2008年07月20日

ヤスコとケンジ #02

『純情レディース総長の変身告白』

「私、沖ヤスコ。高校3年生。
 両親を事故で亡くしてから、一緒に暮らす兄貴が、
 か・な・り!ヤバイ!
 正体隠して少女漫画とか描いてるけど、
 実は、バリバリの元暴走族。
 強引で乱暴で過保護で、
 やっとの思いで初恋しても、邪魔ばっかりして!
 おまけに、相手のお姉さんとは、奇妙な因縁があるようで。」


ケンジ(松岡昌宏)とエリカ(広末涼子)が昔敵対したグループだったこと、
そしてエリカのロケットにはケンジの写真が入れられていることに
戸惑うヤスコ(多部未華子)。

翌朝、突然転校届けをヤスコに叩きつけるケンジ。
「あの学校はお前には危険すぎる。」
「その学校に行けっていったのは、そもそもあんたでしょう!?」
「うるせー!転校つったら転校なんだよ!」

仏壇の前に座るヤスコ。
「何よ!お礼なんか言おうとした、私がバカだった!
 お父さん、お母さん、哀れな娘は、恋することも許されないのでしょういか。」

自宅前
「いいえ。
 恋は、自分で掴みとるものなのです!」
ヤスコ、退学届けをくしゃくしゃに丸めてゴミ置き場へ放り投げる。
「なに捨ててんだこらぁ!」
ケンジが塀の上から睨みつける。
「きゃ〜!!」逃げるヤスコ、追うケンジ。公園まで逃げたヤスコは、純(大倉忠義)の姿に気づく。
「椿君・・
 引き裂かれたままで、終わらせちゃダメよ、ヤスコ!!」

純に駆け寄ろうとするが、特Aの生徒たちに邪魔される。
純もヤスコに気づくが、声をかけずに行ってしまう。

教室
「やっぱり椿君、昨日のこと怒ってるのかなー。
 謝らなきゃ。」


「ヤスコ見た!?白いチンピラ!」
「マジ怖かったんですけど!」
友達の言葉に、兄が学校に来たと悟るヤスコ。

ケンジはヤスコの担任に転校届を渡すが、
担任は怯えながらも、転校した場合大学進学は絶望的になると
ケンジに伝える。

担任がヤスコにケンジから預かった手紙を渡す。
『ヤスコへ
 転校は忘れろ! ただし、
 門限はくり上がって
 3時半!
 沖ケンジ』
「門限、3時、半!?」

下校途中
「椿君には謝れないし、門限は早まるし、もう最悪!」

「ヤスコちゃん。」エリカが声をかける。
「え・・エリカさん・・・。」

「ごめんなさい。」
「え?」
「昨日は・・あんな意地悪なことを言っちゃって。」
ヤスコのことを"こんなクソガキ"と言ってしまったことを詫びるエリカ。
「いえ。
 あの・・」
ヤスコがロケットを渡す。
「これ探してたの!ありがとう!!」
「えりかさんが言ってた・・いまだ片思い中の・・初恋の相手って・・
 まさか・・うちの兄でしょうか。」
「バレちゃった・・ね。」
「嘘!!
 全くお勧めできませんよ!
 あいつは、身内が言うのも何ですけど、
 人の話は聞かないし、自己中だし、声もでかいし暴れるし!」
「好きになっちゃったものは、仕方ないから。」恥ずかしそうに答えるえりか。
「・・・」
「ヤスコちゃんもそうでしょ?」
「え?」
「うちの純のこと。」
「え・・気づいてたんですか!?」
「顔に書いてある!」
「え!やだ、やめてくださいよぉ。」
「あ、そうだ。
 役に立つかわからないけど、はい、これ。」

えりかに渡された『EEC英語学院』のパンフレットを手に歩くヤスコ。
そこへ行ってみると、丁度純が出てきた。
「椿君!」
「あ、沖さん。どうしたの?」
「え・・えっと・・
 ごめんなさい。私のせいで、そんな怪我させて。」
「これ別に、沖さんのせいじゃないよ。
 姉さんの特攻服姿なんて久々に見たからさ。
 俺は結構面白かった。」
「椿君・・ここ、入るんだって?」
「今受け付けしてきたとこ。」
「もしかして・・留学するとか?」
「いずれは通訳になりたいからさ。」
「通訳!?」
「高校生のうちに、ネイティブな英語をと思って。」
「ネイティブって・・絶対無理!
 一緒に入ろうとした私がバカだった!」

「沖さんも入るの?」
「私?
 ・・・」

3時半まであと5秒。カウントダウンして待つケンジ。
無事に帰ってくることを祈りながら待つモス(内山信二)と
アジダス(渡部豪太)。
3時半ジャストにヤスコ、到着!
「セーフ!どうよ!」
「お帰りー!」モスとアジダスは大喜び。

夕食時
「いただきまーす!!」
「いただきますじゃねー!!」とケンジ。
「何怒ってんの?」
「ああ怒ってるよ。俺はお前を怒るぞ!」
「門限守ったじゃない!」
「門限まで何をしてた!」
「何って・・」
「お前な!何を考えてんだ!?」
ケンジはそう言いEECのパンフレットを机に置く。
「酷い!私のカバンの中見たの!?」
「勝手に契約まで済ませやがって!」
「いいでしょ!英語の勉強しようと思ったの!
 文句ある!?」
「おめー余裕くれてんじゃねーぞ!
 英語に絞るな!全科目やり直せ!
 お前の学力は、絶望的なんだぞ!!」
「私は、ネイティブが学びたいの!!」
「ネ、ネ、ネイ??」
「本場の、ペラペラ英語です!」とモス。
「そうよ。私、通訳になりたいの!
 そのためには、英語の勉強が必要なの!」
「ダメだダメだ!そんな好き勝手絶対に許さないぞ!
 お前はな、俺の言ったとおり勉強してればいいんだ!
 こんなもの!!」
契約書をくしゃくしゃに丸めるケンジ。
ヤスコは怒って部屋に行ってしまう。
「ああ見えてちゃんと将来のこと考えてたんだな。」とモス。
「ねー。」とアジダス。
「初めて聞いた。」
「あのヤスコちゃんがね。通訳ですって!」
「すごいよな!」
「・・・・・」
黙って二人の会話を聞いていたケンジ、突然のちゃぶ台返し!

ヤスコの部屋
「何が絶望的よ!
 私の初恋の方がよっぽど絶望的じゃない!
 ・・・エリカさんは、アイツのことが、本気で好きで、
 私も、椿君のことが。
 ってことは・・私と椿君がもっと仲良くなって、
 いつか付き合ったりするためには・・・。
 うーーーーーーーん。
 !!!見えた!!!」
イラスト入り図解を見つめるヤスコは・・。

仏壇の手を合わせていたケンジも、あることにひらめき・・
「見えた・・・。」

椿家
「エリカさん!うちの、バカアニキと、付き合って下さい!」
「な・・何言ってるの?」
「私、気づいたんです!
 エリカさんとあいつが、相思相愛になれば、
 きっと私も、自由になれて、晴れて椿君と・・って!
 こんな一石二鳥ありまえsん!
 今すぐ、アイツに告白!お願いします!!」
「・・・」

3時半。カウントダウンして待つケンジ。
「5、4、3、2、1!!
 ヤスコォォォ!!
 あいつは何べん言えばわかるんだぁぁ!!」
ピコピコハンマで怒りを紛らわせるケンジ。

「なるほどねー。」と編集担当者・星川優紀子(櫻井 淳子)。
「毎日この時間帯ああなんですよ。」とモス。
「イライラしてっから、とばっちり受けんのいつも俺らなんですよ。」とアジダス。
「で?その口元の傷も?」と星川。
「これはこの間うちらがヤスコさん助けに行った時。」
「まさかまた昔みたいに暴れてるんじゃないでしょうね!
 もし問題起こしたら!」
「めっそうもございません!!」
「ならいいけど。
 まあまあまあ、そう熱くならないで、
 スイカでも食べて、落ち着きなさい。」
星川はスイカをケンジに持っていく。
「別に熱くなんかなってないっすよ。」
「寝不足。徹夜した顔ね。 
 あなたは徹夜すると、ペンが微妙に荒れる。」
「いや、それは・・書き直すつもりでしたから。」
「編集担当の目も読者の目もごまかせないわよ。
 桜庭レイカ先生!頑張って!」

椿フラワーショップ
「やっぱり無理!」
ヤスコに携帯を返すレイカ。
「どうしてですか?
 まずは告白してみなきゃ、何も始まらないじゃないですか。」
「知り合った頃に、一度してるから。」
「え!?」

(回想)
「おいケンジ。私と付き合って。」
赤い特攻服を着た太目の女性がケンジに言う。

「ちょ、ちょ、ちょっと待って!」
ヤスコの声に、回想シーンに一時停止のマーク。
それがその女性の鼻の上で現れて、豚さんの鼻状態!


「今の、誰ですか!?」
「私昔太ってたの。 
 あだ名は・・横綱!」
「えぇ!?」
「それで・・案の定・・」

(回想、再スタート)
「俺よりデカい女は・・嫌いだ。」
エリカの瞳から涙が一滴。

「あいつ酷い!!」
「それで私頑張った!
 血の滲むような努力をして。」
「すごい!別人ですよ!
 それでそれで、二度目の告白は、どうだったんですか!?」
「・・・それが、出来なくてね・・。」
「どうしてです?」

そこへ、ヤスコの携帯に"アイツ"からの着信。
「もしもし。」
「もしもしじゃねーだろ!今何時だと思っていやがる!ヤスコ!!
 とっくに門限過ぎてるぞ!とっとと帰って来い!!」
「はぁ。。あいつからなんですけど。」ヤスコがエリカに言う。
「え・・」
「いきなり、告白とかはいかなくても、
 まずは冷静に、話してみるところから、
 始めてみたらどうでしょう。」
ヤスコが携帯を差し出す。
エリカは覚悟を決めて携帯を受け取り・・
「も・・もしもし。」
「誰だテメーは!」
「あ、あの・・」
「誰だって聞いてんだろうが。
 名を名乗れ、名を!!
 おい!聞いてんのか、おい!」
エリカ、変身!
「誰だって?あたしだよ、黒薔薇のエリカさ!
 いいかい、沖ケンジ。
 あんたの妹は預かってるよ。
 返してほしければ土下座しに来な!」
そう言い電話を切るエリカ。我に返り、
「あっ!!あー・・・。」と座り込む。

「あーのーアーマーーッ!!」
怒りに震えるケンジは・・。

「エリカさん・・なんで・・」とヤスコ。
「わかってる・・。わかてるから何も言わないで・・・。」

フラワーショップの前に立つヤスコ。
そこへ、かおり(山口紗弥加)がやって来た。
「ヤスコさん!
 ちょっくら話が、ございます。」
前髪をのれんみたいにかき分けるかおりと、
おさげで顔を覆うヤスコが可愛い!


公園で話す二人。
「覚えてますか?青田ってやろう。」
「青田?ああ、あの気持ちの悪い。」
「あのヤロウ、スネークってたちの悪いチームの頭張ってたときに
 エリカさんに惚れたんすけど。」

(回想)
「私の心は沖ケンジ、ただ一人。」エリカが青田にそう言い放つ。

「まったく相手にされなくて、
 その青田が、ある夜うちらにタレこんできたんすよ。」

(回想)
「エリカさんが沖ケンジを呼び出してタイマン張るってよ。」

「でも本当は、エリカさん、告白する気だった・・。」
「それって・・」
「そうっす!別人のように痩せて二度目の告白っす!
 でもうちら、それ知らなくて・・
 夜襲かけちまったんすよ。」
「夜襲?」
「沖ケンジが一人でいるところを、ヤミにまみれて・・。
 青田にそそのかされちまったんすよ!!
 エリカさんは後からそれを知って、
 下の者まとめられなかったっつって、
 責任感じて、それ以来・・ 
 沖ケンジへの思いを、封印しちまったんすよ!」
「封印って・・」
「沖ケンジは、今でもきっと、夜襲が、エリカさんの仕業だったって 
 勘違いしてると思うんすよ。
 でも濡れ衣なんっす!
 全部うちらが悪いんすよ!だから妹さん!!
 お兄さんの誤解を、解いて下さい!!」
「そういうことだったんだ・・。」

花屋に青田がやって来た。
「あの男と、再会したようですね。」
「それが何?」とエリカ。
「10年前のあの一件、お忘れじゃないですよね。」
「帰って!」
「エリカさんが僕のものになれば、もう二度と、あんな不幸なことは
 おきないと思いますが。」
「帰りなさい!」

そこへ、ケンジが首をコキコキ鳴らしながらやって来た。
「久し振りですね、沖ケンジ。」と青田。
「おい。ヤスコはどこだ!」
「返してほしかったら・・・土下座しな!」
「あ?」
にらみ合うヤスコとケンジ。
「無視しないでもらえます?」と青田。
「邪魔すんじゃねー、コラ!」
「テメー!」「テメー!」青田と赤川(HIRO)が睨むのを、
その倍以上怖い顔で睨み返すケンジ。
その姿にうっとりするエリカ。
「覚えてろよ!」青田たちが帰っていく。
「おいクソアマ!これでテメーとタイマンだ!」
うっとり顔を慌てて消すエリカ。
「望むところだよ!」

「ちょっと!何やってんの!?」とヤスコ。
「見つけたぞヤスコ!来い!」
「痛い!!」
「やめろ!嫌がってんだろ。」とエリカ。
「テメーが拉致ったんじゃねーか。」
「エリカさんはそんな酷いことしない!」とヤスコ。
「うるせー!行くぞ!」
「エリカさんに謝って!
 いい?エリカさんはあんたのことを、」
「ヤスコちゃん!」
「夜襲のことだって、」
「やめて!!
 カオリ、あんた余計なことを言ったね!」
「エリカさん・・もう、いいじゃないっすか。
 全部話しちゃって下さいよ。」
「・・・」
「何わけのわかんねーこと言ってやがる!行くぞヤスコ!」
「待って!!」とエリカ。
「あぁ!?」
「・・・待って・・くだ・・さい。」
「ほー。ようやく下手に出やがったな。
 よーし。ここで土下座したら許してやろう。」
その言葉にエリカ、再び豹変!
「はぁ!?なんだこのクソ野郎!
 あんたみたいな野蛮人に、ヤスコちゃんを任せてらんないね!
 私が預かる!」
「テメーは何を言い出すんだ。」
「ヤスコちゃん!
 どっちがいい?
 私と、この野蛮人と!」
「え!?お??
 あー、上等だ! 
 選べヤスコ!このクソアマか、俺かだ!」
「こっち!」迷わずエリカを選ぶヤスコ。
「・・・・・」
「私の勝ちだね。
 なんだい?悔しくて声も出ないかい?」
悔しそうにエリカを睨みながら、ケンジはその場に倒れてしまう。

そこへ、純が帰って来た。
倒れたケンジの額に手を当てる純。
「ちょっとこれ・・すごい熱だよ!」

ソファーでぐっすりと眠るケンジ。
「私が・・あんな酷いこと言ったから・・。」とエリカ。
「エリカさん。」
ヤスコが冷たいタオルをエリカに渡す。
そのタオルをケンジの額に置くエリカ。

かおりがモスとアジダスを連れてきた。
「総長!大丈夫ですか!?」
「行くぞ。」
「うっす。」
二人が運ぶとしたその時、
「アイ・・マイ・・ミ・・マイ・・」ケンジがうわごとを言う。
「アイ?マイ?誰?」とヤスコ。
「英語っす。I, my ,me ,mine.」とアジダス。
「あ、一人称の。」と純。
「総長、自分らにも内緒で、徹夜で英語の勉強してたらしくて。」
「英語?」
「タダでさえ、体調不良な上に、仕事も立て込んでて・・
 それでも、ヤスコさんに英語教えたい一心で・・。
 笑えますよね。総長・・アルファベットもロクに言えないっていうのに・・。」
「・・・」
突然ガバっと起き上がるケンジ。
「総長!?」
「よく寝た。
 ・・・行くぞ!締め切り前だ!」
「総長!!」
ケンジの後を追うモスとアジダス。
「締め切りって、お兄さん作家か何か?」純がヤスコに聞く。
「作家?そうなの?ヤスコちゃん。」とエリカ。
「いえ。
 っていうか・・ここだけの話、あいつ、実は暴走族辞めてから、
 ずっと漫画家やってて。」
「漫画家!?」
「正体は隠してるんで、絶対内緒にしておいてほしいんですけど。」
「そうなんだ・・。」
「じゃあ、私はこれで。」
「あ・・ありがとね、ヤスコちゃん。
 私、初めてだった。
 彼に優しくできたの。
 自分でも驚いてるの。
 お世話することで、あんなに幸せな気持ちになれちゃうんだって。」
「!!エリカさん!!
 私、思いついちゃいました!!」

沖家
仕事中のケンジ、モス、アジダス。
「失礼します。」
三角巾に黒ブチメガネで変装したエリカがやって来る。
「お食事、お下げしてよろしいでしょうか。」
「ああ。」彼女を見もせずに答えるケンジ。
空になった食器を見て嬉しそうに微笑むエリカ。

エリカは部屋の掃除をしながら漫画を描くケンジにウットリ。

学校
「大丈夫かな、姉さん・・」と純。
「大丈夫。絶対うまくいく!」とヤスコ。
「ほんとすごいよな、人を好きになるって。」
「うん。」
「沖さんは、いるの?好きな人。」
「・・・私!?
 そ・・それは・・・」
「つーーーばーーきーーくーーんーーー!」
「いるわけないじゃん。何言っちゃってんの?」
「ふーん。そうなんだ。」
「・・・・・」

おやつを出そうとしたエリカ、ケンジの姿を見つめてうっとり。
そこへヤスコが戻ってきた。
「調子はどう?」
ピースサインで答えるエリカ。
居眠りをして頭をデスクに激突させたケンジを心配したエリカは
慌てて彼に駆け寄る。
その時、アイスコーヒーを倒してしまい、原稿は水浸しに。
慌ててコーヒーをふき取るも、力が入りすぎて原稿が破れてしまう。
おまけにケンジに正体もバレてしまった。
「エリカ!!」
「・・・」
「テメーくそアマか!!ここで何してやがる!!」
「あの・・いや、それは・・」
「テメー!
 わざとか!」
「違う!」
「今のはたまたま、」とヤスコ。
「タマもクソもねー!
 こんな変装までして俺の仕事潰しにきたのか!?
 出てけ!!
 今すぐ俺の視界から姿消せ、このクソアマ!!」
「・・・」
「あんたね!どうしてそういう風にしか考えらんないわけ!?」とヤスコ。
「あぁ!?」
「エリカさんはね、あんたの体調が悪そうだからって、
 何かの役に立てればって、そう思ってうちに来てくれたんだよ!」
「余計な御世話だ!ここは俺の縄張り!
 いや、仕事場だ!
 命削って、プロが仕事する神聖な場所なんだよ!
 それをよくも汚しやがって!」
「・・・」
「あんたは、人の気持ちより漫画の方が大事なワケ?
 エリカさんの気持ちもわかんないで、
 そんなんで、人を感動させる漫画なんか描けるの!?
 たかが原稿ぐらいで!
 桜庭れいかとか言って、マジ気持ち悪いんだけど!」とヤスコ。
「・・・
 いいかヤスコ。」
「何よ。」
「どんだけ俺を悪く言っても構わねー。
 けどな、・・・桜庭れいかを悪く言うことだけは許さねーぞ!
 仕事の邪魔だ。出てけ!!」
部屋を出ていくヤスコ。
「ヤスコちゃん!!」とエリカ。

カレーショップ
「そうか。桜庭れいか、怒ったか。」と店長・渋谷 勝(嶋 大輔)。
「そりゃあ原稿のことはまずかったけど、
 あんな酷いこと言う必要ないと思うんです。」とヤスコ。
「酷いのはこっちよ。」とエリカ。
「え?」
「あの人の言う通り。
 今日一日見てて、あの人にとって、漫画が、すごく特別なものなんだって、
 感じた。」
「そうかなー。」
「おいおい。あいつをそこまでにしたきっかけを作ったのは、
 ヤスコちゃんなんだぞ。」と渋谷。
「え?」
「ご両親が亡くなって、兄と妹二人きりになっちまって。
 あいつ、泣いてばかりのヤスコちゃんに、
 どう接していいかわからなくなっちまって。
 何やってもからっきしダメでさー。
 けど、たった一つだけ、あったんだよな。」

(回想)
縁側に座り涙するヤスコ。
そんなヤスコに、ある日ケンジは自分で描いた紙芝居を見せる。
「ミラクルヤスコの、大冒険!!
 素敵な旅が始まるぞーい。
 おっといきなりピンチだ!王女様がさらわれた!
 頑張れヤスコ姫!負けるなヤス子姫!
 ・・・
 こうしてヤスコ姫は、王子様と、仲良く幸せに暮らしました!」
ヤスコに笑顔が戻る。

「その時が、初めてだったんだってよ。
 ご両親が亡くなって、ヤスコちゃんが笑ったの。 
 あん時あいつさ、バカみたいに喜んでさ。
 で、そのままプロの少女漫画家だろー。」と渋谷。
「漫画家なら、いつも家にいられる。 
 幼いヤスコちゃんの側に、いつもいられる。」とエリカ。
「そう。そうそう!
 そんなこと言ってたな、あいつ。」と渋谷。
「・・・すみません。私・・・
 ご馳走様でした。」

自宅に向かいながら、ヤスコはある日のことを思い出していた。
(回想)
「ヤスコ、何か好きな名前あるか?」
「うーん、ヤスコ!」
「ヤスコ。そりゃそうだ。他には?」
「ケンジ!」
「ケンジ。じゃあ、俺たち二人意外の名前で。」
「えー・・・。
 そうだ。レイカ!」
「どうして?」
「えー、だって、お姫様みたいだもん。」
「なるほどねー。
 桜の葉の・・れいか。
 よし決定!
 お兄ちゃんのペンネームは、桜庭れいかだ!」
「うん!」
庭の桜を見上げる二人・・。

ヤスコはその時のこと、そして兄がなぜ漫画家になったのか、
それは幼かった自分と一緒にいることを考えてのことだと
改めて考え・・・。

仕事を終わらせ、そのまま眠ってしまうケンジ。
モスが原稿を編集部に届けようとする。
「待って!
 それ、私に届けさせて。」とヤスコ。
「いくらヤスコさんの頼みでも、俺らが命より大事にしている、
 総長の原稿なんで。」とモス。
「だから、私が届けたいの。」

自転車を走らせるヤスコ。自転車のカゴには原稿。
横断歩道を渡ろうとしたとき、青田の車が急に飛び出す。
急ブレーキをかけたヤスコは歩道にダイブ。
「イッテー・・。」
慌てて書類を拾い上げる。
「ちょっと危ないじゃないですか!!」
「こんばんは。」青田と赤川が不敵な笑みを浮かべる。

とある倉庫
「帰らせて!私、大事な用事があるんだから!」
「残念ですが、こっちも大事な用事がありましてね。」
「遅くなりました。」不良たちが集りだす。
「さーて、お兄様に脅迫電話入れますか。
 携帯、貸してもらいましょうか。」
「やだ!来ないで!!」

「やめな!」
男たちが振り返ると、エリカが立っていた。
「エリカさん・・。」
「何で・・」と青田。
「青田。その子を返しな。」
「エリカさんのお願いでも、それは無理ですよ。」
「何だって?」
赤川がヤスコにナイフを突きつける。
落とした原稿を気にするヤスコ。
「その子に手出したら、ただじゃおかないよ!」
「エリカさんもこのガキ、そんなに助けたいんですね。
 わかりました。
 ただし、エリカさんが沖ケンジを忘れて、僕のものになるって
 誓えるなら、ね。」
「何それ!」とヤスコ。
「どうですか?エリカさん。」
「・・・」
「エリカさん!」とヤスコ。
「その代わり、約束しな。
 今後一切、ヤスコちゃんの前にも、沖ケンジの前にも、
 姿を現さないって!」
「ダーーメーー!」ヤスコが叫ぶ。
「そんな取引きしたって、エリカさんがあんたを好きになるわけない!
 エリカさんは、うちのアニキに本気で惚れてるんだから!!
 あんなバカを・・あんなバカなお兄ちゃんを、
 バカみたいに愛してくれてるんだから!!」
「・・・」
「おい!」と青田。
「二度と喋れなくしてやる!!」
「ヤスコちゃん!!」
ヤスコを助けようとするエリカだが、男たちに囲まれてしまい・・。

その時、バイクの爆音が鳴り響く。
ドアを蹴破り、ケンジが助けにやってきた。
モスとアジダスも一緒だ。
「沖ケンジ・・。
 お前ら!やっちまえ!」と青田。
男たちがケンジに襲い掛かるが、ケンジの強さは圧倒的だった。

ヤスコは隙を見て原稿を拾うが、それを青田に奪われてしまう。
「何これ、そんなに大事なものなんだ。」
「返して!!」

モスとアジダス、そしてエリカも、次々と相手を倒していく。

「それだけは返して!!」
「うるせー!」
青田がヤスコを振り払う。

「ヤスコ!!」
「ヤスコちゃん!!」
ケンジが、エリカがヤスコの元へと急ぐ。

「青田!」
「来んな!
 この封筒がどうなってもいいのか?」
ライターの火をともす青田。
「・・・」
「ハハハハハ。ラッキー!
 こんな人質があるなんてね。
 妹よりこっち拉致れば良かったなぁ。
 いいか。動くなよ。」
ライターを封筒に近づける青田。
「そんなものはテメーにくれてやる。」
「え・・」
「焼くなり何なり好きにしろ!」
ケンジに歩み寄られ、動揺する青田。
震える手が封筒に近づき、封筒が燃え出す。
封筒を投げ出す青田。それを見たエリカは・・。

「けどな、うちのヤスコに手ー出すやつは許さねー!!」
ケンジのパンチに吹き飛がされる青田。
2発、3発と殴るのを、モスとアジダスが止める。
「総長!」「どっちが悪いのかわかんないっすよ!」
「うるせー!
 ヤスコ守るのが、俺の正義だ!」
そう言い又殴ろうとするケンジ。
「お兄ちゃん!!
 もう・・いいってば。」
「・・・」
振り上げた手を下ろすケンジ。
「行くぞ。」
「うぃっす。」
「ごめん。
 ・・・ごめん。
 桜庭れいかのこと・・。」とヤスコ。
「・・・帰るぞ。」

「待ちな。」エリカが引き止める。
「あ?」
「忘れ物だよ。」
エリカが原稿の入った封筒を渡す。
「中身は無事だったよ。」
「エリカさん・・その手・・。」
「・・・クソアマ。」
「なんだい。」
「相変わらずいい面構えじゃねーかよ。」
そう言い立ち去るケンジ。
その言葉にときめくエリカ。

「エリカさん!今しかないって。
 夜襲のことも、今なら全部素直に言えるって!」とヤスコ。
「・・・」
覚悟を決めてケンジに歩み寄るエリカ。
「10年前の、夜襲のこと・・覚えてるかい?
 あれは・・・あれは実は、」
「あの野郎の仕業なんだろ。」
「!!」
「それがどうした。」
「それが・・・どうした?」
エリカ、豹変!
「知ってたのかよ。
 知っててその態度かよ!!
 テメー、ケンカ売ってんのか!?」
「鼻からお前らレディースは眼中ねーんだよ。」
「にしては随分ビビってたらしいじゃねーか。」
「誰がビビってたってぇ!?」
「おめーだよ!」
「誰をおめー呼ばわりしてんだこら!」
「だからオメーだって言ってんだろうがよ!」
「だから誰をオメー呼ばわりしてるんだぁ!?」

「なんだ。知ってたんだ。
 知ってたなら知ってたで・・
 肝心なところで、よくわかんないアニキだ。」


沖家
朝食の支度をするヤスコ。
「確認だ、ヤスコ。
 お前本当に通訳になりてーのか?」
「まあ、そのうちじっくり考える。」
「え?ほぅ。じゃあ俺が教えてやんなくてもいいんだな。」
「ああ、結構です。」
「ほぅ。
 ・・・助かったぜバカヤロウ。」
「何か言った?」
「え?何でもねー。
 あ、そうだ。お前来週の日曜日空けとけ。」
「いいけど、どうして?」
「見合いだ。」
「見合い?誰の?」
「俺のだ。」
「何だアニキの見合いか。
 ・・・えぇぇぇぇ!?」

※一部公式HPあらすじを引用しました。


途中までは、ヤスコとケンジの兄弟げんかに、第2話にして
マンネリを感じてしまったりもしたのですが、
やっぱり面白いです。
なんといっても、広末さんの切り替え演技が楽しい!

さすが売れっ子漫画家の妹。
ヤスコのイラスト入り図解が可愛かったです。
そしてさすが総長の妹!
ナイフ突きつけられてもちゃんと思っていることを言っちゃう
ヤスコもツ強かった!

桜庭れいかを悪く言われて激しく怒るケンジ。
桜庭れいかというペンネームは、ヤスコとケンジ二人で決めた、
大切な思い出がありました。
漫画のお陰で、笑うことを忘れていたヤスコに笑顔を取り戻せた、
ケンジにとってヤスコの笑顔が一番大切。
だから漫画という仕事に命を懸けているんですね。

でもその漫画よりも、もっともっと大切なのは、やっぱりヤスコでした。
親が亡くなり、一生懸命育ててきた可愛い可愛い妹。
ケンジが兄バカになるのもわかるような気がします。

青田が人質を利用してエリカに迫り、エリカがそれを受け入れるとか、
ちょっと古い感じもしましたが、
暴走族といい、ちゃぶ台返しとか、ケンジのキャラといい、
昭和っぽい感じがいいのかも!

けたさんがコメントくださったように、『マイボス』『秘密の花園』
『ごくせん』をどことなく思い出す設定ですね。
妹を思う兄の大きな愛と、それを嫌う妹。
この設定だけでも面白いですが、
広末さん演じるエリカの存在がこのドラマの最大の魅力!
乙女モードと総長モード。
その切り替えが楽しいです。

『マイボス』長瀬さん演じる真喜男とケンジ、般若顔対決したら
どっちが怖いかなぁ!?

次週、ケンジ見合い!!
ヤスコ拉致、倉庫でケンカ、っていパターンはどこかで崩してくれると
嬉しいです。



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主 題 歌
「雨傘」 TOKIO



「ヤスコとケンジ」多部未華子さん着用モデル





キャスト

沖 ケンジ(松岡 昌宏)
椿 エリカ(広末 涼子)
沖 ヤスコ(多部未華子)
椿   純(大倉 忠義)(関ジャニ∞)

宮園かおり(山口紗弥加)
モ  ス(内山 信二)
アジダス(渡部 豪太)

亜  紀(東 亜優)
千  里(江頭 由衣)

真行寺ひよこ(小嶋 陽菜)
留  美(西田奈津美)
あ や め(松本 華奈)

青  田(RIKIYA)
赤  川(HIRO)(安田大サーカス)

渋谷  勝(嶋  大輔)
星川優紀子(櫻井 淳子)


スタッフ

脚  本
山浦 雅大 ほか

演  出
大谷 太郎
長沼 誠

プロデューサー
荻野 哲弘(日本テレビ)
千葉 行利(ケイ ファクトリー)
三田真奈美(PPM)

音  楽
大島ミチル

主 題 歌
「雨傘」 TOKIO
作詞/作曲 椎名林檎
(ジェイ・ストーム)

制作協力
ケイ ファクトリー

企画協力
P P M

製作著作
日本テレビ


松岡 昌宏さんの主な出演作品




広末 涼子さんの主な出演作品



多部未華子さんの主な出演作品


この記事へのコメント
ちーずさんこんばんは、思春期を迎えて妹離れできない兄を鬱陶しいと思うヤスコが純と付き合うために画策するのは可愛いですね!そして子供の頃の仲の良い兄妹のエピがヤスコ中心の想い出として出てくるのは好きです、今のやりすぎなケンジにも少し納得できます!大切な原稿よりヤスコの身を躊躇もせずに案じるのも少しジーンときます。

エリカが昔太っていてケンジに酷い言葉で振られたのを想像の中に入っていって疑問を投げかけるシーンは面白かったです!家政婦として、めがねで変装しただけのエリカに気がつかないところも遊んでいますね〜

ケンジが好きなのに啖呵をきったあとの乙女のキュン!は可愛いですね、家のスピーカーの音が割れるくらい怒鳴るケンジとけんか腰になるエリカに和解点はあるのでしょうか?ケンジの弱点は意外とオクテで女性と接する術を知らないとか?

今回はかおりの出番が少なくて残念です!青田はあの手この手と使ってケンジの弱点を突いてくる展開でしょうが助け出すパターンだけだと飽きそうですね〜それとも『ごくせん』の高視聴率にみならって同じ起承転結を守るのでしょうか?
Posted by けた at 2008年07月20日 18:55
今期いちばんストレスなく見られるドラマですね。
回想シーンでの横綱時代のエリカが、痩せれば広末になりそうな気がしないでもない役者さんでしたね!
告白しようかと電話に出たのに、「妹は預かってるよ!」と切れるところが今週最大のツボでしたw
ノリノリの出演者が気持ちいいです。多部ちゃん目当てで見始めたドラマですが、松岡君、広末、何気に山口紗弥加もグー!とくにやっぱり広末。乙女の恋心が成就することを期待します。
Posted by マンデリン at 2008年07月20日 22:46
ちーずさんレビューお疲れ様です♪

私も少しごくせんが頭をよぎりましたw
でもとにかくエリカのツンデレが可愛いです!!
表情豊かな多部ちゃんも可愛い!

出来ればワンパターンな展開はやめてほしいですね
Posted by 麻由 at 2008年07月21日 00:16
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