2008年11月03日

ジャッジII 第2話

『共犯』

若い女性の殺人事件が起こる。

調書によれば、稲村(柄本佑)が被害者・沙耶(柳沢なな)に
交際を迫って拒絶され、
そのいざこざの中で沙耶を負傷させてしまう。

沙耶は告訴しない見返りに金銭を要求、
稲村はそれを支払ったにも関らず、沙耶が更に上乗せを要求したため、
衝動的に殺害した、というものだった。

ところが稲村の態度に疑問を持った夏海が新たに引き出した
供述から、友人・森(中村倫也)との共同正犯の疑いが持ちあがる。

公式HPより裁判の席で、自分が被害者を刺した事は認めたものの、
交際を申し込んだのは自分ではなく友人・森だと、
消え入るような声で告白する稲村。
そして稲村の弁護人・夏海は、稲村は森に唆され、言いなりになった
結果、殺意を抱くことになり、森との共同正犯であると主張。

検察官の冒頭陳述によると、稲村は森と一緒に沙耶の家の近くの
公園で待ち伏せし、交際を迫ったが、
被害者から拒まれ、逃げようとする被害者の腕を掴み、
上着を破ってしまった。
その後被害者は、稲村の代わりに謝罪に赴いた森に対し、
賠償金30万円を要求。
森は金を払わなければ稲村が告訴されてしまうので、
自分が10万出すと言い、20万何とかするよう稲村に言う。
そして森を介して30万払ったものの、被害者に20万増額された
ことで、被害者を刺して殺してしまった。

夏海は、沙耶にしつこく交際を迫っていたのは稲村ではなく森と主張。
森は沙耶に会いにいった稲村に電話をし、
稲村のアパートの周りに警察がたくさん来ている、と嘘をつき、
沙耶をやるしかないと誘導。
パニックに陥った稲村は森に渡されたナイフで、彼女を刺してしまった。

そんな中、里美の娘・結が鹿児島の高校から帰ってきてしまいました。
このまま引きこもりになってしまったら・・と心配する里美。

第二回公判期日
森は、証人尋問の席で、沙耶に思いを寄せていたのは稲村だと主張。
質問にハキハキと答える森。
森の証言を震えながら聞いていた稲村は、突然パニックを起こし
叫びだします。

「自分の嘘がバレるのが怖くてあんな真似をしたのでは。」
「どちらのストーリーもあり得るといえばあり得る。」
「どちらかが確実に嘘をついている。」
鹿児島から来た二人の裁判官たちの言葉に恭介は、
「どちらかが真実を語っている、そう考えましょう。
 そして、その声を聞き漏らさないように、
 じっくりいきましょう。」と答えます。

日曜日、子供達を博物館に連れていった恭介は、
そこで島の自然観察指導員・麓と会います。
沢山の教え子たちを見てきた麓、
「内地で成功して戻ってこない者、
 この島を一度も出ることなくずっと島で頑張ってる者、
 一旦は出たけど、疲れ果てて何かを失って舞い戻ってくる者、
 何かを取り戻しに来てるのかもしれない。
 私はみんな、一人一人、誰もがいとおしい。
 同じ、島人ですからな。」
その言葉を真剣に考える恭介。

大美島拘置支所
面会に来た夏海に、稲村は島の言葉で話します。
夏海にはそれが何と言っているのかわからず・・。

結が里美に学校でのことを話し始めます。
方言をからかわれてしまったんですね。
里美は結に
「結はさ、この国で生まれて、この島で育ったんだよ。
 島言葉を使うのは、当たり前のことでしょう?
 それを笑う方も間違ってるし、
 それでめげる結も、間違ってる。」と話します。
「そんなこと言ったって、笑われたら恥ずかしいっち、
 また笑われるんじゃないかって・・
 だんだん話しかけるのが怖くなって・・
 母さんは島を出たことがないからわからないっちば!!」
そう言いまた部屋に篭ってしまいました。

夏海は平先生に、稲村が言っていた島言葉を言ってみます。
「都会の人にはわからない」
稲村が夏海に言ったのは、そういうことでした。

第3回公判期日
沙耶は本当に賠償金を請求したのか。
夏海が森を問いただします。
「要求された」と言い張る森に、
「でもそれはあなたと岩井沙耶しか知らない。
 岩井沙耶は既に亡くなっている。
 賠償金のことは作り話だったんじゃないんですか?」
「何でワンがそんな作り話を。」
「被告人に、岩井沙耶を殺させるためです!
 あなたは岩井沙耶に交際を断られ、プライドを傷つけられ、
 殺意を抱いた。
 そして子供の頃からずっと自分の言いなりになっている被告人に、
 賠償金を請求されていると作り話をし、
 さらに岩井沙耶は既に警察に通報してる、やるしかないと
 被告人に電話をした!」
「そっちこそ作り話だ!」
「最後に一つだけ。
 飛ばし携帯という、違法な携帯電話があります。
 偽造の身分証などを使って店から騙し取り、
 転売された携帯電話です。
 いわゆる、オレオレ詐欺などに使われるものですが、
 それを証人が被告人に渡し、
 証人もその違法な電話で連絡したとしたら、
 何の痕跡も残りません。
 そのようなことをしたのではありませんか?」
「そんなことはしていません。」
「・・質問は以上です。」

恭介の補充質問
「証人に伺いますが、本件犯行時、被告人と携帯電話で
 連絡を取り合ったという事実はないのですね?」
「全くのデタラメです!
 小さい頃から面倒見てきたのに。
 いじめられっ子だった昇をずっと可愛がってきたわんに、
 責任を擦り付けるなんて!」
「あなたから、被害者が、賠償金の増額をしているという話を聞いて、
 被告人は、相当腹を立てたんでしょうか。」
「・・そうですね。酷く、腹を立ててました。」
「腹を立てている被告人に対して、あなたは何と言ったんですか?」
「・・・少し落ち着けと言って、気を静めさせました。」
「それで?」
「少し落ち着きを取り戻したようだったので、
 わんが説得してやるから、沙耶さんをわんの前に連れてこいと
 言いました。」
「では、その時の被告人は、被害者に危害を加えそうな様子は、
 なかったんですね?」
「はい。落ち着いていました。」
「だったらどうして、被告人は被害者を殺すことになったんでしょうか。」
「・・・」
「被告人が落ち着いていたというのなら、
 その翌日に、被害者に、殺意を抱くに至った説明が
 付かないように思いますが。」
「・・・沙耶さんと口論にでもなってそれで、カっとなったんじゃ
 ないんですか?」
「口論になって、カっとなったとは?」
「よくわからんけど・・賠償金のことなんか知らないと言われて。」
「・・・賠償金のことなんか知らない?」
「!!」
「どうしてそう思うんですか?」
「・・・聞いたんです、昇に。
 昇がそう言う、言うてました。」
「犯行の跡被告人がそう言ったってことですか?」
「そうです!思い出しました!
 昇が言いました!
 賠償金のことしらばっくれやがってと!」
「・・・あなたの証言によると、被害者は被告人に、
 賠償金の増額まで要求していたんですよね。」
「・・ええ。」
「その被害者がなぜ、賠償金のことなんか知らないと、
 しらばっくれる必要があるんですか?」
「・・・とにかく、昇がそう言うたちば!!」

被告人証言で、夏海は稲村に、小学校の頃、隣村の学校と統廃合に
なった時のことを質問します。
「隣村の学校にはすぐになじめましたか?」
「・・・」
「都会の人間にはわからない、悩みや苦しみはありませんでしたか?」
「・・・」
「どうですか?」
「丑之島の島言葉は、隣村とは全然違って、
 わんが喋っても伝わらないことがあって、
 それ以来バカにされて・・
 いつも一人ぼっちでした。
 そしたら・・・」
「そしたら?」
「たっちゃんが、一緒に遊ぼうって言ってくれて。」
「あなたは、毎日のように、森辰夫のあとにくっついて
 一緒に遊ぶようになった。」
「はい・・」
「楽しかった?」
「こんな僕と遊んでくれる・・たっちゃんが・・大好きで・・
 感謝してました。
 たっちゃんの為に何かしてあげたくて・・」
「それで、中学生の頃、いたずらや、万引きまで手伝うように
 なったんですね」
「・・・はい。」
「森は就職する為に島を出て、あなたは高校に入って。
 離れ離れになりましたね。
 高校生活はどんなでしたか?」
「・・・また、みんなに、バカにされて・・
 高校は・・あまり行きませんでした。」
「高校中退して、大阪の工場に就職しましたね。
 工場では5年間、真面目に勤めましたね。
 職場は、楽しかったですか?」
「・・わんは・・仕事を覚えるのが遅くて・・
 みんなに迷惑をかけるので・・
 ずっと・・友達は出来ませんでした・・」
「8年ぶり、町でばったり森と再会しましたが、
 そのときはどんな気持ちでしたか?」
「嬉しくて・・嬉しくて・・」泣きながら答える森。
「大阪で再会したとき、森辰夫は、いわゆる、 
 キャッチセールスと言われる、詐欺商法まがいの仕事をしていましたね。
 被告人は、それも手伝うようになっていったんですね。」
「はい・・」
「あなたは最初、自分ひとりの犯行だと供述していました。
 どうして嘘の話をしたんですか?」
「・・・」
「森辰夫を庇おうと思ったのですか?」
「・・・」
「勇気を・・勇気を出して・・勇気出(いきい)じゃち。」
島言葉で話しかける夏海。
だが、稲村は話そうとせず・・。
「話せないのは・・たったひとりの、友達だから・・」
夏海はそう言い尋問を終えます。

「森辰夫は、あなたにとって、たった一人の友達だった。
 しかし、森にとってのあなたはどうなんでしょう。」と恭介。
「・・・」
「森は友達とは思っていないのでは?」
「そんなことはないです!」初めて大きな声で答える稲村。
「・・・」
「そんなことはない・・と思います・・。」
「先ほどまでの証言を聞いてもですか?」
「たっちゃんも・・本当は一人ぼっちなんです。
 島を出てからたっちゃんも・・たっちゃんもわんしか頼れないんです。」

傍聴席で涙をうっすら浮かべる森。

「たっちゃんは悪くない。
 悪いのはわんです。
 わんを死刑にして下さい!」

森の瞳から涙がこぼれる。

「何の罪も無い岩井さんを・・
 本当にとんでもないことを・・ごめんなさい・・」

「その後、森辰夫は、真実を話し出しました。
 被害者から賠償金を要求されたという話は、やはり嘘でした。
 被告人から預かった20万円は、借金の返済に充てていたのです。
 検察官は、森辰夫を逮捕、起訴し、
 被告人稲村の事件については、起訴状の内容を、共同正犯へと
 変更しました。」


森の弁護を平先生が引き受ける。
「よろしくお願いします。」素直に頭を下げる森。

里美と結は、三沢一家と一緒に海で磯遊び。
元気のない結に里美は
「お母さん、あんたを弱い娘に育てた覚えはないっちば。
 もっと逞しくなってほしいっちば。結には。
 あんたの結って名前はね、島言葉で、みんなで助け合う、
 力をあわせて協力しあうっていう意味があるの。
 逞しい、島の子になってほしいと思って、
 島言葉の、結という名前をあんたにつけたんだよ。
 島言葉はさ、あんたそのものなんだよ。
 堂々と島言葉を使いなさい。
 そして、この島にいた時みたいに、凛とした、結でいなさい。
 そしたらさ、いつか誰かが、結のよさを、わかってくれるっちば。」
母の言葉に涙する結。
「わかったね。」
結が笑顔で頷く。

第4回公判期日(判決公判)
「それでは、判決を言い渡します。
 主文、被告人を、懲役12年に処する。
 未決拘留日数、60日を、その刑に算入する。
 押収してある登山ナイフ一丁を没収する。
 友人に騙されたとはいえ、あなたが、何の罪もない沙耶さんの命を
 奪った責任は、きわめて重大です。
 そのことをしっかり受け止めるように。」
「はい・・。」
「島を出てから、頼る人もない孤独の中で生きてきた道のりには、
 辛いことも多かったのもわかります。
 しかし、人は誰でも、心細い思いを抱えながら、
 懸命に生きています。
 孤独に負けないように、二度と罪を犯すことの内容、
 自分自身を、見つめなおして下さい。
 出来るはずです。
 勇気を出せば。」
「・・・はい。」

被害者の遺影に手を合わせる夏海と平。

その帰り、海を見つめる二人。
「支部長の訓戒聞いとったら、夏海ちゃんのお父さんとそっくりやった。
 お父さんの判決が、何人の被告人を立ち直らせたかわからん。
 稲村も、支部長の訓戒を支えに、次の人生を、歩いていってくれるだろう。
 奪ってしまった、命の重みを背負って。」
「そうだと・・信じてます。」


結は元気を取り戻し、鹿児島に戻っていきました。
辛いときは島に戻り、元気を蓄えてまた巣立っていく。
帰る家、支えてくれる人がいれば、人間は再生できるものです。

森や稲村も、結と同じように辛い目に遭ったのですね。
夏海と恭介がいなければ、事実は埋もれてしまい、
森も稲村も、新しい人生を歩き出すことが出来なかったでしょう。
二人はきっと、生き直すことが出来るはず。

法廷での二人の態度に考えさせられました。
質問にハキハキと答える森。
そして、法廷で突然パニックを起こして叫びだす稲村。
これが裁判員制度だったとしたら、
森には良い印象、稲村には悪い印象が植えつけられてしまったのでは・・
そんなことが頭をよぎりました。

新しい書記官・涼子(酒井彩名)は、恭介に今回の事件を
どう思うか聞かれ、
「私は書記官で、裁判官ではありませんので。」と答えていました。
同期の瀬戸のことを事務官と見下したところがあるようですし、
今後彼女がどう変わっていくのか楽しみです。


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キャスト

三沢恭介…西島秀俊
三沢麗子…戸田菜穂
三沢麻衣子・・・桝岡明

野見山修…小野武彦(大美島支部の主任書記官)
谷川淳一…的場浩司 (家裁調査官)
鈴元久美子…市川実和子(書記官)
斉藤涼子(酒井彩名)

泉 孝之・・・松尾敏伸(書記官)
瀬戸幸彦・・・橋爪 遼

塚本隆史・・・北村有起哉
水谷恵子・・・安 めぐみ(小学校教師)

島谷マツ・・・菅井きん
池端忠一・・・梅津栄

平田  透・・・博多華丸
平田かおり・・・重泉充香
平田  悟・・・堺 翔太
悟の祖母 ・・・路井恵美子

添田 博・・・藤木勇人
添田美那・・・八田麻住
添田翔太・・・土井洋輝

検事・・・村上かず
紬工場社長・・・南条好輝

大阪地裁・裁判長・・・山西 惇
大阪地裁・所長・・・芝本 正

夏海の父(写真)・・・鈴木瑞穂

池田里見(40歳)…国生さゆり(居酒屋『里美』の女将。官舎の町内会長)
池田結・・・坂口あずさ

平正明(68歳)…寺田農(島の弁護士)

畑夏海(43歳)…浅野温子(敏腕弁護士)


第一話ゲスト
小林章ニ(保阪尚希)
小林加奈子(佐藤藍子)

第二話ゲスト
稲村(柄本佑)
森(中村倫也)
沙耶(柳沢なな)

スタッフ
脚本:中園健司
音楽:羽毛田丈史



西島秀俊さんの主な出演作品



浅野温子さんの主な出演作品
この記事へのコメント
ちーずさんこんばんは、方言を笑われて島に戻ってきた結、里美の言うとおりに最初はバカにされても彼女が否定されている訳ではないので本当の友達なら時間が解決してくれるのかも!

稲村と森の孤独感、ふたりの中にある考えかたや繋がりを夏海と恭介がよく引っ張り出しましたね!二人の言動をつぶさに見る西島さんの眼差しに釘付けでした!

稲村の気持ちを利用した森の犯行は許せないけれど、このドラマはそんな事を表したいのではなく森の涙なのでしょうね!騙されたかたちの稲村に懲役12年は重い気がしますが人を殺めるという行為を自制できなかったのは事実ですね!遺族からみたら大切な娘を殺した犯人なんですよね〜自分だったら稲村の立場をもっと考慮してしまうかもしれません?

涼子は仕事は速いけれど裁判所の仕事に関しては興味がないような印象ですね!島の人々にどんな影響をうけるのか楽しみですね!

島の子だと言い切る麻衣子、赴任期間の問題も残されているので恭介がどんな答えをだすのか脚本も気になります!
Posted by けた at 2008年11月03日 19:13
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