2007年07月14日

山田太郎ものがたり 第二話

『潜入メイド大作戦』

セレブばかりが通う一ノ宮高校で女子生徒の人気を二分する
山田太郎(二宮和也)と御村託也(櫻井翔)。
二人は3年生で初めて同じクラスになった。

太郎に興味を持った御村は、山田家を訪れる。

『御用の方はこちらをお引き下さい』
玄関の前に、そう書かれた札と、その手前には鎖がぶら下がっている。
引っ張ってみると、空き缶をまとめたものが引っ張られ、音が鳴る。

「や〜ま〜だ君!あ〜そぼ! 
 ・・・なんて・・・
 子供の頃から一回も言ったことがない。」


「手土産持っていくのなんて・・・やっぱ変か。」
引き返そうとしたとき、割烹着姿の太郎が玄関の戸を開ける。
「おぉ!あれ!?御村君!」
「・・やあ!」
「どうしたのlあ、ここ俺んち。」
「うん、知ってる。」
「あ、そうだ。せっかくだから上がっていってよ。」御村の手土産の匂いにつられて子どもたちが集まってくる。
「これなーに?」紙袋を覗き込む六生、七生。
「うん?あ、どうぞ良かったら。」
「いいんですか!?やったー!」子どもたちは大喜び。
「ほら、御村のあんちゃんにありがとうは!?」と太郎。
「御村のあんちゃん、ありがとう!!」
「いえ、どういたしまして。」
お土産は、8個のケーキ。
「うわー、すごい!カワイイ!」「食べるの勿体無い!」
「もう、そんなに興奮する、
 !!
 すごい上手そうじゃん、これちょっと!」
太郎も加わり、子どもたちとどれを選ぶかジャンケンをはじめる。

「ごめんなさいね。
 お客様用のコップがなくて。」
母の綾子(菊池桃子)がプリンのカップでお茶を出す。
「あ、いえ。お構いなく。」

山田家を見渡す御村。
継ぎ接ぎだらけの障子には、家族の絵が貼ってある。
みんな笑顔で描かれている。
山田家家訓、
そして家族全員、寄り添って映る記念写真。

「どうかな?そのお茶。
 庭のたんぽぽで煎じたお茶なんだけど。」
「ハーブティーね!」と綾子。
「そうそうそうそう!」と太郎。
「・・・・・」
「その顔は・・・微妙だったな。」と太郎。
みんな、大笑い。
そんな様子に御村も微笑む。
「お前いいな、楽しそうで。」
「え!?」

御村家。
ロックを聴きながら楽しそうに花を生ける御村。

一ノ宮高等学校。
学校では、太郎と御村の2ショットに注目が集まっていた。
「なんかさ、最近御村君変わったよね。 
 表情が優しくなったっていうか。」女子たちが噂する。

「何てまぶしいの!あの光!」
麗しの王子様ツーショットに隆子(多部未華子)は、
今日も妄想を膨らませる。

「もしもし!おきてますか!?」
友人・正美(大塚ちひろ)の声に我に返る隆子。
「あ!笑ってる!どんな会話してるんだろう。」と正美。
「きっと・・・」

『今日帰ったら、キツネ狩りに出かけないか?』
白馬にまたがる王子・太郎。
『いいね。馬車で迎えに行くよ。』
白馬にまたがる王子・御村。
『それは、カボチャの馬車かな?』
『アッハッハ・・・』

隆子の妄想しながら、手でフレームを作り覗き込む。

「今日帰ったらさ、丸々屋の特売セールに行くんだ!」と太郎。
「何それ?」と御村。
「スーパーだよ!かぼちゃとかものすごい安いんだから。」
実際の二人は、そんな会話をしていた。

「どっから見ても、エレガントよね〜!あの二人!」
二人を少し離れた場所から取り囲む女子たちが、
みんな、隆子のように、指でフレームを作り憧れの2ショットを
見つめていた。

そのフレームに入り込もうと、杉浦圭一(忍成修吾)が
女子たちの前に現れ、ポーズを決める。
すると、女子たち、一斉に解散。
「・・・何でだよ!!」

グラウンド。
足元に転がってきた野球ボールを、遠く離れたキャッチャーに
向かって投げる次郎(鎗田晟裕)。
その正確さ、そのスピードに、
「レーザービームだ!!」と監督。
「山田!俺たちのチームに入ってよ!」「ドラフト一位だよ!」
少年野球のメンバーが次郎を取り囲む。

野球の練習を見つめる次郎。
「日曜に大事な試合があるから、早速出てもらうよ。
 登録しておくから、これ、帰ったらお父さんかお母さんに見せて。」
監督が関係書類を渡す。
入部するには、入会金、突き会費、ユニフォーム代など合わせて
27,000円必要だった。
「・・・すみません、僕、やっぱり入れません!!」
次郎はそう言い書類を監督に返し、走り去る。

監督は、次郎が買物帰りの太郎たち兄妹と合流しているのに気付き、
太郎に声をかける。
「あの、次郎君のおうちの方ですか?」
「はい。」
「どうか、考えてあげて下さい。」
監督は、入部届けを太郎に渡し、グラウンドに戻っていく。

「山田家家訓。」「山田家家訓!」
「金は借りるな、」「返せない!」
「お金が落ちているかもしれない、だけど、」「上を向いて歩こう!」
「いつも心に、」「家族の笑顔!」
「いただきまーす!」
食事を始める山田家一同。
「あ!カレー風味だ。
 昨日の母ちゃんの肉じゃがが、美味しく生まれ変わった!」と次郎。
「ちょっと次郎、それどういう意味よ。」と綾子。
「だから、母ちゃんは余計なことしなくていいの!
 ね!あんちゃん!」
「うん?・・・うん、そうだよ母ちゃん。」
「お母さんもたまには、お袋の味作ってみたかったの!」
「じゃあ次からはちゃんと、味見して下さいね。」笑顔で次郎が言う。
泣き出す綾子。
慌てて慰める子どもたち。
「嘘だもーん。」綾子が笑顔で顔を上げる。
みんな、大笑い。
太郎は笑顔の次郎を見つめる。
野球好きな次郎をどうにかチームに入れてあげたいと思うが、
その為にはユニフォームやグローブなどが必要。
しかし山田家にはそれらを買うお金がない。

花を生け終えた御村。
「素晴らしい!」執事・磯貝(綾田俊樹)が呟く。
「見せてみるか、じいさんに・・。」と御村。
「はい!そういうことでしたら!」
磯貝が嬉しそうに部屋を出ていく。

「行く必要はない!」祖父・聖一(麿赤兒)が磯貝に言う。
「ですが大旦那様、」
「どうせ伝統を無視した、形ばかりの、薄っぺらな花なんだろう?」
「・・・」
「花が泣いている。
 私は、花の泣き顔なんて見たくはない。」
「しかし、見る前から・・」
「見なくてもわかる!」
「ですが・・」
「くどいぞ、磯貝。」

祖父の部屋の前で、二人のやり取りを御村は聞いていた。

翌日、太郎は御村に弟の事を相談。
真剣に悩む太郎を見ながら、御村は山田家の家族の絆を感じ、
羨ましく思う。
御村は、家元である祖父・聖一に、自分の目指す前衛的な華道を
受け入れてもらえず、それが元でお互いに気持ちがすれ違い、
寂しい思いをしているのだ。
「・・・なんか羨ましいよ。」と御村。
「え?」
「お前の弟たちが。
 こんなに悩んでくれる兄貴がいて。」
「御村君ちは?」
「いくら必要なんだ?貸すよ。」
「え?本当に!?
 じゃあ!
 あいやいやいや・・
 金は借りるな返せない、がうちの家訓なの。」
「何だよそれ。今すぐ必要なんだろ?」
「うん・・
 あーあ、何かいいバイトないかなー。」
「・・・!!
 じゃあさ、うちで働く?」

磯貝の運転する車の中。
「仕事はいわゆるハウスメイド。
 3日間で・・・5万でいいか?」
その金額に固まる太郎。
「・・・足りない?」と御村。
「ありがとう!そんだけあったら、次郎にも新しいグローブ、
 買ってやれる!!」
感激して御村の手を握り締める太郎。
「ただ・・・
 クリアしてもらう問題が一つある。」
「何?」

着替えた太郎の姿に吹き出す御村。
「・・・説明して。」
メイド服に着替えさせられ戸惑う太郎。

メイク担当の女性が太郎にメイクを施す。
「実はうち、メイドは女性しか雇ってなくって。
 三日間バレなかったらミッション成功。
 危険なのはじいさんだな。
 絶対バレんなよ。
 しゃれの通じない厳格な頑固ジジィ。
 もしバレたらバイト代どころか・・・」
「・・・どう!?」

外出していた聖一が戻ってきた。
玄関に列となり聖一を迎えるメイドたち。
「お帰りなさいませ、大旦那様!」
太郎もみんなに合わせてお辞儀をする。

太郎の前を、通り過ぎた聖一が足を止める。
「みない顔だな。」
「本日付で、雇いました。」磯貝が助ける。
「名前は?」
「山田た・・・」
「は?」
「山田民子です。」小さい声で答える太郎。
「は!?」
「民子です・・」
「民子・・・。
 男みたいだな!」
その一言に太郎の顔色が変わる。
なんとかごまかさなければ。
太郎は座り込み、床に"の"の字を何度も何度も書き、いじけた振り。
見守っていた御村は、太郎の演技にほっとしたように笑う。
「大旦那様、年頃の女性にそのようなお言葉は。
 さ、さ、参りましょう。」
また助け舟を出す磯貝。
「それもそうだな・・」
聖一が磯貝に連れられ、その場を去る。

「・・・はぁ。」民子、ほっと一息。

掃除をする民子は、ゴミ箱に捨てられていた浴衣に首をかしげ・・。
縫い物をする民子。
このシーンはミュージカル風!

御村はそんな太郎を見守り、微笑を浮かべる。

捨てられた花に、「勿体ねー。」とつい呟く太郎。

聖一は、メイドが使う雑巾に目を留める。
「おい、それは、私が捨てた浴衣だな。」
「はい。それを先ほど、」
メイドが太郎の方を見る。
「ほう、あの新入りか・・・。」

その姿に、聖一は今は亡き妻・露子のことを思う。
35年前。
「露子、その寝巻きはもう、捨てていいぞ。」
「そんな、勿体無い。
 ほら、かわいいでしょ。」
妻は、その寝巻きで雑巾を縫っていた。

聖一が太郎の元へやって来た。
「民子と、言ったかな?」
「・・はい。」
心配そうに見つめる磯貝と御村。
「お前は・・託也の彼女か!?」
吹き出す御村。
「いえ・・とんでもございません。」と太郎。
「そうか・・。」
聖一が立ち去り、ほっとする太郎、そして磯貝。

御村の部屋。
「いやー。初日からゲームオーバーかと思った・・。」
「絶対バレたと思ったよな。」と御村。
「あ、ちょっとあれやってみてもいい!?」
太郎がいけばなの前に立つ。
「別に面白くなんかないぞ。」
花を楽しそうに生けてみる太郎。
そんな太郎を楽しそうに見つめる御村。

帰り道。
指のマニキュアを気にしながら歩く太郎。
スポーツ用品店の前に次郎が立っているのを見つける。
次郎はグローブを見つめていた。
そんな次郎の姿に太郎は・・・。

「この!理系野郎!!」
永原眞実(吉沢 悠)を取り上げた記事に悪態をつく大崎新之助(福井博章)。

同じ記事を見つめて微笑を浮かべる鳥居京子(吹石一恵)。
「この気持ちは恋なの!?
 いや・・そうじゃない。
 じゃあ・・・何!?」


「もしかして、恋の、お悩みとか?」
一ノ宮校長(宇津井健)が京子に声をかける。
「え!?どうして私に?あの・・」
「顔に書いてありますよ。」
校長の言葉に動揺する京子。
京子の動揺に動揺する大崎。
頬を押さえる京子の指にはマニキュアが。
「鳥居先生!」大崎がやって来た。
「はい。」
「今・・恋しているんですか?」
「何でみんな・・・。どうして・・・。」
「昔、スコラっていう雑誌に書いてあったんですけど、
 女性がマニキュアをするのは、恋の始まりだと!」
「違います!」
「もしかして・・恋のお相手って・・
 まさかとは思うんですけど・・
 いや、うぬぼれているわけではないんですが、
 えー、まーそのー、どう考えても、ね、」
自分を指差す大崎、振り返ると京子はいなかった。

「だから恋なんかじゃない!
 じゃあ・・この気持ちは・・・何?」


授業中、太郎を見つめていた隆子は、彼の爪にマニキュアが
塗ってあることに気付く。
「マニキュア塗ってる!! 
 山田君って・・・そういう趣味!?
 ・・・ないない!あり得ない!!」


「じゃあ先帰ってる。
 ちゃんと化粧しなきゃ!」
御村にそう言い、教室を飛び出していく太郎。
その後を隆子が追う。

「な、山田と御村最近仲良くないか?」
杉浦が正美に言う。
「最強の2トップよね!」
「所詮の草サッカーの2トップだけどな。
 それに比べて俺は、」
「何?」
「え?あの、何だあの・・
 マドレーヌ、みたいな。あーくそ、出てこない!」
「あんたほんとダメだね!」

校長が、御村とすれ違いざま声をかける。
「どうかな。新しい特進クラスは。」
「あー、別に・・特に今までと変わりありません。」
「そうかなー。私には何か、面白いことが見つかったように、
 見えるけどな。」
「え!?」
「顔に、書いてありますよ。」
思わず顔を抑える御村。
「当たっちゃったかな。」
微笑みあう二人。

野球グラウンド。
ボールを拾った次郎に、選手たちが、日曜日待っているよと
声をかける。
次郎はボールをわざと変な方向へ投げ、黙って立ち去った。

太郎を尾行する隆子。
「いつも急いで帰って、どこで何をしているの?」

太郎が御村の家へと入っていく。
「でかっ!
 こ・・・これは想像以上の・・・玉の輿!!」
自分がこの家に興しいれする妄想をする隆子。
「うん!?・・・うん!?・・・うん!?
 御村!?御村ってどういうこと!?」

そこへ、御村が戻ってきた。
「ここで何してるの?」車の中から顔を出す御村。
「いや、そ、そ、その、山田君が・・」
「・・・つけてきたの?」
「いえ、私は決して怪しいものじゃ、」
最初はむっとしていた御村の表情に、笑みが浮かぶ。
「うちでバイトしない?」
「は?」
「山田もいるよ。」
「・・いやだ突然何言い出すの?そんな急にバイトだなんて。
 しかも山田君がいるとか言ってもう!
 ・・・是非やらせて下さい!!」

御村に連れていかれた部屋で、隆子は太郎が女装している所を目撃!
驚く二人。いたずらっ子のように笑う御村。
「いやあの、これは、」弁解しようとする太郎。
「待って!!整理させて。
 ・・つまり、バイトは、王子様が庶民の生活を理解するためでしょ?
 メイドの格好は?
 庶民の流行を理解するため!
 はい!わかりました!」
「え?」
「大丈夫!オールオッケーです!」
「ああ・・そう。
 で・・池上さんは?」
そこへ御村が姿を現す。
「俺が頼んだ。
 メイドの中に一人味方がいた方がいいと思ってさ。
 こいつ男だとわかったら大変なことになるんだ。
 だから協力してあげて。」
「お願いします!!」隆子の手を取り頼む太郎。

「・・・グローブが欲しいんです!」

「・・・なんて、綺麗な目なの・・・。」

「民子!民子はいるか?」
聖一の声に慌ててカツラをつける太郎。
「はい・・」
「民子、今夜の夕食は、お前に頼みたい。」
「はい、かしこまりました。」
「うん。」聖一が帰っていく。

「気に入られたね。」と御村が微笑む。

広い台所。
「お金持ちのじいちゃんが喜びそうなもの・・」
「うーーーん・・・」

「全く思いつかない!!
 俺が作れるものといえば・・・」

「全く思いつかない!!
 私が作れるものといえば・・・。」


同じポーズで考え込む太郎と隆子。

二人は、昔食べてた懐かしい味、お袋の味を作ることを思いつく。

卵焼きを慣れた手つきで作る太郎。
「すごいなー。料理も出来ちゃうなんて・・。
 私の王子様に・・・星、3つです!!」

隆子、うっとり。

二人が用意した料理が食卓に運ばれる。
「ほう、今日はずいぶん、質素だな。」と聖一。
「あの・・」
「本日は、昔、大旦那さまがお召し上がりになっていたような、
 懐かしいお料理をご用意させていただきました。」
隆子が助け舟を出す。
「・・・なるほど。悪くない。」
「ありがとうございます!!」
「これは?」
「塩結びです!
 中には何も入っておりませんが、お米本来の味を、ご賞味下さい!」
「うん。
 さっきからお前には、聞いていないんだが。」
「・・・すみません。」
握り飯にかぶりつく聖一。
「露子・・・。」
当時のことを思い起こす。

「聖一さん、胸元にご飯粒。
 お米には7人の神様がいるんだから、
 粗末にしてたら罰が当たりますよ。」
そう言い微笑んだ、妻の笑顔・・・。

「民子!」
「・・・はい。」
「美味い!」
幸せそうに握り飯を食す聖一。

台所で食事をする太郎と隆子。
そこへ、御村がやってきた。
「なんだ、残り物でいいのか?そんなものより、」
「あのさ、御村君、この家食べ物を粗末にしすぎだよ。
 花も簡単に捨てるし。
 こういう残り物だって、味を変えれば何度だって
 楽しめるんだからね。」
「・・・はい。すみません。」
「いい?お米には、7人の神様がいてね、」

その声を、聖一が聞きつけ、台所に行こうとする。
「大旦那さま、炊事場に御用でございましたら、
 私が承ります。」磯貝に声をかけられ、
「いや・・何でもない。」
聖一が戻っていく。

「よーし、明日で最後だ!お疲れ!」
「お疲れ。」
太郎と御村、ハイタッチ!
そして隆子も。
思わず失神しそうになる隆子を、二人が救う。

その帰り、太郎はグラウンドで一人野球をする次郎を見かける。
ピッチャーの役、バッターの役、解説の役、守備の役。
そんな姿に、太郎は呟く。
「次郎、あんちゃんに任せとけ。」

最終日、民子が聖一に呼ばれる。
「私ぐらいになれば、生けた花を見れば、その人間がどんな人間か、
 話さずともわかる。
 一ノ宮の生徒だそうだな。」
「・・はい。」
「一ノ宮の女子生徒なら、華道のたしなみぐらいはあるだろ?」
「・・・はい。」
「見せてもらおうか。 
 それが、ここでの最後の仕事だ。」
「・・・はい。」

困った太郎は隆子に相談する。
「池上さんやったことある?」
「え・・・」
「じいちゃん、一ノ宮の女子生徒なら、生け花ぐらい嗜むなずだって。」
「・・・私は・・華道じゃなくて・・茶道の方を少々・・」
「あー俺も、茶道ならやったことあるんだけどなー。」

「よく、茶道部にタダでお茶菓子を食べに行ったなー。」
「よく、茶道部にタダでお茶菓子を食べに行ったなー。」

「ここはやっぱり・・・御村君に力借りよう!」
太郎が席を立つ。

「うーーーん!!!!
 私も、力になるから!!
 なるから!!!」

「ファイナルステージだな。」
御村がダーツをしながら答える。
「もう!そんなのやってないでよ! 
 こっちは次郎のグローブかかってるんだからさ。
 そうだ、とりあえず、お手本見せてよ。」
「俺の花の真似をしてもあの人は認めちゃくれないし。
 それ以前にあの人はその場しのぎをしようとしたお前の心を
 見破る。」
「・・そんな人に何を見せたらいいのか・・」
「花は嘘をつかない。」
「え?」
「あの人がよく言う言葉だ。
 お前の花を持って行くしかないだろう。
 ここ準備に使っていいから。」
「え・・ちょ・・・御村君!!」
御村は部屋を出ていってしまった。
「そんなこと言われたって・・・。」
太郎は床に落ちた花を見つめ・・・。

太郎が聖一に自分の作品を見せる。
そこへやって来た御村も、その作品に驚いた。
それは、ガラスのティーカップに、先ほど落ちていた黄色い花を
浮かべたものだった。

「私は、常々、こう思っている。
 花は、嘘をつかない。
 生け花は、人を映す鏡。
 人間の、疚しさ、卑しさ、貧しさを、
 花は正直に語る。
 民子。」
「はい!」
「花は私に、こう語りかけている。
 この花を生けた者は・・・素晴らしい女性だと。」

聖一の言葉に微笑む太郎、そして御村。

「露子・・・。」

かつて露子も、聖一が捨てた花を勿体無いと拾い、
水の張ったコップに浮かべていた。

「この花は、おおらかで、純粋で、真っ直ぐな、露子の・・
 いや・・
 民子の人柄を、よく表している。
 託也。」
「・・はい。」
「いい彼女を、見つけたな。」
「え!?」
「民子、また、いつでも遊びにいらっしゃい。
 いずれ、お前も住むことになるこの家だ。」
「は!?」
「これは、3日間の気持ちだ。
 約束より、少し色をつけておいた。」
「ありがとうございます!」
御村と磯貝が、ほっとしたように二人を見つめていた。

男子トイレで用を足す太郎。
「あー・・・緊張した・・」
そこへ、聖一がやって来て・・・。
二人の悲鳴が屋敷中に響き渡る。

「すみませんでした!!」
貰ったお金を返し土下座する太郎。
「全部俺が仕組んだんです。」と御村。
「あいや、僕が、どうしても、バイトをと。」
「磯貝!」
「はい!!」
「お前も、知っていたのか?」
「・・はい!」
「ではお前も、グルになって、ワシをからかっていたのか!?」
「・・・懐かしかったのでございます。」
「うん!?」
「私、久し振りに、坊ちゃんが、いたずらを思いついた時の、
 楽しそうな笑顔を拝見いたしました。
 私は、今回、坊ちゃんが、大旦那様と、昔のように、
 遊びたいがために、このような趣向を思いつかれたのだと思います。」
黙り込む聖一と託也。
「そうなのか?託也。」
「・・はい。」
「・・・」
「え??遊び??え??
 じゃあもしかして・・女装させたのは・・」と太郎。
「いや、その方がなんか・・面白いのかなと思って・・」と御村。
「えーーー、もうちょっと・・御村君!!
 せっかく必死になって頑張ったのに・・。」
聖一、これには大笑い。
「お陰で、楽しかった!
 お陰で、久し振りに、孫の遊び相手を、することが出来た。」
「じいさん・・・」
「お礼の、つもりで、取っておきなさい。」
「い・・いいんですか!?
 ありがとうございます!!
 あ・・では、この後は、お二人で、遊びの続きを。
 失礼します。」
小走りで立ち去る太郎に、磯貝は深くお辞儀をして見送った。

「面白い男だな。」
「はい。」
「託也、お前の花も、見せてくれんか・」
「・・・はい!!」

屋敷の中、小躍りする磯貝。
「あの!山田君に、これを!」
自分が生けた花を差し出す隆子。
「彼ならもう、お帰りになりましたが。」
「え!?」
「お疲れ様でございました。」
「・・・あれ!?」

グラウンドで一人野球をする次郎。
そこへ太郎がやって来た。
「次郎!」
「あんちゃん??」
「ピッチャー第一球、投げました!」
太郎が小包を放る。
「開けてみな。」
それは、グローブとボールだった。
「これ・・・あんちゃん・・」
「日曜日、試合なんだろ?」
次郎が頷く。
「みんなで応援に行くから、活躍しろよ。」
涙をこぼしながら大きく頷く次郎。
「よーし!
 来い次郎!キャッチボールだ!」
二人は笑顔でボールを投げあった。

そして、日曜日。
次郎の試合を見守る家族たち。
バッターが打ったボールをしっかりキャッチする次郎。
「次郎ー!バックホーム!!」
太郎の声に、次郎は思いっきりボールを放る。
「アウト!ゲームセット!」
「やったー!!」
仲間たちの次郎コールに笑顔で答える次郎。
「あんちゃーん!!ありがとーーう!!」
「次郎!ナイスプレー!!」
「ありがとうーー!!」
太郎は、弟の輝く笑顔を嬉しそうに見つめるのだった。

※一部公式HPあらすじを引用しました。



メイドとして働くシーンが、ミュージカルのようで、楽しかったです。
そのシーンの中で、太郎は捨てられた浴衣で雑巾をちゃんと
縫っていました。

「もったいない」精神。
豊かでない暮らしの中の生活のアイディア。
ただのコメディーじゃないんだなーと感じました。

次郎のお陰で、聖一と御村の距離も少し縮まったようですね。

御村に面白がられて女装させられていたと知ったときの太郎が、
なぜか一番女性っぽくて、笑えました。

隆子の「玉の輿っ!!」のポーズは毎回あるのかな。
二度目はちょっと飽きてきました。
隆子のくしゃくしゃの笑顔はカワイイんですけどね。
今後隆子は玉の輿以外の魅力を見つけていくのでしょう。
それが楽しみです。



ランキングに参加中!応援クリックよろしくお願いいたします。
人気blogランキング    TV Drama Ranking



山田太郎ものがたり (第1巻)
山田太郎ものがたり (第1巻)森永 あい 角川書店 1996-04売り上げランキング : Amazonで詳しく見るby G-Tools
山田太郎ものがたり (第2巻) 山田太郎ものがたり (第3巻) 山田太郎ものがたり (第4巻) 山田太郎ものがたり (第5巻) 山田太郎ものがたり (第6巻)


カドカワ・サウンドシネマ・シリーズ 山田太郎ものがたり 第1章
カドカワ・サウンドシネマ・シリーズ 山田太郎ものがたり 第1章イメージ・アルバム 千葉進歩 関智一 バップ 2001-06-21売り上げランキング : 30537Amazonで詳しく見るby G-Tools関連商品 山田太郎ものがたり(4) 山田太郎ものがたり(3) 山田太郎ものがたり(2) 流行り神 ドラマCD セイント・ビーストOthersドラマCD 第1巻



B000BSSCA6山田太郎ものがたり ~貧窮貴公子~ DVD-BOXヴィック・チョウ 伊能静 エスピーオー 2006-01-27by G-Tools



キャスト

山田太郎 ・・・二宮和也
御村託也 ・・・櫻井 翔
池上隆子 ・・・多部未華子
杉浦圭一 ・・・忍成修吾
中井正美 ・・・大塚ちひろ
      ◆
鳥居京子 ・・・吹石一恵
永原眞実 ・・・吉沢 悠
大崎新之助・・・福井博章
池上まりあ・・・柴田理恵
池上龍之介・・・六平直政
執事・磯貝・・・綾田俊樹
御村聖一 ・・・麿赤兒
御村露子 ・・・西田尚美

山田次郎 ・・・鎗田晟裕
山田三郎 ・・・清水尚弥
山田よし子・・・村中暖奈
山田五子 ・・・吉田里琴
山田六生 ・・・澁谷武尊
山田七生 ・・・稲垣鈴夏
      ◆
山田和夫 ・・・松岡 充
山田綾子 ・・・菊池桃子
一ノ宮校長・・・宇津井健


スタッフ

原作:森永あい『山田太郎ものがたり』
   (角川書店 あすかコミックス)
脚本:マギー
チーフプロデューサー:瀬戸口克陽
プロデューサー:高橋正尚・下山潤
演出:石井康晴・山室大輔・川嶋龍太郎
音楽:平沢敦士
主題歌:嵐 『Happiness』
制作:TBSテレビ
製作:TBS


二宮和也さんの主な出演作品



櫻井 翔さんの主な出演作品



松岡 充さんの主な出演作品



菊池桃子さんの主な出演作品



宇津井健さんの主な出演作品


この記事へのコメント
ちーずさんおはようございます、笑えるというてんでは「パパ娘」の次に面白いです!

隆子の妄想が止まりませんね!今回も勝手な妄想で二人を貴族にたとえて狐狩り、玉の輿のみこしに乗ってお姫様で登場、御村の家で働く太郎を人生経験と思い込み手伝う、本当のことが判ったらどうなっちゃうんでしょうか!

やばれかぶれで質素な食事をだす太郎に妻との想い出に浸る聖一ここにも勘違いな人間が!これも太郎が普段から物を大切にする生活をしているから?コップにいれた花はたんぽぽ茶から思いついたのかな?そうじのシーンのミュージカル仕立ても斬新でした!

次郎に野球をやらせてあげたくて奮闘する太郎、家訓の「金は借りるな返せない」に御村が貸すといってもちゃんと断りましたね!少し切ないエピを織り交ぜながら前向きに生活するストーリーも結構すきです!

御村のたくらむ顔もハマリそうです!
Posted by けた at 2007年07月15日 10:33
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック

二宮和也&櫻井翔(嵐)&多部未華子 山田太郎ものがたり 第2話「潜入メイド大作戦!?」
Excerpt: 第2話「潜入メイド大作戦!?」<br />山田次郎くん(鎗田晟裕役)ですが、イチローばりの強肩!レーザービームで感動の涙・・・。 笑いもありますが、初回に続いて、また山田兄妹達に泣かされましたよ!<br /><br />この山田太郎もの..
Weblog: レジェンド オブ ウルトラマン(*^-^)ゞドラマレジェンド(o`・ω・)ゞ
Tracked: 2007-07-14 23:59

山田太郎ものがたり 第2回 感想
Excerpt: 『潜入メイド大作戦』
Weblog: ぐ〜たらにっき
Tracked: 2007-07-15 08:39

山田太郎ものがたり 第2話「潜入メイド大作戦」
Excerpt: 第2話「潜入メイド大作戦」
Weblog: Happy☆Lucky
Tracked: 2007-07-15 11:48

山田太郎ものがたり 第二話
Excerpt: ●キャスト<br />二宮和也<br />櫻井翔<br />多部未華子<br />菊池桃子<br />松岡充<br />吹石一恵 他〜<br /><br />●主題歌<br />嵐「Happiness」<br /><br /><br />●原作<br /><br />山田太郎ものがたり (第3巻)/森永 あい<br /><br /> <br />¥420 <br />Amazon.co.jp <br /><br /><br /><br />山田太郎ものがたり ..
Weblog: ちょっと変な話
Tracked: 2007-07-15 22:52

TBS「山田太郎ものがたり」第2話:潜入メイド大作戦
Excerpt: 「いつも心に家族の笑顔を」「もったいない精神」。“キワモノ”なドラマかと思っていましたが、そうではないようで。視聴後感がとてもいいです。
Weblog: 伊達でございます!
Tracked: 2007-07-20 17:21

山田太郎ものがたり(第三話)
Excerpt: http://sapuri777.fc2web.com/index.html<br />↑美容と健康のサプリ情報館のリポートです。<br /><br />トップページにある以外の記事は、左側のリンクの下、「最近の記事」か「カテゴリー」で..
Weblog: テレビなコラム(テレコラ)
Tracked: 2007-07-21 17:25
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。