2007年03月20日

東京タワー〜オカンとボクと、時々オトン〜 最終章

『涙の最期』

町を歩く雅也(速水もこみち)は、ふと、足を止め、
公衆電話を見つめる。
前方には、東京タワーが聳え立つ。
それは、東京に出てきた日、母・栄子(倍賞美津子)に
電話をかけた、
雅也にとっては思い出の公衆電話だった。

「東京に出てきて、10年目の春が来ていた。」

桜の花びらが風に舞う。
雅也は桜の木を見上げ・・・そして又歩き出す。

雅也が母の病室に行くと、バカボン(柄本 佑)、
徳本(高岡蒼甫)、レオ(チェン・ボーリン)が、
栄子と一緒に、楽しそうに食事をしていた。

「お仕事、お疲れさん。」栄子が雅也に微笑む。
「うん。」「オカンは、すっかりやつれてしまったけど、
 抗がん剤治療をやめて、吐き気や痛みはおさまり、
 前より少し、調子が良さそうだった。」


「笹塚で、飯食いよるみたいやね。」と雅也。
「そうやね。
 ・・・あら!」
栄子が、雅也の髪についていた桜の花びらに気付き、
それを手に取る。
「もう、春なんやねー。」
「笹塚の桜並木ももうすぐ満開っすよ。」と徳本。
「元気になったら花見ばしたかね。」とバカボン。
「うん、みんなでね!」とリー。
「そうやねー!」栄子が嬉しそうにそう答える。

「入院して以来3ヶ月、外出していないオカンを、
 おばちゃんに、旅行へ連れて行ってもらうことにした。」


「オカン、楽しんでおいで。」
母の車椅子の前にしゃがみ込み、雅也が言う。
「そしたら、ちょっと行ってきますね。」
「行ってらっしゃい!」
「はいっ。」

香苗(浅田美代子)に車椅子を押されて、出かけていく
栄子を見送る雅也。

雅也の仕事。
仕事をする雅也に、
「そんなに喜んでいたんだ。」鳴沢(平岡祐太)が言う。
「楽しい気持ちになれんが、何よりの薬やからねー。」
電話が鳴る。
「はい。・・・おばちゃん?」
「マー君?すごいんよ!」
「どげんしたと?」
「姉ちゃんね、刺身ば食べたんよ!!」
「よく食べれたねー!」
「代わるね。」
「もしもし。」
「刺身食うたっちね。」
「美味しいもんやったら、食べれることあるばい。」
「そう。良かったね〜!」
「これから二人で、枕並べて、おしゃべり大会やき。」
「あんまり夜更かししたらいけんよ。」
「はい、はい。」
「そしたらね。」
嬉しそうの微笑み、再び作業に戻る雅也。
そんな雅也に鳴沢も微笑む。

夜は、バカボン、レオ、徳本が、夕ご飯を作りに来てくれた。
「どう?僕の焼きビーフン。」とレオ。
「うん、美味か!」
「本場の味だからね!」
「次は俺が、もやし炒め作ってやるけ。」とバカボン。
「はい!飯!」徳本がご飯をよそる。
「ありがとう!」
電話が鳴る。
「俺取るよ。」と鳴沢。
「悪かね。」
「はい、中川ですが。
 あ、どうも。
 ・・・はい。え!?」
「・・・」
中川の様子に、雅也の顔色が変わっていく。
そして・・・雅也はテーブルを叩き、部屋を飛び出していく。「先輩・・・」
母のぬか床のアップ。

街を走る雅也。
鳴沢は雅也にこう伝えていた。
「中川、お母さんが倒れて、救急車で病院に戻ったって。」

このシーン、大泉さんが出演された2時間ドラマでは、
ウサギの死、電話に出るバカボン、その様子に察して、
黙々と出かける支度をする雅也。
バカボンが栄子の緊急入院を伝えようとすると、
「言わなくていいよ。」と雅也が言うんですが、
このシーンがすごく印象に残っています。


病院。
エレベーターを待ちきれず、階段を駆け上がり、
母の病室に向かう雅也。
だが、前にいた病室のベッドは空だった。
「オカン・・・」
一つ一つカーテンを開き、母を捜す雅也。
「オカン・・・」
病室を出ると、母の名前が外されている。
雅也は担当医師の元へと走る!
「先生!」
「あ、中川さん。」
「オカンは・・・」
「運ばれてきた時は、痛みが酷かったんですが、
 今は、モルヒネで落ち着かれています。」
「どこに!?」
「個室に、移させていただきました。」
「・・・」
雅也が走る。

2時間スペシャルでは、ここで病院を彷徨うように
栄子を探し回る雅也の姿が、子供時代の雅也と代わり、
雅也の不安さを表していました。
そのシーン、雅也の不安な気持ちがひしひしと伝わってきて、
すごく好きでした。


個室の前に香苗がいた。
「おばちゃん!」
「マー君!
 ごめんね・・・」
香苗が泣き出す。

病室に入ると、栄子は静かに眠っていた。
母の寝顔を見つめる雅也。

雅也はイスに座り、ずっと母を見つめている。
栄子が目を覚ます。
「オカン・・」ほっとする雅也。
「起きたと?」
「いつ・・・帰って来たんね?」
「俺?
 大分前に来とったよ。」
「やっぱり・・・家は良かねー。
 あんた・・・あれよ。
 冷蔵庫に・・タイの刺身が入っとる。」
「オカン?どうしたん?」
「鍋には・・ナスビの味噌汁があるけ・・
 温めて食べんしゃい。」
「・・・」
雅也は母の手を取り涙する。
「ナスビの・・味噌汁たい・・」
「うん。」

「体力の低下が際立ち、症状が安定しません。
 あと、数日だと思って下さい。」
雅也は医師にそう告げられ・・・。

病室に、バカボン、徳本、レオ、鳴沢らが駆けつけると、
雅也が病室の前のベンチに座っていた。
「先輩・・」
「すこーし、落ち着いておるけん。
 会ってやって。」

栄子の病室。
「オカン、みんな来てくれたよ。」
栄子の衰弱したその姿に、言葉を失う4人。
「おー、きたねー。」か細い声で栄子が言う。
「おばちゃん。」バカボンが笑顔を浮かべ、栄子の側に行く。
「ぷよぷよする相手がいなくてつまらんよ。
 はよ、治してもらわな困るけね。」
「そうっすよ。俺なんかもう、腹ペコで限界なんすから。」
「家にいてくれないと。日本のママなんだから。」
徳本とレオも、栄子の側に。
「そやね。」
「来月号、持って来ました。
 相変わらず、評判いいんですよ、中川のイラスト。」
鳴沢が差し出す雑誌に手を伸ばす栄子。
「優しかねー。」
首を振る鳴沢。
「それが、鳴沢君の、いいとこやき。
 これからも、マー君の、仕事ば、お願いしますね。」「」「」「任せて下さい!
 腐れ縁ですから。」
「なーに、みんなして。
 顔、見せんね。」
三人が腰をおろして栄子の顔を近づけると、
栄子はバカボンの頭をそっと撫でた。
「困った息子たちたい。」

そこへまなみ(香椎由宇)もやって来た。
「お母さん。」笑顔で呼びかけるまなみ。
「大事な娘が、一人おった。」
栄子がまなみに手を伸ばす。
まなみの指には栄子の指輪が。
涙をこぼすまなみに。栄子の瞳からも涙がこぼれていた。

バカボンが、いいですね〜。
衰弱した栄子の姿に、いつものように声をかけてくれて。
そのお陰で、徳本たちも、栄子に話しかけることが
出来ました。
バカボンは、栄子や雅也とは、子供の頃からの付き合い。
絆の中に、歴史を感じさせてくれました。


まなみを送る雅也。
「悪いかねー。わざわざ遠くから来てもろうて。」
「ううん。
 しばらく、こっちにいるから。」
「家の仕事もあるやろ?
 あんまり無理せんで。」
「いいの。
 私に取っても大事なお母さんだから。」
まなみの言葉に微笑む雅也。

「マー君のことなら、大丈夫ですよ、お母さん。
 そりゃ、全ての節目に躓く、不器用なやつですけど、
 でも、遠回りした分、ちゃーんと一つ一つ、
 何かを掴む男ですから。
 今までも。
 きっとこれからも。」
見舞いに来た手塚が栄子に言う。
「・・・手塚さん。」
「はい。」
「これからも、よろしく、お願いしますね。」
手塚が力強く頷いた。

東京タワーを見上げる雅也。

その日の夜。
眠っている栄子の手を握りしめて語りかける雅也。
「オカン、東京タワーに登ろうっち、約束してたやろ。
 行かんといけんね。
 オカン、覚えとう?
 俺が初めて、東京出て来た時んことを。
 一人で育ったような顔してから、
 飛び出したねー。
 相変わらず、朝は起きれんし、
 部屋も汚か。
 飯も食っとらん。
 あの頃と、まだなーんも変わっとらんのかもしれん。
 ・・・俺・・・
 俺まだなーんにもなっとらんのよ。
 東京来て・・まだなーーんも。
 それやけん、オカン・・・
 まだ・・・まだ行かんでよ!
 一人にせんで! 
 オカン・・・。」
母の寝顔を見つめて涙する雅也・・・。

母のベッドの横に布団を敷いて眠る雅也。
そこへ、兆治(泉谷しげる)もやって来た。
「オトン!」雅也が飛び起きる。
栄子を覗き込む兆治。
「・・よう寝とるわ。」
兆治は安心したのか、すぐにソファーに横になり眠ってしまう。

栄子と兆治の寝顔を見ていた雅也も、やがて静かに眠りに
ついた。

「その時の眠りは、僕が今までに経験のないくらい、
 深くて、優しい眠りだった。
 オカンの最後の願いは、三人がこうして、
 同じ場所で眠ることだったのだろう。」


兆治、栄子、雅也が、三人並んで眠っている。
窓の外には、東京タワー。
穏やかな栄子の寝顔。

朝方。
雅也は栄子の苦しむ声に目を覚まされた。
「オカン!?
 オカン!
 オカン!」
慌ててナースコールをかけ、兆治を起こす雅也。
栄子は、苦しみの中、雅也に何かを告げようと
唇を動かすが、声にならない。
「何て言うよるん?
 オカン!
 何て言うよるん?」
「・・・」
「・・・もうよか・・・。
 オカンの言いたいことはわかるけ。
 ・・・心配しなさんな・・
 もう俺のことは心配せんでよか、オカン!
 オカン!」
医者と看護師が駆けつける。
「オカン、お願いだからがんばり、ね。」
「ちょっと失礼します。」
医師が栄子から雅也を引き離す。
「オカン!
「オカン、がんばり、オカン。」
泣きながら栄子にすがり、その手を掴む雅也。
「行かんでよ、オカン、行かんでよ。
 オカンお願いだから行かんでよ!」
「栄子!!」兆治が叫ぶ。
「オカンのぬか漬け食いたいよ・・・
 オカン・・・
 また一緒に朝ご飯食べたいよ・・・
 オカン・・オカン・・・」
栄子が雅也の手を潰れるくらい強く握り締める。
その力の強さに驚く雅也。
だが、その力も次第に抜けていき・・・。

栄子の瞳から涙が一滴。

心停止。

「午前7時30分、ご臨終です。」

「ボクの、一番大切な人。
 たった一人の家族。
 ボクの為に、自分の人生を生きてくれた人。
 ボクのオカン。」

あまりのショックに、動くことも出来ない兆治と雅也。

「オカンが・・・死んだ。」

「オカン・・・」
大きな手で母の小さな顔を包み込む雅也。
「オカン・・・」
涙をぽろぽろとこぼしながら、母を抱きしめ・・・
「オカーーーン!!」
雅也の悲しい叫びが響き渡る。

「その日、東京は、突き抜けるような快晴で、
 青空がどこまでも広がる中、
 赤羽橋の交差点から、真っ赤な東京タワーが
 空に梯子をかけていた。」


雅也の部屋に弔問客が集まる。
「どうぞ上がって下さい!
 姉ちゃんは楽しいことが好きな人やったから、
 暗くならないで、楽しくやって下さい!」
香苗が集まった人たちに声をかける。
雅也は祭壇の横で、お焼香する人に挨拶をしている。
遺影は、常磐ハワイアンセンターで撮影したものにした。

九州から、雅也の幼馴染の前野(山崎裕太)も駆けつける。
「前野君!
 励ましてやって。」と香苗。
前野が心配そうに雅也を見つめる。
「バカボン。」
「あ、先輩!」

まなみは、栄子に教わったがめ煮を作り、皿に盛る。
「筑前煮?」
「九州ではがめ煮って言うんですよ。」とまなみ。
「美味しい!
 さすが、栄子さんの一番弟子ですね。」
その言葉に寂しそうな表情を浮かべるまなみ。

「お父さん!借りてきました!」
「こういう感じで、いい?」
徳本とレオが、兆治の喪服を持ってきた。
兆治はベランダでゴジラを抱いている。
「まあ、よかろー。
 火!」
「はい!!」

落ち込むバカボンの頭を叩く香苗。
「バカチン!ウジウジしてから!」
「おばちゃんの宝物や!」ぬか床を抱きしめるバカボン。
「バカボン!引き継いだらどげんね。
 3日坊主も治るやろ!」
「え!?
 ・・俺には無理ばい。」
「そげんなら、一緒に引き継いでほしかもんがあるとよ!」
「なんね。」

「タンタランタ タンタタンタ」
バカボン、ヒゲメガネを付けて、香苗と共に踊りながら登場!
「よッ!二代目、待ってましたー!」
炭坑節を歌い踊る二人に、みんなも思わず笑い出す。

「手塚さん、」
「うん?」
ビールを注ぐ雅也。
「いろいろ、ありがとうございました。」
「でっかいお屋敷じゃなくたっていいんだよなー。」
「え?」
「いい家ってさ、こういうことなのかもしれないなー。」
手塚が呟くように言う。
雅也はみんなの笑顔と、母の遺影を見つめる。

そしてまなみは、栄子の指輪を見つめていた。

火葬場へ向かう一行。

「最後に、喪主様から、ご挨拶を。」
「・・・それは、父から。」と雅也。
「それではお父様、お願いします。」
「オトン。」
雅也に声をかけられ、一番後ろにいた兆治が、雅也に並ぶ。
「・・・
 えー。
 栄子と、私は、・・・
 栄子と・・・
 ・・・」
兆治は棺に覆いかぶさり、号泣する。

雅也の家。
母が残した缶のガムテープを外す雅也。
『オカンが死んだら開けて下さい』と缶に貼ってある。

国際ボランティア貯金の通帳。
生命保険の証書。
へその緒。
10000円札、千円札、100円札。500円札など、古いお札が
入れられた箱。
そして一番下に、『マーくんへ』と書かれた封筒があった。

『マー君へ
 心優しい息子に恵まれて、オカンは、幸せな最期を
 迎えることが出来ます。
 マー君と一緒に暮らすことが出来て、
 沢山の人と出会えて、東京の生活は、とても楽しかった。
 小さい頃は、泣き虫で、病弱だったので、
 神仏にお願いするときは、まず、健康。
 そして、素直な子に育つように。
 大きくなってからも、やはり、健康が一番。
 最近は欲張って、彼女と二人分の健康を
 祈願しています。
 これからも、まなみちゃんと、仲良くして下さい。
 彼女は、実の娘のようだった。
 お母さん、お母さん、と甘えてくれるのが、
 とても嬉しかった。

 友達や、お仕事の人も大切にね。

 中学の先生に、中川君は、男の子にも女の子にも
 好かれていますと言われたことが、嬉しかった。
 勉強の出来る子より、
 そういう人間になってもらいたかったから。

 オカンは、幸せな幕引きが出来て、
 何も思い残すことはありません。
 マー君、本当にありがとう。
 そしたら、ちょっと行ってきますね。

 オカン。

 マー君、本当に、ありがとう。』

母の手紙に、遺影を見つめながら、手紙を抱きしめ、
雅也は号泣し続けた。

墓参り。
墓前に手を合わせる雅也。
墓石をじっと見つめる兆治。
「四十九日か・・・。
 早いもんやの。
 結婚した頃は、毎日二人で飲みよった。」
「そうなん。」
「そん頃は、オトンも会社勤めしとっての。
 オカンは毎日弁当届けに来よったっちゃ。
 作りたて食べれっちゅーて。」
「オカンらしいわ。」
「オトンはそれを好かんでのー。
 いっつも、来るなって言いよった。
 女には、言うてやらんといけんぞ。
 言葉にしてちゃんと言うてやらんと。
 女はわからんっちゃ。
 オトンはそれを・・出来んかった。
 取り返しがつかん。」
そう言い、ワンカップの酒を飲む兆治。

まなみと東京タワーを見つめる雅也。
「ありがとう。
 オカンもきっと、感謝しとるけね。」
「大丈夫?」
「大丈夫やき。」
「・・・」
「あの・・・
 あの・・」
まなみが雅也を見つめる。
「オカンの指輪、これからも、持ってってくれんね。」
まなみが笑顔で頷き、そして握手を求める。
東京タワーの前で握手を交わす二人。
そして、その手が、離れた。
まなみの背中を見送る雅也。

2001年4月
朝、二つの目覚ましが雅也を起こす。
「うわぁぁぁぁ!!」叫ぶ雅也。
いつの間にか机の上にはMacが!

ハムエッグ、トースト、コーヒー。
「いただきます!」

ベランダのゴジラにキャベツを与えながら微笑む雅也。

部屋で着替えを済ました雅也は、仏壇に
「おはよう。」と声をかけ、手を合わせる。
そしてカバンに何かを入れ・・・

街を走る雅也。

「今日も東京には、どこからか人が集まり、
 溢れかえっている。」


「もう遅いよ!」鳴沢が怒っている。
「悪かねー。」と雅也。
「すみません、これからは一時間前集合にさせますんで、
 すみません。」
鳴沢がスタッフに謝る。
「今度遅れたら罰金!」と鳴沢。
「鬼マネージャーやね。」と雅也。
「誰かがケツ叩いてやらないとね!
 このあと、飯でもどうって。」
「あー・・今日は、約束があるけん。」
「そっか。」

おもちゃ屋でフラフープをセールスするバカボン。
取り扱ってもらえず、ガッカリと店を出る。
ふと、顔を上げると、子供達が『ぷよぷよ』で遊んでいる。
バカボンは栄子のことを思い出し・・・。

「それぞれが、一人で生まれ、一人で生きているような
 顔をしている。
 けれど、当然のことながら、
 その一人一人に、家族がいて、
 大切にすべきものがあって、
 そして、母親がいる。」


東京に来てくれた母と会う徳本。

空港。
パスポートを手に公衆電話を握り締めるレオ。

河原で婚約者と待ち合わせる手塚。

「この先いつか、あるいは既に、
 この全ての人たちが、ボクと同じ悲しみを経験する。
 今までだったら、単に町の風景でしかなかった
 その一人ずつが、とても大きく見えた。
 みんなすごいなー。
 頑張ってるんだなー。
 オカン。あれから何年か経ったけど、
 今でもボクは寂しいでたまらんよ。
 なんっかっちゅーて、いーっつもオカンの姿を
 思い出しよる。」


町を行く母と供の姿に、自分の子供の頃を重ねる雅也。
雅也は、東京タワーの前にいた。

東京タワーのエレベーター。

「もっといろんな話、したら良かった。
 いろんなもん食わせてやれば良かった。
 たくさん、旅行させてやれば良かったっち、
 いーっつも後悔してから、
 涙が出よる。
 いつでん 出来たのに、
 なんっでせんかったんやろうか。
 オカンの毎日は、楽しかったんやろうか。

 俺のほうは相変わらずや。
 仕事はちーっとはマシになりよるけど、
 まだどうなるかわからん。
 結婚もしとらん。
 相変わらず、オカンが心配するような
 生活をしよる。」


エレベーターが展望台に到着する。
一歩一歩、踏みしめるように歩く雅也。

「ばってんオカン。
 ボクも、もう少し、こっちで頑張るけん。
 見とってね。」


雅也はカバンから、母の遺影を取り出し、
それに優しく触れて微笑む。

「今までいろいろごめんね。
 そして・・・ありがとうね。」


母に東京タワーからの景色を見せる雅也。

「オカンに育ててもろうたことを、
 ボクは誇りに思うとるよ。」


「オカン、すごかねーーー!
 オカン、今日は天気がいいで、
 良かったねー!」


※一部公式HPあらすじを引用しました。




眠っている栄子に、まだ行かないで、と語る雅也。
最期の時の雅也の言葉、そして絶叫。
手紙を読む雅也の涙。
そして、最後のシーンの語り。

日曜、月曜とドラマに泣かされっぱなしです。(笑)

大泉さん主演の"東京タワー"は、
上にも書きましたが、病院内を栄子を探して走るシーン、
それに、指から血が出るほど強く握りしめるシーンなど、
インパクトあるシーンが多かったように思います。
2時間という枠の時間の中で、雅也の不安がひしひしと
伝わってきました。

速水さん主演の連ドラ版では、時間が長い分、
雅也と栄子の絆の深さをたっぷり見ることが出来たので、
インパクトあるシーンがなくっても、
充分、雅也の悲しみが伝わってきました。
そして、雅也の最後のシーンの語りの部分には共感。
私も母を亡くしてもう10年になりますが、
ああすれば良かった、こうすれば良かった、と
今でも後悔の思いに駆られることがあります。

2時間版の『東京タワー』では、真沙美との未来が続く
終わり方でしたが、連ドラは、別れを感じさせる終わり方
でしたね。

どちらがいい、ということではなく、
それぞれ、良かったです。
こうなると、映画版の仕上がりも気になるところ!

私はこれから小説版を読み進めていきます。



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キャスト
中川雅也(速水もこみち)
佐々木まなみ(香椎由宇)
山田耕平(柄本 佑)
レオ・リー(チェン・ボーリン)
徳本寛人(高岡蒼甫)
手塚修一郎(石黒賢)
前野和夫(山崎裕太)
鳴沢 一(平岡祐太)
中川富美子(佐々木すみ江)
藤本ハル(赤木春恵)
藤本香苗(浅田美代子)
中西靖子(久保田磨希)アパート管理人
佐々木恵子(朝加真由美)
担任(斉藤洋介)
オカマバーのママ(深沢敦)
中川兆治(泉谷しげる)
中川栄子(倍賞美津子)


ほか


スタッフ

■原作
 リリー・フランキー
 「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」(扶桑社刊)

■脚本
 大島里美

■プロデュース
 中野利幸

■演出
 久保田哲史

■音楽
 河野 伸
 澤野弘之

■制作
 フジテレビドラマ制作センター

■主題歌
 コブクロ『蕾』
 (ワーナーミュージック・ジャパン)



速水もこみちさんの主な出演作品


この記事へのコメント
最終回見忘れたのでたすかりました。
結構の量の文字書くのは大変でしょう。
ご苦労様です。
Posted by やん at 2007年03月20日 18:59
いやはや、記事作成、大変ご苦労さまでございました。

それほど、というか平日放送(月〜木)の連続ドラマは1月〜3月期放送分はまったく見ておりませんでしたので、「ああ、こういう話なのか」という感想以外持てませんでした。申し訳ないのですが..

でも、以前に書いたことと重なるのですが、4月から始まるフジテレビ系列での土曜放送ドラマなら見ることができるかもしれません。

土曜なら翌日に授業もないし、じっくり作品も楽しめますからね。

あとは、以前私の述べたかったことは、以下にありますので、時間があるときにお読みいただければ幸いです。

http://dramanote.seesaa.net/article/36295900.html#more

では、失礼します。
Posted by 日本ドラマには完全にど素人の東京人 at 2007年03月20日 21:03
泣けました〜やはり、ちーずさんの記事を読みながら見ると細かい部分が効いてきます!

オトンの愛情も伝わってきました!やはり強がっていたオトンが棺に泣きつくシーンは完全に!(蟹江さんのぬかみそで涙を隠すシーンが上だと思いますが)
やられた!(説得力ないかも!)

当初、倍賞さんが若い頃のエピを演じるのは無理があるように見えましたが母子の愛情を演じるうえで必要なのですね!ちなみにオカンの若い頃は佐田真由美さんです!贔屓つよいかな?

っという訳でこれから2時間ドラマに突入です!明日は目やにで目が開かないかもです!
Posted by けた at 2007年03月20日 21:49
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