2009年04月16日

アイシテル−海容− 第1話

『すべての母親へ捧ぐ家族愛の物語』

野口さつき(稲森いずみ)は小学5年生の智也(嘉数一星)と夫・和彦(山本太郎)のごく普通の3人家族。さつきの目下の関心事は智也の進学だ。智也の塾代にとウェイトレスのバイトをし、栄養バランスを考えた食事を摂らせるなど気を配っている。肝心の智也は最近ロクに口もきいてくれないが、さつきは「男の子はそんなものかも」とあきらめぎみだ。

いっぽうの小沢聖子(板谷由夏)もまたどこにでもいる主婦。小学2年生の清貴(佐藤詩音)と中学生の美帆子(川島海荷)、夫・秀昭(佐野史郎)の4人家族のなかで、かわいいざかりの清貴は家族のマスコット的存在だ。姉の美帆子だけは甘え上手な弟と、そんな弟を可愛がる母親をやや冷ややかな目で見ている。

そんなある日、聖子が友人とのランチでわずか15分間家を空けたすきに清貴が帰宅し、ランドセルを置いたままどこかへ行ってしまった。必死で清貴を探す聖子。だが家族の願いと警察の捜索もむなしく、清貴は遺体となって発見される。自分さえ家にいれば清貴は死ななかった…と、後悔の念にさいなまれる聖子。

それからしばらくして、さつきの家に刑事がやってくる。清貴ちゃん殺しの容疑者として、塾帰りの智也を保護したというのだ。そんなことあるわけがない、と耳を疑うさつき。だが保護中の智也はあっさりと犯行を供述してしまう。ショックを受け狼狽するさつき。そんなさつきに、夫の和彦が子育てする母親の責任を問い始め……
覚悟はしていましたが、想像以上に重かった・・。

一見、普通の親子、普通の家族に起きてしまった事件。
なぜ、うちの子が?
さつきの、聖子の心の叫びが聞こえてきます。

被害者となる小沢家には子供が二人。
母親の聖子は、反抗期突入中の長女・美帆子に手を焼きながら、
長男・清貴を「きよたん」と溺愛。
美帆子はきよたんにヤキモチやいているのが見え隠れ。

加害者となる野口家には、子供が1人。
智也は最近反抗期なのか、めっきり口数が減ったよう。
さつきは、ちょっと口うるさくはあるけれど、
掃除、料理、パートの仕事、どれも手を抜かずに
しっかりこなしているお母さん。
一体いつ、どうして、智也は心を閉ざしてしまったのでしょう。

通学途中にある、赤ん坊が母親を抱く看板。
そこには、『ママはあなたが大好き』と文字が入っていました。
智也はどんな思いであの看板を見つめていたのか・・。

聖子がランチしている間に、事件は起きてしまいました。
これは辛い・・。
きっと、一生自分のことを責めてしまうのだろうな。

「お父さんもお母さんも、何のために頑張っていると思ってるの?」

子供が生まれる前は、ただただ、健康に生まれてくれればいい、
とそれだけが願いだったのに、
その幸せを手に入れると、次のものを求めてしまう。
さつきのこのセリフも、子供には言ってはいけない言葉ですよね。
自分、似たようなこと言ってるなぁ・・と反省。

「塾サボって何してたの!」
「人・・殺していた。」
「・・・もういい!親をバカにして。」

この時智也はどういうつもりで真実を告白したのか。
予想もつかないような突拍子もないことを子供に言われて、
さつきがそれをバカにされた、と思っても仕方がないかな。

失踪したその日の夜に、きよたんの遺体発見。

翌日、さつきに頼まれて智也をキャッチボールに誘う和彦。
キャッチボールをしながら智也に色々語りかける和彦でしたが、
会話は一方通行。
智也が唯一喋ったのは、「もう遅いよ。」それだけでした。

被害者宅に押し寄せるマスコミ。
ネットには興味本位で綴られた書き込み。

自分のせいだと責める聖子。
激辛カレーを作りながら泣く姉・美帆子。
昨日まで使っていたランドセルを見つめて涙する父・秀昭。

そして事件から2日目の夜、目撃情報から智也は警察に保護されました。
智也は自分から、証拠はクローゼットの中にある、と刑事に話し、
その言葉どおり、クローゼットから血の付いた服が見つかります。
信じられない、信じたくない。
さつきの涙が辛かった。

その夜のさつきと和彦の会話。
「何でだよ。 
 何でお前・・気づかなかったんだよ。」
「え・・」
「事件の日、智也が帰ってきたとき、お前・・家にいたんだよな?
 ていうか、それ以前に、智也がそういう状態にあるってことを、
 母親が気づかないなんてあり得ないだろ!」
「私のせいだって言うの?
 私が全部悪いって言うの?」
「そうは言ってないよ!
 でも・・親の責任だろ。」
「家族に責任はないの!?」
「だからそんなこと言ってないって言ってんだろ!
 でも・・智也が一番長くいたのは・・母親であるお前なんだから。」
「酷い・・よくそんなこと言えるわね。
 私は一生懸命やってきたわ!家族の為に!」
「俺だってそうだよ!
 必死で働いて、家族養って、」
「そうね。だけどそれだけ。
 お金稼いで、それで全部責任を果たしたような顔して。」
「・・・」
「私と智也のことなんて、いつだってどうでも良くて!」
「・・・お前、ずっとそんな風に思ってたのか?
 ・・・そういう不満がさ、智也にも伝わっていたのかもな。」
「・・何それ。
 だから智也が人を殺したとでも、言いたいの?
 冗談じゃないわ。神様じゃあるまいし。
 身勝手な夫に怒りもするし、
 どんどんわからなくなる子供に苛つきもするわよ。
 世間の母親だって、みんなそんなもんでしょ?
 だけど普通に暮らしてるじゃない!
 どうして私だけ・・」
「・・・俺、会社クビかな。
 あー・・今までの努力が・・全部水の泡だ・・。」
「・・・そんなことしか言えないの?
 何でそんなことしか言えないのよ!!」
「・・・」

夫が仕事の心配を口にするのに愕然としました。
が、実際こんな状況に置かれたら、自分を擁護する言葉ばかり
先に出てきてしまうのかな。

警察署、長いすに眠った智也を刑事たち。
「普通の子ですよね。どうしてあんな残酷なことを・・」
「答えが簡単に見つかるくらいなら、
 こんな事件は起きねーよ。」

ダンカンさん演じる刑事の言葉が深く突き刺さります。
智也の心の中はどうなってしまっているんでしょう。

和彦とさつきの会話。
「やっぱりあの時・・産まなきゃ良かったんだ。」
「・・・え?」
「いや・・だから、こんなことになるぐらいなら、
 産まなきゃ良かったって。」
「何言ってるの?」
「だって、あの時、お前だって仕事続けたいって言ってたし。」
「それは・・妊娠する前の話でしょ。
 生まれたときはあなただって、喜んでたじゃない。」
「そりゃ嬉しかったよ。
 だけどさ・・」
「・・だけど何?」
「・・・やっぱり間違いだったんだ。」
「間違い?
 あの子を産んだのが間違いだったって言うの!?
 ・・・そんなことない。
 そんなこと絶対ない!
 お腹にあの子がいるって分かった時、本当に嬉しかった。
 あの子に逢える日が待ち遠しかった。
 生まれてきたあの子が、たまらなく愛しくて、
 産んだ事後悔したことなんて一度もなかった。」
「人を殺したんだぞ!」
「・・・」
「それでも間違いじゃなかったって言えるか?」
「間違いじゃない!」
「・・・俺そんな風に・・言い切る自信ないよ・・。」

「私は・・あの子を信じてる。」

こんなに強い母性を持つさつきなのに、
こんなに強く子供を愛しているのに・・。
それが、智也には届いていなかった。

葉子が差し出したジャンボおにぎり。
その直後、智也は失禁。
おにぎりって、温かい家族の象徴のようにも思えます。
葉子の笑みとおにぎりに、一瞬、緊張の糸がほどけたのでしょうか。

警察の廊下を歩きながら、さつきの頭に浮かんだのは、
出産の日の病院の廊下。

さつきが会いに来ても、智也はさつきを一瞬見ただけ。
葉子がくれたおにぎりを無言で食べ続け・・。


さつきには強い母性に溢れていて、
でもそれは、智也には届いていなかった。
智也のSOSに誰も気づくことが出来なかった。

智也が心を閉ざしてしまったのはなぜなのか。
なぜ、自分よりも小さな子を殺してしまったのか。

命の重さを、人を殺すということの意味を、
智也はこれからどう受け止めていくのでしょう。

そして被害者の家族は、どうやって立ち直ればいいのでしょう。


公式HPでは、
『あなたは子育てに自信がありますか?』
と問いかけています。
そして、タイトルの「海容」は、他人の過ちや罪を広い海のような
心を持って接していくという意味合いがこめられている、とのこと。

このドラマに込められたメッセージ、しっかり受け止めようと
思っています。


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公式HP

原作
4063722724アイシテル~海容 前編 (1) (KCデラックス)伊藤 実講談社 2007-03-06by G-Tools


4063722732アイシテル~海容 後編 (2)伊藤 実講談社 2007-03-06by G-Tools



主題歌
アイシテル
アイシテルMONKEY MAJIKbinylrecords 2009-06-10売り上げランキング : 5828Amazonで詳しく見る by G-Tools



挿入歌
B001VOD50Gうつし絵新垣結衣ワーナーミュージック・ジャパン 2009-05-27by G-Tools


B0021MFCN0「Forgiving」アイシテル~海容~オリジナル・サウンドトラックS.E.N.S. BMG JAPAN 2009-05-27by G-Tools



B0023B15U8アイシテル ~海容~ (稲森いずみ 主演) [DVD] by G-Tools



【キャスト】
野口 さつき - 稲森いずみ
野口 和彦 - 山本太郎
野口 智也 - 嘉数一星

小沢 聖子 - 板谷由夏
小沢 秀昭 - 佐野史郎
小沢 美帆子 - 川島海荷
小沢 清貴 - 佐藤詩音

富田 葉子 - 田中美佐子
富田 健太 - 吉川史樹

森田 彩乃 - 田畑智子
森田 敏江- 藤田弓子

佐伯 正志 - 高山猛久
小泉刑事 - 小松和重

麻衣子 - 志村玲那
宏美 - 折山みゆ
野口真緒
猫背椿
ダンカン

【スタッフ】
脚本 - 高橋麻紀・吉本昌弘
原作 - 伊藤実 「アイシテル〜海容〜 前編・後編」
プロデューサー - 次屋尚・千葉行利
演出 - 吉野洋・国本雅広
音楽 - S.E.N.S. 「Forgiving」
制作協力 - ケイファクトリー


稲森いずみさんの主な出演作品




板谷由夏さんの主な出演作品


この記事へのコメント
ちーずさんこんばんは、重いですね〜でも子供をもつ親が考えなければいけないテーマです!じっくりとメッセージを受け止めようと思います!なにが清貴を殺人者にしたのか?愛情の裏側で子供たちの苦悩を上手に描いてくれると世の中への警鐘にもなりますね!

被害者と加害者の家族の心情とマスコミの関係は番宣での映画の『誰も守ってくれない』や単発ドラマの『誰もまもれない』につうじるところがあるのかな?ダンカンさんが佐藤浩市さんの役を巧く演技してくれるとリアルになりそうです!

美帆子が清貴を殺めた犯人を教えてもらえなかった時に刑事にくってかかる演技は良かったと思います、両親の愛情たっぷりの清貴に嫉妬していたシーンとのギャップが弟を失った悲しみが伝わったリアルなシーンでした!

逆に智也が保護された夜に責任をさつきに擦り付けるのはリアリティーが無かったかな、まだ子供の無実を信じる時間なのでは…和彦とさつきの会話が離婚した自分に重なり辛かったです〜

今後辛さからコメントを書けなかったりする事もありそうです!余計なことをコメントしたときはバッサリと削除してくださいね!頭が悪いので「不適切なコメントなので削除しました」を入れてくれると二重投稿にならずにたすかるかな?今までのコメントの全編削除だけは許してきださい〜
Posted by けた at 2009年04月16日 20:42
重くなるのは覚悟の上でしたけど、実際に起きた事件への配慮もやはりあるのでしょうか、「トライアングル」のような死体は出てきませんでしたね。リアルさを追求したいけど肝心の部分には踏み込めないもどかしさを感じました。このまま二人の子供が向き合うシーンもなく進行していくのでしょうか。
智也役の嘉数一星くんが陰のある少年を抑えた感じに上手く演じてますね。あとは板谷由夏がいい。たしか去年出産されたばかりの新米ママなので、この役はきついと思いますががんばってほしいです。
加害者も被害者も男の子なので、あの忌まわしい神戸の事件が思い出されますが、むしろどちらも女の子だった長崎の事件のほうが重なります。辛すぎて見れないという人も多いだろうな。
Posted by マンデリン at 2009年04月16日 21:36
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アイシテル〜海容〜 第1話
Excerpt: 重い。。。。重い。。。久しぶりにド〜〜〜〜〜ンと重いドラマを見た。<br />苦しい。。。でも、現実にありそうでこわい。
Weblog: アンナdiary
Tracked: 2009-04-16 17:13

アイシテル〜海容〜 第1回 感想
Excerpt: 『すべての母親へ捧ぐ家族愛の物語』
Weblog: ぐ〜たらにっき
Tracked: 2009-04-16 19:40
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