2007年11月30日

医龍 Team Medical Dragon2 KARTE:08

『絶対に許せない麻酔医!!』

一枚の写真を見つめる善田秀樹(志賀廣太郎)。
医師らが仲良く肩を寄せる写真、その中で善田と野口賢雄(岸部一徳)が
並んでいる。
「野口・・お前は、昔っから変わらないな。」
「俺が、明真を潰す!」
自分の言葉を思い起こしながら、写真を手帳に挟み、カバンの中へ。
そして背広を羽織り、険しい表情で出かけていく。

病院の屋上
暗い表情で佇む小高七海(大塚寧々)。
ポケットからチョコを取り出し、包みをあけながら
待ち合わせの相手がレストランに来なかったことを考えていた。
風が小高の手から銀紙をさらっていく。

その銀紙はある男の靴が踏みつける。
北洋病院を見つめる男。
男の車の窓が開く。
「お前は学校へ向かいなさい。遅れるぞ。」と父・俊彦(野村宏伸)。
「気をつけてね。」と母・早苗(中込佐知子)。
黒田智樹(本郷奏多)を乗せた車が走り去る。北洋の中庭
「不倫相手?」伊集院登(小池徹平)が木原(池田鉄洋)に聞く。
「じゃねーか!?小高先生が会ってた男って!!」
「あ、これ。頼まれてたスワンガンツのデータです。」
「おありがとうござい〜・・・」
「ま、どうでもいいけど。」
「どうでもいいってなんだおい!」
「・・・最近、先輩に力の差を見せ付けられてて・・。
 へこんでいるんです。」
「どんな男なのかなぁ・・。
 やっぱり不倫なんかするやつだからこう、パリっと、メガネなんか
 かけてて、いかにも出来るって感じの 男で!」

木原の想像にぴったりの容姿の男、俊彦が病院内を歩いていた。

「なんか、振られたって噂だよ、小高先生。」
「誰なんですか?相手。」
看護師たちが噂する。

封筒をポケットに、院長室を訪ねる小高。
だが院長は留守だった。

智樹の両親は、朝田龍太郎(坂口憲二)の腕を頼って北洋にやって来た。
智樹の父、俊彦は医療裁判を扱う弁護士で、
かつて智樹が麻酔科医のミスで低酸素脳症になってしまったことを
悔やみ、手術スタッフには敏感になっていると話す。

医局
小高の手にある退職願に驚く松平幸太朗(佐藤二朗)。

診察室
「この息子の事件が、私が医療裁判を扱うようになったきっかけです。
 あんな辛い思いを、二度と息子には味わせたくない。
 ですから、手術スタッフを事前に把握しておきたいんです。」と俊彦。
「そうですか。そういう事情で・・。」と藤吉圭介(佐々木蔵之介)。
「朝田先生の功名はお聞きしておりまして、とりあえずお伺いしましたが、
 先生以外の医療スタッフも、教えていただくことは出来ますでしょうか。」
「わかりました。そういうことでしたら、オペスタッフが決まり次第、
 お伝えいたします。」と藤吉。
「よろしくお願いします!」
「一つ、聞かせて下さい。」と朝田。
「はい。」
「その麻酔科医というのは。」

医局
「辞めるのか?」松平が小高に聞く。
「振られてさ。」
「え?」
「男に振られちゃって。
 元々会っちゃいけない関係だったんだけどね。」
「・・・」
「田舎に引っ込んで、スナックにでも勤めようかな。」
医局を出ていく小高。

診察室
「ミスをした、麻酔科医ですか?」と俊彦。
「ええ。」と朝田。
「・・・忘れもしない。
 北山手病院の、郷田マモルという若い医師でした。
 それが・・・」
「いえ。」

廊下の病院を歩く俊彦は、俯き加減で歩く女医とすれ違う。
そのとき、俊彦は顔色は変え立ち止まる。
「どうされました?」藤吉の声に小高が振り返る。
「お前・・どうしてここに!」
俊彦に気付き、小高も又顔色を変える。
「あの、小高先生はうちの麻酔科医ですが。」と藤吉。
「この病院の!?
 ここにいたのか。
 この女が、」
「え?」と藤吉。
「・・・この女が、めちゃくちゃにしたんです!!」俊彦が声を荒げる。
小高はその言葉に悲しそうな表情を浮かべ・・・。

町を颯爽と歩く善田院長。

明真、野口の部屋
「憎んでも憎み足りないヤツというのはいるもんです。
 世の中には、コイツだけはいなくなれって思う人間がね。」
野口が善田が見ていたのと同じ写真をシュレッダーにかける。
「それが?」と鬼頭笙子(夏木マリ)。
「いや。これで又私のことを妬む人間が増えるだろうと思ってね。
 さっき、協議会から連絡がありまして。
 サイトビジットの正式な日程が決まりました。」
その言葉に鬼頭が頷く。
「心臓移植関連学会競技会のメンバーが施設を訪れて、
 実際に移植実施施設に相応しいかどうか、審査する、
 サイトビジット。」と野口。
「認可の際、最も大切な関門。」
「オフコース。
 この日が、私の人生にとって、最も大切な一日になるでしょう。」
「それより、認定後のオペのスケジュール、」
「夢が、確実に近づいてきた。」
鬼頭の声が聞こえていないのか、水槽をうっとりと見つめる野口。
そんな野口に表情を曇らせる鬼頭。

その頃、俊彦は藤吉たちを問いただす。
「はっきりさせて下さい!
 あの女も、オペに加わるんですか!?」
「いや、まだ決まっていません。」と藤吉。
「あの女がオペに加わるんなら即刻、他の病院に移ります。」
「どうされました?
 小高先生とは何か?」
「あの女は・・・智樹の母親です。」
「・・・」
「最も、母親の資格なんかありませんが。」
「どういうことですか?」
「彼女がまだ学生の頃、結婚して、子どもが出来ました。
 ところが、麻酔科医となった彼女は、あっという間に多忙になって。
 日に4、5人も掛け持ちして麻酔をこなし、
 育児をするどころか、寝る間もなくなった。
 あの女自身、自分のキャリアを磨くのが楽しくて、
 たまらなかったんでしょう。
 そんな時、あの事故が起こった。
 その日彼女は、夜の7時には帰ると、ベビーシッターに告げていた
 そうです。
 その日は、息子の、智樹の誕生日でした。」

早く帰ると約束した小高だが、緊急オペが入って帰れなくなってしまった。

「あの女は子どもとの約束も忘れ、オペに入ってしまった。」

ひとり小高の帰りを待っていた智樹が倒れているのを、
帰って来た俊彦が発見。慌てて病院に運び込む。

「智樹は、喘息の重責発作でした。
 救急で運ばれた病院が悪かった。
 当直の麻酔科医は、挿管出来ずに心停止。
 心臓マッサージをして回復するも、5分以上循環停止となり、
 脳に深刻なダメージを負った。
 片半身麻痺となり、以後、車椅子での生活となりました。
 私は、智樹をあんな目に遭わせた女を絶対に許せなかった。
 離婚して、親権も取りました。
 あの女も、さすがに悪いと思ったのか、
 それとも、元から子どもに愛情がなかったのか、
 たいして争いませんでした。
 それ以後、智樹はあの女と会わせていません。」
「・・・智樹君が、初めて川崎病を発症したのは2歳の時。
 小高先生ももちろん、」
「知っています!
 今回みたいに、冠動脈瘤を発生する可能性も充分にわかってる!
 でも、それっきりだ。
 智樹の、リハビリの先生だったのが、今の家内なんです。」
「そうですか・・。」
「私は・・・あの女を絶対に許さない!」

医局で話す藤吉と朝田。
「まさか・・よりによって他の麻酔医のミスで、我が子に重症を
 負わせるとは・・。
 小高は、事故以来ずっと、自分を責めてたんだ。
 だから、オペの麻酔には入らなかった。」と藤吉。
黙って窓の外を見つめる朝田。

病院の屋上で話す朝田と小高。
「川崎病で、冠動脈瘤・・。」と小高。
「オペ適応だ。
 ・・・父親は、ここでのオペを希望しているが・・
 お前を外すのが条件だそうだ。」
「・・・子どもは、患者は、来たの?」
「明日、術前検査に来る。」
「そう・・。」
そう言い立ち去る小高・・。

イーグルパートナーズ社
「明真の方は着々と準備が進んでいる。
 君のほうはどうなってる?
 このままでは日本法人を君に任せた私の責任問題にもなる。」
上司が片岡一美(内田有紀)に聞く。
「・・大丈夫です。北洋の破綻は時間の問題、」
「だから、その根拠は?」
「・・・」
「この程度の案件で躓いているようでは、次は無い。」
「・・・」

苛立ちながら部屋を辞した片岡の前に、善田が姿を現す。
「北洋はつぶれませんよ。」
「・・・」
「我々を、経営支援してくれようという、病院も出てきてます。
 あなたが思っている以上に、北洋で命を救われた患者さん達の声は
 大きい。」
「何言ってるの?明真のサイトビジットの日程が決まった。
 この視察が上手く行けば、メイシンメディカルシティーの完成は
 近づく。」
「メイシンが完成に近づけば、外されるのはあなたです。」
「・・・」
「ご存知ないんですか?野口は既に、最王手の外資、
 ゴールドバードブラザーズと、コンタクトしていますよ。
 あの男はそういう男です。
 昔も・・今も・・。」
「昔も?」
「周りのあらゆる善意を利用して、たった一人上り詰めていく。
 その結果、犠牲になるのは・・・患者さんなんです!」

智樹が両親に付き添われ、北洋に入院する。
「ようこそ。大丈夫?」
藤吉の言葉に頷く智樹。
「じゃあ、こちらに。」
その様子を柱に隠れて見つめる小高。
智樹が母の姿に気づく。
嬉しそうに微笑み、何か伝えようと唇を動かす小高。
だが智樹は母からすっと視線を反らすのだった。
肩を落とす小高を、朝田は見つめ・・・。

一方、外山誠二(高橋一生)が朝田のチームに入ったことで
伊集院は自信を失いつつあった。
朝田のみならず、外山の高い技術を目の前で見せつけられたためだ。

食堂で話す伊集院と野村博人(中村靖日)。
「人工血管の分輪だけじゃなく、IMAの再建も完璧だった・・。」
「外山先生、技術だけは凄いですからね。
 性格に問題がありますが。」と野村。
「朝田先生を目標としてきたけど、それどころか、外山先生にも
 遠く及ばない。」
「でも伊集院先生、性格はいいから。」
「向いてないんだよ・・」
「そんなことないですよ!
 ほら、ウサギと、カメの話ですよ。
 先生は、カメなんです!
 大丈夫ですって!今はほんの少しスランプなだけで、
 カメでいうと、ちょっと躓いてひっくり返った状態?
 起き上がれなーい。」
「・・・」

看護師に車椅子を押されて移動する智樹を影から見つめる小高。
「あいつはずっと待ってたんだ。」俊彦が声をかける。
「・・・」
「お前が早く帰ると約束したあの日、喘息発作を我慢して。
 お前は、智樹を裏切った。
 リハビリは過酷だったよ。
 だけど、智樹は耐えた。
 お前への恨みが、耐えさせたのかもしれない。
 今はまだ車椅子だが、歩く練習もしている。
 このまま順調に行けば、あと数年で、元通りに歩けるように
 なるそうだ。
 お陰さまでな!」
「・・・」元夫の鋭い視線に、小高はその場を立ち去る。
「忘れてた。
 これ。」
小高が智樹に出した手紙の束を付き返す俊彦。
「・・・」
「もう送らないでくれるか?
 先週、智樹の誕生日、お前の伝言を智樹は聞いている。
 行かなかったのはあいつの意思だ。
 オペには絶対に入るな。うちとはもう関わらないでくれ。」
手紙を受け取り、悲しそうに立ち去る小高・・・。

智樹のオペについて話し合う医師団。
執刀医=朝田
第一助手=伊集院
第二助手=外山
麻酔医=
臨床工学士=野村
臨床工学士補佐=高倉
看護師=川崎
看護師(外回り)=畑山
看護師(外回り)=名倉
内科医=藤吉
「オペは、次の木曜日だ。頼むぞ。」と藤吉。
「あの・・麻酔医は?」と野村。
「今調整中だが、小高は入れない。
 家族の・・・何より、患者本人の意思だ。
 俺が確認した。」と藤吉。
「・・・どうした?」朝田が伊集院に聞く。
「いえ・・。僕が、前立ちなんですか?」
「冠動脈のバイパス手術はお前の方が慣れてる」と朝田。
「譲ってやったんだ。
 いい仕事しろよ。ドクター真ん中分け。」外山。
「・・・」

夜、病院を出た小高は。智樹と暮らしていた頃のことを思い出しながら
歩いていく。

小高の回想
「お母さん!」
「うん?」
「お父さんは?」
「お仕事。今日はね、遅くなるって。」
「ふーん。
 じゃあさあ、あれ!」高い所に置いてある綺麗な缶を指差す智樹。
「ダメだよー。お父さんに怒られちゃうじゃない、智樹ー。」
智樹の内緒のポーズに、
「またこれ?」楽しそうに笑う小高。

バーに立ち寄る小高。
注文したチョコレートを見つめながら、先ほどの続きを思い起こす。

回想シーン
「じゃあ、はい。お父さんには、絶対にコレだからね。」
缶の中からチョコレートを二つ取り出し、一緒に頬張る二人。
楽しそうに笑いあう二人。

小高の隣りに荒瀬門次(阿部サダヲ)が座る。
「・・・聞いた。息子が来たそうだな。」
「・・・」
「本当にいいのか?オペに入らなくて。」
「私に・・その資格ないもん。」
「・・・
 懐かしいな、このバー。
 俺が、麻酔論文で沢山の人の命を奪って、
 ここで浴びるように飲んでいたとき、
 お前だけが朝まで付き合ってくれた。」
「・・・」
「誰がなんと言おうと、お前は一流の麻酔医だ。」
荒瀬はそう言うと、チョコを掴んで立ち去った。
小高は空になった小皿を見つめ・・。

もうチョコは断て、という荒瀬からのメッセージですよね。

待合室で考え込む伊集院。
「よう。」松平が声をかける。手にはコーラ。
「どうも。」
「酒やめたからよ。口が寂しくてな。
 例のオペは、明日か。」
「・・・才能って、やっぱりあるんですかね。」
「え?」
「外山先生のオペを見てると・・」
「・・・」
「朝田先生は、最初から別格だと思っていたけれど、
 やっぱり・・なんか僕・・才能ないのかな・・。」
「そうかもな。
 だけどな、」
伊集院が去っていく。

翌日。
「智君、頑張ってね。お母さんついてるから。」
「・・・」

病院の屋上に佇む小高。

智樹がオペ室に運ばれていく。

オペ室に向かう朝田、伊集院。
そこへ小高がやって来た。
不安そうに見つめる小高に、小さく頷く朝田。小高が頷き返す。

オペ室
「これより、川崎病の冠動脈瘤に対する、冠動脈バイパス術を行う。
 メス。」

俊彦との約束通り、見学室から智樹を見守る小高。
智樹をベビーカーに乗せて散歩した日を思い出しながら・・。

左内胸動脈剥離終了、続いて右内胸動脈剥離も終了。
心膜の切開してみると、大きな冠動脈瘤が姿を現す。

小高の顔が医師の顔に変わる。

血圧低下、対応に戸惑う麻酔医。

小高はあの日、息子を幼稚園に送り届けた時の笑顔を思い出す。
それは、小高が最後に見た息子の笑顔・・・。

血圧、220。呆然と注射器を見つめる麻酔医。
智樹の患部から大出血、慌てて抑える朝田。
「ラプチャ(破裂)だ!ポンプスタンバイ、急げ!」

見学室
「血圧の急激な上昇で冠動脈瘤が破裂した!
 このまま出血をコントロール出来ないと・・失血死・・・。」と藤吉。
身を乗り出して見守る小高は・・・。

オペ室の様子が慌しくなったことに気付く智樹の両親。

「圧迫止血の為手が使えない。
 伊集院、お前がカニュレーションしろ。」
「・・・」
「時間がない!
 外山、フェモラールからラインを取れ。」
「わかった。」
「クーパ!
 麻酔医、ボリューム入れて血圧キープ!
 輸血も準備するぞ。応援を呼べ!」

「フェモラールにライン取れたぞ。」と外山。
「よし。」
「人工心肺の用意出来ました。」と野村。
「血圧が50切ったぞ。
 伊集院、まだか?」と外山。
「はい、今。」
「血圧低下、40です!」
「くそ・・?だけで?が取れない。」と伊集院。
「ST上昇しています!」と看護師。
伊集院の持つ糸が切れてしまう。
「・・・持針器!」
「俺が代わる!」伊集院の場所をとる外山。
「外山、脱血は一本だ。」と朝田。
「ああ。」
伊集院が戸惑っていた作業を手際よくこなしていく外山。
呆然と立ち尽くす伊集院。
「よし。引っかかった。」
「よし。」

いつの間にか、小高は見学室から姿を消していた。

智樹の父親たちがオペ着に着替えた小高がやってくるのに気付く。
「なんだお前、まさか・・」
「オペに入るわ。」
「何言ってんだ!絶対に許さん!法廷に訴えるぞ!」
「どいて!」
「待て!あいつはお前を憎んでいるんだ!」
「憎んでいい!!」
「・・・」
「憎んでいいわ。」
「お前・・」
「憎めるのは・・生きてるからよ。
 あの子が生きてるんなら・・生きてさえいれば・・
 私はいくら憎まれたって構わない!」
「・・・」
「智樹は私が救う。邪魔はさせないから。」

オペ室に小高、入室。
小高は最愛の息子の顔を見つめると、
「私が必ず、助けるから。」
そう呟き、スタッフに指示を出していく。

心停止。破裂した冠動脈のリペアが始まる。
「人工心肺と循環導体は任せて。」と小高。
朝田が頷く。

「冠動脈瘤のリペア終了。
 引き続き、冠動脈バイパス術を行う。」
「はい!」
「オンポンプビーティングで行くぞ。」

オペ終了。
「智君!」まっ先に声をかける早苗。
「朝田先生・・」と俊彦。
「オペは、成功です。」と朝田。
「ありがとうございます!!」
少し離れた場所で家族の様子を見つめる小高・・・。

智樹の病室
「術後の付加心電図でも異常はありませんでした。
 順調な経過です。」と藤吉。
「そうですか。」と俊彦。
「良かったね、もう退院だって。」と早苗。
朝田が病室を出ていこうとする。
「朝田先生!
 ありがとうございました。」
「小高がいなかったら・・」
「はい?」
「このオペは成功しませんでした。
 小高のお陰です。」
「・・・」

中庭のベンチに腰掛ける小高。そこへ俊彦がやって来た。
「お前が送った手紙・・あれ・・智樹が、机の中にしまってた。
 俺に黙って、持ってたんだ。
 俺や妻の前じゃ気を使っているが、あいつにとっては・・・
 母親なんだな。悔しいが。」
「・・・」
「オペには入るなと入ったが、病室に入るなとは言ってないぞ。」
「・・・ありがとう・・。」涙を溜めた目でそう言うと、小高は走り出す。

智樹の病室
母の姿に戸惑う智樹。
同じく何と声をかけていいかわからない小高は、
ベッドにかけてあった書類を手にする。
「・・・退院前の、問診を行います。
 体調は・・悪く、ない?」
「・・・」
「あの・・気分悪くなったりしてない?
 ・・熱、熱は?
 あ・・お腹の・・調子は?」
「売店に、売ってた。」
智樹が掌を開く。そこには、チョコが二つ。
「・・・」
「好きだったよね。
 僕も・・・好きだった。
 はい。」
チョコを一つ受け取る小高。
涙をこぼし、そしてそのチョコを握りしめる。
チョコを口に含んだ智樹が言う。
「お父さんには・・内緒だけど。」
そして子どもの頃のように、内緒のポーズをし、
飛び切りの笑顔を母親に見せた。
「手術・・来てくれたって。」
泣きながら頷く小高。
「・・・待ってたよ。
 ずっと待ってた。
 来てくれるって・・・思ってた。」
小高がまた頷く。
「・・・お母さん!」
「智樹・・・」
小高は泣きながら、チョコレートを口に運び、
内緒のポーズ。智樹もそれを真似した。

病院の廊下
退職願を破り捨てゴミ箱に捨てる小高。
そこへ朝田が通りがかる。
「オペに入るわ。」
「・・・」
「治ったから。チョコ中毒。」
「そうか。
 良かった。お前の力が必要だ。
 みんなを集めろ!」
朝田の手には、患者のレントゲン写真。

明真
「心臓移植適応患者の候補についてですが、」鬼頭が野口に言う。
「まあまあ。まずは認定になったら、大々的に会見を開いて、
 明真のブランドを世に知らしめましょう。
 患者の話はそれから、」
「私は認可の為に来たんじゃない!
 世界最高水準の医療実現の為に来たんです!
 目を通しておいて下さい!」
鬼頭は患者の資料を渡し、その場を去る。
なぜか笑みを浮かべて立ち去る野口。

善田院長の部屋
「調べたわ。ゴールドバードブラザーズから、まだ具体的な条件提示は
 受けていない。」と片岡。
「でも、野口があなたを切るのは時間の問題だ。」
「まだ手はあるわ。」
「野口が欲しいのは、心臓移植の認定施設というブランドだけだ。
 結局、移植を心待ちにしている患者さんを踏みにじることになる。」
「・・・移植を・・心待ち・・」
片岡のクマのキーホルダーが揺れる。

サイトビジットの日を心待ちにする野口、1人高笑い。

善田院長の部屋
「ここまできてはやむを得ない。
 野口を倒すためです。
 私と・・・(ジェスチャー)パートナーになりませんか?」と善田。

野口の部屋
高笑いしていた野口の動きが突然止まる。
胸を押さえ、「何・・・」と呟き、そのまま倒れてしまう。

善田院長の部屋
善田の申し出に驚く片岡は・・・。

北洋の廊下を歩く朝田、藤吉、外山、野村、松平、小高。

その頃伊集院は屋上で1人考え込み・・・。
 

※一部公式HPあらすじを引用しました。


新チームドラゴンの完成!
最後の登場シーンに鳥肌立てて見ていたら、
伊集院君!!屋上で落ち込んでいる!!
しかも屋上の柵の向こう側にいる?そう見えるだけかな。
ここで伊集院の挫折が描かれるとは。
新チームが誕生したからこそ生まれたエピソードですね。

本当に話を広げていくのが上手です。
野口、鬼頭、片岡、それぞれ違うほうを向き始めたし、
それぞれがどこへ向かっていくのか興味を引きます。

小高のストーリーも良かった。
小高の思い。そして俊彦の思い。
俊彦が怒るのは当然です。
最愛の息子の命を危険な目に合わせてしまったのですから。
小高も夫側の言い分を全て受け入れて身を引き、
そして仕事の意欲も封印し、チョコレートに依存。
チョコレートは智樹との思い出の味だったんですね。
こうやって、息子に会いたい気持ちを抑えていた。

最後に息子から、内緒ポーズが出るとは!
そして本郷君のあの笑顔!
親子ものには弱いです。感動しました。

朝田先生は患者のことはもちろん、チームスタッフの顔色や表情まで
しっかり見ていて、異変に一番最初に気付きます。
頼もしい上司ですよね。



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※オペ中のシーンは私のレビューでは省いてしまっているので、
文字放送でセリフを追っていらっしゃる『特に個性の無いブログ』 さんが
大変参考になります。


■主題歌
B000VZE26MONEAI SPHERE of INFLUENCE ユニバーサル シグマ 2007-11-07by G-Tools



「医龍2 Team Medical Dragon」オリジナルサウンドトラックTVサントラ B000VZK7YI


医龍~Team Medical Dragon~ DVD-BOX坂口憲二 乃木坂太郎 稲森いずみ B000F072HY


ドラゴンぬいぐるみ







LIFE or MONEY?
命は金で買えるのか


キャスト

朝田龍太郎 … 坂口憲二
片岡一美 … 内田有紀
伊集院 登 … 小池徹平
霧島軍司 … 北村一輝
荒瀬門次 … 阿部サダヲ
里原ミキ … 水川あさみ
木原毅彦 … 池田鉄洋
藤吉圭介 … 佐々木蔵之介
鬼頭笙子 … 夏木マリ
野口賢雄 … 岸部一徳

江上 彰 … 板尾創路
田島由紀夫 … (ライブデモの患者)

善田秀樹(志賀廣太郎)北洋病院院長

外山誠二(高橋一生)血管外科
小高七海(大塚寧々)麻酔科(チョコレート中毒)
松平幸太朗(佐藤二朗)消化器外科
野村博人(中村靖日)臨床工学技士

第一話ゲスト
富樫ゆかり … りょう
富樫   …  田中実

第二話ゲスト
西沢孝文(牟田悌三)
翔太(山本裕典)

第四話ゲスト
矢沢真理絵(柳田衣里佳)
緒方美羽(黒川智花)
恩田哲三議員(竜雷太)元厚生労働大臣
藤原(大鶴義丹)チーム鬼頭

第六話ゲスト
五代明代(草村礼子)
五代昭三(山田吾一)

第七話ゲスト
高見香奈(川島海荷)
高見紀枝(高橋ひとみ)

第八話ゲスト
黒田俊彦(野村宏伸)
黒田早苗(中込佐知子)
黒田智樹(本郷奏多)




スタッフ
■原作
 乃木坂太郎
 「医龍〜Team Medical Dragon〜」
 (小学館刊 ビッグコミックスペリオール)

■原案
 永井 明

■取材協力
 吉沼美恵

■脚本
 林 宏司

■プロデューサー
 長部聡介
 三竿玲子

■演出
 水田成英

■音楽
 澤野弘之
 河野 伸

■制作
 フジテレビドラマ制作センター



坂口憲二さんの主な出演作品


この記事へのコメント
久しぶりに?野村宏伸さんに会えて、ちょっぴり感動でした。私、好きなんです、野村さん。
私自身も働く女性で、子どもに負担をかけながら生きてきたので、小高先生の気持ちが胸に迫りました。女性医師は、本当に大変だと思います。で、弁護士も大変。横で観ていた夫は、「弁護士と医師の夫婦なら、こんなこと覚悟の上だろ。どうして彼女ばっかり責めるんだ!」と突っ込んでいましたが…まぁ、人それぞれということで。

最後に、チームがきりっと歩くところ、本当にかっこいいですね。伊集院先生の悩みも、おもしろい。
それと、伊集院先生と臨床工学士の野村君の、食堂でのお決まり位置での会話も、楽しいです。

伊集院先生、「俺は有能だ」なんて思い始めたら、人間は終わりなんですよ。朝田先生や外山先生は、たしかに優秀かもしれない。でもあなただって、他の医師が持っていない何かを持っているんだ。朝田龍太郎は、心の奥底で常に自分に満足していないはずだと思います。そんな人間だけが、人に感謝される仕事ができるのだ・・・と私は信じています。
自分の未熟さに気づいた伊集院先生の、これからに期待!!
Posted by やすこ at 2007年11月30日 21:19
小高と黒田の離婚理由は納得いかなかったな〜確かに約束した時間に緊急の手術で戻れなかったかもしれませんがベビーシッターは保護者に渡してなんぼなのでは!当然ありえる事態ですね!黒田が当たり所のない悲しみを小高に押し付けたようで…

チョコレートのエピに涙しました、コトーを思い出した一面、技術的には荒瀬とどっちが上なのかな?

悪い構想を続ける野口が心臓を押さえて倒れてしまいました昔から変わらないと言う善田ですが、朝田の時間がないは野口の病気だったのかな?

伊集院の落ち込みかたも気になりますね!でもベンチだとおもいましたが〜
Posted by けた at 2007年11月30日 21:57
今回で遂に大塚寧々さんもチーム入りしましたね。
 
これで新チームがようやく完成しました。

いつしか阿部さんが仰っていた様にマイナスにマイナスをかけたらデカいプラスになる―――

今度のチームドラゴンはそんな印象を持ちました。

後は小池君だけですね。彼がマイナスのままだとまたマイナスになってしまうので次回どんな展開になるのか
今からとても楽しみです。
Posted by 川上智弘 at 2007年12月02日 18:03
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医龍Team Medical Dragon2 第8 話
Excerpt: 「絶対に許せない麻酔医!!」気がつけば、もう8話なんだ。。。やっとこのクセのあるドラマにも馴染んできた(苦笑)今回は、小高先生の回。泣きました。<br />
Weblog: アンナdiary
Tracked: 2007-11-30 13:12

「医龍2 第8話」憎めるのは生きてるからよ
Excerpt: 憎んでも憎みたりない奴というのはいるもんです世の中にはこいつだけはいなくなれって思う人間がね
Weblog: バスタイムTV(お風呂テレビでドラマに浸る)
Tracked: 2007-11-30 14:33

医龍 Team Medical Dragon 2 第8回 感想
Excerpt: 『絶対に許せない麻酔医!!』
Weblog: ぐ〜たらにっき
Tracked: 2007-11-30 17:05

医龍 Team Medical Dragon2 第8話「絶対許せない麻酔医!!」
Excerpt: 第8話「絶対許せない麻酔医!!」
Weblog: Happy☆Lucky
Tracked: 2007-11-30 17:59

医龍 第八話
Excerpt: ●キャスト<br />坂口憲二<br />内田有紀<br />小池徹平<br />阿部サダヲ<br />水川あさみ<br />池田鉄洋<br />佐々木蔵之介 <br />夏木マリ 他〜<br /><br /><br />●原作<br /><br />医龍―Team Medical Dragon (8)/永井 明<br /><br /> <br />¥530 <br />Amazon.co.jp <br /><br /><br />医龍..
Weblog: ちょっと変な話
Tracked: 2007-11-30 21:41

医龍2 第八話
Excerpt: 「絶対に許せない麻酔医!!」
Weblog: 特に個性の無いブログ
Tracked: 2007-12-01 01:15

医龍2 第8話
Excerpt: 医龍 Team Medical Dragon2 第8 話<br />フジテレビ 2007/11/29(木) 22:00〜 <br />KARTE:08「絶対に許せない麻酔医!」<br /> <br /> <br />★はじめに <br /> <br />「音燃え」を見ていたら、ガッキ..
Weblog: シャブリの気になったもの
Tracked: 2007-12-01 06:14

医龍 Team Medical Dragon2 第8回「絶対に許せない麻酔医!!」
Excerpt: 医龍 Team Medical Dragon2 第8回(11月29日放映)。サブタイトルの「絶対に許せない麻酔医!!」ときたらやっぱり小高(大塚寧々)のことかと思いきや、まったくの別人。しかしね、急な..
Weblog: Cafe Tsumire
Tracked: 2007-12-01 23:35

医龍2 (本郷奏多さん)
Excerpt: ◆本郷奏多さん(のつもり)本郷奏多(ほんごう かなた)さんは、毎週木曜よる10時フジテレビ系列にて放送されている連続ドラマ『医龍 TEAM MEDICAL DRAGON2』の第8話に黒田智樹役でゲスト..
Weblog: yanajunのイラスト・まんが道
Tracked: 2007-12-02 00:07

堤真一さんの似顔絵。「SP」第5話「医龍 Team Medical Dragon2」第8話
Excerpt: <br /><br />●「SP SECURITY POLICE 警視庁警備部警護課第四係」第4・5話<br /><br />似顔絵は、「ALWAYS 続・三丁目の夕日」で使う予定のものでした(笑)<br />「テロリストの捜査や逮捕は、公安部の仕事です。<br />要人..
Weblog: 「ボブ吉」デビューへの道。
Tracked: 2007-12-02 17:27
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