2007年12月08日

医龍 Team Medical Dragon2 KARTE:09

『余命2ケ月!!奇跡の手術』

北洋・医局
「音部雄太君、9歳。拡張型心筋症。」と藤吉。
「拡張型心筋症・・・」と外山。
「俺が二年前、バチスタをした。
 アフリカのNGOで働いてる時に知り合った
 海外青年協力隊の息子さんだ。
 重度の拡張型心筋症で、現地では他に手段がなく、
 オペするしかなかった。
 だが・・やはり・・再び心機能が悪化した。
 父親は、過労がたたって亡くなった。
 今は、母親が女手一つで、雄太君と兄弟を支えている。」と朝田。
「今は別の病院に入院中で、詳しい検査をしてみないと分からないが、
 三尖弁閉鎖不全症とうっ血肝も併発してる可能性もある。
 病状が悪化してる可能性は大だ。」と藤吉。
「9歳・・。」と小高。
「厳しいな。」と外山。
「ご両親は、海外での心臓移植を考えられていた。
 だが。」
「金!か。」と外山。
「海外での移植では、最低でも一億以上の金がかかる。」と藤吉。
「この患者には・・・時間がない。
 何とか・・・助けたい。」と朝田。その頃、明真大学附属病院では野口賢雄(岸部一徳)が自室で
胸を押さえて倒れていた。
やって来た木原毅彦(池田鉄洋)が野口の異常に気づき駆け寄る。
誰かを呼ぼうとしたその時、野口が机の方を指差す。
机の中にはニトロ。
薬を飲ませたあと、木原は誰かを呼ぼうとする。
木原のネクタイを掴み、懇願するような目で見つめ、
人を呼ぶのを阻止する野口。

北洋
病院の廊下を歩く善田(志賀廣太郎)と片岡一美(内田有紀)。
「野口とは、大学の同期でした。
 彼を変えたのは、私かもしれない・・。」

野口の部屋
「狭心症・・・
 今鬼頭先生を呼んできます!」
「No.」
「えっ?」
「鬼頭、No!」
「何をおっしゃってるんですか?
 狭心症なら、鬼頭先生にお願いすれば!」
「No!
 このことは・・・シークレットだ。」
「シークレットなんて言ってる場合じゃないです!
 この状態では・・・恐らく今度は・・心筋梗塞!
 このままでは、5日後のサイトビジットも・・・。」
「No!
 サイトビジットは絶対成功させる。」
「しかし!」
「私は、明真を変えるためにここへ戻ってきたんだ。
 絶対に成功させなきゃいけないんだ。」

北洋の中庭
ブタの心臓を使って練習する伊集院。
前回のオペでの自分の失敗、外山に場所を奪われたことを考え・・・。

雄太の母・美和(長野里美)に検査結果を告げる朝田と藤吉。
「一年前より、状態は悪くなってます。」と朝田。
「このままでは、肝不全や腎不全をいつ併発してもおかしくない。」と藤吉。
「本人の状態が心配です。」と朝田。
「・・・先生は、今度、心機能が低下した場合は
 心臓移植をした方がいいっておっしゃってました。
 心臓移植はやっぱり、アメリカに行かないと無理なんでしょうか?」
「日本では15歳未満のドナー、つまり、臓器提供が認められていません。
 それに日本では、心臓移植自体が昨年で10例、
 移植法が施行されてから10年の間、約290人の希望者が登録されましたが、
 移植が出来たのは・・・そのうちの49人です。」と藤吉。
「日本じゃ、子供の心臓移植は難しいんですね。
 それで・・雄太はあとどれくらい生きられるんですか?」
「今のままの状態だと・・・もって二ヶ月です」朝田が答える。

片岡は、朝田が美和を見送りに出てきたところを目にする。
「また朝田を頼って患者が来た。
 こういう時代だからこそ、人は本物の医療ってものを求めてるんだ。
 ここのチームを、みんな求めてるんだよ。」藤吉が片岡に言う。
「今の患者は?」
「九歳になる息子さんが、拡張型心筋症にTRとうっ血肝を併発している。
 患者の年齢を考えると、心臓移植も視野に入れないといけないかもな。」
「どうする気?
 日本じゃ15歳未満の臓器提供は認められていない。
 それに、認定施設じゃなきゃ移植は出来ない。」
「分かってる。」
「じゃあ・・・」
「追い返せば満足か?
 明真が到底受け入れないと分かってて。」
「・・・」
「無理だと分かってても、1パーセントでもいい。
 かすかな可能性に望みをかけるのが親ってもんだ。
 自分の家族が重病になって、移植が出来ないから放り出せるのか?」
「・・・」

藤吉のこの言葉に片岡はすごく反応していました。
そういう経験があったのかもしれないですね。


明真、野口の部屋に鬼頭がやって来る。
「失礼します。」
「あ、あの・・・
 野口先生は風邪で体調がすぐれませんので、お付きしています。」と木原。
「あっ、そう。
 お話していた、ジャパンキャピタル・山野フミヒコ会長の
 慈斉会記念病院からの紹介状です。
 会長は、拡張型心筋症で、今は飛行機に乗るのも難しい状態。
 明真が、心臓移植実施施設になるならと、
 慈斉会記念病院より、うちへの転院を希望されています。
鬼頭に背を向けたまま黙って話を聞く野口。
「移植実施施設、認定後の第一号患者として、
 新生明真で、心臓移植を行なう。
 野口先生が気にかけておられるマスコミ受けも、
 山野会長なら、申し分ないんじゃないでしょうか?
 ・・・何か、不都合でも?」
「いや、そういうわけじゃ・・。」と野口。
「サイトビジットに問題が?」
「ハハハハ。5日後ですよ。何があるっていうんですか?」
「なら結構ですが。失礼。」鬼頭が帰っていく。

北洋の中庭
夜になっても練習を続ける伊集院。
朝田が声をかけようとするが、それより先に松平が声を書ける。
「もういいだろう? 
 なーに焦ってんだよ。
 おっ、寒いな、おい。」
「僕・・向いてない・・向いてないんです。
 ・・・今の縫合だって、外山先生なら30秒もかからない。
 どうやったって、僕には無理だ。
 ・・・朝田先生の下でやってきて、
 ひょっとしたら・・・いつかは僕もあんなふうにって、
 思ったときもあったけど・・・。」
「そりゃそうだ。
 すごいもん外山。技術は天才だね!
 あの年で腹部大動脈瘤の人工血管置換術、たった60分。
 信じられないね。
 朝田は、天才以上だな。
 お前はまあ・・・並だな。
 頑張ってまあ並の上ってとこかな。
 まあだから、いいんじゃねえの?」
「え・・」
「自分の限界を知ってる。
 だから逆に、自分に出来ることが見えてくんじゃねえの?
 どんな仕事でも、本当にその仕事を支えているのは、
 天才の周りの、何万、何十万の普通の人たちだ。
 でも、普通の人の、その。仕事が、天才の仕事に引けをとらない。
 平凡だけど、自分だけのスペシャルな仕事だ。
 その人にしか出来ない、仕事なんだ。
 自分に誠実であることは、お前にしか出来ない。
 お前はそれ・・やってるよ。
 胸を張れ・・・・。」
松平はそう言い立ち去ろうと背を向ける。
伊集院がすすり泣く伊集院。
朝田はそんな伊集院を見つめ・・・。

そこへ善田がやって来た。
「いい仲間ですね。 
 私にも、昔友がいた。
 あのとき、もう少し親身に声をかけてやれれば、
 彼も違う人間になったかもしれない。」

明真、野口の部屋
「山野会長の転院手続きは済ませました。」と鬼頭。
「あの、それなんですが、」
木原が会話に入り込もうとするのを野口が止める。
野口の手をじっと見つめる鬼頭。
「ああそう。よろしく。」野口が笑みを浮かべて答える。
「野口先生は、風邪がまだ治りませんので、今日はあの、これ位で。」と木原。
「顔色が、優れないようですが。」と鬼頭。
「体調を、崩されていますから。」と木原。
じっと野口を見つめる鬼頭。
その視線に気付いた野口は、咳き込む振りをする。
「・・お大事に。」鬼頭が帰っていく。

メイシンの模型をうっとりと見つめていた野口が突然頭を抑える。
「先生・・鬼頭先生に診てもらえば、安心です。」と木原。
「確かにね。」
「だったら!」
「確かに・・そうすれば助かるだろう。
 でも、その代わり、翌日には、あそこに彼女が座ってる。
 そして、私に成り代わって、サイトビジットを成功させ、
 新生メイシンを立ち上げる。
 そういう人だ。」
「ですが、このままでは先生の命が・・」
「死んだも同然だ!
 サイトビジットを成功させなければ、死んだも同然なんだ。」
「しかし・・サイトビジットの最中に発作が起きる可能性だって、」
「No!
 発作No!
 死ぬのもNo!
 No!No!NO!!」
「・・・」
「気付いたんだ。
 私を救ってくれる医者は、世界で一人しかいない。」
立ち上がる野口。
「先生・・」
「世界で・・一人しか・・・」
 
そして、野口が訪ねたのは北洋病院。
「こんな形で、君が訪ねてくるとは。」と善田。
「・・・」
「ま、コーヒーでも。」
角砂糖をコーヒーに入れる野口。
二つ目を手に取った時、善田が言う。
「覚えてるか?よく二人でコーヒーを飲んだな。
 当直室の、薄いコーヒーを飲んで、
 日本の心臓外科の未来について語り合ったものだった。
 あの頃の君は、純粋で努力家だった。
 だけど、残念ながら技術は、私の方が上だった。
 同期で初めて執刀医に選ばれたのも、私のほうだった。
 その頃から君は、腕を磨くのを諦め、権謀術数を労して、
 権力を掴む道を選んだな。
 別の教授に取り入り、私やライバルたちを蹴落としていった。
 君の卑劣な差し金で、私が地方の病院に飛ばされる時、
 君は言った。
 俺は医者を捨てたんだ、と。
 あれ以来、私は何かあると、君のその言葉を思い出した。
 そして、自分に言い聞かせてきた。
 私は、医者であろうと。」
泣き出す野口。
「野口・・」
「わかってる・・自分のしてきたこと・・
 それを・・認めるのが怖かった・・。
 怖かったんです・・
 助かりたい。
 死にたくない。
 死にたく・・・
 助けて下さい・・・助けて下さい・・
 助けて・・助けて下さい・・」
善田の足にすがり助けを請う野口・・。

野口先生のこんな姿を見るなんて・・。

北洋
医局の前で立ち止まる伊集院。
松平が伊集院の肩を叩き、先に中に入る。
意を決して後に続く伊集院。

「マジかよ。野口が・・不安定狭心症!?」と外山。
「うちで治療したいって・・」と野村。
「何で?明真でやれよ!」と外山。
「明真の連中に知られては、自分の立場が危うくなる。」と善田。
「知らねーよ!さんざん今まで患者見捨ててきやがって。」と外山。
「勝手に治せばぁ?」と小高。
「それに、3日後のサイトビジットには完全復帰したいと。
 心臓移植委員会による、明真の視察だそうです。
 これによって、心臓移植実施施設に認められるかどうかが決まる。」と善田。
「じゃあもしオペ適応で明日オペするとしても、二日後には・・」と外山。
「ピンピンしてなきゃいけないってことですか。」と野村。
「そんな簡単な病変じゃねーぞ。」と外山。
「それに対応できるのは、朝田先生だけだと。」と善田。
「ふざけんなよ!受け入れるわけねーよ!」と外山。
「・・朝田。」と藤吉。
「決まってんだろ?」と外山。
「ああ。」
「だよな。」と外山。

病院の屋上
「院長から聞いた。野口のこと。
 どうするの?
 ・・・聞くまでもないか。」と片岡。
「明日、冠動脈造影を行う。」と朝田。
「・・・何で!?受け入れる気!?
 相手は野口よ!」
「・・・患者だから。
 目の前に患者がいたら、手を差し伸べる。
 それが医者だ。」
そう言い立ち去る朝田。
片岡はカバンに付けたクマのアクセサリーにそっと触れ・・・。

片岡は朝田の「目の前に患者がいたら、手を差し伸べる。」という
言葉に何か思うところがあったようです。
お金がなくて医者に相手にされない過去でもあるのでしょうか。


片岡の部屋
朝田を絶賛する記事、患者から届いた沢山の感謝の手紙を読む片岡。
「こういう時代だからこそ、人は本物の医療ってものを求めているんだ。
 ここのチームを、みんな求めているんだよ。」
藤吉の言葉、
「結局、移植を心待ちにしている、患者さんを踏みにじることになる。」
善田の言葉、
「自分の家族が重病になって、移植が出来ないから放り出せるのか?」
藤吉の言葉、
それぞれを思い起こす片岡。
クマのぬいぐるみを抱える少女の映像。
医師の背中を見つめる少女の姿を思い起こす。

ここでクマのアクセサリーのアップ。
この少女は片岡が子どもの頃かな。
医者は、父親?
クマのぬいぐるみは父と娘を繋ぐ絆?


明真
野口の部屋を訪れる片岡。
「これで、ゴールドバーグブラザーズとの契約も、白紙に戻りますね。」
「・・」
「ご存知ですか?外資というのは、人でも物でも、
 仕事をするときには徹底的に調査、デューデリをします。
 トップの業績はもとより、交友関係、家族構成から性格、趣味、
 食べ物の好み、健康状態まで、全て調べますよ。
 融資する企業のトップが、健康不安を抱えてたら、
 間違いなく二の足を踏むでしょう。」
「何が言いたい。」
「朝田は、あなたを受け入れる。
 ただし、黙って受け入れさすわけにはいかない。
 私は北洋のオーナーです。
 どの患者を受け入れるかは、私が決めます。
 あなたがそうしてきたように。」
「・・・」
「条件があります。」
「・・・」

木原に付き添われ、野口が北洋にやって来る。

北洋の食堂
「野口の野郎、検査に来てるってほんとかよ。」と外山。
「うーん、朝田先生は、本質は優しい人ですからね。
 誰かさんと違って。」
ナイフとフォークでチャーハンのグリンピースを避けながら
野村が言う。
「何考えてんだよ・・藤吉もよー!」
「藤吉先生も性格がいいから。誰かさんと違って。」
「・・・何俺のこと言ってんの?」
「僕この、グリンピースってやつが許せないんですよね。
 何で入ってるかなー、君たちは・・」
「ったく・・。甘いよ、どいつもこいつも!」
満足そうにグリンピースを避けたチャーハンを食べる野村。

野口の検査結果を話し合う朝田、藤吉、善田、そして野口。
「LADのロングリージョンが見付かりました。
 早期回復が見込まれるカテーテルでの治療は難しい。」と藤吉。
「確実な方法は、オペしかない。」と朝田。
「・・・明後日の、サイトビジットには・・・
 何事も無く復帰したい。
 復帰できなければ、死んだも一緒です、先生。」

野口が朝田のことを先生と呼びました!

医局
「嘘だろ!?」と外山。
「野口のオペをやる。」と朝田。
「何で?だって、野口だぜ!?」
「相手が誰であろうと、患者には変わりはない。
 それがチームの方針だ。」と藤吉。
「全力で救う。」と朝田。
「・・・しょーがない。野口ってことは、忘れましょう!」と小高。
「わかったよ。」と外山。
「でも・・どうやってオペを?」と野村。
「カテーテルも出来ないなら、あさってに復帰なんて不可能です。」と伊集院。
「いや。・・・手はある。」と朝田。

屋上で話す片岡、藤吉、朝田。
「うちで受け入れるにあたって、野口に条件を出した。」
「条件?」と藤吉。
「雄太君を、明真でオペさせること。
 そして、オペするのは・・・あなたのチーム。」
「・・・」
「雄太君の症状は聞いてる。
 心臓移植も視野に入れて、病状を観察するべきだと思う。」
「しかし、」と藤吉。
「移植は、認可された病院じゃないと出来ない。
 もちろん、今度のサイトビジットで、明真に認可が下りればだけど。
 雄太君のオペが成功したら・・・そのままチームは、明真に残る。」と片岡。
「何だって!?北洋はどうなる。
 チームがいなくなったら・・
 ・・・それが狙いか!
 北洋からチームを排除して北洋を潰す。 
 そういうことか!」と藤吉。
「そうはならない。」
「信用できるか、そんな話。」
「選択の余地はない!
 雄太君の、残り時間は少ないのよ!」

善田の部屋を訪れる藤吉と朝田。
「本当にいいんですか!?」と藤吉。
「今は、雄太君のことを・・
 目の前の患者さんのことを考えて下さい。
 医師に、患者さんのことだけを考えてもらう。
 その環境を整えるのが、私の仕事です。」と善田。
「・・・」

野口の病室に片岡がやって来た。
「まもなくオペです。
 私との約束、ご理解いただいてますね?」
「ああ・・」
「メイシンメディカルシティーへの融資、うちから受けることも。」
うつむいたままの野口。
「言っておきますが、ゴールドバーグブラザーズは、
 野口先生の心臓病のことを、感づいていますよ。」
「・・・君が。」
「ゴールドバーグブラザーズは、メイシンに関わることは、
 これで、無くなった。
 オペ・・成功を祈ってます。」
「・・・」

野口がオペ室に運ばれていく。

オペ室に向かう朝田、外山、伊集院。

オペ室
「麻酔の導入をします。
 私の導入速いわよ。」と小高。
「え!?」
「フラッシュインチベーショーン。
 ・・・
 はい、落ちたー!」
「速い・・」と野村。
「挿管準備ー。」
「はい!!」

見学室からオペを見守る松平、木原、善田、片岡、藤吉。

朝田たちがオペ室に到着する。
「これより、LADのロングリージョンにおける、
 冠動脈バイパス術を行う。
 術式は・・ミッドキャブだ。」と朝田。
「はい!!」

見学室
「ミッドキャブ?」と木原。
「ああ。通常は、正面から、胸骨正中切開で開胸する冠動脈バイパス術を、
 ミッドキャブは、左前胸部の乳房下、ろっ骨間よりのぞきこむように
 行なう。
 正面から胸を開けないので傷は小さく、
 人工心肺も使わないから患者への負担は軽い。
 あさって、サイトビジットに出ることは可能となる」と藤吉。
「しかし病変はLADのロングリージョン。
 限られた視野で行なうミッドキャブでは難しすぎる!」と木原。
「それができるのが・・・」と藤吉。
「このチームです!」と善田。

朝田たちのチームは一丸となって、この難手術を始めた。
その中には、自分の手技に限界を感じる伊集院の姿もあった。

見学室
「全員が次にやるべきことを完璧に予想して反応している!」と木原。

内郷動脈の剥離、プロキシマイルサイドを剥離。
落ち着いてい自分のすべきことを進める伊集院。

そんな伊集院の姿を見学室から見つめる松平。

内胸動脈の剥離終了心膜を切開してみると、冠動脈の表面が予想以上に
石灰化していた。
「これじゃ冠動脈が硬すぎてバイパスできないぞ」と外山。
「やっぱり胸を開けて、ちゃんと視野を確保した方が・・」と伊集院。
「・・・いや、あくまでもこの視野でいく。」と朝田。
「しかし・・」と伊集院。
「ダメだ。患者のQOLを考えろ。」
「・・・」

見学室
「QOL・・・。クォリティー・オブ・ライフ!」

「患者は二日後のサイトビジットに、命を賭けるとまで言っている。
 QOLを考えれば、切開の範囲は最小限にとどめたい。
 このまま、ミッドキャブでいく。」
「・・・わかった。」と外山。
「行きましょう!」と伊集院。
「でも石灰化が進んでてバイパス出来ないぞ。」
「どうやるの?」と小高。
手で心臓に触れる朝田。
「冠動脈を切り開いて、内膜をまるごと摘出し、
 内胸動脈を用いて、新たに冠動脈を形成する。」
「・・・」

見学室
「冠動脈を形成・・」と藤吉。
「正中切開で行なっても難しい術式を・・」と木原。
「限られた視野で?」と善田。

オペ室
「・・・やるしかなさそうだな。」と外山。
「相当量の出血が予想されるわね。
 ボリューム入れる準備をするわよ。」と小高。
「キャッツで回収した血液を、返血できるようにします。」と野村。
「いくぞ。スタビライザー。」と朝田。

チームドラゴンの息の合ったオペを見つめながら、
片岡の脳裏に少女の姿が浮かぶ。
「どうして?」クマを抱えて尋ねる少女。
「患者だから。
 目の前に苦しんでいる患者さんがいたら、手を差し伸べる。
 それが、医者なだよ。」
白衣を着た父親が答える。

オペ室
「ミッドキャブ、終了。」
朝田の言葉に微笑む仲間たち。

見学室
無事終了し微笑む木原。
松平は小さく手を叩きながら伊集院を見つめ、
「胸を張れ、伊集院。」と呟いた。

12月14日、サイトビジットの日。
「今年の風邪は、しつこかったね。
 3日ほど寝たらね、もうすっかり回復。」
野口は何事もなかったかのように鬼頭に言う。
「あ、お見えになった。
 お待ちしておりました。さ、どうぞ。」

明真を案内して回る野口。
「移植患者の術前、術後の精神的ケアをする、
 専任の医師も充分そろえており、
 明真はもはや、国内最大級の、医療施設を有し、
 世界に誇れる、最高のレベルに達しております。」

野口の部屋
「代表は少し遅れます。それまでに先に話を。」と男。

廊下を歩く片岡。

野口の部屋
「かし条項?」と野口。
「簡単に言えば、万が一野口先生がこの業務に支障をきたすような
 ことがあれば、この契約は白紙。
 ないしはこちら側に有利な条項に変更する、ということです。
 申し訳ありませんが、大きな案件ですので、
 慎重を期したいと代表も申しておりました。
 ご理解下さい。」と男。
「いいですよ。私の健康に何の問題も無い。」
「このディールは成立です。」
野口の部屋の戸がノックされる。
「代表が来たようです。
 ゴールドバーグブラザーズ代表、ダグラス・ウィリアムスです。」
「ハーイ!」笑顔で挨拶する野口。

彼らが帰ったあと、やって来た木原に野口が言う。
「ようやく4千万円の融資話も決まったよ、君。」
「今のは、イーグルパートナーズの?」
首を横に振る野口。
「片岡さんとは、きれいさっぱり手を切らせてもらった。」
「え・・でも、彼女の意向で、朝田先生のチームと
 移植患者を受け入れると・・」
「チームを受け入れる条件は、あくまでそのオペが成功したら、
 ということだ。」
「失敗すると・・」
「患者はね、9歳の拡張型心筋症、しかも、一度バチスタをしている。
 まず日本でドナーが見付かる可能性は低い。
 しかも、TRと、肝機能障害を併発してる可能性もある。
 はっきり言えば、オペの前に亡くなるだろう。
 ま、患者には気の毒だが、そんな無謀なオペ計画をたてる方が悪い。
 はっきり言ってあげた方が、結局は患者の為になるのにね。」
「・・・最初から・・」
「うん?」
「最初からそのつもりで、北洋のオペを・・」
「"喉元過ぎれば熱さ忘れる"って言葉、君知ってる?」
「・・・」
「僕、人一倍、喉が短いみたい。」
そう言い笑みを浮かべる野口・・。

明真で記者会見が開かれる。
「明真大学付属病院は、先日行なわれたサイトビジットにおいて、
 当協議会の、審議会が定める基準を全て満たしました。
 よって、明真大学付属病院を、心臓移植実施施設と認定いたします。」

鬼頭を筆頭に医師団が歩いていく。

「戻ってくるって、北洋の連中!」
「朝田のチームが明真に来るのか!」
医師たちが噂する。

「ついに帰ってくる!」とミキ(水川あさみ)。
「面白くなってきたじゃねえか!」と荒瀬門次(阿部サダヲ)。

新・チームドラゴンが明真に到着。
ミキ、荒瀬に微笑む朝田。
「おかえり!」とミキ。
「これが、新しいチームか?」と荒瀬。
外山、伊集院、小高、野村、藤吉、そして松平。
「ああ。」朝田が答える。

離れた場所から片岡が彼らを見つめている。

病室には雄太が手術のときを待っていた。

朝田を筆頭に歩く9人の医師たち。

お気に入りのワイングラスで赤ワインを楽しむ野口。
水槽の中を泳ぐアロワナ。
アロワナを見つめながらエサを落とす野口。
鬼頭を筆頭に歩く医師団。

水槽のアロワナにガブっと噛み付く真似をする楽しそうな野口。

階段で二つの医師団が出会う。
見詰め合う朝田と鬼頭。

アロワナがゆっくり、口を大きく開け・・・。
 

※一部公式HPあらすじを引用しました。

野口はやっぱり野口でした。
善田に泣きついた野口に少し同情した私がバカでした。
「僕、人一倍喉が短い見たい」
このセリフの憎らしいこと!
でも野口はこうじゃなくっちゃ!って思いもあったり。(笑)
アロワナに噛み付こうとする仕草、最高!

二つの医師団が行進する姿は鳥肌ものでした。
穏やかな顔の朝田と、険しい表情の鬼頭。

朝田先生は9歳の少年を助けようとしていたのですね。
この日本で、子どもの臓器移植は出来るのか!?
明真は心臓移植実施施設と認定されました。
朝田が日本に戻ってきた目的は、野口と同じ目標を持っていたのかな。
9歳の少年を救うために。

野口に裏切られた片岡が、今後どう動くのかも楽しみです。


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※オペ中のシーンは私のレビューでは省いてしまっているので、
文字放送でセリフを追っていらっしゃる『特に個性の無いブログ』 さんが
大変参考になります。


■主題歌
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命は金で買えるのか


キャスト

朝田龍太郎 … 坂口憲二
片岡一美 … 内田有紀
伊集院 登 … 小池徹平
霧島軍司 … 北村一輝
荒瀬門次 … 阿部サダヲ
里原ミキ … 水川あさみ
木原毅彦 … 池田鉄洋
藤吉圭介 … 佐々木蔵之介
鬼頭笙子 … 夏木マリ
野口賢雄 … 岸部一徳

江上 彰 … 板尾創路
田島由紀夫 … (ライブデモの患者)

善田秀樹(志賀廣太郎)北洋病院院長

外山誠二(高橋一生)血管外科
小高七海(大塚寧々)麻酔科(チョコレート中毒)
松平幸太朗(佐藤二朗)消化器外科
野村博人(中村靖日)臨床工学技士

第一話ゲスト
富樫ゆかり … りょう
富樫   …  田中実

第二話ゲスト
西沢孝文(牟田悌三)
翔太(山本裕典)

第四話ゲスト
矢沢真理絵(柳田衣里佳)
緒方美羽(黒川智花)
恩田哲三議員(竜雷太)元厚生労働大臣
藤原(大鶴義丹)チーム鬼頭

第六話ゲスト
五代明代(草村礼子)
五代昭三(山田吾一)

第七話ゲスト
高見香奈(川島海荷)
高見紀枝(高橋ひとみ)

第八話ゲスト
黒田俊彦(野村宏伸)
黒田早苗(中込佐知子)
黒田智樹(本郷奏多)




スタッフ
■原作
 乃木坂太郎
 「医龍〜Team Medical Dragon〜」
 (小学館刊 ビッグコミックスペリオール)

■原案
 永井 明

■取材協力
 吉沼美恵

■脚本
 林 宏司

■プロデューサー
 長部聡介
 三竿玲子

■演出
 水田成英

■音楽
 澤野弘之
 河野 伸

■制作
 フジテレビドラマ制作センター



坂口憲二さんの主な出演作品


この記事へのコメント
ちーずさんこんにちは、野口の心臓の急変で立場が変わるのかと思ってしまいました!しかし、したたかですね〜何食わぬ顔でさいとビジィットこなすなんて!そして片桐への裏切りみせてくれますね〜簡単に受けてしまった「カシ条件」は気になりますが!

普通ならば無理をせずに楽なかたちで手術を進めてビジィットに出れなくする方法も選べたはずですが朝田は一人の患者の前では常にベストを尽くすのですね!その性格まで野口は利用しているように見えました、善田が片岡に頭が上がらない理由は彼女の父親との関係なのでしょうか?
Posted by けた at 2007年12月08日 14:29
野村さんと外山先生の食堂での会話が、今日は楽しかったです。伊集院先生もなんとか立ち直れそうだし、よかったよかった。

しかし!なんといっても凄いのは、サリー野口先生!最後の場面のどんでん返しに、やはりこうでなくては・・・と思いました。悪役は悪役でなければ、闘いがいがありません。だいいち野口が死んじゃったら、ドラマにならないもんね。

それにしても、片岡さんのクマさんも含め、あの人の過去とこの人の過去と、あれやこれやが絡み合い、そこに利害関係もどっぷりふりかけられて、見逃せないドラマになってきましたね。
朝田は、いったいどうするのでしょう?!
Posted by やすこ at 2007年12月08日 19:38
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