2009年09月13日

任侠ヘルパー 第十話

『正体がバレ、告白・自殺そして火災発生』

「タイヨウ」に、彦一(草g剛)たちが倉庫で暴れている時の
写真と、『タイヨウには暴力団構成員がいる』と書かれた密告書が
送りつけられる。

「ハートフルバード」から日野弥生(中別府葵)が駆けつけ、
任侠ヘルパーたちを集める。

その頃彦一は、羽鳥涼太(加藤清史郎)と羽鳥晶(夏川結衣)の
マンションにいた。
晶が撮影したビデオレターを再生する涼太と彦一。

「涼太。今日から毎日、涼太に向けて、このビデオメッセージを
 残す事にしました。
 ママは病気で、いつかは、自分のことも、涼太のことも、
 大切な思い出も、忘れていってしまいます。
 だから・・・ママがママであるうちに・・
 未来の涼太に、話しかけておこうと思います。」

晶は、堀井皐月(安田美沙子)に付き添われベッドルームにいた。
「遊園地?」
「ええ。涼太君と一緒にいて、突然取り乱されたと。」
「・・涼太君?」
涼太との2ショット写真を見つめながら頭を抱える晶。
「大丈夫ですか?」
心配して寄り添おうとする皐月の手を振り払ってしまう。
「ごめんなさい・・。」
晶は皐月に謝ると、床に落ちたカッターナイフを見つめ・・。タイヨウ
「どういう目的でここに?」と弥生。
「言う必要ねーな。」とりこ(黒木メイサ)。
「所長、あなたはこのことを?」
「いえ・・私は全く・・。」と園崎。
「彼らはヘルパーとして真面目に働いていただけです。
 他意はありません。」と零次(山本裕典)。
「和泉さん・・」と二本橋(宇梶剛士)。

「ヤクザですよ!和泉さん!」
「庇う必要ないって!」とヘルパーたち。

「・・・俺もこいつらと同じだ。」
零次はそう言い、リストバンドを外して刺青を見せる。
「和泉訓!それ・・」と園崎。
「とんでもない施設ですね。ここは。」と弥生。
「極道がヘルパーやってちゃいけないんですか?」と零次。
「事件や事故を起こされたら困りますから!
 とにかく、こういった写真が本社にまで送られてきた以上、
 事態が悪化する前に対処するしかありません。」
弥生はそう言い、本社に連絡。
そしてこう告げる。
「たった今決定しました。
 所長、本日より、我が社はこちらとのフランチャイズ契約を
 解除します。」
「そんな・・。」

羽鳥家
皐月が買物に出かけていく。
タバコをくわえた彦一は、元気のない涼太に気付き、歩み寄る。
「アニキ・・ママの病気・・治らないの?」
「・・・」
「僕の事・・もう思い出せないの?」
「・・・」

そこへ晶がやって来た。
「ママ・・ママ!」
「・・・ごめんね。シャワー浴びるから。」
晶はそう言い、涼太の頭をそっと撫で、風呂場へ向かう。

そこへ、りこから連絡が入る。
「どこにいんだよ。」
「あ?」
「バレたんだよウチらのこと。」
「・・・」
「もうここにはいられねーよ。
 さっさと帰って来い。」

タイヨウでは任侠ヘルパーたちが荷造りをしていた。
「納得いかねー!」と五郎。
「あのー・・」園崎が声を掛ける。
「所長・・」
「こんばんは。」

りこから連絡を受けた彦一は、「タイヨウ」に戻ろうとするが、
そんなとき、涼太晶の着替えを持ってやってきた。
「アニキ、帰るの?」
「お前さっきの姉ちゃんが戻ってくるまでちゃんと見てろ。」
「・・・ママ、着替え持ってなかったから。」
「・・・おい風呂どこだ!!」
「突き当たりの左!!」
二人が走り出す。

「おい!聞こえるか?一回シャワー止めろ、おい!!」
「アニキ・・」
「外出てろ!」
彦一は涼太を洗面所から放り出し、ドアを閉める。
「アニキ!開けて!!」

風呂場のドアを開けてみると・・
晶が洋服のままシャワーに打たれ倒れていた。
晶は手首を切り自殺を図ったのだ。
「バカヤロウ!!」
彦一は晶を風呂場から運び出し・・。

病院
彦一に救助された晶は、一命を取り留めた。
晶の手をそっと握り締める彦一。

その時、ドアをノックする音。
園崎とりこだ。
「翼君・・。」
「・・・」

晶が目を覚ます。
「・・ここは!?」
「病院だ。」
「どうして?涼太は?」
「覚えてんのか?ガキのこと。」
「え・・」
「あんたの部下だった姉ちゃんが預かってくれてるよ。」
「・・・痛い!」
手首に痛みが走る。
手首には包帯が巻かれていて、晶は答えを求めるように彦一を見つめる。
「・・・私?」
晶は呆然と手首を見詰め・・。

病院の廊下で話すりこと彦一。
「どうすんだよこれから。」
「バレたんだから出てくんだろ。」
「所長はむしろ残ってくれってさ。」
「え?」
「フランチャイズ切られて、新しいヘルパー探すのに
 時間掛かるんだってよ。」
「・・・カシラは?」
「自分で決めろって言ってる。
 残るのも辞めるのも自由だってよ。
 その判断も研修の1つだってさ。」
「・・チッ。」
「どうする?」

晶の病室
「どうされますか?これから。」
「若年性認知症患者が入る、専門施設を探してもらっています。」
「涼太君は?」
「・・・」
「お子さんは?」
「・・・あの子の父親か・・それが無理なら、里親を探します。」
「全部決まるまで、ご自宅で生活を?」
「・・・」
「羽鳥さん。よろしければ、うちの施設に来ませんか?」
「・・・」

タイヨウ
晴菜(仲里衣紗)らヘルパーたちは、彦一らがヤクザと知ってから
戸惑い、態度が変わってしまう。
そんな様子に気付く任侠ヘルパーたち。
施設内に不穏な空気が流れるようになる。

「やっぱりやりにくいわよ、所長!」とベテランヘルパー。
「新しいヘルパーさん、すぐに探しますから。」と園崎。
「同じヤクザだったら、まだ和泉君引き止めれば良かったじゃない、
 ベテランだったんだからー。
 ね、晴菜ちゃん!」
「・・・でも、ヤクザです。」
「はぁ・・全く厄介な事ばっかりねー。
 こんな若い人まで引き受けちゃって。」
女性ヘルパーはそう言い、晶の入居申込書を見つめる。

タイヨウ・晶の部屋
「本当によろしいんですか?ここで。」と皐月。
「行き先が決まるまでよ。
 あなたにばっかり迷惑掛けられないから。」と晶。
「私のことは気になさらないで下さい。」
「・・・私に付き合って、会社辞める必要なかったのに。」
「私は、社長に憧れて、あの会社にいましたから。」
「ありがとう。」
晶はカバンの中から涼太との2ショット写真を取り出すと、
部屋に飾る。

その頃、零次は鷹山源助(松平健)の事務所にいた。
「あの写真は、鷲津組を波紋された連中の仕業かと。
 この間の件の報復かもしれません。」
「面倒なことしてくれたもんだな。」
「事が大きくなる前に、押さえられればいいんですけど・・。」
「悪いが、動いてくれ。
 向こうのシマには話通しておく。」
「はい。」
「和泉!
 ・・またこの世界に戻るのか?」
「まだ・・迷ってます。
 多分あいつらも。」
「・・・」

タイヨウ 控え室
彦一は『若年性認知症』について書かれた資料を読んでいた。
『高齢者に比べて2倍のスピードで病気が進行する』
『記憶障害』『言動が乱暴』
『発症から5〜10年で死亡』『女性に多く見られる』
『自覚症状はない』

そこへりこがやって来る。
「あの人の担当、私にやれってさ。」
「・・ああ。」
「見てても全然病気って感じしないけどな。」
「・・波があんだろ。
 ワケわかんなくなって、暴れたりするらしいからな。」
「・・・」
「気をつけて見てやれよ。」
「・・そんなに心配ならテメーで面倒見ればいいだろ。」
「あ?」

そこへ、五郎の怒鳴り声が聞こえてくる。
「おい!何見てんだコラ!
 言いたいことあったらはっきり言え!」
「何でもありませんって・・」とヘルパー。
「さっきから俺らのこと見てコソコソ話してただろうが!!」

「やめろよオラッ!」彦一が割ってはいる。

「正体知った途端手のひら返しやがって!」
五郎の怒りは収まらない。

そこへ、晴菜がやってきた。
「やめてください!
 利用者さんに迷惑です!
 みなさん怖がりますから。」
「・・・」

「お前ちょっと寮で頭冷やしてこい。」と彦一。
「そうですよ、五郎さん。」
二本橋が五郎を連れていく。

立ち去る晴菜を追うりこ。
「ちょっと待てよ!」
「何ですか・・」りこの手を振りほどく晴菜。
「そんなに怖いかよ。」
「怖いに決まってるじゃないですか。ヤクザなんて。」
「・・・」
「私は・・りこさんも彦一さんも、みんな乱暴でぶっきらぼうだけど、
 優しくていい人だと思っていました。
 でも・・やっぱり私達とは違うと思う。
 怖いです。一緒にいるの・・。」
晴菜はそう言い立ち去ると、りこは悲しそうな表情を浮かべ・・。


「何やってんだ俺・・。」と五郎。
「・・・」五郎を見つめる二本橋と六車。
「昔組に入る前、バカやって暴れてた頃も、
 よくあんな目で見られてよ。
 野良犬見てるみてーな・・警戒した目で・・。
 六本木のシマでボコられて、アニキの口利きで組入って。
 ちっとはマシになった気がしてよ。
 怖がられんのは一緒でも、もう一人じゃねーって。
 でも・・ワケわかんねーうちにここで働かされて・・
 なんつーか・・前よりいい感じがしてよ・・。
 テメーがマシになった気がしたっていうか・・。」
「私もです。」と二本橋。
「それでも・・僕らはカタギじゃない。」と六車。
「・・・」
「堅気じゃないんだ・・。」
六車はもう一度そう呟き、寮を出ていく。

屋上
「アニキ・・。」と涼太。
「・・・」
「どうしてみんな、ヤクザが嫌いなの?」
「悪い事いっぱいしてっからだろ。」
「アニキも?」
「・・・ああ。」
彦一は涼太から目をそらして答える。

ヘルパーたちが出ていこうとするのを必死に止める晴菜。
「ちょっと、待って下さいよ! 
 一度に5人も辞めるなんて・・。」
「あんな連中と一緒じゃ、怖くて働けるかよ。」
「でも、利用者さんはどうするんですか?」
「正直このやり方自体、そろそろ限界でしょ。」
「給料安い上に、余計な仕事多いし。」
「身体拘束だって、時と場合で必要よね。」
「晴菜ちゃんも、早めに次のところ探した方がいいよ。」
ヘルパーたちはそう言い、タイヨウを出ていった。

晶の部屋
涼太が学校に行くのを笑顔で見送る晶。

涼太が出かけると、晶はビデオカメラをセットし、
カメラに向かって語りかける。
「9月15日、今日も涼太のこと、ちゃんと覚えていました。
 今日は、涼太が生まれたときの話をします。
 あなたの、お父さんのことも。」

「ハートフルバード」の新社長になった長谷川司郎(相島一之)は、
秘書・弥生を伴って厚生労働省の藤堂慶太郎(陣内孝則)を訪ね、
社長就任の挨拶をしていた。
「光栄です。社長就任早々、藤堂さんとお近づきになれて。
 これまで我が社は独自路線を敷いてきましたが、
 今後の介護事業はやはり、厚労省さんとの二人三脚が大切ですから。
 前社長は、良く言えばカリスマ、悪く言えばワンマンでして。」
「だから追い落としたと?」と藤堂。
「・・・」
「もっぱらの評判ですよね。
 羽鳥晶の辞任は、ハートフルバード内の、クーデターだったと。」
「それは・・その・・。」
「失礼ですが、前社長の羽鳥は、」と弥生。
「アルツハイマー型認知症。
 確かに、業務継続は困難でしょうが、
 辞めさせ方は他にもあったでしょう。」
「・・・」
「不要なもの、問題のあるものは切り捨てる。
 その考え方に、反対はしませんがね。」
藤堂はそう言い、書類を長谷川の前に置く。
「これは・・」
「あなた方が最近、フランチャイズ契約を打ち切った施設です。
 その理由を、教えていただきたい。」
「・・・」
「未来の介護事業の為にも。
 今が改革の時です。」

零次は鷲津組のカシラと会っていた。
「波紋した連中の動きまでは、うちではなぁ・・。」
「心当たりを全て教えてください。こちらで処理します。」
「しかし、鷹山組長も?なこったなぁ。
 何で極道にヘルパーの研修など・・。」
「・・・」

タイヨウ
夜中、涼太を叩き起こす晶。
「涼太!涼太!!
 ダメよ涼太!こんな所で寝てちゃ。」
「ママ?」
「起きて!おうち帰るわよ!早く!!」
「ママ・・ママダメだよ、お部屋に戻ろう!」
「いいから早く!」
「ママ!!」
涼太の声に驚き、強く引いていた手を離す晶。
その拍子に涼太は転び、後頭部を打ってしまう。
「痛っ・・」

「何やってんだよ。」
見回りをしてきたりこが二人に気付くと、
晶は暴れ始め・・。

その夜、涼太は寮のリビングに布団を敷いて寝る事に。
「電気消すぞ。」と彦一。
「・・・」
彦一が電気を消し、部屋を出ていこうとすると、
涼太のすすり泣く声が聞こえてくる。
しばし涼太を見つめ、部屋を出ていく彦一。

すぐに、彦一は掛け布団を手に戻ってきた。
涼太のすぐ側のソファーに横になる彦一。
涼太が見つめると、
「俺の部屋カがいるんだよ。」と言い、目を閉じる。

涼太が彦一の掛け布団を掴む。
そのことに気付いた彦一が涼太を見ると、
涼太は心細そうに泣いている。
彦一は、小さな涼太の手をそっと握り締める。
すると涼太は堪えていたものを吐き出すように、
声を上げて泣き出し・・。

朝、空のベッドを見つめる晶。
そこへ、涼太がやって来た。
「ママ・・」
「涼太おはよう!」
涼太の頭をなでる晶。
「うん?コブが出来てる。」
「・・・カに刺されたから。
 行ってきます!」
「・・行ってらっしゃい。」
涼太は何事もなかったように、笑顔で学校に向かうが・・。

ビデオカメラをセットする晶。
だが、操作法がわからなくなっていた。
「どうした?」と彦一。
「これ・・使い方がわかんなくて・・。」
「・・・おい。」
彦一が代わりにセットしてあげる。
「撮れてんぞ。」
「私・・・あの子に何かした?」
「・・・」
「したのね。」
「・・・」
「教えてよ!
 覚えてないんだから!」
「わざとじゃねー。」
「・・・
 お願いがあるの。」

霞ヶ関を歩く晶と彦一。
晶がふらつくと、彦一はさっと手を差し伸べる。

「母親を捨てたとき、一緒に駆け落ちしたって相手か?」
「駆け落ちじゃないわ。
 私が彼のところに転がり込んだの。」

その頃りこは、晶が彦一と一緒に出かけたことを知り・・。

喫茶店
晶と彦一の席に、藤堂がやって来た。
席を外そうとする彦一に藤堂が聞く。
「君は?」
「道案内だ。」

「ごめんなさい。突然呼び出して。」
「いや。
 ・・・用件は、涼太のことだろ?
 大体は聞いてるよ。
 会社を辞めた経緯も、病気のことも。」
「・・・ごめんなさい。
 あの時、一人で育てるって言ったのに。」
「君は、よく頑張ったよ。」
「・・・」
「涼太のこと、妻に話す。」
「・・お願いします。」

「話は終わった。彼女を送ってくれ。」藤堂が彦一に言う。
「・・・」
「それと、早く施設を離れる事を勧めておくよ。」
「あ?」
「君達のことは、我々も把握している。」
「・・・」
「自分達の世界に、さっさと戻れ。」
「・・・」

その頃、零次はある男を追い詰めていた。
「写真の件だ!全部吐け!」
「今更遅いだろ!
 マスコミに全部流しちまったよ。
 大騒ぎになんぞ!」
零次はその男を思い切り殴りつけ・・。

マスコミ各社にも送られていた写真を見た記者らが
「タイヨウ」にやってくるようになり、
園崎らは対応に四苦八苦する。

晶の部屋
「9月18日。今日も涼太のことを覚えていて、一安心です。
 涼太に残したメッセージも、こんなに沢山になりました。
 今、私達がいるタイヨウは、大変な様子です。
 ヘルパーさんが足りないから、涼太もお手伝いしてたね。
 迷惑かと思ったけど、ここに来ていいって言ってくれた所長さんに、
 本当に感謝しています。
 ここにいれば、あなたと二人きりになることを、
 怖がらずに済むから。
 ママのこと、涼太一人に、背負わせたくなかったの。
 お別れの時が、近づいてる。
 もうすぐ、ママも、涼太も、離れ離れになる。
 ママは、忘れてしまうかもしれないけど、
 涼太は覚えていてね。
 ママが涼太のことを、大好きだってこと・・。」

給湯室
晴菜は、折込ちらしで作った鍋を火に掛ける入居者に気付く。
「ダメじゃないですか!危ないですよ!」
「ごめんなさい・・。」
「おばあちゃん!むこうで一緒に遊ぼう!」
涼太が老婆を連れていく。

別の日、その老婆はまた同じ事を繰り返してしまう。
「火使っちゃダメって言ってるじゃないですか!
 2回も言っているのに、何で言うこと聞けないんですか!!」
老婆を叱り飛ばす晴菜。そこへ五郎が通りがかる。
「ちょっと、晴菜ちゃん!どうしたの!」
「・・・」
「大丈夫?」
「・・・全部あなた達が悪いんじゃないですか!!」
晴菜はそう言い泣き崩れ・・。

事務所で頭を抱える女性ヘルパー。
「もう限界じゃない?所長・・。」
「・・・」
「この騒ぎじゃ、ヘルパーどころか、アルバイトだって
 来やしないわよ・・。
 それに・・お役所が来ちゃったら・・。」

そんな会話を六車が聞いていて・・。

晶の部屋
「付きっきりじゃなくていいわよ。」
晶がりこに言う。
「この間目離したらメシぶちまけてたろ。」
「・・・そんなんことしたの、私・・。
 身体拘束して。」
「所長が許可しねーよ。」
「人手が足りてないんでしょう?
 効率も悪いわ。」
「効率の問題じゃねー。」
「縛ってもらった方が、こっちも楽なの。」
「・・・強いよな、あんた。
 私もあんた位強かったら・・。」
「・・・」

スーツに着替えた六車が荷物をまとめてやってくる。
「やっぱりテメーがリタイヤ第一号か。」と五郎。
「辞めるのも残るのも、もう自由でしょう。
 これ以上いても、タイヨウにとってマイナスにしか
 なりませんよ。」
六車はそう言い、タイヨウを出ていく。

晶の部屋
「私は、経営者に向かないタイプなんでしょうね。
 ・・うちは、破綻しかけています。
 このままだと、潰れてしまう。」と園崎。
「改善策はあるでしょう?」と晶。
「極道だと騒がれているヘルパー達を解雇して、
 人員不足のうちとしては、効率を重視する。
 ま、そういうことなんでしょうね。
 でも、彼らは不器用なりに、真面目に一生懸命
 働いてくれています。
 それに、効率化を計った身体拘束は、
 する方もされる方も、辛いものですから。」
「だから・・自分達が、無理をすると?」
「羽鳥さん。あなたが辞任会見で仰ったことは、
 とても立派です。
 介護を、システマチックにすることで、ストレスを減らせば、
 結果的に、優しい介護が出来る環境が作れる。
 あなたは、それを目指しておられたんでしょう?」
「・・・」
「でもね、私達みたいな小さな施設では、
 それはなかなか出来ないんですよ。
 結局、気持ちで無理を通すしかないんです。」
「・・・」
「羊羹美味しかったですね。
 ・・・あなたがここにいる間、絶対身体拘束はしませんから。」
「・・・」
園崎が部屋を出ていく。

事務所、五郎は仕事中の晴菜に言う。
「もう少ししたら・・俺ここ出ていくから。」
「・・・」
「迷惑ばっか掛けて・・ごめん!」
「・・・」

寮のリビングでタバコを吸う彦一。
「何考えてんだよ。」とりこ。
「・・・」
「ここ出ていくことか?」
「・・・」
「あの女のことかよ。」
「・・・」
「チッ。惹かれてんだったら何で何もしようとしねーんだよ。」
「・・・」
「待ち続けんのかよ。
 あの女の病気が進んでワケわかんなくなって、
 テメーの中でケリ付けるしかなくなんのを。」
「・・・うるせーんだよオメー。」
立ち去ろうとする彦一をソファーに押し倒すりこ。
「こっちはいつまで待てばいい・・。」
「・・・」
「・・・極道だったらさっさと決めろよ。
 フラフラしてんじゃねーよ。」
「・・・」

朝方、老婆が給湯室に入り・・。

早朝、鷹山の事務所に六車がやって来る。
「朝から物々しいな。」

その頃、「タイヨウ」施設内に非常ベルが鳴り響く。
「おいなんだ!」とりこ。
「施設からですね。」と二本橋。
「ちょっと煙くないですか?」と三樹矢。
「ママ!」涼太が走り出そうとする。
「おい!!」
彦一の叫び声に、二本橋が慌てて涼太を止める。
彦一たちは施設へと向かい・・。

鷹山の事務所
六車は組長にあるリストを差し出す。
「隼会系列に借金を抱えている者の中で、
 ヘルパー資格所有者のリストです。
 借金と相殺で、彼らをタイヨウに送る許可を頂きたい!」
リストを見つめ、少し微笑む鷹山。
「どういう風の吹き回しだ。」
「これが・・カシラの思惑でしょう?」
六車はそう言うと、『任侠道』と書かれた看板を見つめ・・。

「オーマイソール♪」
毎回本当にいい所でこのBGMが流れます。


タイヨウに駆けつける彦一たち。
廊下に煙が立ち込めていた。
そのなかを、深夜当番の晴菜と五郎が利用者を外へと誘導していた。
「おい火元どこだ火元!」と彦一。
「わかりません!」晴菜がパニック状態で叫ぶ。
「おい!落ち着け!」
りこの言葉に晴菜はほっとしたのか座り込む。

利用者をヘルパーらしく介助し、助け出す二本橋。
任侠ヘルパーたちが利用者に声を掛け、助け出していく、
そんな様子に晴菜も落ち着きを取り戻し・・。

給湯室で火事を起こしてしまった老婆を助けようとする晴菜。
「早く、逃げましょう・・」
「ごめんなさい・・」
老婆は晴菜を突き飛ばす。
煙を吸い込み咳き込む晴菜。晴菜の意識が遠のいていく・・。
その時!
「晴菜ちゃん!!」五郎が駆け寄る。
「五郎さん・・」
「もう大丈夫だから。」
五郎は二人を抱え、部屋から脱出。

施設に消防車、救急車が到着する。
入り口にはマスコミが殺到していた。

彦一たちはすべての利用者を無事外へ出すことができた。
ところがそのなかに晶がいないことに晴菜が気づく。
一度は避難した晶だったが、テープを取りに戻ってしまったのだ。

シャツを脱ぎ捨てる彦一。
両腕に刻まれた刺青に、マスコミや野次馬が騒ぎ立てる。
彦一は、施設へと走り出し・・。

「おい!」とりこ。
「危ないぞ!」と消防隊。

「どけ!!」
煙の立ち込める施設内を走る彦一。
2階に駆け上がり、部屋の前で倒れている晶を見つける。
「おい!大丈夫か?しっかりしろ!
 逃げるぞ!!」
「テープ!!テープが!!」
「火が回ってるだろうが!!」
「あれがないと、何も残せない!
 涼太になにも・・」
「あのテープはテメーじゃないだろう!
 残してーものがあんなら面と向かって言ってやれよ!!
 ガキにとっちゃ、これからもオメーはオメーだろうが!!」
「・・・」
彦一は晶を抱え、外へ出ていく。

「ママ!!」
「涼太!!」
抱きしめあう二人。

施設の外には早朝にもかかわらず、マスコミや野次馬が集まり、
野次馬が「ヤクザがいる施設なんかつぶしてしまえ」などと罵声をあげる。

すると、晴菜が人垣の前に進み出る。
「待ってください!
 この人たちはヘルパーです!
 この施設の利用者さんたちを支える、ヘルパーなんです!!」

「晴菜ちゃん・・」
五郎が、りこが、三樹矢が、二本橋が、彦一が、
晴菜を見つめる。
だが野次馬たちには晴菜の思いは届かず・・。

「テメーらウルセーぞこらっ!!
 極道なめんじゃねーぞ!!」彦一が一喝。
「・・・」
「俺らこっから出ていくからよっ!」
「アニキ・・」
「もう迷惑かけやしねーからよ・・
 ガタガタ抜かすんじゃねーよ!!」
「・・・」

するとそこへ、一台の車が着き、なかからひとりの男性が降り立つ。
「所長さんですね?」
「はい・・」と園崎。
「私、県庁保健指導課の小泉と申します。」
「あの・・」
「こちらの施設の認可取り消し、業務停止命令が出ました。」
「・・・」

それを聞いた彦一は、男を睨みつけ…。


草なぎさんが演じる彦一がカッコいい〜!
このまま草なぎさんのファンになってしまいそうな勢いです。(笑)

晶や彦一たちは、今回それぞれ答えを出しました。

晶は園崎の申し入れを受け、タイヨウに入居することに。
涼太に自分を背負わせないように・・という思いからでした。

自分のせいで涼太を傷つけてしまったと知った晶は
辛かっただろうな・・。

その時は、もうすぐそこまで来ている。
そう悟った晶は、涼太を父親に託すことに。

藤堂の狙いがよくわかりません。
陣内さんが演じていらっしゃるので、あと一ひねりありそうな気が。


彦一たちに突きつけられた問題は、タイヨウに残るか、去るか。

まず、六車がタイヨウを立ち去りました。
これはタイヨウを救うためだったんですね。
そして彼はちゃんと答えを見つけ出した。

隼会系列に借金を抱えている者の中で、
ヘルパー資格所有者をリストアップし、
その人たちの借金をなかったことにして代わりにタイヨウで働かせる。
六車さん!すごい!カッコイイ!
密告写真を撮ったのはあなたなのでは、と疑ってしまって
ごめんなさい!!

マスコミや野次馬の前で自分達はここを出ていくと声を荒げる彦一。
それも、タイヨウを守るための決意。

「任侠道。
 弱気を助け強気を挫き、
 命を捨ててでも義理人情を貫く。
 俺はそんな、本物の極道になりたかった。」

第1話冒頭で彦一が語っていました。
鷹山は、任侠道を貫くことが出来る人物を探しているんでしょうか。


涼太と彦一。
涼太の隣に寝るのかなぁと予想していましたが、
Tの字に横になり、手を繋いで眠る二人。
近過ぎず、遠過ぎず。
素晴らしいシーンとなりました。

涼太の泣くシーンには毎回やられてしまいます。
きっとこの時彦一は、自分の中の父性に気付いたのでは。
あの小さな手を離すことはないはず!

りこの告白も切なかった。
でもりこは晶の担当となり、晶と涼太を身近で見ていたことで、
二人に対しての気持ちが変わってきたんじゃないかな。


予想というか希望は、何もわからなくなってしまった晶を、
涼太、彦一、りこの3人が側で見守っている。

そのために、彦一はヤクザを止めているかもしれません。
「どうしてみんな、ヤクザが嫌いなの?」
「悪い事いっぱいしてっからだろ。」
「アニキも?」
「・・・ああ。」
純粋な涼太の瞳から目をそらす彦一。
今までの自分を恥じているのかな・・と思いました。

次週最終回!
楽しみだけど、終わってしまうのが寂しい!



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☆マイ・ベストシーン☆

第1話:
自分を息子と間違えて小遣いを与えるチヨ。
最初はカモぐらいにしか思っていなかったチヨの危機に、
「ばあさんを頼む!ばあさんを頼む!頼む!」
りこに託してチンピラを自分の方にひきつけ、
海岸でチンピラの暴力に手を出さずに耐える彦一。

「あのさ、おじさんってヤクザ、」
慌てて涼太の両ほっぺをギュっと掴む彦一。
「あ?」
「こにょあいだイレジュミ見たんだけど・・」

第2話:
「弟子にしてくれる?」と涼太。
「弟子じゃねーよ。舎弟って言うんだよ。」と彦一。

諦めてオムツに頼ろうとする本村に
「あんた、いいのかよこれで!」

苛められていた涼太に
「強くなりてーんじゃないのか!?
 プライドねーのかよ!!」

本村との柔道勝負に負けたあと、
「ふざけんな、じじい!
 ・・・そんな元気ならいらねーだろ?オムツ。」

涼太とのやり取り。
「小銭出せよ。」
「え!?」
「舎弟だろうが。」

第3話:
りこが虐待孫に暴力振るわれている時、助けに入った彦一、
「研修メンバーが欠けたら、連帯責任だろ。」

お年寄りに鼻を何度も摘まれた時の「やめろ!」もツボでした。

第4話:
お年寄りを騙す女詐欺師への言葉
「詐欺師が感謝されたまま逃げるんじゃねーよ!
 騙して逃げるんなら憎まれろ!
 許して欲しいと思うんだったら・・きっちり筋通せ!」

リコと彦一の会話、
「好みなわけ?」(玲子のこと)
「ドンピシャ。」もツボでした。

第5話:
母親の再婚相手にドア越しに伝えた感謝の言葉、
「ありがとうございます。
 お袋を・・・お袋を支えてくれて。
 ・・・これからもよろしくお願いします。」

第6話:
風間に初恋の人の死を告げる時の表情。

第7話:
包丁の刃を掴んで無言で首を横に振る彦一の表情。

第8話:
「テメーを捨てたのはコイツらじゃねーだろう!!」
と鷲津に怒鳴りつけたあとの優しい「帰んぞ」

「テメーらの都合で人の寿命決めるんじゃねーよ・・。」

第9話:
「その位の覚悟出来てねーと思ってんのかよ。
 鷲津の内輪もめなんざ興味ねー!
 カシラが手打ちすんのも勝手だよっ。
 だけどな!仲間やられて動かねー極道なんざいねーんだよっ!」

「任侠ヘルパー」主人公使用モデル。



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公式HP

【CAST】

翼彦一 - 草g剛

四方木りこ - 黒木メイサ
和泉零次 - 山本裕典
鷹山三樹矢 - 薮宏太(Hey! Say! JUMP)
黒沢五郎 - 五十嵐隼士
美空晴菜 - 仲里依紗
六車雅人 - 夕輝壽太

羽鳥涼太 - 加藤清史郎

日野弥生 - 中別府葵
堀井皐月 - 安田美沙子
松原浩美 - 橘ユキコ
大島陽介 - 山田親太朗
古賀健介 - 高木万平
古賀康介 - 高木心平
戸川由香 - 甲斐まり恵
野村愛香 - 三浦まゆ

七海和樹 - 向井理

鷹山源助 - 松平健(特別出演)

二本橋賢吾 - 宇梶剛士
園崎康弘 - 大杉漣
羽鳥晶 - 夏川結衣


【スタッフ】

脚本 - 古家和尚
企画 - 後藤博幸
プロデュース - 牧野正
監督 - 西谷弘、石川淳一ほか
制作 - フジテレビドラマ制作センター


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草g剛さんの主な出演作品



黒木メイサさんの主な出演作品


16:42 | CM(1) | TB(5) | 任侠ヘルパー | Edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ちーずさんこんばんは、彦一が読んでいた若年性認知症の資料、自分はこの病気で死亡することを知りませんでした。物事を忘れていき行動の記憶さえも失う中、晶が涼太に残そうとするビデオレターに『僕の生きる道』を思い出しました火事のせいで消失したテープにすがろうとする晶にビデオではなく涼太と向き合えと言う彦一がかっこいいです!

五郎が他のヘルパーの視線にキレたあと寮で話した昔ばなしも堅気と任侠のあいだで揺れ動く二本橋たちの気持ちを表していて近隣住民や記者たちに「この人たちはヘルパーです!」と慌ててしまった晴菜が叫ぶ姿に納得できました!

インテリヤクザの六車が鷹山の本意をリストを突きつけるシーンも納得、只彦一たちを研修に行かせた理由は謎のままですね?

共演者が怖いと言うほど顔つきから役に入り込んでいる草なぎさん、ふと見せる不器用な優しさが良いですね、火事がおきて施設に向かおうとする涼太の首根っこを掴み放り投げるの役に入り込みすぎてひやひや、清史郎くんも体をはっていますね〜

このタイミングで涼太の父親役に陣内さんの起用も豪華です、厚労省の人間で涼太の事をすぐに奥さんに話すと約束した藤堂、晶との間に何があったのでしょうか?

涼太を交え、りこ、晶、彦一の将来、タイヨウの業務停止、鷹山の真意、藤堂と鷹山の関係など盛りだくさん15分の延長で描ききれるのでしょうか、30分又は1時間の延長にしてもらいたいくらいです!
Posted by けた at 2009年09月14日 19:19
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