2007年07月28日

山田太郎ものがたり 第四話

『出現!!嵐を呼ぶ男』

太郎(二宮和也)からパーティーに誘われた隆子(多部未華子)は、
幸福の絶頂!!
ウキウキして山田家を訪ねるが、目の前には築45年のボロ屋と
自分の母・まりあ(柴田理恵)の姿が…。
そう、王子様だと信じていた太郎が、実はド貧乏家族の長男だったのだ。
「私の・・・玉の輿が・・・。」
あまりの衝撃にその場から逃げ去る隆子。

と、その時。
「どっからバーベキューの匂いが!
 入れてもーらおぅっと!」
バーベキューのにおいに乗って一人の男が山田家に向かっていく。
その男と隆子がすれ違う。

「あれ?池上さんは!?」と太郎。
「照れちゃったのかねー。
 わっかんないね、あの年頃の娘は。
 いいよ、ほっといて。」まりあが笑いながら太郎に言う。何かを感じる綾子(菊池桃子)。
そこへ、隆子が先ほどすれ違った男が匂いに釣られてやって来る。
「あ!」自分のたどり着いた場所に気付く男。
「父ちゃん!」驚く太郎。
「和夫さん!!」綾子がその男の胸に飛び込む。
その男は、海外放浪中だった和夫(松岡充)だった!
久々の父との再会を喜ぶ綾子と子供たち。
「おぅ、太郎!ただいま!」
「お帰り!」
「俺の皿は?」
「今持ってくる!」

久々の再会だというのに、それを感じさせないほど、
自然な会話を交わす山田家です。


家に戻った隆子は、父・龍之介(六平直政)の胸で泣き崩れる。
「私の!私の王子様が!!」
娘を抱きしめようとする父。
その手を払いのけ、
「王子様じゃなかった!!」
「何の話だ?」
「いい人なのに!大好きなのに!!
 なのに!なのにー!!
 あんな・・・ド・・・ド貧乏だなんて!!」
父を座布団で殴りまくる隆子。

部屋のベッドに転がり込む隆子。
「玉の輿じゃなきゃ・・ダメなの・・・。」と呟いた。

山田家の庭。
御村(櫻井翔)に肉を交換してもらい、満足そうに縁側に腰掛ける和夫。
「あ!ちょっと待って!
 お父さんの隣りお母さん!
 ごめんね!今日はごめんね!」
綾子もとっても嬉しそう。
「やっぱり家族でバーベキューは最高だな!」と和夫。
「うん!!」「バーベキュー最高!!」
太郎の妹・弟たちが嬉しそうに答える。

数日後。
教室で机にうつぶせる太郎。
「あ、ぐったりしてる。」御村が声をかける。
「父ちゃん帰ってきてここんとこ毎日のように友達連れて
 くるんだけどさ・・・。
 その人数がハンパじゃなくて。」

サンバの踊り子たちにキスされる和夫。
そんな和夫を睨みつける綾子。

「賑やかだけならいいんだけれど、
 これが、基本的に、すげー食うやつばっかりで。」

出前寿司を頬張る外国人客3名と、山田家の子どもたち。
お食事代、28350円!

「まったく・・・。
 父ちゃん帰ってきて食い扶ち一つ増えただけでも
 キツイっていうのに・・。」と太郎。
「じゃ、帰ってきてほしくなかったっていうのか?」と御村。
「いや!そんなことはないんだけど。 
 だから・・・又新しいバイト増やさなきゃいけないっていうか・・。
 あーもう大変!」
「お前んち楽しそうだな。」
「あ!人事だからって。」
「人事だろ。」
「あーもう、ダメだ・・。」

そんな様子を見つめていた隆子。
太郎から目をそらし、首を激しく横に振る。

個人面談。
「池上隆子さん。
 少し成績が落ちたようなんだけど。」
担任の鳥居京子(吹石一恵)が言う。
「・・・すみません。」
「実際、もっと落ちているのは気持ちの方だけど。」
「最近、何かあったんじゃない?」
「え!?」
「やばい!!バレてる!!」
「いや・・とくに、何もないですけど。」
「そう?授業中も上の空だし。」
「上の空は君の方じゃないのか。」
永原眞実(吉沢 悠)が鳥居の耳元でささやく。
「え!?」
慌てて振り返る鳥居。だがそこに永原はいなかった。
「何で!?どうしていつも出てくるの!!」
幻を消すように手をバタバタさせる鳥居。
「先生も、何かあったんじゃないんですか?」と隆子。
「え!?」
「ヤバイ!バレてる!」
「私!?
 私は、何もないけど・・。
 あ、進路の方は、もう決まった?」
「あ・・進路は・・・」

夕食時の両親の様子を思い浮かべる隆子。
両親のラブラブっぷりに、
「こんな風にはなりたくない!!
 私の進むべき道は・・愛よりも玉の輿!!」


「はい・・決めました。」
「え?どこに決めたの?」と鳥居。

「決めたんだ。
 山田君のことは、もう、忘れるって!」


「もう、忘れました。」
「は?」
「は??」

「まったく頼りないなー。」永原の声に振り向く鳥居。
「君がそんなんじゃ、生徒が可哀想だぞ。」
「シュン!」
「すみませんすみませんって君はいつもそれだな!」
「すみませ、あっあーあー・・。」
鳥居の動揺ぶりに微笑みを浮かべる永原。
「ごめんなさい・・」
だがそれも、鳥居の幻だった。

家に戻った太郎は、玄関の戸を開ける前に、
「今日は何もありませんように!」
と願を掛ける。
ところが、その日家には、金髪の少年が遊びに来ていた。
アーロン(ヴラディスラヴ)というその少年。
「太郎。あいつさ、マイケルに頼まれて暫く家でホームステイ
 することにしたんだ。」和夫が言う。
「誰?マイケルって。」
「え?ほら、この間うちに来てたじゃん。」
「あの、父ちゃん!
 これ以上食い扶ち増やさないでよ。」
「ま、そういうなって。」
「彼ね、日本に馴染めなくて、
 お友達もいないんだって。
 可哀想じゃない。
 いつも太郎に頼りきりで悪いんだけど、
 暫く預かってあげよう。ね!」と綾子。
「うーーん・・母ちゃんにそう言われちゃうとなぁ・・。」
「というわけで、よろしく!」と和夫。

「あー・・・
 よろしく。」
アーロンに握手を求める太郎。
だがアーロンは太郎を睨みつけ、そっぽを向いてしまった。

学校。
「あ、またぐったりしてる。」
御村が机に突っ伏す太郎に声をかける。
「おはよ・・」
「更に来てんじゃん。どうしたの?」
「昨日からうちにホームステイしている子どもがいるんだけどさ。」
「え、ちょっと待って。
 お前の家は面白い事件起き放題だな。」
「それが全然面白くないんだよ!
 ボンボン育ちだから全然常識が通用しなくって。」

水は出しっぱなし、トイレットペーパーも使いたい放題。

「うちだって滅多に出ないおやつのプリンを、
 一人1個食べちゃうしさ。」
「プリンは普通一人1個だろ?」
「プリンは普通1個を回し食いでしょ?常識だよ!」
「お前んちではな。」
「一番腹立つのがさ、」

「いつも心に」「家族の笑顔!」
楽しく食事をしようとする山田一家。
だがアーロンはそれに手を付けようとしない。
「ほら、アーロン、食べてみな。」と太郎。
「どうかな。
 竹輪のてんぷらはアーロン君のお口には合わないかな。」と綾子。
てんぷらの皿を自分の前に引き寄せるアーロン。
「これは、みんなで食べるんだ。」太郎が中央に戻す。
するとアーロン、また皿を自分の前に移動させる。
「だから、これで、みんなの分なの。」
だがアーロンは譲らない。
「こっから取って、」と太郎。
「あんちゃん、いいよ。」
「今日はお客さんにあげようよ。」
「そうだよ!あげようよ!」と弟妹たち。
「わかった。じゃ、今日は特別な。」
そう言い皿をアーロンの前に置く太郎。
だがアーロンは、それをフォークで刺し、一口食べると、
フォークを投げつけた。
「お前!」
みんなに背を向けるアーロン。
「アーロンが食べないんならパパが食べちゃおうっと。
 うーん、うまーい!おいしい!」
「じゃ、みんなも、食べ始めよう。」
和夫と綾子は子どもたちを気遣うが、山田家の食卓には、
いつものような活気も笑顔もなくなってしまった。

「ね、どう思う!?」太郎が御村に聞く。
「なんでそんなにムキになってんの?」
「俺は、おいしいご飯を食べたいだけなの!
 それは・・豪華でおいしいおかずが並ぶわけじゃないよ。
 だから家族の笑顔は最大の調味料なわけ!
 それをあんな風にされたんじゃ・・」
「食い扶ちが増えた上に、ご飯が不味くなったんだな。」
「でしょ?バイトも探さなきゃだし・・。
 子どもなら子どもらしく素直に笑えばいいんだよ!
 ね!!」
「・・・」寂しそうに微笑む御村・・・。

忘れようと決めたはずなのに、つい太郎の方を見てしまう隆子。
「いけないいけない!!」と首を横に振る。

職員室。
「鳥居先生は、Mですよね。」
同僚の大崎新之助(福井博章)が言う。
「は!?どういうことですか!?」
「あ、失礼しました。Sですか?」
「ちょっと!突然何の話ですか!?」
「あ、いや・・今度、新作のジャージが出るので、
 もし良かったら、僕とおそろいを、なんて思って、
 サイズを。」
「・・・サイズの・・話ですか。」
「ええ!Sじゃ、ちっちゃいかな、と思って。」
「はい・・Mです。」
「やっぱり・・Mですよね・・。
 僕も、Mです!」
「はぁ・・。」

校長室。
「君は制服さえ着たら、まだまだ、我が校の生徒で通るね。」
一ノ宮校長(宇津井健)が訪ねて来た和夫に言う。
「息子が高校生ですよ!」
「いや、太郎君は、君に劣らず、面白い子だ。」
「ほんっとに先生は物好きですね。」
「彼は進学を希望してないそうだね。」
「そうですか。」
「大きく伸びる芽があるのに。
 少し、もったいないなー。」
「・・・
 もったいないかどうかは、あいつが決めることです。」
「うん。彼がどんな道を選ぶのか、楽しみだね。」
笑い合う二人。
「それより先生、あれ俺が書いた絵ですよね。」
「ああ、そうだよ。
 バルセロナからだったかな、送ってくれたのは。
 いやあ、いい絵だね。」
「あれ、さかさまです!」
「え!?さかさま!?」
下から絵を覗き込む二人。

隆子が正美(大塚ちひろ)を人気の無いラウンジに連れていく。
「正美!お願いがあるんだけど。」
「何?」
「ぶっちゃけ、菜園当番、代わって欲しいんだよね。」
「何?山田君と何かあったの!?!?」
「しーーっ!!」
「何だ何だ?面白そうな話してんじゃねーか!」
杉浦圭一(忍成修吾)が顔を出す。
「あんたには関係ないからどっか行って!
 どうしたの!?あんなに楽しそうだったのに。
 何か気まずくなっちゃったの!?」
「気まずいっていうか・・」
「わかった!あいつの欠点を知って嫌いになった!そうだろ!?」と杉浦。
「ドキッ。」
「あれあれ!?図星系?」と杉浦。
「そうなの!?」と正美。
「何々!?あいつの欠点って何何何!?教えて教えて教えて!!」
「あんたは本当にうるさい!
 ね、隆子、本当!?
 山田君に嫌いになるようなところなんてあるの!?」
「・・・ない。ないよ。あるわけないじゃん。」
「そうだよね。良かった!」
「なんだよー。つまんねーなー!」

「言えない。言っちゃいけない!
 一ノ宮高校のスター、山田太郎君が、
 実は・・・ド貧乏だったなんて・・
 誰にも言えない!!」


太郎がド貧乏と学校中にバレ、「極貧王子!」とはやし立てられる
太郎のことを想像する隆子。
太郎の、自分を見つめる悲しい、怒った目を想像し・・。

園芸作業を手伝う隆子は、持っていたプランターを落としてしまう。
それを広い、代わりに運ぶ太郎。
「あ、そういえば、さっき山田君のお父さんが見えましたよ。」
校長が言う。
「え?本当ですか?何しに来たんだ?父ちゃん。」

「父ちゃん・・。」
太郎の言葉に、隆子は太郎と一緒に貧しい暮らしをする自分を
想像してみる。
子どもたちは、みな、ひもじい思いをしている。
病気で寝込んだ父親を優しく介抱する太郎・・・。

「ごめん・・山田君。
 やっぱり私・・あなたを選べない!!」

隆子が走り去る。

「これはまだまだ、実りませんかなー。」
校長が呟く。

「もう間違えたりしない!
 あんな運転手つきの車に乗っちゃうような、
 絵に描いたようなお金持ちを見つけなきゃ!」


高級車に乗り込む女性に声をかける和夫。
彼女が落としたイヤリングを届けたのだった。

和夫の前から走り去る高級車。
その車を笑顔で見送る和夫。

隆子の目が輝く。
トラックが通り過ぎると、さっきまでそこにいた和夫の姿はもうなかった。
「あんな人と出会えたらな・・・。」
そう呟き、歩き出す隆子。

「1円玉見っけ!ラッキー!」
しゃがんでいた和夫が立ち上がる。

山田家。
「子どもなら子どもらしく素直に笑えばいいんだよ。」
太郎が言っていた言葉を思い起こす御村。
そして微笑み、山田家の玄関へ。
「こんにちはー。」
「あ!御村のあんちゃん!」「いらっしゃい!」
「あれ?どうしたの。」太郎も驚く。
御村の視線がアーロンを捉える。
「みんなにプリン買ってきたよ。」
弟妹たちは大喜び。だがアーロンは来ようとしない。
「も、も、もしかして、人数分あったりとか・・」と太郎。
「もちろん!」
「ねーねー!今食べてもいい!?」と弟たち。
「でも、デザートは、ご飯のあとにしましょう!」と綾子。
「えーっ。」がっかりする子どもたち。
「いや、むしろ今食べよう!
 甘いものは、満腹数値を刺激して、晩御飯が少なくてすむ!」と太郎。
「そうなの!?」と御村。
「やったー!」子どもたち、大喜び。
「アーロン君、一緒に食べましょう。」
綾子が声をかけるが、アーロンは側に来ない。
「・・・で、アーロン君には、これプレゼント。」
御村が黒い箱を置く。
「おー、良かったなーアーロン!」と太郎。
「開けてごらん。」と御村。
みんながアーロンに注目する。
アーロンが箱を開けと、中から鳥のおもちゃが飛び出した!
驚くアーロン。
大笑いの子どもたち。
だがアーロンはニコリともせずにそっぽを向いてしまう。
「お前は本当に・・・かわいくないなっ。」と太郎。
なぜか御村はアーロンを微笑んで見つめていた。

公園で絵を描き始める和夫。

自宅のベッドでため息をつく隆子。
「もう会えるわけないのに・・・。」
思い浮かべるのは、高級車から降りてきたあの男の笑顔。

家に戻った御村。
「磯貝、久し振りに俺のおもちゃ箱を開けるぞ。」と楽しそう。

蔵の扉を開ける執事の磯貝(綾田俊樹)。
御村が嬉しそうにそこへ入っていく。

御村家を訪れる太郎。
御村の部屋はおもちゃだらけ。
「うわぁ!なんですか、これ。」
「坊ちゃんが、ご幼少の頃に遊ばれたおもちゃでございます。」と磯貝。
「へー。、なんだか今、リアルにお金持ちを実感しています!」
「坊ちゃんは小さい頃から、どっか大人でいらして、
 周りのお友達とは、上手に遊べずにいらしてね。
 そこで、我々がよく、遊び相手を勤めさせていただいたんでございます。
 ところが、坊ちゃんには何をしても、笑っていただけなくてね。」
「へー、そうだったんですか。」
「そうなると、こっちも意地になって、あの手この手で。
 ひょんなことで、坊ちゃんに笑っていただけると、
 それはもう嬉しかったものでございます。」

そこへ御村が大きな袋を担いでやって来た。
そこからクマの着ぐるみを取り出す御村。
「坊ちゃん!それ私の十八番の。」
「磯貝。教えてやってくれ。」
「え!?」
「・・・はい!」
「ありがとう!御村君!!」

公園をジョギングする隆子。
一枚の絵に惹かれ、足を止める。
川にかかった橋を虹に、高層マンションを城に描いた
可愛らしい絵だった。
「うわー、ステキな絵!」
「どうかな?まだ途中なんだけど。」
「あ!すみません!」
慌てて振り返る隆子。そこに立っていたのは、あの時の男性・・和夫だ。
「嘘・・。」
「絵に描いたような人が、絵を描いていたなんて!!
 これはまさに・・・運命の再会!!」


「一ノ宮だったら俺の後輩だね。」
「あ・・そうなんですか?」
「間違いない!
 うちのOBならお金持ちだ!」

「あの、お仕事は、何をされているんですか?」
「うん?プー太郎かな。」
「え!?それじゃダメじゃん。」
「世界中を旅して、絵を描いて回って。」
「え!?」
「そう。絵をね。
 こうして描いてる。」
「何!?どういうこと!?
 仕事もしないで世界中を旅!?
 肝心なとこが見えてこない!」

「あの、すみません!
 非常に込み入ったことを伺いますけど、
 その場合、生活は、」
「ま基本的に、うちの者が面倒見てくれるんだ。」
「・・・うちの者!
 趣味で絵を描く毎日!?
 ビンゴ!!
 この人絶対、すごいお金持ちのお坊ちゃまだ!!」


和夫のお金持ちぶりを妄想する隆子。

「来ましたー!
 これは理想を越える、玉の輿です!!」


『玉の輿ぱーとU』

御村家。
磯貝に着ぐるみのレッスンを受ける太郎。
そんな二人の様子を楽しそうに見つめる御村。

池上家。
お菓子を作る隆子。
「父さん母さん、私、玉の輿に乗っちゃうから。」
「うん!?」
「じゃ、この間言ってた彼?」
まりあが夫に肘鉄を食らわせる。

幸せモードでクッキーを作る隆子。
娘の幸せそうな様子に微笑む両親。

懸命にクマの動きを覚える太郎。

「あ!しまった!
 今日バイトの面接だった・・。
 まったお金にならないことばっかり・・
 バカだな俺・・。」と太郎。
「そういうとこだよな。」と御村。
「え?」
「いや、何でもない。」

「あの、続き、よろしゅうございますか?」
磯貝と太郎はまた練習に没頭する。

その夜。
「召し上がれ。」綾子が煮物を中央に置く。
「いただきまーす。」
口に運んだ子どもたちの複雑な表情。
和夫は思わず皿を遠ざける。
皿を押し戻すアーロン。
泣きそうになる綾子。
「こんなの違うよ!
 笑顔で食べれば、たとえ母ちゃんが作った料理だって、
 美味しいはずだよ!」
「それどういう意味・・」と綾子。
「いや太郎。今日のは強烈だぞ。」と和夫。
「え!?」
「せっかく作ったのに・・。」泣き出す綾子。
「泣かないで泣かないで!」と子どもたち。
アーロンが顔を上げる。
「ほらほら。
 今日は珍しく母ちゃんが作ってくれたんだから、
 おいしいんだよ!」と太郎。
「そ、そうそうそう!」と子どもたち。
「よし、母ちゃん!食べよう!」
「うん!」
太郎と綾子が煮物を口に運ぶ。
顔をしかめる二人。
「ごめんなさい・・」
和夫に泣きつく綾子。
「いいいい。いいんだいいんだ。」と和夫が慰める。
すると、子どもたちと一緒に、アーロンが笑った。
「あ・・アーロン・・お前今笑ったろ。
 ほら、もう一回!」
アーロンが背を向ける。
「よしわかった!
 明日だ!
 アーロン、明日みんなで公園に来なさい!
 これは俺からの挑戦状だ!」
「うわー!」「何があるんだろう!?楽しみだな、みんな!」
子どもたちも和夫も大騒ぎ。
アーロンは一人顔をしかめ・・・。

学校。
「今日さ、あいつと対決するから、御村君も見に来てよ。
 磯貝さんのリターンマッチだし。」
「・・・」
「聞いたよ。御村君も、小さい頃はアーロンみたいにさ。」
「あのさ、磯貝に何言われたかしらないけど、
 あいつ時々作り話するから、信用すんなよ。」
「わかった。」太郎が微笑む。

「正美、これ。」
隆子が手作りクッキーを渡す。
「お!手作りじゃん、珍しい。」
「昨日調子に乗って作りすぎちゃってさ。」
「あー、そういうこと!」
「何?」
「山田君と仲直りする為に作った余りってことか。
 ご馳走様です!」
「違う。そうじゃないって。」
「本当に?」
「ほんとに!」
「じゃあこれは山田君に渡しておいで。」
「え?」
「まだ気まずいままなんでしょ。」
「別に・・。」
隆子は太郎を見つめる。
「・・・もういいの!」
「なに?もういいって。」
「だから、もういいんだって。」
「・・・」
正美の手からクッキーを奪う杉浦。
「お、お前あれか。
 いまどき趣味、お菓子作りでーすって言ってれば
 カワイイって思ってる口か。」
「あんたマジでウザイ!」正美が怒る。
「なんだ?好きな色はピンクか?
 好きな食べ物はイチゴか? 
 お菓子のお城に住むのが夢かー。」
「もうあんたほんっとうるさい、もう!!」
正美が杉浦を追いかける。
つい山田を見つめてしまう隆子。
だが思いなおし、公園へ出かけていく。

和夫の姿を探す隆子。
だが、前に絵を描いていた場所にはおらず。
「あれ・・。」

山田家。
公園に向かう子どもたちと綾子。

和夫を探していた隆子も、公園へやって来た。
「やっと見つけたのに・・。
 もう、会えないなんて・・。」


控え室。
頷きあう太郎と磯貝。

「名前もまだ、聞いてないのに・・・。」

磯貝と太郎、最終練習に精を出す。

和夫と再会した場所に戻ってきた隆子。
「昨日は、あんなに綺麗に見えたのに・・・。」
「また会ったね。」
その声に振り向くと、和夫がいた!
「もう・・・会えないかと思った・・。」
泣きながら和夫の胸に飛び込む隆子。
「どうした?」
「二回も再会できるなんて・・
 私の・・運命の王子様!!」

見つめ合う二人。
「泣き虫に、見せたいものがある。
 おいで!」
和夫が歩き出す。

公園でクマのショーが始まる。
クマの愛らしい動きに子どもたち、大喜び。
そこへ和夫が隆子を連れてやって来た。
「へー。」隆子も楽しそうにクマを見つめる。

水をバケツに入れて回転させると、子どもたちのテンションも
いっそう高くなる。
だがアーロンだけは笑っていない。

御村もやって来た。

黒子がチョウの絵を出す。
チョウを追いかけるクマ。
今度はハチに追われるクマ。

クマが自分の足に躓き転んでしまう。
慌てる黒子、そして御村。
クマの頭が飛んでいく。
中に入っていたのは、太郎ではなく、磯貝だった!
クマの頭を取り逃げる黒子。
それを追うクマ。
子どもたち、これには大笑い。
そして、アーロンが笑った!
御村が笑った!
「笑った!」黒子から顔を出す太郎。
抱き合って喜ぶ磯貝と太郎。
御村が、そしてみんなが拍手を送る。
「え!?山田君!?」と隆子。
「え!?知ってんの?」と和夫。
「え・・・」
「あれ、俺の息子。」
「え!?」
「あれ、俺の息子・・俺の息子・・俺の息子・・」
隆子の頭に繰り返されるその言葉。
「ということは・・家族!?
 ということは・・・みんなまとめて、ド貧乏!?」

「こんな運命・・・嫌。」
その場に座り込む隆子。

その場に座り込む磯貝。
「磯貝ありがとう。」と御村。
「出すぎた真似をいたしまして、
 どうぞお許しくださいませ。」
「さすがだったよ。」
「いやいや、私はなにも。
 全て・・・彼のアイディアです。」
磯貝が、御村が太郎を見つめる。

山田家。
「いつも心に」「家族の笑顔を!」
「いただきます!」
家族の笑顔をスパイスに美味しく食事をする山田一家、そしてアーロン。

翌日。
「ただいま。」太郎が学校から戻ってきた。
「あんちゃんお帰りー!」
「あれ?アーロンは?」
「さっき帰ったところ。
 ありがとうって、日本語で上手にお礼言って。」
「そうなんだ。
 で、父ちゃんは?」
「和夫さんも又どこかに行くって。」
「え!?」
「いつ帰るかわからないけどって。」
「そう・・」
「またいつかひょっこり帰ってくるよ、きっと。」
綾子が明るく笑う。
「そうだね。」
「ね、和夫さん、お金に困ったら売っていいぞって、
 絵を置いていってくれたの。」

テーブルの上に置かれた絵に微笑む太郎。
虹と城の絵に、クマと子どもたち、父と母が書き加えられていた。
「・・・売れるわけないだろ。
 こんないい絵。」
太郎がそう呟いた。


※一部公式HPあらすじを引用しました。


「・・・売れるわけないだろ。」
のあとに続いた、
「こんないい絵。」の一言にやられました。

家族の笑顔は最大の調味料。
ステキですね〜!
あの笑顔には、そういう意味があったのか。
貧しくても家族の笑顔がいつもあって、
貧乏神がいたとしたら、逃げ出してしまいそう。(笑)

アーロン君の気持ちにいち早く気付いた御村。
彼も、笑わない子どもだった。
アーロン笑わせ作戦を思いついた時の御村の、
やんちゃ坊主のような笑みが可愛かった。

それにしても隆子よ・・
あなたはお金持ちであれば誰でもいいのか!?
その考え方にちょっと寂しくなるけれど、
太郎を忘れようとしてもつい目で追ってしまっている隆子。
本当はもうお金よりも大切なものを見つけているんですよね。
次週からその辺が描かれていくようなので、楽しみです。





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キャスト

山田太郎 ・・・二宮和也
御村託也 ・・・櫻井 翔
池上隆子 ・・・多部未華子
杉浦圭一 ・・・忍成修吾
中井正美 ・・・大塚ちひろ
      ◆
鳥居京子 ・・・吹石一恵
永原眞実 ・・・吉沢 悠
大崎新之助・・・福井博章
池上まりあ・・・柴田理恵
池上龍之介・・・六平直政
執事・磯貝・・・綾田俊樹
御村聖一 ・・・麿赤兒
御村露子 ・・・西田尚美

山田次郎 ・・・鎗田晟裕
山田三郎 ・・・清水尚弥
山田よし子・・・村中暖奈
山田五子 ・・・吉田里琴
山田六生 ・・・澁谷武尊
山田七生 ・・・稲垣鈴夏
      ◆
山田和夫 ・・・松岡 充
山田綾子 ・・・菊池桃子
一ノ宮校長・・・宇津井健


スタッフ

原作:森永あい『山田太郎ものがたり』
   (角川書店 あすかコミックス)
脚本:マギー
チーフプロデューサー:瀬戸口克陽
プロデューサー:高橋正尚・下山潤
演出:石井康晴・山室大輔・川嶋龍太郎
音楽:平沢敦士
主題歌:嵐 『Happiness』
制作:TBSテレビ
製作:TBS


二宮和也さんの主な出演作品



櫻井 翔さんの主な出演作品



松岡 充さんの主な出演作品



菊池桃子さんの主な出演作品



宇津井健さんの主な出演作品


この記事へのコメント
ちーずさんこんにちは、和夫は人懐こいのは良いのですが太郎が大変ですね!

たしかに和夫が若く見えるのは解りますが、隆子はお金持ちなら何でもアリに見えますね!

和夫の絵が売れない太郎ですが、他の絵も大切にしていて貧乏なのかな?
Posted by けた at 2007年07月29日 15:22
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山田太郎ものがたり 第4回 感想
Excerpt: 『出現!!嵐を呼ぶ男』
Weblog: ぐ〜たらにっき
Tracked: 2007-07-29 14:12

山田太郎ものがたり (多部未華子さん)
Excerpt: <br />◆多部未華子さん(のつもり)<br />多部未華子さんは、毎週金曜よる10時TBS系列にて放送されている連続ドラマ、『山田太郎ものがたり』で池上隆子を演じています。<br /><br />今夜は第4話が放送されました。<br />●第4話のあらすじ..
Weblog: yanajunのイラスト・まんが道
Tracked: 2007-07-29 15:15

「山田太郎ものがたり」(第4話:「出現!!嵐を呼ぶ男」)
Excerpt: 7月27日の「山田太郎ものがたり」は、太郎(二宮和也)の父である和夫(松岡 充)が帰ってくる、というところから話は始まる。今回、太郎の家にアーロン(ヴラディスラヴ)がホームステイすることになるが、鉄火..
Weblog: 鉄火丼のつれづれ日記
Tracked: 2007-07-30 01:10

山田太郎ものがたり 第四話
Excerpt: ●キャスト<br />二宮和也<br />櫻井翔<br />多部未華子<br />菊池桃子<br />松岡充<br />吹石一恵 他〜<br /><br /><br />●主題歌<br />嵐「Happiness」<br /><br /><br />●原作<br />山田太郎ものがたり (第7巻) (あすかコミックス)/森永 あい<br /><br /> <br />¥420 <br />Amazon.co.jp..
Weblog: ちょっと変な話
Tracked: 2007-07-31 00:56

山田太郎ものがたり 第4話
Excerpt: 山田太郎ものがたり 第4話<br />TBS 2007/07/27 (金) 22:00〜<br />「出現!!嵐を呼ぶ男」<br /> <br /> <br />★はじめに<br />  <br />え〜、今回は太郎が磯貝に特訓を受ける。<br />執事役の綾田さん。本領発揮でした。拍手モノ!<br /> ..
Weblog: シャブリの気になったもの
Tracked: 2007-08-04 02:28

山田太郎ものがたり(第五話)
Excerpt: http://sapuri777.fc2web.com/index.html<br />↑美容と健康のサプリ情報館のリポートです。<br /><br />トップページにある以外の記事は、左側のリンクの下、「最近の記事」か「カテゴリー」で..
Weblog: テレビなコラム(テレコラ)
Tracked: 2007-08-04 14:43
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