2006年10月25日

僕の歩く道 第三話

『約束と裏切り』

96点のテストを誇らしげに母に見せる幸太郎(須賀健太)。
クラスで一番だったのに、母・真樹(森口瑤子)は
「どうしてこれ間違えたの?
 落ち着いてやればちゃんとわかる問題でしょ。
 100点取れるはずよ。」と厳しい。
幸太郎の顔から笑顔が消えていく。
クラスで一番になったらゲームを買ってもらうと約束も、
この問題なら100点取れたはず、と真樹は約束を守らなかった。

飼育係として正式採用になった輝明(草なぎ剛)のお祝いをする
大竹家。
「輝明さん、がんばってね!」真樹が声をかける。
「お兄ちゃんは、がんばって、って言われても
 どう頑張っていいかわからないから。」と妹のりな(本仮屋ユイカ)。
「まだ越してきて3ヶ月だから、輝明のことわからなくても
 仕方ないよ。これから、少しずつな。」と兄の秀治(佐々木蔵之介)。
「・・・もちろん!」真樹が笑顔を見せた。
「それから、お兄ちゃんはいつも精一杯頑張っているんで、
 頑張ってって言葉はかけないで下さいね。」とりな。
「・・・はい。
 ごめんなさいね。
 ・・・そうそう!幸太郎の今度の遠足、輝明さんの動物園なのよね!」
「・・・うん。」
「レッサーパンダの赤ちゃんは、2006年6月2日に生まれました。」と輝明。
「レッサーパンダの赤ちゃんだって!
 楽しみね。」
真樹の言葉に黙ったままの幸太郎・・・。動物園に、幸太郎が遠足でやってきた。
輝明を見つけると、幸太郎は見つからないよう姿を隠す。
だが、ふれあい広場で輝明に声をかけられ・・・。
気を利かせた三浦(田中圭)は、テンジクネズミの解説を
子供達の前でさせようとするが、輝明は子供たちに見つめられ、
緊張して固まってしまう。
クラスメートの手前、恥ずかしく思う幸太郎・・・。

「失敗した」と繰り返す輝明に、
「大丈夫だよ」と都古(香里奈)は励ました。

「大竹さん、失敗には敏感なんです。
 子供の頃から失敗体験ばかりなので。」
都古が園長たちに説明する。
「そりゃそうだよな。
 ・・・あ、すみません。」と三浦。
「もし上手く出来た時はちょっとしたことでも誉めてあげて下さい。」

幸太郎も、真樹に誉めてもらいたかったんですよね・・・。

動物園でのことを母親に恥ずかしかったと訴える幸太郎。
だが真樹は、
「塾が終わってから聞くから、早く塾に行く準備をしなさい。
 今度のテストは失敗しないように頑張るのよ。」と言い放つ。

頑張れって、真樹は言ってしまっていますね。
りなは輝彦に頑張れって言わないよう注意したけど、
それは幸太郎も同じはず・・・。


幸太郎は、塾をサボり、ゲームセンターにいた。
そして有り金全部使ってしまい・・・。

真樹は秀治(佐々木蔵之介)を連れて、輝明のせいで幸太郎が
嫌な思いをしたことを里江(長山藍子)に伝えに行く。
「あのー、輝明さん、自分のせいで幸太郎が嫌な思いを
 したっていうのは、わかっているんでしょうか?」
「どうだろう。
 輝明の場合、感情と表情が一致しないから。
 わかっているようでわかってなかったり、
 わかってないようでわかっていたり。」
「あー。大変ですね。自分の子供の気持ちがわからないなんて。
 ・・・あ、すみません。」
秀治は新聞を読むふりして黙ったままだ。
「大変だなんて思ってない。
 輝明と私にとっては、それが当たり前だから。」
「あ・・・そうですよね。」真樹が愛想笑いをする。

自分の気持ちがわかっていないのは、真樹さん、あなたです。

輝明は、その日も子供たちの視線に緊張し、テンジクネズミの説明を
することが出来なかった。

都古は動物園で河原(葛山信吾)を見つける。
「一人?」都古が聞く。
「うん。」
「何しに来たの?」
「動物を見に。
 都古にも会えたらなーと思って。」
「動物見たいなら他の動物園に行ってよ。」
「何か怒ってる?」
「・・・」
「やっぱり怒ってる。急に来たから?」
「それは嬉しかった。」
「え?」
「嬉しかった自分に苛ついているの。
 ・・・なんか疲れた。 
 河原さんのことで喜んだり悲しんだりしている自分に
 すごく苛つくの。
 この先どうこうなるわけじゃないってわかってるのに。」
「・・・ごめん。」
「もう・・会うのやめよっか。」
「・・・別れるってこと?」
「・・・」

そこへ輝明がやって来た。
「都古ちゃん。
 こんなところで油を売ってちゃいけないよ。」
「いいんです!
 今はお昼休みだから。」
「今はお昼休みだから。」
「幼馴染でここで飼育係をしている大竹さん。
 私の先輩で獣医をしている河原さん。」都古が二人を紹介する。
「僕の名前は大竹輝明です。
 よろしくお願いいたします。」
「こちらこそ!」
「じゃあね、テル。」
河原と都古がベンチに少し距離を開けて座る。
その間に、輝明が腰掛ける。
三人は暫く黙ったまま、ただベンチに座っていた。

都古にぴったりくっついて座る輝明。
河原との間に出来た少しの隙間が、深い!

「俺、帰るよ。」河原が席を立つ。
「あ、うん。」と都古。
「さよなら。河原さん。」と輝明。
「さよなら。」

テル、偉いぞ!
河原は都古を幸せに出来ない人。
都古は河原に、何度も約束を破られ、裏切られているはず。
河原は妻のことも裏切っています。


その日輝明は、都古の家で夕食をご馳走になる。
「美味しい?」
「美味しい。
 カレーはやっぱりチキンカレー。」
部屋に遊びに来ていた千晶(MEGUMI)が輝明を見つめる。
「・・・千晶さん。」
「はい。」
「三秒以上僕のことを見ないで下さい。」
「え?」
「じっと見られると緊張するの。」都古が説明する。
「え?じっと見てた??
 ・・・見てたよね。ごめん。」
輝明が千晶の胸を見つめる。
「おっきい。」そう言うと、再びカレーを食べ始める輝明。
「・・・サンキュー。」
「サンキュー!」
二人のやり取りに微笑む都古。
「大きいって以外に何の意味もないから。
 思ったことをそのまま口にしただけ。」
「ああ・・そうなんだ。」
「千晶さん。僕も3秒以上見ませんから。」
「どうして?」
「人をジロジロ見ると変な風に思われるからやめなさいって
 教えられてきたの。」
「・・・そうなんだ。」
千晶の視線を感じる輝明。
「・・・1秒、2秒、」
「あ、ごめん。」慌てる千晶。
「大丈夫です。2秒ですから。」
輝明はそう言いカレーを頬張った。

大竹家の食卓。
「幸太郎、お兄ちゃんのせいで嫌な思いをしたこと、
 まだ気にしてるのかな。」りなが里江に聞く。
「気にしてるんじゃない?」

公園。
りなが幸太郎に語りかける。
「幸太郎は勉強何が得意?」
「算数です。
 この前は100点取れなかったけど・・・。」
「暗記は得意?」
「まあまあです。」
「これ暗記できる?」
りなが幸太郎に、ツール・ド・フランス歴代優勝者のリストを渡す。
「・・・無理に決まってます。」
「輝明おじちゃん全部暗記してるよ。」
「・・・」
「すごいでしょ。」
「・・・冗談はやめて下さい。」
「冗談じゃないよ。
 試してみたら?
 今日輝明おじちゃん仕事休みだから。 
 それを覚えるの、東大に入るより難しいかもよ。」
りなはそう言うと、迎えに来たボーイフレンドと出掛けていった。

輝明はポストに都古への手紙を投函する。

家に戻った輝明は、買物に行く里江に留守番を頼まれる。
「今夜はシチューだから、にんじんとタマネギとじゃがいも、
 いつものように切っておいてくれる?」
「はい。」

二階で勉強していた幸太郎は、ふと、りなからもらったリストを
取り出す。

幸太郎が下に降りていくと、輝明がニンジンを切っていた。
「幸太郎。」
幸太郎が話しかけようと思ったその時、家の電話が鳴る。
「・・はい。」戸惑いながらも電話に出る輝明。
「もしもし、大竹様のお宅でしょうか。」
「・・はい。」
「お母さん、いらっしゃいますか?」
「・・・はい。」
「お願いします。」
「・・・」
「もしもし、お母さんに、代わって下さい。」
「いません。」
「お母さん、いらっしゃらないんですか?」
「お母さんはいます。
 お父さんはいません。
 2003年に死にました。」
「お母さん、今、おうちにいらっしゃらないんですね。」
「はい。いません。」
「またお電話します。」
「わかりました。
 またっていつですか?」
「失礼します。」
電話が切れた。

「やっぱり覚えているわけないか・・・。」幸太郎が呟く。

輝明は手を洗い、再びニンジンを切り始める。
「料理、してるんですか?」幸太郎が聞く。
「ニンジンとタマネギとじゃがいも、切るだけ。
 ガスレンジは一人で使っちゃいけません。
 約束だから。
 約束は守らないといけません。」
「・・・輝明おじちゃん。」
「はい。」
「お金持ってる?」
「持ってる。」
「・・頂戴。
 千円、頂戴。」
「いいよ。」
輝明の返事に驚く幸太郎。
「やっぱり5千円。」

輝明の部屋。
『昼食・ジュース15000』と書いた封筒から、お金を取り出す輝明。
中には千円札5枚が入っていた。
「5千円。」輝明が幸太郎に差し出す。
「ありがとう。」
「どういたしまして。」
「ねえ、僕に5千円くれたこと、誰にも言わないで。」
「誰にも言わないで。」
「約束して。」
「・・・」
「約束ってわかるよね?」
「わかる。約束は、守らなければなりません。」
「そう。
 僕に5千円くれたこと、誰にも言わないで。」
「うん。」
幸太郎が、輝明の部屋から出ていった。

輝明は『おこづかい帳』を取り出し、
『10月27日 あげたお金 5千円 残高248円』と記入した。

買物から戻ってきた里江。
「電話、あった?」
「あった。」
「誰から?」
「わからない。」
「セールスからかしらね。
 いいのよ。
 電話に出られるようになったことだけでも
 すごいことなんだから。
 電話のほかは?誰か来た?」
「来た。」
「誰?」
「幸太郎。」
「幸太郎?何だって?」
「何だって?」
「・・野菜切ってくれてありがとう!」
「どういたしまして。」

里江は、ちゃんと輝明がしたことを誉めてくれる。
輝明も、きっととても嬉しいはずです。


幸太郎は塾をサボり、ゲームセンターで輝明からもらったお金を
つぎ込んでいた。

『都古ちゃんへ
 今日は、仕事が休みでした。
 ニンジンとタマネギとジャガイモを切りました。
 電話に出ました。』

ポストにハガキを投函する輝明。
動物園の前では、都古が待っていてくれた。
「おはよう。」
「おはよう。」
「都古ちゃんに、手紙出したから。」
「うん。待ってる。」

この挨拶も、輝明の日課なんですね。
都古の笑顔がとても優しい。


幸太郎にお金を上げてしまったために輝明は昼食代が払えなくなり、
三浦に立て替えてもらう日が続く。

三浦君、今回はチャーハンを、輝明の隣の席で食べていました!
そして次の日はヤキソバを、輝明の向かいの席で。
席の距離が縮まったことが嬉しい。


「テル。財布忘れたの?」都古が聞く。
「忘れてない。」
「じゃあどうして?」
「財布はあるけどお金がない。」
「財布にお金入ってないの?」
「うん。」
「そう・・・。
 明日はちゃんと入れておいでね。」
「・・・」
「テル?」
「カレーはやっぱりチキンカレー。」

不思議に思った都古は里江に報告するが、里江に心当たりはない。
里江は都古を夕食に誘う。
夕食の席、秀治は何があったのか輝明に聞く。
「都古ちゃんに、お金を借りた。」
「何で?何の為に借りたの?」
「お昼ごはんのお金を立て替えたんです。」と都古。
「お金持ってなかったの?」と秀治。
幸太郎が黙ったまま様子を伺う。
「こういうことははっきりした方がいいよ。
 輝明、お金の貸し借りの意味、わかってないだろうから。
 輝明、こづかい帳持っておいで。」
「・・・はい。」

「お兄ちゃん、ほんっとお父さんに似てきたね。」りなが笑う。
「似てないよ。全然似てない。」
「そういうところが似てるんだってば。」
「ちゃんとお前、大学行ってるのか?」
「うん。」
「ファミレスだっけ?
 夜のバイト辞めた方がいいんじゃないのか?」
「うん。」
「それにさ、前につれてきた男、なんだよ。
 どういう関係だ?」
「うん。」
「・・・聞いてんのか?」
「ううん。」
「お前な!」

都古がその様子に微笑む。
「都古ちゃん、ご両親とは連絡取っているの?」
里江が聞くと、都古は微笑むだけで返事をしなかった。

ほんと、お父さんみたいな長男・秀治です。都古は家族と何かあるようですね。

輝明がこづかい帳を持ってきた。
そこには「あげたお金 5000」と明記が。
「誰かにお金あげたのか?」
「はい。」
「誰に?」
「・・・」
不安な表情を浮かべる幸太郎。
「誰にお金をあげたの?」
「・・・約束は守らなければなりません。」
「約束って何?」
「約束は守らなければなりません。」
「誰にお金あげたのか言えないのか?」
「・・・」
「本当のこと、言った方がいいんじゃないか?」
「・・・嘘をついたらいけません。」
「ああ。そうだな。」
「嘘をついたらいけません。」
「誰にあげたの?」
「・・・」
「約束は守らなければなりません。
 嘘をついたらいけません。
 約束は守らなければなりません。
 嘘をついたらいけません。」
と頑なに・・・。
やがてツール・ド・フランス歴代優勝者を言い出す。
そしてそのまま部屋に戻ってしまった。

驚いて輝明を見る幸太郎の様子にりなが気づいていた。

秀治の家。
「本当に誰にお金あげたんだろうねー。」と真樹。
「さあな。」
「でも、言えないような人のわけでしょう?
 何かトラブルになったりしないでしょうね。」
「大げさだなー。」
「わっからないじゃないのー。
 ご近所の噂にでもなったら、嫌だからねー!」
「・・・・・」

両親の会話に耳を傾ける幸太郎・・・。

誰にって、あなたの息子にだよ・・・。
真樹が真実を知ったら、幸太郎を叱り飛ばすんだろうなぁ。


りなは里江に言う。
「私幸太郎にお金あげたんだと思う。」
「どうしてそう思うの?」
「なんとなく。
 でも多分そう。」
「お金をあげたっていうこの日、幸太郎ここに来てたらしいのよね。」
「ほら。やっぱり幸太郎だよ。」
「・・・」

その頃、輝明は大好きなツール・ド・フランスのビデオを
微笑を浮かべながら見ていた。

仕事に向う輝明に、里江が言う。
「これからは、お金をあげたり、もらったりしては
 いけません。」
「これからは、お金をあげたり、もらったりしては
 いけません。」
「はい。気をつけて、いってらっしゃい。」
「行って来ます。」

信号待ちをしていると、隣にロード・レーサー亀田(浅野和之)が
並ぶ。
「おはようございます。」輝明が声をかけると
「おはよう!」と笑顔で答えてくれた。

ふれあい広場。
子供たちの視線に、輝明はまた固まってしまった。
「大竹さん。テンジクネズミの体長は?」
三浦が質問しても、答えることは出来なかった。

「大竹さん、早く出来る様になってくれるといいんだけどね。」
と園長。
「そんな簡単にはいきませんよ。
 園長は、自閉症をよく知らないから、
 あっさり正式採用出来たんですよ。」
「古賀さんは、自閉症を良く知っているの?」
「・・・いえ。
 正式採用は、もっと慎重にすべきだったんじゃないかと
 思ってだけです。
 園長は、障害者雇用の実績を作って本社から評価されたいのかも
 しれませんが。」
「動機はどうであれ、障害者雇用は、障害者が自立できる社会作りに
 貢献できるわけだし・・・。
 何も問題ないんじゃないの?」
「・・・すみません。言い過ぎました。」

第1話で、
「彼には、障害があるんだ。
 自閉症って、知ってる?」と園長が聞いた時、
「いえ。詳しくは。」と答えた古賀さん。
この時も少し間がありました。
古賀さんは自閉症と何らかの関わりがあるようですね。

園長さんは、自分の損得を考えての輝明採用だったんですね。


里江が精神科医の堀田(加藤浩次)を訪ねていく。
輝明がテンジクネズミの解説にチャレンジしていて、
緊張で上手くいかないと聞くと、
「トレーニングで出来る可能性が充分あると思います。
 ただ、もし、他にも原因があるとしたら、
 それにも対応してあげないと、解決するのは難しいかもしれません。」
とアドバイスする。

りなが幸太郎を公園に呼び出す。
「話って何ですか?」
「輝明おじちゃんがあげた5千円の話。」
「・・・」
「その5千円もらった人、何に使ったと思う?」
「さあ。」
「幸太郎知ってると思ったんだけどなー。」
「・・・」
「何に使ったの?」
「・・・」
「幸太郎。」
「約束、破ったんだ・・・。
 輝明おじちゃん、喋ったんだ・・・。」
「輝明おじちゃんは、幸太郎のこと一言もしゃべってないよ。」
「・・・」
「私のときもそうだった。
 私も、輝明おじちゃんからお金もらったことあったから。
 誰だって、嘘をついたり、約束を破ったことぐらいあるもんでしょ?
 でもね、輝明おじちゃんは違うの。
 幸太郎との約束も、嘘をついちゃいけないっていう教えも、
 両方守ろうとしたの。
 それって、幸太郎に出来る?」
「・・・」

「ゲームセンターで使ったんだって。
 あ、この事、真樹さんに言わないって幸太郎と約束したから。」
りなが里江に報告する。
「親に黙ってゲームセンターなんて、
 話しておいた方がいいんじゃないの?」
「もう幸太郎しないって言ってるんだから。
 信じてあげようよ。」
「でも・・・」
「真樹さんがああいう人だから、ストレス溜まって
 ゲームセンター行ったんじゃない?」
「・・・」

里江と真樹が一緒に買物に出掛けていく。
「そういえば、輝明さん誰にお金をあげたのか
 わかりました?」真樹が聞く。
「・・・ええ。」
「え?誰だったんですか?」
「・・・真樹さん。
 たまには幸太郎のこと、誉めてあげたら?」
「幸太郎は誉めると調子に乗ってダメになるタイプなんですよ。」
一見穏やかに微笑みながら歩いていく二人。

キャベツを千切りしながら留守番をする輝明。

幸太郎が再び輝明を訪ねていく。
「幸太郎。こんにちは。」
「こんにちは。」
幸太郎が勇気を振り絞り、話しかけようとする。
するとまた電話が鳴る。
電話の音に緊張する輝明。
恐る恐る受話器を取る。
「もしもし。」
「大竹さんのお宅でいらっしゃいますか?」
「はい。」
「お母さん、いらっしゃいますか?」
「はい。」
「・・・もしもし?」
「もしもし。」
「お母さんに代わっていただけますか?」
「いません。」
「お母さん、いらっしゃるんですよね?」
「はい。お母さんはいます。
 お父さんはいません。2003年に死にました。」
「ふざけないで下さいよ。
 遊びで電話してるんじゃないんですから。」
「ふざけてません。」
「こんな電話、迷惑だと思ってるんだろうけど、
 こっちだって仕事なんですから。」
「僕の仕事は飼育係です。」
「バカにしてるんですか!?」
「・・・」輝明が震え始める。
すると幸太郎が、手を伸ばす。
「貸して。」
輝明が受話器を渡す。
「もしもし、どちら様でしょうか。」
「あ、お母さんいらっしゃいますか?」
「セールスですか?」
「是非お勧めしたい商品がありまして。」
「セールスはお断りです。」
幸太郎はそう言い、電話を切った。

「ありがとう。」と輝明。
「・・・ありがとう。約束守ってくれて。」と幸太郎。
「・・・僕のこと怒ってる?」
「え?」
「動物園のこと、怒ってる?」
「怒ってないよ。」
幸太郎はそう言い、満面の笑みを浮かべた。
輝明は微笑み、そして
「セールスはお断りです。」と呟いた。

ふれあい広場。子供達の前に立つ輝明。
「大竹さん。テンジクネズミの体長は、」
三浦が言っても言葉の出ない輝明。
三浦が諦めかけたその時・・・。

「テンジクネズミの体長は・・・」
輝明はそこまで語り、そして不安そうに都を見る。
都古が笑顔で大きく頷いてくれた。
「テンジクネズミの体長は、25センチから30センチで、
 体重はオスが900グラムから1200グラムで、
 メスが800から1000グラムです。」
輝明はテンジクネズミの解説をいきいきと始めた。

都古は輝明を優しい笑顔で、
三浦や古賀、園長は驚いたように輝明を見守った。


※一部公式HPあらすじを引用しました。


「怒ってないよ。」
輝明には、幸太郎のあの笑顔が必要だったんですね。

今回のテーマは、タイトル通り、『約束と裏切り』。
真樹は幸太郎に、クラスで一番になったらゲームを買ってあげると
約束していたのに、間違った問題は解けたはず、と
約束を守ってあげませんでした。
約束を守ってくれなかったこと、
がんばったのに誉めてもらえなかったことに傷つく幸太郎・・・。

テルは絶対に約束を守ります。
そしてテルは絶対に裏切りません。

そんな輝明に、幸太郎も、都古も、そして周りの人たちも、
癒やされているのかも。

輝明と、その周りの人たちが一緒に成長していく姿が嬉しいです。



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公式HP
http://www.ktv.co.jp/bokumichi/index.html

『ツールドフランス歴代優勝選手一覧』で参考にさせていただいたHP 
http://www3.big.or.jp/~number-1/No.1_TDFWinner.html


フジテレビ公式グッズ






主題歌
B000H306HWありがとうREO 森大輔 MORISHINS’ ビクターエンタテインメント 2006-10-11by G-Tools



キャスト
大竹輝明(草なぎ剛)主人公
松田都古(香里奈)輝明の幼馴染
大竹秀治(佐々木蔵之介)輝明の兄
大竹りな(本仮屋ユイカ)輝明の妹
大石千晶(MEGUMI)都古の親友
三浦広之(田中圭)若手飼育係
堀田丈二(加藤浩次)精神科医
亀田達彦(浅野和之)謎のロードレーサー
大竹真樹(森口瑤子)秀治の妻
河原雅也(葛山信吾)獣医
大竹幸太郎(須賀健太)秀治・真樹の息子
古賀年雄(小日向文世)ベテラン飼育係
久保良介(大杉漣)園長
大竹里江(長山藍子)輝明の母


スタッフ
脚 本: 橋部敦子
音 楽: 本間勇輔
主題歌: SMAP『ありがとう』(ビクターエンタテインメント)
演 出: 星   護  河野圭太  三宅喜重
アソシエイト・プロデューサー: 石原 隆
プロデューサー: 重松圭一  岩田祐二
制 作: 関西テレビ  共同テレビ



草なぎ剛さんの主な作品


09:58 | CM(11) | TB(0) | 僕の歩く道 | Edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ちーずさん、はじめまして!はなと申します。いつも詳細なレビュー楽しみに拝見させていただいてます。今日は初めてTBさせていただきました^^
『僕の歩く道』静かだけれど素敵なドラマですね。今回は輝明とその母親、幸太郎とその母親の2つの親子が対照的でした。子供の心を完全に理解できなくても、わかろうと努力する親とそうでない親というか…。幸太郎のお母さんにも何か変化が訪れることを待ちながら見てます☆
これからもこちらのブログ訪問させていただきますね!
Posted by はな at 2006年10月25日 10:50
娘と真樹に向かってさんざん突っ込みつつ、見てました。
約束を守って幸太郎のことを黙ってたお母さん、
さすがに輝明の母親だな〜と思いましたが、
私なら、
「あんたの息子、どういう教育してんの?」
と、全部ばらして罵倒してしまいそうです。
辛抱強く子供と向き合う姿勢、少しでも見習いたくなりました。
Posted by のんのん at 2006年10月25日 13:45
ちーずさんこんばんは、真樹の幸太郎への接し方は酷いですね!褒美を与えて勉強させることもそうですが、その褒美も与えない、完全に逆効果!幸太郎がストレスをためるのもわかります!また輝明の食卓では良い妻、母親を演じているのもムカツキます、きっと二世帯で暮らすことが彼女のストレスになったとしても…  秀治が真樹に教育方針で口を出さないのは根本的に、なにか引け目があるのかな?

「それから、お兄ちゃんはいつも精一杯頑張っているんで、頑張ってって言葉はかけないで下さいね。」自分も、りなと同じ考えです、応援の気持ちもありますが、何か本当に頑張っている人を追い込むような気がします、輝明ではなくても「これ以上どう頑張ればいいの?」って気になります!つい使ってしまいますが自分も…

輝明がラストでテンジクネズミの解説をしたのは、セールスマンとの会話に詰まったときに幸太郎が助けてくれたから?自分を助けてくれる仲間や味方がそばに居ることを理解したのかな?

来週、古賀さんの過去が解りそうです、はやく輝明の味方になって欲しいです!
Posted by けた at 2006年10月25日 19:43
こんばんは。
丁寧な記事、いつもご苦労様です。

>そんな輝明に、幸太郎も、都古も、そして周りの人たちも、

そうなんですよねぇ。
言葉が適切かどうかわかりませんが、
信号の件も含めて、成長する事って、ルールを破ったり、
人を裏切ることも憶える事なのかなと
考えさせられます。
Posted by SHINGO。 at 2006年10月25日 20:05
テンジクネズミの説明に失敗していた輝明が成功したのがよかったです。
こんな風に輝明が成長してほしいです。

それにしても真樹の幸太郎に対するあの態度には不快になりました。
自分の理想どうりに子どもを育てようとし、約束を破り、子どもを褒めようとしない欺瞞性に満ちた性根の腐った愚かな真樹を母親に持った幸太郎が悲惨です。これ以上また真樹が愚かなことをしそうだと心配に思えました。
Posted by シーカー at 2006年10月25日 20:06
こんにちは♪
りなは結構輝明の事をわかってるんですね、妹なんだし、ある程度当たり前かもしれませんが、1、2話では無関心そうな感じもしていたので。

都古と河原の間に座った輝明がかわいくって、輝明なりにヤキモチなんですかね?
Posted by はずみ at 2006年10月25日 20:59
ちーずさんこんばんは。
テルがテンジクネズミの説明で固まってしまうシーン、妹とふたりでつい「がんばれっがんばれっ」って言いながら観ていました。最後に説明が言えるようになってましたね。先生が言っていた「緊張以外の原因」は、「怒るんじゃないかなって思ったから」じゃないでしょうか。電話にも怯えていたテル。自分が話すと相手が怒り出すんじゃないかという思いがあったんじゃないかなぁ…と感じました。だから孝太郎君の「怒ってないよ」でその心配が解消された、とか。

セリフが少なくゆっくりなのや、時折挟まる丘の夕暮れがとても綺麗で癒されます。テレビから洪水のように音が流れてくるのは苦手なので。また、よく見られるテルが窓をバックにした構図も、窓から差し込む光が露出高めで白く輝いてその光をバックにしたテルがまるで天使のように見えますよね。とても素敵な演出に思われます。

これからもレビュー頑張ってください。
Posted by おつき at 2006年10月25日 23:01
ちーずさん、こんにちは。
真樹さん大ブーイングですねw こういうキャラも必要悪というか、ドラマにアクセントを与える役どころなので、だんだん変わっていくことを期待して見守っていきたいですね。イライラさせられるキャラではありますがw
ドラマでは主人公の敵役とかが、汚い言葉を使ったり無理解な態度や攻撃的な態度を取ったりしますよね。Dr.コトーのような優しい系のドラマにもでてくるし。そういう、「ドラマとわかっていても嫌な気分になる」ことが、最近(歳を取ったせいかw)苦手になってきて。だからといってドラマを見ないわけではありませんが、見る者を嫌な気分にさせないドラマが好みになりました。今期、「役者魂!」が極めて心地いいドラマになっていると思います。しかし、視聴率が悪いですねw今期は見たいドラマがたくさんあって、ちーずさんもレビューに迷ったでしょう。「役者魂」いいドラマだと思ったのでここに書かせてもらいました。ちーずさんの手が回らなかったのは残念ですが、それ以上にちーずさんがコメント欄に登場する機会が減ったような気がして最近寂しいですw 無理しないでね。
Posted by マンデリン at 2006年10月26日 19:31
こんにちは。コメントありがとうございます!

★はなさん★
はじめまして!コメント&TBありがとうございます。
2組の親子の対比が、上手くストーリーにつながっていましたね。
幸太郎の最後の笑顔がとても嬉しかった。
真樹がどう変わっていくのかがとても楽しみです。
またお待ちしていますね。

★のんのんさん★
ほんと、里江は良く真樹に黙っていましたね。
真樹がまた、突っ込みやすそうなセリフを言ってくるので
私も突っ込みながら見ていました。
今は穏やかにテルと向き合う里江ですが、
こうなるまで、色々なことがあったんでしょうね。
私も見習わなくては。

★けたさん★
秀治はホント、真樹には言い返せないようで。
真樹が幸太郎の教育に熱心なのも、共通の理由が
あるのかもしれないですね。

りながテルの為に動いたことが嬉しかったです。

幸太郎の「怒ってないよ」という言葉が、テルには必要だったんですね。
下の、おつきさんの書き込みに納得しました。

★SHINGO。さん★
ルールを破ったり、人を裏切ること。
自然に、人間が覚えていくことですよね。
今のテルには、絶対にあり得ないこと。
ピュアな心が傷ついていくのは見ていて辛いけれど、
テルもそれを乗り越えていくんですね・・・。

★シーカーさん★
真樹はまだ自分の過ちに気付いていないので、
また幸太郎を苦しめるかもしれません。
でも、テルがきっと変えてくれると信じています。
輝明が成長する姿も嬉しいですが、
輝明によって、周りのみんなが成長するのも、嬉しいですね。

★はずみさん★
りなが輝明の為に行動を起こしたのは、私も嬉しかったです。
都古と河原の間に座ったテル、可愛かったです。
なんとなく、二人の関係に気づいているのかな〜。

★おつきさん★
ふれあい広場で緊張して喋れなくなってしまったテル。
そして、幸太郎を怒らせてしまった。
セールスマンの男も、テルの話にイライラを隠さない。
自分がしゃべると、人は怒ってしまう、とテルは思ってしまったのかも
しれないですね。
ありがとうございます。納得です!
また遊びにいらして下さい!

★マンデリンさん★
「突っ込んでちょうだい」といわんばかりのセリフだったので
突っ込んでみました。(笑)
マンデリンさんは『役者魂!』がお気に入りなんですね。
松さんと藤田さんの演技の力、じっくり見たいところでしたが、
一日一本のレビューでも挫折してしまいそうなので、断念!
本当に時間と体力が欲しい。最近歳を感じます。(笑)
コメントのお返事もままならず、申し訳ないです。
金曜日も午後に一本仕事が入ったので、これから出勤です。
こんな状況ですが、これからもどうぞよろしくです!
Posted by ちーず at 2006年10月27日 14:07
初めまして。
このドラマのシリーズは今の所全部見てますね。
1作目の「僕の生きる道」では余命1年と宣告されその1年2ヵ月後に29歳で亡くなった高校教師の役。
2作目の「僕と彼女と彼女の生きる道」では、突然妻に離婚を言い渡され、娘と2人で暮らす銀行員(後に辞めコックになる)の役。
そして今回の「僕の歩く道」では動物園で働く自閉症の役。

都古はテルにはすごく優しいですね。
1話のラストでは堪忍袋の尾が切れたシーンもありましたが、次の回でテルにその事謝ってましたし(笑)

幸太郎の母親はかなり幸太郎に厳しいですね。
自分が親だったら96点なんて点数取ったら絶対誉めるのに(笑)
Posted by テツ at 2006年10月27日 22:14
さくらです♪

コメント久しぶりです。とりあえず感想としては、りなが良かったですね。障害者の輝明から、お金をせびって誰にも言わないように約束させるなんて、なんて子供だよ・・とか、さくらなんか思っちゃって、そんなことに気づいたら、真希や秀治にどういう教育してるんでしょう?とか嫌味のひとつでも言いたくなるけど、りなはあくまで幸太郎本人に、冷静に輝明の凄いとこを話して、幸太郎が輝明を尊敬できるようにもっていった。自分のことを見ててくれる人がいる・・自分のことを絶対裏切らない人がいる・・そう思えた幸太郎は、もうこんなことはしないですよね。りながいてくれてホントに良かった・・。

それに比べて、秀治と真希は・・両親とも失格って感じがします。勉強や成績より・・大事なものって
あると思うけどなぁ・・。幸太郎の成績が気になるなら、幸太郎のそういった面もちゃんと気にしてあげたらいいのに・・・。幸太郎が出したサインに気づいたのが・・りなだけってのが、ちょっとさびしかった。秀治や真希が気づかないといけないんですよね・・・ホントは。
Posted by さくら at 2006年10月28日 16:30
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