2006年11月29日

僕の歩く道 第八話

『偽りの心と真実の愛』

「ジンジンの爪を切りました。」
堀田(加藤浩次)に報告する輝明(草なぎ剛)。
「また新しい仕事を覚えたんですか。」微笑む堀田。
「はい。」
「順調ですね。」
「新しい道も覚えました。」
「聞きましたよ。
 自分から新しい道に行けたそうですね。」
「はい。」テルが微笑む。
「とても素晴らしいことですよ。
 新しいことに挑戦するのは。」
「はい。」自転車を漕ぐ輝明は、亀田(浅野和之)の喫茶店の前で止まる。
自転車を止め、店を見上げていると、りな(本仮屋ユイカ)が
通りがかる。
「お兄ちゃん!
 何してんの?」
「・・・」
「この店に入りたいの?」
「うん。」
そこへ、店の中から亀田が出てきた。
「おぉ。こんにちは。」
「こんにちは。」
「知ってるの?」りなが聞く。
「亀田さん。」
りなと亀田が挨拶をする。
「コーヒー、飲んでく?」
「はい。」
「どうぞ。」
「兄は初めての場所だとちょっと緊張して、」
「大丈夫。」
輝明の言葉に驚くりな。
「ゆっくり、どうぞ。」
「はい。」
輝明が、店の中に入っていく。

「大丈夫。」
この一言に感動。輝明は先生に言われたように
新しいことに次々とチャレンジしようとしているんですね!
お店の中にはロードレース関連のものがたくさん展示されている
ようですね。輝明、帰りたくなかっただろうな〜!
中での様子が見られなくて残念!


そのことを輝明から聞く里江(長山藍子)。
「えー!?喫茶店で!コーヒー飲んできたの?」
「新しい喫茶店。」
「今度連れていってもらおうかな。」
「はい。」

秀治(佐々木蔵之介)が帰ってきた。
「お兄ちゃんこんばんは。」
「こんばんは。
 はい、プリン!」
「ありがとう。」

「どうたったの?精密検査の結果。」
「なんともなかった。」
「そう。」
「・・・」

里江の笑顔が気になります。
里江は病気を抱えている!?


秀治の家。
秀治から里江の結果を聞き、ほっとする真樹(森口瑤子)。

食事の支度を始めようとした真樹は、
その前に幸太郎(須賀健太)にあるものをプレゼントする。
それは、30色の絵の具。
「絵画教室、行きたいんでしょう?」
「行っていいの!?」幸太郎の笑顔が輝く。
「うん。」
「良かったな。」秀治もとても嬉しそう。
「ありがとう、お母さん!」
「お礼だったら、お父さんに言いなさい。
 さ、ご飯にしましょう!今日はハンバーグよ!」
幸太郎が秀治を見ると、秀治は嬉しそうに微笑んだ。

輝明が食器を洗い、部屋に上がったあと、
食事中のりなが里江に言う。
「お兄ちゃん、都古さんがいなくても
 もう大丈夫そうだね。」
「輝明は大丈夫みたいだけど、
 職場の方たちはどうなのかな。
 輝明のことで戸惑ったりして、大変な思いしてなきゃいいけど。」

『都古ちゃんへ
 今日は動物園に仕事に行きました。
 チキンカレーを食べました。
 ジンジンの爪を切りました。』

そのハガキに微笑む都古(香里奈)。
「今日のフレンチ美味しかった!
 今日のお店、教授の奥さんが選んだんだってね。」
「・・・」河原(葛山信吾)は不機嫌そうに新聞を読んでいる。
「・・・何か、怒ってる?」
「別に。」
「教授たちと別れてから、ずっと機嫌悪いじゃない。」
「・・・シャワー浴びるから。」
河原はそう言い部屋を出ていってしまった。

動物園に誕生した双子のレッサーパンダの赤ちゃんの名前を
一般公募した中から決めようと、輝明も交えて
盛り上がる三浦(田中圭)たち。

「園長、そろそろ本社に戻るのかな。
 ここの園長をやって、本社に戻れば、
 レジャー事業部の部長のポストが用意されているって
 噂だよ。」
「出世かー。」職員の言葉に、三浦が呟く。
「出世かー。」輝明が真似をする。

その頃久保(大杉漣)は本社に呼ばれ、来園者数が減っている
原因を常務に問われていた。
本社に戻り出世したいと思っている久保だったが、
このままでは本社に戻るどころか、園長のポストすら危ないと
言われてしまう。

動物園に戻った園長は、レッサーパンダをマスコミに発表
するために、名前を早く決めるよう古賀(小日向文世)に指示する。

ホウキで枯葉を掃く三浦と輝明。
「は〜。」三浦がため息をひとつ。
「出世かー。」青空を見上げながら呟く輝明。
「え?」驚く三浦。
「出世かーって、どういう意味ですか?」
「出世ですか?
 出世っていうのは・・・
 なんて言えばいいのかなー。
 まぁ、大竹さんは知らなくてもいいことです。
 わからなくても大丈夫ですよ。」
「・・はい。」
輝明はまた空を見上げ、「出世かー。」と呟いた。

意味はわからないけど、空を見上げてそう呟く輝明。
言葉の響きが気に入ったのかな。
輝明の純真な心と、出世という言葉が不釣合いで、
何だか不思議な気持ちになりました。
でももしかしたら、出世とはちょっと違うけれど、
テルも新しいことにチャレンジしてみようという気持ちを
持ち始めたので、それも絡めているのかな。


朝。
出かける準備をしたテルは、都古のハガキを読む。

『テルへ 
 テルは動物園の飼育係です。
 テルの動物園の動物たちが元気でいられるように、
 一生懸命お世話をして下さい。
 約束です。』

「約束です。」テルが優しい微笑みを浮かべてそう呟く。

マスコミ発表に日。
その日は休園日だったが、職員たちが集められる。
レッサーパンダの双子の名前は、"クッピー"と"マーボ"に決定した。

ところが、双子のうち一匹・クッピーの元気がない。
心配する古賀は久保にマスコミ取材の延期を求めるが、
「今更中止なんて出来ないよ。」と聞く耳を持たない。

取材を受けてクッピーがストレスを受けては、と職員たちは
もう1度園長に取材延期を申し入れる。
「もうマスコミは来てるんだから!
 今更お帰り下さいなんて言える訳ないだろう?」
「無理なものは無理です!」
「少しぐらい何とかなるでしょう!」
「お言葉ですが、2年前に本社からいらした園長より、
 僕達の方が動物のことはよくわかっていると思います。
 動物は、想像以上に大きなストレスを受けるんです。
 ですから、」と古賀。
「でも別に死ぬわけじゃないでしょう?」
「・・・」
「ここは動物園です。
 沢山のお客様に来ていただかないことには意味はない。
 そのためには、宣伝活動は必要なことなんですよ!」
「・・・」
「すぐにクッピーとマーボを出して下さい!!」

久保は古賀たちの意見を聞かず無理やりマスコミ取材を行った。

その後、クッピーの容態は心配な状態に…。

「命の危険があるってこと!?
 嘘だろ・・・。
 もし何かあったら、困るよ!」
古賀たちは久保の言葉に怒りを覚える。

小屋の前でじっとクッピーを見守っていた輝明だが、
勤務終了時間になったため帰宅。

テレビのニュースでレッサーパンダの名前決定のニュースが
流れる。
「園長さん!」里江が気付く。
「・・お兄ちゃん!!」とりな。
「え?」
園長の後ろで、輝明が掃除をしている姿が映し出される。
二人は嬉しそうにその様子を見つめていた。

久保がクッピーの様子を見に行く。
「みんな、ここだと思ったから。」
「大丈夫ですよ。
 俺たち、誰も残業代付けたりしませんから。」と三浦。
「・・・」
「園長、先に上がって下さい。
 あとは僕達がやりますから。」と古賀。
久保は心を残しつつ帰っていく。

職員たちの自分を拒絶する雰囲気を感じたんでしょうね。

帰り道、久保は焼き芋を買っている輝明を見かける。
公園のベンチ。
輝明の隣に座る久保。
「私達以外はみんな、一致団結のようだね。」
と独り言のようにつぶやく。
「焼き芋好き?」
「・・・」
「いいね、大竹さんは。」
「ご馳走様でした。」
「帰ろうか?」
輝明はベンチから立とうとしない。
「じゃあお先に。」久保が歩き出す。
「テルは動物園の飼育係です。
 テルの動物園の動物たちが元気でいられるように、
 一生懸命お世話をして下さい。
 約束です。」
輝明は都古のハガキの文章を呟くと、動物園に向って歩き出す。
その様子に驚く園長・・・。

動物園。
「大竹さん!」
「どうしたの?」
「もしかして、心配して戻ってきてくれたんですか?」
テルは黙ったまま、クッピーの様子を見つめる。
そんなテルに古賀や三浦たちは嬉しそうに微笑むのだった。

輝明が家に電話をする。
「はい、大竹でございます。」里江が出る。
「僕。」
「あ、輝明。どうしたの。」
「家に帰るのが遅くなる。」
「どうして?」
「クッピーが元気がないから、お世話をする。」
「クッピー・・・
 ああ、レッサーパンダの?」
「うん。」
「そう。
 園長さんに代わってくれる?」
「園長は帰った。」
「どなたがいらっしゃるの?」
「古賀さんと三浦さんと青木さんと水野さんと新庄さんと
 山川さんと落合さんと大塚さんと赤坂さんと森山さんと
 田原先生。」

「大竹さん、電話代わろうか?」母親の心配を察し、古賀が言う。
「もしもし、飼育所の古賀です。」
「いつもお世話になっております。」
丁寧にお辞儀をする里江。
「ちょっと心配な動物がおりまして、
 みんな残っているんですが、
 大竹さんも一緒に残って大丈夫でしょうか。」
「はい。私のほうは、大丈夫ですが・・・
 そんな大変な時に、
 輝明、いても大丈夫ですか?
 かえってご迷惑になるんじゃ・・・。」
「そんなことありません。」
「・・・そうですか。
 じゃあ、よろしくお願いいたします。」
里江はそう言い電話を切ったあと、嬉しそうに微笑んだ。

みんなでピザを頬張る。
輝明も美味しそうにピザを食べた。

クッピーが水を飲んだ!
ほっとしたのか輝明はあくびを一つ、そしてまた一つ。
その様子に微笑む職員たち。

古賀が輝明を家に送っていく。
「遅くなって、申し訳ありません。」
「こちらこそ。
 わざわざ送っていただいて、ありがとうございました。」
「古賀さん、さようなら。」
「さようなら。」
輝明が部屋に入っていく。
「じゃ。」
「古賀さん。
 輝明、どうですか?
 ちゃんとやっているか、気になって。」
「ちゃんとやってますよ。
 うちの、飼育係の一人として。」
「・・・ありがとうございます。」
「失礼します。」
「さようなら。」
古賀の言葉に、ほっとする里江・・・。

翌日。
朝礼で久保がみんなに挨拶をする。
「おはようございます。」
「おはようございます・・・」
「えー。
 クッピーの病状が回復に向い、何よりです。」
「・・・園長。」古賀が言う。
「はい。」
「クッピーの状態は良くなりつつありますが、
 まだお客さまの前には出せませんから。」
「もちろんわかってます。」

レッサーパンダが観覧できないお断りの貼り紙をする久保に、
多くの客が文句を言い帰っていった。

閉園後。
事務所で考え事をする窪。
「まだ、いらっしゃったんですか?
 クッピーなら順調に回復しているんでご心配なく。
 僕も後は、当直の三浦さんに任せて帰りますし。」と古賀。
「・・・私を責めたきゃ責めればいいだろ。」
「・・・」
「みんなが私のことをどう思っているのか、
 わかってる!」
久保はそう言い捨て、帰ろうとする。
「僕は、園長を責められるような人間じゃありませんから。
 園長は少なくても、動物たちに愛情があるふりを
 ずっとしていたじゃないですか。
 僕は自分の子供に愛情のあるふりさえ出来なかった。」
「・・・何の話?」
「僕の子供、自閉症なんですよ。」
「・・・」
「コーヒー、飲みます?」
「・・・」
「飲みましょう。
 今入れますから、座ってください。」
「コーヒーはいやなんだけど。」

その後二人は居酒屋へ。
「僕はどうしても、息子が自閉症だってことを
 認められなかったんです。
 父親として、ありのままの息子を受け入れることが
 出来なかったんです。
 酷いでしょう?」
「・・・そうかな。
 ありのままの息子さんを受け入れることが出来なかった
 古賀さん自身は、少なくとも、ありのままだったわけでしょう?」
「・・・意味わかんない。
 わかりやすく言ってください。」
「だから、
 息子さんに愛情があるふりをしなかった古賀さんっていうのは、
 ありのままの、古賀さんなわけでしょう。」
「まあ、そうですけどね。」
「私は、ありのままの自分でいたことがないような気がする。
 古賀さんわかっていると思うけど、
 私が焦っているのは、
 本社に戻れないかもしれないからなんだ。
 本当の私は本社に戻ることなんかどうでもいいと思ってる。
 出世したからといって、実際にはいいことなんて、
 たいしてあるわけでないからね。
 なのに、どうして本社に戻りたいと思う?
 誰が決めたか知らないけど、男は出世しなければならないからだよ。
 他人から、久保は負けたヤツだと思われたくないからだよ。
 だから絶対に本社に戻りたいんだ。
 馬鹿げているよな、こんなことの為に、クッピーを死なせる
 ところだった。」
「・・・僕だって息子を捨てました。」
「今は後悔しているでしょう?」
「・・・はい。
 大竹さんと出会ってから、いろいろと思うところがあって。」
「私はこれからも、変ることはないよ。
 出世しなければならないし、
 動物たちに愛情があるふりをしなければならない。
 それから、障害者に理解のあるふりも・・・
 続けなければならない。」
そう言い、辛そうにビールを空ける久保・・・。

『都古ちゃんへ
 今日は、動物園に仕事に行きました。
 チキンカレーを食べました。
 クッピーが元気になってきました。』

千晶(MEGUMI)と飲む都古。
千晶は河原のことを心配するが、河原も友達と飲み会らしい。
「このあとカラオケ行こうよ!」都古に誘われ驚く千晶。

都古が帰宅すると、河原が怒っていた。
「どこへ行ってたんだよ。」
「千晶と、飲んでた。
 雅也さんも、飲みに行ってたんでしょう?」
「そのあとみんなを連れてきたんだよ、ここに。」
「え!?」
「手料理振舞えって言ってるんじゃないんだよ。
 せめていてくれないと。
 お前の女房何やってんだって話になるだろう。」
「電話してくれれば良かったのに。」
「この前だってそうだよ。」
「この前?」
「何であんなこと言ったんだよ。」
「何のこと?」
「教授夫妻と食事したときに、
 俺のこと休みの日は家でゴロゴロしてるって
 言ったじゃないか。」
「いけなかった?」
「無趣味な男に思われるだろう。」
「誰もそんな風に思わないよ。
 そんなことでこの前怒ってたの?」
「そんなこと!?
 都古は、俺の妻としてあの場にいたんだぞ。
 ちゃんと考えてくれよ!」
「だったら最初からそう言ってよ!
 今日だってみんなを連れてくること言っておいてくれれば、
 出かけたりしなかったのに。」
「ここに来るって話になったんだよ、
 都古に会ったことないやつがいて。」
「自分の都合ばっかり言わないでよ!」
「俺は都古と一緒になるために妻と別れたんだぞ!」
「・・・」
「・・・ごめん。言い過ぎた。」
「・・・ううん。
 今度から気をつける・・・。」
「ああ。」

テルが出かけていく。
「行って来ます。」
「輝明、今日朝礼が終わったら、何をするんだった?」
「園長に、手紙を渡します。」
「手紙です、って言って渡すのよ。」

いつものポストで都古にハガキをだし、動物園に向う輝明。

朝礼後、輝明は園長に手紙を渡す。
「手紙です。」
「大竹さんのお母さんからの手紙?」
「はい。」
「わかりました。」

席につき、封を開ける。

『久保園長 様
 輝明がいつもお世話になっております。
 突然ですが、どうしても一言、感謝の気持ちを
 お伝えしたいと思ったのです。
 最近の輝明は、落ち着いて毎日を過ごせています。
 正直申しまして、河原都古さんの退職後、輝明は
 皆様とちゃんとやっていけるのだろうか、心配して
 おりました。
 しかし、先日、私にとって、とても嬉しい出来事が
 ありました。クッピーの具合が悪くなったとき、輝明も
 残って、お世話をしたいと電話をかけてきました。
 そんな輝明を、飼育係の一人として、
 皆様が受け入れてくださっていると感じ、
 胸が熱くなりました。
 園長さんをはじめとする、職員の皆様には、
 感謝の気持ちでいっぱいです。
 理解ある園長さんに出会い、輝明は本当に幸せです。
 今後も、どうぞよろしくお願い申し上げます。』

幸せ・・・という文字を見つめる久保・・・。

リンゴを定規を使い正確に切っていく輝明。
久保はそんな輝明の様子を見詰め・・・。

久保は里江に返事を書こうとするが、なんと書いていいのか
迷い・・・。

帰り道。
久保は輝明が焼き芋を買っているところをまた見かける。

公園のベンチ。
輝明の隣りで焼き芋を食べる久保。
「大竹さん。」
「はい。」
「動物園で働く前は、どんな仕事をしていたの?」
「スーパーひかりやで商品の棚出しをしました。
 ○○製作所で、カタログの整理をしました。
 ○○運輸で、荷物の仕分けをしました。
 サラサラ弁当で、ご飯とおかずを詰めました。」
「そう。
 今までの仕事、上手く出来なかった?」
「出来ることが多くて、少ないのが悪いってわけじゃないの。
 自分が出来ることを一生懸命にやればいい。」
「・・・誰かにそう言われたの?」
「お母さんです。」
「・・・そう。
 私の場合はそうはいかない。
 一生懸命なだけじゃ駄目なんだ。結果を出さなきゃ。
 私の話なんかしてもしょうがないけどね。」
黙々と焼き芋を食べる二人。

高野常務用チェックシートを手に、園を見回る久保。

久保は動物園に来ていた子供たちに、。
「マレーバクって、マレー半島と何か関係あるんですか?」
と質問される。
答えられずに困っていると、側で掃除をしていたた輝明が
呟くように語り出す。
「マレーバクは、マレー半島、ミャンマー、スマトラ島に
 分布しています。
 白と黒のツートンカラーに染め分けられた色が特徴です。
 これは、ジャングルの中で、どちらが前か後ろか
 わかりにくくする効果があると言われています。」
子供たちが輝明に駆け寄り、尊敬の眼差しで見詰める。
輝明が続ける。
「ただし生まれたばかりの子供は、黒地に白の縞模様が入った
 ウリ坊模様をしています。
 またバクは泳ぎが上手く、水中で長い時間を過ごします。
 そして水中でフンをすることが多く見られます。
 これは自分の匂いを消すためだと言われて・・・」

輝明を驚いたように見つめる久保。
「出来ることが多いのが良くて、
 少ないのが悪いってわけじゃないの。
 自分が出来ることを一生懸命やればい。」

そう言っていた輝明の言葉を思いながら・・・。

動物園に、高野常務がやって来た。

輝明が定規を使いながらリンゴをカットする様子を見た常務は・・・。

常務が事務所にやって来る。
「お疲れ様でした!
 お昼なんですが、近くに美味しいうな重を出前してくれる
 店があるので、」と応対する久保。
「ここは一体どんな従業員教育をしているの!?」と常務。
「何か、ありましたでしょうか。」
「調理室にいた飼育係、挨拶はしないし
 話しかけても無愛想で目も合わせようとしない!」
「あ・・・彼は・・・」
「いやーでも、変わってるよなー。
 リンゴ切るのに、定規使っているんだよ。
 知ってた?」
「あ・・はい。」
「切り終わったリンゴ、きちんと並べてるしさ。
 それでさ、定規使わなくてもいいんじゃないって、
 定規取ったら、なんか、ブツブツと言い出して。」
そう言い笑う常務。
「なんてことしてくれたんだ!!」久保が怒鳴り、常務から定規を奪う。
「何よ。」
「・・・失礼しました。
 これ、彼にとって必要なものなんです!」
そう言うと、久保は輝明の元へと走る!

「1962年 Jacques Anquetil
 1963年 Jacques Anquetil
 1964年 Jacques Anquetil
 1965年 Felice Gimondi 」
ツール・ド・フランス歴代チャンピオンの名前を繰り返す輝明。
久保は輝明に駆け寄る。
「大竹さん、大丈夫?」
輝明の不安は止まらず、歴代チャンピオンの名前を唱え続ける。

久保がリンゴの前に定規を置くと、輝明は名前を言うのをやめ、
久保を見つめる。
「リンゴ、切ってください。
 いつものように。」
「・・・はい。」
輝明は落ち着きを取り戻し、いつものようにリンゴを切り始めた。
その様子を見つめる久保園長・・・。

久保は里江に手紙を書き上げた。

「じゃあ、お先に失礼するよ。
 あと、よろしく。」園長が古賀に言う。
「今日のは、違いますよね。」と古賀。
「・・・」
「障害者に理解のある、ふりなんかじゃ。」
「・・・明日、来月のイベントの件で相談したいことがあるから、
 よろしく。」
古賀が頷く。
「来園者数を増やさないと、本社に戻れないんでね。」
久保はそう言うと微笑み、そして帰っていった。
古賀の顔にも、優しい笑顔が浮かんだ。

久保が焼き芋を買い、いつものベンチに行くと、輝明がいた。
輝明の隣りに座り、焼き芋を食べる久保。

『大竹里江 様
 先日は、ご丁寧なお手紙、ありがとうございました。
 勤務中の輝明さんですが、お母さまの教えどおり、
 自分のできることを、一生懸命にやっていらっしゃいます。
 私たちが、仕事を共にしていく上で、
 まだまだ、輝明さんには戸惑うことがあるかと思います。
 でも、ありのままの輝明さんを受け止められるよう、
 努力していきます。
 ありのままの輝明さんは、私たちを戸惑わせるだけでなく、
 私たちに、大切な何かを気付かせてくれる、
 存在なのですから。』

「フラミンゴがピンクになるのは、
 フラミンゴのエサになるプランクトンに含まれる、
 色素のせいなんだよ。
 知ってた?」久保が言う。
「ヒナは、フラミンゴミルクという特製のミルクを、
 親から口移しでもらいます。」
輝明が説明を続けるのを、久保は驚いたように見つめ、
そして微笑んだ。


※一部公式HPあらすじを引用しました。



第八話のタイトルは、『偽りの心と真実の愛』。
久保さんの偽りの心が明かされました。
悲しかった。彼がかわいそうに思えて・・・。

出世欲が、職員たちとの溝を広げてしまい、孤立してしまった久保。

その後、お酒の力もちょっと借りて、本音で話し合う久保と古賀。
いいシーンでした。

久保園長は、動物に愛情があるふりをした。
そして、障害者にも理解があるふりをしていた。

古賀さんは、息子を愛情があるふりも出来なかった。

この対比も良かった。

社会に生きる一人の男として。
一人の父親として。
矛盾を抱えながら生きていくのが人間。

でも、古賀さんは輝明と出会ってから、考えるようになったと。
彼は変わることが出来た。
それに比べて園長は、これからも変わることはないと・・・。
久保園長、そんな生き方、辛いだろうに・・・。

自分と出会えて幸せと里江に言われたこと、
そして、里江がテルに言った言葉、
「出来ることが多いのが良くて、
 少ないのが悪いってわけじゃないの。
 自分が出来ることを一生懸命やればい。」
その言葉を実践する輝明の姿に、
園長も、今のままではいけないと気付いたのでしょうか。

定規を常務から取り上げ、テルの元に走る園長の姿に感動!


里江が一番心配だった、輝明の職場での様子。
みんなに迷惑をかけていないかどうか・・・。

クッピーの件で、輝明は動物園のみんなに受け入れられていると
実感する里江。嬉しかっただろうなぁ。
里江さん、電話でも古賀さんに頭を下げてお礼を言って、
輝明への思いと、彼女の人柄が表れていますよね。

都古との約束が、輝明に動物たちへの責任感を持たせました。
そして、輝明のクッピーを見守る気持ちに、
動物園の職員たちは、彼を立派な飼育係、自分たちの仲間と認めた。
みんなでピザを食べるシーンも良かったです。

新しいことにチャレンジするようになった輝明の成長。
職場での様子。都古と離れたこと。
一つ一つ、里江の心配は解消されていくようです。

こうなると心配なのは、里江の体のこと。
流れ的には、里江の命が・・・と、
嫌な想像をしてしまいます。

「出世かぁ。」
このセリフもまたいつか、生かされるのかな。
また聞きたいです。(笑)


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公式HP
http://www.ktv.co.jp/bokumichi/index.html

『ツールドフランス歴代優勝選手一覧』で参考にさせていただいたHP 
http://www3.big.or.jp/~number-1/No.1_TDFWinner.html


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主題歌
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キャスト
大竹輝明(草なぎ剛)主人公
松田都古(香里奈)輝明の幼馴染
大竹秀治(佐々木蔵之介)輝明の兄
大竹りな(本仮屋ユイカ)輝明の妹
大石千晶(MEGUMI)都古の親友
三浦広之(田中圭)若手飼育係
堀田丈二(加藤浩次)精神科医
亀田達彦(浅野和之)謎のロードレーサー
大竹真樹(森口瑤子)秀治の妻
河原雅也(葛山信吾)獣医
大竹幸太郎(須賀健太)秀治・真樹の息子
古賀年雄(小日向文世)ベテラン飼育係
久保良介(大杉漣)園長
大竹里江(長山藍子)輝明の母


スタッフ
脚 本: 橋部敦子
音 楽: 本間勇輔
主題歌: SMAP『ありがとう』(ビクターエンタテインメント)
演 出: 星   護  河野圭太  三宅喜重
アソシエイト・プロデューサー: 石原 隆
プロデューサー: 重松圭一  岩田祐二
制 作: 関西テレビ  共同テレビ



草なぎ剛さんの主な作品


12:29 | CM(11) | TB(0) | 僕の歩く道 | Edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ちーずさん、こんにちは、どうも久保園長と古賀さんの飲み屋の会話にのめりこんでしまいましたが、なかなか考えさせられるドラマ展開となり、書きながらうるうるしてました。
Posted by ウルトラセブン at 2006年11月29日 14:21
こんばんは。いつものことですが、ちーずさんの記事をみて半泣きしてます笑)やっぱり里江は病気なんでしょうか・・。お父さんもいなくて、里江までいなくなったら・・・と思うと、里江には長生きしてもらいたいです。
Posted by rei at 2006年11月29日 17:53
ちーずさんこんばんわ
里江はやはり病気ですかね、自分はなそれはないと言い聞かせてますが…。
あの〜コメントから失礼します。
お話があるんですが、自分のブログにリンクを貼らせてもらっても宜しいでしょうか?
お返事もらえれば幸いですm(_ _)m
Posted by at 2006年11月29日 19:47
こんばんは。
園長は、里江さんの手紙の、「理解ある園長に出会い・・・」のところを特に繰り返し読んでいたのかなと思いました。「理解ある、か・・・。そう見せているだけなんだよな、結局俺は」みたいな悲哀があるかと。

そして今週は河原先生。
前妻との離婚からすぐ結婚、なんだか腑におちないと思っていたら
「都古と結婚するために前妻と別れた」宣言。
その他の発言からしても、都古ちゃんが本当に好きだから結婚したのではなくて、他人に自慢できる妻なら誰でもよいのね、という感じですよね。
女としては言われたらかなりキツイなと思いながらみてました。

いつも詳しいレビューと感想ありがとうございます。
楽しく読んでいます。無理はなさらないようお身体ご自愛ください。
Posted by コロン at 2006年11月29日 23:20
今回も感動しっぱなしの1時間でした
私が特に好きだったのは
古賀さんと里江の会話
自閉症の息子を持つ親同士の実感のこもった会話はとても印象的でした

里江からの手紙もよかったですね

>幸せ・・・という文字を見つめる久保・・・。

私は園長が手紙で見つめていた文字は
「理解ある園長」の部分だと思いましたけどどうなんでしょう
Posted by ドラマの森|くぶくりん at 2006年11月29日 23:34
いつも、丁寧なレビュー、ありがとうございます。

今回の園長と古賀さんの会話、
「ふりしか出来ない園長」と
「ふりをすることもさえ出来なかった古賀さん」、
どっちも辛いな〜と聞き入ってしまいました。

河原さんも、決して悪い人ってほどではないんでしょうが、
ふたりの話すタイミングが、かみ合ってないような気がします。
Posted by のんのん at 2006年11月30日 00:04
こんにちは♪
園長の"理解のあるふり"をするっていう気持ち、わからなくもないので、痛いな〜と思いました。でも、古賀さんが言っていたように定規を持って走った園長は"ふり"ではなかったと思いました。

園長は変わる気がなくても変わっていくと感じました。そのうち、本当に"ふり"じゃなくなる日がくればいいな〜と思います。
Posted by はずみ at 2006年11月30日 00:16
こんばんは、ちーずさん。
「僕の歩く道」最初はイマイチな感じだったのですが回を追うごとにだんだん面白くなってきてますね。
今回テルに影響されて幸せになったのは園長。
>「出来ることが多いのが良くて、
 少ないのが悪いってわけじゃないの。
 自分が出来ることを一生懸命やればいい。」
の里江の台詞いいですね。
こんなお母さんがいたからこそテルも純粋なまま育ったんですね。
本当に里江はこのドラマの名脇役です。
今回は感動する場面が多かったです。
動物に愛情があるふりと障害者に理解があるふりをしている園長と息子を愛情があるふりも出来なかった古賀さんの会話。
自分の心に嘘をついて周りとうまくやっていこうとする園長と自分の心に正直になために家族を失ってしまった古賀さん。
どちらも辛いけどどちらの方が正しいのかすごく考えさせられます。
クッピーの容態が心配で動物園に戻ってきたテルにやさしく笑いかける三浦さんと古賀さんが素敵でした!
周りの人に影響を与え、幸せにしていくだけでなく自分自身も成長し、新しい世界、新しい道へと歩みだすテルの姿が大好きです。
Posted by ちびねこ at 2006年11月30日 01:02
毎週かかさず見ていますが、
ここにも、ちーずさんの書き起し&感想
をちょくちょく見に来ていますw
今回初めて録画失敗をしてしまって・・・
とっても助かります♪
最近はかなりドラマに入り込んでいて、
自分も動物園の職員のような気持ちで
ドラマを見ているので、
このブログを読みながら、リアルに風景が
描けました!
そしてまた泣いてしまいました(;_;
輝明が何か新しいことができるたびに
嬉しくてたまりません!
輝明によって、みんないろ?新たに成長できてますよね!
いつもがんばっている輝明に、
みんながひっぱっていってもらっているようです!
Posted by ゅみっち at 2006年11月30日 02:30
ちーずさん、こんばんは。
今回は小日向さんの笑顔が印象的でした。
「僕の生きる道」の先生が戻ってきた!と。
やはり小日向さんは、こういう役が素敵です。

園長、私は嫌いじゃないです。
ああいう打算や計算って、とても人間臭く感じて。
逆に都古ちゃんのようなキャラクターの方が、
いい子過ぎるように感じてしまったり……
私がひねくれてるからかも(笑)。

個人的に、都古ちゃんと川原さんのケンカが印象深かったです。
上でのんのんさんもおっしゃっていますが、
あのケンカには、二人の噛み合わなさが如実に現れている気がしました。
Posted by mahou-hikou at 2006年11月30日 02:31
みなさんが書いているように!自分もテルが天使に見えました!彼がやることは人間としての基本的な行動ですが、どこか子供のころに忘れてきた感情がストレートに伝わってきます!彼と向き合った人間が癒されていく姿が描かれていていくなかで自分もすこし気持ちが洗われていきます。

他人を理解する気持ち!素適なことですね!先入観をいれずに人と付き合うことって大切なことなのかも?ピュアなこころを持ち続けなければ!
Posted by けた at 2006年12月02日 01:00
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