2007年08月04日

山田太郎ものがたり 第五話

『灼熱!!浴衣デート』

期末試験の成績が発表になった。
3年生は今回も太郎(二宮和也)と御村(櫻井翔)が満点の同点一位。
ちなみに3位は、900万点中839点で杉浦圭一(忍成修吾)。
「二人とも猛勉強しているイメージないのに、
 いつ勉強しているんだろう。」
中井正美(大塚ちひろ)の言葉に、隆子(多部未華子)は、
わらぶき屋根にすむ貧乏な青年・太郎が妹や弟をおんぶ、抱っこ
しながら勉強する姿を想像する。

そこへ、太郎と御村がやって来た。
自分の成績に微笑む太郎。
御村は顔色一つ変えずに先を行く。

「山田君!すごいね!
 今隆子と、いつ勉強しているんだろうって噂してたの!」
正美が太郎に声をかける。
「おはよう。」
太郎に声をかけられ、思わず逃げ出してしまう隆子。夏休みを前に、特別進学クラスでは進路指導が行われることに。
「山田太郎君・・これ、どういうことかな。」
担任の鳥居(吹石一恵)が聞く。
太郎の進路希望調査票には、第一志望校から第三志望校まで
全て、就職、と書き込まれている。
「どういうって・・
 ま、こういうことですけど。」
「一、二年の時から、ずっと就職を希望しているよね。
 どうして?」
「え?」
「どうして?
 山田君の成績だったら、どんな大学にだって入れるはずなのに。」
「あー・・
 大学、行く気ないんで。」
「そんなの勿体無い!」
「うち貧乏なんで。」
「うん!?」
「貧乏なんですよ、うち。」
太郎の言葉に笑い出す鳥居。
「そんな冗談言ってないで、本当のこと教えて!」
「・・何て言ったらいいんだろう・・ 
 はぁ・・。」
「・・・やっぱり、私じゃ信頼出来ないのかな・・」
「いやいや!もう、ほんっとうに、貧乏なんですよ。
 もう、ほんっとうに、大変で。」

山田家。
食事の支度をする太郎に群がる弟・妹たち。
「あんちゃん!臨海学校にお金がいるんだって!」
「あんちゃん!俺の海パンの紐、直して!」
「あんちゃん、私プールに行くときのカワイイ袋がほしい!」
「あんちゃん、フライパン壊れちゃっただけど・・」
「あんちゃん!あんちゃん!!」と大騒ぎ。
「わかったから、一人ずつ言って。」と太郎。
「あんちゃん、ご飯何?」
「あんちゃん、クレヨンほしい!」
「あんちゃん、私旅行に行きたい!」
どさくさに紛れて母・綾子(菊池桃子)までおねだり。
「うーん、誰だー!?
 どさくさに紛れておねだりしてるのは!?」
子どもたち、大笑い。
「はい!あんちゃん、アイス食べたい!」
「わかったわかった!
 よし、じゃあさ、みんな、まとめよう!」

山田家は夏を目前にしてやることが山積み。
太郎は「やることリスト」を作り、弟妹たちの願いを一つ一つ聞いていく。

『山田家の夏までにやることリスト
 
 五子のプールに行く手提げをつくる。
 次郎の林間学校のお金を払う。
 三郎の海パンのヒモを直す。
 フライパンを直す。
 給食費を払う。
 六生、七生の制服を直す。
 ドアの建て付けを直す。
 屋根を直す。
 庭の草むしり。』

「はい!軽井沢に旅行に行かないと。」綾子が挙手する。
「うん。それは書かないでいいね。」子どもたち、却下。
「あ!私七夕やりたい!」よし子(村中暖奈)が提案する。
「七夕?」
「そう!七夕飾りをおうちに飾るの!
 だって今年やってないでしょう?」
「やりたーい!!」子どもたち、大喜び。
「書いておくか。」

『七夕をやる!!』

やることリストを壁に貼る太郎。
「うーん、こりゃ大変だなー。」
嬉しそうに微笑む。

進路相談。
「これ、どういうこと?」
鳥居が御村に聞く。身村おn進路希望調査票は白紙なままだった。
「別にまだ決めてないだけです。」
「じゃあ、進学の意志は、あるのね?」
「しない理由がなければ。」
「・・良かった。
 じゃ、御村君の成績なら、ジョウナン学院大なんか
 狙ってみたらどうかな?
 ここの卒業生もいっぱいいるし、
 御村君にピッタリだと思う。」
「・・じゃあそこにします。」
「え?」
「ってことで、もういいですか?」
御村が席を立つ。
「あ、あの、ちょっと!
 山田君のことなんだけど・・
 彼、進学を希望してなくって・・・。
 御村君・・何か聞いてないかな。」
「あいつは何て言ってるんですか?」
「それが・・うちは貧乏だから、進学する気はないって
 言ってるんだけど・・。」
「先生。
 ・・・家庭訪問したらどうですか?」
「・・・」

学校の帰り、正美とカフェで過ごす隆子。
進路の話になり、正美には家庭教師三人ついていると知り
焦る隆子。
そこへ杉浦がやって来た。
学級委員の仕事をサボって帰ってしまった正美を探して来たのだ。
ケンカしながらも仲良く学校へ戻っていく二人の後ろ姿を見送る隆子。
「なんか置いてかれてるな・・。」と呟く。

御村のアドバイスを受け、鳥居はさっそく山田家を訪れて
みることに。
「教師として放っておけない!
 あんな成績のいい生徒が、貧乏なんて理由で進学を!」

そう意気込んで向かったものの、山田家に到着した鳥居、
驚きのあまり、声も出ない。
「・・・私が諦めちゃダメ!!」
気を取り直して玄関を開けると、小さな妹、弟たちが
「こんにちはー!」と元気にお出迎え。
「こ・・こ・・こんにちは。」圧倒される鳥居。

部屋に上がる鳥居。
子どもたちの視線は、カバンに手を入れる鳥居に釘付け。
だが、取り出したのはハンカチだった。
あからさまにがっかりする子どもたち。
「あ・・ごめんね。何も持ってこなくて。
 次来る時はちゃんとおみやげ買ってくるから。」
鳥居の言葉に子どもたち、大喜び!
「こら!先生は、お仕事で来ているんだからね。」綾子が叱る。
太郎は台所でネギを刻んでいる。
「太郎!」綾子が呼ぶ。
「あ、ちょっと待って。」

太郎が来るまで、部屋を見渡す鳥居。
壁には、やることリストが貼ってある。

「すみません。なんだかバタバタしてて。」と太郎。
「突然、ごめんなさい。」
「あの、何のお話でしょうか。」と綾子。
「あ・・その・・進学のことで。」
「先生、ご覧のとおりです。
 うち、進学する余裕なんて、ありませんから。」
縫い物をしながら太郎が答える。
「・・・」
「すみません。私が、体弱いものですから。」と綾子。
「いいんだよ、お母ちゃん。」
「あ、いや・・・奨学金制度もあるし。
 先生、調べてみるから。」と鳥居。
「でも、奨学金って、返さなきゃいけないんですよね。」
「え・・いや・・奨学金にも、いろんな種類があるから、」
「金は借りるな!」と太郎。
「返せない!」子どもたちが続く。
驚く鳥居。
「うちの家訓なもので。」
「・・・」
「よし!出来たー!」
五子のプールの手提げ完成させる太郎。
五子、大感激。
綾子と目が合い、戸惑いながら会釈を返す鳥居。
太郎はやることリストの
『五子のプールに行く手提げをつくる。』
に赤で線を引く。
「よし!まずは一丁上がり!」「イェーーイ!!」

学校。
太郎の状況を知り愕然とした鳥居は、今まで秘密にしていた
一ノ宮校長(宇津井健)に猛抗議!
「何で教えてくれなかったんですか!」
「なんの、お話ですか?」
「山田太郎君のことです!あんな家庭環境だなんて・・。」
「あんな・・とおっしゃいますと?」
「それは・・その・・
 貧しい・・といいますが。」
「いや、彼は特待生ですから、学費は免除されてますし、
 何か、問題がありますか?」
「彼は、あれだけ優秀なのに、それを理由に進学を断念しようと
 しています。」
「果たして原因はそれだけでしょうか。」
「え?」
「今の彼には、大学に引き寄せられるだけの魅力を
 感じていないんじゃないでしょうか。
 今後山田太郎君がどんな道を選ぶのか。
 そして鳥居先生が、どんな道に導くのか。
 楽しみにしていますよ。」
「・・・はい。」
「・・・永原君のやっている研究なんか、太郎君が、
 興味を持ちそうですがね。」
「・・・・・失礼します。」

太郎は御村に、鳥居が家に来たことを話す。
御村にやりたいことはないのかと聞かれた太郎、
「まあ・・バイオテクノロジーっていうの?
 野菜の品種改良には興味はあるけど。
 でもまあ・・家の畑の方が大事かな。」
御村は柱の影から隆子が覗いていることに気付く。
御村に見つかり動揺する隆子。
「お前もいろいろ大変だな。」御村が太郎に言う。

「なんだろう・・。
 御村君と目が合うと、なんか見透かされてる感じ・・。」


太郎が貧乏だと知った隆子はまともに太郎と目を合わせられなく
なっていた。
玉の輿に乗ることが夢の隆子にとって、貧乏な太郎は本来恋愛対象に
ならない。
懸命に忘れようとする隆子だったが、つい太郎を目で追ってしまう
自分に気付いていた。

「行きたくないなー。
 あの人苦手っていうか・・・怖いんだよなー。
 でも山田君の為だし。」

鏡に向かって微笑む鳥居。
「鳥居先生、そんなにおめかしされて、
 もしやデートですか!?」大崎(福井博章)が聞く。
「違いますよ!仕事です!
 山田君の進路のことで、永原さんに会いに行くんです!
 だからお化粧、あ・・」
「そうだよ・・なんで私、バッチリお化粧する必要がある!?
 どうしたの私!
 もう、自分がわからない!!」


放課後。
隆子が歩道を歩いていると、その横に車が止まる。
「送っていくよ、お嬢様。」御村だ。
「え!?・・なんで?」
「どうせ暇だろ?」
「どうぞ、お嬢様。」
執事・磯貝(綾田俊樹)に車のドアを開けられ、悪い気のしない
隆子は、車に乗り込む。

車の中。
「うわぁ!やっぱりお金持ちっていいな〜!
 ねーねー!今後、私と御村君が付き合うっていう展開は、
 ないかな!?」
「ない。」
「ガーーン。1%も!?」
「100%ない。」
「はぁ・・・玉の輿の道は遠いな・・。」
「池上は男は金持ちじゃないとダメなのか?」
「・・そう!そうだね。
 私の第一志望は、玉の輿に乗ることだからさ。
 まずはそこをクリアしてもらわないとね!」
「池上って意外とお子様なんだな。」
「え!?」
「いやもっとこう、なんていうか・・
 大事なものってあるんじゃねーの?」
「・・・大事なもの・・・
 ・・・
 ごめんお金しか思いつかないや!」
明るくそう言い切る隆子に、御村も思わず笑ってしまう。

ビーチでカフェのデリバリのバイトをする太郎。
太陽を見上げて汗を拭く。

『バイオサイエンス学科』
鳥居が永原(吉沢悠)の元を訪れる。
顕微鏡を覗き込む永原の横顔につい見とれる鳥居。
「なにジロジロ見てるんですか!」
永原に言われ動揺する鳥居。
「ここじゃあれだから、実験室に行きましょう。」
永原が鳥居の耳元でささやく。

体育館の倉庫を片付ける正美と杉浦。
様子を見に来た大崎が嫉妬するほど、二人はケンカしながらも
楽しそう!

実験室。
「特進クラストップの山田君が進学しないとなると、 
 それはもう、君の無力さでしかありません。」と永原。
「はい・・・ですから・・・
 力を貸して下さい。」
「嫌です。」
「えぇ!?」
「僕に何のメリットもない。」
「・・だっだから・・あの・・」
「仕方ないですねー。
 でもまさか、ただで協力しろってわけじゃありませんよね?」
「え?」
「鳥居ちゃん。そろそろ僕の嫁になりなさい!」
「はっ!?・・・変な冗談はやめて下さい・・」
「いや。本気ですよ。」
「・・・先輩・・私が・・先輩のこと苦手なの・・
 知ってますか?」
「うん。正直だからすぐ顔に出るんですよねー。
 でも僕の顔は好きだから、ドキドキドキドキしてるんでしょう?」
「何を・・そんな・・からかわないで下さい!」
「とにかく、山田君に進学の意志がない限り、
 僕には何も出来ません。
 それまでは、君の仕事ですから!」
「・・すみませんでした!」
鳥居が実験室を飛び出していくのを、永原は微笑を浮かべて見送った。

バイトを終え、給料袋に微笑む太郎。
家に戻ると屋根の修理を始める。

鳥居は大学を訪ね、給付金制度について調べて回る。

山田家。
フライパンの修理を終える太郎。

夜、街をジョギングする隆子。

風呂屋の掃除のバイトをする太郎。

給食費も支払い完了。
海パンのヒモも直した。

楽しそうに花を生ける御村。

庭の雑草を抜く太郎。

やることリストに赤い線を引く太郎。
残すところ、臨海学校のお金と、七夕の準備のみ。

大学の資料とおみやげを手に山田家を向かう鳥居。
自分の無力さのせいだと永原に言われたことを思い浮かべ、
「わかってます!
 だから私、何度だって通いますから!」と心の中で決心する。

山田家。
子どもたちの視線がみやげに集中している。
「あ・・はい、どうぞ!」
「やったーーっ!!」子どもたち、大喜び。
「資料持ってきたから、あとで目を通しておいてね。」と鳥居。
「先生、何度来ていただいても、本当に進学する気ないですから。」
「いや、でも、」
「ね、これでいい?」よし子が七夕の飾りつけを鳥居に見せる。
鳥居が上手に直してあげると、
小さい子供たちは鳥居が持ってきた大学の資料をちぎり、
飾りを作り始める。
「あーっ!それは!」
鳥居の声に驚きシュンとする子供たち。
「・・・こっちも・・・破って、いいよ。」
「やったーっ!!」
「すみません、俺これからバイトなんで。
 先生、よかったら、家でゆっくりしていって下さい。」
太郎が出かけていく。
「ちょっと待って!私も一緒に行くから。」
鳥居が追いかける。

太郎の次のバイトはバイク便(自転車)。
「いつも、こんなに忙しいの?」
「いや、これはどうしても、次郎の臨海学校のお金が必要なんで。
 今日だけです。」
「あのね、進学の件なんだけど、
 山田君が思っているほど、お金のかからない学校も
 沢山あるし、」
「先生、すみません。急がないと、怒られるんで。」
太郎が自転車のペダルを踏み込む。
「あ・・ちょっと・・」
太郎に話も聞いてもらえずに落ち込む鳥居。

夜。
やることリストの臨海学校と、七夕を、赤いペンで消す太郎。
「全部出来たー!!」
子どもたちも大喜び。
「お疲れ様でした!」綾子がねぎらう。
弟妹たちの願い事を見ていく太郎。
『腹こわすほどアイス食べたい 三郎』
『野球選手になりたい 次郎』
『かわいい犬がほしい 五子』
『さかあがりができるようになりたい むつみ』
『みんなとどうぶつえんにいきたい ななみ』
『あたらしいお洋服がほしい!! よし子』

「新しいお洋服が欲しいだなんて、よし子はすっかり
 女の子だな。」と太郎。
「今度ね、お友達とお祭りに行くから。」
「友達ってまさか・・・彼氏か?このヤロウ!」
よし子が顔を真っ赤にする。
「えっ・・・そうなのか!?
 うそ・・・そうか・・・。
 彼氏と・・お祭りか・・・。」
ショックを受ける太郎に、綾子が微笑む。

縁側で膝を抱えて考え込む太郎。
綾子がその隣に座る。
「よし子のこと、ショックだったんだ。」
「まあね・・。七夕やりたいだなんて、
 まだまだ子どもだなって思ってたのに。
 なんかカウンターパンチだよ・・。」
「みんなすぐ大きくなる。」
「・・・うん。」
「太郎だって、ついこの間まで、ここ走り回ってたんだよ。
 それがもう大学の話だもんね。」
「うん。」太郎が微笑む。

妹弟たちの寝顔を見つめ、優しく微笑む太郎。

学校。
「ね、小学校4年生の女の子が、デートで着たい服って
 どんなのかな。」太郎が御村に聞く。
「そんな真剣に聞くようなことか?」
「いやだって真剣なんだもん。」
「まるで娘の結婚式を前に下親父だな。」
「ちょっと!まだ結婚なんて早いよ!」
「でも、あれだけ可愛い子だったら、すぐその日も来るかもな。」
「ちょっと!御村君!」
「そういうことなら俺に聞くより、池上にでも聞いた方が
 いいんじゃないのか?」
「え?」

二人の視線に気付く隆子。
「何!?何こっと見てるの!?」

「うーん。なんか・・よくわかんないけど、
 最近、避けられてるっていうか・・なんていうか・・。」
「お前もお子様だな。」

「なに!?まだこっち見てる!
 何なの!?」


放課後、園芸部の仕事をする太郎と隆子。
今日の仕事は虫の駆除。

「うーん。なんかずっと視線を感じるんだけど・・。」

「うーん。なんて聞けばいいんだろう・・・。」

校長が二人に気を使いその場を離れる。

「あのさ、」
「・・・何?」
「お祭りって何着てったらいいの?」
「は?」
「あいや・・うちの小4の妹なんだけどね。
 なんか好きな子と行くとかって、マセてるんだよねー。」
「なんだ・・そんな話か。」
「男って、そういのわかんないからさ・・。 
 あの、参考までに。」
「やっぱり、浴衣じゃない?」
「あー浴衣!浴衣か!!
 なるほど!」
隆子の手を握り締める太郎。
「ありがとう!」
その微笑みに固まる隆子。
「いけない!私ったら、またこの笑顔に吸い込まれていく・・。」

「で、ちなみに、浴衣って買うといくらぐらい?」
「さあ・・デパートに行けば、1万くらいで・・」
「1万!?高っ。」その場に倒れる太郎。
「緊急避難!!
 危うく、貧乏に吸い込まれそうだった!!」


「こうなったら布から作るしかないか・・。」
そう呟きながら校内を歩く太郎。
正美と杉浦がやって来た。
杉浦が何やら布を運んでいる。
「ちょっと待って!!
 それ、捨てるの?」
「そうだけど。」と正美。
「もらえるかな?」
「ダメだ。これはなんだその、あれに使うんだ。」と杉浦。
「いいよ!どうぞ!」と正美。
太郎、杉浦に抱きついて感謝する。
「ありがとう!杉浦君!」
その場に固まり、去っていく太郎の背中を見つめる杉浦。
「・・・なんだあいつ・・。」

下校途中、つい、太郎の笑顔を思い浮かべてしまう隆子。
「ダメ!あの笑顔に引っ張られちゃ。
 だって、私の大事な進路だもん。」

そう思う隆子だが、御村に言われた、
「大事なものってあるんじゃない?」
という言葉が気になり・・・。
「そんなの・・・わかってるんだけど・・・」と呟いた。

家に帰った太郎は、縁側で布を広げてみる。
『必勝
 一ノ宮高等学校
 ラクロス部
 私も応援します』
の大きな文字と、校長の似顔絵。
「・・・こんなはずじゃ・・・。」

隆子の部屋。
ベッドに横になる隆子。
「どうにかしてあげたい・・。
 ほっとけない・・・。
 でも・・・
 喜ぶ顔が見たい!!
 忘れるって決めたのに・・・。」

部屋の戸を開け母に言う。
「ねえ、私が昔着てた浴衣って、まだあったっけ?」

布を裁断していく太郎。

子供の頃の浴衣を見つめる隆子。
迷いながらも、浴衣を手に部屋を飛び出していく。

なんとか浴衣を作ってみたものの、背中には大きく必勝の文字。
「せっかくのデートなのに・・・
 こんなん着ていきたくないよな・・。」
よし子の寝顔を見つめて、大きなため息をつく太郎。

そこへ、玄関をノックする音。
戸を開けて見ると隆子がいた。
「池上さん・・」
「これ・・妹さんに。」
「え!?」
「私の、おさがりだけど。」
紙袋を開けて見ると、中には子供用の浴衣が入っている。
「・・・ありがとう!!」
隆子を抱きしめる太郎。
慌てて飛びのく隆子。
「誤解しないで。
 これは、いらないからあげるだけだから。
 それじゃ。そういうことで。」
そう言い立ち去ろうとする。
「あ、池上さん。」
太郎の声に隆子が振り返る。
「おやすみ。」太郎が笑顔で手を振っている。
隆子も笑顔で手を振り返す。
そして、山田家を見渡す。
隆子の顔からだんだん笑顔が消えていく。
そして、大きなため息を一つ吐くと、隆子は帰っていくのだった。

太郎は眠っているよし子に浴衣を合わせ、裾を直す。

朝。

(シャブリさんのお言葉に甘えて、ここからはシャブリさんの
 記事をコピペさせていただきました。
 =シャブリの気になったものさま= )


「すごい似合ってるじゃない」(綾子)
「カワイイ」「カワイイよー」「すごい似合ってるー」と弟妹の声の中、
浴衣姿のよし子登場。
髪も可愛く結ってもらい、みんなのまえでくるりと回ると、
「あんちゃん、ありがとう」と嬉しそう。
「今度、池上さんにも、ちゃんとお礼を言うんだよ」(太郎)
「うん」
「姉ちゃん、またもてちゃうねー」
と五子が肘でよし子をつつきながら冷やかす。
「うー、もてもて」「わー」「カワイイもの。もてもて」と弟妹。
 
神田明神。
祭りが始まっていて、浴衣すがたの人たちがいっぱい。
 
夕暮れの公園。
御村と鳥居が歩いている。
「やっぱり御村君が説得したほうが一番効果があると思うの」(鳥居)
「はぁ・・、誰が言っても同じですよ」
「でもやっぱり、大学には行ったほうがいいから」
「これ、オレの想像ですけど」
「え、何?」
「あいつは大学に行きたくないんじゃない。
 いかなくていい理由がいっぱいあるんです。・・・きっと」
 
二人が目線を移すと、そこに楽しそうに祭りに向う山田一家が。
御村は、優しく微笑んでいる鳥居を見ると、ふっと笑って太郎のところへ行く。
 
「御村のあんちゃん、こんにちは!」(次郎)
「こんにちは!」(弟妹)
「こんにちは」(御村)
「あ、御村君どう、よし子サマーバージョン」(太郎)
「お〜!ホホ・・かわいいじゃん」
恥ずかしそうに笑うよし子。
すると、弟妹たちはよし子を冷やかしたり褒めたり・・
 
遠くで見ていた鳥居は大学資料に目を落とすと、
一息ついて黙って帰っていった。
 
夕闇の神田明神。
浴衣姿の隆子が、1人で屋台の並ぶ境内を眺めていた。
「よぅ!」
その声に振り向くと、御村だった。
「何故ここに居るの?」
すると御村は、あっちとアゴで合図。
そこには山田一家が楽しそうにやってくる姿。
「あっ、池上さん」
太郎が気がついて隆子に駆け寄ると、弟妹たちもついてきた。
「おーい、よし子よし子。浴衣のお姉ちゃん。池上さん」
「どうもありがとうございました」
とよし子が笑顔でペコリと頭を下げる。
「似合ってるね」(隆子)
「お姉ちゃんも」(よし子)
「・・ありがと」
「お姉ちゃんは・・あんちゃんの彼女?」
「え!?」
「ハハハ・・違う違う。何言ってんだお前は」(太郎)
御村が後ろで大うけ。
「うん。違うよ」(隆子)
するとよし子が隆子を手招き。
隆子が顔をよし子に寄せると、よし子が耳打ち。
「あんちゃんの事、宜しくお願いいたします」
「え!?」(隆子)
「えっ?」と太郎と綾子がよし子に顔を寄せ、次の言葉を待つが・・
 
「よし子ちゃーん!」
「あ〜〜!」
祭りに来ていた友達のところによし子は走る。
(友達は浴衣女子2人、和装男子2人)
「どの子だろう、彼氏・・」
太郎がヤキモキしていると、また4人が集まってきた。
(浴衣女子2人、甚平男子1人、チェックシャツ男子1人)
すると、チェックシャツの男の子(岡田佑太)が、
「山田。ん!」とよし子に夜店で取った金魚を差し出して・・
「ありがとう」とよし子が受け取ると、彼は恥ずかしそうに下を向く。
周りからは冷やかされる二人。
 
「あ!あれだ!」
と太郎は心配で思わず手を前ですり合わせる。
 
よし子の周りにさらに友達が集まると、
カワイイね、似合ってるねと声をかけられる。嬉しそうなよし子。
 
見てられなくなった太郎は、
「あ〜〜!」
と御村の肩に泣きついた。
「ハハハ・・よしよし」
と御村が笑いながら太郎の頭を撫でる。
その様子に隆子も綾子も思わず噴き出す。
 
「あんちゃん!」
次郎が駆け寄ってきた。
「やることリスト追加!」(次郎)
「あ?」(太郎)
「もう、いいから早く!」
次郎が太郎を引っ張ってゆく。
 
「さあ、1回100円!」
三郎と五子が祈って見ていたところは、輪投げの夜店だった。
そこへ、太郎が次郎に引かれながらやって来た。
「あんちゃん」(五子)
「見てよ景品」(三郎)
太郎が見ると、『1等DVDプレーヤー』。
「あ、もう、うちでDVDプレーヤーなんか使えないじゃん」
「違う。3等!」(次郎)
「3等?」
太郎が見ると、ドドンと置かれた大スイカ。
(五子がコンパニオンのように、両手で”こちらです”と紹介)
「・・・すいか!?」(太郎)
みんなが頷く。
「よし!一回だけだぞ」
と太郎はポケットから100円を出すと、それを前で握って気を入れる。
「よし!お願いします!」
と店主に渡す。
「あいよ!頑張ってね!」
店主から輪を3つもらう太郎。
「頑張ってね」
と弟妹たちに応援される中、
『3等大玉スイカ』と書かれた目録に気を集中する。
 
一投目が放たれた!

が、惜しくもハズレ。 
「あ〜〜」と悔しがる太郎。
「次、次!」
 
2投目が放たれた!
 
今度は強く投げすぎた。
「あ〜〜」と天を仰ぐ太郎。母も涙(ウソ泣きっぽい)。
 
それを見ていた隆子、
「ダメだ。やっぱりついて行けない」とつぶやく。
 
「あー、ラスト、ラスト行くよ」
「大丈夫だ。あんちゃん頑張って」と祈る次郎。
「頑張れ!頑張れ!頑張れ!・・・」とエールを送る綾子。
太郎が3投目に入ろうとすると、
「貸してみ」
と御村が代わる。
「頼んだよ!御村君!」(太郎)
「頑張って」「お願いします」の声の中、目を閉じて集中する御村。
 
目を開くと、3投目を投じる。
 
見事!輪は3等の棒に入った!
 
「よし!」(御村)
「やったー!」山田家大騒ぎ!
「御村君凄ーい!」(太郎)
「はい!3等だよー」
店主からスイカを渡され大喜びのみんな。
 
家に飾られた七夕の笹には、
『ずっとみんなが
 笑顔でいられますように
              太郎 』
の札が下がっていた。


※一部公式HPあらすじを引用しました。



10分繰り下げの為、ここで切れてしまいました。
このあと、浴衣を着てお祭りに行くよし子。

お祭り会場には、御村も、そして浴衣姿の隆子もいました。
浴衣のお礼を言うよし子たち。

太郎はどの子が彼氏なのか、ドキドキ。
一人の男の子がよし子に何かをプレゼント。
かわいいよし子を取り巻く男の子たち。

"花嫁の父"状態の太郎を慰める御村。

そして、景品目当てで輪投げに挑戦することになった太郎。
お目当ては、一等のDVDではなく、三等の大玉スイカ。
3つの輪投げ。2つ外してしまった太郎。
最後の一つ、投げたのは御村。見事三等ゲット!
家族の笑顔!!

こんな感じだったと思います。
この時期、延長には気をつけないと!

太郎の笑顔は、同性の心をも掴んでしまう!?
太郎に心奪われそうになって動揺する杉浦君が可愛かった。
このまま太郎に気持ちが動く・・わけはないか。(笑)
正美と杉浦の、ケンカしながらも楽しそうなのが微笑ましいです。

そして、永原さんのいきなりのプロポーズ!
鳥居先生を演じている吹石一恵さんのおどおどした演技がカワイイ。

隆子はお金ではない大切なものに気付き始めているんですね。
最近、隆子の役は多部未華子さんでよかったなーと思うように。
クルクルかわる彼女の表情が可愛いです。
隆子のシーンで流れるBGM、隆子のテーマも楽しい。



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キャスト

山田太郎 ・・・二宮和也
御村託也 ・・・櫻井 翔
池上隆子 ・・・多部未華子
杉浦圭一 ・・・忍成修吾
中井正美 ・・・大塚ちひろ
      ◆
鳥居京子 ・・・吹石一恵
永原眞実 ・・・吉沢 悠
大崎新之助・・・福井博章
池上まりあ・・・柴田理恵
池上龍之介・・・六平直政
執事・磯貝・・・綾田俊樹
御村聖一 ・・・麿赤兒
御村露子 ・・・西田尚美

山田次郎 ・・・鎗田晟裕
山田三郎 ・・・清水尚弥
山田よし子・・・村中暖奈
山田五子 ・・・吉田里琴
山田六生 ・・・澁谷武尊
山田七生 ・・・稲垣鈴夏
      ◆
山田和夫 ・・・松岡 充
山田綾子 ・・・菊池桃子
一ノ宮校長・・・宇津井健


スタッフ

原作:森永あい『山田太郎ものがたり』
   (角川書店 あすかコミックス)
脚本:マギー
チーフプロデューサー:瀬戸口克陽
プロデューサー:高橋正尚・下山潤
演出:石井康晴・山室大輔・川嶋龍太郎
音楽:平沢敦士
主題歌:嵐 『Happiness』
制作:TBSテレビ
製作:TBS


二宮和也さんの主な出演作品



櫻井 翔さんの主な出演作品



松岡 充さんの主な出演作品



菊池桃子さんの主な出演作品



宇津井健さんの主な出演作品


この記事へのコメント
ちーずさんこんばんは、毎回癒してくれますね!ほっとする展開がいいですね〜

太郎は大学に対しての興味よりも兄妹たちの笑顔が楽しみ、確かに夜なべしても浴衣を縫ったり、たくさんのバイトの掛け持ちをしながらでもトップの成績!大学でも学ぶことがないのかな?社会に出ても持ち前の努力と頭脳で可能性は広がりそうですね!

鳥居と永原も目が離せないですね!いきなりのプロポーズにびっくり!そんな事を考えていたなんて〜大崎先生を応援したかったけど、この展開では無理かな?鳥居が太郎のために走りまわる姿も微笑ましい、どこかで太郎の考えもかわるのかな?

隆子もわかっているのですね!本当に大切なこと御村の車の中の会話にはガッカリしましたが心のなかの葛藤が可愛いですね!

杉浦と正美も良い感じです、嫌がりながらもじゃれあう二人、太郎に抱きしめられて杉浦が変な方向にはしらなければいいけど…

御村は太郎のことを良くわかってますね!彼の企み顔にはまっています!

ちーずさんはスポーツ延長や毎週録画の設定をしてないのかな?今日の「パパ娘」も気をつけてくださいね!
Posted by けた at 2007年08月04日 19:59
ちーずさん初めまして〜
凄い!脚本読んでるみたいに凄い!
ご丁寧に書いておられて・・・・・。

時間切れてビデオが再生が終了になってしまったんで、ラストが見れなかったんですね?

↓こちらでご視聴できませんか?
http://www.veoh.com/videos/v9089694eQEQk7n
5話後半です。
不適切なら削除お願いします。m(__)m
Posted by えれん at 2007年08月07日 18:26
こんにちは、
なんと言う事でしょう!バレーボールのバカ!
私は今頃やっと書けました。
ちーずさんの記事が途中までとは忍びないので、
差し出がましいですが、
朝。の続きをコピペして使ってください。
(urlはその記事にリンクしました)
では・・
I appreciate in your usual cooperation. Best Regards,Chablis
Posted by シャブリ at 2007年08月11日 15:16
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