2006年11月11日

家族〜妻の不在・夫の存在〜 第4回

『妻VS夫!!最後の家族写真』

会社をクビになり、晋一郎(渡哲也)に殴られた翌日、
悠斗(宇都秀星)のお弁当を作っていた亮平(竹野内 豊)が
悠斗に言う。
「なぁ悠斗、今日幼稚園休む?」
「何で?」
「別に理由はないけどさ。」
「シンちゃんとケンカしたから?」
「違うよ。
 たまには・・・家でゆっくりするのもいいかなって。」
「やだ!幼稚園行く。」
「・・・ディズニーランド行こ!」
「ディズニーランドぉ!?」
「今日はパパとディズニーランドで
 おもいっきり遊ぶ!」
「幼稚園休むー!!」
「よしっ!
 そうと決まれば、電話しなきゃ。」
「パパー、会社行かないのぉ?」
「あ、そうだ。美帆先生は携帯に、」とごまかす亮平。
「またクビー!?」
「・・・・・」悠斗が風邪で休むと聞き心配そうな美帆(さくら)。

玄関で靴を履く悠斗と亮平。
「イェーイ!
 ディズニー・シーも行きたい!」
「オッケー。行こうな。
 本当はね、嘘なんかついたらいけないんだぞ。
 でも嘘も方便って言って、嘘をついた方が
 みんなが幸せになる場合もある。
 そういうこともわかるよな?」
「わかるー!」
「よっしゃー!じゃあ行こう!!」

ところが出掛けようとした矢先、理美(石田ゆり子)の父・克治
(夏八木勲)が訪ねてきた。

祖父の髭をなでる悠斗が可愛い。^^

北海道・旭川の土産をたくさん持ってきた克治。
「いやぁ、この鮭は美味いですよね!」
克治に気を使う亮平だが、会話は全然弾まない。
「理美は?」
「ママいないよ。」と悠斗。
「いない?」
「出ていった。」
「ちょっと今出かけているんです。」亮平がごまかす。
「子供を置いて何してるんだ!
 それで君は、会社を休んでいるのか?」
「違うの、パパ、」
「いやっ、そうなんです! 
 もう全然休みを取ってなかったものですから、
 丁度良かったんですよね。」
克治がジャケットを羽織り出す。
「あれ?お父さん??」
「帰る。」
「え!?」

「もしもし?」
「俺。」
「仕事中なのよ。」
「旭川から、お父さん来てるんだよー。」
「父が!?」
「こっちの病院に検査入院するそうなんだ。
 うちに泊まるつもりで来たらしいんだけど、
 理美がいないって言ったら帰るって言うんだよ。
 今すぐこっちに帰ってこれないか?」
「わかった。すぐ帰るから、それまで父をお願い。」

理美は同僚に、クライアントの打ち合わせの5時半までには戻ると
約束し、家に戻る。

「おじいちゃんは、心臓の具合が良くないんだよ。
 心配かけたくないから、ママがこの家を出ていったってことは
 絶対に言ったらダメだよ。」亮平が悠斗に言い聞かす。
「嘘も方便?」
「・・・そういうことだ。」
「わかった!!」

悠斗は克治に動物園の写真を見せてもらい上機嫌。
「じぃじ、電車見せてあげるー!」
悠斗が二階に上がってしまい二人きりになると、亮平は緊張してしまう。
写真を手に撮り会話を試みるが、克治は黙々とカメラを掃除する。

理美が家に着くと、克治は悠斗と亮平が花壇に花を植える姿を
カメラに収めようとしていた。
「ママ!」理美に気付いた悠斗が駆け寄る。
悠斗をぎゅっと抱きしめる理美。
そんな二人に微笑む亮平。

「驚いたわ。突然来るんだもの。
 お父さん、心臓そんなに悪いの?」
「たいしたことないよ。」
「そう?」
「ママも一緒にチューリップ植えよう?」
「ダメなの、ママね、着替えがないからね。」
「着替え?」
「この前、古い服を全部処分しちゃったの。」

苦しい言い訳ですね。

亮平の服を借りて着替える理美。
「私たちのこと父に話してないわよね。」
「言うわけないだろ。お父さん心臓悪いんだぞ。」
「ありがとう。」
「とにかく、お父さんが帰るまでは、
 今までのようにしていような。」
理美が頷く。
「ねえ今日会社は?
 休んでくれたの?父の為に。」
「う・・うんまあ・・。」
「ごめんなさい。」
「あ!そういえば、あれどうすんの?」
亮平が結婚指輪を指差す。
理美は指輪をはめ、悠斗と父の元へ急ぐ。

この時の亮平、嬉しそうに見えました。

理美と悠斗が球根を植えている姿を写真に撮る克治。
「お父さん、撮りましょうか?」
「三人で。」
克治がそう言うと、悠斗が嬉しそうに父と母の手を取る。
「はい、チーズ!」
克治の言葉に、三人は笑顔を浮かべた。

どこから見ても幸せそうな家族に見えます・・・。

リビングに亮平が書いてくれた線路を広げ、プラレールで遊ぶ悠斗。
そんな悠斗を見つめる克治と亮平。
食事の支度をしようとキッチンに立った理美は、そこに置いてあった
悠斗のお弁当箱を開けてみる。
タコウィンナー、ミニトマト、玉子焼き、ミートボール。

悠斗のリクエストでオムライスを作る理美。
悠斗は祖父の髭を撫でている。
「手伝うよ。」
「いいわよ、一人でやるから。
 いつも通りにしてて。父が気が付くから。」

前は本当に何もしない夫だったんですね。

「うまーい!」
「ほんと?良かった。いっぱい食べてね。」
「悠斗、ニンジンちゃんと食べろよー。
 お前弁当いつも残すんだからー。」と亮平。
「食べてるし!」
「食べてないし!昨日だって残したじゃないかー。」
「あ、ごめん。」

二人のやり取りを複雑な表情で見つめる理美。
亮平が、悠斗の口についたケチャップを指で拭い、
それを抵抗なく口にする姿に驚くのだった。

こうなる前の亮平の姿があまり描かれていなかったのが残念。
でも亮平は本当に変わったんですよね。
お弁当のことといい、理美も彼の変化に気付いたはずです。


そんな中、津久野(劇団ひとり)からの電話。
津久野は亮平に再就職先を紹介。
仕事と嘘をつき出かけていく亮平に、理美は自分も仕事があるので
早く帰ってくるよう頼む。
「結婚して6年間、ずーっとあの調子だぞ。」
「父のこと?」
「俺のこと嫌いなのわかるけどさー。」
「そんなことないってー。」
「俺と一緒にいてもつまらないだろ、お父さん。
 じゃ、行ってくるよ。」
「ちょっと待って!」

面接を終えた亮平に、津久野がどうだったか聞く。
「残業、休日出勤、接待!
 出張は一切無理です。」
「言っちゃったんですか!?」
「就職決まってからじゃ言いにくいだろ、そういうことって。
 お前にも迷惑かけるし。」
「確かに。
 やっぱり早く謝って奥さんに帰ってきてもらった方が
 いいんじゃないですか?」
「だから何で俺が謝らなきゃいけないんだよー。」

そこへ、理美から電話がかかってくる。
「5時にはここを出なきゃ間に合わないのよ。
 お願いだから何とか都合つけて帰ってきて。
 お願いします!」
「こっちだって仕事なんだよー。
 そっちで何とかしてくれ。切るぞ。」

その後、亮平は津久野と一緒に居酒屋へ。
「早く帰った方がいいですよ。
 奥さんのお父さん、来てるんでしょう?」
「いやぁ・・苦手なんだよなー。
 あーとかうーとかしか言わないしさ。」
「お父さんですか?」
「ああ。初めて旭川に挨拶に行ったときなんて、
 一言も話さないで、ずっとテレビで喉自慢見てるんだぞー!」
「照れくさかったんでしょ、初対面だから。」
「違う、そんなんじゃねーって。
 それから何回も会ってんのにさ、
 結婚式んときだぞ!俺に初めて話しかけてきたのは。」
「何て言って来たんです?」
「シュンペイ君・・・」
「シュンペイ君!?」
「俺のことだ。」
「は?」
「お父さん、俺の名前は亮平ですって答えたよ、俺は!」
「そしたら?」
「ああ、そうだったな。だと!
 あれわざと間違ったんだよ、俺の名前!」
「キツイっすね。」
「キツいだろ?お前耐えられるか?」

苦痛を訴える亮平だったが、津久野は会社に呼び出され、
「悪いこと言わないから、早く帰った方がいい」と忠告し
店を出ていく。

幼稚園に寄り、園を見渡す亮平。
「上川さん?」美帆が声をかける。
「ああ、どうも。」
「どうしたんですか?」
「ああ。
 し・・佐伯さんは?」
「もうお帰りになりました。」
「そうですか・・・それじゃあ。」

亮平が家に戻ると、理美は
「帰って来ないかと思った!」と言い駆け寄る。
悠斗と克治は公園に行っている。
「ちょっとあなた、飲んでるの?」
「接待だ。」
「こんな時間から!?」

インターフォンが鳴り、亮平が応対する。詩織(木村多江)だった。
「今日会社に連絡したら、数日前に退職されたと聞きました。
 失業されたとなると、悠斗君育てるのはますます難しくなりますね。
 もし、理美が家裁に調停を申し立てたとき、
 間違いなく、あなたは不利になりますよ。」
そこへ理美もやって来た。
「詩織!」
「理美!どうしてここにいるの?」
「今ちょっと・・・深い事情があって。」
「・・・あ、そういうこと?」
「え?」
「良かったんじゃない?
 まぁでもその前に、一言言って欲しかったけど。」
「違うの!誤解なの!」

そこへ、悠斗と克治が戻ってきた。
「あれ?詩織ちゃんかい?」
「おじさま!」

「ニューヨークに?
 この若さで自分の法律事務所をねぇ!
 立派になったね。」
「そんなことないです。」
「詩織ちゃん、晩飯一緒にどうだい?なぁ、理美。」
「それはちょっと無理なのよ。」
「どうして?」
理美は悠斗を二階に行かせる。
「父さん私、働き始めたの。設計のお仕事を。」
「お前が?」
「これから打ち合わせがあって。」
「理美!その仕事、今すぐ辞めなさい!」
「え!?」
「女は家庭を守るのが仕事じゃないか。
 その大事な仕事を放り出して、何してるんだ、お前は!」
「だって今詩織のこと立派になったねって。」
「それとこれとは別だよ!」
「どう別なの?」
「別だから別なんだ。」
「めちゃくちゃじゃない。」
「そんなに仕事がしたかったら、どうして結婚なんかしたんだ。
 私があれほど反対したのに。
 さっさと仕事を辞めて結婚したのは誰だ!
 めちゃくちゃなのはお前じゃないか。」
「父さんは何もわかってない!」
「うるさい!仕事はダメだ!今すぐ辞めろ!」
「いやよ!」
「あの・・・お父さん。」と亮平。
「君は黙ってろ!」
「僕は・・理美が、仕事をするのには、
 ・・・賛成です。」
「何?」
「もともと、理美には、充分なほど、
 設計士としてやっていく能力がありましたし、
 まあそれをそのまま、家庭の中で埋もれていってしまうというのは、
 これはもちろん、僕らのものすごい勝手なことなんですけど、
 でもそれは、もったいないなって、最近思えるように
 なってきたんです。」
「そんなこと言ったら、家庭はめちゃくちゃじゃないか。」
「でもその分、僕、頑張りますから。」
亮平を見つめる理美。
「お願いします。
 理美が仕事をするのを、許してあげて下さい。」
亮平の言葉に、克治は席を立ってしまう。

理美はタクシーの中で詩織に家に帰った理由を説明する。
「そういうことだったの。
 でも、そうだとしたらまずいわね。」
「まずいって?」
「彼に、あなたの父親の面倒を見させることよ。
 彼は家庭生活を維持させるためにそれなりに努力している
 わけでしょう?
 裁判の時不利になる。
 だけど・・ちょっと、彼のイメージ、変わっちゃったなー。
 理美の仕事、認めてやってくれって。」
「芝居よ、あんなの。」
「そうかな。結構本気だったと思うけど。」
「まさか。」
「理美が言ってるほど、悪い人じゃない気がするけど。」
「・・・」
 
理美がいったん仕事に戻ったため、亮平は悠斗、克治と3人で
食事をすることに。

克治のお土産である鮭をおろせずに困り果てる亮平。
そこへ、晋一郎がやって来る。
「昨日は、失礼なことをして済まなかった。」
「あ、俺のほうこそ。」
「一言、お詫びを言いたくて。
 これ、リンゴです。悠斗君に。」
「ありがとうございます。」
「いえ。
 悠斗君具合はどうですか?」
「え?いや・・・それがですね・・・」
「しんちゃん!!」
「熱さがったのか?」
「嘘も方便!」
「え?」
「・・・今日ズル休みだったんです。
 昨日、いろいろあったじゃないですか。
 だから僕ちょっと気まずくなっちゃって。
 さっき、幼稚園に行ったんです。謝りたくて。
 本当にすみませんでした。」
「いえ。」

そこへ、克治がやって来る。
「どなた?」
「あ、お父さん。
 悠斗の幼稚園でボランティアをやってくださっている
 佐伯さんです。
 もうほんっと、いつも悠斗のことを可愛がってくれていて。」
「悠斗の祖父です。お世話になっています。」
「佐伯です。」
「しんちゃん!ご飯一緒に食べてって。」
「ありがとう。
 今日は、やめとくよ。」
「よろしかったらどうぞ!」と克治。
「お気持ちは嬉しいんですが、今日は、失礼します。」
そう言い帰ろうとする晋一郎に、
「佐伯さん!
 しゃけ、下ろせます!?」
「シャケ!?」

鮭を下ろしながら、新一郎が亮平に聞く。
「お父さん、奥さんのことは?」
「知りません。
 あの、すみませんが、父には内緒で。
 実は、心臓を患っていて、明日検査入院するために
 旭川から出てきたんです。」
「そうでしたか。」
「もうすぐ妻も帰ってきます。
 父の前では普通にしてますけど、
 ちょっと心配かけられなくて、
 すみませんがそこのところちょっと、お願いします。」
「わかりました。」

鍋を楽しむ4人。
「やっぱり、私は反対だな。
 女は一度家庭に入ったら、仕事なんかするもんじゃない。
 うちの中が、ぎくしゃくしちまう。
 亭主も亭主だ。それを認めてやると言う。
 男がだらしなくなったから、女が付け上がるんだ。
 このうち、変でしょ?なんか、ぎくしゃくしてる。
 なんか、雰囲気が冷たい。そう思いませんか?」
「そうですかね。
 奥さんも亮平さんも、仲良くやってますよ。」と晋一郎。
「そう・・・。
 佐伯さんの奥さんも、仕事しているんですか?」
「女房は、2ヶ月前に亡くなりました。」
「そうでしたか・・。いや、失礼なことを。」
「いや、いいんです。」
「長年連れ添った相手が亡くなるっていうのは、
 寂しいもんでしょう。」
「ええ。」
「例えば、どんな時ですか?」
亮平が止めようとする。
「いや、いいんです。
 夜家に帰ったとき、明かりがついていない。
 電気をつけると、部屋は朝出ていった時のまま。
 読みかけの新聞は、同じところに置いたままだし、
 部屋に干した洗濯物も、そのまま。
 そんな時、女房はもういないんだなって。」
「そうですか・・・。」
「男っていうのは、現実と折り合うのが下手でしょう?」
「そうですよね。
 女はどうなんですかね。」
「女性ですか?
 女性は上手く折り合ってやっていきますよ。
 強いですから、女は。」
「・・・強いんですか、女は。」
「はい。」
「そう・・。女は、強いか・・・。」

晋一郎の、妻がもういないんだ、と思うときの語りと、
自分がいなくなったあとのことを考える克治の思い。
じ〜んときました。


克治と悠斗が風呂に入っている間、片付けものをする亮平と晋一郎。
「僕達のために嘘をつかせてしまいましたね。
 すみませんでした。」
「とんでもない。」
「どうも苦手なんですよ、あのお父さん。
 結婚したときからずっとあの調子で。
 そんなに僕のこと嫌いなんですかね。」
「そんなことないですよ。」
「初めて会った時からほとんど口きいてくれなくて。」
「それは、大事な娘を他人にやるんですから、
 少しは気難しくなるでしょうよ。」
「少しどころか、かなりですよ。
 佐伯さんはどうでしたか?奥さんのお父さんと。」
「そりゃ、大変でしたよ。」
「やっぱり口きいてくれませんでした?」
「そんなもんじゃない。
 会ってもくれませんでした。」
「本当ですか?」
「3ヶ月かな。通いつめて、やっと会ってもらえた。」
「それはかなり手ごわいですね。」
「扉は叩きつけないと、開けてもらえないですからね。
 上川さん、心を開いて飛び込んでみたらどうですか?」
「それがかなり難しいんですよね・・・。」

そこへ理美が戻ってきた。
亮平が晋一郎を紹介する。
「いつもお世話になっております。」
「いえいえ。
 それじゃあ、私はこれで。」
亮平は引き止めるが、晋一郎は亮平に、
「今日はいいチャンスですよ。
 奥さんと、もう1度よく話し合ったらどうですか?」
と言い帰っていった。

きれいに片付いた台所。
「あの人よく来るの?」理美が聞く。
「うん。すごく、世話になってる。」
「人に迷惑ばかりかけて、やっぱりあなたに子育ては無理ね。
 悠斗を早く私に返して。」
「悠斗の気持ちはどうなるんだよ。
 大人の都合であっちにやったりこっちにやったりしたら
 可哀想だよ。」
「そんなことあなたに言われたくないわ。」
「理美さ、」
そこへ、風呂から上がった悠斗と克治がやって来た。
「ママー!!」理美に駆け寄る悠斗。
「お父さん、佐伯さん帰りました。」
「そう。」
「あ、二階に布団ひいてありますから。」
「うん。
 悠斗、一緒に寝よう!」
「今日は、ママとパパと寝る!」
悠斗が父と母の手を握り締める。

眠った悠斗の手をつなぎ、寝顔を見つめる理美。
「理美、起きてるか?」
「起きてるわ。」
「・・・これからの俺たちのこと冷静に話さないか?」
「・・・リビングで寝るわ。」
「いやいいよいいよ。俺が行くよ。」
亮平はそう言い、寝室を出ていった。

話し合おうとする亮平。
話を使用ともしない理美。
挙句、亮平は自分が寝室を出ていって・・・可哀想です。


亮平がリビングの家族写真を見つめていると、克治が下りてきた。
「まだ、寝てないのか?」
「お父さん!
 ちょっと考え事をしてて・・・仕事のことです。
 寝付けませんか?」
「いや、ちょっと水を。」
「水!水出しますよ。」
亮平が水を用意する。
「・・・」何か言いたそうな克治。
亮平が渡した水を飲み干す。
「・・・それじゃ。」
「おやすみなさい。」
克治が二階へ上がっていく。

悠斗の部屋。
布団に横になったものの、一点を見つめ考え事をする克治。
そこへ、亮平が酒を持ってやって来た。
「お父さん、ちょっといいですか?」
「ああ。」
「いや俺・・・ちょっと寝付けなくて・・・
 一緒にどうです?」
「ああ。」
亮平は克治にグラスを渡し、酒を注ぐ。
そして瓶の蓋を閉め、また開けて自分の分を注ぐ。
「いや・・・ど・・どうです?旭川。」
「・・・」
「雪・・・雪降ってますか?」
「いや・・・」
酒を飲む亮平。
「いや・・・
 俺、寝ます。」
「・・・」
「あ・・いや・・・すみません。
 ちょっと・・・
 俺、親父がいないもんで、どういうかこう・・・
 上手く話せなくて。
 じゃ、おやすみなさい。」
「・・・ああちょっと!」
「はい。」
克治が筒から用紙を取り出す。
「それ・・・」
「手術の同意書だ。
 まぁ、簡単に言えば、失敗しても家族は文句を言いませんって
 ことだな。
 署名してほしいんだ、君に。」
「え・・でも・・」
「手術が成功しても、私の心臓はそう長くはもたんそうだ。
 家内や理美に知られると大騒ぎするから黙ってくれ。
 女は現実と上手く折り合って生きていける。
 さっき佐伯さんにそう言われて、安心した。 
 だが、理美のことが心配だ。
 あれは小さい時から、言い出したら聞かないところがあってね。
 私が・・自分の人生で、たた一つ誇りに思っていることはね、
 家族三人が、助け合って、仲良く暮らしてきたことなんだ。
 だから君たちにも、そうあってほしい。
 亮平君。
 どうか娘を、よろしく頼みます。」
そう言い頭を下げる克治。
「お父さん・・・」
克治が酒を飲む。
「これだけ言うのに・・・6年もかかった。」
克治はそう言い亮平を見つめた。

翌朝。
悠斗は久しぶりの理美のお弁当に大喜び。
「美味そうだねー!」亮平も覗き込む。
「悠斗!今日はじぃじが幼稚園に送っていくからな。」
「うん!!」
亮平はキッチンで穏やかに微笑む理美を見つめ・・・。

克治を見送る亮平と理美。
「手術のときは付き添うからね。」
「大丈夫だ。来なくていいよ。」
「あのこれ、昨日の。」亮平が筒を渡す。
「ああ、ありがとう。」
「また来てくださいね。」
「ああ。」
「悠斗、行こうか。」
「うん!
 ママ、今日も一緒に寝ようね!」
「・・・うん。」
理美の手から悠斗が離れていく・・・。

「理美、ちょっと、一緒に出ようよ。
 話もあるし。」
「いいのよ、そんなお芝居しなくて。
 会社クビになったんでしょう?詩織から聞いたわ。」
「・・・」
「失業した父親には子育ては出来ないわねー。」
「さっきの悠斗との約束はどうするんだよ。」
「約束?」
「今日一緒に寝るって、約束したろ?」
「ああ・・・。」
「嘘ついたのか?」
「嘘じゃないわよ。
 悠斗を返してくれたら、毎日一緒に寝られるでしょう?
 それにあれは、父の前でのお芝居でしょ?」
「芝居なんかじゃないよ。」
「・・・」
「悠斗や、お父さんの為にもさ、
 俺たちもう1度やり直さないか?」
「・・・どうしちゃったの?父のことあんなに嫌っていたのに。
 言っておきますけど、父がなんと言おうと、
 私の気持ちは変わりませんから。」
「違うんだよ、お父さんはな、
 理美!」
「もう!お父さんなんでこんな時に来たのかしら!」
「え?」
「・・・父に優しくしてくれたことは感謝します。
 ありがとう。
 だけど・・・
 それと離婚の話は別ですから。」
理美はそう言い、家を出ていった。

洗濯機を回し、掃除機をかける亮平。
棚の上に、理美の結婚指輪が置いてあるのを見つけ・・・。

仕事をしながら悠斗のことを思う理美・・・。

「ママーっ!!
 ただいまー!!
 ・・・ママー!
 ママー!」
家の中、理美を探し回る悠斗。
「悠斗。ママ帰ってこないんだ。
 じじにね、心配させたくなかったから、
 悠斗に嘘をついてた。
 ごめんね。」
「・・・」
「ほんっとうにごめんね。」
「・・もういいよ。」

花壇に水をやる悠斗の、小さな背中を見つめる亮平・・・。

「離婚調停して下さい。」理美が詩織に言う。
「本気なのね。」
「一刻も早く、悠斗を取り戻したいの。
 お願いします。」悲痛な面持ちで頭を下げる理美・・・。

亮平は郵便物の中に一枚のハガキを見つける。
あの日、克治が取ってくれた写真で作ったハガキ。

『お世話になりました
 藤尾克治』

亮平は、幸せそうに微笑む自分たちの写真を見つめ・・・。

※一部公式HPあらすじを引用しました。


「扉は叩きつけないと、開けてもらえないですからね。
 上川さん、心を開いて飛び込んでみたらどうですか?」

この言葉が亮平を後押ししました。
素直にぶつかっていく亮平に、克治も答えてくれましたね!
二人とも、不器用なだけで、気持ちの温かい人たち。
通じ合えて良かった。

別居したことが、亮平はどんどん変わろうと努力し、
そしていい父親に、いい夫になっています。

なのに理美は・・・
父親の言葉に、彼女は昔から言い出したら聞かないところがあると
わかりましたが、それにしても・・・。

一番許せなかったのは、
「さっきの悠斗との約束はどうするんだよ。」
と亮平に言われたとき、「約束?」って聞き返したこと。
理美の手から離れていく悠斗。
あの時理美は悠斗の心を離してしまったのかも。

亮平は、なぜ理美とやり直したいのでしょう。
悠斗の為?父親の為?
それとも、自分が理美を必要としているから?
もしかしたら理美はその一言を待っているのでしょうか。



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“悠斗の着ボイス”
http://www.tv-asahi.co.jp/kazoku/mobile/index.html


主題歌は新ヴォーカリストを迎えたEXILE!
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キャスト

上川亮平(竹野内豊)

上川理美(石田ゆり子)
津久野仁志(劇団ひとり)
木下美帆(さくら)
上川悠斗(宇都秀星)

佐伯加奈子(中田喜子)

宿本和則(金子 昇)
古葉詩織(木村多江)

佐伯晋一郎(渡哲也)


スタッフ

脚本 清水有生
音楽 渡辺俊幸
主題歌「Everything」EXILE
プロデューサー 五十嵐文郎
プロデューサー 中込卓也
        深沢義啓
        里内英治
演出 唐木希浩
   池添 浩
   高橋伸之

制作協力 5年D組
制作   ABC  テレビ朝日



竹野内 豊さんの主な出演作品



渡 哲也さんの主な出演作品


この記事へのコメント
初めまして!
いつも楽しみにしています
三人のチビたちの子育てに仕事
大好きなドラマを見る時間もなく
このどらまのーとを読んで
見たつもりになっております
家族ものに弱くて
読みながら涙することも…(笑)
大変でしょうが
これからも楽しみにしています
頑張って続けてください
m(__)m
Posted by ぽん at 2006年11月11日 13:04
こんにちは(^-^)

今回は少し理美が離婚したいと思った理由がわかりました。
亮平って理美に対してはどこか冷たいというか、ちょっと甘えが入ってるのか言い方とか他人と理美じゃ違うなぁ〜と思いました。あれだと、夫婦として愛されてるとは感じないかもと思います。

悠斗の為を思うと、やっぱり元サヤに戻ってほしいな〜と思いますね。
Posted by はずみ at 2006年11月12日 02:00
ちーずさんおはようございます、この数日間の悠斗との暮らしで少しずつ変わった亮平ですが、理美はは話し合うことも拒否、詩織に調停を依頼してしまいました、調停になるとお互いの悪いところを調停委員に話さなくてはいけないので本当はそんなに嫌ではなかったところもエスカレートしてしまい、今よりもっと険悪になりそうです。

いつまで亮平が扉を叩き続けることができるか、詩織や晋一郎がどうやって二人を歩み寄らすかが見所ですね!
Posted by けた at 2006年11月12日 11:08
こんばんは。コメントありがとうございます!

★ぽんさん★
ありがとうございます!
私も子育て中は、ゆっくりドラマを見られなくて、
そのうちにわからなくなってしまうことがよくありました。
私も家族もの、とくに子供の涙に弱いです。
また感想など聞かせてくださいね!

★はずみさん★
そうなんですよ。
家に戻ってきてほしいとは言っているものの、
それは子供の為だけであって、
亮平の理美への思いを伝えていないんですよね。
理美もそれを聞けば、何か変わるような気がします。

★けたさん★
優秀な友達に、子供が幼稚園に行くようになり
ひとりの時間を持つようになった理美は、焦りを感じてしまったんでしょうね。
その気持ちはわからなくもないけど・・・。
理美には、亮平の努力を認めてあげてほしいですよね。
Posted by ちーず at 2006年11月16日 21:26
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