2006年11月18日

セーラー服と機関銃 第6話

『目高組の解散!!』

武(田口浩正)の次に金造(山本龍二)の命までも奪った浜口組。
刑事・黒木(小市慢太郎)も浜口(本田博太郎)とグルだった!
さらに、真由美(小泉今日子)は泉(長澤まさみ)に、浜口の探している
ヘロインは自分が持っていて、太っちょの正体は政治家であり
真由美の父である三大寺一(緒形拳)だと告げる。
「ヘロインを持っていたのが・・・真由美さんで・・・
 お父さんが、太っちょ?
 何で!?・・・なんで!?」泉が問い詰める。
「違うの。聞いて!」

その時、組に銃が打ち込まれる。
咄嗟に泉を庇う佐久間(堤真一)。
真由美は事務所を飛び出し・・・。「やめて!!」
組に乗り込もうとする浜口組の前に飛び出す真由美。
柴田(中野英雄)が真由美に銃を向ける。
「待て!
 太っちょの娘だ。」
黒木(小市慢太郎)が止める。

浜口組が帰っていくのを見つめる真由美。
泉が組の外に駆けつけると、真由美の姿はもうなかった。
「真由美さん・・・。」

泉は獣医に健次(中尾明慶)の怪我の手当てをしてもらう。
「ここは、動物病院なんで、明日には出ていって
 もらえますでしょうか。」獣医が言う。
第一話に出てきた獣医さん。演じているのは温水洋一さんです。

事務所の現場検証。
英樹(福井博章)は警察に必死に黒木がグルだと訴えるが、
「うちの黒木からは、捜査中に部下の稲葉を、何者かに
 殺害されたという報告があがってきています。」
と相手にしてくれない。
「ヤクザな俺たちが、何を言っても無駄だ。」と佐久間。

佐久間と泉は真由美の店を訪ねていくが、店は閉店していた。

英樹と健次は武と金造の遺影を見つめる。
健次の手には思い出のハーモニカ。
そこへ、佐久間と泉が戻ってきた。
英樹が三大寺真由美から届いた手紙を渡す。

『ごめんね。
 あなたの大切な人たちを巻き込んじゃって。
 私の父、太っちょと、目高組には手を出さないでと
 約束したんだけど、あの人はやっぱりそんな約束を
 守ってくれるような人じゃなかった。
 何で私がヘロインを持っていたかって言うと、
 私、あなたのお父さんが出張に行った日、
 空港の喫茶店で待ち合わせしてて・・・』

「真由美、もし、僕に何かあったら、」
「娘のことを頼むでしょ?
 子離れしないんだねー。」真由美が貴志をからかう。
「じゃあそろそろ行くよ。」
イスにかけておいたジャケットに手を伸ばすと、
コインロッカーの鍵が落ちる。

『その時、お父さんのポケットに、
 誰のものかわからない空港のコインロッカーの鍵が
 入っていたの。』

「あとで、交番に届けといて。」
貴志が真由美に鍵を渡す。

『そのあとすぐ、お父さんが亡くなって、
 何か、すごく嫌な予感がして、
 コインロッカーを開けてみたの。
 そこに、ヘロインが入ってた。

 どうして警察に届けなかったかっていうと、 
 あれを見て、私の父、太っちょの顔がよぎったから。
 もし、太っちょが関わっていたら、
 あなたが危ないと思って、
 もしもの時に、あなたを守る切り札にする為に、
 別の場所に隠しておいたの。

 でも、私の考えが甘かった。
 本当にごめんね。
 
 何であの鍵がお父さんのポケットに入っていたのか、 
 誰に何の為に殺されたのか、
 いまだにわからない。
 けど、太っちょが関わっていた以上、
 私は、自分なりの決着を付けるつもり。
 
 太っちょは、新宿モノリスビルの30階にいます。

 真由美』

「太っちょのヘロインの為におじちゃんまで殺されたんだよ!
 太っちょのせいで!!」と健次。
 敵は俺が討ってやる!」と英樹。
「お前が行かなくても、向こうから潰しに来る。
 もう、全部知っちまったんだ。
 俺たち全員が標的だ。」と佐久間。
泉は真由美の手紙を握り締め・・・

「太っちょに会えませんか?」
泉の発言に驚く三人。
「相手は、政治家という力を利用して、
 浜口と黒木を操っているような男ですよ!」
「他に方法なんてないじゃないですか!」

新宿モリノスビル駐車場。
三大寺を乗せた車の前に、目高組の4人が立ちはだかる。
「目高組八代目組長、星泉です!
 お話があります。三大寺一さん。
 いえ・・・太っちょさん!!」

三大寺の事務所。
「あのヘロインはそちらがお持ちなんですよね。」と泉。
無言のまま微笑を浮かべる三大寺。
「いいことだとは思いませんけど、
 ヘロインと太っちょさんのことは誰にも言いません。
 ですから、目高組に手を出すのはもう辞めていただけませんか!」
「何とか言え!」と佐久間。
「さっきから、何の話ですか?」と三大寺。
「え・・・」と泉。
「バカにしてんのか!」と英樹。
「おじちゃんと武さんを殺しただろ!!」と健次。
「申し訳ないが、これから国会なんだ。」
そう言い、事務所を出て行こうとする三大寺に、佐久間が小刀を
突きつける。
「俺たちは国会議員三大寺先生と話しているんじゃねー。
 太っちょと話してる。」
「5キロのヘロインって、人の命より重いんですか?
 教えてください! 
 人の命より重いものなんてあるんですか!?」と泉。

「麻薬を無くすには、どうしたらいい?」と三大寺。 
「麻薬に溺れる日本の体質を変えるには、
 強いリーダーが必要なんです。」三大寺の秘書が言う。
「ヘロインは、上に昇るための、裏金ってことか!?」と佐久間。
「矛盾してる・・・。」と泉。

三大寺が笑みを浮かべ、部屋を出ていく。
「話はまだついてねーぞ!」
佐久間が追おうとすると、そこへ黒木らが立ちふさがる。
「黒木さん!」
「テメー、よくもおじちゃんを!!」

「お久しぶりです。」
「ずっと私たちを騙してたんですね!」
「すみません。仕事ですから。」
「私の父を殺したのもあなたなんですか!?」
「まさか!
 お父さんは本当に交通事故で亡くなったんですよ。」
「え!?」
「お父さんが麻薬の売人だったというのも嘘です。
 あの日、空港で今回のヘロインの取引があったんです。
 けど、直前になって、情報が警察に漏れてしまった。
 だから私は、張り込みをするふりをして、
 別の場所でヘロインを受け取り、空港のロッカーに隠したんです。
 稲葉君なら適当にごまかせると思ったんですが、
 太っちょの仕事ですから。
 念には念を入れて鍵を隠そうと思ったんです。
 それで、偶然入った喫茶店で・・・
 たまたま居合わせた男性のポケットに鍵を隠しました。 
 飛行機の時間はわかってましたから。
 (テーブルの上のチケットを確認)
 その前に回収すればいいと思って現場に戻ったんです。
 けど、そのあとお父さんは不幸にも事故に遭い、
 空港のロビーに現れなかった。」
「けど、あなたは誰かに背中を押されたって。」
「カマかけたのか!?」と佐久間。
「その時にはあなたのお父さんが、
 目高組の血筋の方だと知ってましたから。
 いろいろありましたけど、ヘロインが無事でよかったです。」
「良かった!?
 人を殺してよくそんなことが言えますね!!」
「警察に駆け込んでもダメですよ。
 私が警察です。
 今日はお引取り下さい。
 太っちょの部屋で撃つ訳にはいかないんで。
 そのうち、彼らがお伺いすると思います。」
「黒木さん・・・」
「あなたは組長なんかにならず、
 女子高生でいればよかったんです。」
「・・・」

目高組事務所。
「・・・私のせいですね。
 私が組長になって、ヘロインを持ち込んだから。」
「それは違います。」と佐久間。
「だってそうじゃないですか!
 佐久間さんが組長になってたら、
 太っちょとは無関係だったし、
 誰も死なずに済んだし、
 目高組はずっと楽しくやっていけたんです。
 私、最初は、佐久間さんたちに巻き込まれたって思っていました。
 でも、巻き込んだのは私のほうだったんですね。
 ・・・本当に、すみませんでした。」
泉は頭を下げ、飛びだしていく。

屋上で泣きじゃくる泉。
佐久間は泉がくれたお守りを見つめながら、
『佐久間さんと目高組は、私の家族なんです!
 家族を守りたいと思うことは、当然のことなんです!』
そう叫んだ泉の言葉を思い起こす。
泣きじゃくる泉の背中を見詰めながら、佐久間はお守りを
ぎゅっと握り締めた。

浜口組は黒木から、泉たちが太っちょのアジトにやって来たことを
告げる。
「あの方に何かあったら、私たちはおしまいですよ。」

目高組。
「すまなかったな。」と佐久間。
「やめて下さいよ。
 佐久間さんにまで謝られたら、
 ここまで目高組やってきた意味がなくなるじゃないですか。」と英樹。
「なくなればいい。
 お前たちは、新しい人生を歩んでくれ。」
「それって・・・一人で殴りこむつもりですよね!?」と英樹。
「水臭いこと言わないでくださいよ!」
「バカヤロウ!
 敵はもう浜口じゃねー。
 黒木でもねー。
 国会議員の三大寺だ!
 お前たちがかなう相手じゃねー!
 お前たちは、組長を守ってくれ。
 頼む。」
「ここまで来て一人でかっこつけてんじゃねーぞ!」英樹が怒鳴る。
「おじちゃんは俺の後ろに目高組見てたんすよ。
 だから俺にも命がけで守らせてくれよ!
 そりゃ三大寺から見たら俺たちなんてザコかもしれないけど、
 メダカだって死ぬ気になればサメやクジラに食いついて
 いくんっすよ!!」
「健次・・・」
「若頭!!」
「・・・生きて帰れるかわかんねーんだぞ。」

屋上で泣いている泉に、健次が努めて明るく声をかける。
「くーみちょう!一緒にやりません?」
健次が人懐っこい笑顔で花火を見せる。
「花火なんてしている場合じゃ・・・」
「付き合ってやってください。」と佐久間。

楽しそうに花火を振り回す健次と英樹。
佐久間は線香花火を選ぶ。
泉もぼんやりと花火を見詰める。
楽しい雰囲気を作り、泉を元気付けようとする健次と英樹。
そんな泉が笑ったのは、佐久間が地味〜に線香花火をしている姿だ。

「みんなで告白大会しません?
 自分の花火が消えるまでに、秘密を一つ告白するんです。」
「何でですか?」
「何でかっていうと、俺みんなに聞いてもらいたいことが
 あるんですけど、一人じゃ嫌だから。ね!いいでしょう!?」

まずはじゃんけんで負けた英樹の番。
「実は俺さ、元族で、先代に拾われたんですけど、」
「そんなの全然秘密じゃないっすよ。」と健次。
「いいから聞けって!
 もちろん、先代には感謝してるし、すっげー尊敬してるんすけど、
 実は、今の組長は、かなり、好きっていうか。」
「え・・・」
「最初は組長になること許せなかったし、
 武器持つなって言われてムカついたりしたけど、 
 なんつーか俺、バカだから、上手く言えないけど、
 攻めるより、守る方がカッコイイって教えてくれた組長が、
 今は大好きっす!
 以上!」
「英樹さん・・・。」

次は、健次の番。
「俺は、高校のときに日本の教育に疑問を感じて
 引きこもったんだけど、」
「いじめられただけだろう。」と佐久間。
「まあいいじゃないっすか。
 そんで、学校なんてほとんど行ってねーからさ。
 だから組長が学校と組の二足のわらじを履くって言った時、
 極道舐めんなって思ったし、
 何贅沢言ってんだってムカついたけど、
 組長は両方ちゃんとやってた。
 だから俺、組長のことマジで尊敬してました。
 本当、俺たちの組長になってくれて、
 ありがとうございました。
 ちゃんと、これだけは言っておきたかったんです。」
「健次さん・・・」

続いて、泉の番。
「私は・・・

 いつもワケわかんないことにムカついて、
 長渕ならこうするって、怒鳴ってばかりいる、
 坊主頭の人が好きでした。

 そこにノリだけで乗っかって、
 一緒に騒ぎまくってる、
 金髪の人が好きでした。

 いつも汗かきながら、パソコンを叩いている、
 海坊主みたいな人が好きでした。

 小さな扇子に、筆でいつも熟語を書いている、
 顔の長いおじさんが好きでした。

 たまにしか笑わなくて、
 ちょっと感覚がずれてる、
 しかめっ面の人が好きでした。

 目高組の、5人の変な男の人たちが、
 私の初恋なんです。
 本当なら、出会わなかったような人たちだけど、
 そんな不器用な5人に、私は会えて良かったって思ってます。
 みんな・・・・大好きだから。」

泉の言葉に堪えきれずに泣き出す健次。
英樹も俯き、佐久間は必死に涙をこらえる。

「泣かないで下さいよ。」

そして最後に佐久間が語る。
「私はいつも、カタギの人にだけは迷惑をかけちゃいけないって、
 誓って生きてきました。
 けど実は、それをいつの間にか破っていました。
 組長こそ、カタギの人だったんです。
 先代の組長の遺言とはいえ、女子高生だった組長に、
 八代目をお願いし、人生を変えてしまいましたね。」
「別に、後悔なんか。」
「さっき、私たちを巻き込んだとおっしゃいましたが、
 あれはやっぱり逆です。
 巻き込んだのは、私たちです。
 それなのに、こんなヤクザな私たちを好きになっていただき、
 今日まで付き合っていただいたことに、感謝します。」
「今日までって・・・」
線香花火がジュっと音を立てて落ちる。

「今日を持って、目高組を解散させて下さい。」と佐久間。
「足洗って、カタギになるんです。」と英樹。
「ヤクザなんてやってると、命狙われるし。」と健次。
「いいですね。お嬢さん。」
「お嬢さん!?」
「二度と、組長とは呼びません。
 ありがとうございました。」
「ありがとうございました。」
佐久間が、健次と英樹が、泉に頭を下げる。

6人の集合写真を見詰める英樹と健次。
「初恋かー。
 最後にあんな告白されるなんて。」と健次。
「ケン坊お前、まだ19だったよな。」
「来月で20歳になります。」
「そうか。」
「なんですか?」
「お嬢さんには、ずっと笑顔でいてもらいてー。
 それが叶うなら、喜んでこの命くれてやるよ。」
「俺も。おじちゃんが俺を守る為に盾になってくれたように、
 お嬢さんの盾になりたいって、今思ってます。」
「強くなったな。
 もうケン坊じゃなくて健次だよ。」
「大丈夫ですよ、俺。
 組長がくれたお守りがありますから。」
2人がお守りを握り締める。
「俺たち三人で殴りこんだら、
 お嬢さんさ・・・」

佐久間が泉を学校に連れていく。
「ちゃんと休学届け、撤回して下さいね。」
「目高組は本当に解散するんですか・・・。」
「もう、解散したんです。」
「でも、」
「浜口組にも、この旨伝えておきます。
 カタギになっちまえば、お嬢さんには手を出しませんから。」
「浅草のシマはどうなるんですか?」
「知り合いの組に引き継いでもらいます。」
「佐久間さんはどうするんですか?」
「表の世界に行きます。いい機会ですから。」
「・・・私は、」
「お世話になりました。お嬢さん。」
そう言い佐久間が歩き出す。
「私はまだ一緒にいたいんです!!
 目高組を解散するなんて私のためですか!?」
「いえ。私たちの為です。」
「私を一人にしないで下さい!」
「・・・」
「目高組に戻ります!!」
学校に背を向ける泉の腕を乱暴に掴む佐久間。
「裏の世界に戻ってどうすんだ!!
 世間からはみ出して、カタギに軽蔑されて、
 負け犬呼ばわりされる、ヤクザの世界に戻ってどうすんだ!!」
「目高組には誇りがあるじゃないですか!」
「それでみんな死んだんだ!!
 武にしろ、金造さんにしろ、ゴミのように死んだんだ!
 これが現実なんだ!!」
「・・・」
「・・・わかって下さい。
 では・・・お元気で。」
去っていく佐久間の背中を見詰める泉。
「佐久間さん!!」
泣きそうな声で叫んでも、佐久間は振り返ることなく立ち去った。

それは、彼らの一世一代の大芝居だった。
男たちは泉を、組を守るため、命を捨てる覚悟を決めたのだ。

目高組の看板に触れる佐久間。

その頃事務所では、健次と英樹ははっぴに着替え、
机に銃を並べ、佐久間の帰りを待っていた。
足音が聞こえると、2人はうなずき合う。
「どうぞ。」健次が佐久間にはっぴを渡す。
「無茶だけはするなよ。」
佐久間に言われ、2人がうなずく。

佐久間が着替えようと後ろを向いたとき・・・
「すいません!!」
英樹は銃で佐久間の頭を殴り、気を失わせる。

学校の屋上で、組員一人一人の顔を思い出す泉・・・。

モリノスビル地下駐車場。
柱に隠れる英樹と健次。
健次はバンダナで銃を手に巻きつける。
火が付くかどうかライターを確認する英樹。
「どうなるかわかんないから先言っておきますけど、
 本当お世話になりました。」
「健次・・・
 実は俺さ、死ぬの怖いんだ。」
「え!?」
「夕べから、体震えてんだよね。
 夏なのに寒くてさ・・・。
 でも・・・死ぬことより、一人ぼっちになるのは
 もっと怖い。」
健次はそう言い、お守りを握り締める。
「守んなきゃな。」
「・・・はい。」

三大寺が駐車場に姿を現す。
「来た!」
「健次。
 天国でも地獄でもどっちでもいいけどよ、
 金さんと、武さんと、また目高組作ろうな!」
「はい!!」
二人の男たちが、叫び声をあげながら三大寺目がけて突進する。
三大寺まであと少し、というところに、黒塗りの車が割り込む。
微笑みながら自分の車に乗り込む三大寺。
慌てて三大寺を乗せた車を追う英樹と健次。
割り込んできた車のドアが開く。
銃を握り締めた手が、次々と姿を現す。
それに気付いた健次は「アニキー!!」と叫びながら
英樹を追う。
その声に英樹が振り返る。
何発もの銃声。
そして・・・
健次が自分の盾になり、倒れていく。

健次のはっぴが真っ赤に染まっている。
「健次ー!!」

佐久間が意識を取り戻すと、事務所に二人の姿はなく・・・。
テーブルの上にはメモが。
「ばかやろう!!」佐久間が走る。

「健次・・・しっかりしろよ・・・。」
「アニキ・・・
 く・・組長の、盾になるつもりが・・・ 
 アニキ守っちゃいました。」
そう言いながら人懐っこい笑顔を見せる健次。
「バカヤロウ!」
健次は静かに目を閉じる。
「・・・健次。健次!健次ーーー!!
 健次ーー!!」
その場に泣き崩れる英樹。

浜口組が集まってくる。
「テメーらなんか、俺一人で充分だ。」
英樹はそう言い、浜口組に向っていく。
銃を向ける柴田。
「撃てよ。ほら、撃ってみろよ。」
英樹はそう言いはっぴを広げる。
彼の腹には、ダイナマイトが何本もくくりつけられていた。
そして、英樹の手にはライター。
それを見て後ずさりする浜口組。
「幸せなんだよ。俺たちは。
 ヘロインみたいな、くだらねーもんが大事なお前らには
 わかんねーだろうけどな!
 命より重いものなんてねー!
 そう言ったお嬢さんが、
 守るべき人がある俺たちは、
 テメーらなんかより、ずっと幸せなんだよーっ!!」
英樹はそう叫ぶと、導火線に火をつけようとする。
だが、火はつかなかった。
「ガス・・・」

英樹の背中を刺す蘭丸(丸森 廉)。
「・・・そりゃあ・・・ねえだろう。」
英樹が小刀を振りかざす。
だが、浜口組の組員が次々と英樹を刺していく。
「カッコ悪いじゃねえか・・・。」
英樹はそう言いながら、健次の隣りに倒れていった。
「みんな、大好きだったから・・・。」
泉の言葉を思い出しながら・・・。
「組長・・・」

モリノスビルの駐車場から、黒塗りの車がスピードを上げて
出ていく。
それを見た佐久間が駐車場へと急ぐ。
「英樹!健次!!
 おい!おい!!
 おい!!起きろ!おい!
 目を開けろ!おい!!」
健次の指が少し動く。
「健次!健次!!」
「・・・アニキは・・・アニキは無事ですか?
 アニキは?」
「・・・ああ、ああ。無事だ。ピンピンしてる。
 お前のお陰だよ。」
「アニキと、佐久間さんで、組長守って下さいね。」
「何言ってんだ!三人で守るんだろう!?
 だからお前も生きるんだろう!?」
「天国か、地獄かわかんないけど、
 目高組作って待ってますね。」
健次は涙ぐみながらそう言うと微笑み、そして息を引き取った。

「バカヤロウー!!」
健次を抱きしめ、英樹の頭を撫でながら号泣する佐久間。
「何で俺だけ残した!
 俺より先に死んでどうすんだよー。、
 バカヤロー!
 バカヤロー!」
佐久間が泣き叫ぶ・・・。

学校帰り、泉は目高組事務所にやって来る。
まだ看板があることを喜ぶ泉・・・。

事務所には佐久間がぼんやりとイスに座っていた。
「あの、佐久間さん。
 やっぱり私、みんなと別れたくないんです。
 目高組は解散しても、英樹さんや健次さんとは一緒に。」

その時泉はテーブルに置いてあるメモに気付く。

『佐久間さん
 組長のことお願いしますね。
 英樹、健次』

仏壇の前には、英樹と健次の遺体が・・・。
「・・・うそ・・・。
 うそでしょう!嘘だって言ってよ!!
 だって解散するって・・・。
 カタギになるって・・・。
 表の世界に行くって、そう言ったじゃない!」
「私を置いて・・・先に行ったんです。
 最後まで、裏の世界にいることを望んだんです。」
「だからって何で死ななきゃいけないんですか!?
 裏の世界でも一生懸命生きてきたじゃないですか!
 悪いこと何もしてないじゃないですか!
 どうして死ななきゃいけないんですか!!
 これじゃ・・・どっちが裏か表だかわかんないよ!!」
二人に覆いかぶさり号泣する泉。

涙をぬぐい、泉が立ち上がる。
そして6人の集合写真を見詰め・・・
「警察に連絡します。
 二人をこのままにはしておけませんから。」と佐久間。
「ヘロインなんてくだらないもののために・・・」
「お嬢さんはもう帰ってください。」
「私の愛した人たちが・・・」
「私たちのことは、もう忘れて下さい。」
「いなくなっちゃった・・・。」
「これで本当に、目高組は解散です。」
「それを決めるのは私です。」
「お嬢さん、」
「・・・いえ、私は、目高組八代目組長、星泉です。
 弔いとか、敵討ちとか、そんなくだらないものじゃないんです。」
「・・・」
「仁義を貫きたいんです。
 星泉として。」
「・・・」
「佐久間さん。
 私一度だけ、人の道を外れてもいいですか?」
「・・・命を懸けてお守りします、組長。」

「こんなはずじゃなかった。」

三大寺の指示で、黒木が浜口にヘロインを渡す。

「どうしてだろう。」

真由美はどこかへ向って歩いていく。

はっぴに着替えた佐久間と制服姿の泉が神棚に手を合わせる。

「この時の感情は・・・」

佐久間が銃を手に取る。
「組長。」
泉が、機関銃を手に取った。

「今でも思い出せない・・・。」

あと1話

※一部公式HPあらすじを引用しました。

久しぶりにドラマで号泣しちゃいましたよ。^^;

屋上の花火と告白大会。
男たちの考えていることがわかるから、もうここから涙。

そして駐車場のシーンでは、なんだかもう涙が止まりませんでした。
目高組の男たち、最高の演技を見せてくれました。

英樹役の福井博章さんの演技には、泣きながら笑ってしまったり。
でも、カッコ悪くなんかなかった。

目高組の男たちは、泉から、攻めるより守る方がカッコイイと教わった。
努力することを教わった。
時価何億もするヘロインよりも大切なものを見つけることが出来た。
人の命の重みを知ることが出来た。

ライターをガス切れにしたのは、制作者側が目高組には
人殺しをさせたくない、という思いがあったのかも。
もしかしたら、彼らは誰一人殺していないんじゃないのかな。

次週、最終回です。
みんな、はっぴ姿で亡くなっていきます。
佐久間もはっぴ姿になりました。
ということは・・・。

堤さん、中尾さん、福井さん、田口さん、山本さん、
みなさんの演技が素晴らしい!
そして長澤さんの、目からぽろぽろ涙をこぼすあの演技!
機関銃を握り締めたときの表情!

福井さんはこのドラマで知りました。
今後注目していきたいです。



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主題歌。星泉(長澤まさみ)さんが歌っています。
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キャスト
星 泉(長澤まさみ)

佐久間 真(堤 真一)目高組若頭
酒井健次(中尾明慶)目高組ナンバー5 もと引きこもり
西野 武(田口浩正) 目高組ナンバー3 もとSE
酒井金造(山本龍二)目高組ナンバー2 もと刑事
剛田英樹(福井博章)目高組ナンバー4 もと暴走族の頭
目高辰雄(桂 小金治)目高組・七代目組長。

1階住人(杉浦双亮)(360°モンキーズ)
           目高組の1階に住む謎の住人。
           常にバットを持っている。

岩倉智男(おかやまはじめ)赤川学園・世界史教師。 泉の担任
金田麗華(森本ゆうこ) 泉の同級生
常盤和子(井端珠里) 泉の同級生
小林朱美(谷 亜里咲)泉の同級生

黒木幸平(小市慢太郎) 警視庁組織犯罪対策本部組織犯罪対策第六課・
警部補
稲葉通男(井澤 健) 警視庁組織犯罪対策本部組織犯罪対策第六課・刑事

浜口 昇(本田博太郎)関東一帯を縄張りにしているヤクザの一大組織・
           浜口組の組長
柴田光明(中野英雄) 浜口組の若頭。金のためなら親も平気で裏切る。
森 蘭(丸森 廉)浜口組組員。浜口の小姓。

星 貴志(橋爪 淳)泉の父
真由美(小泉今日子)貴志の恋人と名乗る謎の女。

三大寺 一(緒形 拳)〈特別出演〉
          民和党所属衆議院議員。
          麻薬撲滅を掲げ、議員活動を行っている。
          次期、総理の座を…。


スタッフ
原作「セーラー服と機関銃」(赤川次郎著 角川書店)
脚本:いずみ吉紘
企画:伊與田英徳
音楽:河野伸
音楽プロデュース:志田博英
主題歌:星 泉『セーラー服と機関銃』(ビクターエンタテインメント)
演出:平川雄一朗・加藤新
プロデュース:石丸彰彦
制作:TBSテレビ
製作:TBS


長澤まさみさんの主な出演作品



堤 真一さんの主な出演作品


この記事へのコメント
ちーずさん、おはようございます。
金曜日は泣き疲れです(笑)。

今回の目高組には私もかなり号泣してしまいました。
みんなかっこいいんですもん!!泣
裏裏といって自分達をダメな人間みたいに言ってますけど
表にだってこんなステキな人たちはそんなにいないですよね。
Posted by yoo-chan at 2006年11月18日 08:38
ちーずさんこんばんは、花火の告白のシーンは素晴らしかったですね!あんなに人を愛していると照れることもなく言うセリフに違和感がなく家族という絆で結ばれていることがスンナリはいってくる演出は見事でした、いままでキレキャラだったヒデの笑顔が素適でしたね。

私一度だけ、人の道を外れてもいいですか?は凄いセリフでした、泉の愛した男たちへの想いがつたわってきました。
Posted by けた at 2006年11月18日 19:34
こんばんは。コメントありがとうございます!

★yoo-chanさん★
>金曜日は泣き疲れ
わかります!二本とも、きましたよ。^^;
目高組の彼らを見ていると、何が表で何が裏なのか
わからなくなりますね。
表で堂々と正義を語っている三大寺。
私欲の為なのか、三大寺に手を貸す黒木。
あのあたりの人々がどんな結末を迎えるのかが
気になります。

★けたさん★
>私一度だけ、人の道を外れてもいいですか?
あのセリフの時の、泉の険しい表情と、
瞳からあとからあとからあふれ出る涙。
長澤さん、素敵な女優さんです。
次週はとうとう佐久間さんが!?
映画版のあの名台詞は、あるのでしょうか!?
Posted by ちーず at 2006年11月18日 20:15
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