それにシェフの腕がいいのは社長もお認めかと。」
「・・・」
「あの店は、あのまま残しておいても良いのでは・・・。」
「・・・思い上がるな。
 確かにお前は、私の息子だが、
 経営の能力のないものに後を継がせるほど、
 私もバカじゃない。
 私情に流されて、冷静に事が運べないんだったら、
 この件は他の者に任せる。 
 となると、お前は私の跡継ぎとして、
 見込みがない、ということになるな!
 死んだ兄の修一も、天国で嘆くことになるだろう。」
父の言葉に春樹は・・・。

秘書大河内と共にバンビーナを訪れる春樹。
従業員全員集めさせる。
「みなさんに話があります。
 この店のことなんですが、
 今週一杯で閉店してもらいます。
 従業員の方たちは、マネージャーを初め、
 全員辞めていただきます。」
「・・・この店は俺が、前のオーナーに出資してもらって
 始めたんだ。
 それから毎日毎日頑張って、評判の店にしてきたのに、
 いきなりやってきたあんたたちが、何で閉店だ、クビだって
 言えるんだよ!?」
「今はわが社の持ち物になっているんです。
 仕方がありません。」と秘書の大河内。
「仕方がないだと!?」
大河内マネージャーが大河内に掴みかかる。
従業員がマネージャーを止める。
「何が高級レストランだ!
 高級じゃなくても、絶対うちのシェフが作った料理のほうが
 美味いんだ!
 うちのシェフが作る料理の方が、心がこもってんだよ!!
 あんただって食ったんだ。それぐらいわかってるだろう!?」
「退職金は、勤続年数などを考慮してお支払いします。」
春樹はそう言い店を出ていった。
そのあとを鈴子が追う。

「ちょっと待ってよ!話終わってないでしょ!?
 待ちなさいって!」
「まだ何か?」
「ほんとに店、潰すつもりなの?」
「今言ったとおりだ。」
「・・・わかってくれたと思ってたのに。」
「何をわかれって言うんだ!?」
「だから・・・
 料理はお金で作るものじゃない。
 心で作る物だってことが・・・。」
「何様のつもりですか?
 これは経営の問題だ。
 一介のシェフが口を出すようなことじゃない! 
 それとも、僕があなたに気を許したとでも思っているんですか!?」
「・・・どうして?どうしてなの?
 それがあなたの本当の気持ちなの?」
春樹が鈴子を見つめる。
するとそこへ、藤森がやって来た。
思わず目を伏せる鈴子。春樹は藤森に気づき・・・。


※一部公式HPあらすじを引用させていただきました。


春樹のお兄さんは、ヘリコプターの事故で亡くなったんですね。
てっきり車の事故かと思っていました。
みんなに愛され、期待され、そして自分にもとても優しかった
兄の死。
兄の棺に泣きすがる沙織の姿に、自分が兄のため、家族や
兄の周りにいる人のためにできることをしていこうと
春樹は思った。
だとすると、沙織のことも、彼女を幸せにしようという思いだけで、
恋とは違ったものだったのかもしれません。

カルボナーラを食べながら、春樹と鈴子はお互いの相手へのマイナスな
イメージを全て吐き出したようです。
誤解も解けたしね。(笑)
これって大きな一歩前進!

警察で一生懸命事情を説明する鈴子が可愛かったです。

お金に不自由のない暮らしをする春樹、タクシーに乗ったものの
1000円程しか持っておらず。
そんな気分を味わったのは、初めてかも!

鈴子と一緒にいることで、バスケをして汗を流したり、
ドキドキ、ワクワク、ハラハラの連続だったり。

お金を掛けずに過ごす楽しい時間。
チープでも気に入っていれば宝物。
そして、料理はお金で作るものではなく、心で作る物。

そういう大切なことに気づき始めた春樹。
「高級じゃなくても、絶対うちのシェフが作った料理のほうが
 美味いんだ!」
閉店を告げたときのマネージャーの言葉、今の春樹には
すごくよくわかっていると思う。
でも、亡くなった兄の為に生きている春樹にとって、
父の期待を裏切るわけにはいかない。
辛いところですね。

仕事面だけでなく、鈴子と春樹の前に立ちはだかる人物二人。

ミチルのわがままに最終的には笑顔で付き合う春樹。
ミチルにはムキになるはない、というところを描きたかったのか。
でもミチルの思いを受け止めることがないのなら、
あそこは引き下がるべきじゃなかったんじゃないかなー。
ミチルはいつか振り向いてくれると、期待しちゃいますね。

そして、鈴子の元彼・藤森登場!
2年前、兄がしでかしたことが原因で別れた二人。
メールにあった、
『あなたのしたことを許すことができません』
という文章は、鈴子たちの父親の店のこと、かな。
彼は銀行マンですし。
そしてまた、彼は鈴子が大切にしている店を取り上げる立場に
置かれていて・・・。
でも今度は、鈴子の店を守ろうとするようですね。
店を奪おうとする春樹。
店を守ろうとする藤森。
鈴子が選ぶのは、どっち!?

鈴子の兄・徹を毛嫌いするマキですが、
この二人、上手くいっちゃうのかも!


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この記事へのコメント
沙織がいなくなり、親密になったと思いましたが、次の障害として、ミチルや父親、藤森が出てきましたね!
藤森は鈴子の父親の店の融資に携わっていたのでしょう、でも兄貴の調子よさに騙され鈴子にも言えない事態に…

春樹の財布を盗んだのも徹かと思ってしまいました
Posted by けた at 2006年05月22日 20:49
春樹の生い立ちが違ってたら・・・
兄が生きていてくれれば・・・
もっと違う人生だったんでしょうにねぇ(T_T)

>この二人、上手くいっちゃうのかも!
そう言えば、バラエティや競輪のCMで共演されてますよね〜。ってCMはうちの地方だけかも^^;
でも、もしそうなったとしても、二人とも経済観念なさそうだから、鈴子の心労が絶えないんだろうなぁ(笑)
Posted by まこ at 2006年05月22日 21:47
ちーずさん、こんばんは。
二人が恋愛関係になるまで、いろいろありますね。
元カレまで絡んでさらに複雑にする気ですよ!
がんばって見なくては!
Posted by mari at 2006年05月23日 00:17
>高級じゃなくても、絶対うちのシェフが作った料理のほうが
 美味いんだ!

には、ちょっと感動しました。
よく言った、マネージャー!
でも、店は、これから何とかなる予感でいっぱいです♪
Posted by くう at 2006年05月23日 00:43
こんばんは。コメントありがとうございます!

★けたさん★
財布を盗んだ犯人の手のごつさから、私ももしや徹では!?
と思いました。徹よりも大柄かな、とも思ったんだけど、
もしかしたらそうかもしれないですね。

★まこさん★
春樹はずっとあんな思いを抱えていたんですね。
徹と同じくマキも生活観念のない人でした。(笑)
でも結婚したら意外としっかり者に変身しちゃうかも
しれませんね。(笑)

★mariさん★
鈴子と春樹のハッピーエンド、まだまだ先が長そうです。
店を守ろうとしてくれる藤森の方が、今のところ
ちょっと有利ですね。

★くうさん★
マネージャー、今回カッコ良かったですね!
店はどうなる!?従業員はどうなる!?
春樹もつらいところですね。
Posted by ちーず at 2006年05月24日 22:56
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