2011年01月14日

美しい隣人 第1話

『苦しむ女、苦しめる女』 

7月、東京郊外の矢野家の庭
おもちゃの飛行機で遊ぶ駿(青山和也)。
「プール!ママ、プールして!」
「今日はダメ。じいじとばあばとお祭りに行くんでしょ?」
家の中、掃除機を掛けながら母・絵里子(檀れい)が答える。
「プーーールーーー!!」
「だーめ。聞き分けのない子はパパに言うよ。」

二階ベランダ
洗濯物を干しながら、絵里子は息子に声をかける。
「駿ー。じいじの所に行く時ねー、
 ・・・駿?」

庭に戻った絵里子は、駿が立てかけたビニールプールに隠れていると思い、
声をかける。
「あらー。駿君がいなくなっちゃった。
 どこかなー。」
プールをどかしてみると、そこに駿はいない。
「駿?・・・駿・・・どこ!?」
庭には駿が遊んでいた飛行機が置いてあり・・・。

「絵里子さん!?」近所の主婦・関 加奈 (鈴木砂羽)が声をかける。
「駿が・・・」
「駿君いないの!?」
「・・・」

近く住む夫の両親、仲良くしている近所の家族も一緒に探すが
駿は見つからない。
まもなく、貯水池で男の子の水死体が見つかったと警察から連絡が入った。
駿に違いないとがく然とする絵里子は、単身赴任先の大阪から駆けつけた夫・
慎二(渡部篤郎)の胸で泣き崩れる。

警察署に到着した矢野夫妻に、駿が見つかったという連絡が入る。
駿は木に登って下りられなくなっていたところを理生(南圭介)という青年に
助けられ、保護されていたのだ。
「良かった・・・。」
夫の胸で泣き崩れる絵里子・・・。

集まった記者たちがこの時の矢野夫妻にカメラやマイクを
向けていました。


一年後
スイミングスクール
駿が泳ぐのを見守る矢野夫妻。

「水の中で見つかったのは、駿ではありませんでした。」

「大きくなったな〜。」と慎二。
「うん?」
「大きくなったよ。毎日見てるとわからないでしょ?」
「そんなことないわ。」
二人は手を振る駿に手を振りかえす。

矢野家
駿の写真と記事をブログにアップする絵里子。

『パパが大阪から帰ってきました。
 やっぱりパパが家にいると夕食も明るくなります。
 気合を入れて、駿の大好きなコロッケを作りました。

 早速、駿のスイミングスクールに行ってきました。
 駿はパパにいいところをみせようとはりきっていました。』

ブログの名前は『ERIKOのホタル日誌』
『このブログでは、私が活動している「ホタルの会」に管巣jる
 情報などを紹介しています。』


1年後、絵里子は平和な日常を取り戻していた。
慎二は未だ単身赴任中だが、隣の家に住む関加奈と夫の彰宏(小林正寛)、
同じ町で喫茶店を営むママ友の相田真由美(三浦理恵子)と夫の和史(森山栄治)
とは家族ぐるみの付き合いで、幼い駿を抱えて夫の留守を守る絵里子の
心の支えになっていた。

ある夜、絵里子たちは真由美夫妻の店に集まる。
そこには、駿を助けてくれた理生が働いていた。
真由美は理生が駿を助けたことで、店に雇ったのだ。

加奈夫婦が親の介護の為、大阪に転居することになり、
その間、自宅は貸しに出すことにしたと報告する。
住宅地とはいえこの町にはまだ家もまばらで、絵里子の家の近くにあるのは
並んで建つ隣家だけだ。

真奈美夫妻の家には、大きな鏡があった。
知らない人にあげたくない、という加奈の気持ちを尊重し、
鏡は矢野家で預かることになった。

慎二が大阪に戻ると、絵里子は空き家になった隣の家に不安を覚える。

「あれからちょうど、一年が経とうとしています。
 不安は薄れかけていたのです。」


「もう木なんか登らないのよ。」
「登らないよ!僕。」

夜、ブログの更新をする絵里子。
『ホタルの放流、いよいよ来週

 来週は久しぶりにホタルの会の活動です。
 そして、いよいよセンセイが大学で大事に育てたホタルの幼虫の
 放流をします!!
 人工的に放流したホタルの幼虫が成虫になる確率はとても低いそうです。
 私たちは、定期的に美空野公園の清掃活動を行い、少しでも多くのホタルの
 幼虫が成虫になれるような環境づくりに取り組んできました。』

「この不安は、隣が空き家になったせいでしょうか。
 それとも、あの時と、同じ季節が巡ってきたせいでしょうか。」


そんなある日、見慣れない女(仲間由紀恵)が町に現れ、通りかかった理生に
ぶっきらぼうに道をたずねる。
「この辺の人?道、教えて。」
「・・あんまり知らないから。」
「美空野町三丁目って、この辺り?」
「・・・多分、あの高台の方。」
「知ってるんじゃない。」
「・・・」
暗い目をした女の顔を、ある思いを巡らせながらじっと見つめる理生。
「前に、どこかで会った?」
「・・・」
「・・・」
女が立ち去る。

絵里子は、いっそ慎二のいる大阪に越そうと隣町に住む慎二の両親、
美津子(草笛光子)と敏郎(左右田一平)に相談を始める。
美津子らは絵里子の考えに同意する。
 
数日後、絵里子の隣の家に新しい住人が入居した。
それは理生に道を聞いた女だった。

夜8時近く、矢野家のインターホンが鳴る。
「・・はい。」
「夜分すみません。隣に越してきた者です。
 ご挨拶に。」

「はじめまして。マイヤーと申します。」
「・・は?」
「主人が、アメリカ人なんです。」
「じゃあ、隣に越してこられたのは。」
「はい。よろしくお願いいたします。
 あのこれ、つまらないものなんですけど。」
「すみません。
 矢野です。こちらこそ、よろしくお願いいたします。」
「いきなり、マイヤーなんて言われたら、びっくりしますよね。」
「いえ。先日、別のご夫婦がおうちを見に来られていたので。」
「そう、みたいですね。
 でも、うちがタッチの差で。」
「そうなんですか。
 やっぱり、お子さんの為に?」
「はい?」
「おうちを見に来られた方が、小学校の学区の関係で、ここに来たいって。」
「いいえ、うちは二人なんです。と言っても、主人はアメリカなんですけど。」
「え?」
「いえ、どうしても仕事の関係で、アメリカを離れられなくて。
 来年早々、こちらに来る予定です。」
「じゃあ、今のところ、おひとりで?」
「ええ。」
「実はうちも、主人が単身赴任なんです。
「じゃあ、同じですね!
 あ、と言っても、うちは息子が一人いますけど。」
「・・・」
「駿!ちょっといらっしゃい!
 駿?」
「あ、いいんです。
 遅いから、また今度。」
「すみません。最近言うこと聞かなくて。」
「いえ。じゃあ、お休みなさい。」
「お休みなさい。」

理生の前に現れたときとは別人のように明るく、人懐こい沙希に好感を持つ絵里子。

翌朝、絵里子が駿を連れて幼稚園に行こうとすると
マイヤー家から沙希が出てくる。
「おはようございます。」
「おはようございます。」
「駿君、ですね。」
「ええ。駿、ご挨拶は?」
母親の後ろに隠れる駿。
「駿君。おはよう。これからよろしくね。」
「・・・」
「駿!どうしてご挨拶出来ないの?」
「いいのよ矢野さん。
 それより、ゴミのこと聞いてもいいですか?
 普通のゴミって何曜日ですか?」
「月曜と、木曜。
「月木ね。あそこに出すのね。」
「そう。一応8時までにって言われてるけど、
 回収はいつも11時過ぎ。
 資源ごみは水曜日で、不燃ごみは隔週の土曜日。」
「えっと・・不燃ごみが水曜日、資源ごみが・・
 ダンボールって資源?」
「ええ、資源。
 でも、水曜日は、不燃じゃなくて、資源ね。
 あれ?不燃が、資源が?あれ??」
笑いあう二人。
「ごめんなさい。私ったら。
 あとで、ゴミの出し方紙に書いて、ポストに入れておきますね。
 とにかく今日は、普通のゴミ。」
「わかりました。いってらっしゃい。ありがとう。」
「行ってきます。」

「駿。おはよう。
 おはようって言ってごらん。」
「おはよう。」
「どうしてさっき言えなかったのかなぁ。」
「・・・」
「ちゃんとあいさつ出来ない子はねー、」
「あ!コタロウだぁぁ!おはよう!コタロウ!!」

駿君、ご挨拶が出来ないわけじゃないんですね。
明らかに、沙希に怯えている様子。


絵里子がゴミのメモをポストに入れようとすると、マイヤー家の玄関の戸が開く。
玄関には誰もいない。
気になって近寄ってみると、沙希が運んでいた家具を倒してしまう。
急いで駆け寄る絵里子。
「すみません。大丈夫です。」
「これ、お約束したゴミの。」
「ありがとうございます。助かりました。」
「おひとりで大変ですね。」
「ええ、仕方ないです。
 粗大ごみ、家の中まで取りに来ないっていうので。」
「あの、手伝いましょうか?」
「え?・・・いいですか?」
「私、腕力には自信があるんですよ。」
「本当にお願いしても?」
「もちろん!」

テーブルを運ぶ二人。
「これ、見た目より重いですね。」
「無垢材なので。」
「えー?無垢?捨てるのがもったいないくらい。」
「無垢も善し悪し。木が暴れて、反ったりするから。」
「お詳しいですね。」
「私、実は内装の仕事をしているんです。」
「インテリア?」
「そう。でも意外とプロは、自分の家はいい加減だったりするんですけどね。」
「そんなこと。」
「お礼にコーヒー入れます。お好き?」
「ええ。ありがとう。」
「って言っても、コーヒー見つかるかしら。
 まだ、全然片付かなくて。」
「いいですよ。そろそろ駿を迎えに行く時間だし。」
「ごめんなさい。」
「今度うちにも是非。」
「ありがとう。本当に助かりました。」
「じゃあまた。」
「ええ、また。いろいろありがとう。」

笑顔で別れたあとの、沙希の背中が怖かった。
表情が映されない分余計に!


絵里子はウェブカメラで夫に沙希のことを話す。
「ふーん。良かったじゃない。いい人そうで。」
「そうなの。」
「じゃあ、こっちに引っ越す話は?」
「それはそれよ。家族がこんなに長く離れて暮らすなんて変よ。」
「駿は?いいのか?」
「大丈夫だと思うよ。あの子人見知りしないし。
 あー、ちょっと出てきたかも。」
「自我が出てきたんです。」
「そうかな。」
「うん。だから転校も、転園か。
 もうちょっと慎重に考えないと。」
「うん。」
「まだまだね、」
突然部屋が真っ暗になる。
「あ・・もしもし?」

真っ暗な中、二階にあがっていく絵里子。
駿の寝顔の安心すると、絵里子は慎二に電話をする。
「停電みたい。
 うん。駿は大丈夫。
 うちだけかな。
 あ、お隣もだ。
 どこまで停電なんだろう。
 うん。大丈夫。
 ねえ、もう寝て。明日早いんでしょ?
 うん。おやすみ。
 もう、バカ。」

駿の部屋からも、絵里子の部屋からも、隣の部屋の窓が見えます。
あそこから、沙希は見張っているんだろうな〜。


家の外に出てみた絵里子に沙希が声をかけてきた。

矢野家
ろうそくをともし、微笑む二人。
「何か飲みます?
 あ、お湯も沸かせないんだ。冷たいものなら。」
「開けない方が。
 いつまで停電が続くかわからないし、中のもの傷むわ。」
「でも。」
「大丈夫。喉乾いてないから。」
「そう?
 初めて来てもらったのにね。」
「ううん。
 助かりました。
 慣れない家で、怖かったの。ちょっと。」
「私も。
 お隣が空き家だったら、かなりビビったと思うし。」
「・・・でも、暗いから見えるものってあるじゃないですか。
 例えば、ホタルとか。」
「え・・」
「ホタルって、暗くないと見えないでしょう?」
「あの・・・私、ホタルの話、しましたっけ?」
「いいえ。どうして?」
「私、そういう活動をしているんです。
 近くの小川を、ホタルの生息地にしようっていう。」
「へー。いいですね、そういうの。」
「興味あります?ホタル。」
「うん・・そうね。
 私にとっては、ホタルって特別なものだから。」
「え?」
「ある時からね。」
「ある時?」
「アジアを一人で旅してた時。
 昔よ。若いとき。」
「一人で?尊敬しちゃう。」
「どうしt?」
「私には出来ないから。」
「そんなことないわよ。」
「ううん。思いもよらないっていうか。
 親も許してくれないだろうし。
 ホタル、どこで見たんですか?」
「・・・あれは、ミャンマーだったかな。
 ホタルが見られるっていうんで、気まぐれに行ってみたの。
 市街地から、何時間も車に揺られて、川に着いて。
 小さなボートに乗って。
 流れもない、淀んで、湖みたいに広い川。
 ほとんど真っ暗だけど、目が慣れてくると、両岸に、
 森のように大きな木があるのがわかったの。
 鬱蒼って言葉があるでしょう?そんな言葉がぴったりの、
 大きな、黒々した木。
 日本の木とは全然違うの。怖いような木。
 そしてね、その一本一本に、信じられないほどたくさんの、
 おびただしい数のホタルがいて、光を、発してるわけ。
 ホタルってね、どんなに沢山いても、お互いがつながってるっていうか、
 光の点滅が、同じリズムなんだって、初めて知った。
 最初は、パシャって、オールを漕ぐ音だけが聞こえていたんだけど、
 川の真ん中に着いたら、音は止んで、
 水面でただ浮かんでいるだけのボートの上で、
 一斉に光ったり、暗くなったり。
 また光って、暗くなって。
 そんなホタル見てたら、自分の心も、なんだか連動しているような
 気がして。
 ボートが岸に近づいた時、手を伸ばしたら
 ホタルが、いえ、ホタルは見えないんだけど、
 ホタルの光が手にまとわりついて。
 なんだかこの世のものとは思えなかった。
 亡くなった人の魂が、って言っても、怖い幽霊じゃなくて、
 あったかい、身内の魂が、集まっている気がした。」
「・・・」
「どうしたの?」
沙希は絵里子の瞳から涙が溢れていることに気づく。
「あ・・なんか・・感動しちゃって。」
「・・・」
絵里子の涙を指で拭う沙希。
「ずっと、幸せなのね。」
恥ずかしそうに微笑む絵里子。

部屋の明かりが戻る。
「ママー!ママー!」駿の声。
「駿。」

「ありがとう。またね。」
沙希が帰っていく。

リビングには矢野家の幸せそうな写真。
沙希はもちろんチェックしたことでしょう。


小川にホタルの餌を巻く絵里子たち。
「隣りの加奈さんち、引っ越してきたよ!」
絵里子は真由美に報告する。
「嫌な嫌なやつ?」
「それが違う人だったの。とっても感じがいいの。」
「ふーーん。」
「今度紹介するね!」
「うん!」

翌日の夜、大阪の慎二はひとりで馴染みのバーを訪れる。
店には先客の見知らぬ女性がいた。
カウンター席に隣合わせに座ることになった女性と軽い会釈を交わす慎二。
その女性は沙希だった…。

数日後、美津子が体調を崩し、急遽入院することになった。
入院の準備などで忙しそうな絵里子に、沙希は自分が駿を幼稚園に連れていくと
申し出る。
「本当?・・・でもいいわ。悪いし。」
「そう。・・そうね。私、子供いないし。」
「そうじゃないの。あの子、最近反抗期で、とても扱いにくくて。」
「いいのよ。気にしないで。」
「・・・
 駿。ちょっとおいで。
 駿。ばあばがね、病気かもしれないの。
 だからママは、少しでも早く、ばあばのところに行ってあげたいの。
 わかった?」
駿がうなずく。
「よし、行こう。
 すみません。よろしくお願いします。」
沙希が駿に手を差し伸べると、駿はためらいながら、手をつなぎ・・・。

「ねえ駿君。」
「・・・」
「おばちゃんの手、ぎゅーってしていて。」
「・・・」
「ほら、こんな風に。」
「・・・」
沙希の手をぎゅっと握る駿。
「もっと。」
「・・・」
「もっと。」
「・・・」
「もっと!」
駿に強くつかまれた沙希は、痛みに手を放ししゃがみ込む。
「・・・ごめんなさい。」
「力、強いんだね、駿君。
 おばちゃんびっくりしちゃった。」
沙希は駿の手を両手で包み込む。
「生きてんだもんね、駿君は。」
沙希は駿の肩、腕、頬に触れ・・・愛しそうに駿を見つめる。

夕方、絵里子は病院前から真由美に電話をするが、留守だった。
絵里子は次に沙希に電話をする。
「もしもし、矢野です。今朝はありがとうございました。
 それが、思ったより時間がかかって、まだ病院なんです。
 あの、ずうずうしいお願いなんだけど、幼稚園、」

「ええ、大丈夫よ。難事まででも預かるから。
 お母様お大事にね。」

電話を切ると、沙希は矢野家の庭に行き、水が少し出っ放しの
蛇口をぎゅっと閉める。
庭の窓から矢野家を寂しそうに覗き込む沙希。
そして沙希は、駿の飛行機のおもちゃを手に取り・・・。

水色の飛行機には、インディアンの絵と『AMERICAN』の文字。
1年前、駿が庭で遊んでいた時の飛行機です。


幼稚園に向かい、駿を連れ帰る沙希。
その姿を目にした真由美は、親しい自分を差し置いて見慣れない女性に
駿を託した絵里子にいら立ちを覚える。
 
自宅までの帰り道、沙希を避けるような態度を見せ、固い表情のまま歩いて行く駿。

そんな中、沙希が突然家とは違う方向に進み出す。
「どこ行くの?」
「秘密の場所。」

沙希は、不安がる駿を1年前に下りられなくなった巨木の前に連れて行く。
「駿君。」
「・・うん?」
「木、登りたい?」
「・・・」
「登りたいんじゃないの?」
駿は首を横に振る。
「どうして?」
「だって、ママが・・・パパも・・
 絶対ダメあって。」
「いいじゃない。おばちゃんと一緒だもん。」
「前ね、僕、降りられなくなったんだ。」
「一人で登ったの?」
「絶対絶対ダメって。」
「ダメなことないよ。」
「え?」
「降りられなくなる前は、すごーくいい気持ちだったでしょう?」
駿がうなずく。
「上の方から見る景色って、全然違うでしょう?
 鳥になったみたいないい気持ちだったでしょう?
 一人だから降りられなくなったんじゃない?
 おばさんといれば、大丈夫でしょう?」
「・・・」
先に木に登り始める沙希。
「おいでよ駿君も。」
「ママと約束したもん。」
「ふーん。」
「約束したもん!」
「あー、気持ちいー!
 駿君の家が見える。海も見えるよ!」
「・・・」

偶然通りがかった理生が、木の枝に腰掛ける沙希に気づく。
沙希の隣には、駿がいた。
「・・・ママに言わないよね。」
「言わないよ。
 これは、秘密。」
「・・・」
「二人だけの秘密。」
沙希の言葉にうなずく駿。
「ほら、見える?」
街の風景を夢中になって眺めている駿の背中を無表情に見つめ…。

絵里子がマイヤー家のインターホンを鳴らす。
応答がなく、もう一度。
「あ、お帰りなさい。」と沙希。
「ごめんなさい。遅くなって。」
「駿君ー。
 ご飯は、もう食べたから。」
「すみません。ありがとう。」

「今日いろんなことしたね、駿君。」
「え・・」
「駿。いい子にしてた?」
「してたよねー。
 お母様、どう?」
「それがね、あんまり良くなくて、しばらく入院することになりそうなの。」
「大変ね。いつでも、駿君預かるからね。」
「ありがとう。恩に着ます。
 でも、お仕事、大丈夫なの?」
「割と自由がきく仕事なの。気にしないで。」
「何て言ったらいいか。」
「いいのよ。今日楽しかったから。」
「じゃあ、また改めて。
 駿、帰ろうか。」
二人が帰っていくのを沙希は笑顔で見つめ・・・。

駿の部屋
駿にパジャマを着せる絵里子。
「今日何して遊んだ?」
「・・・」
「楽しかった?」
「・・・」
「ごめんね。ばあばが病気で仕方なかったの。」
駿がうなずく。
「はい、出来上がり!
 ・・・駿は人見知りするんだね。」

スイミングスクール
絵里子は真由美に自分を頼ってくれなかったことを怒られてしまう。

矢野家で一緒に食事をする沙希。
「女友達なのにやきもち?」
「うん。前にね、加奈さんと3人で、すごく仲良かったから、
 寂しいんじゃないかしら。
 ごめんなさい。変な話しちゃった。」
「ううん。」
「忘れて。どんどん食べて。」
「夏鍋って流行ってるんだよね。鍋なんて久しぶり。」
「そうなの。うちも二人だと、鍋は寂しくて。
 マイヤーさんのご主人って、鍋、どうなの?」
「沙希って呼んで。その方が慣れてるから。」
「じゃあ、私のことも、絵里子って呼んでね。」
「うん。
 最初は、直に箸で一つの鍋つつくの抵抗があったみたいだけど。」
「そうよね。」
「今は好きみたい。日本食ブームだし。」

遊んでいた駿が、お菓子の入った紙袋を倒してしまう。

「あ!駿。何やってるの。
 もう、やってくれたわね。」
「どうしたの?」
「これね、沙希さんのお土産にしようって思ってたの。」
「あんまり気を遣わなくていいのに。」
「これ結構おいしいお菓子なのよ。
 ごめんなさい。また今度。」
「だったら、いただく。」
「え?」
「味は同じでしょ。」
「でも・・」
「私、甘いもの大好きなの。」

休日、入院した美津子を見舞おうと慎二が上京した。
絵里子は慎二を沙希に会わせようと隣家を訪ねるが、中から応答がない。
留守なのかとあきらめて自宅に戻る絵里子ら。

だが、沙希は家の中にいた。
2人の訪問に無視を決め込み、絵里子からもらったバウムクーヘンと
庭で拾った駿のおもちゃをゴミ箱に投げつける沙希。

そして数日後の夜、大阪の馴染みのバーに顔を出した慎二の前に、
再び沙希が現れ…。


水死したのが沙希の子供なのでしょうね。

タイトルの『苦しむ女、苦しめる女』は、沙希が絵里子を苦しめているようにも
取れるし、過去に起きた事故によって沙希が絵里子に苦しめられてる、という
ようにも取れます。

「(死んだのが自分の子でなくて)良かった。」
ふと漏らしてしまったその言葉。
これがすべての始まりなのでしょうか。

何かのきっかけで、沙希は絵里子のブログを見つけ、
幸せそうな親子の姿に復讐を思い立ったのかも。

幼稚園に行く時、ゴミのメモをポストに入れようとする時、
いつもタイミング良く沙希が出てきたり、戸が開いたり。
きっと部屋の中からじーーっと見張っているんでしょうね。

停電は偶然?それとも沙希が?
矢野家でミャンマーで見たホタルの幻想的な光景を話している沙希が美しかった。
ホタルの光を亡くなった身内の魂のように感じたと沙希。
ミャンマーにに行ったのは、もしかしてずっと昔ではなく、
息子を亡くした後なのかな。

駿を幼稚園に連れていく時、手をぎゅっと握らせたのは
子供という存在が愛しくて?
駿の肩、腕、頬に触れ、微笑みながら駿を見つめる表情が怖かった。
亡き息子を重ね合わせているのでしょう。

駿君の水色の飛行機を、悲しそうに見つめていたと思ったら、
憎しみこもった表情でゴミ箱に投げ捨てていました。
沙希の子供も飛行機のおもちゃが好きだったのかな。

一緒に木登りした、という秘密で、沙希は駿を自分の側に付かせたようです。
きっと慎二とも秘密を持つことで、自分の側にしていくのでしょう。

沙希から隠れる駿。
沙希と会ったことがあるのか、それとも本能的に危険を察したのか。


沙希は子を失った悲しみ、怒りを絵里子に向け、
絵里子から家族を奪おうとしているのでしょうか。

沙希の息子はなぜ池でおぼれてしまったのか。
同じ頃巨木に登っていた駿は、真相を知っているのか?
(沙希に怯えているのは、沙希が殺したのを見てしまったとか!?)
理生は何かを知っているのか?


矢野家に運び込まれた大きな鏡。
この鏡は矢野家の何を映し出していくのか気になります。


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【キャスト】
マイヤー沙希 - 仲間由紀恵
矢野絵里子 - 檀れい

矢野慎二 - 渡部篤郎
矢野 駿 - 青山和也
矢野敏郎 - 左右田一平
矢野美津子 - 草笛光子

相田真由美 - 三浦理恵子
相田和史 - 森山栄治
相田未央 - 谷花音

関 加奈 - 鈴木砂羽
関 彰宏 - 小林正寛

筧 雅彦 - 高知東生
真下亜美 - 藤井美菜
松井理生 - 南圭介
広瀬浩太 - 青山ハル
中牟田 肇 - 武野功雄
- 神保悟志

【スタッフ】
主題歌
東方神起「Why? (Keep Your Head Down)」

脚 本:
 神山由美子
音 楽:
 池頼広
プロデューサー:
 豊福陽子
 遠田孝一
 浅井千瑞
演 出:
 今井和久
 小松隆志
 星野和成
制 作:
 関西テレビ
 MMJ


仲間由紀恵さんの主な出演作品



檀れいさんの主な出演作品






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