2010年10月31日

SPEC〜警視庁公安部公安第五課
未詳事件特別対策係事件簿〜
丁の回

『希死念慮の饗宴』

神棚を飾る野々村。
何やら唱えながら手を合わせている、そのすぐ側で
瀬文(加瀬亮)も真面目な顔で二礼、二拍手。

その神棚を当麻(戸田恵梨香)が物干し竿で突いて落としてしまう。
「何でこんなものを持ち込んでんだ?お前は!」と瀬文。
「朝からうっさいなー。
 おととい、うちの物干しが強風で折れてハンズで買ってきたんですよ。
 てか物干し竿買っちゃいけませんか!?
 犯罪ですか!?何罪ですか!?」
「ここは仕事場だぞ。」
「知ってますよ!!だから何が悪いって言うんですか!?」
離婚祈願のお札を何度も踏みつける当麻。

野々村が何とかお札を回収したところへ、雅ちゃん登場。
「はりきってどうぞ!(ウインク!)」

捜査一課弐係、近藤係長(徳井優)に連れられた相談者は、
古戸久子(奥貫薫)。
古戸は自殺者遺族ネットワークの委員長。
彼女の元に、自殺したはずの娘美智花(三浦由衣)から
昨夜メールが届いたという。
「死者からのメール!高まる〜。」食いつく当麻。

名刺を横にして縦書き、という古戸久子(ふるとひさこ)の名刺。
名前もまた珍しい。
名前に隠された数字は10。
白石誠法律事務所、名刺の裏には五木谷コーポレーションの文字も。
登場する能力者たちはみんな繋がっているのでしょうか?

今回ミショウに貼られた指名手配犯のポスターは、『針井 歩太』。
なるほど〜!裏番組のハリーポッターを意識してるんだ。
今気付きました。


古戸に届いたメールは
『幹事に殺される。助けて』
美智花は自殺サークルに入っていて、一年前の10月30日、
「私、死ぬから。」と母に告げ、家を飛び出した。
その3日後、遺書と遺品(めがね、生徒手帳)が送られてきた。
自殺の原因は、学校でのいじめ。

パーフェクトスエサイド、略してPSというサークル。
必ず自殺をするという強固な意志を持った希望者のみを募り、
7人揃ったら、秘密の場所で集会が開かれ、
同時にグラス一杯の飲料を飲み干す。
7杯のうち一杯だけ毒物ではなく、睡眠薬が入っており、
運悪くそれを飲んで生き残ってしまった者が幹事となって、
死体の処理、遺品の送付、そして次の集会を行う準備をする。
万が一毒物を飲む振りをして逃げた者が現れたら、
逃亡者を処刑するのが幹事の役目。

古戸は娘・美智花が幹事の目を盗んでそのメールを
送ってきたのだと主張。
「美智花は死んでいません。
 あの子はきっと逃げたんじゃないかと思うんです。
 娘はまだどこかに隠れていて、
 幹事の処刑が怖くて逃げているんです!
 お願いします、娘を助けてください。
 一刻も早く幹事を逮捕して!娘を助けて!
 この通りです!」
泣きながら土下座して頼む古戸。

こうしてミショウは押し付けられることに。
古戸は自分も捜査に参加すると言い出す。

当麻はさっそく、1年前の参加者リストを見つけ出す。
「恐らくこの中にーーーー、」
「恐らくこの中で遺品の届いてないやつが幹事だと思われます。
 至急、捜査に取り掛かります。」
「よろしくお願いします。」と古戸。
「私が、指揮を取ります。」と当麻。
そんな当麻の頭を叩く瀬文。
「真剣に取り組みますので、ご安心を。」
「イタイイタイ、公務執行妨害だぁ。」床をのた打ち回る当麻。
「公安名物転び攻防かよ。」
「逮捕してやる!」
「やってみろ!」
瀬文に手錠をかけようとする当麻。それを交わす瀬文。
「いい加減にしなさい!二人とも!」と野々村。
「逮捕させて!」
「兄弟医学部の恥だ、君は!!」
「逮捕したいぃ!!」

瀬文、当麻、古戸の3人は、1年前の自殺者の家族を訪ね、
遺品を借りていく。
当麻が遺品を預かると、自分の耳に触れる古戸。

「息子を返して下さい!!」
自殺者の家族の声を思い浮かべながら、当麻は自殺サイトを次々と
閉鎖していく。

「気持ちはわかるが、所詮はモグラ叩きだ。
 死にたいやつは、誰が止めても死ぬ。」と瀬文。
「私はそうは思いません。
 死は確かに、ふいに誘うものかもしれないけど、
 他人が誘うものじゃない。
 今こうしている間にも、自殺を誘っているヤツがいる。」
「・・・何だよ。最初は面白がってたくせに。」

その日一日で、7人中6人の遺品を集めることが出来た。
残り1人が幹事なのか?


高校生に物理を教える地居 聖(城田優)。
「受験用の物理は、暗記と、慣れだよ。
 実際、最新の理論と異なる部分も少なくない。
 大学に入って、本格的に勉強を始めれば、物理も本当は
 面白い世界が広がってる。
 例えば、相対性理論で最も有名なパラドックスで、
 双子のパラドックスというのがある。
 双子の兄が、高速に近いスピードで、すっ飛んでいく宇宙船に乗り
 旅をした場合、宇宙船の中では時間の進むスピードが遅くなる。
 つまり、ずっと若いままのはずなので、宇宙船にいる兄の方が
 地球にいる弟よりも、若くなるはずだっていう話。」

これは物語のヒント?
登場人物の中に年の離れた双子がいる?
ニノマエと瀬文、とか?


教室の掃除をする美鈴(福田沙紀)。
「悪いね。ちょっと脱線して遅くなっちゃって。」
「いえ、仕事ですから。」
「学生アルバイト?どこ志望?」
「一応東京芸大ですけど。
 もう2浪してて。」
「東京芸大なら2浪3浪は当たり前だから、ドンマイだ。」
「ありがとうございます。」
「お腹すいてない?お詫びに飯奢るよ。」
「結構です。ナンパなら外でやって下さい。
 私忙しいんで。」
「ナンパじゃないけど、やっぱまずいか。
 失礼しました。お先。」

その帰り、美鈴は廊下で鍵を拾う。
「おっさんくせー。」
それに触れた美鈴は、地居、路線図、蒲田行きの電車、
公園のベンチで居眠りする女性、路線図(品川駅?)
『出たぞ!世界新!!鈴本金太』という見出しのスポーツ紙、
中部日本餃子CBC、甘エビのお刺身、
店内にいる店主、妻、そして地居の姿が浮かぶ。
「あのナンパ男か。」

おっさん臭いキーホルダー、
ということは、地居に年の離れた双子の兄がいる?
だとすると、津田?


CBCで餃子を食べる地居。
「一人前でいいの?」と店主。
「いいです。今金ないんで。」
「そう。じゃなんでずっとおるの?」
「鍵失くしちゃったんですよ。で家に入れなくて。」
「大家さんに電話しや。うち24時間営業じゃないぞ。」
「大家さんが電話出ないんですよ。」
『あなたもイザという時のため保険入る?(スペイン語)』
『親父は契約した?(スペイン語)』

そこへ美鈴が鍵を持ってきた。
「あれ?」
「これ、忘れ物じゃないですか?」
「え!?どこにあったの!?
 てか、え!?何でここにいるのわかったの!?
 ちょっと!ねえ!」
美鈴は無言で帰っていく。

上総鶴舞駅
「こんな田舎でなに悩むんですかね。」と当麻。
「田舎の方が煮詰まりやすいんじゃないか?」と瀬文。
「なるほど。」
「行くぞ。」
「茶そばでも食うかい!?瀬文さんよぉ。」

瀬文、当麻、古戸、近藤係長の4人は、7人目の自殺者・植松の自宅へ。
「あのバカは、いい年をして、自殺すると言っては、
 遺書と遺品を送ってき、
 こっちが死ぬほど心配してあちこち探したら、
 金を無心する電話が掛かってくる。」
「遺書と遺品を送ってきたあとですか?」と当麻。
「ああ。何回も金をせびりやがって、
 しばらくすると遺書と遺品が送られてくる。
 その繰り返しだ。」
「ちなみに遺品は、何回来たんですか?」
「3回もだよ。」
「3回もハズレくじ引いたのか。」
「その遺品、見せてもらえませんか?」と古戸。

蔵の鍵を開けようとする父親。
「古いからね。いよいよ壊れたか。」
「貸してください。」
瀬文が代わるが、どんなに頑張っても開けられない。
「ビクともしませんねぇ。」と笑う当麻。
「うっせーよ。じゃお前やれ。」
「私、すごいですよ。」
当麻の後ろにいた古戸が耳に手を置く。
「ハンドパワー。」
当麻が念じながら鍵に触れると、鍵はすんなりと外れた。
「私すごい!高まるぅ。」
「いいから開けろ。」
自慢げに扉を開く当麻。

二人の表情、最高です!

ミショウ
7人の遺品が揃ったことで、誰が幹事なのかわからなくなった。
「でも、何らかのヒントが隠されているはずですから。」と当麻。
古戸が胸に手を置く。
「どうかしましたか?」と瀬文。
「何か、気になることでも?」と当麻。
「この遺品のいくつか、傷がついていたり、
 壊れていたり、なんだかおかしいと思いませんか?」と古戸。
「実は、私もちょっと気になってたんですよねー。
 このブレスレット、曲がってて飾りも外れてるし、
 万年筆も、歪んでて蓋が開かないんですよね。
 つまり、」
「誰かに襲われたあと、ってこと?」と古戸。
「・・・」
「私、幹事はたまたま生き残った人じゃないと思っているんです。」
「というと?」
「自殺サークルと称して、人を集めて殺しては、
 快感を覚えているような、殺人鬼なんじゃないかと。
 遺族ネットワークでもそんな噂があるんです。」
「殺人鬼。」と当麻。
「確かに、自殺サークルは殺人マニアにとっては
 願っても無い環境です。
 とくにPSの場合、メンバーは遺書を書き、
 死体は完全に消すというルールですから。
 逆に言えば、どんな無残な殺し方をしようが、
 死体さえ綺麗に消してしまえば、犯罪が表に出ることは
 ない。」と瀬文。
「まさに、完全犯罪の温床というわけだ。」と野々村。
「集まった6人は無理やり殺されそうになった。
 これがこの痕跡。
 しかも、全ての遺品に争った形跡がある。
 植松さんのもの以外は。」と当麻。
「植松・・・。」
「お願いします。早く幹事を捕まえて娘を助けて下さい。
 お願いします!」
「承知しております。我々に、お任せ下さい。」と野々村。

柿ピーを呑気に頬張る野々村。
「なーーんて言っちゃったけど、手がかりないだよねぇぇ。」
天井には雅の写真。
「雅ちゃん!どうちまちょうかねー。」

高い所から横断歩道を行き交う人々を映し出すシーン。
そして次のシーンは水槽の中のミジンコ。
このミジンコは"神"から見た人間で、水槽は地球なのか?


「当麻君!」野々村が声を掛ける。
「あ、おはようございます。」
「さっき、サイバーチームから連絡があってね、
 パーフェスス・・スーダラダッタ」
「パーフェクトスーサイド、略してPS。」
「そのPSに、応募者が出たそうだよ。」
「今頃気付いたか。それ私です。」
「え!?」
「探しに行くの面倒だし、登録したらいずれ幹事から
 連絡あると思うんですよね。」
「まあ・・しかし・・」

「入りまーす。」雅登場。
「雅ちゃん!」慌てて結婚指輪を外そうとする野々村。
「女房も登録させたら?自殺サークル。」
「・・・えぇ!?」

「再び古戸さんと二係長の近藤さんです。
 でははりきって、どうぞ!」

「古戸さんが昨夜、PSに登録しちゃったそうなんですよ!」と近藤。
「やるぅ。」と当麻。
「いやいやいやいや、そういうわけにもいかないんで、
 当麻君にハッキングしてもらって登録を取り消して
 もらえないかと思って。」と近藤。
「うん?」
「必要ありません。
 私はどうしても行きたいんです。
 娘に何があったのか、一年前の真実を、
 この目で確かめたいんです。」
「しかしですね。」と野々村。

「最悪ですよ!
 植松郁夫34歳。
 元コンピューター会社のやり手エンジニアで、
 21歳から海外で軍人やっていました。傭兵ってやつですね。」
「コンピューターに詳しくその上、人殺しのプロってことか。」と野々村。
「味方相手に何度も暴力事件を起こしてクビになったってことです。
 傭兵でクビになるくらいだから、表沙汰に出来ない事件を
 起こしたんでしょうね。」
「殺人マニアかね・・。」
「恐らく。」
「・・・やっぱ、PSの登録は取り消してもらいます。
 女二人じゃ危なくてそんな所行かせられません!」
「大丈夫ですよ。さっき瀬文さんと、近藤さんも登録しといたんで。」
「え!?お前、勝手に!」
「私今週は詩吟のお稽古が。」
「お願いします!
 私どうしても行きたいんです。お願いします!」と古戸。
「日本の警察、」
瀬文を遮る当麻。
「日本の警察は、市民の味方です。お任せ下さい!」
敬礼した手には、ソース。

CBC
「自殺サイトに登録した!?」と地居。
「ウマ。バカウマ。」
「ちょっと待てよ。もし何かあったらどうするんだよ。」
「あのさ、私たちは別れたわけ。
 だからそういうことは言われたくないわけ。」
「俺は別に別れたつもりないけど。
 突然連絡取れなくなって、2週間ぶりにやっと連絡ついたら
 この怪我だよ。
 どれだけ心配掛けたら気が済むんだよ。」
「あのさ、この平和な日本で何言ってんのって笑われるかも
 しれんけどぉ、私たちは命がけが普通の仕事なの。
 それが、私が選んだ刑事って仕事なの。
 だから、学生と刑事ってムリじゃね?ぶっちゃけ。」
「・・・
 今日親父さんいないね。」
「名古屋でバイトじゃね?」と妻。

キャリーバックの中の携帯にメール着信。
「・・・違う。・・・違う。」
カバンの中から次々と携帯を取り出す当麻。
「てか何台持ってんだよ。
 これ、ポケベルじゃね?」
「あ、これだ。」
届いたメールは、PSからの招待状。
『当麻紗綾 様
 2010年10月17日午後1時』
「きたーーーーーっ!!」

10月17日、瀬文ら4人と他の参加者2名は幹事に指定された
山小屋に集まる。

「ようこそ、パーフェクトスーサイドへ。」
管理人は車椅子に乗り、黒頭巾をかぶっていた。
「私が今回の幹事です。
 では、伝統のルールに乗っ取り、美しく消えることに
 致しましょう。
 早速ですが、皆さんの遺書と遺品をお預かりします。
 テーブルの上に置いてください。
 あ、細かい事ですが、宅配便の伝票も、自分でちゃんと
 書いてください。
 最後の最後まで他人に迷惑をかけない美しい死が、
 我々の掟です。

 では、いよいよ最後の瞬間です。
 一人だけ睡眠薬を飲んで、生き残ってしまった幹事さん、
 ご面倒ですが、あとのことをよろしくお願い致します。
 では、みなさん、グラスを手に、乾杯を致しましょう。」

「待って!
 ・・・1年前もこうだったんですか?」
古戸が幹事に尋ねる。
「ええ。」
「急に気が変わった人は?」
「いえ。誰もいませんでした。」
「嘘。本当はあなたがみんなを殺したんじゃないんですか!?
 ねえ!あなたなんでしょう!?」
幹事に掴みかかる古戸。
だがそれは、人形だった。
すると頭上から何か液体が降ってくる。
「何これ。」「油だ!焼き殺されるぞ!逃げろ!」
「古戸さん、どうしたんですか?」
「目に油が入って、何も見えません。」
「お願いします。」
「背負います。」
瀬文は古戸を背負い、脱出。
迷彩服にフルメットの人物が、近藤、他の参加者を鉄パイプで
殴り、バイクで逃走。
「止まれ!」瀬文は発砲し、そして追いかける。
古戸は犯人を見つめながら左手で左耳に触れ・・・。

バイクを追う瀬文と当麻。
だがバイクは崖から落ち、炎上、幹事は即死した。
「・・・自殺か。」
道路を見つめていた当麻はあることに気付き・・・。

ミショウ
天井に頭をくっつけて考える当麻。
そして筆を取ると・・・

『死者からのメール』
『パーフェクトスーサイド』
『幹事』
『歪んだ違』→『歪んだ遺品』
『蔵の鍵』
『人形』
『バイク事故』

それらをビリビリに引きちぎり・・・。

「いただきました。」

警察
「幹事はどうなったんですか?」と古戸。
「死んだよ。」と馬場管理官(岡田浩暉)。
「逃げる時に、カーブを曲がりきれずに崖から落ちたらしい。」
「ていうより、自殺じゃろ。自殺サークルの幹事じゃったんじゃろ?」
と刑事たち。
「で、あの男誰だったんですか?」
「今、身元を調べています。」

そこへ当麻がやって来る。
「古戸さん。」

ミショウ
「コーヒー、いかがですか?」
「ありがとうございます。」
「はちみつ、いります?」
「コーヒーにはちみつですか?いえ私は、ブラックで。」
「美味しいのに。
 どうぞ。」
「酷い目に遭いましたね。」
「確かに。」
「殺人マニア相手に、命があっただけでも儲けものです。」
「殺人マニア?誰の事ですか?」
「幹事ですよ。植松郁夫でしょう?
 私たちにガソリン掛けて焼き殺そうとするなんて、
 やっぱり、戦争行ってる人は違うわね。」
「そう思いますか?」
「刑務所に送り込んでやりたかったのに、
 バイクで崖から飛び降り自殺するなんて。」
「チッチッチ。自殺じゃありませんね。」
「自殺じゃない?」
「ええ。ブレーキ痕がありましたから間違いありません。」
「ブレーキ痕?」
「ブレーキを掛けるとタイヤが止まるでしょう。
 タイヤがスリップして、ゴムのように線をなすんです。 
 驚きました?」
現場の写真を見せる当麻。
「難しいことはわからないけど、じゃあ事故なのね。
 まああんな男死んだ方がいいのよ。」
「事故じゃありません。幹事は殺されたんですよ。」
「殺された?」
「ええ。誰かに、ブレーキのレバーを折られたんです。」
「崖から落ちたときに折れたんじゃないの?」
「いえ。落ちる前に折られたんです。
 その証拠に、途中の道に落ちてましたから。
 レバーが2本。」
「誰が折ったのかしらね。」
「つかぬことをお伺いしますが、古戸さんは、自転車とか、
 バイクとか乗ります?」
「ええ。自転車も乗るし、原付も若い頃は乗ってたわ。」
「ブレーキを掛けるとき、両手で、レバーを引きますよね。」
「ええ。二輪は全部そうでしょ?」
「ところがですね、オートマでないデカいバイクって、
 ブレーキを掛けるときは、右手と、右足を使うんです。
 えー、左のレバーはクラッチレバーと言いまして、
 ギアをチェンジするときに使うんですよ。
 ご存知なかったようですね。」
「だから何なの?」
「あそこにいた7人のうち、そのことを知らなかったのは
 古戸さんだけなんですよ。」
「・・何が言いたいのよ。」
「聞きたい?聞きたい?」
「・・・」
「なら言いましょう。
 私は、古戸さん、あなたが、幹事を殺した犯人だと
 思ってます。
 他の6人がもし、ブレーキに細工をするとすれば、
 左のクラッチレバーに手を加えるような無駄な事は
 絶対しませんね。間違いない。」
「あなた、勝ち誇ったように言うけど、私がいつレバーに
 細工することが出来たわけ?
 私ずっとあなた達と一緒にいたわよね。」
「これは、あくまでもぉ、仮説なんですけどぉ。」
「何よ。」
「いや、あのぉ・・」
「何?」
「いやぁ、恥ずかしい!」
「何がいやよ。早く言いなさいよ。」
「思い切って言います。
 バイクのレバーは、念動力で、あなたがぶった切ったと、
 私は思っています。イヤン。」
「念動力って、スプーン曲げとかってこと?
 ばっかじゃないの。ああいうのってインチキでしょう?」
「ええ。本当に馬鹿げてるんですけどね。
 でも、そう考えるのが、今回一番辻褄が合うんですよ。」
「・・・」
「ここにある遺品、全部が全部歪んでます。
 ま、植松さんのを除いてですが。
 私たちは最初、この歪みは、殺人鬼と被害者が争ったときの
 傷だと思っていました。
 いえ、あなたにそう思わされたんです。 
 あなたは、私たちと遺族の家に同行し、
 全ての遺品に、念動力で傷をつけたんです。」
「馬鹿げてる。」
「これ覚えてます?
 ・・・間違えた。これ、覚えてます?蔵の鍵。」
「ええ。」
「これ、私が軽く外せたのは、瀬文さんが力任せに
 ぶち折ったからだと思ってたんですが、
 力任せに折ったら、金属って、こうやってぐにゃって切れずに、
 こういう風に切断面がギザギザになるんですよ。
 ちなみにこれが、バイクのレバー。同じような特徴になっています。」
「知らないわよ、私何のことだかさっぱりわからない。」
「とぼけるかー。
 とぼけるよなー。スペックの証明ってここが厄介なんだよ。
 まあいいや。
 はっきりしていることだけ言いましょう。
 あそこにある証拠、全部、捏造されているんです。
 なぜなら、あなたのお嬢さんが巻き込まれた前回のPSのイベント、
 幸か不幸か、殺人鬼による殺人じゃなく、
 本当に、自殺希望者だけで行われたからなんです。」
「・・・そんなわけないわよ。
 この殺人鬼が美智花を殺し、そして今回は私たちを
 殺そうとしたじゃないの!」
「古戸さん、一つお伺いします。
 あなた、美智花さんが既に死んでいると今仰いましたね。
 じゃあ、美智花さんからのメールは、誰が送ったことに
 なるんですかね。」
「・・・」
「そうなんです。
 あのメールは、あなたの自作自演です。
 あなたは自分の娘が自殺したと、どうしても思いたくなかった。
 だから、美智花さんが自殺をする前に、やっぱり死にたくないって
 思いとどまった、しかし、自殺サークルには殺人鬼がいて、
 生きたいという願いもむなしく、殺されてしまった、
 というストーリーをあなたは妄想し、でっち上げた。」
「妄想じゃありません。事実です。
 だってあなた実際ガソリン掛けられて、殺されそうに
 なったじゃない!」
「私たちに掛けられた油、あれ、ガソリンじゃなくて、
 なかなか燃えにくいオイルなんです。
 彼女は、私たちを殺す気は全くなかった。
 脅して、追い払うのが目的だったんです。」
「さっきから何!?いい加減にして頂戴!
 何を根拠にそんなこと言ってるの!?」
「あなたが殺した幹事・・・実は、あなたのお嬢さんの、
 美智花さんですよ。」
「・・・美智花。」

「崖から落ちて死んだ、美智花さんの写真です。」
瀬文が写真を差し出す。
すると古戸は頭を抱えながら叫びだし・・・。
瀬文が持っていた写真は破壊されてしまう。
「これが念動力。」と当麻。
「ちなみに、これが今回美智花さんが残した遺書です。
 お読みになりますか?」
「うるさい!」
古戸が叫ぶと、蛍光灯が割れる。
「久子さんのスペックは、今ので証明されました。
 辛い気持ちはお察ししますが、罪は償ってもらいます。」
「ふざけんな!」
古戸の怒りに、当麻は跳ね返されてしまう。
「やめろ。」
銃を向ける瀬文。その銃を跳ね飛ばす古戸。
「あなた達警察が、最初からちゃんと捜査してくれれば
 良かったのよ。
 自殺サークルなんてものを野放しにして、
 全部あなた達が悪いのよ!
 罪を償うのはあなた達よ!
 娘の無念、親の無念、自殺していった人たちの苦しみ、
 残された家族の苦しみ、怒り、悲しみ、絶望!」
「人のせいにするな。
 警察が悪い、自殺サークルが悪い、世の中が悪い、
 そうやって他人のせいばっかりにしてるから
 娘の気持ちもわからねーんだよ!」
「・・・」
「少なくても今のあなたは、自分の娘を殺した
 ただの犯罪者だ。」
「あんたなんかに、親の気持ちなんてわかんないわよ。」
「理解するつもりなんてないね。
 逮捕する。」
「殺す!殺す!殺す!殺す!
 みーんな殺してやる!!」
部屋中のガラスが一斉に飛び散り・・・。

病院
「里中さん、里中梨花さん、どうぞ。」
「はい。」
看護士に呼ばれ、母親が子供を病室に連れていく。

ミショウ
電源コードをナイフで切る瀬文。

病院
「梨花ちゃん。お口あけてくれるかな?
 はい、アーン。」
少女を診察する海野医師(安田顕)。
「アーン。
 よし。」
少女の額に自分の額を当てる海野。
「・・・まあ熱は高いですが、大丈夫でしょう。
 安心してください。
 念のため少し検査しますね。」
「はい。」
「じゃあ待合室でお待ちください。」
「ありがとうございました。」

「次の方、一・・・一たす一さん?」
「ニノマエジュウイチです。」
ニノマエの左手には包帯。

ミショウ
砕けたガラスが当麻目掛けて飛んでいく。
当麻が伏せようとしたとき、すべてのガラスが床に落ちる。
瀬文が古戸を感電させたのだ。

そこへ、男たちがやってくる。
「誰だ!?」
男たちは瀬文を殴りつけ、当麻をスタンガンで気絶させると、
古戸を抱えて連れ出した。
男の中の一人、津田はミジンコを呼び寄せるように水槽を叩き・・・。



娘を自殺という形で失った古戸。
娘のSOSに気付いてやれなかったことを悔やみ、
その死を誰かのせいにしたかったのでしょう。
幹事が犯人と思いこむことで、彼女は少し苦しみから
逃れられたのか。
でもそのせいで、自分の手で娘を殺してしまいました。

美智花はあの場に母親がいたことに気付いてはいなかったですよね。
それだけが救いでした。

古戸を連れ去ったのは津田のグループ。
その狙いは!?

海野医師が少女の額に自分の額をくっつけたとき、
目を閉じ・・まぶたを震わせながら目を開けていました。
彼女の心を読んだのか、それとも海野には癒しの力があるのか?

タイトルバックにいろんな映像が組み込まれていましたが、
大爆発、右手に何かを掲げた海野医師?、
男の人に背負われた女の人、白衣の老人、
額に銃を押し付けられた野々村、
銃を誰かに向ける瀬文、
当麻の俯きがちな表情、
そして、横たわる女性と切断された左手首。

これって当麻!?
だから彼女は左腕を吊っているの?
地居と別れてからの2週間の間に当麻に何が起こったのか!?

続きが気になりますが、次週は5夜連続ドラマのために
お休みです。



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主題歌
The Ricecookers「NAMInoYUKUSAKI」

外国のアーティストかと思っていましたが、国籍は日本。
歌番組で見てみたいです。
ドラマでは毎回アレンジが違うそう。




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甲の回魔弾の射手
犯人:脇 智宏
動機:世界を正しい方向へ導く
SPEC:異常な身体能力
射殺
漢字=麻「痺」

乙の回天の双眸
犯人:桂 小次郎
SPEC:千里眼(異常に鋭敏な聴覚の持ち主)
死刑
漢字=血「痕」

丙の回漂泊の憑依者
犯人:林実
動機:警察批判、被害者の怒り、悲しみ
ニノマエに殺される
SPEC:憑依

丁の回希死念慮の饗宴
犯人:古戸久子
動機:娘を失った悲しみ、幹事、警察への怒り
逮捕
SPEC:念動力
漢字=「遺」品



気になるポイント
・津田が属する特殊能力者の犯罪の研究グループ
・ニノマエ
・海野

・左利きの地居、当麻の怪我した左腕

・キャラクターの名前と数字(☆印=能力者)
 ?当麻 紗綾(10)
 ?瀬文 焚流(7)(23)
 ☆一 十一 (1)漢数字の1:時間を止める?
 ☆志村 美鈴(0)ミレイのレイ:サイコメトリ?
 ?地居 聖 (1)チイ→イチ:
 ?海野 亮太(1)ウンノ→ウノ(スペイン語):癒しの力?
 ☆冷泉 俊明(0)レイセン:予言
 ?津田 助広(2)

気になるセリフ
1話(脇)
「我々の存在に気付いてしまった以上仕方ない。
 当麻さんの仰る通り、人は進化を遂げ続けている。
 進化した我々は、この世界を修正していかなければならない。
 政治、経済、教育、モラル。
 今手をつけなければ間に合わなくなる。
 今どきタレントや、親の七光りで当選した二世議員たちに、
 この世界を任せている場合じゃないんですよ。」
1話(ニノマエ)
「せっかく俺たちに近づいてきたやつらが現れたのに、
 何勝手な事するんだよ。
 お前が死ね。」
 
2話(桂)
「警察が無能なあまり、罪を償うことなく、
 青空の下のうのうと生きている犯罪者が、どれほど沢山
 いることでしょうか。
 未だに癒えぬ被害者の怒りや悲しみが天に届き、
 神が・・・私に命じたのです。
 神にかわって、この千里眼を用い、天罰を下せと。」

3話(林とニノマエ)
「僕は僕だ。たまたまSPECがあるからと言って
 お前らの仲間にはならない。」
「仲間?」
「お前らの組織の事は多少研究した。」
「組織?
 アハハ。なーんだ。安心したよ。
 サブコードを良くわかっていなかったようだね。」

3話(海野)
「医者っていうのは、死になれていると思われていますが、
 本当はそうじゃない。
 人の死は、おりの様に、心の中にずっと溜まっていくんです。
 痛みとか、悲しみや、色んな重みを背負ってます。
 それは、刑事のあなたと一緒だと思う。
 悪いようにはしません。神の手を持つ男のデータを教えて
 くれるだけでいい。
 その代わり、僕は志村さんを救ってみせる。」

4話(地居)
「受験用の物理は、暗記と、慣れだよ。
 実際、最新の理論と異なる部分も少なくない。
 大学に入って、本格的に勉強を始めれば、物理も本当は
 面白い世界が広がってる。
 例えば、相対性理論で最も有名なパラドックスで、
 双子のパラドックスというのがある。
 双子の兄が、高速に近いスピードで、すっ飛んでいく宇宙船に乗り
 旅をした場合、宇宙船の中では時間の進むスピードが遅くなる。
 つまり、ずっと若いままのはずなので、宇宙船にいる兄の方が
 地球にいる弟よりも、若くなるはずだっていう話。」

4話(古戸と瀬文)
「あなた達警察が、最初からちゃんと捜査してくれれば
 良かったのよ。
 自殺サークルなんてものを野放しにして、
 全部あなた達が悪いのよ!
 罪を償うのはあなた達よ!
 娘の無念、親の無念、自殺していった人たちの苦しみ、
 残された家族の苦しみ、怒り、悲しみ、絶望!」
「人のせいにするな。
 警察が悪い、自殺サークルが悪い、世の中が悪い、
 そうやって他人のせいばっかりにしてるから
 娘の気持ちもわからねーんだよ!」





【キャスト】
 当麻 紗綾(24) - 戸田恵梨香
 瀬文 焚流(36) - 加瀬 亮

 野々村 光太郎(70) - 竜 雷太

警視庁関係者
 津田 助広(42) - 椎名桔平(特殊能力者の犯罪を研究するグループ)
 近藤 昭男(50) - 徳井優
 馬場 香(40) - 岡田浩暉
 鹿浜 歩(55) - 松澤一之
 猪俣 宗次(28) - 載寧龍二
 正汽 雅(20) - 有村架純
 志村 優作(24) - 伊藤毅

その他
☆一 十一(ニノマエ - )(年齢不詳) - 神木隆之介
☆志村 美鈴(19) - 福田沙紀
?地居 聖(24) - 城田優   
?海野 亮太(35) - 安田顕
☆冷泉 俊明(年齢不詳) - 田中哲司

中部日本餃子「CBC」


【スタッフ】
脚 本 
 西荻弓絵
演 出 
 堤 幸彦
 加藤 新
 今井夏木
 金子文紀
プロデュース 
 植田博樹
 今井夏木
 赤羽智比呂
音 楽
 渋谷慶一郎
 ガブリエル・ロベルト
製作協力
 オフィスクレッシェンド
製 作
 TBS

Wikipediaより


戸田恵梨香さんの主な出演作品



加瀬 亮さんの主な出演作品





22:43 | CM(4) | TB(2) | SPEC | Edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ちーずさんこんばんは、加瀬さんと戸田さんの兄妹喧嘩のようなやり取り、たまに駄々をこねるような仕草が面白いです!二人の個性がぶつかり合いながら毎回進化していくのが好きです〜

今回も娘を殺してしまった展開は意外でした、崖下に落ちたのも人形ぽく古戸が犯人だとわかっていても、そんなオチとは…ブレーキ痕やとっさに切った電気のコードなど突っ込みどころは多いのですがZ2できた二人や大型バイクに乗っていた過去はきっちり伏線になっていて楽しめますね!

Posted by けた at 2010年11月01日 20:31
ちーずさん、ご無沙汰しています。 m(_ _)m
 これ、うちのかみさんが一番気に入っている秋ドラマなんですよ〜。 瀬文と当麻のやり取りが楽しいそうです。 僕もだんだんこのノリにハマってきました。 事件の種明かしも意外性があって面白いですね。(*^-^)
Posted by ひろくん at 2010年11月03日 21:17
けたさん、ひろくんさん、こんばんは。
先週はSPECお休みでしたね。
5夜連続『99年の愛』にもハマり、欠かさず見ていました。

★けたさん★
加瀬さんと戸田さんの個性のぶつかり合い、面白いです!
実の娘を自らの手で誤って殺してしまった古戸は、
これからどんな日々を過ごしていくのか。
悲し過ぎる結末でした。

★ひろくんさん★
お久しぶりです。
ご夫婦で一緒にドラマ鑑賞だなんて羨ましいです。^^
また遊びにいらして下さい。
Posted by ちーず at 2010年11月08日 18:53
はじめまして!
今回ドラマをけっこう観ているので、
HP内を楽しくうろつかせていただきました☆
SPECのシナリオ、良いですネ〜♪
ドラマで面白く観ていたので本屋さんで小説を手に取ったのですが、
活字になると、なぜか少し面白さ半減と感じていたのです。
でも、こちらのシナリオは中途半端な地文がないせいか、
逆に想像させるところがあって、興味深く拝読させていただきました〜!
また伺わせていただきますネ☆
Posted by ゆう at 2010年11月10日 20:40
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SPEC #04
Excerpt: 『希死念慮の饗宴』
Weblog: ぐ〜たらにっき
Tracked: 2010-11-01 19:52

ようやく、2010年秋ドラマの2話目以降を観まじめました♪(*^-^)
Excerpt:  ここしばらく仕事が忙しかったため、なかなか続きが観れなかった秋ドラマの続編。 
Weblog: ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀
Tracked: 2010-11-03 21:11
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