2006年11月15日

僕の歩く道 第六話

『失踪!悲しき夕焼け』

「出来ました?」三浦(田中圭)が聞く。
「出来ました。」輝明(草なぎ剛)が答える。
「お!ちゃんとかけているじゃないですか。
 松田先・・・じゃなくて河原先生、これ見てよ。
 大竹さんが一人で書いたんだ。」
都古(香里奈)が三浦から、輝明が書いた飼育日誌を受け取る。
彼女の左手薬指に光る指輪。
「すごい!
 三浦さん、ありがとうございます。
 こんなに早く大竹さんがここまで出来る様になるとは
 思っていませんでした。」と都古。
「ほら。早く大竹さんのこと、誉めてあげたら?」
「はい!
 テル、よくがんばったね!」
テルの嬉しそうな笑顔。古賀(小日向文世)は三浦にテルが書いた飼育日誌を見せられ
びっくり!

三浦さん、立派な先輩です。

大竹家。
「前にも言ったと思うけど、明日で、都古ちゃんは、
 動物園を辞めるの。」里江(長山藍子)がテルに言う。
「はい。」
「あさってから都古ちゃん、動物園には、来ないからね。」
「はい。」
「はい。もういいわよ。」
「はい。」
テルが二階に上がっていく。

「お兄ちゃんわかってるのかな。」
「・・・」
「大丈夫かな・・・。」
テルのことを心配する里江とりな(本仮屋ユイカ)・・・。

『都古ちゃんへ
 今日は動物園に仕事に行きました
 飼育日誌を書きました
 都古ちゃんに誉められました』

ハガキの表に、都古の新しい住所と『河原都古』と書く輝明。

テルのハガキの朗読が、今までよりも子供っぽくなっていましたね。

動物園。
その日は都古最後の日。
「お疲れ様。」と古賀。
「お世話になりました。
 ・・・古賀さん、大竹さんのことをよろしくお願いします。」
「僕に、河原先生の真似は出来ないよ。」
「今のままで充分です。」
「何もしてないし。
 これからも何も出来ないんじゃないかな。」
「そんなことありません。
 少しずつ、大竹さんのことを理解していただいているじゃ
 ないですか。」
「さあどうだか。」
「本当は、自閉症のことよくご存知なんじゃないですか?」
「・・・・」
「すみません。」
「ああ、よく知ってるよ。
 勉強したけど何の役にも立たなかった。
 自分の息子を目の前にすると、
 どうしていいのかわからなくなった。
 どうしても、息子が自閉症だってことを認めることが出来なくて。」
「今も、ですか?」
「離婚してから一度も会ってない。
 もう7年になる。」
「・・・」
「これが始めてだよ。」
「え?」
「息子が自閉症だってこと、誰かに話したの。」
「・・・」
去っていく古賀の背中を見つめる都古・・・。
輝明は前と変わらず、自分の仕事を一生懸命こなしていた。

事務室。
「今までありがとうございました。
 それと、大竹さんのことですが、
 みなさんに支えていただいて本当に感謝しています。
 これからもよろしくお願いいたします。
 本当に、ありがとうございました。」
都古がみんなに挨拶する。
園長が都古に花束を渡す。
みんなからの拍手。
「大竹さん、拍手して下さい。」
三浦がそっと輝明に伝えると、輝明も都古に拍手を送るのだった。

帰り道。野原に聳え立つ大きな木の前。
「じゃあね。バイバイ。」と都古。
「バイバイ。」とテル。
都古は振り返り、テルの後姿を見つめ・・・
そして微笑み、歩き出した。

「ただいま。」テルが帰宅する。
「お帰りなさい。」
心配そうにテルの様子を伺う里江。
テルはいつものように手洗いのあと、口をゆすぎ、うがい。
そして鏡を見つめる。

翌朝。
輝明はいつものようにポストに手紙を投函し、動物園に向う。
都古の代わりに来た獣医にヤギの相談をする古賀。

大竹家の夕食。
「明日のお休みは、何をしようか。
 チキンカレー、作ってみる?」里江が聞く。
「作らない。」
「そう。
 じゃあ・・・」
「都古ちゃんのところに行って来る。」
「・・・
 輝明。
 今までみたいにしょっちゅう、
 都古ちゃんの家に行けなくなったの。」
「どうして?」
「都古ちゃんは結婚して、河原さんと暮らしているから。
 だから、今までみたいには、都古ちゃんの家には行けないの。」
「どうして?」
「そういうものなの。
 都古ちゃんは、結婚したから。」
「・・・」

里江でさえ、この質問に答えるのは難しいですよね。

翌日。
掃除機。拭き掃除。
部屋を丁寧に掃除していく輝明。
机の上に置いてある、子供の頃の都古と自分の2ショット写真を
見つめ・・・。

輝明はリビングで雑誌を読んでいるりなに声をかける。
「りな。」
「うん?」
「新しい住所。」
「都古さん?」
「都古ちゃんの所にどうやって行くの?」
「え??」

料理をする都古。
その時、インターフォンが鳴る。
モニターで確認してみると、輝明が立っていた。
「テル!!」都古が驚く。

「入って。」
「都古ちゃんに、手紙出したから。」
「うん。待ってる。
 よく来られたね。」
「りなが教えてくれた。」
輝明はりなが書いた地図入りのメモを握り締めている。
「どうぞ!」
「・・・」

そこへ、河原(葛山信吾)が戻ってきた。
「お帰りなさい。」
「ただいま。」
「こんにちは。」と輝明。
「こんにちは。
 約束、してたの?」
「ううん。」
「よく来てくれたね。どうぞ!」

「テル、お昼ご飯食べた?」
「食べた。」
「座って。」と河原。
「・・・」

都古と河原がオムライスを食べている側で、
ただ突っ立っている輝明。
「テル。ジュース飲む?」
「飲まない。」
「・・・テル。
 これ食べたら私も、河原さんの動物病院に
 行かなきゃならないんだ。」
「どうして?」
「河原さんの動物病院を手伝っているから。」
「どうして?」
「今は、河原さんの動物病院で仕事をしてるの。
 獣医の仕事。」
「河原さんの動物病院?」
「うん。」
「どうして?」

「約束したから。」
「約束したから。」
「結婚っていうのは、ずっと一緒に仲良くしようっていう
 約束することなの。
 私は、河原さんと約束したの。」

自分ではなく、河原さんと約束した。
テルはこの時初めて、結婚というものを理解したのですね。


里江がりなが都古の家までの行き方をテルに教えてしまったことを
心配する。
「たまに会いに行くぐらい、いいでしょ。」とりな。
「一度会いに行ったら、しょっちゅう会いに行くことになるかも
 しれないでしょ。
 都古ちゃん、仕事と家事で大変だし、
 この先子供を持ったら、もっと大変になって、 
 輝明に構ってなんかいられなくなる。
 都古ちゃんには都古ちゃんの、人生があるんだから。」
「・・・私、大学卒業したら、この家出ようと思う。」
「え!?」
「私には私の人生があるから。」
「・・・そうね。その通りよ。
 りながここを出て、やりたいことがあったら、
 応援する。」
「・・・うん。」

輝明が戻ってきた。
「ただいま。」
輝明がいつものように手洗い、口ゆすぎ、うがいをするのを
心配そうに見つめる里江。

「輝明。都古ちゃんの所に行ってきたんだって?」
「・・・」
「ね、輝明。」
「・・・行かない。
 都古ちゃんのところにはもう行かない。」
「どうして?」
「行かない。」
輝明はそう言うと、もう1度うがいをするのだった。

『都古ちゃんへ
 今日は、都古ちゃんの家に行きました
 都古ちゃんは、河原さんと約束しました。
 もう行きません。』

動物園の事務所。
たまたまテルと2人きりになった古賀。
テルはマレーバクの説明文を読んでいる。
「あのさ・・・
 大竹さん・・・」
声を出して読み続けるテル。古賀が近寄り、耳元で声をかける。
「大竹さん?」
「・・はい。」
「動物たちのこと覚えてるの?」
「はい。」
「・・そう。
 覚えるの、得意だからな。」
「はい。」
「そう。
 ・・・ねえ、お父さんってどんな人だった?
 ・・質問が抽象的か。」
「お父さんは、2003年に死にました。」
「・・・お父さんと、遊んだ?」
「・・・」
「遊ばなかった?」
「遊ばなかった。
 お父さんは、お仕事です。」
「・・・そう。」古賀の表情が曇る。

過去を思い出す古賀。
夜の公演のベンチにいる古賀の元に、妻からの電話。
電話の向こうで、息子の声が聞こえる。
「まだ仕事中!?何時に終わるの?」妻の責めるような声。
「わからないよ。」
「早く帰ってきて。」
「わかってるよ。
 切るよ、仕事中だから。」
古賀は妻に嘘をつき、電話を切った。

テルを見つめながら、昔の自分を思い起こす古賀。
他の職員たちが戻ってくると、慌ててその場を離れた。

仕事帰り、いつもの広場を自転車を押して帰るテル。
ふと足を止め、あの木を見つめる。

ロードレーサーの亀田(浅野和之)がテルに気付く。
亀田はテルの姿を暫く見つめたあと、声をかけずに立ち去った。

夕飯の時間になってもテルは帰って来ず、
里江や秀治たちは心配する。
そこへテルが帰ってきた。
「ただいま。」
「お帰り。」「お帰りなさい!」

いつものように手洗い、口ゆすぎ、そしてうがいを済ませ、
テルが食卓に着く。
「遅かったね。何してた?」と秀治。
「・・・」
「さあ、食べましょう。いただきます!」と里江。
「いただきます。」
輝明は食事に手を付けずに席を立つ。
そして洗面所でうがいをする。
心配そうに見つめる里江・・・。

輝明が戻ってきた。
席に付き、箸を手に取る。
「輝明、それで?何してて遅くなったの?残業?」と秀治。
「違う。」
「じゃあ何?」
「・・・」
輝明がまた席を立ち、洗面所で口をゆすぐ。

「問い詰めるようなことするの、やめて。」里江が秀治に言う。
「何かあったの?」
「都古さんの家に行ってから、ちょっとね。」とりな。

輝明が戻ってきた。
「そうだ。お漬物、美味しくつかっているのよ。
 輝明、食べるでしょう?」
「食べる。」
母の手製の漬物を、美味しそうに食べる輝明。

食後。秀治側のリビング。
「え?こだわりって?」真樹(森口瑤子)が秀治に聞く。
「さっきの場合はうがい。
 何回もうがい行ってたろ?」
「どうして?」
「・・・どうして?」秀治がりなに聞く。
「だから多分・・・
 都古さんが今までとは違うってちゃんとわかって
 きたんじゃない?
 それがストレスになって、こだわりが強くなったんだと思う。」
「ストレスが溜まると、こだわりが強くなるってこと?
 へー。そうなんだー。大変ね〜。
 幸太郎、宿題出来た?」

「・・・」真樹の言葉に呆れるりな。
「あれで、真樹も輝明のこと理解してくれようとしているから。」
「興味本位でしょう!今のは絶対!!」
「違うって・・・。違うから・・・。」

1階。
「ごちそうさま。」
輝明はリンゴを残し、部屋に上がっていく。

都古から電話がかかってくる。
「テル、どうですか?
 何か変わったこと、ないですか?」
「仕事なら、ちゃんと行ってる。」
「テルからのハガキ、ちょっと気になって。」
「何?」
「もううちには来ないって書いてあったから。」
「お邪魔したとき、輝明、どんな様子だった?」
「居心地悪そうに、ずっと立ったままでした。」
「多分輝明、新居に行って、ようやくわかったんじゃないかな。
 結婚したら、今までとは違うってこと。」
「・・・」
「でも、大丈夫よ。
 仕事も行ってるんだし。」
「はい。」
「心配してくれてありがとう。
 輝明なら大丈夫だから。」
里江の言葉に微笑む都古。そこへ、河原が戻ってきた。
「わかりました。じゃあまた。おやすみなさい。」
「おやすみなさい。」

「都古さんから?」りなが聞く。
「うん。」
「お兄ちゃんのこだわりが強くなったこと、
 話さなかったの?」
「うん。都古ちゃんには、もう、頼らない方がいいと思う。
 明日の人間ドッグ、キャンセルしようかなー。」
「何で?」
「だって、輝明が不安定だっていうのに、
 うち、空けていられないでしょう。」
「一泊でしょう?」
「そうだけど。」
「大丈夫だよ、私いるから。」
「でも・・・」
「人間ドッグ、ちゃんと行って。
 お母さんには、健康でいてもらわないと。
 もっと困ることになるから。」
「そうね。」
「早く寝ないと。朝早いんでしょう!」

『都古ちゃんへ
 今日は動物園に仕事に行きました。
 チキンカレーを食べました。
 都古ちゃんのところにはもう行きません。』

翌朝。
テルはまたハガキを書き始める。

『都古ちゃんへ
 昨日は動物園に仕事に行きました。
 チキンカレーを食べました。
 都古ちゃんのところにはもう行きません。』

朝、妹に見送られて仕事に向おうとするテル。
だが玄関から先の一歩が進まない。
戻っては踏み出し、戻っては踏み出し、
そう繰り返すテル・・・。

そしてテルは、いつものポストに、2通のハガキを投函。

その日、テルは遅刻した。
「どうしたんですか?大竹さん。
 遅刻なんて珍しいじゃないですか。
 ・・・ま、そういうこともありますよね。」と三浦。
「すぐに着替えてきて。」と園長。
「はい。」

事務所のイスをきちんと直していく輝明。
「整理整頓、ありがとう。」と園長。
古賀は心配そうにテルを見つめる。

職員が、借りたホチキスを横に置くと、
テルはすかさず元通り、縦に並べる。

「三浦さん。
 大竹さん、変わりない?」と古賀。
「はい。とくに・・・。」
「気にかけてて。」
「・・・はい。」

ビーフカレーを作る真樹。
「俺。ちょっと遅くなるから。」と秀治からの電話。
「早く帰ってよー。」
「どうして?」
「りなちゃんから電話があって、遅くなるから、
 輝明さんの夕飯お願いって頼まれちゃったの。
 輝明さん気持ち不安定だし、いてくれないと。」
「わかった。出来るだけ早く帰る。じゃあな。」
「・・・」

りなは、精神科医の堀田(加藤浩次)の所にいた。
「都古さんの家に遊びに行って、
 帰ってきたらもう行かないって言ったんです。
 それで、その日からこだわりが強くなってきました。
 母は・・・もう都古さんに頼るのはやめようって。」
「そうしてみるのも、いいと思いますよ。」
「はい。」
「結婚とはどういうものなのか、わかりやすく伝えるために、
 短い文章に書いて説明してあげて下さい。」
「はい。
 ・・・じゃ、失礼します。」
「さようなら。」
「・・・私は私の人生を、生きていいんでしょうか。」
「・・・」
「母はそうしていいって言うけど、
 本当は、ずっと私にお兄ちゃんのこと見ててほしいんじゃないかって、
 そうしなきゃいけないんじゃないかって・・・。」
「・・・」黙って微笑む堀田。
「すみませんでした。
 今の、聞かなかったことにして下さい。
 さようなら。」
「りなさん。
 話したくなったら、いつでもどうぞ。」
「はい!」

夜。動物園の事務所に園長が戻ってきた。
「どうしたんですか?」と古賀。
「忘れ物。
 結婚記念日の、プレゼント!」
「そういうこと、ちゃんとしてるんですね。」
「これも、妻の為というよりは自分の為かな。
 一年に一回これさえやっておけば、
 いい亭主ってことにしてもらえるから。」
「・・大変ですね。
 僕は気楽なバツイチですから。」
「古賀さんがバツイチなのは意外だよ。
 絶対、離婚しなさそうだからね。
 そりゃまあ、いろいろあったんだろうけど。 
 じゃ、失礼するね。あとよろしく。」

園長が帰ったあと、古賀は過去を振り返る。
「カズヒコがいなくなった!」
「え!?」
「いなくなっちゃったの!!」
「落ち着けよ。」
「すぐに帰ってきて!」
「仕事中だし。」
「すぐに帰ってきて!!
 あなた父親でしょう!?」

「今どこ?」
「公園の横。」
「カズヒコ、商店街の花屋さんのところにいたっていうから、
 すぐに迎えに行って。
 とにかくすぐに迎えに行って。」

花屋の前。
カズヒコが耳をふさぎ、叫んでいる。
息子の周りには人だかり。冷たい視線。
古賀は、息子に背を向けた。
そしてそんな自分を、妻に見られてしまった。
笑みを浮かべる古賀。
夫にあきれ返り、子供の下へ急ぐ妻。

この時の古賀は、見られたくないところを見られてしまい、
どうしていいかわからず、つい、笑みを浮かべてしまった、という
ところでしょうか。
奥さんにしてみれば、何笑ってんのよ!ってあきれ返るばかり、
ですよね。
小日向さんの表情、さすがです!!


大竹家。
「カレーはやっぱりチキンカレー!
 カレーはやっぱりチキンカレー!
 カレーはやっぱりチキンカレー!」
真樹が作ったビーフカレーを見つめながらそう繰り返す輝彦。
そこへ秀治が戻ってきた。
「遅い!」
文句を言いながらも、鶏肉を刻む真樹。

「真樹、今日はありがとな。」
「お母さんどうして家を空けたの?
 輝明さん不安定なのわかってたのに。」
「りながいるから大丈夫だと思ってたんじゃない?」
「りなさんなんてあてにならないでしょう?
 いつも何も考えてなさそうだし。
 ねえ、改めてこんなこと確認するのもあれなんだけど。」
「何?」
「まだまだ先の話なんだけど、もし、お母さんに何かあったら、
 その時は輝明さん、施設に預けるってことでいいのよね。」
「ああ。そのつもりだよ。」
「結婚したときの約束っていつの間にかうやむやになっちゃったり
 するじゃない。
 それでちょっと聞いてみただけだから。」
機嫌よく夫にビールを注ぐ真樹。

2人が結婚するとき、こういう約束をしていたんですね。

ベッドに横になっても眠れない輝明は、
起き上がり、電気をつけて消し、そしてまた布団に入る。
そしてまた、同じことを繰り返し・・・。

そして・・・
動物園で仕事中、輝明の姿が見えなくなった…。
三浦や古賀、園長、職員たちが園内を探し回るが、見つからない。
家に電話をするが、留守。
「どうしたんだろう・・・。
 古賀さん何かしっているんじゃないですか?
 大竹さんのこと気をつけるように言っていたんです。」と三浦。
「どういうこと?」と園長。
「少し、物事に対するこだわりが強くなっていたようだったんで。」
「どうして私に報告しなかったんだ!
 もし何か起きてこのことが表に出たら!!
 ・・・まあ、起きてしまったことは仕方がない。
 ミズホ君は、大竹さんのご家族に連絡を取り続けて。」と園長。
「はい!」

野原を自転車を押して通る亀田が、何かを見つけて微笑む。

河原家に千晶(MEGUMI)が遊びに来る。
都古はテルから2枚ハガキが届いたことに驚く。
「絶対一日に一枚って決まってるから・・・。
 大丈夫かな・・・。」都古が心配する。
そこへ電話が入る。森山動物園からだ。
「大竹さんが仕事中にいなくなった。
 大竹さんのご家族とはまだ連絡がついていない。
 どこか心当たりない?
 大竹さんがこだわっている場所とか。」と古賀。
「・・・」

都古があの野原に行くと、古賀がしゃがみ込んでいた。
その前に、テルが仰向けで眠っている。
「すみませんでした。」
「河原先生が謝ることじゃないですよ。
 大竹さんには、正直驚いている。
 最初は、一緒に働くなんて絶対無理だと思ってたから。
 側にいる人間がどう接するかで、
 彼の可能性はどんどん広がるんだなー。」
「古賀さん。
 息子さんに会おうとは思わないんですか?」
「今更な・・・。
 大体、別れた女房のやつ、息子に、お父さんは死んだってことに
 したらしいから。
 そう言うのが一番簡単だったんだろうけど。」
「大竹さんの場合、死ぬってどういうことか、
 わかっているようでわかってないみたいですけど。」
「そう・・・。」

「じゃあ、よろしくお願いします。」と都。
「ありがとう。」
「一つだけ、大竹さんに渡してもらいたいものがあります。」

夕暮れ時。テルがやっと目を覚ます。
「古賀さん。
 こんな所で油売ってちゃいけないよ。」
「こっちのセリフだ。」古賀が笑う。
「こっちのセリフだ。」
「大竹さんを迎えに来た。
 一緒に帰ろう、動物園に。」
「・・・」
「帰りたくない?」
「・・・」
「大竹さんへのハガキ。」古賀がポケットからハガキを取り出す。
「大竹さんへのハガキ。」
「河原先生から。」
「都古ちゃん?」
「ああ。」
テルがハガキを受け取り、それを読む。

「大竹さんのお父さん、大竹さんが頑張ってて、
 喜んでるよ、きっと。」
「お父さんは、2003年に死にました。」
「・・・」
「お父さんは、遠くに行きました。
 ・・・いつ戻ってくるのかなー。 
 いつ戻ってくるのかなー。」
「・・・待ってるの?」
穏やかな表情で空を見上げるテル。
古賀は溢れる涙を抑えきれず・・・。

「動物園に帰ります。」テルが立ち上がる。
古賀のこぼす涙に気付いたテルは、もう1度空を見上げる。

古賀とテルが並んで歩く。
自転車を押しながら、都古のハガキをしっかりと持つテル。

『テルへ
 テルは動物園の飼育係です。
 テルは動物園の動物たちが元気でいられるよう、
 一生懸命お世話をして下さい。
 約束です。』

「約束です。」
テルが晴れやかな表情でそう呟いた。

公式HPより=



「お父さんは、遠くに行きました。
 ・・・いつ戻ってくるのかなー。 
 いつ戻ってくるのかなー。」
このセリフにやられました。

テルは都古が河原と"結婚"したことも、
名前と住所が変わったことも、すんなり受け入れたように
見えました。
でも本当は違った。
結婚がどういうことなのか、
テルにはよくわかっていなかったんですね。
都古から、「結婚は約束」と聞き、
なんとなくその意味を理解したテルは、
こだわりが強くなってしまいました。
そのことを受け入れることが出来なかった。

でも・・・
都古は最後に自分と約束してくれた。
テルにとっては、それを結婚と同じくらい大切な約束。

テルが、死んだ父親を待っていると知り号泣する古賀さん・・・。
古賀さんは、自分の息子が自閉症と言うことを理解しようと
努力したけれど、
どうしても、自分の子供が自閉症だと認めることが出来ず、
子供や家族と向き合うことが出来なかったのですね。
そしてそのことをずっと封印してきた。

花屋に迎えに行った時、息子に背を向けてしまったことを、
一番責め続けていたのは古賀さん自身なのかもしれません。

「側にいる人間がどう接するかで、
 彼の可能性はどんどん広がるんだなー。」
この古賀さんのセリフも心に残りました。

いつか、古賀さんと息子さんが再会できるといいですよね。

テルは都古との約束で、元気になりました。

そして約束といえば・・・。
真樹は結婚するときに、里江の亡きあと、輝明は施設に預けると
秀治と約束していたんですね。

「ストレスが溜まると、こだわりが強くなるってこと?
 へー。そうなんだー。大変ね〜。
 幸太郎、宿題出来た?」
真樹のセリフ。
秀治は真樹も輝明に歩み寄ろうとしている、と言うけれど、
私はりな同様、彼女は今のところ興味本位でしかないように
感じます。
それに、ストレスを溜め込んでいるのは幸太郎も一緒。
真樹にはそのことに早く気付いてほしい!

次週はそんな真樹が中心のよう。
彼女がどう変わってくれるのか、楽しみです。

そして園長も!
自分のことばかり考えている園長は、職場だけでなく家庭でも
同じでした。つまらない人間だと思います。
彼も変わることが出来るのでしょうか。

里江の人間ドッグの結果も気になります。
りなは、自分が兄を見て行くべきなのではと
ずっと考えて生きてきたんですね。
りながやりたいことを見つけたら応援する、と里江が言っても
複雑そうでした。
堀田先生が、りなの良き相談相手となってくれそうです。



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公式HP
http://www.ktv.co.jp/bokumichi/index.html

『ツールドフランス歴代優勝選手一覧』で参考にさせていただいたHP 
http://www3.big.or.jp/~number-1/No.1_TDFWinner.html


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主題歌
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キャスト
大竹輝明(草なぎ剛)主人公
松田都古(香里奈)輝明の幼馴染
大竹秀治(佐々木蔵之介)輝明の兄
大竹りな(本仮屋ユイカ)輝明の妹
大石千晶(MEGUMI)都古の親友
三浦広之(田中圭)若手飼育係
堀田丈二(加藤浩次)精神科医
亀田達彦(浅野和之)謎のロードレーサー
大竹真樹(森口瑤子)秀治の妻
河原雅也(葛山信吾)獣医
大竹幸太郎(須賀健太)秀治・真樹の息子
古賀年雄(小日向文世)ベテラン飼育係
久保良介(大杉漣)園長
大竹里江(長山藍子)輝明の母


スタッフ
脚 本: 橋部敦子
音 楽: 本間勇輔
主題歌: SMAP『ありがとう』(ビクターエンタテインメント)
演 出: 星   護  河野圭太  三宅喜重
アソシエイト・プロデューサー: 石原 隆
プロデューサー: 重松圭一  岩田祐二
制 作: 関西テレビ  共同テレビ



草なぎ剛さんの主な作品


01:32 | CM(12) | TB(0) | 僕の歩く道 | Edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ちーずさん、こんにちは^^
今回はいよいよ古賀さんの気持ちにスポットライトが当てられてきましたね!息子さんという「家族」だと逆に近すぎて、障がいという事実を受け入れられないということがあるのかもしれません。輝明という「他人」を通して自閉症を受け入れ、そしていつか家族と再会してほしいな…なんて思ってます!
そして輝明と都古の「約束」もとってもよかったですね^^ちーずさんのおっしゃるように、結婚より大事な「約束」なのかもしれませんね!この約束を胸に輝明は歩いていくんだろうな…。
Posted by はな at 2006年11月15日 10:47
ちーずさん こんにちは

コメントではお久しぶりです。
私もお父さんいつ戻ってくるのかなーに
やられました。
古賀さんの涙にもらい泣き。
りなの、私は私の人生を生きていいんですか?
にも、これは私も父の介護の時思ったので
心にきましたね。
派手さはないけれど、静かに静かに
心に染みるドラマですね。
Posted by アンナ at 2006年11月15日 10:56
こんばんは。私は案外、古賀さんが輝明のお父さんだったり・・・と思っています。わたしだけ・・?
Posted by rei at 2006年11月15日 17:07
ちーずさん こんにちは。
 いつ戻ってくるのかな〜にはやられましたね。大号泣でした、みっともないくらい。息子が自閉症だと認めたくなかった古賀さんの気持ちもわかるし、そしてそのことを責めてる気持ちもわかる。
 私の母がうつ病になったとき、明るくて活発で家事もテキパキこなしてきた母が、ふさぎ込んで何もできなくなったんですよね。医者には「今までのお母さんとは違う人と思ってください。むかしのお母さんを求めないでください。」と言われたんですが、どうしても求めてしまうんですよ。もう一度明るさを取り戻してほしくて、もう一度母の手料理が食べくて。うつ病と認めたくなかったんですよね。うつ病に対して無知で無理解でした。もう7年前に死んじゃいましたけど、母に謝りたいですよ。だから、古賀さんの息子さんは生きてるんですから、会いに行ってほしいです。
 あと、都古ちゃんにりなちゃんと三浦くんを引き合わせてほしいです。テルと同居するのは兄夫婦ではなく妹夫婦のほうがいいです。
Posted by マンデリン at 2006年11月15日 19:37
ちーずさんこんばんは、いつも「ハイ」と返事していたテルが「どうして?」を連発、里江は都子の家に行くことを反対「結婚したから、そういうものなの」と説明しました、都子は「結婚は仲良くする約束」と答えてしまいました。里江らしくない説明と都子の言葉が、約束をするのは一番仲良しの印だと思っていたテルに孤独を感じたさせたのでしょうか?うがいを繰り返したり同じ手紙をだすのは、都子が結婚するまえへのリセットそれとも巻きもどしなのですかね?

りなは兄夫婦に疑問を感じているようですね、母親のテルへの愛情も理解しつつ甘えたいとかカマッテもらいたいとかの複雑な感情なのかな、一番冷静に家族を思っている姿が切ないです。

古賀さんが息子に対して、とった行動は最低かもしれません、でも奥さんと出会ったときの表情は「こんな俺を軽蔑しただろ、もう無理なんだ!」の苦笑いにみえました。やはり、いい役者さんです、古賀さんの気持ちの変わりかたがドラマの伝えたいことなのでしょうね!
Posted by けた at 2006年11月15日 20:34
最近のドラマは難病にスポットをあてるものが多いですね。
自閉症もちょっと前にドラマで取り上げたテーマです。

しかし今回のドラマはいつものドラマと違って難病をもつ本人にスポットを当てていて、その心情を表現している草薙さんは凄いですね
Posted by azu at 2006年11月15日 21:43
「側にいる人間がどう接するかで、
 彼の可能性はどんどん広がるんだなー。」
「いつ戻ってくるのかなー。 
 いつ戻ってくるのかなー。」
私もこの2つの台詞にやられました。
次週は兄嫁の回、これも楽しみです
Posted by ドラマの森|くぶくりん at 2006年11月15日 22:06
こんにちは(o^_^o)

古賀さんと息子さん、いつか再会できたらいいな〜と思います。古賀さんはテルと息子さんを少し重ねて見ていたのかなと思いました。

園長は嫌な奴ではないけど・・何かひっかかる人です。何でも自分の為にやってるのにやってる事自体は悪い事じゃないし、自分の為と言ってるけど実は想いがあっての行動かも?と逆の逆を読んでみたり。

真樹さんもだけど、実の兄なのに秀治もちゃんとテルを理解できてないんだな、と感じました。どうして?って所で真樹と一緒にりなに聞いてたので・・。
Posted by はずみ at 2006年11月15日 23:45
ちーずさん、はじめまして。
まるでドラマを見ているかのようでした。
ありがとうございます。

私は重度知的障害を併せ持つ自閉症の弟がいます。このドラマの立場としては、秀治と同じです。そして、現在弟は施設に入所しています。

いつも思うのですが、このドラマだけでなく『施設に入所イコール悪』というストーリーは止めてほしいと思います。

輝明は私の弟に比べるとずっと障害の程度は軽いですから、「何も施設に入らなくたって...。」という感想を持つ方は多いと思いますが、それでも妹のりなは自分の人生を生きたいという思いと輝明の傍にいなければならないという思いに惑い、冷たく見えるであろう秀治も今は二世帯住宅で輝明と接する毎日を送っています。兄嫁である真樹を「冷たい」と思うひとは少なくないでしょうが、本当に「冷たい」のならば輝明のような障害を持つ弟のいる秀治とは結婚しなかったでしょうし、二世帯住宅にも断固として住まなかったでしょう。

本当に、障害者に「冷たい」というのはどういうことなのか、理解してほしいと切に望みます。
Posted by まいら at 2006年11月16日 10:49
こんばんは。コメントありがとうございます!

★はなさん★
もしも私が古賀さんの立場だったら・・・
そう思うと、古賀さんを責める気持ちにはなれません。
古賀さんは、輝明と出会えて本当に良かったですよね。
輝明は都古との約束で、離れてしまっても、もう大丈夫。
温かいラストでした。

★アンナさん★
お久しぶりです!
丁寧に作られたドラマですよね。
セリフが本当に胸に響いてきます。
古賀さん役の小日向さんはさすが!
笑顔も泣き顔も、妻に見つかったときのあの笑みも、
うなりたくなるぐらいすごいです。

★reiさん★
私ももしかして・・・と思ったのですが、
里江が動物園や都古の結婚式で古賀さんを見ているので
お父さんではなさそうですね。
輝明のお父さんが亡くなっている、というのは嘘ではないんじゃ
ないのかな。
でもお仏壇とか、そういえば出ていないのかな!?

★マンデリンさん★
マンデリンさんはお母様のことが大好きだったんですね。
だから、お母様の病気を認めたくなかった。
古賀さんも、きっと同じ思いだったんですよね。
そう思ったら、余計に切なくなりました。
いつか、息子さんに会いにいってほしい。
きっと息子さんも、待っていると思う。テルのように。

りなと三浦君、お似合いのカップルですよね!
前回の結婚式の時がチャンスだったのに!!

★けたさん★
確かにテルは「どうして?」を連発していました。
さすがの里江も、結婚を、上手く説明できずに、
「そういうことなの。」と。
テルは都古の説明で、彼女は自分よりも河原を選んだことに
気付いたんじゃないのかな。
うがいがリセット。なるほど!

初めて、都古が結婚してしまったことにショックを受けた。

古賀さんの、妻に見られたときのあの表情。
気まずさ、自分への恥、うしろめたさ。
小日向さんのあの笑み・・・けたさんがおっしゃるように、苦笑、ですね。
あれには鳥肌ものでした。
本当にいろんな表情を見せてくれる素敵な俳優さんです。

★azuさん★
草なぎさん、難しい役を丁寧に演じられていますよね。
これからもいろんな役に挑戦していっていただきたいです。

★くぶくりんさん★
「側にいる人間がどう接するかで、
 彼の可能性はどんどん広がるんだなー。」
これはきっと制作者側が視聴者に伝えたい言葉の一つですよね。
しっかり受け止めたいと思いました。

★はずみさん★
秀治は家庭を持ったからなのか、りなと比べると
考え方の違いが見えますよね。
あの家で、秀治はお父さん的存在。
もしかしたら金銭的に力になっているのかもしれませんが、
テルへの接し方は、りなや里江と比べると、見ていてヒヤヒヤしてしまいます。

★まいらさん★
はじめまして。コメントありがとうございます。

施設=悪

これは、間違っていますよね。
まいらさんのコメントに、はっとさせられました。

例えば老人問題にしてもそう。
施設を利用することだって、選択の中の一つです。
家族が見ればいいのに、と周りは言うかもしれませんが、
その人の立場になってみなければ、わからないことは沢山あります。

真樹が、秀治と恋をした。秀治の家庭環境を知った。
それでも結婚をやめずに、二世帯にも合意した。
まいらさんが書かれたように、本当に冷たい人だったら
とっくに秀治から逃げていますよね。

真樹は息子に依存しすぎているように見えるので、
彼女がどう変わっていくのか、とても興味があります。

また遊びにいらして下さい!
Posted by ちーず at 2006年11月16日 18:45
いつも楽しく読んでいます(他のドラマも)
あの〜、良かったらサブタイトルも書いていただきたいと思ったのですが可能ですか?
サブタイトルっていうのかな?その回のタイトルです。
可能でしたらよろしくお願いします。
Posted by ゆう at 2006年11月21日 12:28
ゆうさん、こんばんは。
コメントありがとうございます!

サブタイトルですが、今回だと『失踪!悲しき夕焼け』
ですよね。
記事の一番最初の部分に書いてありますが、
わかりづらいかな!?
Posted by ちーず at 2006年11月21日 21:50
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