2009年05月13日

白い春 第5話

『俺には娘がいた』

追い出されるように「むらかみベーカリー」から戻った春男(阿部寛)は、
さち(大橋のぞみ)が封筒に入れたと話す真理子(紺野まひる)の写真を
探す。
その写真を見て、春男とさちが親子であることに気付いた栞(吉高由里子)は、
自分のポケットに写真を隠す。


「ねえ・・さっちゃんのお父さんと真理子さんが知り合ったのって
 いつなの?」
「知らねーよ!・・何でそんなこと聞くんだ?」
「いや・・ちょっと・・。」
「・・写真なんかねーや。」
「・・そうだね。」

村上家
さちは春男を乱暴に追い返した康史(遠藤憲一)に腹を立て、
そっけない態度をとるようになる。

ベッドで考え込むさち。
「さっちゃん、ご飯よ。」佳奈子(白石美帆)が声を掛ける。
「・・ねえ、お父さんどうしてあんなことしたの?」とさち。
「・・・」
「どうして?」
「それは・・」
「ご飯いらない。」
康史を無視して立ち去るさち。「さっちゃんどうしよう・・。」
「そのうち分かってくれるだろう。」
「ねえ、写真のことはどうする?」
「・・向こうに渡ってしまったんだからしょうがない。
 心配すんな。」

プレハブ小屋
枝豆、天ぷら、スーパーの惣菜をやけ食いする春男。
「やけ食いは・・消化に悪いよ。」
「ほっとけ。」
お茶をこぼした春男の服を拭こうと、栞はバックからハンカチを
取り出す。
その時、カバンに隠していた真理子とさちの写真が落ちた。
春男にバレないようにそっと隠そうとするが、それを春男が見つける。
「何だそれ。」
「・・・」
「お前なんで隠してた。」
「・・ちょっとおじさんに意地悪したくなったの。」
「意地悪?」
「ほら、私というものがありながら他の女の写真なんて。」
「・・意味わかんねー。」
「あ、そうだ!これこうしたら?」
栞は春男から写真を取り上げると、日付の部分を隠すように
ファミコンの口に差してしまう。
「ほら、いい感じ!」
「・・・」

そこへ勇樹が戻ってきた。勇樹は顔に殴られたあとがあった。
「どうしたの?その顔!」
「借金の返済待ってもらおうと思って行ったらこれだよ。」
「やっぱダメ?」
「今週中に返さなきゃ東京湾に沈めるって。」
「さようなら・・。」
「俺だけかよ!」
「脅かしてるだけでしょ。25万位で沈めてたら、
 東京湾埋まるし。」
「おっさんも同居人なら何か考えてよ。」
「沈め。」
「・・・ハイハイ。」
食事をしながら、春男は真理子とさちの写真を見つめ・・。

春男の職場に、正社員募集のポスターが貼られる。
「あんた、正社員応募すんの?」清掃スタッフの一人が声を掛ける。
「しねーよ。」
「何で?派遣切りだ何だっていってるご時世にありがたい話だよ?」
「関係ねーや。」

足を引きずりながら階段を降りていく春男に、社員がぶつかり、
春男はバランスを崩し、手を強打。
「その人がぼーっとしてたから。
 僕に落ち度はないでしょう?」と社員。
「・・わかりました。気にしないで下さい。」と清掃スタッフ。
「・・じゃあ。」社員が立ち去る。
「自分からぶつかってきたくせに。
 気をつけろよ。ここの会社の連中、うるせーから。」
思わずツバを吐く春男。
「・・・あ。
 すみませんすみませんすみません・・」
と呟きながら、春男は自分が汚した場所をモップ掛けする。

プレハブ小屋に帰宅した春男。怪我した手には包帯が巻かれている。
腰を下ろし、真理子とさちの写真を見つめる。
写真の後ろ側に鏡があり、写真の裏に文字が書かれているのが見える。
気になり、写真を手に取る春男。
『さち生後3日』と書いてあった。
写真の日付は、2000年12月28日。
「・・・俺が捕まったのは・・2000年の4月か。
 ・・・
 あれ?
 ・・・」
指折り数え・・そして狼狽する春男。
さちの可愛らしい笑顔が頭をよぎる。
「・・・あいつは・・・まさか・・・
 さちは・・・
 俺の・・・」
その時春男の脳裏に康史の言葉が浮かぶ。
「さちは俺と真理子の子だ。
 他人のお前が首を突っ込めることは何もない!」

「・・・あの野郎!!」

さちが自分の娘であることを確信した春男は、激しい驚きと、
そのことを隠していた康史に対する怒りが湧き上がり、
康史を電話で呼び出した。

神社
康史は覚悟を決めて、春男に歩み寄る。
「おい。何の用だ?」
「お前何で隠してた。」
春男はそう言い、康史の頬を一発殴る。
「今まで何で隠してた!」
もう一発。
「あいつは俺の子だろ!?
 俺と真理子の子だろ!?
 お前の子じゃねーだろ!!」
そしてもう一発。
「何が父親だ・・。嘘つきやがって!
 ・・大体お前、真理子に愛されたこともねーんだろ?」
「・・・」
「触れたこともねーんだろ!?」
もう一度殴りつけると、康史は地面に倒れてしまう。
「この偽物親父が!」春男の目に涙が光る。
その言葉に今度は康史が春男に殴りかかる。
「お前は何もわかっちゃいない!
 真理子が!
 どんな気持ちだか!!」
3発連続で殴られ、今度は春男がひっくり返る。
「どんな気持ちでさちを産んだか!
 お前が刑務所で!
 あのままだったらな、さちは施設に行くしかなかったんだぞ!!」
「・・・」
「真理子が死ぬ時、俺はさちを守るって約束した!
 8年間!!俺はさちを育ててきた!!」
「・・・」
「お前が引き取るって言うのか!?
 どんな暮らしさせて、どんな教育受けさせられるんだよ、お前に!!」
泣きながらそう訴える康史。
「・・・」
「さちは俺の子だ。
 俺の娘として立派に育てる!
 お前に用は無い!」
そう言い立ち去ろうとする康史。
「・・このヤローー!!」春男が叫ぶ。
「お前人殺しだろ!!」
「・・・」
「その手汚れてるんだぞ!!」
「・・・」
「頼むから・・さちに会うのはやめてくれ、もう・・。
 そんな手で・・さちに触って欲しくないんだよ。」
「・・・」
その言葉に春男は何も言い返すことが出来なかった。
涙しながら立ち去る康史の背中を見つめ、
「クソッ!!」と叫ぶと突っ伏して泣き崩れ・・。

二人の父が互いの思いをぶつけ合う。
二人とも目を真っ赤にして・・。
すごいシーンでした。


村上家
康史の怪我に驚く佳奈子。
「どうしたの?ねえ、あいつ?」
「ああ。」
「痛む?」
「イタ・・。たいしたことない。」
「警察に言う?」
「いや。・・もう終わった。」
「え?」

康史はさちの部屋へ。
ベッドで背中を向けるさちに語りかける。
「さち・・もう寝たか?」
「・・・」
「おじさんと会ってきた。
 おじさんも、わかってくれたよ。」
「え?」さちが起き上がる。
「あの人は、もうここには来ない。
 さちも・・あの人のことは忘れなさい。」
「・・・」
「・・ねえ、今度の土曜か日曜どっか遊びに行かない?」
佳奈子はさちを元気付けようとそう提案する。
「いや・・だって・・」と康史。
「たまには休み取るの!ね、いいでしょう?」
「・・そうだな!そうすっか!」
「さっちゃん、どう?」
「行かない。」
さちはそう答えると布団に潜ってしまう。

安岡(デビット伊東)の店で飲む春男。
「パン屋、なかなかいいパンチしてんな。」
「・・・」
「おいおいおい、飲み過ぎだよ。いい加減にしろよ。」
「ほっとけよ!」
「・・・」
春男はポケットから写真を取り出し見つめながら、
康史の言葉を思い浮かべ・・。

康史や自分に対する怒りで苛立つ春男。
そんな春男に栞は・・。

さちに会いたい気持ちを抑えきれず小学校にやってきた春男だが、
笑顔のさちを見て声をかけずに去る。

「おじさん。」栞が声を掛ける。

公園
「さっちゃんにさ、今のお父さんは本当のお父さんじゃない、
 こっちが本当のお父さんだよ、なんて、言える?」
「・・・」
「親子ってそんな簡単なものじゃないでしょ?」
「お前家族は?」
「いない。」
「いねーわけねーだろ?」
「・・いるけどいない。
 私が小さい頃、母親が男作ってさ。
 父親のこと追い出したんだ。
 女房に浮気されて、出ていけって言われて黙って出ていくんだから、
 情けない男だよね。
 でも、私はそういう父親が好きだった。
 だから私も連れてってって言ったの。
 でも父親は私を置いて一人で出ていった。
 で、母親の新しい男がうちに来たんだけど、
 そいつが最悪でさ。
 正確悪いしセクハラするし。
 母親は見て見ぬふり。
 とうとう我慢も限界が来て・・私その男の金100万奪って
 トンズラした。
 で、今に至ります。」
「それから一人か?」
「うん。
 でも結構楽しくやってきたよ。
 自由だし。
 まー寂しいこともあるけど。」
「・・・」
「でも今は寂しくない!」春男の顔を覗き込む栞。
春男が視線を外す。
「さっちゃんは、実の父親が刑務所入ってたなんて、
 まだ受け止められないと思う。
 まあ、いつかは知るのかもしれないけど。
 せめてその時までに、おじさんがまともな人間になってないとね。」
「・・・」
「無理だよね、おじさんには。」
「言われなくてもわかってるよ。」
「・・嘘!全然無理じゃないよ。」
「どっちなんだよ!」
「それはおじさん次第でしょ。」
栞はそう言うと微笑み、帰っていく。

栞ちゃん、良いアドバイス〜!

むらかみベーカリー
「ただいまー!」さちが帰宅する。
「おかえり。
 さち・・土曜行くとこ決めたか?」と康史。
「・・・どこでもいい。」
「じゃ、動物園行くか?な!」
さちは何も答えず部屋に行ってしまい、落ち込む康史。
「大丈夫よ!とにかく行こうよ、動物園!
 きっとさっちゃんの機嫌も直ると思う!」と佳奈子。
「だといいんだけど・・」
「大丈夫!ね!」
「加奈ちゃん。」
「うん?」
「ちょっといいかな。」

「何?」
「その・・君は・・怒ってないのか?」
「私が?何が?」
「だって俺は・・君にも、本当のこと黙っていたんだし。
 もしかしたら・・君に一番悪い事したんじゃないかって。」
「お兄さんがそんなこと気にしなくていいの!」
「・・本当は、お兄さんじゃないわけだし。」
「そんな・・
 今更何て呼べって言うの?
 お兄さんはお兄さんよ。」
「でも・・」
「今はそんなこと言っている場合じゃないでしょう?
 あの男にさっちゃん渡さないために、私達は力をあわせなきゃ。」
「・・ああ。」
「さっちゃんのお父さんはあなたしかいないの。
 お姉ちゃんだってそう思っているはず。
 私もこの家にいて、出来る限りのことはしたいの。」
「・・ありがとう。」
「ううん。」

この会話で、佳奈子は康史のことを愛しているのだと思いました。

春男の職場
窓を拭きながら、幸せそうな親子をつい見つめてしまう春男。
仕事をしながら、食事をしながら、
春男はふとした時間に自分がさちや真理子と楽しく暮らす想像を
してしまう。

生まれたばかりのさちを抱き上げる春男。
1歳のお誕生日&クリスマスパーティー。
公園でピクニック。

空想している時の春男の表情が穏やかで、幸せそうで・・
我に返ったときの悲しい笑みが切ないです。


控え室
正社員募集のポスターを見つめる春男。
「なあ、しょ、賞与って何だ?」
「え!?・・ボーナスだよ。」
「・・・ボーナス。」

ビル管理室、二葉クリーンサービス事務室
「あのー。」と春男。
「何?」
「これ・・俺、ダメかな。」春男は正社員募集のちらしを手に聞いてみる。
「あんた、そんな気あるの?」
「ああ。」
「そうなんだー!
 まあ、あんたに資格がないってことはないと思うんだけど。
 ま、上に聞いてみるよ。」
「・・ああ!・・よろしく!」

その帰り、廊下にゴミが落ちていた。
春男は立ち止まり、そのゴミをゴミ箱に捨てていく。

公園
春男の足元にボールが転がってくる。
顔を上げると、3人の少年たちが戸惑いながら見つめている。
春男はボールを軽く蹴り、返してあげ・・そして微笑んだ。

食堂前を通りがかった時、春男はあることを思い出す。
その店は、出所した日に食い逃げしてしまった店だった。
店のドアを開ける春男。
店主が春男に気付く。黙ったまま見つめあう二人。
春男はテーブルに3千円置くと、「ごちそんさん!」と言いながら
店を出ていく。

立ち去る春男の背中を笑顔で見つめる店主。
そして春男も、すがすがしい笑顔を浮かべていて・・。

さちが校門を出ると、栞が待っていた。
「どうしたの!?」
「これ、ずっとうちに置いたままだったから、返そうと思って。」
「ありがとう!」
「それがあるとおじさん、さっちゃんのこと思い出しちゃうから。」
「・・そう。」

公園
「おじさん元気?」
「うん?うん!」
「私のこと怒ってない?」
「ううん、全然!」
「良かった!」
「・・ああ、そうそう。
 おじさんがね、さっちゃんに言っておいてって。
 暫くお別れだって。」
「え!?どうして!?」
「おじさんと私、もうすぐ遠いとこに行くの。」
「どこに!?」
「・・・あの・・アフリカ!」
「アフリカァ!?何しに!?」
「何しに・・あの、キリンを見に行こうって言われてさ。
 あ、そうだ、じゃあ行くかー、なんて・・」
「おじさんキリン好きなの!?」
「うん・・そうなのよ・・。」
「ふーーーーん。」

プレハブ小屋
ブログを更新する栞。
『罪を告白します。
 私、8歳のいたいけな女の子に、嘘をついてしまいました。
 でも、悪気があって嘘をついたんじゃないんです。
 今は、おじさんと距離を置いた方がいいと思ったから。
 ・・そう、私は正しいことをしたの。  
 そう思うことにしよう。』

春男の職場
ロッカーで着替えていると、上司がやってくる。
「いいかな。正社員の話。」
「・・はい!」
「上と話したんだけどさ・・やっぱり、ちょっと難しいみたいだな。」
「・・何で・・ちゃんと働くし!」
「いや、そうなんだけどあの・・」
「何でダメなんだよ!」
「俺じゃないよ、上のほうがさ、
 うちの会社で、前科のある者を雇った前例がないからって・・。うん。
 まあ・・そういうことだから。」
男はそう言うと、逃げるようにロッカールームを立ち去る。
「・・・」

春男が掃除の準備をしていると、以前ぶつかった社員がやって来た。
「あの・・」
「・・ああ。何か?」
「先日は、失礼しました。」
男はそう言い、封筒を差し出す。
中にはお金が入っていた。
「何これ。」
「色々考えたら、悪いのはこっちかなーと思いまして。
 とにかく、そういうことで。」
「ちょっと!待てよ、こんな金・・」
「すみません、足りないですか!?
 いくらならいいですか!?」
「・・・俺のこと誰かに聞いたんですか?」
「あなたが、そういう方だとは知らなかったもので、
 すみません!」
「・・・」
男が逃げるように立ち去ると、春男は金の入った封筒を
悔しそうに握り締め・・。

土曜日
康史はさちに『野生の王国 西の森サファリパーク』のちらしを見せる。
「今日行くとこ、ここだぞ。」
「え?」
「すごい!」と佳奈子。
「普通の動物園よりいいだろ?
 車で行こう。帰りに温泉にも寄れるしな。」
「うわぁ、嬉しい!温泉久しぶり!」と佳奈子。
「・・・」
「嬉しくないの?」と佳奈子。
「そこってキリンいる?」さちが康史に聞く。
「キリン?サファリパークにキリンはいないんじゃないかなー。 
 いいじゃん、キリンなんか。 
 ライオンもトラもいるし、ゾウさんもいるし!な!」
「キリンが見たい!」
「・・・何でそんなにキリン見たいんだよ。
 キリンなんてノソーっと立ってるだけだぞ?」
「そうよ。キリンなら近くの動物園でいつでも見られるでしょ?」と佳奈子。
「じゃあ、サファリパークでいい・・。」
「・・うん、じゃあ支度しておいで。
 サッファリ、サッファリ、サッファリ・・。」

プレハブ小屋
「明日は俺も東京湾か・・。」と勇樹。
「その割りに何もしてなくない?」と栞。
「25万も急に工面出来っかよ!」
そこへ、春男が戻ってきた。
「あれ?仕事じゃなかったの?」
「ほら。」春男が封筒を置く。
「何これ・・」
「わ!すっげ!!」と勇樹。
「借金30万あるんだろ。
 それで30万だ。」と春男。
「え!?いいんすか!?」と勇樹。
「どうしたの?このお金。」
「・・・」
「ねえ!」
「いいじゃん、どうでも。
 俺達、バイトして5万ほど返したんで、25万でいいっすよ。」
「いいよ。全部取っとけ。」
「あっざーす!!」
「・・変なお金じゃないよね?」
「変な金だ。」
「え・・」

屋上のベンチに横になり空を見つめる春男。
鳥が2羽飛んでいく。

「ありがとう。借金返しに行ってくるね。」と栞。
「ああ。」
「何があったの?」
「・・別に。」

村上家
「さち、やっぱり今日キリン見に行こう。」と康史。
「え・・」
「キリンはキリンでいいよな!悠然としてるところがな。」
「いいよ、サファリパークで。」
「遠慮すんなよ・・親子だろ。
 どうしたんだよ、急にキリンが見たいだなんて。」
「おじさんが。」
「・・・
 又会ったのか?」
さちは首を横に振る。
「本当のことを言いなさい。
 忘れるって約束しただろ?」
「・・・」
「さちは、お父さんとの約束守れないのか?」
「約束なんかしてないもん!!」
さちはそう言うと走り去り・・。

プレハブ小屋
写真を手に取り見つめる春男。
康史の言葉が頭をよぎり・・。

「おじさん!」さちの声。
「・・・」
「おじさん!」
曇りガラスの向こう側にさちの姿。
「おじさん、いないの?」
「・・・」
さちの姿が曇りガラスの前から消える。

春男は窓を開け、こっそりさちの様子を伺う。
「ケン、ケン、パ、」一人遊びだすさち。
春男はさちの様子を見つめながら、康史の言葉を思い起こし・・
そしてそっと窓を閉め、床に横になる。

暫くすると、さちの声が聞こえなくなったことに気付く。
窓を開けてみると、さちはチョークで絵を描いていた。
それは、大きな大きなキリンの絵・・。

「あ!おじさん!!」
さちに見つかってしまい、春男は小屋を出る。
「あ!」
「よう!」
「いないのかと思った!」
「・・ちょっと寝てたんだ。
 ここ来ちゃダメだって言ったろ?」
「これ見て!」
「何だこれ。」
「キリン!」
「・・何で。」
「キリン、好きなんでしょう?」
「え?・・・ああ。」
「アフリカ行くの?」
「アフリカ!?」
「行かないの?」
「・・ああ。」
「じゃあおじさんずっとここにいるんだよね!」
「・・それは・・」
「良かった!」
さちが歩み寄ろうとする。
「来るな!」
「・・・」
「・・いや・・おじさん・・・汚いから。」
「え・・」
「お前のお父さんに・・おじさんと会うなって言われただろ?」
さちが悲しそうに頷く。
春男はさちの目線になるよう座り、話し出す。
「いいか?
 これからは、お父さんの言うことをよく聞いて、
 いい子にするんだ。
 な?」
「・・・また会える?」
「・・さあ・・いつか。」
「おじさんは寂しくないの?」
「・・・平気だ。・・・わかった?」春男の瞳には涙が。
さちが悲しそうに頷く。
「よし。
 一人で帰れるか?」
さちは又頷く。
「じゃあ行け。」
春男の言葉に、さちは悲しそうに歩き出す。
「・・・バイバイ。」
振り返って手を振るさちに、春男は笑みを返す。
そしてさちの姿が見えなくなると、春男は悲しい笑みを浮かべ・・。

村上家にさちが戻る。
「さっちゃん!どこ行ってたの?」と佳奈子。
さちは康史の元に行く。
「さち・・」
「・・・お父さん、今日はごめんなさい。」
「・・・いいんだ。・・いいんだ。」
康史はそう繰り返し、さちを優しく抱きしめ・・。

屋上
街をぼーっと眺める春男。
そこへ、栞と勇樹が戻ってきた。
栞がキリンの絵に気付く。
「ねえ、さっちゃん来たの?」栞が春男に聞く。
「・・・」
「どうしたの?」
「・・・俺には娘がいたんだ。
 娘が・・いたんだ・・。」


さちが自分の娘だと知った春男は勝ち誇ったように康史と
対決しますが、

「その手汚れてるんだぞ!!」
「そんな手で・・さちに触って欲しくないんだよ。」

康史のこの言葉には、返す言葉を見つけられず・・。

愛する人の為とはいえ、罪を犯してしまった春男。
前科者、という言葉は今後ずっと春男についていく。

それでも、春男はさちという新たな希望を見つけた。
娘への愛情・・・。
そうか、今回春男が見せた優しい表情は、父性なんですね。

「さっちゃんは、実の父親が刑務所入ってたなんて、
 まだ受け止められないと思う。
 まあ、いつかは知るのかもしれないけど。
 せめてその時までに、おじさんがまともな人間になってないとね。」

栞のアドバイスもあり、彼女の為に変わろうと彼は大きな一歩を
踏み出そうとしています。
まずは正社員への意欲。落ちているゴミを拾う。よその子供への優しさ。
そして、食い逃げした食堂への返済。

第1話でけたさんがコメント下さいましたが、ここを描いてくれて
嬉しかったです。

次週、さちに別れを告げた春男ですが、
彼は陰からさちを見守ろうと決めたようです。
そして・・その後の展開にワクワク!
春男がむらかみベーカリーに!?


春男=おじさん、康史=お父さん。
春男が本当の父親ということは、ずっと秘密にした上で、
二人のお父さんが仲良くしてくれることが、
さちにとっては一番幸せなんじゃないのかな。
でもさちには真実を知る権利がある。
そう考えると・・難しいです。

ストーリー的には、二人のお父さんと一人の娘、
仲良く暮らしていくハッピーエンドは難しいのかな・・。
となると、春男は天国の真理子の元へ?
空に飛ぶ6羽の鳥を見ながら息絶える・・というのは悲しすぎます。


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公式HP

『血はつながっている。心はどうだ。』


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主題歌
横顔
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【キャスト】

佐倉春男 … 阿部 寛
村上さち … 大橋のぞみ
西田 栞 … 吉高由里子
小島勇樹 … 遠藤雄弥 
高村真理子 … 紺野まひる
組長 ・・・ 品川 徹
安岡竜也 … デビット伊東
三枝圭子 … 中島ひろ子
高村佳奈子 … 白石美帆
村上康史 … 遠藤憲一


【スタッフ】
■脚本
 尾崎将也

■プロデューサー
 安藤和久(関西テレビ)
 吉條英希(関西テレビ)
 東城祐司(MMJ)
 伊藤達哉(MMJ)

■演出
 三宅喜重(関西テレビ)
 小松隆志
 植田 尚

■制作
 関西テレビ
 MMJ


阿部 寛さんの主な出演作品



遠藤憲一さんの主な出演作品


15:52 | CM(1) | TB(2) | 白い春 | Edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ちーずさんこんばんは、春男と康史が神社で殴りあうところは自然と涙がこぼれました、育ての父親がさちを守りたい気持ちからのセリフや素性はわからなくても殺人罪で刑務所に入っていた大男に向かっていく覚悟、本当の父親だと知った春男が康史の「汚れている」に戦意を喪失し倒れこむシーンに感動しました、見ていてどちらの立場にたってみても答えが見つからないですね〜短いシーンでしたが安岡の「いいパンチしてるな!」のセリフが効果絶大でした!

ペントハウスでやけ食いをしてお茶をこぼし栞にハンカチで拭かれ、くすぐったがったあとの「くすぐテーナー、ニャロー」や階段で突き落とされたあとの自分で吐いた唾をモップで丁寧に拭くシーンは最高です!

栞も可愛いです、さちや春男を思って出生の秘密の写真を隠す姿やファミコンに日付だけ隠すところは好きです、彼女も辛い生い立ちがあったのですね!情けない父親と春男を重ねたのか、さちが書いた天使の羽を栞も見えたのか判りませんが、さちに言った嘘をブログで懺悔するのも好感がもてました、嘘からでた、さちのキリンの絵が今回の動物園に行く件と違った展開をみせてくれると深みをましますね〜風雨にさらされ消えていくチョークと春男の気持ちが重なったりして!

このドラマは予告に重ねて挿入歌やクレジットがあるので最後まで見てしまいます!予告をみると春男は康史の店で働きだすみたいですね!佳奈子が康史を好きな事は事実みたいなので二人の間に愛がめばえるのもまじかかな?栞を含めて6人の共同生活のラストも良いかな!ただ題名の「白い春」の白が気になりますね!
Posted by けた at 2009年05月13日 20:20
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白い春 第5回 感想
Excerpt: 『俺には娘がいた』
Weblog: ぐ〜たらにっき
Tracked: 2009-05-13 20:04

白い春 (大橋のぞみさん)
Excerpt: ◆大橋のぞみさん(のつもり)大橋のぞみさんは、フジテレビ系列で毎週火曜よる10時から放送されている連続ドラマ『白い春』に村上さち 役で出演しています。昨日は第5話が放送されました。●あらすじと感想
Weblog: yanajunのイラスト・まんが道
Tracked: 2009-05-13 21:13
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