2009年06月03日

アイシテル−海容− 第8話

『審判の日、全ての真相』

さつき(稲森いずみ)は、智也(嘉数一星)が犯した罪をともに
背負い生きるために、懸命に智也と向き合おうとしていた。

そんなさつきの思いは少しずつ智也にも届き、智也はついに家裁の
担当者・富田(田中美佐子)に事件当日の全てを話し始める。

「僕・・・全部話すよ。」
「どこから、話そうか。
 智也君が、お母さんが留守で、トイレに行けずに困ってた
 清貴君に、声を掛けてあげたんだよね。」
「・・・」
「智也君のお家に着いたとき、清貴君はすぐにトイレに
 行ったのかな。」
「うちの人、いないのって。」
「清貴君が?」
智也が頷く。
「どうしてそう聞いたの?」「おうちの人いないの?」と清貴。
「どうして?」
「だって、ただいまって言わないから。」
「誰かいても、言わないよ。」
「えー、変なの。」


「そのあと、清貴君は?トイレのあと。」
「僕の部屋で、お姉さんの話を。」
「清貴君の?」
「すぐに怒って、チビって呼んでるって。」

「いたずらとかするからじゃないの?」
「ううん。ヤキモチ!
 ママも、パパも、僕のことが好きだから!
 ママが僕を、ぎゅーーってすると、必ず怒るんだよ!
 あ!!これお兄ちゃんの?」


「キャッチボール・・僕は、うちの側でやるつもりで。
 だけど、あの子があっちがいいって。
 行きたくなかったんだ。だって・・あそこは・・。」

そこは、ホームレスの女性に抱きしめられた場所だった。

「いいのよ。急がなくて。
 ゆっくり・・。」
「あの子・・キャッチボール・・上手だった。
 日曜日、必ずお父さんとキャッチボールしているからだって、 
 あの子・・。
 お兄ちゃんは、グローブ持っているのに何で下手なのって聞かれて・・
 言いたくなかったけど・・
 ずっと、お父さんとキャッチボールしてないからだって、
 言ったんだ。
 そしたら・・」

「やっぱりお兄ちゃんち変だよ!
 お兄ちゃんが、ただいまって言わないのは
 ママが、お帰りって言わないからでしょ?
 違う?」
「・・・」
「変だよ!やっぱりお兄ちゃんち変!」
「・・・」


「その時、あの看板が見えて・・
 むかついたんだ。
 あの子と一緒に、僕を笑っているような気がして。」
「・・・」
「僕が黙っていたら、あの子帰るって言い出して。
 ママ待ってるからって。
 でも僕は・・あの日のことを思い出して・・
 だから、まだ帰ってないって言ってやったんだ。
 ママは待ってなんかないって。」
「・・・」
「そしたら・・」

「お兄ちゃんスゲー嫌なヤツ!
 大嫌い!!」


「そして・・・
 お母さんと・・僕のお母さんと、うちのママを一緒にするなって・・。」
そこまでやっと言うと、智也は頭を抱えて泣き出してしまう。
「そのあと・・あの子・・あの子が・・」
「智也君・・焦らなくていいんだよ。
 大切なことだから。
 ゆっくり、ゆっくりで。」
「おばさん・・」
「うん?」

智也はその後のすべては日誌に書きたいと言い、
富田も智也を信じ、それを認める。

そこへさつきが駆けつける。
「智也は・・」

「お呼びだてしたのに、申し訳ありません。
 話の続きは、自分の手で、日誌に書きたいと。
 ここの規則で、毎日日誌を書くことになっているんです。
 時間が掛かるかもしれませんが・・
 無理はさせたくなかったので、
 智也君の申し出を認めました。」
「そうですか・・
 あの・・智也が書いた日誌は、読むことは出来るんでしょうか?」
「それは・・審判になればわかります。」
「審判?」
「智也君が全て書き終えたら、すぐに審判に入るよう手続きします。
「・・・」
「そこで明かされる真実によって、智也君の今夜の処置を、
 決定することになります。」
「・・はい。」
「智也君が何を思い、どのように罪を犯したのか、
 お母さんが、しっかりと受け止めてあげて下さい。」
「はい。」

学校帰りの美帆子(川島海荷)は、友人との会話でもしもタイムマシンが
あったらいつに行きたいと聞かれ、
「私は、2ヶ月前に戻りたい。
 あんなことで怒んなきゃ良かったなって思うこと、
 沢山あるんだ。
 ・・なーんてね!
 テストとかやり直し出来るじゃん。
 そしたらオール100点満点確実だし!」
友達にそう明るく話す美帆子だった。

さつきから2度目の手紙を受け取った小沢家は揺れていた。
「生きてたんだね、あの人。」
美帆子はさつきの手紙を取り出す。
「パパが捨ててるとこ、見ちゃったから。
 パパの気持ちわかるけど・・
 家族の皆様へって書いてあるから、私も読む権利あるよね?」
「美帆子・・」と秀昭(佐野史郎)。
「私・・あんなこと言っちゃったから・・。」
「だから美帆子はそんなこと気にしなくていいんだ。」
「気にしないなんて無理に決まってるじゃん。」
「美帆子・・」
「それで美帆子は?
 その手紙読んで、どう思った?」と聖子(板谷由夏)。
「聖子!」
「生きてて良かったって思った。
 だって、死なれたりしたらたまらないもん!
 でも・・そう考えたらムカついて・・。
 何なの?これって・・ムカついて。
 でも生きてたんだって思ったらほっとして・・
 パパは・・手紙返しに行って、あの人たちいなくてほっとした?」
「・・・ほっとなんかするわけないだろ。
 もうよそう。俺達が考えることじゃない。」
「でももし逆の立場だったら・・。
 もし、美帆子が、人を殺したら・・。」と聖子。
「何を言ってるんだ!
 美帆子が人を殺すわけないだろ!」
「そうよ。
 だから・・犯人のお母さんも、まさか自分の子供があんなこと
 するわけないと思ってた。」
「・・・こんなものがあるから、余計な事を考えなきゃ
 ならないんだ!」
秀昭はそう言い、手紙を破り捨てるが、さつきたちの住むアパートの
玄関の落書きや張り紙を思い出し、どこか煮え切らない思いでいた。

野口家
「そうか・・智也、事件のこと書いてるのか。」と和彦(山本太郎)。
「会いたいけど、書き終わるまで、会いには行かないつもり。」
「そうだな。」
タバコを切らした和彦に気付くさつき。
「買ってこようか?」
「いや、いいよ。・・止める。
 きっと智也は、事件のことを苦しみながら書いてる。
 さつきにも、苦労ばっかり掛けて。
 俺が出来ることなんてさ、これ位のことだから。」
「和君・・」

さつきは和彦に、妹の彩乃がボランティアでアフリカに行こうと
していることを話す。
「それで、お母さんを一人にするのは心配だって・・。」
「・・それで、俺達に?」
「彩乃も色々あったから、気持ちを切り替えたいんだと思う。
 それより、私達の為に。」
「うん・・。ありがたい話だけど・・
 お母さんには言ったのか?」
「和君さえ良ければいつでもって。」
「・・うん。お前はどうなんだよ。」
「智也が帰ってきたときのことを、考えたの。
 誰も知らない場所で暮らすのも、一つの方法だと思う。
 だけど、果たしてそれが、本当に落ち着く場所なのかどうか。
 甘えることになるけど、お母さんのとこだったら。」
「覚悟がいるぞ。またお母さんに迷惑が掛かるかもしれないし。」
「・・・」
「そん時に、俺達がしっかりしてないとな。
 智也だって・・」
「わかってる。」

鑑別所
さつきの言葉を思いながら、智也は机に向かい・・。

小沢家
秀昭が破り捨てた手紙を見つめる聖子。
「聖子、いい加減にしないか!
 こんなものでバラバラになるわけにはいかないんだよ、俺達は!
 忘れるしかないんだ!」
「忘れるって何を?
 忘れるも何も、私達事件のことすら知らないじゃない。」
「事件のことなんか知ったところで、清貴は戻ってこない。」
「・・・きよたん、可哀想・・。
 だって・・一番辛かったのは・・私達でも加害者の人たちでもない、
 きよたんじゃない・・。
 そうでしょう?」
「・・・」

引越しの準備をするさつきと和彦。
さつきが智也の自由研究を見ていると、富田から電話が入る。
「もしもし。」
「審判の日が、決まりました。」
「・・ということは!」
「智也君、事件の日のことを全て、日誌に書いてくれました。」
「で・・智也は?」
「元気です。食事もちゃんと取っていますし。」
「そうですか!」
「審判の日程の詳細は、後ほど通知します。」
「はい。」
「では。」
「富田さん!
 色々、ありがとうございました。」
「いえ。」

「決まったのか?審判・・。」
和彦の言葉にさつきは頷き・・。

第一回 審判期日
富田たちが待つ部屋に、さつきと和彦が部屋に通され、
その部屋に智也もやってくる。
さつきと和彦の間に座る智也。

「名前を言えますか?」と裁判官。
「野口智也です。」
「年齢は?」
「10才です。」
「野口君、これから私が君に色々聞くけれど、
 言いたくない事は、言わなくていいんだよ。
 わかったね?」
智也が頷く。
「野口智也君、君は、平成21年4月10日午後3時頃、
 足立区西北一丁目、墨田川の河川敷に置いて、
 小沢清貴君を突き飛ばし、殺意を持って、両手で肩を持って
 揺さぶり、後頭部を路面上の石に強打させたことにより、
 その場で清貴君を、脳挫傷により死亡させて殺害した。
 間違いないですか?」
「・・・はい。」

「以上で、日常生活に関する質問は終わります。
 通常なら、これで今日の審判は終わりますが、
 今日は、野口君の日誌を私が預かっています。
 本件について智也君自身が書いたものです。
 重要な調査資料ですので、富田調査官に読み上げてもらいます。」

「えー、内容の審議につきましては、警察による調書と照らし合わせた
 上、智也君自身の確認も済ませ、間違いのないものと判断致しました。
 原文のまま、読ませていただきます。

 あの日、清貴君にトイレを貸したあと、僕達は、キャッチボールを
 しました。
 場所は、清貴君が、そこでやりたいと言うので、橋を渡った所でした。
 でも、僕はそこで、本当はやりたくありませんでした。
 そこは、鐘つきばーさんと言われた、ホームレスのおばあさんが
 住んでいた場所で、僕は、そこには近づきたくなかったからです。
 でも、そんなことを知らない清貴君は、どんどん橋を渡って
 行きました。
 清貴君は、とてもキャッチボールが上手でした。
 でも僕は、上手くボールを取る事も、投げる事も出来ませんでした。
 グローブを持っているのにどうして?って、清貴君が聞くので、
 僕は、あまり言いたくなかったけど、
 お父さんは仕事が忙しくて、あまりキャッチボールをしたことが
 ないんだ、と、答えました。
 すると清貴君が、僕にこう言いました。」

「やっぱりお兄ちゃんち変だよ!
 お兄ちゃんが、ただいまって言わないのは、
 ママが、お帰りって言わないからでしょ?
 違う!?」


「そう言われたとき、あの看板が見えました。」

「僕もう帰る!ママが待ってるから!」
「・・お母さん、まだ帰ってないよ。」
「え!?」
「待ってなんかない!」


頭を抱える智也。
富田が読むのを中断すると、智也は顔を上げ富田を見つめる。
智也に頷き、富田は続きを読み始める。

「待ってなんかいない。
 僕は清貴君にそう言いました。
 あの看板のように、いつもお母さんに抱きしめてもらっている
 清貴君に、とてもムカついたからです。
 そしたら、清貴君は僕にこう言いました。
 お兄ちゃん嫌なヤツ!大嫌い!
 お兄ちゃんのママと、うちのママを一緒にしないで!
 お兄ちゃんは、すごく悪い子なんだ!
 だからみんな、お兄ちゃんを大嫌いなんだ!」

「わかるよ。お姉さんが君を怒るの。」
「僕帰る!」
清貴はグローブを地面に叩きつけ・・。


「それは、お父さんとキャッチボールをする為に、
 お母さんが買ってくれたグローブで・・。」

「痛い!お兄ちゃんなんか大嫌い!!放してよ!
 僕帰る!!」
「帰ったら、誰も待ってないって言っただろ!」
「違うもん!ママがいなかったのは今日だけだもん!
 きよたんのママはきよたんのことが大好きだから・・
 だからお兄ちゃんのママとは違うもん!」
「悪く言うな!」
「放して!」
「僕のお母さんを悪く言うな!!」
智也は倒れた清貴の両肩を掴み、何度も身体を激しく揺さぶり・・。


智也の瞳から涙がこぼれる。

「気が付いたら、清貴君は、動かなくなっていました。
 僕が起こそうとしても、返事をしませんでした。
 僕は、清貴君が、死んだんだ・・と、その時思いました。
 そしたら怖くなって、お母さんに買ってもらった、グローブを拾って、
 家に帰りました。

 ・・・以上です。」

智也の日誌に涙を拭うさつきと和彦。
「智也は・・私の為に・・」
「僕は悪い子です!
 あの子が言ったみたに悪い子です!
 僕は悪い子です!僕は悪い子です!悪い子です!!」
そう繰り返す智也を抱きしめるさつき。
「許して・・。お母さんを・・お母さんを許して・・。」

「それでは、本日の審判はここまでにして、
 後日、続行します。」

泣き崩れるさつきを支える和彦。
智也が連れていかれると、和彦とさつきは寄り添い、涙を流し・・。

二人が帰っていくのを見送る富田。
「結審までは早いでしょう。じき終わりますね。」と宮本(山崎画大)。
「終わりじゃない。
 被害者と加害者、二つの家族の苦しみは、
 この先もずっと続くのよ。」
「申し訳ありません。」

殺害現場を見つめる美帆子。
「美帆子!」秀昭が声を掛ける。
「パパ・・。
 もうすぐ夏だね。」
「そうだな!今年もみんなで海に行きたいな。」
「きよたんも一緒だよね。」
「ああ!家族全員揃ってな。」
「・・・私ね、パパの気持ちわかるよ。」
「そうか。」
「ママの気持ちも。何となくね。」
「・・・」
「パパ。・・笑える日、きっと来るよね。」
「美帆子・・。」
二人は微笑みあい・・。

街中
「私の為に・・智也は・・。」
「・・これからだな。
 これから、俺達が、どう生きていくかだ。」
「そうだね。
 私も仕事見つける。
 これからのこともあるし、智也に会う時間さえあれば、
 どんな仕事だって!」
「・・俺は・・俺がもっと、智也のことを・・。」
「智也は生きている。
 申し訳ないけど・・智也は生きてる。」
二人はまた涙を流し・・。

富田が帰宅する。
「ただいま・・。」
「ごめん!すぐ片付けるから!」
富田は泣きながらわが子を抱きしめ・・。
「母ちゃん?どうしたの?」
声を上げて泣く富田・・。

さつきの実家
さつきはカブトムシの幼虫を見つめ・・。

「そうだったの。
 智也はさつきの為に・・。」と敏江(藤田弓子)。
「これまでも、ずっとそうだったのかもしれません。
 智也が事件の真相について話さなかったのは、
 これ以上、さつきを傷付けたくなかったって思いからだと・・。」と和彦。
「そうだよきっと。智也は優しいから。」と彩乃(田畑智子)。
「結審でどんな審判が下るかわかりませんが、
 色々と、迷惑を掛けることになるかと。」
「何を言ってるんですか。
 親ってね、いつまでたっても、親なんですよ。」
「じゃあ、まだまだ心配掛けていいってわけか!」と彩乃。
「あんたは別。」笑い合う二人。

「私そろそろ行くね。」彩乃がさつきに声を掛ける。
「お母さん、泊まるんじゃないかって。」
「友達待ってるし、私も忙しいんだから。
 出発の準備もしなきゃなんないし。」
「もう?
 いつ帰ってくるの?」
「2年は帰らないつもり。」
「2年も!?お母さんそのこと・・」
「今言うと寂しがるから。
 出発の日にでもね。
 ということで、お母さんよろしく!」
「彩乃・・本当に、ありがとう。」
「子供って・・結局、親が一番なんだよ。
 私も、お母さんのこと独り占めしたくて、
 お姉ちゃんのこと・・」
「彩乃・・」
「だから、智也のこと、しっかり見てあげてね。
 今度こそ、しっかりね! 
 お姉ちゃんなら出来るよ!」
彩乃の言葉に頷くさつき。
「逃げたりしたら、飛んで帰ってぶっ飛ばすから!」
彩乃は笑顔で出ていく。

小沢家
「おはよう!」
「おはよう。美帆子、パパにコーヒー入れてあげて。」
「はい。」
新聞を読んでいた秀昭は、ある記事に気付く。
『少年の審判始まる
 小沢清貴くん殺害事件 非行事実認める』
「聖子・・」
「うん?」
「裁判所に行かないか?」
「・・・」

さつきの実家にエリ(猫背椿)がやってくる。
「智也の同級生のお母さん。」
さつきが和彦に紹介する。
「突然すみません。
 ハルカが、どうしても智也君に渡したいものがあるって言うんで。
 ハルカ。」
「これ。」
ハルカが何冊かのノートを差し出す。
「ハルカちゃん・・これ・・。」
「勉強、遅れたら困ると思って。
 智也君には、学校に戻ってきてほしいから。」
「・・・ハルカちゃん。」
「戻ってこれますよね?智也君。」
「・・・ありがとう。」

さつきと和彦は揃って智也に面会に行く。
「智也・・」
「・・・ありがとう。
 智也があの日のこと、ちゃんと書いてくれた。
 お母さん嬉しかった。」
さつきはそう言い、ハルカのノートを差し出す。
「ハルカちゃんがね、智也の為に取っておいてくれたの。
 智也がいつでも帰ってこれるように。」
「・・・」
「智也を支えてくれる人はいっぱいいる。
 おばあちゃんも、彩乃の。
 智也を愛している人はいっぱい!
 お父さんもお母さんも、一緒に頑張るから。
 智也と一緒に。
 約束する。」
小指を差し出すさつき。
だが智也は顔を上げられない。
「智也・・」と和彦。

さつきと秀昭は、家庭裁判所を訪ねていく。
「お待たせしました。
 審判の、記録です。」
富田が『少年保護事件記録』を差し出す。
「私達は、ようやく知る権利を与えられたんですね。
 最後に清貴が何を言い、何を見たのか、
 親として知ることが出来る。」
秀昭はそう言い、記録を引き寄せる。
反射的に顔を背けてしまう聖子。
「聖子。これで終わりにしよう。」
「・・・」

智也を見送るさつきと和彦。
「智也・・また心を閉ざしてしまったのかもしれない。」
「そんなことない。審判が終わって疲れているだけだよ。
 まだ10才なんだぞ、智也は。」
「・・・」

記録を読む秀昭。
「確かに清貴は、思ったことをすぐ口にする子でした。
 でもこんな・・犯人の少年が自分の立場を有利にしようとしている、
 というようなこと・・」と秀昭。
「だとしたら、真っ先にこの証言をしていたはずです。
 少年は最後の最後まで、動機を隠そうとしていました。」と富田。
「・・・」
「お母さん、清貴君は、心から、お母さんを愛していたんだと
 思います。 
 ですからその少年に、うちのママとは違うと、
 素直な気持ちをぶつけた。」
「わかりきってる!そんなことは!!」
怒って席を立つ秀昭。
「その、少年も・・犯人の少年も・・
 お母さんを愛していたんですね。」聖子の頬を涙が伝う。
「そのとおりです。」富田は言葉に力を込めてそう言う。
「その子に・・会わせてもらえませんか?」
「聖子!」
「その子に伝えたいんです!
 清貴は、傷つけるつもりで言ったんじゃないって。
 だって・・その子の中で清貴が酷い子のままだなんて
 そんなの・・清貴が可哀想過ぎます・・。」
「・・申し訳ありませんが・・面会は・・。」
「・・・」

さつきの実家
カブトムシを見つめながら呟くさつき。
「智也・・いつになったら・・。」

野口家
仏壇の前に座り込む聖子。
ソファーに身体を投げ出す秀昭。
台所で審判調書を読む美帆子。

聖子は遺影の清貴の笑顔を見つめ・・。

第二回 審判期日
智也がさつきと和彦の間に座る。
「決定言い渡しに先立ち、富田調査官。」
「はい。」
「被害者ご家族からの、手紙を読み上げて下さい。」
「はい。
 被害者の、小沢清貴君のお母様からのお手紙です。」
「・・・」
封筒には、『野口智也君へ』と書かれていて・・。


世界で一番大好きなのは、お母さん。
子供って、そう思う時期があるんだと思います。
智也と清貴、二人とも、そういう時期だった。
だから、互いの母親をけなされて、感情が爆発してしまった。

キャッチボールをしてあげなかった和彦。
おかえり、と言ってあげなかったさつき。
智也の日誌に、智也の思いを知り、
どれだけ自分を責めたことでしょう。

事件の全てを知った聖子は、
智也に清貴のことを知ってもらおうと思って手紙を書いたのですね。
智也の中で、清貴は悪い子のまま生きていて・・
それが辛いと泣く聖子。
聖子の手紙は智也の凍った心を溶かしてくれるのかな。

うちはもう、清貴や智也のような年齢ではないけれど、
それでも、これからも子供とちゃんと向き合っていかなければ、
そう思いました。

清貴役の佐藤詩音君と、智也役の嘉数一星君。
今度は元気いっぱい、天真爛漫な子供役の演技を見たいです。



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【キャスト】
野口 さつき - 稲森いずみ
野口 和彦 - 山本太郎
野口 智也 - 嘉数一星

小沢 聖子 - 板谷由夏
小沢 秀昭 - 佐野史郎
小沢 美帆子 - 川島海荷
小沢 清貴 - 佐藤詩音

富田 葉子 - 田中美佐子
富田 健太 - 吉川史樹

宮本(山崎画大)

森田 彩乃 - 田畑智子
森田 敏江- 藤田弓子

佐伯 正志 - 高山猛久
小泉刑事 - 小松和重

麻衣子 - 志村玲那
宏美 - 折山みゆ
野口真緒
猫背椿
ダンカン

【スタッフ】
脚本 - 高橋麻紀・吉本昌弘
原作 - 伊藤実 「アイシテル〜海容〜 前編・後編」
プロデューサー - 次屋尚・千葉行利
演出 - 吉野洋・国本雅広
音楽 - S.E.N.S. 「Forgiving」
制作協力 - ケイファクトリー


稲森いずみさんの主な出演作品



板谷由夏さんの主な出演作品


この記事へのコメント
ちーずさんこんばんは、本当に重くてきついです!

和彦にたまには智也とキャッチボールをしてあげてと買ったグローブ、近づいてはいけないと言われていたホームレスのおばあさんに直して貰った縦笛の落下、清貴の姉をも傷つける思ったことを口にしてしまう幼さ、事件の日だけ学校が早く終わり聖子の帰宅が遅れてしまった事、困っていた清貴を助けてあげる智也の優しさそして感情を抑えきれなくなった看板の言葉、何かひとつでも欠けていれば起きなかった悲劇です!清貴が動かなくなって死に気がついた智也、さつきから買って貰ったグローブを拾う冷静さが殺意までは無かったように思えて…

審判の記録を読む小沢夫婦、智也が書いた清貴の言動に戸惑い否定したいのがわかります、聖子のみせる母親としての海容が二つの家族にどんな着地点をみせるのでしょうね?
Posted by けた at 2009年06月04日 20:17
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アイシテル〜海容〜 第8話
Excerpt: 『悪くいうな!僕のママを悪く言うな!』ママのことが大好きだから起きてしまった事件なのかも。。。辛いなぁ。。。そして、他人事ではない。<br /><br />
Weblog: アンナdiary
Tracked: 2009-06-04 17:08

アイシテル〜海容〜 第8回 感想
Excerpt: 『審判の日、全ての真相』
Weblog: ぐ〜たらにっき
Tracked: 2009-06-04 19:59
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