2007年06月18日

冗談じゃない! 第10話

『さようなら圭太』

圭太(織田裕二)はもうウソはつきたくないと、理衣(大竹しのぶ)の
元カレが自分であることを絵恋(上野樹里)に打ち明けた。
「もう、嘘はつかない。
 お母さんの・・・元カレは、僕なんだ。

 大学が近所だったんだ。
 お母さんはOGとして、後輩の指導に来てた。」
「どれ位付き合ってたの?」
「半年。」
「どうして別れたの?」
「・・・ある日、デートの約束をした。
 お母さんその日にどうしても会いたいって。
 でも・・・約束の場所に現れなかった。
 それっきり会えなくなって、
 しばらくしてフランスに留学したことを知ったんだ。」
「どんな付き合いだったの?」
「一緒に格闘技見に行ったり、クラッシック行ったり。」
「一緒に暮らしてたの?」
「それはない。
 僕とお母さんの間にはそういうことは何もなかったんだ。」
「付き合ってたんでしょう!?」「お母さんは、辛い恋が終わったばかりで、
 またその繰り返しになるのを怖がってた。」
「マモンがいなくなって、ショックだった?」
「本当に好きだったからね。」
「・・・今も?」
「20年前のことだよ。
 今はなんとも思ってない。」
「いつ知ったの?私がマモンの娘だって。」
「ワイナリーに挨拶に行った時。」
「圭太、マモンに、初めましてって言ったよね。」
「咄嗟に、出ちゃった。」
「隠したい気持ちがあったからでしょう?」
「何度か、言うチャンスはあった。
 でも・・・言えなかった。
 一生秘密にしようって思ったんだ。
 その方が絵恋が傷つかないですむかなって。」
「嘘の方が傷つく・・」
「そうだよね。」
「何でも言ってって、言ったよね?」
「本当にごめん。」
「・・・はぁ・・・。
 じゃあどうして言ったの?」
「嘘の上に、本当の幸せなんて、築けないって思ったんだ。」
「・・・」
「絵恋?」
「・・・」

一人ベッドで膝を抱え、涙する絵恋。

圭太はソファーで考え込み・・・。

そこへ絵恋がやって来た。
圭太の隣に座り、彼の肩にもたれる。

朝。
ベッドで目を覚ます圭太。
隣の絵恋はもういなかった。

ダイニングに行くと、絵恋はいつものように明るく声をかけてくる。
「絵恋?」
「何?」
「あ・・いや・・」
「機能の話?」
「うん。」
「全然気にしてないから。
 話してくれてありがとう!」
「絵恋・・」
「私急いでるから。じゃあね、行って来ます!」
明るく振舞う絵恋を見送りながら、圭太の胸に不安がよぎる。

ベルファミーユ。
冴子が従業員たちに報告する。
「SGフーズが、ファミレス部門から撤退することになりました。」
「撤退!?」「どういうこと?」
「この店閉めちゃうってことですか?」
「一ヵ月後に、閉店します。」
「1ヵ月後!?」
「シフトの調整や、再就職の相談には個別に乗りたいと思います。
 以上です。
 今日もお客様に、より良いサービスを提供して下さい。」

事務所で頭を抱える冴子。
「店長、会社に直訴されなかったんですか?」圭太が聞く。
「企業は企業の論理で動くから、
 一介の店長がじたばたしてもどうにもならないんじゃないかしら。」
「わかります。
 私もそのようにしてはじき出された人間です。
 ですから偉そうなことは言えません。
 でも、店長のベルファミーユ、家族に対する思いを知っています。
 このまま引き下がっていいんですか?」
「高村さん!あなたファミレスの仕事に思い入れないんでしょう!?
 黙っててくれない!?」
「・・・」
「一人にして。」
「はい・・・。」

大学。
舞(立川絵理)や聡(田中 圭)に明るく語りかける絵恋。
「天気いいよ!
 ね、授業受けてる場合じゃないよ。
 どっか行こう!」

三人が向かった場所は海。
二人は絵恋のテンションの高さに、何かあったのではと心配しつつ、
絵恋に付き合う。

夜、圭太が仕事から帰っても、絵恋は戻っていなかった。
そんな中、電話がかかってきた。
「私だけど。」理衣だ。
「あ、お母さんか。」
「絵恋に話した?」
「ええ。」
「今いる?」
「まだ帰ってない。」
「・・・そう。」

聡の車の中、舞は元気のない絵恋を心配する。

絵恋はホテルに泊まる父(草刈正雄)を訪ねていく。
「絵恋・・」
「パパ!」

圭太の家には、理衣がやって来た。
「絵恋から連絡あった?」
「友達と夕飯食べてくるって。」
「そう・・・。」

ホテル。
「ありがとう、パパ。」
「二人きりでワイン飲むなんて久し振りだね。」
「ねえ・・どうしてマモンと別のホテルなの?」
「・・・パパ、日本から帰ってきたマモンに、
 誠心誠意謝った。」
「また土下座したの?」
「パパがマモンや香恋たち置いてフランスに帰ったのは、
 畑のこともあったけど、冷却期間を置くためだった。
 それがいい結果につながると思ったからね。
 でも・・・マモンの出した結論は、離婚だった。」

高村家。
「何がマモン悪かったよ!
 私はあなたの母親じゃないっていうの!
 子供たちのためにやり直そうって、
 離婚したら子供が可哀想だって、
 わかってるわよ、そんなこと!
 私だってそのことを第一に考えてきた。
 でもそういうことを持ち出すこと自体、
 何もわかってないのよ!!
 家族は大切だよ。
 でも私って、そのためだけに必要なの!? 
 そんなの、冗談じゃない!」
理衣の言葉に思わず笑ってしまう圭太。
「何!?」
「いや、広瀬さんのことが本当に好きなんだなーと思ってさ。」
「ねー!話聞いてた!?」
「熱くなれるってことは好きな証拠だと思うよ。」
「やめてよ!!」

ホテル。
「絵恋、心配かけてごめんね。」
「・・・」
「絵恋。何かあった?」
「・・・パパ、」
「うん?」
「・・・」

高村家。
「絵恋は、いろいろ聞いてきたけど、
 お母さんみたいに、怒りはぶつけなかった。
 明るく、振舞ってたけど・・・
 僕のことは、信用してないと思う。」
「え・・まさか・・私たちのことを疑ってるとか!?」

ホテル。
「ちょっと待って。何だって!?」
「だから、マモンは、圭太の元カレだったの。
 そのこと私たちにずっと隠してたの。」
「・・・」広瀬のワインを飲む手が震える。
「パパ、」
「大丈夫だ・・・大丈夫。」
「圭太の元カノがマモンだったことは、
 私び生まれる前のことだし、
 過去を変えようったって、どうにもならない。
 それはわかってる。
 でも本当は・・・まだ受け入れられてないの。」
「マモンが離婚を言い出したのは・・元カレの圭太君と
 再会したから?」
「圭太は違うって言ってた。
 でも・・・私、圭太のこと信用できなくなってる。
 圭太とマモン、もしかして今もって思っちゃうの・・。」

高村家。
「全然そんなことないのにね。」
「うん。」
「でも、ちょっとドキドキしたな。
 絵恋が、この人と結婚したいって写真送ってきたとき。」
「・・・」
「誤解しないでよ。ヨリ戻したいって思ったわけじゃないんだから。」
「わ、わかってるよ。
 でも・・どうして結婚反対しなかったの?」
「圭太となら、絵恋が幸せになるって思ったからだよ。」
「・・昔の話してもいいか?」
「うん、どうぞ。」
「時計の針戻したいわけじゃないんだけど、
 なんかこう魚の骨がひっかかっちゃってるような感じで・・
 残ってて。」
「あの日のこと?」
「何で来なかったの?」
「来なかったのは圭太の方でしょ!」
「いや僕はちゃんと行ったよ。」
「東京タワーでしょ!?」
「そうだよ。」
「私営業時間が終わるまでずっと待ってた!」
「ふん・・・変だろ。
 二人とも同じ場所にいたのに会えなかった。」
「うん・・・」
「前に一度、東京タワーでデートしたことあったよね。」
「私は嫌だったの。おのぼりさんみたいで。」
「おのぼりさんだったの!
 山形から出てきて、2年もたってなかったんだ。」
「だから付き合ったでしょ!」
「あの時、展望台へ行った。
 時間がなくて、特別展望台には上がれなかった。」
「うん。」
「だから、今度会う時は特別展望台でって言って、」
「ちょっと待ってよ!
 私、展望台って言ったけど、特別展望台だなんて言ってないよ。」
「言ったよ。」
「言ってないよ!」
「言った。」
「言ってない!!」
「・・・」
顔を見合わせ笑い合う二人。
「うん!?
 でも、あれっきり連絡取れなくなった。」
「賭けだったの。
 あの日来てくれたら、留学するのは、辞めるつもりでいた。」
「・・・」
「今更だけど。」
「今更だ。
 でもすっきりした!」
「私も。」
「あの日会えなくて良かった。」
「・・・そうね。」理衣も穏やかに微笑む。
「会ってたら絵恋とは出会えなかった。」
「・・・私も、絵恋や香恋や、世恋や未恋に、
 会えなかった。」
「広瀬さんもだろ?」
「・・・」
「広瀬家は素敵な家族だって思う。
 僕もその一員でいたい。」
「離婚するなってこと?」
「うん。」
「するわよ。」
「ムキになってるだけだろ?」
「ムキになんかなってない!」
「それがムキになってるってことじゃないの?」
「違うってば!」
「・・・気持ちはわかるけど、
 もう1度ちゃんと考えて。」
「・・・」

絵恋が戻ってきた。
「ただいま!」努めて明るく振舞う絵恋。
「おかえり!遅かったね。
 お母さん心配して来てたんだよ。」
「あ、留守電入ってた。今度会って話すね。」
「うん。」
「疲れたー!」

ベルファミーユ。
「あと1ヶ月で閉店なんて言われちゃ、気が抜けちゃいますよねー。
 高村さんどうするんですか?」大西(梅沢昌代)が聞く。
「全然考えられてないんです。
 ちょっと、それ所じゃなくって。」
「何かあったんですか!?」うれしそうに聞く大西。

そこへ、圭太の大学時代の友人・手塚がやって来た。
懐かしそうに握手を交わす二人。
「山田から聞いた。いろいろ。」
「うん。まあ、どうぞ。」

「ランチ、安い割にはおいしかったよ。」
「ありがとうございます。」
「何で、パシフィック電機辞めたんだ?」
「・・・リストラだよ。」
「勿体無い・・。
 仕事、何時に終わる?」

絵恋が大学が終わるのを、理衣は待っていた。
「やっと会えた・・・。」
そう言い微笑む理衣を、絵恋は拒絶する。
「どうして言ってくれなかったの!?」
「・・・ごめんなさい。」
「謝らなくていい。理由を教えて。」
「結婚前に話したら、どうした?
 圭太さんと結婚した?」
「どうして言ってくれなかった聞いてるの!」
「だから・・圭太さんと結婚してほしかったの。」
「自分が近くにいれるから?」
「そんなこと・・・
 圭太さんとなら、絵恋が幸せになれるって思ったからよ。」
「これが幸せ?
 パパも傷ついてた。」
「・・・
 これから、杉田さんと会って、フランスに帰るって伝える。」
「・・・」
「パパとは離婚して、パリあたりで住むつもり、。
 香恋たちが、パパと私のどっちと暮らしたいかは、
 みんなの意志に任せるわ。」
「・・・」
「もう日本には帰って来ないし、圭太さんとも会わない。」
「・・・本気なの?」
「本気だよ。
 二人には、これからも仲良くやってもらいたいし、
 何かあったら、いつでも助けてあげたい。」
ためらい勝ちに握手を求める理衣。
だが絵恋はそれに答えようとはしなかった。
絵恋を抱きしめる理衣。
「幸せになって。」
そう言うと、その場から立ち去った。

Al Media technology(株)AIメディアテクノロジー
半導体分野について語り合う手塚と圭太。
手塚はこの会社の社長だ。
「こんなに小さいけど、無限の可能性を秘めている。」と手塚。
「面白そうだ!」圭太も目を輝かせる。
「ファミレスの仕事、面白いか?」
「・・少し、わかってきた。」
「そうかぁ!?全然楽しそうに見えなかったぞ。
 今、ワクワクしてるだろ?
 お前の仕事は、ここに、夢を詰め込むことだ。」
「・・・」

バーで一人飲む理衣。
背後から、聞き覚えのある女性の声。
冴子が雄たけびをあげながらダーツを投げていた。
「どうも!」
「・・・どうも!」

絵恋の携帯にメールが届く。

高村家。
圭太はメールを送ると、料理をする山田親子を手伝う。
今度は仕事で魚を貰ったらしい。
隣で朗が落ち込んでいる。
「朗・・・縁があればまた会えるって。
 で、どうするの?手塚の誘い。」
「うん・・・迷ってる。」
「いい話じゃない。
 高村君の能力買ってくれてるんだよ。」
「いや、でも、ベルファミーユ入ってまだ3ヶ月経ってないしさ。」
「そこまで義理立てする必要ないんじゃない?
 高村君の希望の部署と違うわけだしさ。
 ただ、店長さんとは、何とかつながってほしいなと。」
「親父が店に行けばいいだけの話だろ。」と朗。
「あー、そうだったそうだった。」
「店長、異動するかも。」
「え!?」
「親父、自力で頑張れよ!」

そこへ、インターホンの音。
「あ、絵恋かも。」
「いいよいいよ、僕が開ける。」

山田が玄関の戸を開けると、いきなり誰かに顔を殴られる。
広瀬だ!
「お父さん!!」
「親父大丈夫か!?」
「すみません!!」

広瀬は圭太と間違って山田を殴ってしまい、平謝り。
「あの、お父さん、私を、ちゃんと殴って下さい。」と圭太。
「いや・・恥ずかしいよ。
 カーッとなっていたとはいえ、暴力に走るとはね・・」
「いやでも、僕も以前、お父さんを殴ってますし・・
 僕がやったことは、殴られてもしょうがないかな、」
その時、朗のパンチが圭太に飛ぶ。
「朗・・・」
「親父の仇!」
圭太、その場に座り込む。

バー。
ため息をつく冴子と理衣。
「なーんか辛気臭いですねー。
 いい女が二人そろってため息ついて。」と冴子。
「ほんと!」
「世の中ってどうしてこう上手くいかないんだろう。」
「私はともかく、冴子さんはどうしてため息ついているの? 
 ワイン事業部は前から行きたかったんでしょう?」
「そうなんです。
 でも・・ベルファミーユにも愛着があって。
 また戻る可能性があるっていうんでしたら、
 心持ちも違うと思うんですけど、撤退となると・・・。」
「だったら逆に、選択肢は一つってことでしょう?」
「それが悔しくて・・・。
 理衣さんは何のため息なんですか?」
「・・・私?
 ・・・。」

高村家。
「あの、一つ聞いてもいいですか?
 僕を殴ろうと思ったの、絵恋のことを思って?
 それとも、お母さんのこと?」
「・・・両方。」
「どっちの気持ちが強いんですか?」
「嫉妬だと思う。
 自分のことを棚にあげて申し訳ないが、
 理衣を取られたくないと思った。」
「マモンじゃなくて、理衣っておっしゃってますよね。」
「え?」
「お母さんと話してて思ったんです。
 お母さんは、マモンじゃなく、
 一人の女として見てほしいんじゃないかって。」
「僕も昔、亡くなった奥さんと大喧嘩をして、
 朗の為に仲良くしてくれって言ったんです。
 その時ずるいって責められました。
 母親にとって、子供は一生責任を持たなければならない相手。
 絶対に嫌とは言えないことを持ち出すなんて、酷いって、
 そう責められました。」と山田。
「うちの母親、70なんですけど、
 今度、再婚するんです。
 ちゃんと恋愛をして。」
「家族の前に夫婦、その前に、恋人同士じゃないと
 いけないんじゃないでしょうか。」と山田。
「恋人のまま夫婦になり、そのまま、家族になれればいい。
 僕は絵恋と、そうなりたいと思っています。
 お父さんも、きっと、同じ思いですよね?」
広瀬が頷く。

バー。
「信じられない!そんなことが起きるんですか!」驚く冴子。
「起きちゃったのよね・・・。」

高村家。
ワインで乾杯する三人。
「僕は理衣を、母親としか思ってないなんて
 誤解もいいとこだ。」
「はい。」
「理衣以上、いい女はいない。
 だからセブリーヌとも別れた。
 理衣を失いたくなかった。」
「僕も失いたくなかった・・
 それなのに・・それなのに僕の奥さんは・・・」山田が泣き出す。
「山田さん、よほど素敵な奥さんだったんでしょうね。」
「はい!」
「しかしまあ理衣にはかなわないでしょうけど。」
「ちょっと待って下さい、聞き捨てならない。納得いかないなぁ!」
「申し訳ない。
 酔いが回って、申し訳ない。」
三人は大笑い。
「絵恋早く帰って来ないかなー。」

その頃絵恋は、街のベンチに腰掛け、メールを見ていた。
『絵恋へ
 今日はごちそうだから早く
 帰っておいで。圭太』
絵恋は微笑み、そして立ち上がる。

カラオケで盛り上がる理衣と冴子。
歌っている曲は『YAH YAH YAH』!

絵恋が帰宅する。
「ただいま。」
「あ、お帰り!
 お父さんと山田君と盛り上がっちゃって。」
「そう!パパは?」
「寝てる。」
和室を覗き込む絵恋。山田と広瀬が仲良く眠っている。
「面白かったよ。
 お父さん酔っ払っていろいろ話してくれてね。
 絵恋の小さい頃の話とか、お母さんとの馴れ初めとか。」
「じゃあ、パパ、気にしてなかったの?圭太とマモンのこと。」
「過去は変えられない。
 大事なのは今の自分の気持ちだって。」
「そうなんだ。」
「絵恋、今の僕を信じてほしい。」
「信じていいんだよね。
 わかった。」絵恋が微笑む。

「お父さん、お母さんとは絶対に離婚しないって。
 説得するって。」
「じゃあ又みんなでご飯一緒に食べられるね!」
「うん。
 あ、明日、お母さんも呼んでみんなで。」
「うちに挨拶に行ったときみたいにね。
 あれ!?
 あの時誰かさん嘘つかなかった?
 はじめましてって。」
「絵恋勘弁してよ・・。」
絵恋は微笑み、圭太の頬にキスをする。
絵恋の肩に腕を回す圭太。
「お腹空てない?」
「うーん、でももうちょっとこのままで・・。」

朝。
「二日酔い、大丈夫ですか。」圭太が広瀬を気遣う。
「ちょっと飲みすぎたね。」
「あ・・絵恋と、話したんですけど、
 今夜良かったら、又、うちでご飯食べませんか?
 お母さんも交えて。」
「・・・今夜は、理衣と二人っきりにさせてもらいたいんだ。」
広瀬はそう言うと、携帯で理衣に連絡する。
「留守電か・・。
 もしもし、理衣、私だ。
 もう1度話し合いたい。
 これを聞いたら、すぐ、東京タワーに来てくれないか。
 夜8時まで、ずっと展望台で待っている。」

「お父さん・・」
「東京タワーは、圭太君との思い出の場所でしょ?」
「ええ・・」
「そこを私と理衣の、思い出の場所に変えたいんだ。」
「わかりました。
 お母さん、絶対来てくれます!」
「ああ。」

大学。
絵恋は聡と舞に、理衣と圭太の過去を話していた。
「信じらんない!!」驚く二人。
「大丈夫なの?絵恋。」
「うん。もう解決したから。
 これからマモンに会いに行くの。謝りに。」
「え?」
「疑ってごめんなさいって。」
「良かったな、絵恋。」
「それって何?敗北宣言?」
「そんなこと!俺絵恋のことあきらめないから。」
「ありがと!友田君!」

ホテル。
荷作りをする理衣。

ベルファミーユ。
事務室で杉田と会う圭太。
「実は、ベルファミーユ閉店の話なんですけど、
 ワイン事業部で、野々村さんと一緒に、働いてもらえませんか?
 キュベリエを初め、フランスのワインを担当していただこうと
 考えています。」
「ちょっと、待って下さい。」
「あ、あの、お酒は、飲めなくて結構です。
 飲むほうは、野々村さんに任せて。
 一つ、よろしくお願いします。」
「・・・」
「専務、お願いがあります。
 ベルファミーユの閉店を、2ヶ月、延期してもらえないでしょうか。
 その間に、売り上げを伸ばし、SGフーズにとって、
 ベルファミーユは価値のあるものにします。
 3ヵ月後の数字で、判断していただけないでしょうか。」と冴子。
「ま、一応、会社としては結論を出したということですからね・・。」
「お願いします!」
「お願いします。」
冴子と一緒に頭を下げる圭太。
「・・・わかりました。
 その代わりといっちゃ何ですけれど、
 高村さん、理衣さんを説得していただけませんか?」
「え?」
「理衣さん、広瀬さんと離婚すると言っているんです。」
「あ、それは、聞いてます。」
「え?それじゃあ今夜の便でフランスに帰るってことも?」
「え!?」
「そうすると、色々と仕掛けていることが水の泡になって
 しまいます。」
「ちょっと・・行って来ます!!」

理衣を東京タワーに連れて行こうとホテルに走る圭太。
だが理衣は5分前にチェックアウトしたあとだった。

慌てて成田行きのリムジンバスを止める圭太。
そしてバスに乗っていた理衣の腕を掴んでバスから降ろす。

その様子を絵恋は見てしまい・・・。

「広瀬さんの留守電聞いたの?」
「聞いたよ!」
「それでもフランス帰るの!?
 広瀬さんは君のことを本当に愛してる。
 朝まで話しててよくわかった。」
「もういい!」
「母親としてでなく、女性としてちゃんと愛してる。
 それを伝えたくて東京タワーで待ってる。」
「だからもう!」
「本当に大切な人と、すれ違っていいの?」
「・・・」
「僕とはすれ違ってよかったんだ。
 でも広瀬さんとは、すれ違ったらダメだ。」
「・・・」
「行こう!!」
圭太はタクシーを止めると、理衣と一緒に乗り込んだ。

そんな様子を絵恋はじっと見つめ・・・。

東京タワー。
夜景を見つめる広瀬。
時計は7時半。まだ理衣は来ない。

タクシーが渋滞にはまってしまう。
腕時計を見つめながら、気が気ではない圭太。
「ちょっとは慌てろよ。」
「なるようにしかならないでしょ。」
「あの、降ります!おつり入らないですから。」
圭太は理衣の手を取り走り出す。

絵恋は夜の街を人の波に流されるように歩いていた。

東京タワー。
8時のベルが鳴る。
「もう間に合わないって・・」
「きっとまだ待ってるって!
 ・・・理衣には幸せになってほしい。
 でもここから先は、君自身が決めることだ。
 絵恋も子供たちもキュベリエもマモンも関係ない!
 広瀬さんのこと、どう思ってるかだ。」
「・・・」
「理衣には、もうすれ違ってほしくない。」
圭太の言葉に頷くと、理衣はエレベーターに向かって歩き出す。
「圭太!絵恋とすれ違っちゃダメだよ!」
「大丈夫。」
理衣は笑顔で手を振ると、エレベーターに乗り込んだ。

展望台。
広瀬の姿を探す理衣。
1周回ってみたが、広瀬の姿はない。
窓の外の夜景を見つめていると、
「理衣。」広瀬が声をかける。
「・・・」
『来てくれたんだね
 もう1度プロポーズさせてくれ』
『・・・その必要はないわ』
理衣はそう言い、自分の手を広瀬に差し出す。
理衣の手を握り締める広瀬。
そして二人は抱きしめあった。

晴れやかな表情で東京タワーを見上げる圭太。
絵恋に電話をするが、留守電のメッセージが流れる。
「もしもし絵恋。
 お父さんとお母さん、仲直りしたよ。
 今夜は二人っきりで食事するみたい。
 僕達も二人っきりで食事しない?
 今から帰る。」

うれしそうに家路へと急ぐ圭太。

空っぽの部屋を寂しそうに見渡す絵恋。
寝室、圭太の仕事部屋。
切ない表情で部屋を見渡し、圭太との思い出を辿っていく。
絵恋の瞳から涙がこぼれた。

圭太が家につくと、絵恋の姿は消えていた。
『さようなら 
 絵恋』
と書いたメモと結婚指輪を残して・・・。

「さようなら!?
 ・・・どうして!?」



※一部公式HPあらすじを引用しました。



20年前、ちょっとした誤解で会えなかった二人。
これが二人の運命だったんですよね。
あの日待ち合わせですれ違った理由が、
お互いの勘違いとわかり、この二人はやっと過去の恋を
終わらせることが出来たのかな。
昔のことでも、理由がわからないままに別れてしまっていたから
後味が悪かったんですよね。

圭太への嫉妬心に、自分がどれだけ理衣を愛しているか気付いた広瀬。
もう浮気はしないかな!?
広瀬と理衣の東京タワーでの2ショットは大人の魅力で素敵でした。

本当のことを知った絵恋は明るく振舞おうとしていて健気でした。
ラスト、別れを決意したのは、圭太と理衣の2ショットを見て、
圭太を信じられなかった自分が嫌で飛び出してしまったのかな。
圭太も絵恋もお互いのことをとても大切にしているので、
安心して次週、最終回を見守れそうです。

圭太は手塚の誘いを受けるんでしょうか。
半導体の話をしていた圭太はとても楽しそうだったので、
いつかは自分の好きな道を歩いてほしいけれど、
当面、冴子さんたちと共にベルファミーユを立て直そうと
考えるのかもしれないですね。
冴子さんと山田さんのその後も気になります!


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キャスト

高村圭太 : 織田裕二
高村絵恋 : 上野樹里
友田 聡 : 田中 圭
広瀬香恋 : 仲 里依紗
広瀬世恋 : 菅野莉央
広瀬未恋 : 森迫永依
山田 朗 : 荒井健太郎
大西さん : 梅沢昌代
あけみ  : 高畠華澄
岩崎 舞 : 立川絵理
山田元雄 : 田口浩正
杉田修造 : 高田純次
佐々木  : 小林すすむ
広瀬壮平 : 草刈正雄
野々村冴子: 飯島直子(特別出演) ベルファミーユの店長
高村静子 :白川由美(特別出演)
広瀬理衣 : 大竹しのぶ


スタッフ

製作 : TBS
制作 : TBSテレビ
脚本 : 伴 一彦
音楽 : 佐藤直紀
主題歌 : 織田裕二『Hug, Hug』(ユニバーサル・シグマ)
プロデューサー : 伊與田英徳
演出 : 土井裕泰  石井康晴  川嶋龍太郎


織田裕二さんの主な出演作品



上野樹里さんの主な出演作品



大竹しのぶさんの主な出演作品


この記事へのコメント
ちーずさんこんばんは、圭太と理依のすれ違いのエピは気になっていましたが、お互いの勘違いでしたね!携帯電話のなかった時代は色々なドラマが生まれますね〜そして理依は広瀬と出会い家族を作り圭太も絵恋と運命的な出会い!真相がわかった時の二人は妙に爽やかでしたね!

広瀬も圭太と理依の関係を知って嫉妬心が芽生えました、やっぱり草刈さんは、あんなせりふも似合ってしまいますね〜でも圭太には自分から別れたように言っていましたが、彼女の結婚でふられたのですよね!

自分も絵恋は圭太を信じ切れなかったことを苦にして家をでたようなきがします!

手塚の話は圭太にとって願ってもない話ですね!条件にすぐに入社とかがなければ、ベルファミーユの再建に奔走しそうですね!

山田の亡くなった奥さんを想う気持ち!その優しさを冴子にも解って欲しいですね!
Posted by けた at 2007年06月18日 20:14
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