2008年05月04日

ROOKIES 第3回

『守り抜きたいもの』

川藤 (佐藤隆太) が野球部の監督になってから、御子柴 (小出恵介) と
関川 (中尾明慶) に続き、若菜 (高岡蒼甫) と 岡田 (佐藤健)、
湯舟 (五十嵐隼士)、桧山 (川村陽介) らも部活に合流した。

練習試合に向けて、メンバーが集まりつつあった野球部だが、
そんなとき事件が起こる。
元野球部の 坪井 (松本寛也) らが何者かに襲われ、部室が荒らされたのだ。
その事件は、野球部に恨みを持つ不良グループの仕業で、
野球部が部活を再開したことで、安仁屋 (市原隼人) たち野球部が、
今までのように暴力ができなくなると思い、報復を始めたのだ。

犯人を捜す若菜たちは3年生の 国枝 (鈴之助) に詰め寄るが、
そのとき川藤が止めに入る。
「また後戻りしたいのか!」という川藤の言葉に、
「舐められたまま野球なんかやってられるか!」と言い残して、
若菜たちは犯人を捜しにその場を走り去る。

一方、ペンキまみれにされた部室ドアを見つめていた安仁屋は、
手形に指輪の痕を見つける。
ある女子生徒が、同じ場所に指輪をしていたのを思い出したのだ。

安仁屋が立ち去ったあと、新庄 (城田優) は、仲間たちと撮った
プリクラを見つめ・・。安仁屋が女子生徒を捕まえて問い詰める。
「お前、親指のリングは幸せになるとか言って2個もはめてたよな。
 何でしてねーんだよ。
 2個のリングにペンキがついたからじゃねーのか?」
「離してよ!」安仁屋の手を振り解き逃げ出す女子高生。
「待てよこら!」
追いかけようとしたその時、
「オメーが待てよ。」
安仁屋を殴りつけたのは・・新庄だった。
「お前はおとなしく野球やれ。」
そう言い、野球部を襲った不良グループの元へ向かう。

安仁屋も新庄も、野球部の為にそれぞれ単独で
動いているんですね。


ほどなく、犯人の不良グループと対峙する新庄だが、その様子を
平塚 (桐谷健太) と 今岡 (尾上寛之) が見かけ・・。

顔を見合わせる平塚と今岡、顔が近すぎて
キス!


二人はすぐさま、野球部員たちに報告する。
「新庄が!?」驚く若菜。
「ああ。あれ3年のやつらだろ?
 新庄だからほっといたけど。」と平塚。
「・・・」
若菜たち6人が走り出す。
「なんだあいつら・・。」と平塚。
「何で助けにいかないのよ!
 友達でしょ!」と塔子(村川絵梨)。
「あ? 
 俺たちもう新庄とは絶交してんだよ。
 今頃、フクロにされてんじゃねーか?」
振り向いた平塚を、塔子は思い切りビンタ!
怒って立ち去る塔子を追いかけようとする平塚。
「平っち!相手は女子だよ!」今岡が必死に止める。
「・・・塔子ちゃま!!」

平っち、恋に落ちた!(笑)

3年生が新庄目がけて棒を振り下ろそうとした時、
助けに入ったのは安仁屋だった。
「お前あとで一発殴らせろよ。」安仁屋が新庄に言う。

そこへ、他の3年生たちがバットを手に駆けつけ・・。

部室からバットを手に飛び出していく若菜たちの前に川藤が立ちはだかる。
「ちょっと待て!ストーップ!!」
立ち止まる若菜ら。
「何だそれは。」
「俺たちはバカにされて黙っていられるほど人間出来てねーんだよ。」
「だったら俺に部活だと言え。」
「・・・」
「それからバットは置いていけ。
 今日の部活にバットは入らない!」
「・・・」
「大事なものを守りたいんだろ?
 なら部活に行くと言え。
 お前らの誇りにかけて!」
「・・・」

3年生の集団を相手に戦う新庄と安仁屋。
「そんなにいきがってていいのか!
 お前らのせいで、真面目に野球やってるヤツラはもう出来なくなるぞ!」
3年生の言葉に抵抗をやめる二人。
「おい!もう怖くねーぞおの二人!」
そこへ・・
「二人じゃねーぞ!」
野球部員の6人がユニフォーム姿で登場する。
「恐怖の野球部、舐めたら死ぬぞコラ!」
6人が突進する!

校長室
「何が部活だ!」教頭が怒鳴りつける。
「いやー、みんなハードな練習をしたみたいで。」と川藤。
「とぼけるのもいい加減にしなさい!!」
「もういい。
 全員、退学だ。」と校長。
「退学!?」と川藤。
「校長、何もそこまでは・・。」と教頭。
「10人以上の怪我人が出たんだ。
 我が校の伝統に背くが、仕方ないだろう。」
「待って下さい!
 部活に行けと許可したのは私です。
 問題があるなら、顧問である私一人を罰して下さい!
 お言葉ですが怪我ならうちの部員もしています。
 もしうちの部員が暴力を働いたというのなら、
 丸腰に凶器で対した生徒たちの罪は、どう問われるんですか!」
「・・・」
「それに、やっと動き出した野球部を、
 退学の一言で片づけてしまわれるのが教育なんですか!
 それこそ暴力だと思いませんか?校長先生!」
「・・・」
「私達がしたことは、許されることではありません。
 それについては謝ります。
 ですが、みんな大切なものを守りたかったんです!
 仲間とか、プライドとか、夢とか・・。
 今までいろんなものを失ってきたからこそ、
 守りたかったんです!」
「・・・」
「校長。確かに、野球部だけ罰するというのは・・」と教頭。
「寛大は正義の花である!BYホーソーン!」
「・・・」
「校長先生の寛大な心で、もう少しだけ見守ってはくれませんか?」
「・・・試合まで、あと2週間だ。」
「はい!!」

校長室前
「ありがとう、先生。」と御子柴。
生徒たちを見渡す川藤。
新庄が立ち去ろうとすると、御子柴が声をかける。
「新庄!野球部の仇、取ってくれたんだよね。」
新庄は無言で立ち去る。
「やめろよお前。何言ってんだ。」関川が御子柴に言う。
「関川だってわかってんだろ?」
「うっせーな・・。」
「それよりどうすんだよ、あと三人。」
「・・・」
「なあ安仁屋。お前さえよければ一緒に野球、」と川藤。
「やんねーよ。」即答し、その場を去る安仁屋。
「・・・よし!試合まであと2週間だ!
 メンバーが揃わなかったら、この6人で行くぞ!」と川藤。
「おーーーっ!・・てバカ!」と湯舟。
「ルール知ってんのかよテメーは!」と若菜。
「こんなヤツほっといて俺たちでメンバー集めようぜ!」と岡田。
「ほっとくなーーーっ!!」

楽しそうな野球部の様子に安仁屋は振り返り・・
そして寂しそうにその場を去る。

そんな安仁屋の後姿を川藤は見つめ・・。

剣道部、サッカー部らの部員を何とか野球部に誘おうとする野球部員。

関川と御子柴は、今岡に声をかける。
「もともと野球部なんだから野球やれよ!」
「脅すなよ。」
「実はさ、試合できないと、先生クビなんだよ。」と御子柴。

丁度通りがかった塔子はその言葉に・・。

らせん階段の下
「塔子ちゃんって・・何部だ?」と平塚。
「じゃなくて野球部の、」と今岡。
「塔子ちゃんって何部だ!」
「・・・コーラス部だけど・・。」

職員室
他の部の顧問の先生たちが川藤に詰め寄る。
「脅迫ですよ脅迫!
 野球部の連中に、うちの部員を誘うのをやめるよう、
 言っておいて下さいよ!
 お願いしますよ!」
「すみませんでした。」

「野球部が動くといつも問題ばかり起こるんだなー。」
島野(平山広行)が嫌味を言う。
「ウハハハハ!」楽しそうに笑う掛布(天野ひろゆき)。

「先生。頑張って下さいね!」養護の藤田先生がお茶を出す。
「あ・・すみません。」
「藤田先生!俺にも、コーフィープリーズ!」と掛布。
「あれ?いらっしゃったんですか?」
「・・・いましたよ。」

「安仁屋君やらないの?野球上手いんでしょ?」
真弓りえ(吹石一恵)が川藤に聞く。
「・・・」

放課後
野球部の練習に向かう川藤は、安仁屋がグラウンドを見つめているのに
気づく。
まるで子どものように野球を楽しむ部員たち。
川藤が安仁屋に声をかける。
「みんな頑張ってるだろう。」
「・・・」
黙って立ち去る安仁屋・・。

部室
「やんねーよ、安仁屋は。」
「でも去年からレギュラーで試合出てたんだろ?」と川藤。
「あいつプライド高いからなー。」
「つーか何それ!」と湯舟。
「うん?
 んっふっふっふっふ。
 高校野球やるからには、てっぺん目指さないとな!
 はい!!」

壁に、
『夢にときめけ!
 明日にきらめけ!
 めざせ甲子園!!
 by川藤幸一』
と大きな張り紙がしてある。

「めざしちゃってる!甲子園!」部員たちは大笑い。
「テメーはやることがいつもこっ恥ずかしいんだよ!」
若菜たちがすぐに剥がそうとする。
「こら!」必死に止める川藤。
そんな中、御子柴はその張り紙を見つめながら、
「安仁屋が入ってくれたら・・少しは夢に近づけるのかな。」と呟いた。

安仁屋酒店
安仁屋が帰宅すると、塔子が買物をしていた。
「おうバカ息子!
 たまには塔子ちゃん見習って、家の手伝いでもせんか!」
父はそう言い、店の奥へ。

「ねえ、試合できないと川藤先生辞めるんだって?
 何で教えてくれなかったのよ。」
「教えたらオメーやれって言うだろうが。」
「やれ!」
「・・・おまえがやらしてくれたら、やってやる。」
「甲子園連れてってくれるんじゃなかったの?」
「・・・」
「ねえ、もしかしてまだ川上君のこと気にして、」
「やめろ。」
「・・何よ。自分だけ傷ついたような顔しちゃって。」
「うるせーよ!!早く帰れよ。」
「言われなくても帰るわよ!」
怒って帰る塔子・・。

塔子が着ている阪神のハッピには、『居酒屋六甲おろし』と
書いてあります。実家が居酒屋さんなんですね。


学校
女の子にデートの約束をドタキャンされた安仁屋に、
野球部員4人の声が聞こえてくる。

「どうする?あと三人。」
「平塚と今岡は誘えるんじゃね?もともと野球部なんだから。」と岡田。

トイレで今岡を問い詰める御子柴と関川。
「何でダメなんだよ!」
今岡が、個室から出てきた平塚を指差す。
平塚の手には白いギター!そして突然ギターを鳴らして歌いだす。
「ボヘミアの川よ モルダウよ
 過ぎし日のごと 今もなお・・・塔子!」

「どうも八木に惚れちゃったらしくてさ・・。
 八木のいるコーラス部で一緒にモルダウの流れを歌いたいって
 言うんだよ・・。」と今岡。

部室のドアには『触るな ペンキぬりたて』の張り紙。
「平塚の野郎がコーラス部!?
 何がモルダウの流れだよ!モルタルみたいな顔しやがって。
 あのバカ!」と若菜。
ロッカーの名札を見ていく御子柴。
御子柴、関川、若菜、桧山、岡田、湯舟。
他のロッカーの名札は白紙のまま。
「やっぱり・・みんなで野球やるべきだよ。」
「・・・」

そこへ、安仁屋がやって来た。
「安仁屋・・」
「・・・」
「もしかして、俺たちと一緒に、」と御子柴。
「あ!お前!ペンキ触っただろ!」
安仁屋が自分の手を見てみると、人差し指に白いペンキがついていた。
「・・・ぜってーやると思ったにゃー!」
「にゃーーーっ!」
みんなの人差し指にも白いペンキのあと!
戸惑いながらもみんなと同じ様に人差し指をかざす安仁屋。
「触るなって書いてあると、触っちゃうんだよな!」と岡田。
「人間の本能!」
みんなと一緒に笑いあいながら、安仁屋は、部活停止後も
ここでみんなと過ごした楽しかった日々を思い浮かべる。

「・・・なあ、そろそろ行かね。」と関川。
「お・・おう。
 御子柴!」と若菜。
「でも・・」と御子柴。
「いいから来いってほら。」関川が御子柴にグローブと帽子を渡す。
「ちょっと、行ってくら。」
湯舟が、桧山が、関川らが部室を出ていく。
「お!おめー!
 女連れ込むんじゃないぞ。」と若菜。
御子柴は笑顔を浮かべてみんなを見送り・・。

部室に入ってからの御子柴の笑顔は、
とっても寂しそうな笑顔で・・。


「何で誘わないんだよ。仲間だろ!」と御子柴。
「だからだよ。」と関川。
「え?」
「下手に誘ってみろ。
 ブチ切れてもう部室来なくなるぞ。
 それでもいいのか?お前。」と若菜。
「・・・」
「野球しなくたって、仲間ではいたいしにゃ〜。」と湯舟。
御子柴は安仁屋のいる部室を見つめ・・・。

みんな、安仁屋の性格をよく知っているんですね。
本当の友情を感じさせます。


部室
一人になった安仁屋は、川藤が張った張り紙を見ていた。
『夢にときめけ!
 明日にきらめけ!
 めざせ甲子園!!
 by 川藤幸一』
それを見ながら、ある試合を思い浮かべる安仁屋。
バッター席に立った安仁屋、フルスイングするものの空振り・・。

そこへ、川藤がやって来た。
野球のルールブックを読んでいる。
「後ろのランナーが前のランナーを追い越してしまったら、
 エヘヘヘ、すごい状況だ・・
 うぉ!!安仁屋・・。」
「・・・」
「ああ、難しいな、野球のルールって。
 でもちゃんと覚えておかないと、甲子園に行って恥かくと
 困るからな。」
川藤を睨みつける安仁屋。
「お!お前も触ったのか。
 何でかなー、どうも触りたくなるんだよな。」
人差し指のペンキのあとを見せて笑う川藤。
そんな川藤を睨みつけていた安仁屋は、突然張り紙を破り出す。
「おい!」
「・・・なめんじゃねーぞ。ど素人がよ・・。」
そう言い立ち去る安仁屋・・。
川藤は破かれた張り紙を見つめ・・。

コーラス部の練習で張り切る平塚。
歌と歌の合間に、
「塔子ちゃん襲いね。何してるんだろうね。」
と隣りの今岡におしゃべり。

破かれた張り紙を手に廊下を歩く川藤。
2−Bの教室の前を通りがかった時、
塔子が窓際に立ち、外を見ているのに気づく。
「八木?」
「・・・」

河原で少年野球を優しい笑顔を浮かべて見つめる安仁屋。

教室
「多分、甲子園行くなんて言ったから怒ったのよ。」と塔子。
「え?何で?」
「だって、け・・安仁屋君は、甲子園に出るのが、
 どんだけ大変なことか、よく知ってるから。」
「・・・」
「あれでもね、中学の頃はちょっとしたヒーローだったのよ。」
「やっぱり!」
「足も速かったし、肩も強いし、打率なんか軽く6割超えてたんだから!
 ヒット打つとこしか、見たことなかったもん。」
「なら・・どうして?」
「知っちゃったのよ、自分の限界・・。」
「限界?」
「中3の時ね、川上君っていうすごいフォークボール投げる
 ピッチャーに当たっちゃったの。
 生まれて初めての3連続3審。
 一度もかすりもしなかった。
 自信過剰だったんだよね。」
「・・・それで野球を・・」
「ううん。
 その時は逆に燃えて、高校入ったら甲子園で滅多打ちにしてやるって
 言ってたんだけど・・
 去年・・出場停止になったでしょ・・。
 その時・・川上君が入った高校が、甲子園に行って・・
 彼、1年生なのにエースで・・。
 私も、安仁屋君も、絶対彼が甲子園で大旋風巻き起こすって
 信じてたんだけど・・。」

安仁屋の部屋で甲子園中継を見る安仁屋と塔子。
川上は、一回表に12点入れられてしまい・・。

「その日勝った高校も、二回戦じゃ完封負け。
 上には上がいるってわかっていても、
 現実見せられて、プライドずたずたになっちゃって・・。」
「・・・」
「どんなに努力したって、手の届かないものがある。
 だったら努力するな。
 それが、安仁屋君の出した答えだったの。」

『いくら努力しても、手の届かないものがあるんだ。』
『なめんじゃねーぞ!ド素人がよ・・。』
安仁屋の言葉を思い出す川藤。

「あいつの前で甲子園の話するなんて・・
 私バカだ・・。」塔子が呟く。

河原を歩いていた新庄は、安仁屋の声に気づく。
安仁屋は子どもたちに野球を教えていた。

「お前ら!甲子園に行きたいんだろ!
 だったら諦めんな!
 野球が好きなら、もっと頑張れ!!」
安仁屋が少年たちに叫ぶ。

グラウンドに正座する川藤。
「俺はバカだ・・。大バカだ!!」

その時部員たちは、誰がピッチャーになるかで若菜と桧山がもめていた。
「なあなあ、ポジションは、適正を見てから決めようよ。」と御子柴。
「何でオメーが仕切ってんだよ!」
5人が声を揃えて言う。
恥ずかしそうに笑う御子柴。

その時、川藤が立ち上がる。
「誰か投げてくれ!」
「は??」

バッターボックスに立ちバットを構える川藤。
「俺に野球をやる資格はあるのか!確かめたいんだ!」
「じゃあ俺が投げてやるよ。
 御子柴!キャッチャーやれ!」と若菜。
「ああ!」
「お前らよーーく見とけよ。
 俺の超スーパー剛速球!
 村山実に捧ぐ!」
「打撃のコツは体を軸にして、
 打つというよりは、押し返す気持ちで!」と川藤。
「死ね!川藤!」若菜が投げる。
「振り切れ!」思い切り振り切る川藤だが、
ボールは頭に激突!
その場に倒れる川藤。
「先生!!」
慌てて駆け寄る5人。
「・・・やべーよ。死んじゃったんじゃねーのか?」と岡野。
「オメーマジで狙うなよ!」と湯舟。
「狙ってねーよ!」
「さっき死ねって言ったろ!」と桧山。
「・・・」
むくっと起き上がる川藤。
「うぉーーっ!」驚く6人。
「・・・ダメだ・・全然ダメだ・・。」
そう呟きながら歩き出す川藤。
「先生、なんともないの?」御子柴が聞く。
歩いていた川藤、またバタっと倒れる。
「ダメじゃん!!」と関川。
川藤、また立ち上がる。
「ダメだ・・こんなんじゃダメだ・・。」

夜、学校を出ようとした真弓は、一人で素振りをする川藤を見かける。

「俺は・・大バカだ!
 ろくにルールもしらない、ド素人のくせに!」
マメがつぶれた手を見つめる川藤。
「けど・・・
 ど素人が甲子園目指して何が悪い!
 ・・・悪くないぞ!絶対!
 夢は・・自由だ!!」
そう叫びながら素振りし続ける川藤を、真弓は優しい眼差しで見つめ・・。

安仁屋酒店
安仁屋が店に入ると、塔子が店番をしていた。
「おかえり。」
「ああ。」
「おじさん今配達に行ってる。」
「ああ。」
「恵ちゃんが恥ずかしいから入るなって言ったけど・・ 
 私、野球部のマネージャーやることにしたから!」
「・・・」
「やっぱり、やりたいことやろうと思って。
 高校野球って、今しか出来ないじゃん。」
「・・・勝手にやれ。」
「・・うん。勝手にやる!
 おやすみ。」
「・・・」

教室
塔子は、部員たちに『ニコガク野球部調査用紙』を渡す。
慎重、体重、足のサイズ、趣味、タイムなどを記入する手書きの用紙。
「よろしく!」そう言い教室を出ていく塔子。

「どうなってんだこれ?」戸惑う部員たち。
「八木さん、野球部のマネージャーになったんだよ!」と御子柴。
「マネージャー!?」

塔子は調査用紙を新庄に持っていく。
「新庄君も、野球部だし・・。
 とりあえずっていうか・・。」
「安仁屋は?」
「あ・・やってくれたら嬉しいけど、多分無理だと思う。」
「・・・そうでもねーよ。」
「え・・」

職員室
「なんか安仁屋自身、答えを探してもがいているような
 気がするんですよね。」川藤が真弓に言う。
「うん・・。
 彼も、バット振ったら見付かるかもよ。」
「え?」
「あなたはそれで見つけたんでしょう?甲子園目指すって。」
「・・・」
川藤は真弓の言葉に、絆創膏だらけの掌を見つめ・・・。

そんな川藤に鋭い視線を向ける校長・・。

グラウンドを見つめる安仁屋に、校長が声をかける。
「川藤君は何もわかってないようだね。
 試合などやったら、屈辱を味わうだけだ。」
「・・・」
「君ならわかるよな?」
「・・・」

教室
「八木がマネージャーになったっつーことは、」と関川。
「平塚と今岡も野球部復活だ!」と今岡。
「よーし、やったー!」
そこへ安仁屋がやって来た。
「安仁屋!」
「一緒に野球やろう!
 やっぱり、安仁屋しかいないんだよ。」御子柴が安仁屋に歩み寄る。
「・・・」
「みんなでやって勝たないと、野球やる意味ないっていうか。」
安仁屋が御子柴に掴みかかる。
「ゲッツー出来てはしゃいでいるようなヤツラが
 試合に勝てるとでも思ってんのか!?
 中学レベルが高校野球舐めんな!バーカっ!!」
若菜が安仁屋に歩み寄り、殴りつける。
「誰だよオメー!こっちが気ー使ってればいい気になりやがって!」
「誰が気ー使ってくれって頼んだよ!」安仁屋が殴り返す。

「ちょっと!やめなよ!」塔子が止めようとする。
「やらせとけ。」川藤がやって来た。
「でも・・」
「あいつら口じゃ思っていることを上手く伝えられないんだ。
 だったらいいじゃないか。殴り合いでも。」

若菜に掴みかかる安仁屋。二人を見つめる部員たち。
「なめるなオメーら!
 そんなにわざわざ負ける屈辱味わいてーのかよ!」
「・・・」
「夢見て今更努力したってもう届かねーんだよっ!!」
「・・・」
「現実見ろよ。くそやろう!!」
「俺たちは夢見ちゃいけないのかよ。」と御子柴。
「・・・」
「安仁屋に比べたら下手かもしれないけど、
 やっと野球やって、つまんない毎日から抜け出せたんだよ。
 野球しかないんだよ、俺たちには!」
「・・・」
「やりたいならやりたいって言えよ!」
「誰が野球なんかやりたいって、」
「だったらもう部室来んなよっ!!」
「・・・」悲しそうに俯く安仁屋。
「・・・俺たちに期待させんなよ!!」唇を震わせて怒鳴る御子柴。
「・・・俺だって・・野球しかねーよ・・。」安仁屋が呟く。
御子柴の瞳から涙が溢れる。
「・・・わかってんだよ。そんなこと・・。」
そう言い立ち去る安仁屋・・。
川藤は温かい目でみんなを見つめ・・。

部室
貼りなおした張り紙を見つめる川藤。
「甲子園か・・。」
そう呟くと、ロッカーを見渡す。
まだ名前の入っていないロッカーは4つ。
その名札に触れてみた川藤が微笑む。
「あいつら・・。」

きっと、まだ入部していない仲間の名前が
裏側に書いてあったんでしょうね。


そこへ、塔子がやって来た。
「先生!新庄君に聞いたんだけど、」

河原のグラウンド
誰もいないグラウンドに立ち、落ちていたバットを手に取る安仁屋。
「安仁屋!」川藤の声に振り向くと、ボールが飛んでくる。
反射的に打ち返す安仁屋。
「おーっ!!やっぱりたいしたもんだな!」
怒って立ち去ろうとする安仁屋。
「この間はすまなかった!」
川藤の言葉に安仁屋が立ち止まる。
雨が降ってきた。
「ろくに野球のルールも知らないくせに、
 甲子園に行くなんて言って、悪かった。」
「・・・」
「けどな、いくらお前に軽々しいと思われようが、
 やっぱり俺は、甲子園という夢を目指すよ!」そう言い微笑む川藤。
「・・・」
「頑張っていれば、可能性は見出せるんだ。」
「・・口だけならなんとでも言えるんだよ!」
「・・なら、俺と勝負してみるか!」
「・・・」
「このバケツ一杯のボールがなくなるまでに、
 お前から3回空振りを取ってやる!
 成功したら・・一緒に野球やらないか!」
「・・・」
「俺が負けたらお前の言うこと何でも聞いてやるぞ!」
「・・・だったら野球部の顧問をやめろ!」
「わかった!」

「よーし!行くぞ!」
川藤の声に、安仁屋がバットを構える。
1球目、2球目と、精一杯ボールを投げる川藤。
次々とボールを打ち返していく安仁屋。

その様子を、雨にずぶ濡れになりながら、塔子が見守っていた。

「まだやんのかよ!
 無駄な努力するなって。」と安仁屋。
「俺一人が負けてられるか!
 みんな、少しでもお前に追いつこうと努力しているんだ!
 お前をメンバーに迎え入れたい一身で努力してるんだよ!」
川藤の言葉に、安仁屋は必死に練習するみんなの姿を思い浮かべる。
「安仁屋。無駄な努力なんてないんだぞ!」
「・・・うるせー!とっとと投げろ!!」
バケツをひっくり返す川藤。
「これで全部だ。
 この3球、全て空振りさせる!」
「・・・しょーがねーから、1球でも空振りしたら、
 俺の負けにしてやろうか。」
「バカにするな!真剣勝負だ!」
「・・・くっそやろう!」

「迷ってるな、あいつ。」新庄が塔子に並ぶ。
「新庄君!」
「全部空振りすれば、また好きな野球が出来る。」
「・・・」

1球目、安仁屋が空振り。
「わざと空振りなんかするな!」と川藤。
「・・・」
「野球がやりたいなら、野球がやりたいと素直に言え!」
「・・・うるせー!!」
「なら打ってみろ。お前の意地に賭けて打ち返してみろ!」
バットを構える安仁屋。
「2球目、行くぞ!」

「先生・・なんで・・」塔子が呟く。

2球目も空振り。
「よーし!」と叫ぶ川藤。
「今かすったろ!ファールだ!」
「じゃあ今のでお前の勝ちだと言うのか!
 俺には空振りに見えたけどな!」
「うるせーな!空振りだよ!
 ・・・ラスト投げろ!すっきり打ってやるよ!」
ボールを見つめる川藤。
「ラスト!行くぞ!」
川藤が最後のボールを放り投げる。
『俺たちは夢見ちゃいけないのかよ!
 野球しかないんだよ、俺たちには!
 やりたいならやりたいって言えよ!』
御子柴の言葉が、
『無駄な努力なんかないんだぞ!』
川藤の言葉が、
そして、必死に練習する部員たちの姿が頭をよぎり・・
御子柴はバットをフルスイング!
ボールが遠くに飛んでいく。
その場に座り込む川藤。
そんな川藤を見つめる安仁屋。
安仁屋はバットを置くと、無言でグラウンドを立ち去った。

「結局、意地を捨て切れなかったな。」
新庄はそう呟くと、塔子に傘を渡し、帰っていく。

川藤は立ち上がることが出来ず・・・。

翌日
屋上でタバコを吸いながら景色を眺める安仁屋。
そこへ塔子がやって来た。
「今日はやらせろとか言わないんだ。」
「・・・うっせーな。」
「ねえ!試合までもう時間ないんだけど。」
「関係ねーよ。」
「またやるなら・・キスぐらいしてあげよっか?」
「・・・・・」
「恵ちゃん!」
安仁屋がタバコを落とす。
「・・バカ。そんなの・・パチンコ屋の景品にもなんねーよ。」
その言葉に微笑む塔子。

グラウンドを見つめる川藤。
部員たちがやってくると、川藤はその場に土下座する。
「すまん!!」
「・・・」
「実は昨日・・・安仁屋・・」
するとその時!
「おせーぞ!ほら!」安仁屋の声。
振り返ると、グラウンドにユニフォーム姿の安仁屋が
塔子と並んで立っていた。
「あーーーっ!!」
「安仁屋・・」と川藤。
「あいつ、あの格好!!」と若菜。
「安仁屋ー!!」御子柴が、みんなが安仁屋に駆け寄る。
土下座したまま呆然と、安仁屋を見つめる川藤も、
慌てて走り出す。
「安仁屋!」「どうして!?」
「野球やったら、この女がやらしてくれるって言うからよ。」
「は!?言ってないよそんなこと!」と塔子。
「安仁屋・・お前・・」と川藤。
「勝負に負けたら何でも言うこと聞くって言ったよな。」と安仁屋。
「・・ああ。」
「じゃあ・・聞いてもらうぞ。監督!」
「監督!?」
「試合までにルール完璧に覚えろ。恥かくと・・困るからよ。」
「ああ!わかった!!」
安仁屋が川藤を見つめて微笑む。
安仁屋が仲間に加わり嬉しそうな部員たち。
「よっしゃー!行くぜ!!」

野球部の練習を見つめながら、プリクラを握りしめる新庄。

「俺がノックしてやるからおめーら切れ!」と安仁屋。
「は?オメー新入りだろうが!偉そうな顔しやがって。」と若菜。
「出来んのか!?」
「出来るよ!」
「俺の方がうめーんだよ!」
「俺の方がうまいです!」
二人の言い合いを微笑んで見つめる川藤と部員たち。
そんな中、川藤はこちらを見ている新庄の姿に気づき、
川藤に微笑みかける。
新庄はそれに答えることなくその場を立ち去り・・。

「おい!そういえば、今岡と平塚はまだか?」と若菜。
「あれ?そういや誰かあいつらに八木がマネージャーになったって
 言ったっけ?」と岡野。
「・・・あ!!」

コーラス部で熱唱する平塚。
「平っち!あれ!あそこ!」今岡が窓の外を指差す。
グラウンドにジャージ姿の塔子の姿を発見した平塚は・・

練習を見守る川藤は、ノックする安仁屋の姿を嬉しそうに見つめ・・。

校長室
「あ、安藤校長先生ですか?
 誠に申し訳ないですが、今度の野球部との練習試合、
 辞退させていただきます。」

※一部公式HPあらすじを引用しました。


安仁屋が仲間に加わりました!
夢を諦めた安仁屋が、どうやって夢を取り戻すのだろうと思って
いましたが、川藤の真っ向勝負が彼の気持ちを動かしました。
川藤は、安仁屋の心の迷いを見抜いていたんですね。

仲間を思いやる気持ちを、それぞれが持っていて、
清清しい!

御子柴君は、チームのパシリのような存在でしたが、
でも夢を追いかけるようになった彼は、
言わなくては言わないことはちゃんと言う強さを持っています。
彼の強さと彼の涙に惹かれます。

次週、新庄が仲間に加わるのかな?
用賀との練習試合を校長はキャンセルしてしまいましたが、
そこまで野球部を憎むのは、何か他にも理由があるのでしょうか・・。



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キャスト

川藤幸一 … 佐藤隆太
安仁屋恵壹 … 市原隼人
御子柴 徹 … 小出恵介
新庄 慶 … 城田 優
関川秀太 … 中尾明慶
若菜智哉 … 高岡蒼甫
平塚 平 … 桐谷健太
岡田優也 … 佐藤 健
湯舟哲郎 … 五十嵐隼士
桧山清起 … 川村陽介
今岡 忍 … 尾上寛之

八木塔子 … 村川絵梨
掛布光秀 … 天野ひろゆき
藤田先生・・・(養護の先生)

島野右京(平山広行)陸上部顧問
辻先生()サッカー部顧問 

池辺駿作 … 浅野和之
真弓りえ … 吹石一恵
村山義男 … 伊武雅刀

< 友情出演 >

張本琢己 … 森山未來
御子柴響子 … 綾瀬はるか


スタッフ

原 作 … 「ROOKIES」森田まさのり 著 集英社 刊
企 画 … 石丸彰彦
脚 本 … いずみ吉紘
演 出 … 平川雄一朗
プロデューサー … 津留正明
放 送 … 土曜8時枠 4月19日スタート
制 作 … TBSテレビ
製作著作 … TBS


佐藤隆太さんの主な出演作品


この記事へのコメント
グラウンドでみんなを待ってた安仁屋と搭子にはしびれましたね。いよいよ野球が始るな〜ってワクワクします。搭子は可愛いし、平塚には笑わせてもらったw
Posted by マンデリン at 2008年05月04日 21:59
ちーずさんレビューお疲れ様です♪
いよいよアニヤが加わりましたね!

ペンキがついた指を見せる笑顔が可愛かったです
アニヤってこんな表情もするんだなぁと嬉しくなりました

今回もミコシバに泣かされました
小出くんいいなぁ、毎回彼に泣かされてる気がします
そういえばのだめの真澄ちゃんでもあるんですよね(笑)

トウコとアニヤの絡みも好きです
幼馴染なんだなぁとほほえましくなります
アニヤは普段遊んでる感じなのにトウコの前では普通の男の子になるのが可愛い(笑)

一人で寂しそうな新庄も早く部活に入って欲しい

もうDVD出るんですねw
特典が豪華でキャスト達に惚れてしまっているので買おうか迷い中です
Posted by 麻由 at 2008年05月05日 00:39
岡野じゃなくて岡田じゃありませんか?
Posted by 稲川優吾 at 2019年03月02日 14:48
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ROOKIESルーキーズ 第3話
Excerpt: 結局戻ってきた安仁屋。<br />新庄も時間の問題だね。<br />照れくさくて戻りにくいんだと思うよ<br />どうせ戻るのなら、カッコ良く戻らないとねぇ(笑)<br />男臭いドラマの中での、塔子の存在は光ってるね<br />やっぱり男は女に弱いんだな〜♪..
Weblog: アンナdiary
Tracked: 2008-05-04 21:23

ROOKIES(ルーキーズ)〜第3話・守り抜きたいもの
Excerpt: ROOKIESですが、野球部への復讐が始まります。部室は落書きで酷いことになりますが、安仁屋(市原隼人)は手形を見て女生徒を捕まえます。手形に親指リングがあるとかが理由です。<br />安仁屋は報復しようとします..
Weblog: 一言居士!スペードのAの放埓手記
Tracked: 2008-05-04 23:08

ROOKIES-ルーキーズ- (中尾明慶さん)
Excerpt: ◆中尾明慶さん(のつもり)中尾明慶さんは、毎週土曜よる8時TBS系列にて放送されている連続ドラマ『ROOKIES (ルーキーズ)』に関川秀太 役で出演しています。先週は第3話が放送されました。
Weblog: yanajunのイラスト・まんが道
Tracked: 2008-05-09 15:18
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