2006年11月19日

東京タワー オカンとボクと、時々、オトン

筑豊出身の中川栄子(田中裕子)と雅也(大泉洋)は、
強い絆で結ばれた母子だった。
東京で一緒に暮らし始めたふたりは、いつの日か一緒に
東京タワーに上ろう、と約束していた。
しかしその約束は、ついに果たされることはなかった――。
 
栄子は若いころ、炭鉱の閉鎖ですっかりさびれた筑豊の小さな町・
野辺山の駅前にある食堂で働いていた。
優しく穏やかで、面倒見がよく、そのくせお茶目な一面もある栄子は、
近所の誰からも愛される女性だった。

1964年、炭鉱の町・筑豊。
子どもを背負いながら、食堂で働く栄子。
いつの時代も母は強し。


栄子の実家で、祖母の種(加藤治子)と3人で暮らしていた
11歳の雅也(神木隆之介)は、そんな母親のことが自慢だった。「3、2、1、ドーン!」
サイレンに合わせて、爆破と共にジャンプする子供たち。
雅也役の神木君、大きくなりました。(笑)


父親の弘治(蟹江敬三)は小倉で仕事をしているというが、
雅也は父親が何の仕事をしているのかすら知らなかった。
雅也は、粗野で酒癖が悪く、やることなすことすべてが無茶苦茶で、
時折フラッと野辺山にやってきてはもめごとを引き起こす父親のことが
嫌いだった。
雅也は絵を描くのが好きだったが、その才能がどうやら父親譲り
らしいことも嫌だった。

その当時、栄子は、弘治との離婚を決意し、彼に離婚届を
突きつけていた。
が、弘治が離婚届を紛失したとかで、その話はいつの間にか
うやむやになってしまう。

離婚決断した栄子を励まそうと集まった栄子側の親戚。
雅也が引き当てた”一等”の景品、ヒゲメガネをつけて
「月が出た出た♪」と踊って、豪快に笑う栄子。
笑う門に福来る!って思いたくなる笑顔です。
このヒゲメガネが、重要なアイテムになっていくんですね。


またあるときは、栄子と雅也が小倉で弘治と一緒に暮らす、
という話もあったが、弘治の気が変わったらしく、
それも立ち消えになっていた。

せっかく友達と涙ながらの別れの会を開いたのに!

雅也には、そんな母と父の関係が理解出来ないでいた。

雅也が中学校に入学してまもなく、種が他界した。
種は、栄子の姉・信枝(松金よね子)、栄子、そして妹の
法子(大塚寧々)の3姉妹を女手ひとつで懸命に育ててきた
働き者の女性だった。

通夜の日、雅也は、栄子も寂しいだろう、などと他人事のように言う
弘治に噛み付いた。
が、弘治は、そんな雅也のことを相手にしなかった。
そのとき雅也は、弘治より立派な男になってやる、と固く決意していた。
 
30歳になった雅也は、東京で暮らしていた。
雅也は、絵描きになると決意して上京したものの、定職につけず、
アルバイトで食いつなぐ毎日。
大学時代の友人で、同じく無職の榎本(佐藤隆太)と方南町にある
アパートで暮らしていたが、家賃すら払えない状態だった。

ある日、そんな雅也の元に、幼なじみのバカボンこと春夫(塚地武雄)が
転がり込んできた。
バカボンが上京してきたのはこれで二度目。
ダンサーを目指して上京してきた前回同様、今回も、映画に感化されて
東京行きを思い立ったらしい。
雅也の幼なじみでちゃんとした職についているのは、銀行員になった
前野(岡田義徳)だけだった。
 
そんな折、雅也たちは、アパートの大家(樹木希林)から、
家賃滞納を理由に部屋を追い出される。
滞納していた家賃は、栄子が払うことになったのだという。
それを聞いた雅也は、情けない思いでいっぱいだった。

バカボンは帰郷したものの、住む場所がなくなってしまった雅也と
榎本は、仕方なく公園で寝泊りするようになった。

公衆電話から電話をかけ、母にお金を送ってくれと頼む雅也。
5ヶ月家賃滞納した家賃も、大家が実家に電話をし、
母親が払ってくれていたのでした。

長島のポスターに、「ジュリー!!」とやりかける大家役の
樹木希林さん!
知っている人、少ないかな?
田中さんが主演だから、サービス!?


そこで出会ったのが、たまたま公園で昼食をとっていた
真沙美(広末涼子)という女性だった。
真沙美は、東京タワーで案内係をしているのだという。
彼女との出会いがきっかけで、いまの生活から抜け出す
決意をした雅也は、必死になって働き始める。

恋の力ってすごい!
ホームレスになっていた雅也は、彼女との出会いで
生まれ変わったように必死に働きだします。

 
同じころ、栄子は、地方の病院に入院していた。
栄子は、ガンに侵されていたのだ。
幸い、手術は成功し、術後の経過も良好だった。
法子は、栄子のことを雅也に知らせようとするが、
彼に連絡を取ることが出来ずにいた。

癌を患い入院しても、ヒゲメガネで看護師さんを笑わせる栄子。
気丈な女性です。
 

イラストの仕事もするようになった雅也は、真沙美に金を借り、
笹塚にある古い家を借りて新しい生活を始めることになった。
榎本も一緒だった。
雅也は、それを知らせようと、バカボンに電話するが…。

そこで雅也は、母の病気のことを初めて知る。

母の病気のことを知った雅也が実家へ帰る。
心配でたまらず、手をぎゅっと握る雅也。
彼の手には爪が食い込み、血が滲むほど・・・。

そんな不安を吹き飛ばすように、雅也との何十年ぶりの再会に、
家に戻り、あのヒゲメガネをかけておどける栄子。
「おぅ。ご無沙汰しております。」
息子の顔を両手で包み、「お帰り。」と微笑む。

母の笑顔が素敵でした。

親戚と、親しい人たちで店に集まっていると
突然オトンもやってくる。
退院したことを知らずに医者を殴ってしまったと、
相変わらず乱暴なオトン。

でも、オカンのことが心配なんですね。不器用な男です。
それに、息子が絵を書いていると知ると、
自分の才能を受け継いだ、と上機嫌に。(笑)


「オカン。東京に来んね。
 東京来て、一緒に住まんね。」

息子のこの言葉、母は嬉しかっただろうなぁ。
オトンとは、いつの間にか離婚していたオカン。
栄子は東京へ行くと即決。
この時の穏やかな、幸せそうな笑顔も素敵。


東京タワーの下。
「これが見たかった。
 ちょっと、登ってみんね。」と栄子。
「また連れてきてやんね。まず家行こう。」

ぬか床をかき回せながら、
「台所、誰が片付けてくれたと?」
女性の出入りがあることに感づき、栄子は嬉しそう。

ここにずっといていいのかと、息子に遠慮がちに聞く栄子。
「もし、おかんが死んだら、」栄子が言いかける。
「死にゃせんよ。」
「うん。じゃあ、あとで、眼鏡踊りを披露せねばいかんかね。」

東京にも、あのメガネを持ってきたんですね。この時の笑顔も素敵。

「よろしくお願いします。」
イスにちょこんと正座して挨拶。

原稿を取りに来た出版社の人間に、食事を振舞う栄子。
担当者も困惑顔。

貯金を叩いて息子に柔らかいベッドを購入する栄子。
雅也の収入も安定してきた。
栄子と真沙美はすっかり打ち解け、いい感じ。

そして、雅也の家にはいつも人が集まるようになっていた。

目的は栄子の笑顔と食事かな。
人の集まる家。素敵です。
社長や編集者の人間、外国人まで!


雅也は母に、うさぎをプレゼント。
「佐々木さんの二代目!」と大感激してウサギにキス。
写真が趣味な雅也の上司がパチリ。

何の予定もないのに、誰か来るかもしれないからと、
大勢の人数の食事の準備をする栄子。
「もったいない。ここは田舎じゃないんだから」と呆れる雅也。
「ここは俺のうちやけ!」つい怒鳴ってしまった。
「やっぱり、おかんが東京に来たのは、迷惑だったんじゃ・・・」
「そんなことなかね。」
「オカンはもう、行くとこなかけ。
 帰る場所もなかけ。」
「わかってるよ。」
「悪いとは思うとるけ。」
「・・・榎本に電話するか。
 みんな喜ぶけ。作ってやったらよか。」

息子に頼る母。昔と立場は逆転です。
雅也が迷惑そうでないところが、母の視点からみると嬉しい。


そんな中、栄子の癌再発。
医者の説明を聞く雅也は、
「ショックを受けるといやなんで」と、告知しないことに。

栄子と台所に並ぶ真沙美。
「東京タワー、来てくださいよ、一回。
 案内しますから。
 雅也さんも、一回も登ったことないんですよ。
 オカンと登る約束だからって。」
「うち・・・あんたにもらってもらいたいものがあるとよ。」
「え?」
「うん。」

栄子はこの時は、まだ真沙美に指輪を渡せませんでした。

「あんたに言うとかなきゃならんことがある。
 オカンが死んだらね、」
「・・・いきなり何言うとると!」
「葬式をね、するときによ、
 互助会の書類があるったい。
 そこに連絡しなさいね。」
「何十年後の話を、」
「オカン・・また、癌なんよ。」
「何言っとる。
 そういうの、素人の浅はかさ言うんよ。」
「隠さんでよか。一度やっとるけ、うちにはわかるとよ。
 二代目の世話はちゃんとしてね。」
「そりゃオカンの仕事やろが。」
「あんたも不規則やけ、一回病院で見てもらえ。」
「俺は大丈夫たい。」
「オカンに何かあったら、床の間のあの箱開けてね。」
「そんなくだらないこと言ってないで。」
「一応、オトンにも連絡して。」
「このご飯美味かね。
 オカン、食べんね。」
「なんかつっかえて、食べられんとよ。」

病院。
「よう、チビ。」小倉から父親が出てくる。
「胃がんみたいばい。」
「病室は、相部屋か?」
「6人部屋たい。」
「個室に移されたらもういかんぞ。長くはもたん。」
「何の話!?」
「ちょっと、顔見てくるかのう。」
「今検査中。」
「そうか。
 あー俺育毛剤でな、ほんとに毛が生えてきたぞ。」
「なんの話!?」
「俺の毛たい!」

オカンの「もう切りたくない」という訴えに背を向け、
タバコを吸いに出るオトン。
雅也は、もっと話すことがあるだろうにと文句を言うと、
「オカンにはわかってるからいいんよ。」

夫婦(元ですが)にしか通じないことってありますよね。
乱暴な人なんだけれど、栄子のことが心配でしかたがない、
というのが伝わってきます。


手術をするか、抗がん剤治療にするか、悩む雅也・・・。

ファミレス。雅也は真沙美に言う。
「いろいろ、考えたんだ。俺たちのこと。
 なんか、頭の中いっぱいでさ。オカンのことで。
 猛烈に不安なんだよな、やっぱり。
 小学1年の頃かな、オカンと、知らないおじさんと三人で、
 ヘルスセンター行ってさ。
 オカンと、そのおじさんだけで、どっか消えちゃって。
 すごく不安で・・・嫉妬して・・・
 ヘルスセンター、こぶし握り締めて、ウロウロして、
 気が付いたら、手のひらから血が出てた。」
「よく・・わかんないんだけど。
 それと、今のことと、どう関係あるの?」と真沙美。
「同じなんだよ。今も。
 ずっと、オカンは、俺だけのものだった。
 俺も、オカンだけのものだった。
 で・・・今また、そういう・・・
 だから、真沙美のこと、」
「・・・別れたいってこと?
 私と、別れたいってこと?」
「別れたいっていうか・・・
 考えられない・・・っていうか・・・。」
「・・・悔しい・・・。
 なんか・・・すごく、悔しい。」

抗がん剤治療の副作用に苦しむ栄子。
雅也も毎日一生懸命母の看病をする。
ベッドの横には、うさぎのぬいぐるみにあのヒゲメガネ。

自分は苦しい状態なのに、雅也の友達が見舞いに来れば
お腹は空いてないかと気遣う。

抗がん剤治療をやめれば、あと一月の命と医師に宣告され
雅也は苦しむ。

真沙美が栄子の見舞いに来る。
「あんたは、本当の娘のような気がする。」
「嬉しいです。とっても。」
「あの・・・ちょっと、お願いがあるとやけど・・・
 これを、貰ってもらえんやろか。
 うちが、使ってたものなんやけど・・・。」
「そんな、大切なもの・・・私、いただけません。」
「貰って下さい。
 あの子がマーちゃんみたいないい子見つけて、
 うちは、オカンとして、本当にほっとしておるけ。」
「・・・」
「・・・うん?二人で、仲良うやりよるてやろ?」
真沙美が笑顔で頷く。
「あの子、うちの看病やらで時間がなかけ、
 我慢してやってね。
 けど、うちが保証する。
 マー君と、マーちゃんは、本当にようお似合いやけん。」
「そんな・・大丈夫です。
 本当に仲がいいんですから、私たちは。
 ・・大事にします。
 大事にしますから、私にください。その指輪。」
栄子は真沙美に、自分の結婚指輪をプレゼント。

そこへ、雅也たちがやって来た。
気まずそうな二人。
でも真沙美は雅也とのことを栄子に悟られないよう笑顔で接する。

医者からの外出許可。
栄子は妹たちと、温泉に一泊旅行することに。

刺身を食べ、花札で遊んでいる、と温泉から報告の電話に
嬉しそうに笑う雅也。

だが、栄子の容態が急変する。

手伝いに来ていた社長が雅也に言う。
「おい。・・・あのウサギ、死んでるんだけど。」

そこへ、電話が鳴り響く。
榎本が雅也の代わりに出る。
雅也はその内容を察して出かける支度を始める。
「先輩・・・」
「言わなくていいよ。」
「お母さん倒れて救急車で病院に運ばれたって。」
「言わなくていいって。
 刺身なんか食べるから・・・。」

病院。
母は前にいた病室にいなかった。
一つ一つカーテンを開き、母を捜す雅也。
他の相部屋の部屋も、焦りながら次々と探していく。

映像が子供時代の雅也に切り替わったのは、
母親が全てだったあの頃に戻っていたからなんでしょうね。


栄子は個室にいた。

「個室に移されるときは危ない時」
オトンは以前そう言っていました・・・。


母に付き添う雅也。
「いつ来たん?」母が目を覚ます。
「ずいぶん前から来とった。」
「やっぱり、家の方がいいなー。
 でも、今は、マー君のおるところが、
 オカンの、うちやけん。」
雅也が頷く。
カーテンを開くと、すぐそばに大きな東京タワーが
美しい光を放っている。
白いカーテンが赤く染まる。
雅也の指先には、血が滲んでいた。

雅也が病室を母の姿を探し回っていた気持ちは、
子供の頃、母が知らないおじさんと消えてしまったときと
同じ様に、不安で、心細かったんですね・・・。


栄子の病室には、たくさんの人たちが集まって賑やかに過ごす。
真沙美もやって来て、指輪をはめた手で栄子の手を握る。
嬉しそうな栄子。
弘治も駆けつけると、妹たちが知らせる。

栄子が鏡を探す。
身だしなみが気になるわけではなく、栄子は窓の外の
東京タワーが見たかったのだ。

夜。
「けど、何年ぶりやろ。
 こうして三人で同じ部屋で寝るちゅーのは。
 っていうか、初めてじゃなかか?
 なあ、オトン。」
ソファーに横になる父親が、硬いと文句を言う。
母はぐっすり眠っている。
「オカン、東京タワー何回も登ったと言いよる。
 夢でも見たんやろか。」
父は眠ってしまったようだ。

母の頭にそっと触れる雅也。
電気を消し、自分も床に引いた布団に入る。

母のささやくような声に目覚める雅也。
「オカン?どうした?痛いんか?」
「冷蔵庫の、タイの、刺身を、
 ナスビの、漬物、あるけ、食べんしゃい。
 ナスビの、漬物、」
「オカン、何言うてる?オカン・・・。」
息が上手く出来ないのか、苦しみ出す栄子。
雅也が慌ててナースコールを押そうとするが、落としてしまう。
それを素早く拾い上げ、ボタンを押すオトン。
「オカン!オカン!どうした。オカン!」
「ナスビの、漬物、」
「オカン、オカン、どうした、オトン!
 オカン、しっかりして。」
栄子の瞳から涙がこぼれる。
「オカン!待って。待って、オカン。
 今食べるから。
 オカンの漬物大好きだから。
 オカン、待って!待って、オカン!」
医者たちに引き離される雅也。
泣きながら、母の元気な、優しい笑顔を思い浮かべ・・・。

この、「待って!待って!」という言葉が、
なんだかすごくリアルでした。
消えていこうとする命の炎を、なんとか消すまいと必死に祈る思い。
私は母親を看取ることが出来ず、それはそれですごく悔やんだんですが、
大切な人の命がだんだんと消えていくのを、
何も出来ずに見ているのも、とても辛いものなのですね。。。


筑豊。
屋根に上り、静かな町を見守る老人。

栄子の葬儀が終わる。
集まった人はみんな一度は栄子の手料理を食べていた。

「男は、母親が死んでから一人前になるんやけ。
 悲しいけど堪えなさいよ。
 わかったか?
 わかったな!」
法子が雅也を抱きしめる。

喪主の挨拶を、父親に譲る雅也。
「喪主はお前やけ。」父親は遺影を抱えて座っている。
「オトン!」
息子に言われ、オトンが席を立つ。
「えー。
 思い起こせば、栄子と、私は、」
そこまで言うと、オトンはみんなに背を向け号泣。

母が言っていた缶の中には、自分の葬式代の積み立て、
近所の人のお礼、いろんなメモや手紙が入っていた。
「わし、いっぱい毛が生えたやろ。 
 あの育毛剤、効くわ。」
「・・・オカンは何であんたと離婚せんかったとよ。」
「世の中、わからんことはいろいろあるったい。」

『マーくんへ
 マーくん。長い間ありがとう。
 オカンは結婚には失敗したけれど、
 心優しい息子に恵まれて、幸せな最期を迎えることが出来ます。
 これからは真沙美ちゃんと、仲良くして下さい。
 あの子がお母さん、お母さん、と甘えてくれるのが、
 オカンはとっても嬉しかった。
 オカンは幸せなまく引きが出来て、
 何も思い残すことはありません。
 マーくんから沢山の幸せを貰いました。
 東京で一緒に暮らせたことは、幸せでした。
 お金がないと電話を貰って、
 郵便局に振込みに行くときも幸せでした。
 中学の時、先生から、
 中川君は男の子にも女の子にも好かれていますと言われたとき、
 あの時は、最高に幸せでした。
 それから、佐々木さんの世話をしている時のマーくんを見るとき、
 おばあちゃんのリヤカーを後ろから押して歩く
 マーくんを見るとき、
 前野君や、バカボン君と、野球をやっているマーくんを見るとき、
 いくら書いても、書ききれません。
 それからオトンのこと。
 残念ながら、オカンもオトンも、マーくんには選べません。
 マーくんのオカンは私。
 オトンはあの人。
 乱暴で、自分勝手な人ですが、
 オカンへの親孝行だと思って、仲良くやって下さいね。
 私物の後片付けは、おばちゃんに頼んでいますから、
 旅費を上げて下さい。オカン。』

「ええ女やったのぉ。」
栄子が漬けたぬか漬けをボリボリ食べながら泣くオトン。
ぬか漬けだらけの手で顔を拭い、顔は糠みそだらけに。
雅也は泣きながらそして微笑んだ。
母の遺影を見詰めて・・・。

遺影の写真は、ペットのうさぎにキスしようとする写真でした。

東京タワーで働く真沙美が閉館の準備をしていると、
そこへ雅也がやって来た。
「何!?一体。」
「すぐ終わる。」
「東京タワーには登らないんじゃなかったの?
 オカンとの約束なんでしょ。」
「うん。
 オカンは、オカン。
 あくまで、オカンだ。
 ・・・わかってたんだよ。」
そう言い、夜景を見詰める雅也。
真沙美は雅也のポケットからヒゲメガネを取り出す。
そしてそれをかけて振り返る。
「似合うちょる?」
「え?」
「私は、オカンに似とると?」
「・・・全然。お前はお前ったい。」雅也がメガネを外す。
嬉しそうに微笑む真沙美。そして、雅也。


※あらすじは一部公式HPより引用させていただきました。


母親を東京タワーに連れていけなかったことを、
雅也は悔やんだんだろうな。

息子と母親。
うちも子供が男の子なので、将来を想像しながら見ていました。
女の子と違って、成長すればするほど、男の子って離れてしまい
寂しく感じるものだけど、心のつながりはすごく強いんですよね。
栄子の残した手紙に共感しました。

田中裕子さんの演技が素晴らしかったです。
憂いのある表情に、あの癒し系の笑顔。
最期の時の演技はとてもリアルで、見入ってしまいました。
田中さんのいろんな作品をもっと見てみたいです。

"今"と"真沙美と付き合い出した頃"を行ったり来たりするのが、
少しわかり辛かったのが残念。
見ていて少し混乱しました。
ヒゲがあるのが少し前で、ヒゲがないのが今だったんですね。

次週のこの枠にも注目しています。
土曜も大忙しですね。(汗)



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中川 栄子(オカン)… 田中 裕子
中川 雅也(ボク) … 大泉 洋
成田 真沙美(ボクの彼女) … 広末 涼子
藤本 法子(オカンの妹) … 大塚 寧々
中川 弘治(オトン) … 蟹江 敬三
藤本 種(オカンの母) … 加藤 治子
方南町の大家 … 樹木 希林
奥寺(東京タワー職員) … 小林 薫
輪島(ボクの事務所の社長) … 竹中 直人
榎本(ボクの大学の後輩・アシスタント) … 佐藤 隆太
前野 範人(ボクの幼なじみ) … 岡田 義徳
杉本 春男(ボクの幼なじみ) … 塚地 武雅
中川 雅也(ボク・少年時代) … 神木 隆之介

ほか           

■原作:リリー・フランキー(扶桑社刊)
■脚本:土田英生
■企画:久世光彦(カノックス)
    和田 行(フジテレビ)、小松純也(フジテレビ)
■プロデューサー:三浦寛二(カノックス)、三輪源一(カノックス)
■演出:西谷 弘(フジテレビ)
※主な演出作品:「美女か野獣」「白い巨塔」「ラストクリスマス」「エンジン」
      映画「県庁の星」


■主題歌:BEGIN 「東京」
■制作:フジテレビ、カノックス



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この記事へのコメント
ちーずさん、こんにちは^^私もこのドラマ見ました〜!田中裕子さんの演技がすごく素晴らしかったです!私はまだ子供の立場からしか「母の暖かさ」というものを知りませんが、いつか子供ができたら、大きな「母の暖かさ」でつつんであげられるようなお母さんになれればな、と思います。
原作はすごく売れた本と聞いてますが、原作も読んでみたくなりました^^

ところで、田中裕子さんの旦那さんがジュリーなのは知っているのですが、それとポスターの関係がわかっていないのですが…?どういうことだったのでしょう?気になります!^^;
Posted by はな at 2006年11月19日 14:44
私もリアルタイムではしらないのですが、
昔のドラマ?で「きききりん」さんがジュリーのポスターに向かって「ジュリー」と身もだえするのがあったからだと思います。
長島さんだったから「違う」と止まったんだと思いますよ。
Posted by うさ使い at 2006年11月19日 18:53
ちーずさん、あいがとう!!10時30分頃に眠ってしまっていて
おきたら2時!すごおくショックでした。どらま・のーとのおかげですっきりしました。
本当にありがとうございました。
Posted by ohisama at 2006年11月19日 19:38
いいドラマですね!涙を見せない明るく振舞うそして母親として気丈な態度が何倍にも亡くなったときに泣いてしまいました。

田中裕子さんはジュリーと結婚してからドラマではみれなかったので新鮮です!鮮烈なイメージがあり映画「北斎漫画」で老婆の役なのに裸体は少女や暴行事件で赤裸々な証言をする田中さんが印象に残ります。また久世さんが企画にいたことが判る「寺内貫太郎一家」のジュリー〜や「ムー一族」のテイストである膝の上の神木くんを襖まで投げ飛ばすは久世さんを尊敬している後輩の哀悼ですかね?

父親の職業や生活が明かされませんでしたが、ナースコールを焦って押す姿や遺影を持って泣くすがた、ぬか漬けで涙を拭う姿はあの時代を生き抜いてきた不器用なおやじの本音をみたきがします。
Posted by けた at 2006年11月19日 21:00
ちーずさん、こんばんは。
元々、大泉洋ファンでこのドラマを楽しみにしていたので、一度中止になって今回放送されたことが何より嬉しかったです。
樹木希林さんのネタ、ちーずさんも気づきましたか〜(笑)懐かしかったですね〜(^^)
うちは子どもが女の子なので、雅也とオカンの結びつきは全部は理解できないかも知れませんが、伝わってくるものはありました。
オカン、いいお母さんでしたね。
ドラマを思い出すと、また泣けてきそうです。
Posted by ミマム at 2006年11月19日 21:41
こんにちは。コメントありがとうございます!

★はなさん★
田中さんの母親役、素晴らしかったですね。
私は自分の息子にどう思われているのだろうと
不安になりました。(笑)

『ジュリ〜!』の件、 うさ使いさんやけたさんが
書いてくださいました。
うさ使いさん、けたさん、ありがとうございます!

★ohisamaさん★
お役に立てて何よりです。
また遊びにいらして下さい♪

★けたさん★
そうそう、『寺内貫太郎一家』!
あまりよく覚えてないのだけれど、
そうか。ふすまに投げ飛ばすシーンもそこから来て
いるんですね!
父親も、ちょっと怖いんだけれども、あの不器用さが
憎めず。
かえってそれが泣けてきました。

★ミマムさん★
夏に放送されるのを楽しみにしていたのに、
事件で延期になってしまったんですよね。
差し替え、大変だったろうな。
ミマムさんのところはお嬢さんなんですね。
母と娘は距離が近くて羨ましいです。
男の子は、もう一緒に出かけることも滅多になくて、
ちょっと寂しく思ったり、その成長が嬉しかったり。


この作品、連続ドラマ化されるようですね。
その前に原作を読もうと思っています。
Posted by ちーず at 2006年11月21日 09:02
はじめまして。lovelytellyさんのところから来ました(というか時々ロムってました・・)

この作品、やはり連ドラになるんですね。

私は原作がすごく好きだったためか
この二時間ドラマだとちょっと描ききれなかったんだろうなと思いました。

オカンの「遺影」すごくいい写真でしたよね・・。
Posted by ツバッキー at 2006年11月21日 10:16
ちーずさん、こんにちは。
原作も読んでいなくて、何の気なしに見始めたドラマでしたが、泣きました。
そして、何だか心があったかくなりました。
さらに、母に会いに行きたくなりました。

大泉さん、最後の方はリリー・フランキーさんに見えちゃいましたよ。

確か映画版で樹木希林さんがオカン、小林薫さんがオトンをされるんですよね。
そういう遊び心も良かったです。
Posted by くー。 at 2006年11月21日 15:52
こんばんは。コメントありがとうございます!

★ツバッキーさん★
いらっしゃいませ♪
SPで描ききれなかった分、連ドラでどうなるのか
気になるところ。
その前に私も原作読破します。

★くー。さん★
ほんと、お母さんに会いたくなるドラマでした。
うちの母は既に天国にいるので、尚更。^^

映画版オトン&オカンはSPで特別出演だったんですね!
樹木希林さんのオカンも見てみたい!
Posted by ちーず at 2006年11月21日 21:44
こんばんは
私もこのドラマ感動しました
特に田中裕子さんとBEGINの『東京』には
とても泣かされました
Posted by ドラマの森|くぶくりん at 2006年11月22日 23:29
録画したのをやっとみました(おっそ〜)。
コメントで1箇所だけ気になったので。

「息子に頼る母。昔と立場は逆転です。
雅也が迷惑そうでないところが、母の視点からみると嬉しい。」

とありましたが、ちがうと思いますよ。
母親の視点でご覧になったせいだと思いますが、
息子の視点としては、雅也はだれにも来て欲しく
なかったんでしょう。

オカンを独り占めしたかったはずですから。
Posted by どっちつかず at 2006年12月25日 15:37
こんにちは。コメントありがとうございます。

★くぶくりんさん★
田中さんが演じるお母さん、素晴らしかったですね。
原作をやっと購入したので、じっくり読んでみたいと
思います。

★どっちつかずさん★
雅也は、母親がみんなを家に呼ぶのが面白くなかったんですよね。
どっちつかずさんのおっしゃるように、母を独占したかったんだと
思います。

私が思ったのは、
「オカンはもう、行くとこなかけ。
 帰る場所もなかけ。」
この言葉に、昔は子供を守る立場だった母が、
今は息子に頼るように。
すごく些細なことだけれど、私が空けられない缶の蓋を
息子が開けてくれたりすると、嬉しい半面、ちょっと寂しく思ったりして。
そんな母の独り言でした。^^
Posted by ちーず at 2006年12月27日 14:18
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