2008年09月14日

ヤスコとケンジ 第9話

『悲しい結末・・・・妹の初恋を救え!!』

「元暴走族の総長っていう過去がバレてしまい、
 漫画を描けなくなったうちの兄貴。
 でもみんなの協力と励ましで、もう一度ペンを握ることに!
 あいつとエリカさんの雰囲気も微妙に良くなってきたと
 思ったのに。
 なにやら嵐の予感が!」


エリカ(広末涼子)と純(大倉忠義)の父親・享(夏八木勲)が現れた。

椿フラワーショップ
「会社の社長!?」驚くヤスコ(多部未華子)。
「うちの父親、実は椿物産っていう会社を経営しているの。」とエリカ。
「社員1万人の大会社っすよ。」とかおり。
「1万人!?
 じゃあ、エリカさんと椿君は、社長令嬢と御曹司ってこと!?」
「そんなかっこいいもんじゃないよ。
 ただ、姉さんは縁談を進められていて、
 お父さんはその相手を自分の後継者にしようとしているんだ。」と純。
「私、レディースやってる頃、父には散々迷惑かけたから。
 まあ、それでもいいかなって思ってた頃もあったの。
 でもやっぱり、ケンジさんへの気持ち、あきらめきれなくて。
 だから、父が海外出張に行っている間だけ、
 待ってもらうことにしているの。」
「エリカさん!こうなったら、もう1回ちゃんと告白して、
 一発逆転を狙いましょう!」
「漫画のペン、プレゼントしたときだって、
 テレまくってたじゃないっすか!ね!」とかおり。
「そうかな・・」
「エリカさん!自信を持ってください!」「ちょっと待って!
 もしよ。
 もし、私と椿君が結ばれて、椿君が会社を継いだら・・
 私もいずれ、社長夫人!?」


『山田太郎物語』の「玉の輿!」発言が出るかと
思っちゃいました!


「エリカさん!
 椿物産は、私に任せて!!
 あいつにドーンとぶつかってください!」

「エリカが、誰に、ぶつかるって?」
振り向くと、享が立っていた!
「お父さん!」
「あの雑誌の男なのか。お前が忘れられずにいる男っていうのは。
 記事を読む限りでは、ロクな男とは思えんが。」
「そんなことない!
 ケンジさんは、優しくて、誰からも慕われてて、妹思いで。」
「俺も男として、尊敬しているよ。」と純。
「純・・」
「漫画の仕事だって、もうすぐ再開するんっすよ。」とかおり。
「兄は、何よりエリカさんのことを大切に思っています!」
「そうか・・そこまで言うのなら・・
 私がこの目で、確かめてみよう。」
「・・・」

沖家
漫画を描くケンジ(松岡昌宏)を見つめるヤスコ。

「こうなったら、あいつのいいところを上手く引き出して、
 アピールするしかないわ!」


ヤスコはモスとアジダスにこっそり願い事をする。
「二人を、男と見込んで、頼みたいことがあるの。」

屋台の準備をする4人。
「ヤスコ!手伝いはいいから家帰って勉強しろ。」
「仕込みだけ。
 これ終わったらすぐ帰るから。」
ヤスコはケンジにそう返事をすると、
「予定通り、頼むわよ。」とアジ&モスに頼む。

そこへ、エリカ、純と父親がやってきた。
「お前たちはここで待ってろ。」
亨が一人で屋台に座る。
「ラーメン、もらうかな。」
「はい。
 ラーメン一丁!」
「うっす。」モスとアジダスが返事をする。

「ラーメンお待ちどう。」
ケンジがラーメンを亨に出す。

「よし!まずは、やさしさをアピールよ!」

ヤスコの合図でモスが咳き込む。
「モス!大丈夫?」
「なんか、寒気が・・」
「お兄ちゃん!すごい熱!!」
「モス、風邪引いたのか?」

「そうそう。ここは、やさしい思いやりで・・」

「どんぶりを拭きながら咳をするんじゃねー!!
 焼き豚にされてーのか、このヤロウ!」
モスにケリを入れるケンジ・・。
「熱があるんだよ!帰って休ませたほうが。」
「デブはもともと体温が高いんだ。」
「やだなー。いつもはもっと優しいのに。」
「はぁ!?」
「総長!俺らももう慣れてきたんで、
 あとはモスさんと二人でやっておきますから、
 総長は先に帰って、新作の準備始めめてください。」
「アジダス!」
「はい。」
「ナルトもろくに切れねー男が誰に口利いてんだ!
 なめてんじゃねーぞ! 
 ダシも取れねー鶏ガラ野郎が!!」

「痛い!指、切っちゃった。」ヤスコは次の作戦に。
「大丈夫か!ヤスコ!」

「よし!成功!」

ところがヤスコの指の血はすぐにケチャップだとバレてしまう。
「ふざけたマネしてんじゃねーぞ!
 何でラーメン屋にケチャップがあるんだ!?」
「ケチャップラーメン、新作にどうかなって。」
「誰が食うかそんなもの!
 いいからお前早く帰って弁居うしてろ!」

「こんにちは!」純が見かねて屋台に駆け込む。
「お兄さん、チャーシューメン下さい。」
「椿君!」
「小僧。最近俺が甘い顔してるからって調子に乗るな。
 馴れ馴れしくヤスコに近づくんじゃねー!
 テメーなんかケチャップラーメンで十分だ!」

「あら!?ケンジさん、今日はずいぶんご機嫌斜めみたいね。」とエリカ。
「うるせー!何しに来た!」
「・・ラーメン、ご馳走になろうかな、と思って。」
「テメーは毎日食いすぎだ!
 またブタに戻りてーか!」
「・・・」

「堪えて!エリカさん!」

「クソアマが!」
「・・・」

「堪えてー!!」

エリカ、変身!
「人のこと心配してる暇があったら、テメーのこと心配しな!
 このシスコン野郎が!」
にらみ合う二人。

「エリカ。お前の言っていることがよーくわかったよ。」
「父さん・・」
「二人とも、帰るぞ。
 ご馳走さん。
 俄仕込みにしては、なかなかの味だったよ。」
亨が帰っていく。

「バカ!」とヤスコ。
「はぁ!?」

沖家
「テメーラ!
 揃いも揃って何をたくらんでいやがる!」
「いい?お兄ちゃん。
 よーく聞いて!」
「は?」
「エリカさんね、無理やり、縁談を進められているの。」
「ふんっ。」
「エリカさん、結婚させられちゃうかもしれないんだよ! 
 それでもいいの?」
「・・・それがどうした。
 あのクソアマが誰とくっつこうが、俺の知ったことか!」
「なーんかムキになってる。」
「ムキになってねーよ。」
「なってる!」
「なってねーって言ってんだろうが!」

そこへ、星川優紀子(櫻井 淳子)がやってきた。
「こんばんは。
 ・・あら、またケンカ?」
「・・・」

椿家
「話にならんな。
 あんな先の見えない危険な男との交際など、
 到底認めるわけにはいかん。」
「お父さん、誤解よ。
 ケンジさんはそんな人じゃ。」
「そうだよ!確かに不器用で乱暴なところあるけど、
 ちゃんとここ(心)に血の通った、
 誇らしい人だよ!」
「私には、あの男がお前を好きだとはどうしても思えんのだ。」
「・・・」
「お前が一方的に思っているだけなら、追いかけても無駄だろう。
 純、お前にも、話しておきたことがある。
 月末に、私と一緒にアメリカに渡り、
 向こうの学校で、MBAの資格を取りなさい。」
ハーバード大学のパンフレットを渡す亨。
「え・・ちょっと急に、何言い出すの?」
「語学力を生かした仕事をしたいって言っていたのは
 お前じゃないか。」
「・・・それはそうだけど。
 少し考えさせてほしい。」
「何を、考えることがあるんだ?」
「・・・」
「まさかお前、あの、娘さんのことを。
 二人とも、よく聞きなさい。
 一時の感情に流されて、一生を棒に振るのか!?」
「・・・一時、じゃない。10年よ。
 10年間、ずっと思って、」とエリカ。
「いい加減目を覚ましなさい!
 ・・・」
「父さん!?」
「お父さん!?大丈夫!?」
胸を押さえて苦しむ亨・・・。

椿家
「なんとか、出版社の立ち上げまでは漕ぎ着けたけど、
 この不況でしょ。
 月刊誌のスポンサーがなかなか見つからなくて。」
「いえ、こうやって動いてもらっているだけでも、感謝しています。
 新作のラフ描いてみたんですけど、見てもらえますか?」
「もちろん!」

病院
眠っている亨を心配そうに見つめるエリカ。
「失礼します!」
「島田さん・・」
「エリカさん!
 ・・・ご無沙汰しています。」と嶋田(長野博)。
「その節は・・失礼なことを。」
「いいんです。いきなり、私なんかと結婚しろと言われても・・
 困りますよね。」
「・・・」
「で・・社長の容態は?」
「高血圧と狭心症を併発しているって。
 あ、大事には至らないみたいなんですけど。」
「・・・アメリカ企業の買収で、ここのところ、
 休む間がなかったですからね。」
「父は、どうして急にそんなことを。」
「・・・」
「純の、ためだ。」と亨。
「お父さん・・」
「海外進出に踏み切ったのは、あいつが将来、私の跡を継いで
 くれた時、活躍できる場所を、用意してあげたいと思ったからだ。
 エリカ、嶋田は、優秀な男だ。」
「・・・」
「純が、一人前になるまでは、会社を支え、将来とも、
 純を支えてくれると信じている。
 お前と、嶋田には、一緒になってほしいんだ。」
「・・・」
「私の、体だって、いつどうなるかわからん。
 そろそろ、安心させてくれないか。」
「・・・」
その話を廊下で聞いていた純は・・。

沖家
「お父様が倒れた!?」
「昨日、話している途中、急に。」
かおりが朝ごはんを一緒に食べながら報告する。
「じゃあ、エリカさんと椿君は・・」
「しょっぱい!
 ・・病室に、昨日から泊り込んでますよ。」
「さっきから気になってんだが・・
 なんでテメーがうちで飯を食ってるんだ?」
「昨日の事後報告で。」とアジダス。
突き飛ばされたアジダスをかばうかおり。
「食欲なくなるわ・・」そう言いご飯を頬張るモス。
「あ!それよりヤスコさん!
 あのお父さん、純さんを一緒にアメリカに連れていくつもりですよ!」
「え!?」

学校帰り、フラワーショップに立ち寄るヤスコ。
「エリカさん!」
「あ・・ヤスコちゃん。
 昨日はいろいろ、ごめんね。」
「いえ・・あの、お父様の具合は・・」
「え?」
「あ、すみません。あっしが今朝、全部喋っちまって。」
「そう。
 とりあえず、大丈夫。」
「良かった。
 あの・・椿君は?」
「ああ、純さんならなんか、一人になりたいって出ていきましたよl」
「かおりちゃん!」
「もしかして・・海外留学のことで悩んでいるとか・・」
「うん。
 海外留学は、純の夢だったから。
 純・・自分の居場所、決めかねているんだと思う。」
「自分の居場所・・」
「こっち来てから純、よく笑うようになったの。
 本当に毎日楽しそうだし。
 ヤスコちゃんのおかげだと思う。」
「・・・」

その頃、純は沖家の玄関を見つめながら考え込んでいた。

「こんにちは。」純が3人に挨拶する。
「おう。親父さんの具合どうだ?」とモス。
「大丈夫です。一晩で退院できたんで。」
「良かったな。」
「はい。
 ・・お茶でも入れます。」

「そういえばお前、アメリカに留学するんだってな。」とモス。
「え・・」
「アメリカかー。ハンバーガー食い放題だな!」
「モスさん、パツキンだって沢山いますよー!」とアジダス。
「・・海外の留学は・・俺の夢でした。
 でも今は正直・・自分が何をやりたいのかわからなくて・・。」
「・・・」
「お兄さん。
 俺どうしたらいいんでしょう。」
「俺にそれを聞くのか?」
「・・・」
「だったら行っちまえ!
 ヤスコの手の届かないところに行っちまえ!」
「・・・」

ヤスコが帰宅すると、ちょうど純が帰ろうとしていた。
「椿君・・
 聞いたよ、留学のこと。
 行くの?」
「もう少し・・ゆっくり考えようと思ってる。」
純はそういい帰っていく。

「椿君、きっと、いつかは留学しちゃうんだよね・・。
 よーし!私も決めた!!」


「海外留学だぁ!?」
「止めても無駄だからね!
 高校卒業したら、アメリカでアルバイトしながら
 語学スクール通うんだから!」
「あの小僧がアメリカに行くからか!
 わかりやすいんだ、テメーは!
 英語もロクに喋れねーテメーが、
 どうやって向こうで生活するんだ!」
「・・気合と、根性で何とかしてみせます!」
「お前が勉強で今まで、気合と根性見せたことがあんのか!?」
「今度はちゃんとやってみせます!」
「俺は許さねーぞ!
 お前が一人前になるまでは、俺のそばから離さねー!」
「私の人生は私のものよ!
 あんたのものじゃない!」
「ヤスコー!」
ケンジの動きにご飯を守るモスとアジダス。

ケンジ、今回はちゃぶ台返しを堪えました!


その日から、ヤスコは英会話の猛勉強。

英会話の本を読みながら歩くヤスコ、
ここで転んでくれました。


ヤスコの目の前にリムジンカーが止まる。
降りてきたのは、亨と嶋田。
「こんにちは。」
「・・・」

椿物産
「おっきいビル!!」
亨に会社に連れてこられたヤスコは、会社の大きさ、雰囲気に
圧倒される。
「大きな、会社ですね。」ヤスコが嶋田に聞く。
「それだけ、上に立つものは、大変ですけどね。」
ヤスコは亨の背中を見つめ・・。

社長室
「今日、来てもらったのはね、他でもない、純のことなんだ。」
「椿君の・・」
「父親の私が言うのも何なんだが、
 あいつはなかなか優秀でね。
 だからこそ、若いうちにもっと広い世界を見せて、
 いろんなことを吸収してもらいたいと思ってる。」
「はあ・・」
「単刀直入に、言いましょう。
 純の背中を、押してやってもらえませんか?
 それが出来るのは、今のところあなたしかいないようだ。」
「え・・」
「それとも、あなたには将来純を支える、自信がありますか?」
「それは・・」
「はっきり言って、純とあなたでは、住む世界が違う。」
「・・・」
「今ならまだ、傷は浅くて済む。
 もし、承諾してもらえるようなら、あなたのお兄さんの力になっても
 構いませんよ。」
「・・・」

ヤスコが家に帰ると、ケンジはアジダスとモスにポーズを取らせ
漫画を描いていた。
モスとアジダスはチアリーダーの格好。
「テメーら桜庭れいかを超えた漫画が描きたいんだろうが!
 とっととやれ!
 気合だこのヤロウ!」
兄たちの姿を見つめながら、ヤスコは亨に言われたことを考え・・。

椿家
「純、本当に変わったわね。
 3ヶ月前だったら、何も悩むことなんてなかっただろうに。」
「・・・」
「ほら、お父さんって昔っからあんなじゃない。
 自分の考えはすべて正しい。
 自分の言うことを聞いていれば、お前ら幸せになれるんだって。
 ・・でも、そういう風に、自分の考えを押し付けてくる、
 お父さんのこと、私は、好きになれなかった。
 世の中には、お父さんが理解できないことや、
 解決できないことだってあるんだって。
 私がレディースやってたのも、
 今思えば、そういうこと、お父さんに突きつけたかったんだと思う。」
「・・・姉さんの方はどうなの?」
「うん?」
「沖さんのお兄さんとのこと。」
「ちゃんと、けじめつけようと思ってる。」
「・・けじめか。」
「お互い、後悔だけはしないようにしようね。」
「うん。」

ヤスコの部屋
ヤスコは純からプレゼントされた辞書を見つめて考え込む

純の部屋
そして純も、ヤスコからプレゼントされた画集を見ながら
考えていた。

星川がやってきた。
「みんな喜んで!スポンサーが見つかったわ!」
「え!?マジっすか!?」
「これで、月刊誌が発売できるわ!」
「総長、やりましたね!」
「おぉ!」
「これで、桜庭れいか。も、いよいよデビューね!
 はい!これプレゼント!」
絵の道具をプレゼントする星川。
「・・ありがとうございます!」
「ありがとうございます!!」

ヤスコがその様子をぼーっと見ていた。
「ヤスコ!漫画の連載決まったぞ!」
「・・・おめでとう!じゃあ、行ってきます。」
ヤスコは笑顔を作ってそう言うと、学校に向かう。

公園で純を見つけて駆け寄るヤスコ。
「椿君!おはよう!」
「おはよう。」
「気持ち・・決まった?」
「まだ迷ってる。」
「何言ってるの、椿君!
 そんなの、アメリカに行ったほうがいいに決まってるじゃない!」
「え・・」
「ていうか・・行くべきだと思う。
 椿君、将来は英語を生かした仕事がしたいって言ってたし。
 これで一歩、夢に近づけるじゃない?」
「沖さん・・」
「私ね、本当言うと、ずっと、無理してたの。
 椿君、私なんかと違って頭いいし、
 一緒にいると、椿君に合わせよう合わせようとしてばっかで、
 なんか疲れちゃって。」
「・・・」
「椿君の居場所は、ここじゃないのよ。」
ヤスコはそう言いその場を去る。

フラワーショップ
「あー、やっぱり緊張する!」
「エリカさん!
 10年分の思い、ケンジさんにビシっと伝えてきてください!」とかおり。
「ありがとう、かおりちゃん!」
「頑張ってください!」
「行って来るわ!」

そこへ、ケンジがやってきた。
「沖ケンジ!!」
「漫画の連載が決まった。」
「え・・」
「テメーには色々世話になったからな。
 一番最初に知らせてやろうと思ってよ。」
「・・・」
ケンジが帰ろうとする。
「ちょっと待ちな。
 ・・・私が・・どうして10年ぶりに、この町に戻ってきたか・・
 わかるかい?」
「知るかそんなもの。」
「・・・それは・・・」

そこへ、純が戻ってきた。
「姉さん・・俺、アメリカに行くことにした。」
「え・・そのことヤスコちゃん・・」
「沖さんも留学した方がいいって。
 ここは俺の居場所じゃないって。」

その言葉にケンジは何かを思い・・。

ヤスコの部屋
純の携帯のアドレスを削除するヤスコ。
そこへ、ケンジがやってきた。
「ヤスコ、入るぞ。
 小僧にアメリカに行けって言ったそうだな。」
「だったら?」
「・・・」
ゴミ箱に英会話の本が捨ててある。
「お前、一緒に留学するってあれだけはしゃいでたのに、
 どうなってんだ?」
「・・・やっぱり私には、留学なんて無理だよ。
 私と椿君じゃ、住む世界が違うし、
 いくら頑張ったってつりあい取れないもの。
 将来、つらい思いするくらいなら、
 今のうちにあきらめておいた方が、
 自分のためでしょう?」
「・・・」
「椿君のためにも・・・その方がいいのよ。」
「何がいいだ?」
「・・・これでお兄ちゃんも、よけいな心配せず、
 漫画の連載に集中できるね!」
「・・・」

作業場
「ヤスコのやつ何考えてんだ・・」
「総長、何苛ついているんですか!?」とモス。
「ヤスコちゃんが小僧の事あきらめてよかったじゃないですか。」とアジダス。
「うるせーこのヤロウ!」

そこへ、エリカがやってきた。
「なんだクソアマ!」
「新しい雑誌のスポンサー、決まったって言ってたわよね。」
「おぉ。」
「それ・・父の会社だった。」
「・・・」
「うちの父とヤスコちゃん、二人で会ってたの。」
「・・・」

沖物産
「沖ヤスコの兄です。
 椿社長に会わせてくれ。」
「困ります。アポもなしにいきなり!」と嶋田。
「5分で結構です。」
「社長は今忙しいんです。そんな時間はありません。」

そこへ亨がやってきた。
「嶋田君、構わん。通したまえ。」
「はい。」

「妹に何言ったんですか!?
 答えてください!
 あいつに何言ったんですか?」
「純のことを思うんなら、背中を押してやってほしいと。
 その代わり、お兄さんのことも、力になろうって。」
「・・ずいぶん卑怯なマネするんっすね。」
「子供のことを思って動くという意味では、
 君がやっていることも、同じじゃないのか?」
「・・・」
「私も若い頃妻を亡くし、男手ひとつで、子供たちを育ててきた。
 片親という、負い目のせいかな。
 不必要に子供たちに干渉してきた。
 私が、子供たちの幸せを願ってレールを敷いてきたように、
 君もまた、妹さんの幸せを願ってレールを敷こうとしている。
 君に、私を批判する資格はない。」
「・・・スポンサーの件は、こちらから辞退させてもらいます。」
「妹さんの決意を無にするつもりかね?」
「妹の気持ちを犠牲にしてまで、
 漫画を世に出そうとは思いません。」
「・・・」
ケンジはそう言い社長室を出る。
そこに、純とエリカが立っていた。
「ごめんなさい。」とエリカ。
「お前が謝る筋合いじゃねー。」
ケンジはそう言い立ち去る。

社長室
「お父さん!どうしてあんな、」
「純のためだ!
 お前たちが幸せになれるなら・・
 私は何だってする。」
「・・・」

カレーショップ
「子供のためなら手段は選ばない、か・・。
 誰かさんにそっくりじゃねーか。」と渋谷。
「・・・俺間違ってたんすかね。
 俺がヤスコにしてきたことは、自分の気持ちを、
 押し付けてきただけなんすかね。」
「お前、ヤスコちゃんとぶつかる度に、
 いろんなこと学んできたろ?
 ぐっと堪えて、ヤスコちゃんの気持ち、大事にしてきたろ?
 間違っちゃいねー。
 俺はそう思うけどな。」
「・・・」

ケンジが家に戻ると、ヤスコが原稿を読んでいた。
「なに勝手に読んでるんだ?」
「あ!ごめん。
 でも、面白くなりそう!この新作!
 さすが桜庭れいかって感じ!」
「桜庭れいか。だ!」
「はいはい。
 おやすみ。」
「ヤスコ!
 ・・・スポンサーの件な、断ってきた。」
「え・・」
「お前に心配されるようじゃおしまいだ。」
「別に・・それだけの理由じゃないから。
 椿君の幸せのために、何が出来るか・・
 私なりに考えて答えだしたの。」
「・・・なあヤスコ。
 お前それで本当にいいのか?」
「・・・いいに決まってるじゃん!」
悲しそうな顔でそう言うヤスコ。
「一緒に並んで歩いたり、
 ・・・おしゃべりしたり・・笑ったり・・
 椿君といると、そんな小さなことが、
 すごく幸せに思えたの。
 そんな風に感じることが・・
 人を好きになることなんだって、
 椿君が教えてくれたの。」
涙をこぼしながらヤスコが言う。
「私、椿君と出会えただけでうれしかった!
 この3ヶ月間・・夢のようだった!」
「・・・」

ケンジは仏壇の前に座り考え込み・・。

ホテルで純の送別会が開かれる。
クラスメートが大勢駆けつけたが、ヤスコの姿はなかった。
亨が外国人に純を紹介して周る。

ヤスコは自分の部屋にいた。
「ヤスコさん!もう、会えなくなるんっすよ!」
「さよならぐらい言いにいった方が・・」
「ヤスコさん!後悔した後じゃ、遅いんすよ!」
モス、アジダス、かおりが必死に説得しようとする。
ヤスコが部屋から出てきた。
「やっと、行く気になったんすか!?」
「ううん。」
「どうして・・」
「女のけじめ?・・なんちゃって。」
「・・もう!こんな肝心な時にケンジさんどこ行ったんだよ!」
「さっきから姿見えないんだよ・・」

パーティー会場
「それではここで、皆さんへの感謝を込めて、
 純が、一言申し上げます。」
会場を見渡す純。
マイクに向かって話そうとしたとき、ケンジがドアを開ける。

「何の用だね。」
「お願いがあります。これが最後です。
 妹の、ヤスコの気持ちを息子さんに、
 伝えさせてもらえませんか?」
「・・・いいだろう。」

「小僧。
 ヤスコは確かに、頭は悪いし、器量はいまいち、
 玉子焼きはしょっぱいし、
 呑気でトロくて強情張りで・・
 どうしようもねーヤツだ。
 でもな・・
 あいつはいい女だ。
 世界一いい女だ!
 惚れた男のためだったら、どんなにつらい思いをしても構わねーって。
 出会えただけで・・嬉しかったんだって。
 涙堪えながら・・そうやって言える最高の女だ!」
「・・・」
「あいつはな、ヤスコは半端なくお前に惚れてた!
 ヤスコに、そこまで惚れられたお前は、本当に幸せもんだ。
 悔しいけどよ・・。世界一幸せもんだ!」
「・・・」
「お前が出した答えだ。
 お前が幸せになんなかったら・・
 俺が許さねーぞ!」
「・・・」
「わがまま、聞いてもらって、ありがとうございました。」
ケンジが帰っていく。

「父さん・・やっぱり俺・・
 アメリカへは行けない。
 ここに残る。
 自分の幸せを、自分で考える。」
純はそう言い会場を飛び出していく。

「お父さん・・ごめんなさい。
 やっぱり私も・・自分の気持ちに、正直になりたい。」
エリカは父親に頭を下げ、そして走り去る。

「エリカさん!」嶋田が追おうとする。
「行かせてやれ!」
「・・・」
「二人とも、俺の、子だ。」

公園のベンチで空を飛ぶ飛行機を見つめるヤスコ。
「椿君・・ありがとう・・」

「沖さん・・」
「椿君!何でここに!?」
「やっと・・自分の居場所がわかった。」
「え・・」
「俺・・沖さんのことが好きだ。」
「・・ちょ、ちょっと待って、椿君!
 早まっちゃダメ!
 椿君はこれから先、すっごい素敵な女性と沢山出会うんだから!
 私みたいな、」
純がヤスコを抱きしめる。
「俺・・今はお兄さんのように、守ることは出来ないかもしれない。
 でもいつか絶対に・・お兄さんみたいな大きな男になって、
 君を守る。
 だから・・ずっと俺のそばにいてほしい。」
「椿君・・」
ヤスコも純のことを抱きしめ・・。

ケンジを追いかけるエリカ。
「沖ケンジ!」
「・・・なんだ。」
「あんたに、話がある。」
「あ?」
「・・・」
「何だ話って。」
「沖ケンジ。
 私は・・あんたが好きだ!」
「・・・」
「ずっと・・あんたが好きだった。」
「・・・」


自分の居場所を見つけた純。
夢を選ぶか、安らげる場所を選ぶか。

親の立場で見れば、夢を選んでほしいかなー。
恋人と別れさせようとは思わないけれど。

それにしてもヤスコの恋のパワーがすごい!
アルバイトしながら語学留学しようと考えちゃうし、
大嫌いなお勉強も純のためなら頑張っちゃいます。
健気で可愛い。

それでも、亨に説き伏せられ、純のためにと背中を押すヤスコ。

「妹の気持ちを犠牲にしてまで、
 漫画を世に出そうとは思いません。」

スポンサーを辞退するケンジがカッコ良かった。

「・・・俺間違ってたんすかね。
 俺がヤスコにしてきたことは、自分の気持ちを、
 押し付けてきただけなんすかね。」

親代わりのケンジ、珍しく反省モード。
ケンジも亨も、妹が、子供たちが可愛いからこそ
いろいろと口出ししてしまう。
言われるほうは、鬱陶しく思ったりしますが、
言っている方は、愛情があるからこそ。
でも、子供はこうやって巣立っていくんですね。
親とは寂しいものです。

最後に亨も二人を巣立たせてくれたのが良かった。

その後、純はヤスコに告白!
初々しい二人が本当に可愛い!
ヤスコってば自分で「早まっちゃダメ!」って。(笑)
抱きしめあう二人もぎこちなさが微笑ましかったです。

そして、エリカもやっとケンジに告白。
ケンジの答えは!?
嶋田さんはまだエリカを諦めていないようですが・・。



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主 題 歌
「雨傘」 TOKIO

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「ヤスコとケンジ」多部未華子さん着用モデル





キャスト

沖 ケンジ(松岡 昌宏)
椿 エリカ(広末 涼子)
沖 ヤスコ(多部未華子)
椿   純(大倉 忠義)(関ジャニ∞)

宮園かおり(山口紗弥加)
モ  ス(内山 信二)
アジダス(渡部 豪太)

亜  紀(東 亜優)
千  里(江頭 由衣)

真行寺ひよこ(小嶋 陽菜)
留  美(西田奈津美)
あ や め(松本 華奈)

青  田(RIKIYA)
赤  川(HIRO)(安田大サーカス)

渋谷  勝(嶋  大輔)
星川優紀子(櫻井 淳子)
森口文江(高橋惠子)

スタッフ

脚  本
山浦 雅大 ほか

演  出
大谷 太郎
長沼 誠

プロデューサー
荻野 哲弘(日本テレビ)
千葉 行利(ケイ ファクトリー)
三田真奈美(PPM)

音  楽
大島ミチル

主 題 歌
「雨傘」 TOKIO
作詞/作曲 椎名林檎
(ジェイ・ストーム)

制作協力
ケイ ファクトリー

企画協力
P P M

製作著作
日本テレビ


松岡 昌宏さんの主な出演作品




広末 涼子さんの主な出演作品



多部未華子さんの主な出演作品


この記事へのコメント
ちーずさんレビューお疲れ様です♪

多部ちゃんがやる役って玉の輿妄想が多い気がw

結局4人曖昧なまま終わるのかなぁと思ってたので告白が意外でした
両想いになった二人のラブラブっぷりが楽しみです
ケンジがいるのでそう簡単にはいかないかもですがw
Posted by 麻由 at 2008年09月15日 00:10
ちーずさんこんばんは、お父さんが意外と物分りの良い人でしたね、スポンサーになるとヤスコに交換条件をだしたので、もう少し揉めると思っていました子供たちに押し付ける態度をしたのは愛情からででしたね!

純との交際は嫌だけどヤスコの涙はもっと辛いのでしょうね、送別会で堂々と妹をほめるケンジがカッコよかったです!

告白したエリカに戸惑うケンジ、どんな答えが返ってくるのか楽しみです!
Posted by けた at 2008年09月15日 18:39
いつも楽しく読ませて頂いてます!
ヤスコかわいそう。。。

http://qtown.jp/DispQuestionDetail.aspx?qid=24731
Posted by お散歩犬 at 2008年09月16日 16:10
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