2011年04月26日

鈴木先生 LESSON 1

『誰も正解を教えてくれない! それが学校』

緋桜山中学で国語教師をしている鈴木先生(長谷川博己)は、2年生の
クラス替え会議に立ち会っていた。
成績順に生徒を振り分けながら微調整が行われる中、鈴木先生はA組の
メンバーに興味を引かれる。

「藤山、徳永、中村、出水、野呂、松野、入江・・・
 おもしろい。Aは面白いぞ。
 江本先生はバランスがとれたC狙いだろう。
 山崎先生は賑やかそうなBか。いい流れだ。
 来い、来い、来い、来い・・・竹地。
 いいぞいいぞ。理想的だ。
 だが、重要なピースが足りない・・・。
 ・・・リーチ!」


鈴木先生はさりげなく“小川蘇美(土屋太鳳)”をA組に引き入れ、
自分が担任を持つことに成功する。

その後、体育教師である山崎先生(山口智充)主催の合コンに
参加した鈴木先生は、OLの秦麻美(臼田あさ美)と出会い、なんとなく
良い雰囲気になる。

しかし、酔った山崎先生から強引に小川蘇美をA組に引き入れたことに
ついて責められる。
「そういう目で、女子生徒を見ているんですか?」
「え・・いや、違いますよ。
 クラス分けは・・・くじ引きで決めてしまうと、かえって偏って
 しまうんです。
 だから、うちの学校では、まず最初に成績順に振り分けて、
 そこから、生徒の個性を考えて、微修正していくんです。」
「ふ〜ん。でもそれは・・好みの女子を無理やりとった理由には
 なってないんじゃないかな?」
「それは・・・なんていうか・・・。
 実験かな。」
「実験?」

教室、席替えをしたあと、クラスを見渡す鈴木先生。
「よーし。じゃあ始めようか!」

そんなある日、授業中、足子先生(富田靖子)が教室にやってくる。

「足子先生が必要以上の笑顔を作っているときは、要注意だ。」

『足子先生+必要以上の笑顔=要注意』

家庭科室で1年生が作ったクッションが切り裂かれるという事件が発生。
前日最後に家庭科室を使ったA組の生徒たちは、家庭科担当の
足子先生(富田靖子)から心当たりを聞かれることに。

すると、成績も優秀で人望も厚く、健康優良児タイプの
藤山高志(桑代貴明)がバタフライナイフを持っていることが判明。
藤山は必死に失くしたと弁解をするが、教室に微妙な空気が流れる。

「どうする?
 この場で徹底的に話し合い、真偽を追及するか、
 いや、一旦閉じて藤山と密かに話し合う方がいいか。
 待て待て。曖昧にすればかえって藤山に対する疑惑の目が
 拡大する可能性もある。
 しかし今どきバタフライナイフって。
 流行ったのいつ頃だっけ?
 トレンディードラマの頃か。
 いやいや、今そんなことはどうでもいいんだ。
 こうなってしまった以上、藤山が晒し者になる危険を冒してでも
 あえてそこに突っ込むしか・・・。」


鈴木先生は、この場で真偽を追及するべきかどうか必死に頭を
働かせるが足子先生は突然藤山を信じるかどうかの多数決で場を
収めようとする…。

「多数決って何だ?それで・・いいのか?」

全員が周りの反応を見ながら信じる方に手を挙げ始める中、
ただ一人小川蘇美だけは手を挙げず。
「小川さん・・かな?
 あげてあげないの?どうしてかな?
 藤山君を信じてあげるの、嫌?」と足子。
「どうしてみんなは信じるんですか?」
「え?・・・先生の質問が先よ。
 どうして、クラスメートを信じてあげられないの?」
「クラスメートだからというのは信じる理由にならないから。」
「・・・まあいいわ。自分の意見を持つのは大事だし、
 個人の自由だものね。
 でも、これは多数決だから。
 じゃあ、2−Aの意見としては、藤山君を信じるってことで
 いいかな?」
足子の拍手につられ、みんなが拍手する。

職員室
足子は二度と学校に持ってこないと約束をさせ、藤山にナイフを返した。

そんな中、翌朝出勤した鈴木先生を衝撃的な出来事が待ち受けていた。
A組の岬勇気(西井幸人)が、隣のクラスの遠野涼介(廣田亮平)の妹で、
小学4年生の真名を無理やりレイプしたと母親の緑(手塚理美)から
連絡が入ったのだ…!

「岬勇気。
 理数系科目が得意。
 物静かで大人びた雰囲気。
 性体験があってもおかしくない、気はする。
 ・・・っていうかやっちゃんってんだろうなぁ。
 だが無理やりというのはどうもリアルじゃない。」


『経験済 無理やり Really? まじすか?』

鈴木先生は岬に話があると昼休みに呼び出す。

談話室
「そうですか・・・。遠野の親が言ってきたんだ。」
「事実なのか?」
「どのへんが?」
「ってことは、どこかまでは事実で、どこかからは違うって
 ことだよな?」
「だから鈴木先生は信用できるんだよ。
 無理やりってとこ以外は本当です。」
「・・・」
「お互いしたいと思ったからしたんです。」
「・・・わかった。」
「先生は俺がしたこと、問題だと思いますか?」
「今聞いた限りでも、まったく問題はないとは言えないと思ってる。」
「それって、俺が中2だから?それとも相手が小4だから?」
「うん?」
「これは俺と真名の間の、とってもデリケートなことだからさ。
 もしさんざん調べまわされて、全然納得いかない理由でごまかされて
 処罰とかされたら、反省するどころか、俺、絶対に許せないと思う。」
「・・・」

「あいつにいい加減なマニュアル指導はできないぞ。
 俺もしたくないし。
 とはいえ・・・どうする。」


喫煙ルーム
「とうとう鈴木先生にもきましたか。性指導。」
「いやぁ・・参りました。」と鈴木。
「あんた、この手の問題の対処はうまそうだけどな。」
「とんでもない。こればっかりは全く門外漢で。」と鈴木。
「教師や学校がどこまで介入し、どこまで指導すべきか、
 なぜそう言えるのか。 
 実のところ根拠が一番曖昧になってる分野ですからねぇ。」
「こんなこと学校でやるべきことなんですかね。
 もう親同士で解決してくれって思いますよ。」
「いや、それも気まずいもんでしょう。
 しかし小4とはねぇ。」
「まあ、確かに妙に音なっぱい子いるからなぁ。」
「ああいうの見ると、ほっとしますな。」
「ああ、うちのクラスの河辺彩香ですね。
 裏に住み着いてる猫に給食の残りの牛乳やってるみたいで。」と鈴木。

その日の放課後、遠野真名の母親と話す鈴木先生。
「今日は、お嬢さんの真名さんは、ご一緒ではないんですね?」
「あの、私ひとりで参りますと、申し上げたはずですけど。」
「お嬢さんご本人から、詳しく正確にお話を聞きたかったものですから。」
「そんな残酷なこと出来る訳ないでしょう!?
 あの子が、どれだけ傷ついていると思ってるんですか!?」
「僕が岬勇気から聞いた話とは、少し食い違うもので。」
「まさか、その岬って子は・・・事実を否定してるわけじゃないでしょうね?」
「いえ、岬勇気は、お嬢さんと肉体的に関係したことは認めています。」
「・・・」
「ただし、合意の上だと。」

教室
「謝るよ。」と岬。
「いや、こっちこそ謝る。
 お前が無理やりやるわけねえよな。」と遠野。(真名の兄)
「でも、妹だろ?」
「薄々気づいてたさ。
 悪いな。おふうろが騒ぎ立てて。
 真名もさ、コンドーム見つかったからって、いくらでも言い訳できたろうに。
 問い詰められて、ビビっちまったんだな。」
「仕方ないよ。」
「にしてもお前、小4だぜ。ようやるよ。
 こっちは1コ下とするのに、とんでもなくいけないことする気がして、
 ビビりまくってたのによ。」

談話室
「その、岬って子を呼んできて下さい!」
「もちろん、岬には教室で待機してもらっています。
 その前に、お母さんは、どのような解決をお望みでしょうか?」
「どのようなって・・・」
「まさか、法的手段をお考えではないですよね?
 法律にのっとった場合、岬の行為は、たとえお互いの合意が
 あったとしても、違法になります。
 しかし、岬はまだ、13歳以下ですので、刑法で罰せられるという
 ことはありません。」
「法律がどうだとい、言いたいわけではありません。
 この問題は、倫理の問題でしょう?」
「はい、同感です。」
「もちろん、話はなるべく小さく。
 でも最低でも、相手のご両親にははっきりと伝えていただかないと
 困ります!」
「内容や伝え方は事実によっては変わってきますが、
 僕もそんな感じでいくつもりです。」
「だから、早く本人を呼んでちょうだいよ!!
 全部明らかにしようじゃありませんか!」
「わかりました。
 しかしお母さんは、今の調子を下げて、もう少し冷静になって下さい。」
「何でそんなこと言われなきゃならないんですか!?
 こちらは、小4の娘の貞操を奪われてるんですよ!
 冷静になれるわけないじゃないですか!」
「お母さん。
 確かにあなたには、被害者という側面があるかもしれません。
 ですが僕がこうして仕事にせよ、全力で耳を傾け、
 協力しようと努めているのは、あなたが被害者だからではありません。
 我々が同じ、教育者の立場にあるからです。」
「・・・」
「たとえ相手が加害者であろうと、あなたは教育者として
 彼に向き合わなくてはなりません。
 ・・・約束していただけますね?」
「・・・はい。」

鈴木先生が教室に行くと、岬と遠野は並んで座って待っていた。

「結束してる。」

「行くんですね?」と岬。
「俺も同席しますから。」と遠野。

「戦いに赴く同志の顔してやがる。」

「わかった。
 遠野のお母さんには、大人として冷静に向き合ってくれと
 念を押してある。
 だからお前たちも、大人に対して恥ずかしくないように
 向き合ってくれ。いいな?」
二人がうなずく。
「よし。じゃあ行こう。」

「・・・岬君。あなたは合意だって言ってるそうだけど、
 うちの真名は、無理やりされたって言ってるの。
 どういうことだか説明できる?」と母。
「母さん。真名はさ、母さんにきつく問い詰められたから、
 怖くなって言い逃れしたんだよ。
 岬が、自分の彼女が言い逃れしたんだと思いますなんて、
 言えるわけないだろ?」
「涼介!
 いいわ。このことは今夜真名に聞きなおしてみます。
 でもよ、仮に二人が合意だったとしても、早すぎると思わない?」
「僕たち、付き合って1年近くになります。」
「え!?」
「今、若者の平均は、つきあってから3か月以内にはするって、 
 雑誌に書いてありました。
 だから、早すぎるとは思いませんでした。」
「そういう意味じゃなくて、年齢のことを言ってるの。」
「じゃあいつまで待てばよかったんですか?」
「・・・」
「せめて高校は言ってからとかだな。」と山崎。
「どっちがですか?」
「そうか。真名ちゃん小4だから、あと6年もあるのか。」
「山崎先生。」鈴木が止める。
「高校1年っていったら、15か16歳ですよね?
 15歳がOKで9歳だと駄目な理由って何なんですか?」
「・・・肉体的に未発達な場合、危険を伴うわ。」
「真名さんは、小学生とは思えないくらい体も大きく、 
 問題ないと思いました。」

「お前は何者なんだよ!?」

「発育がよくても9歳は9歳よ!
 いえ、私は15歳でも早すぎると思うわ。」
「じゃあいくつならいいんですか?
 結婚するまでですか?」
「理想的には、それが望ましいと思うわ。」
「理想的にはってことは、現実はそうじゃないってことですよね?」
「・・・」
「みんなが結婚するまで我慢してるんだったら、俺だって全然
 我慢しますよ。 
 我慢できなかったやつが全員有罪で、罰を受けているんだったら、
 俺だって同じだけ罰を受けますよ!」
「そうだよ!学校だってやることは認めてるんだから。」と遠野。
「本当ですか!?」
「とんでもない!」と山崎。
「母さん、俺たちは避妊の方法を授業で教わってんだよ。」
「奨励しているわけじゃない。
 現状を考えて、やむなく。」と山崎。
「やむなくだろうが、許されてるならやるだろ。」
「相手が小学生とは想定していない。」
「じゃあ、初めての子と付き合いたい人は、どうしたらいいんですか?」
「なに!?」
「処女とつきあいたい人は、どうすればいいのかって言ってるんです!」

「どっちに行くんだ?この話は。」

「母さん、俺もね、」
「遠野。」
「いいんだよ
 俺もつきあってる子とやったんだよ。
 付き合って半年。相手は中1だ。」
「・・・」
「でも、その子だって処女じゃなかったよ。
 岬の選択は正解だぜ。
 テレビでもネットでも、初体験の平均は16歳だって言ってる。
 そのうえ、学校みたいな公式の場で、中学生もやむなくOKって
 言ってりゃ、処女とつきあいてえやつが小学生に手を出したって
 いいじゃねえか!」
「処女か処女じゃないかなんて、どうでもいいことでしょ!」
「さっきと言ってること違うよ!
 結婚までするべきじゃないなら、結婚してない女は全員
 処女じゃなきゃいけないはずだろ!」
「それはあくまでも理想の話で。」

「すみません・・・遠野は処女にこだわってるわけじゃないんです。
 俺の影響です。
 俺、小6のときに初めて年上の女に誘われてやって、
 それきっかけに、何人とも付き合って、やりまくってやったんだ。
 でも、だんだん虚しいっていうか・・・。
 ちゃんと付き合いたいって思っても、誰とも続かなかったんだよ。
 でももう、そんなくだらないことで相手を傷つけるのも
 もううんざりだったし、俺だって、」

「もういいやめろ!」と鈴木。
「・・・」

「母さん。岬を有罪にするなら俺も同罪だ。」
「・・・」

「それだけではありませんね。」と鈴木。
「え?」
「もし彼を、倫理上無罪とするなら、お母さんも我々も、
 岬のデリケートなプライバシーに不当に立ち入った罪で、
 重罪です。」
「そんなことは・・」
「待ってください。
 ただ僕には、彼にまったく罪がないとはどうしても思えません。」
「・・・」
「どうでしょう、みなさん。
 今すぐ、いい知恵が浮かばないなら、この問題、
 せめて、一晩だけでも寝かせませんか?
 僕に、考える時間をください。
 今僕に一つだけ言えるとすれば、
 僕個人としては、セックスの許される基準は、
 実年齢ではなく、精神年齢じゃないかと思っているということです。」

職員室
「・・・きつかったですね。」と鈴木。
「やるだのやっただの、もう頭クラックラするわ。
 我々独身男性教諭には、毒ですよ、これ。」と山崎。

「どうやって解決させるつもりなんだよ・・・俺は。」

夜、鈴木の携帯に岬から電話が入る。
「すいません。緊急用かけちゃって。」
「いいんだ。どうした?」
「俺、処女がどうとかばっかり気にしてるみたいに
 聞こえたかもしれないけど・・・
 真名とつきあったの、それだけじゃないんだ。」
「わかってる。」
「俺、中学は言ってすぐ、同い年の子とつきあったんだ。
 その子処女だったから、それならきっとうまくいくと思って。
 ・・・だけど、やっぱりその子とも続かなくて。
 それで思ったんだ。
 結局俺が、我儘なんだって。
 ちゃんと一人の人とつきあっていけないだけの、
 ただの、駄目なやつなんだって。」
「・・・」
「でもそんなときに、奇跡みたいな故と出会ったんだ。」
「それが、真名ちゃんか。」
「うん。
 遠野ん家に行くたびに、最初は、挨拶がすごう綺麗な子だなって。
 それで、少しずつ知って。
 少しずつ好きになって。
 4つも年下なのに、俺が知ってる誰よりも大人だった。
 そんな子が、向こうからも、俺のことが好きだって言ってくれて。
 俺・・・はじめて本当に人を好きになれたような気がして。
 だから、今度こそ、絶対一生添い遂げようって、
 真名だけを、愛し続けようって。
 おかしいかな。」
「いや。
 本当にお前と話してると、何歳の男と話してるんだろうと思うよ。」
「そう?」
ドアの開く音。
「あ、親帰ってきた。
 まだ話したいことあるけど、切ります。」

「すごい話ばかり聞かせやがる。
 しかし俺は、どう裁きをつけるつもりなんだよ。」


談話室
「一晩、お時間いただきましたが、結局、本質的な問題について
 僕には結論を出せませんでした。
 それを前提に聞いてください。
 中2と小4でそういった関係になったことの是非ですが、
 ・・・僕自身、あくまで、僕個人の考えですが、
 そのこと自体が、一律に叱られて当然の落ち度だったとは考えません。
 むしろ、大事にそっと、大人になるまで、密かにそっと
 育まれるなら、それは、とても美しいことなんじゃないかとすら、
 思うんです。」
「でも先生は、俺に何らかの罪があると思ってるんですよね?」
「ああ。
 実際、密かに、そっと育まれることはなかった。
 このように問題になり、騒ぎになった。
 つまり、君たちの罪は、秘密を守れなかったこと。
 我々やお母さんにバレたことにある!」
「先生その、バレなきゃ良かったというのは・・・。」と山崎。
「岬。俺が言わんとしていること、わかるよな?
 昨日言ったことだ。」
「・・・大事なのは、実年齢じゃなく、精神年齢?」
「そうだ。
 お前は真名ちゃんを誰よりも大人だと感じた。
 だから行動した。
 だがその真名ちゃんはお母さん怖さに、二人の大事な秘密を
 つい打ち明けてしまった。
 矛盾しないか?」
「・・・」
「真名ちゃんはまだ、精神年齢の低い子供だってことだ。」
「そんな真名を、大人だと感じて、行動しちまった俺も・・・
 精神年齢の低いガキ。
 俺たち、やる資格なんてない、子供だったってことか。」
「そうよ。あの子はまだ子供よ。
 あなたは子供にとんでもないことをしたのよ!」と母。
「岬。自分の非を認めるな?」と山崎。
うなずく岬。

「岬。お前にはまだ反撃の余地があるんだぞ。」と鈴木。
「え?」
「お前はこの裁きを拒否することができる。」
「何ですって!?」
「俺はお前を罰するための、大事な問題をクリアしてないからだ。
 昨日お前は言ったよな。
 みんなが結婚するまで我慢してるなら、我慢する。
 我慢できなかったやつが全員罰せられるなら罰を受ける。
 俺にはみんなを我慢させることも、取り締まって罰することも
 出来ない。
 だからお前を堂々と裁くことはできないんだ。」
「そんな理屈、どうでもいいんじゃないですか?」と母。

「・・・みんなが見逃されてるのに、俺だけ罰せられるなんて
 不公平だ。
 なんていうのは、ガキの考えだよね。
 裁き、受け入れます。
 まだ幼い娘さんに、不適切なことをして、
 すみませんでした。」
「・・・」

「お母さん。
 ご覧のとおり、岬は有望な男ですが、
 まだ、親の監督を受けねばならない面を残した子供です。」
「・・・」
「ご両親には、僕から伝えます。」
母親は鈴木先生に一礼する。

「お疲れ様でした。」と山崎。
「きつかったですね。」
「真名ちゃんがどんな子か見なくて済んだのが救いですよ。
 見てたらリアルに夢の中まで出てきそう。
 どうですか先生。一杯いきませんか?」
「いいですね!」

そこへ、麻美からの電話。
「今夜ですか?わかりました。じゃああの店で。」

「小川蘇美といい、いいとこばっか持っていくんだもんなぁ。」と愚痴る山崎。

レストラン
「中2と小4!?
 今の子ってすごいんだね。」
「まあ、本当に特殊な例だけどね。
 でも、自分が童貞失った時のことを考えると、
 まったく太刀打ちできないよ。」
「遅かったんだ。」
「そりゃあもう。」
「でも私なんて、まだだもん。」
「え?」
「あとで言ってひかれるの嫌だから、今のうちに言っておきます。
 私・・・まだ経験ないの。」
「・・・」
「やっぱり気持悪いよねもうすぐ30だっていうのに。」
「いやいや。結婚するまではっていう考えも、それはそれで
 大事なことだと」
「別にそういう主義なわけじゃないんだけど。
 なんとなく、そういう機会を逃して、
 年取って、どんどんハードル高くなっちゃって。」
「・・・」
「血痕するまでしないって・・・開き直ってるみたいな感じに
 なっちゃって。」
「・・・」
「だから・・・いいんです、お付き合いとかは断ってくれて。」
「僕は・・・お付き合いしたいと思っています。」
「・・・」
「体の関係は・・・別に急ぎません。」

学校
その日、河辺彩香が可愛がっていたネコが殺されていた。
猫には藤山のナイフが刺さっていた。

「藤山君!ナイフはもう持ってこないって、先生に約束したわよね?」
「あのあとも持ってきてましたよ。藤山。」
「そうなの?藤山君!
 約束したわよね!!」
「すみません・・でも・・なくしたんです。
 昨日家に持って帰るのを忘れちゃって・・・。
 で、今朝、机の中見たら、なくなってたんです。」
「よくなくなるもんだよな。」
「本当なんだよ!!」
「藤山君。今度のお、あなたじゃないのね?」
「はい・・・。」

「信じられない!」と生徒たち。
「あの・・今更なんですけど・・・
 この前のクッションの犯人・・藤山君です。
 僕見ました。 
 藤山が、ひとりで家庭科室に入っていくのを見掛けて・・・。」と紺野。

「どうして!!あの時言わなかったの!?」と足子。
「あの時は・・なんていうか・・・
 足子先生が、言えないような空気にしたから・・・。」
「・・・」

「本当のこと言いなさいよ藤山!!」
「今日のは、俺じゃない!」
「じゃあこの前のは認めるわけだ!」「最低!!」
「・・・冗談でナイフ持ってたら・・・なんか・・・
 なんか切ってみたくなって・・・。
 でも、猫を殺したりは絶対にしません!!」
「俺たちをだましておいてよく言うよ。」「今度は信じてくれってか?」
「本当だよ!!」
「そんなの虫が良すぎるだろ!」
「藤山君は、被害者ぶる演技が上手だからな!」
「違う!」
「ひどすぎる!!」

「さあ・・・どうおさめます?足子先生。」

「・・・」

「思考停止している・・・。
 立ち直るまで俺がつなぐしかないか。
 いや、立ち直るのを期待しない方がいい。
 むしろ、追いつめられて暴挙に出ないうちに、
 俺が処理するんだ。
 だが前回中途半端に処理したことが、
 今回の事態をより深刻化させている以上、
 曖昧な対応は厳禁だ。
 あくまで真相を追及するしかない。
 だが今の藤山はすでに信頼を失っており、
 本人も冷静さを失っている。
 下手に藤山を指弾すれば、立ち直れないぞ。
 どうする?どうする、俺。
 ・・・ここは一か八か、賭けてみるか。
 スペシャルファクターに。」


「静かにしろ!!」
「・・・」
「小川。
 前回お前は唯一、藤山の無罪を信じることを拒否した。
 真実をお前も知っていたのか?」
「いえ。
 ただ空気に流されて手を挙げるのが、嫌だっただけです。」
「じゃあ、今回はどう思う?」
「同じです。
 前のが藤山君だったからって、今度もそうとは限りません。」

「藤山の味方するの?あんたただの天邪鬼なんじゃないの?」

「証拠もないのに決めつけるのはよくないと思うだけ。
 それに・・・」
「それに?」
「昨日の放課後、この教室は福祉委員会が臨時に使っていたはずだし。」
「・・・」

職員室
「福祉医院の3年生。
 机の中にバタフライナイフがあるのを見つけて、
 興味本位で持ち出しちゃったんだって。
 足子先生のクラスの子ね。」
「・・・」

教室
「猫を脅かすつもりで投げつけたら、運悪く手元が狂って、
 刺さってしまったらしい。
 本人もショックを受けている。」と鈴木。
「・・・」
「だが藤山。お前にも重大な責任があるんだぞ。
 わかってるよな?」
「はい。俺がナイフを持ってきたせいです。」
「うん。」
「何でしつこく持ってくるんだよ。」と生徒。
「俺だって、悩みくらいあるし。
 意味もなくイライラすることもあって。」
「反骨精神の象徴か。」と鈴木。
「・・・」

「それなら、バターナイフくらいにしておけばいいと思う。」と蘇美。
「バターナイフ?」
みんなが笑う。
「そりゃあいい。
 よし藤山!明日からお前バターナイフ持ち歩け!
 バターナイフだったら許可してやる。」
「ついでにマーガリンもね!」
生徒たちに笑顔が戻り・・・。

「よし。じゃあ1時間目の国語を始めたいところだが・・・
 今からじゃたいして進めないなぁ。
 ・・・外出るか?」
「やったぁぁ!!」

ドッジボールをして遊ぶ生徒たち。
「小川さん、一緒にやろう!はやくおいで!」

「小川蘇美。
 内向的で孤立しがち。
 だが決して周囲に染まらない。
 その神秘性の源は未知。
 クラス全員に、心の革命を起こすための、
 スペシャルなファクター。」


「面白いクラスになるぞ。」

麻美に電話をする鈴木。
「もしもし、麻美さん?
 あの、夕食まだだったら一緒にどうかなと思って。」
「あー・・ごめんなさい。今日はまだ仕事、かかりそうで。」
「ああ、そう。わかった。じゃあ・・また。」
「あ、ちょっと・・ちょっとあの・・
 ちゃんと返事してなかったけど・・
 お付き合いさせていただきたいなって、思ってます。」
「・・・ありがとう!」

夜、誰かが鈴木の部屋を訪ねてきた。
「はい、どなた?」
戸を開けると、蘇美が立っていた。
「ちょっといいですか?」
「いや、生徒を部屋に上げるわけには。
 小川、ちょっと待て!」
勝手に上り込み、制服を脱ぎ始める蘇美。
「おい!何してる。」
「私、決めたんです。
 先生に捧げるって。」
「お、おい、ちょ・・・ちょっと!」

という夢に飛び起きる鈴木なのだった。
「バカかお前は!!」



原作は読んだことがありませんが、脚本が古沢良太さんと知り
期待していました。
古沢さんの作品『ゴンゾウ』『外事警察』が大好きなので。

初回、面白かったです。

それにしても初回からヘビーでした。
小学生との関係。バタフライナイフ。
『金八先生』にも同じような話題があったような気がするけど・・・。

「若者の平均は付き合ってから3か月以内にはする。」
こういう情報に、子供は左右されやすい。

鈴木先生は、心の中ではどう対処するべきか迷いながら、
それでも的確に、生徒自身に答えを見つけるように持っていく。
こんな先生もいいなぁ。

ラストのくだりは『大切なことはすべて君が教えてくれた』を
思い出しちゃいました。(笑)

次週からも視聴&録画決定。


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公式HP


キャスト

鈴木章 - 長谷川博己
秦麻美 - 臼田あさ美
山崎潔史 - 山口智充
桃井里香 - 田畑智子
足子瞳 - 富田靖子
川野達郎 - でんでん
江本源三 - 赤堀雅秋


スタッフ

脚 本
古沢良太 岩下悠子
音 楽
大友良英
オープニング・テーマ
「光射す方へ」
ROCK'A'TRENCH [ロッカトレンチ]
(ワーナーミュージック・ジャパン)
エンディング・テーマ
「僕が僕であるために」
馬場俊英
(ワーナーミュージック・ジャパン)

チーフプロデューサー
岡部紳ニ(テレビ東京) 
プロデューサー
山鹿達也・阿部真士(テレビ東京)
豊島雅郎・竹内文恵(アスミック・エース)
守屋圭一郎(ROBOT)
監督
河合勇人 橋本光二郎 滝本憲吾
製作著作
「鈴木先生」製作委員会


長谷川博己さんの主な出演作品





01:37 | CM(4) | TB(2) | 鈴木先生 | Edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
これは面白かったですね〜♪

>ラストのくだりは『大切なことはすべて君が教えてくれた』を
思い出しちゃいました。(笑)

展開はメチャメチャだけど、こっちのドラマの方が「大切なこと」を
いっぱい教えてくれそう(笑)

先が楽しみですわ♪
Posted by くう at 2011年04月26日 15:33
くうさん、おはようございます♪

鈴木先生の、生徒たちへのアドバイスをひねり出すまでの心の声が面白い!
次週に期待です。
Posted by ちーず at 2011年04月30日 07:32
いつもレヴューありがとうございます。面白かった!けど、小学4年生を性的対象にしているのが、物凄く嫌でした。アメリカに住んで16年、こっちの方が断然色んな意味で進んでいますが、さすがに9歳児が同意で性行為を行う様な下りのあるドラマを見たことも聞いたこともありません。もちろん、子供への性犯罪を題材にしたものは多々ありますけど。こんな風にさらっと(さらっとではないですね)ドラマにされると、やりきれないというか。確かに大切なことを伝える手法としては斬新だったけど。日本は大丈夫なのかなって、心配になりましたよ。
Posted by まりあちゃん at 2011年05月02日 02:41
まりあちゃんさん、こんばんは。

第一話、小学4年生を相手にって、最後にはきっと嘘だった、という展開があるのだろうと思っていましたが、そうではありませんでした。

実際に身近で起こったら、こんな風にドラマを見ることが出来なかっただろうな。
ドラマとして取り上げるのはどうなのだろうと考えてしまいましたが、親として、なぜ子供が関係をもってはいけないのか、それをどう子供に説明するのか、再び考えるきっかけとはなりました。

また遊びにいらして下さいね。
Posted by ちーず at 2011年05月03日 19:32
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【鈴木先生】第1話
Excerpt: こっこれは〜〜〜 テレ東のドラマはここ最近、力が入ってる物が多くて、話題になっている。 しかし、私は月曜日は10時から「しゃべくり007」を見ているので、 ことごとく捨ててきたのである。 ..
Weblog: ドラマ@見取り八段・実0段
Tracked: 2011-04-26 15:32

美人を前に緊張しトイレに行きまくりの男と処女と付き合いたい中学生(幸せになろうよ#1・2、アスコーマーチ/鈴木先生#1)
Excerpt: 2011春ドラマ、何見よう?『幸せになろうよ』信頼される笑顔・信頼される言葉・信頼される行動がモットーの結婚相談所「B-ring」アドバイザー・高倉純平@香取慎吾ったら、女物のジャ ...
Weblog: |あんぱ的日々放談|∇ ̄●)ο
Tracked: 2011-04-28 01:00
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