2006年11月16日

14才の母 第六話

『私にも母子手帳くれますか』 (2006.11.15)

「ありがとうはまだ早いかもしれないわ。
 私、まだあなたに何も教えていない。
 退学の手続きはもう少し待って。
 あなたが、この学校を卒業できる方法はないか、
 もう1度、考えてみるから。」
香子(山口紗弥加)が未希(志田未来)に告げる。

一之瀬家。
「断った!?」驚く加奈子(田中美佐子)。
「うん。無理しないで下さいって言った。」
「どうして!
 せっかく先生、考えてくれるって言ったんでしょう!?」
「もう、恵たちに嫌な思いさせたくないし。」
「でも・・・待ちましょう。
 もし、卒業証書だけでももらえたら。」「バカな期待はやめろ。
 学校の先生はな、同情して言ってくれたんだけど、
 妊娠した生徒に卒業証書を出すほど学校は甘くない。」
忠彦(生瀬勝久)が会話に加わる。
「だよね。
 学校に行かないで卒業なんて、ズルだもんね。」と未希。
「でも・・
 あんなに苦労して入った学校なのよ。
 少しでも、可能性があるなら、」

「よせよせ。
 親がな、まだ受け入れられないっていうのに、
 学校が認めるわけないだろ。」
「お父さん・・・」
「なんだよ。往生際が悪いって言うのかよ。
 悪くて当然だろ。
 俺だってな、会社での、立場ってもんがあるんだよ。」

そこへ、弟の健太(小清水一揮)が帰ってきた。
友達と児童館に行く約束をしていたのだが、すっぽされたようだ。
一人ゲームで遊び出す健太に、未希は対戦してあげようかと
話し掛ける。
「いい!
 お姉ちゃんとはもう遊ばない。」
「わぁ!フラれた。」
忠彦は未希の視線に席を立つ。
落ち込み、考え込む未希。
加奈子は心配そうに家族一人一人を見つめ・・・。

波多野(北村一輝)の書いた記事が週刊誌に掲載される。
「楽しいねー。
 書いてナンボだね。
 編集長なんてクソ喰らえだよ。」と波多野。
「楽しんでいていいんですか?
 桐野静香、訴えるって言ってるんでしょう?」同僚の女性が言う。
「何されるかわかんねーけど、生きてりゃいろんなことが起きるさ。」
波多野はそう言い、戦地で撮った写真を見つめる。

静香(室井滋)は波多野と対決する覚悟を決め、智志(三浦春馬)に
学校を休ませようと説得する。
「こんな記事が出たの。
 わかるわね?
 実名は出てないけど・・・
 『カリスマシングルマザーとしてまつりあげられて
 いい気になっている女社長』
 これ誰が読んでもママってことよね。
 それでここ。
 『名門中学に通いながら女の子を妊娠させたバカ息子』
 これあんたのことよ。
 慌てることはないわ。
 ママ今まで、マスコミを散々利用するだけしてきたから、
 何かあったときは、叩かれるのは覚悟の上よ。
 ただね、あんたの将来に関わることは許せないのよ。
 これから、対策を考えるからほとぼりが冷めるまで
 学校を休みなさい。
 外に出るのもダメよ。」
「・・・学校は休まないよ。」
「学校で冷やかされても、
 道で知らない記者に話しかけられても、
 僕は知りませんってあんた、言いとおせるの!?」
「・・・僕は休まないから。」
「・・・」

『今日でバイバイしよう。
 2人とも学校を辞めることになったらいけないと思うんだ。』
智志は、未希に言われた言葉を思い起こす。

手帳を見つめる未希は、突然気分が悪くなり口元を押さえる。
「・・・そっか。
 我慢、我慢、だね。」
そう言いお腹に触れる未希・・・。

つわりですね。

「私たちの驚きや戸惑いを他所に、
 小さな小さな命は、
 闇の中でしっかり呼吸を始めていました。
 そして・・・
 まるで私たちを試すかのように、
 思いもかけない試練を、与えようとしていたのです。」


加奈子のモノローグ。
試練を与えているのは、その小さな命と言っているんですね。
本当はそんなはずありませんが、
でも生まれてくる子供の為に、母親やその家族は
強く強くならなければなりません。


的場クリニック。
定期健診を受ける未希。
「どう?どこか具合の悪いところは?」春子(高畑淳子)が聞く。
「・・・いいえ。」
「やせ我慢はキンモツよ。
 あなた一人の体じゃないんだから。」
「本当は・・・
 時々、気持ち悪いことが・・。」
「あ、それなら大丈夫。 
 聞いたことあるでしょう?つわりって言うの。
 わかりやすく言えば、赤ちゃんからのサインね。
 お腹が大きくなるのはまだ先だけど、
 無理すんなよー!」春子が笑顔で言う。
「はい!」
「さてと、今日は大事な話を二つします。
 まず、一つ目。
 来週から、妊娠12週に入ります。
 前にも言ったけど、12週には言ったら、中絶手術は勧められません。」
「・・・はい。」
「では2つ目。 
 病院探しました。
 14才の出産を、受け入れてくれるところ。
 率直に言って、リスクが高いので、
 しり込みするところの方が多いです。
 だから・・・私探すの止めました。」
「え・・・。」
「うちで引き受けます。
 あなたはここで未熟児で生まれた。
 そのあなたが立派に育って、
 今母親になろうとしている。
 この縁を、医者として、女として、
 大切にすべきだと思いました。」
「先生・・・」加奈子が呟く。
「ありがとうございます!」と未希。
「総合病院と連携を取って万全の体制で臨みますので、
 しっかり言うこと聞いてもらいますよ!」
「はい!」
「まずはあなたと赤ちゃんの体調を知る為に、
 毎日体温と、体調の記録を付けてもらいます。
 おかしなことがあったら、すぐに連絡すること!」
「はい。」
「それから・・・
 何があっても、出来るだけ心を穏やかにしていること。
 これは相当難易度高いけど・・・できる?」
「はい!」
「よし。じゃあ血液検査をして今日は終り!」
未希が看護師のいる処置室に向う。

「先生・・本当にありがとうございます。
 未希がどれだけ心強いか・・・。」
「・・・まだご存知じゃないんですね。」
春子はそう言うと、一冊の雑誌を取り出す。
その記事に呆然となる加奈子。

気分が悪くなっても、それをつわりと気付かないほど幼い未希・・・。
春子先生のような医者に守られて、未希は本当に幸せですね。


未希の学校の職員室。
教師たちも、その記事に気付き、話し合う。
「うちの生徒だとわかる前に、一之瀬を退学させましょう!」
「来年の入学希望者にも影響しますからね。」
「一之瀬は、どう言っているんですか?」校長が香子に聞く。
「あの・・・」
「退学を拒否しているんですか?
 それなら話し合いを。」と別の教師。
「いえ・・・。
 本人は、自主退学を申し出ています。」
「そうですか。」
「本人の希望なら問題ありませんね。」
「すぐに手続きに入りましょう。
 もちろん、投げ出してはなりません。
 公立の受け入れ先をすぐに探します。」と教頭。
「拒否するでしょうね・・・。」
「教育委員会にかけあっては?」
教師たちの言葉に、複雑な表情を浮かべる香子・・・。

「どうしたんだよ?」
構内を歩く香子を、恋人の原口(井坂 俊哉)が追ってきた。
「何が?」
「何か言いたそうだったじゃないか。」
「・・・私ね、一之瀬を退学させたくないの。」
「え?」
「何でだろう・・・。
 自分でもわからない。
 あんなに成績もイマイチで、
 とんでもないことやらかしちゃった子・・・。」

クラスでは週刊誌を読んだ生徒たちに動揺が広がる。
「時間の問題だよね。うちの学校だってバレるの。」
「でも・・・ちょっと可哀想・・・。」
「やりたい放題のとんでも女子学生ってことはないよね・・・。」
「自業自得!」
恵(北乃 きい)は相変わらず手厳しい。

「もう止めたら。」真由那(谷村美月)が恵から雑誌を取り上げる。
「どうしたの?この間からいい格好して。」
「あんたが後悔する。
 ・・・ていうか、もうしてるんじゃない?
 本当は寂しいんでしょ。
 一之瀬のこと親友だって思ってたのに、
 彼氏と赤ちゃんに奪われちゃって。」
「わかったようなこと言わないでよ!!」

その頃智志はクラスメートにからかわれていた。
「やるなー、お前!勉強だけかと思ってたら。」
「やっぱ金持ちは違うよな。」
「うらやますぃー!」

智志の席の前に座っている子、『女王の教室』に出演していませんでした?
泥棒顔って言われた・・・西原信裕君!?

エンドロールで名前確認しました!
未希役の志田さんと再共演ですね!


「嫌ですわ。事実なわけないじゃないですか。
 根も葉もないこと書かれてうちも迷惑しているんですよ。
 ご心配なく。
 お騒がせいたしました。」
静香が電話の相手に言う。
平静を装いつつも、かなり追いつめられている静香。
そして、仕事にも支障をきたしていた。
「こんな風に手を返すような相手は、
 こっちからお断り!」
静香は秘書に「火元を消してくる」と言い出かけていく。

会社のトイレに隠れて雑誌を広げる忠彦。
そして加奈子に電話をする。
「もしもし・・・読んだよ。
 何なんだよ、やりたい放題の女子中学生って!」
「未希には・・見せないほうがいいわよね。」
「当たり前だ!
 こんなの、見せられるか!」
「でも・・他の人に教えられるより、
 私たちが見せた方がいいかと思って。」
「ダメだよ。
 これ読んで、ショックで、流産したらどうするんだよ!」
「・・・驚いた。
 そんなに心配してくれると思ってなかったから・・・。」
「俺はな・・・赤ん坊が憎くて、産むのに反対しているわけじゃ
 ないんだ!
 ただ・・ただ、未希が可愛いんだよ!
 幸せになってほしいんだ!
 それだけなんだよ・・・。」
定期いれに入れた子供たちの写真を見つめながら忠彦が言う。
「わかってるわよ。そんなこと。
 大丈夫。未希のことは私に任せて。」
加奈子はそう言い電話を切った。

健太の通う小学校。
健太は友達に無視されるようになっていた。

加奈子の勤めるファミレス。
「長い間、お休みを頂きまして、
 本当にすみませんでした。」
加奈子が店長に挨拶する。
「もういいの?実家のお母さんの具合。」
「あ・・・なんとか・・・。
 あ、でもすみません。
 もう暫く、側にいてあげたいんですが・・・。」

「チーフがいないと大変なんです!
 お願いしますよ。」
「それに、チーフ目当てのお得意さんもいますしね。」

パート仲間に言われて振り返ると、波多野が呼んでいる。

「お久しぶりですよね。」と波多野。
「はい。」
「会いたかったなー。」
「お客さん冗談キツいですよ。
 他のお客様に誤解されます。」
「冗談じゃありません。
 会ってちゃんと、挨拶しておきたかったんですよ。」
波多野はそう言い週刊誌を広げる。
「・・・」
「その顔。
 もう読んでくれたみたいですね。
 実はこれ、僕が書きました。」
波多野が名刺を見せる。
「桐野さんのことは取材で知りました。
 まさか息子さんの相手があなたの娘とは思っていなかったけど。」
「・・・」
「驚かせてすみません。
 黙ってここに通うのもあれかな、と思って。
 ・・あーいや、記事について謝罪しているわけじゃありません。
 無責任なガキばっかりじゃ、日本はダメになる。
 そう思っているのは本当です。
 ・・・じゃ、また来ます。」
波多野はそう言い帰っていく。

店の外で加奈子が波多野を呼び止める。
「待って下さい。
 どうしてこんな、嘘書くんですか!?」
「嘘?
 事実しか書いていないつもりですが。」
「未希は・・・
 娘は、あなたが書くような、やりたい放題の中学生なんかじゃ
 ありません!」
「親の金でいい学校に通って、
 勉強もせずに男を作って子供をおろして、
 何事も無かったように学校に通っている。
 これ、やりたい放題って言いませんか?」
「・・・娘は、子供を産みます。
 学校も辞めて、育てると言っています。」
「正気の沙汰じゃない・・。」
「私もそう思いました。
 でも娘は、自分のしたことを考えて考えて、
 答えを出しました。
 だから私も、娘を守ります!
 人様に迷惑がかかるなら、一緒に頭を下げて回ります!
 何も知らないのに、勝手なこと書かないで下さい!!」
涙を浮かべてそう抗議し、加奈子は店へ戻っていった。

一之瀬家。
未希は春子に言われたことを守り、体調の記録をノートに綴る。
『9月18日
 的場先生の病院。血液検査』
だが筆が進まない。
作文が苦手な未希は、DJのようにカセットに吹き込んでいこうと
思いつく。

「・・・えっと・・・。
 ハロー、ベイビー。
 9月18日の記録です。
 親愛なる的場先生に勧められて始めました。
 今日の体調は○。
 体温は・・36.56度。
 血液検査は痛かったけど、病院が決まってやったーって感じ!」

玄関の戸の音に、未希は一旦録音を中止する。

帰ってきたのは健太だった。
「どうしたの?学校は?」
「早退した。腹痛。」
「え?大丈夫?」
「うん。だって嘘だもん。」
「何それ?ダメだよ、ずるなんて。」
「自分はどうなんだよ!!
 誰のせいだよ!!」
「・・・誰のせいって・・・。」

インターホンが鳴る。
やって来たのは静香だった。
「こんにちは。」
「・・どうも。」
健太が外に飛び出していく。
「健太!!
 ・・・すみません。」
「いいえ。
 ちょっといい?
 あなたと話がしたいの。」

静香は未希にあの記事を見せる。
「驚くのも無理ないわ。
 うちと違って、こんなこととは無縁だったでしょうからね・・・。」
「桐野君は!?」
「うん。大丈夫よ。
 内心は辛いんだろうけど、気にしないって言って
 学校に行きました。」
「そう・・・ですか。」
「心配いらないわ。
 こんな雑誌の書くことなんか、
 知らぬ・存ぜぬを通せばね。
 そのうちみんな忘れちゃうから。」
「はい。」
「ただし・・・ 
 あなた・・子供を産むってことになったら、どうかしら。
 そんなこと知らないって、言い通せるかしら。」
「あの・・・大丈夫です。
 桐野君が父親だって、誰にも言いません。」
「ありがとう。
 智志のこと考えていてくれるんだー。」優しくそう言う静か。
「はい。」
「でもそんなこと通用しないわよ!
 だって、実際に、赤ん坊は、この世に生まれてでてくるのよ。
 証拠を出しているようなものじゃない!
 いくら否定したって、
 ううん。
 否定すればするほど、智志が父親だってみんな思うでしょ?
 そんなことになったら・・・
 智志の将来、一体どうなっちゃうのよ・・・。」
「・・・」
「あなた・・・
 本当に智志のことが好きだって言ってくれるんだったら、
 そこのところ、ちょっと考えてもらえないかな・・・ね。」
「・・・」
静香は未希の肩に手を置き、しばし彼女を見つめ、
そして帰っていこうとする。
「好きです。
 だから・・・もう桐野君には会わないって言いました。
 迷惑はかけないようにします!」
「無理よ!!
 私ね・・・よーく知っているの。
 女が一人で子供を育てるってどんなに大変なことか。
 私も、籍を入れずに、智志を産んだから。
 大変だったわよ。
 口じゃ、とても言い表せないほど大変だった。
 あなたも、産めば思い知るわよ。
 あなたの家族だって、周りからどんなことを言われるか
 わかったもんじゃないわ。」
「・・・」
「あなたのお母さん、世間を知らないようだから
 私が教えてあげるわ。
 ・・・世の中ってね、人と違うことをする人間には、
 信じらんないぐらい、冷たいもんなの!
 ・・・よく覚えておきなさい。」
未希に顔を近づけ、彼女の目を凝視しながらそう言うと、
静香はその場から去った。

週刊誌の表紙をぼーっと見つめる未希。
家の電話が鳴る。
「もしもし・・・先生!
 はい。
 え?健太が?」

未希が家を出ると、近所の主婦たちが未希を見ながら
ヒソヒソ話をしている。
「あの子よ!あの子よ!」
「そんな子には見えないのにねー。
 だって中学生でしょう!?」
「うちの子と一緒ぐらいよ。」
「まさか、そんな・・・」

未希は主婦たちに背を向け歩き出す。
「誰のせいだよ!」
弟の言葉を思いながら、早足で歩く未希。

公園で香子が未希を待っていた。
「先生!」
香子の視線の先に、健太がいた。
「健太・・・。」
健太は未希に気付くと、遊具にそっと姿を隠す。
「お宅に伺う途中で見かけたの。
 学校のある時間に、一人でいるなんておかしいなと思って。」
「・・・私のことで、友達に言われたんだと思います。
 すみません。
 学校にも、迷惑かかっちゃっているんですよね。」
「無責任なことを言って悪かったわ。
 やはり、退学してもらうことになりそうよ。」
未希が力強く頷く。
「大丈夫です。
 嬉しかったから。」
加奈子に並んで座る未希。
「先生が考えてくれるって言ったこと。
 だって、先生って遠い人だと思ってたから。」
「そう?」
「友達は離れていっちゃったけど、
 最後に先生と話が出来て、よかった!
 だから、私いつかもう1度学校に行きます。
 夜間の高校か、専門学校か。
 何年後になっちゃうか想像もつかないけど・・・
 いつか。」
「・・・そう。」

姉の言葉を聞いていた健太が遊具の中から飛び出し、走り去る。
「健太!」
未希は香子に会釈をし、弟を追う。

健太の少し後ろを歩く未希。
「いじめられたの?」
「・・・」
「それとも無視された?
 あれ一番嫌だよね。
 お姉ちゃんも小学校の時、一回だけやられたことある。」
「で?」
「え?」
「どうしたんだよ、無視されて。」
「うん。
 無視するなーって言った。」
「つまんね。オチないじゃん!」
「ごめん。」
「謝るなよ。そんなことで。」
「でも、ごめん。
 お姉ちゃん、健太にまで嫌な思いさせるとは
 思っていなかった。」
「・・・」
「ちょっと参ったよ。」
「じゃあやめんのかよ!」
「子供だよ。産まねーのかよ!!」
「・・・」
「産めよ!!
 ・・・俺、(てかりすっから)。」
嬉しそうに弟にまとわりつく未希。
だがその笑顔も次第に消え・・・。

弟の健太が健気で、そして男っぽいですね!
最後のセリフが何度聞いても聞き取れず・・・。
わかる方、いらっしゃいましたら教えて下さい。


2人はその後、マコト(河本準一)とひな子(金子さやか)の店へ。
「何だよ、めずらしいな。
 日本一中の悪い姉弟が。」
「おじちゃんとお母さんほどじゃありません!」
「なんだよ未希。
 意外と元気そうじゃん。」
「元気だよ。ねージミ。」
「おぅそうだ!いいのが手に入ったんだよ!
 ギブソンのハミングバード、1961モデル!!
 これでジョン・レノンの『マザー』を弾くと鳥肌もんだぞ!
 健太聞いてろ!
 マザー♪」
「うるせーよ!」と健太。
「突っ込みはえーよ!」

健太君可愛い。^^
John Lennon の『MOTHER』の歌詞を検索してみました。
こちら

悲しい歌ですね・・・。


いじけたマコトは未希にリクエストを要求する。
「・・・ある。」
「あるなら言ってくれよ。」
「あのね・・ここへ置いてもらえないかな。」
「え?何て言った!?」
「もちろんタダでとは言いません。
 店の手伝いとか、掃除とかします。」
「お前・・・それって・・・。」
「私・・・家にいないほうがいいかなって・・・。」
マコトはひな子と顔を見合わせ・・・。

その日の夜。一之瀬家。
「出ていく!?この家を!?」驚く忠彦。
「私がここにいると・・・健太がいじめられるから。」
「週刊誌のことだったら気にするなよ。
 こんなくだらない雑誌、誰も信じてないよ。
 大体お前の名前が出ているわけじゃない!」
「でも・・・
 近所の人も知っているみたいだし。
 この先、お腹が大きくなってきたら・・・
 健太、何言われるかわからないよ。」
「だからってお前・・・」
「健太だけじゃない。
 お父さんもお母さんも色々言われると思う。
 せっかく次長になれたのに、
 辞めさせられるかもしれないし。」
「バカ言え、お前!
 そんなことで辞めさせられるわけ・・・ないよ・・・。」
「お母さんも。
 パートで仲間はずれにされるかも。」
「・・・そうねー。
 あー、イヤミいっぱい言われるかもねー。
 親の躾が悪いとか、親が甘いから、とか。
 あ、近所も、挨拶してくれる人がいなくなるかもね。
 あ!町内会のクリスマス会!
 もうお声がかからないかー。 
 あーあ。あれ結構楽しかったのにねー。」
「何言ってるんだ、お前は!!」と忠彦。
「奇麗事言ったってしょうがないじゃない。 
 14才で子供を産むっていうのは、そういうことじゃない?
 そうでしょ、未希。
 それでも、産みたいんでしょ?
 だったら今更、ふにゃふにゃ出て行くなんて言うのは
 やめなさい。
 今出ていったって、何も変わらないわよ。
 14才で産んだ赤ちゃんは、いくつになっても14才で産んだ子供だもの。
 隠れてたら、一生ここには帰ってこれないよ。
 お母さんのハヤシライスも食べられなくなるし、
 お父さんのつまんない冗談も聞けなくなるよ。いいの?」
未希が首を横に振る。
忠彦は驚いた表情で妻を見つめる。
「うん。だったら、
 ここで踏ん張るしかないのよ。
 この家で、4人で、一緒に踏ん張るしかないの。」
忠彦も力強く頷き、そして未希に言う。
「未希。
 お前はな、うちの子なんだよ。
 お母さんになっても。
 お父さんも・・・お父さんも腹決めた!
 産むんだったら、この家で元気な子を産め!」
「お父さん・・・。」
「大丈夫だよ。
 健太だったらな、お父さんが、男として鍛えてやる!
 いじめっ子なんかが来ても、負けないように!」
忠彦が健太を抱き寄せる。
「無理だよ。運動神経ないくせに!」
「うるさいよ!
 こんなのに負けないように、頑張るって言ってんだよ!」
忠彦はそう言い、雑誌をゴミ箱に向けて投げる。
外したことを健太にからかわれ、必死に弁解する忠彦。
未希が楽しそうに笑った。

未希の部屋。
一人になった未希の瞳からぽろぽろと涙がこぼれる。
ベッドにもぐりこみ、涙する未希。

「ごめんなさい、お父さん。
 ごめんなさい、お母さん。
 ごめんね、健太。
 こんな娘で・・こんなお姉ちゃんでごめん。
 ごめんって言うしか出来なくて、ごめん。
 私何か出来るかな・・・。
 いつか、みんなに何か返せるかな・・・。」

智志の教科書に、コンドームの絵が落書きされる。

学校に出かけようとする智志のカバンを奪い、荷物を調べる静香。
教科書の落書きを見つけ、
「学校休みなさい。
 こんなことされて行くことないから。
 ママね、考えたの。
 あんたやっぱり留学しなさい。
 このまま、高等部に進んだってろくなことないわ。
 遠くに行った方がいい。」
「留学はしない!」
「あの子ね、本当に、産むつもりみたいよ。
 そしたらこの程度じゃ済まされないのよ!!
 人生っていうのはね、
 して意味のある苦労と、無意味な苦労があるの。
 それしか道のない人はしょうがないわ。
 だけどあなたにはいくらだって選択肢があるじゃないの!」
床に散らばった教科書を拾い集め、智志は出かけようとする。
「智志!!何意地になってんのよ!!」
「意地なんかじゃないよ!
 約束したんだ。」
「約束?」

「私は一生懸命子供を産んで育てるから、
 キリちゃんは一生懸命勉強して。
 そんで、キリちゃんのなりたいものになって。」

「僕は、今の学校で頑張る。
 あいつの分も。」
智志はそう言い出かけていく。

「あいつ・・・
 あいつって、何・・何よ・・・。」
静香が号泣する。

玄関を出た智志に、波多野が声をかける。
「おはよう。覚えてる?
 覚えてないよね。
 私は、こういうもんです。」
そう言い名刺を見せる波多野。
波多野に軽蔑の視線を投げかけ、無言で歩き出す智志。
「じゃあ単刀直入に聞こうかな。
 君の彼女、お腹の子供、産むんだって?」
「・・・」
「ほんとなんだ。
 で、君どうすんの?一緒に育てるつもり?
 んなわけないか。
 あの怖いママが許してくれないもんねー!」
「・・・」
「それとあれか。
 あとは彼女に全部おしつけて、
 君は将来の為に、お勉強か。 
 いい身分だね。
 うん。いい身分だよ。
 世の中にはメシすら食えずに死んでいく子もいればさ、
 銃持って戦っている子もいるのに。
 戦ったことのない君には、わからないよね。」
智志が波多野を睨みつける。
「おぅ、なんだ。
 そんな顔出来るのか。」
「あなたは・・・戦っているんですか?」
「うん?」
「僕は・・・僕だって・・・」
「僕だってどうした。」
智志はそれ以上言わずに立ち去った。

「ふーん。
 じゃあ見せてもらおうじゃないの。
 お前さんの戦いってヤツを。」波多野が呟く。

未希は制服を綺麗に畳み、収納ケースにしまう。

教室。
「今日はみなさんにお知らせがあります。
 一之瀬さんのことですが、
 残念ながら、本校を・・・
 ・・・
 ごめんなさい。ちょっと自習していて下さい。」
香子はそう言い教室を出ていく。

「一之瀬さんを、退学ではなく、
 休学に、出来ないでしょうか。 
 確かに、我が校は私立です。
 生徒を選ぶことが出来ます。
 でも、それを言うなら、
 我々は、一之瀬未希を選んだんです。
 選んだ以上、義務教育が終わるまで、
 見なければならないのでは。」
静かにそう校長に訴える香子。
「おっしゃるとおりです。
 ですが、他の359名の生徒のことも、
 考えねばなりません。」
「でも、
 他所に押し付けても、席を置くだけで卒業証書をもらうことに
 なってしまいます。
 本当にそれでいいのでしょうか・・・。」
「私は、一之瀬本人の意思次第だと思います。
 もし彼女が、世間に何を言われようと、
 学院に戻りたいと言うのなら、
 そしてそのための努力をすると言うのなら、
 風にさらされる、用意はありますよ。」
校長が香子にそう言った。

「ハロー、ベイビー。
 今日の体調は○。体温は36.47度。
 今日、病院で先生が始めて赤ちゃんの心音を聞かせてくれました。
 ドクン、ドクン、ドクン。
 小さいけれど、とても確かな音でした。
 私が泣いたり悩んだりしていても、
 しっかりと生きていてくれました。
 今の私に出来ることは、
 この命を、大事に育てることだと思いました。」

ファミレス。
笑顔を絶やさず仕事をする加奈子。

忠彦の会社。
いつものように笑顔で客と打ち合わせする忠彦。

静香の会社。
電話で相手に怒鳴りつけ、書類をばら撒く静香。

授業に集中する智志。

そして未希は、雪が舞う中、保健所へ。
「すみません。
 母子手帳をいただきたいのですが。」
「母子健康手帳は、生まれてくる子供のお母さんご本人か、
 ご家族に、お渡しすることになっていますが。」
「・・・あの・・・
 私が本人です。」
「え・・・。」
窓口の担当者と、そのほかの職員たちが驚いて未希に視線を送る。
「私の母子手帳をお願いします。」
未希はまっすぐと担当者を見つめてそう言った。


※一部公式HPあらすじを引用しました。


とうとうあの記事が世の中に出てしまいました。
波多野が言いたいこと、少しわかる気がします。
彼は戦地に行き、実際に自分の目で戦争を見てきた。
罪もない子供たちが死んでいく姿を。
まだ幼い兵士たちの姿を・・・。

だから、平和ボケした日本を、
大人に守られて"やりたい放題"な若者を
許せないんじゃないのかな。

あの記事によって、未希の周りでは嵐が吹き荒れます。
智志や健太は学校でいじめられ・・・。

でも、そのお陰で、一之瀬家は団結しました。
母は強し。
加奈子は最初こそは記事に驚いたものの、
ほんと、強い!動じませんね。
そんな妻の言葉に、とうとう忠彦も未希の出産を応援しようと決心。

それに比べて、静香はどんどん追いつめられていきます。
静香の号泣シーン、見応えありました。

春子先生に勧められた体調の記録つづり。
ラジオのDJになるのが夢だった未希らしい。(笑)
でもカセットじゃ、春子先生チェックするのに時間が
かかっちゃってしょうがないですよね。(汗)

このカセット登場に、未希が出産後死んでしまうのではと
不安になってきました。
未希のお腹の子は、カセットでしか母の声を聞くことが
出来ない・・・そんな流れにならないかと心配です。

もう泣かないと言っていた未希は、部屋で一人泣いていました。
なんだか切なかったです。



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キャスト

一ノ瀬未希(志田 未来)
一ノ瀬加奈子(田中 美佐子)未希の母
一ノ瀬忠彦(生瀬 勝久) 未希の父
一之瀬健太(小清水一揮)未希の弟
三井マコト(河本準一)加奈子の弟
三井ひな子(金子さやか)マコトの妻

桐野智志(三浦春馬)未希と同じ塾に通う少年
桐野静香(室井滋)智志の母

柳沢真由那(谷村美月)未希の同級生
久保田 恵(北乃 きい)未希の同級生
的場春子(高畑 淳子)的場クリニックの医師
山崎光陽(海東 健) 静香の秘書
原口和明(井坂 俊哉) 体育教師。香子の恋人

松本リカ(大沢逸美)加奈子のパート仲間
奥村美子(出口結美子)加奈子のパート仲間

中谷栄三(小野寺昭)未希の通う学校の校長
猪原光江(長谷川稀世)教頭
遠藤香子(山口紗弥加)未希の担任

波多野 卓(北村 一輝)雑誌記者
稲葉真也(宮下雄也) 波多野の部下

スタッフ

【脚本】
井上 由美子
【主題歌】
「しるし」 Mr.Children (TOY'S FACTORY)
【音楽】
沢田 完
【演出】
佐藤 東弥
佐久間 紀佳
【プロデューサー】
村瀬 健   
浅井 千瑞


公式HP
http://www.ntv.co.jp/14/


主題歌
B000JGWB3Eしるしミスター・チルドレン トイズファクトリー 2006-11-15by G-Tools



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この記事へのコメント
ちーずさん、こんにちは。

健太のセリフ、私も「てか」としかきこえませんでした。
なんていってるんでしょうね。

それにしても。。もし未希がなくなってしまったら
それこそ誰が育てるのかという話になり
本人の意思とかかわわらず家族におもいきり迷惑なのでは。。。
ここは元気で子育てしていってもらって
その先にぶつかる偏見や困難にもたえてもらいたいものだと
思います。
Posted by honey at 2006年11月16日 15:49
ちーずさんこんにちは。私も前々から死産か未希が亡くなるかどちらかが着地点として順当かもと思ってました。昨日のカセットテープでさらにその感を強めてしまいました。
Posted by lovelytelly at 2006年11月16日 15:59
ちーずさん、はじめまして。
いつも拝見させて頂いています。

家族が世間の風にさらされたとしても、
家の中、家族という傘の中にいなさいという
両親の訴えは、胸に響きました。
自分にも娘が2人もおり、こうしたドラマは
非常に目頭にこみ上げてくるものがあります。
田中美佐子さんの母親も立派ですが、生瀬さんの
人間臭い親父がなんともいいです。

また静香の未希に対する罵倒とも思える苦言は
普通に聞いていたら嫌な人と思われますが、
自らシングルマザーとして子供を育ててきた言葉
なので、ある意味親身になって未希にたいして
苦言をいっていると思え、全然憎めないんです。

校長の「風にさらされる、用意はありますよ。」
という言葉にも感動しました。

非常にいいドラマですね。
Posted by けいじ at 2006年11月16日 16:14
こんにちは。
レビュー、いつも楽しませていただいています。

弟のセリフですが、「てか」とは「手下(てした)」と同義です。
「手下にするから」という意味ではないでしょうか。
しかし、子どもが使う言葉ではないですよね。
Posted by ぷん at 2006年11月16日 17:31
こんばんは。コメントありがとうございます!

★honeyさん★
あのセリフ、何度聞いてみても聞き取れず。

一体どんなラストを迎えるんでしょうね。
登場人物を死なせてしまうのは、作る側としては楽かもしれない。
私もhoneyさんが書かれたようなラストを見てみたいです。

★lovelytellyさん★
私はどちらかといえば智志の方が危ない気がしたのですが、
あのカセットを聴きながら、亡き母を思う子供・・・
そんなシーンが浮かんでしまいますね。

★けいじさん★
初めまして。

風にさらされる用意はありますよ。
校長の言葉に、彼の覚悟の強さが見えました。

なるほど。
家族という絆、丈夫な壁が、未希を世間の冷たい風から
しっかり守っているのですね。

静香は今までは自分の愛する息子を守ろうとばかりの
言葉だったのが、今回未希に、自分が経験したからこその
言葉をかけていました。
私も彼女を嫌いになれません。

そして波多野のことも。
彼はただ面白がってあのような記事を書いているわけではないので、
今後彼がどう変わっていくのかも楽しみです。
Posted by ちーず at 2006年11月16日 17:51
ぷんさん、はじめまして!

「てか」
おぉぉ!
私も今goo辞書を引いてきました。
手下を「てか」と読むのですね。
てっきり子供たちの流行り言葉かと思いました。
「子分」にするって感じかな。
この方がもっと使わないか。(笑)
健太らしい、照れ隠ししながらの温かい言葉でした。
教えて下さりありがとうございます!
Posted by ちーず at 2006年11月16日 17:56
ちーずさんこんばんは、さきの展開が読めませんが考えさせられるいいドラマですね!

波多野の報道について考えました、たしかに彼がしていることは雑誌を売るための仕事で世間に知らせる役目の人間です、そして戦地の内情や子供の飢えなどを目の当たりに見てきたので日本の子供たちが幼稚で裕福にみえるのは解ります、ただ彼が思っているほどの正義感が見えてこない(今までの役のせいかも)静香のスキャンダルや売り上げ目的に書いた記事は智志との戦いに繋がらないように思えます。

いつも思いますが、マスコミのあり方伝え方によって昨今のいじめ自殺や校長の自殺などが増えているような気がします、逃げ道を考えた人間が報道どうりに同じ道を辿るのが許せません、理由や方法を報道しすぎでは?

っと脱線しましたが、校長や香子の考え方が素適な結果をもたらすことを期待したいです、少なくても教頭たちみたいに排除することだけ考える教師よりも自分の教え子の事を最優先に考えてくれる人でないと本音で相談できませんよね!
Posted by けた at 2006年11月16日 20:41
もうすでに回答が出ていますが、健太君の「手下(てか)にすっからさ!」・・・台詞を聞いたとき、「自分も大変なのに何てやさしさと強さを持った子なんだ」と感動しつつも、「時代劇ファンかよ!」と突っ込みを入れてしまいました。
時代劇ではよく「手下(てか)にする」と出てくるのですよ(^^ゞ

雑誌をトイレの個室で読んだ生瀬さんがいつも持ち歩いているであろう子どもたちの写真を取り出してせつなげな眼で見たときも、その写真が映ったら・・・その表情の写真かよ!と笑ってしまい、切ない話だからこそ、時折空気抜きのようなシーンが挿入されているのかな?と思います。
いえ、写真はまあ、確かに、「姉弟があんなに屈託なかった頃はがつい最近のはずなのに、今では遠い昔に感じる。姉弟がこのように屈託ない表情でおどけてくれる日は来るのだろうか」と思わせてもくれるのですけどね(苦笑)
Posted by rino at 2006年11月17日 12:09
こんばんは。コメントありがとうございます!

★けたさん★
確かに、波多野から正義感が見えてきませんね。
彼は彼で、ぶつける場所のない思いに、潰されかけているのかも。
マスコミに生きる人間として、立ち直ってくれると
嬉しいですね。

★rinoさん★
ありがとうございます!
時代劇では良く使われる言葉なのですね。
勉強になりました!
案外忠彦が時代劇ファンだったりして。(笑)
Posted by ちーず at 2006年11月18日 20:49
健太「おれ、手貸すから。」
Posted by いがらし at 2006年11月22日 18:05
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