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2011年08月06日

陽はまた昇る 第3話

『初めての拳銃』

教場
「気をつけ!敬礼!」
「宮田。なんだその敬礼は。」
宮田英二(三浦春馬)に厳しい視線を向ける教官・遠野一行(佐藤浩市)。
「はいっ!」胸を張る英二。
「顔だ。顔がふざけてる。」
「いや・・これ、生まれつきの顔なんで。」
「ふにゃふにゃするな!
 媚び売りやがって。虫酸が走る。
 お前みたいな奴な、生きる価値がないんだよ!」
英二に銃を向ける遠野。
「えーーー!?そんな!!
 やめてください!教官ーーーー!!」

「やめて!」
勉強しながらいつの間にか眠ってしまっていた英二が飛び起きる。
「は?ほら、起きろ!」と関根。
「時間。」と瀬尾。
「やべえ!調書の書き方練習してたら寝ちゃったよ。
 あ〜、嫌な夢見た。」

夢オチでした。
遠野教官の表情、すごく厳しくて迫力満点!
まだ訓練生たちにも見せたことのない怒り顔でした。
そんな夢を見てしまうなんて、英二の中での遠野の存在感を感じます。
英二は真面目に勉強しているようですね。


静岡で30代の男が巡回中の警察官から拳銃を奪い、逃走するという
事件が発生した。
朝一番にそのニュースを耳にした遠野は、動揺のあまり動きを止めた。
妻・奈津美(斉藤由貴)、そして彼女と逃避行している犯罪者・
安西雄哉(ARATA)は両者とも静岡出身。
まさか、30代の男とは安西では…?
遠野は胸のざわつきを抑え切れずにいた。
遠野はすぐ警視庁捜査一課長¥杉崎 (六角精児)に電話をし、何かわかったら
すぐに知らせてほしいと頼む。
「今んところ安西の線を示す物証は何も出てない。
 もし万一大当たりってな事になったらすぐに知らせる。
 だからそれまでは腹据えて、ガキの相手してろ。教官殿。」
そう言い電話を切る杉崎。
「・・・よりによって拳銃ですか。」

妻に出ていかれ、遠野は自分で朝食の準備。
この日のメニューはアジの干物と味噌汁、お漬物。
「いただきます。」の挨拶が寂しい・・・。
ニュースを見ながら想像するのは干物センターから逃走する妻と安西の姿。
空っぽの鳥かご。籠の中の鳥は妻・奈津美が逃がしたのでしょうか。


その日は奇しくも、遠野教場(=クラス)の拳銃貸与式だった。
靴を銃の代わりにはしゃぐ訓練生たち。
「ここでふざけんのやめろ。」と湯原周太(池松壮亮)。
「・・まあまあ。まだ授業始まってないんだから、ね。」と英二。
「外れやれよ!」
「あらあら・・。」と英二。
「暑苦しいなぁ。いちいちガキに噛み付くな。
 ほっとけよ!」内山が湯原に言う。
「ここは遊び場じゃねえんだよ!」
英二の靴を取り上げ放る湯原。
「・・・何熱くなってんだよ。」と英二。
「俺らが何やったんだよ、オラ!」
「はいはいはいはいはい。
 今のは湯原がやり過ぎだぞ。」と松岡。

そこへ、初任教養部長・簑島佐和子(真矢みき)らがやってきた。
「気をつけ!敬礼!
 直れ!」と松岡。
「只今より、1293期、当の教壇の拳銃貸与式を執り行う。」
「我が国では、銃刀法により、一般人の拳銃使用は厳しく規制されている。
 だが、警察官は、警察法67条により、拳銃の所持携帯を、許されている。
 これより、諸君一人一人に、専用の拳銃が貸与されるが、
 職務以外で拳銃に触れれば一般人と同じように罰を受ける。
 常に細心の注意を払って携帯、使用しなければならない。
 昨日、静岡県警管内で、拳銃が奪われるという事件があったが、
 あのような事は絶対にあってはならない。
 いいな!」と箕島。
「はい!」
「代表は前へ。」と白石。
「はい!」と湯原。
「湯原周太巡査。これより拳銃を貸与する!」と箕島。
「拳銃携帯の社会的責任を自覚し、拳銃の取り扱い及び使用についての
 諸規則を遵守することを誓います!」

「では、教官より名前を呼ばれた者から前へ!」と白石。

「関根尚光!」と遠野。
「はい!」
「拳銃は何のためにある?」
「はい!職務を遂行するためです。」
「思ってもないことを言うな。」
「え?」
「次!宮田英二!」
「はい!」
「拳銃は何のためにある?」
「はい!平和を守るためです!」
「・・・次!
 瀬尾泰正。」
「はい!」
「拳銃は何のためにある?」
「はい!それは、重大犯罪の容疑者を威嚇し、迅速に逮捕するためであります!」
「・・・どいつもこいつも、杓子定規のきれい事ばかりだな。
 下がれ。
 拳銃は武器だ。
 人を殺すために作られたもんどあ。」
「・・・ちょっと。」と箕島。
「君たちはこれから、人を傷つける武器を持つ。
 そのことから目をそらすな!」
「はい!」

鬼教官・遠野の厳しい言葉とともに、拳銃を受け取った

訓練生たちは緊張感を抱きながら、初の射撃訓練へと挑む。
そんななか、冷静に銃を放つ、大学時代に射撃部だった湯原。
予想を遥かに超える発砲の衝撃と反動に、思わず体をすくませながらも、
何とか訓練を続行する英二たち。
ところが、訓練生のひとり・上野哲也(北村友彦)だけは恐怖のあまり、
拳銃を構えることさえできなかった…。
「上野。怖いのか?」と遠野。
「・・・」
「教官。あとで私が話しますので。」と白石。
「上野、あとからだと、もっと怖くなるぞ。」と遠野。
頑張って銃を構える上野。
「よーし。改めて、撃ち方、用意!
 撃ち方、はじめ!」
みんなが5発撃ち終えても、上野は一度も撃つことが出来ず。
銃を仲間たちに向けてしまい・・・。

初任科共用部 第二教官室
「情けない!警察官たるもの、拳銃が怖くてうろたえるようでは
 犯人に立ち向かえない。」と箕島。
「はい。」と遠野。
「次回の射撃訓練でも同じ結果なら、辞職を勧めなさい。
 警察官としての適性に欠ける。」
「もう結論を出すんですか?」
「遠野、君も言ったではないか。
 拳銃は武器だ。
 人を殺傷することもある。
 こと拳銃については甘い判断はできない。
 ・・・いや、してはならない。」
「私は甘く見ろと言っているんじゃありません。」
「この件について君と議論するつもりはない。」
峯島はそう言い教官室を出ていく。

「部長は拳銃にはうるさいんです。」と刈谷。
「覚えておられませんか?港署での拳銃強奪事件。」と上条。
「2005年の?」と遠野。
「新人の巡査が、外国人の窃盗団に脅されて、命乞いのために
 拳銃を差し出したんですが、
 その拳銃が別の強盗事件に使われましてね。
 大きな批判を浴びたんです。」と上条。
「その時の上司が、部長だったそうです。
 責任を取らされて、昇進が遅れたと聞きました。」と白石。

医務室
「体の方は問題なし!
 でも無理は禁物ね。
 どうしても撃てそうになかったら、時代遅れの鬼教官に
 そう言いなさい。」
琴美が上野に言う。
「言えません・・」と上野。
「言っても無駄っすよ。」と関根。
「聞いてくれるような人じゃありません。」と英二。
「でも無理をして、心が参っちゃったら続かないじゃない。」と琴美。
「けど、射撃の検定に合格しなければ、卒業できないんです。」と松岡。
「撃ちたくありませんなんて言ったら、できない奴は去れって
 言われて終わりですよ。なんせ鬼教官ですから。」と英二。
「そう。みんなも不満がたまってんのね。」
「だって、ほんと、うちの教場だけキツいんですよ。
 もう最悪ですよ。」と英二。
「極悪非道、見参!ってかんじだよな。」と関根。
「そんなに?」
「もはや、歴史的独裁者です!」と瀬尾。
「鬼なんてまだかわいいもんですよ。
 悪魔。フフ。地獄の使者。」と英二。
「おい!」と松岡。
「もう!いい子ぶらないでくださいよ。場長!」
「そうじゃなくって・・・。」

「どうぞ。人気者の鬼教官。」
いつの間にか遠野が来ていたのだ。
「・・・うわっ!」焦る英二。

「どうだ?上野。」と遠野。
「大丈夫です!」

「・・あ、我々は射撃場に戻って拳銃の手入れをします。
 失礼します。」英二たちが出ていく。

「お世話になりました。」と遠野。
「ちょっと待って。
 座りなさい。診察してあげる。」
「私はどこも悪くありませんが。」
「いいえ。あなたは病気です。」
「・・・」
「遠野さん、あなたは銃を発砲したことがありますか?」
「・・・」
「あるようね。犯人に命中しましたか?」
「・・・一度目は外して、もう一度は、足に命中しました。」
「それは運が良かったわね。
 私、犯人に発泡して、殺害しちゃった警察官のカウンセリングを
 担当したことがあるの。
 回復するまで何年もかかったわ。
 初めて武器を持つのは大変なことなの。
 あいつらの心のケアを慎重にやってちょうだい。」
「なるほど。
 あなたは警察官の仕事を全く理解していないようだ。」
「まったく。カウンセリングが必要なのはあなたのようね。」
「・・・今度、時間がある時にお願いします。」
遠野が立ち去る。

廊下、遠野を呼び止める湯原。
「教官。」
「なんだ。」
「拳銃は人を殺すためだけにあるのではないと思います。」
「何のためにある?」
「自分を守るため、誰かを守るために使うこともあります。」
「なら日本人全員が銃を持ち、個人武装すればこの国は安全なのか?」
「・・・」

そのころ、上野は銃を持つことの不安を英二たちに訴え、
英二はあることを思いつく。

湯原の部屋
「おじゃましまーす。」と英二たち。
「邪魔って思うなら入るなよ。」
「いきなり冷たい事言うなよ。」と英二。
「何?」
「射撃部、全国大会優勝の湯原周太様にですね、
 ご指導をいただきたいんですよ。」
「だから3位だって言ってるだろ。」
「俺、考えたんだ。
 何で拳銃が怖いかっていうと、よく、わかんないから怖いんだよね。
 だから、拳銃を扱う場合の、注意点とか、撃ち方のコツさえ分かれば、
 ま、楽勝でいけると思うんだ。」
「頼まれてくれよ、湯原。
 俺たちみんな、当たり前だけど、拳銃なんて生まれて初めてだからさ。」と松岡。
「湯原君、ゴルゴ13みたいでカッコよかったなぁ。」と瀬尾。
「だよな!これから湯原をゴルゴと呼ぼう!」と関根。
「ゴルゴ様!あ、ゴルゴ先生、いや、ゴルゴ教官。
 よろしくお願いします。」と英二。
「お願いします!」とみんな。
「断る。」
「・・・え〜・・・。それはないだろ。」と英二。
「射撃は自分との戦いなんだ。
 人に頼って覚えられるものじゃない。
 拳銃を持つのが怖いなら学校を辞めろ。」
「てめえ立てよコラ!」と関根。
「おいおいおいおい。暴力はやめよう。」と英二。
「なんでだよ。男じゃねえだろ!」
「こんな奴、まともに相手する価値ないよ。
 俺らでがんばろう。行こう。」と英二。
「行こう。」
「・・・結構イイヤツかもって思ったけど、間違いだった。
 早く気づいて良かったよ。」
英二はそう言い、みんなと出ていく。

スナック
「私は、怖がることは悪いことではないと思います。」遠野。
「その件なら考えを変える気はない。」と箕島。
「恐怖を知らない人間より、恐怖を克服した人間の方が、
 役に立つと思います。」
「恐怖心を克服できなかった場合、警察組織を脅かす存在になる。
 取り返しが付かない。」
「・・・」
「なぜ何も言わない。
 港署の事件について聞いたのではないのか?」
「・・・」
「みんながどう言ったかは知らないが、私が悔やんだのは、
 部下が拳銃を奪われたからではない。
 命乞いのために銃を差し出すような弱い人間を見抜けなかった。
 そのために、市民に不安を与えてしまった。
 二度と同じ過ちを犯したくない。」
「最初から強い人間はいないと思います。」
「話はそれだけか?」
席を立つ箕島。
「女房の事は、お聞き及びでしょうか?」
「・・・なんだいきなり。」
「お話しておかなければならないことがあります。」
「部下の問題は全て把握している。」

テレビの音声
「今日未明、巡回中の巡査が暴行を受け拳銃を奪われた事件で
 現在のところ逃走中の犯人とみられる男の行方はまだわかっていません。」

「まさか!」と箕島。
「・・・ご迷惑を、おかけすることになるかもしれません。」
「ひとつ聞きたい。
 私は結婚していないし、いやする気もないが、
 なぜ君は籍を抜かない?
 自分を守り組織を守るためには、一刻も早く整理すべきだろう。」
「・・・申し訳ありません。
 女房が出ていった事は、私の不徳のいたす限りです。」
「君が、どんなに優秀な捜査官だったかは知らないが、
 警察官としては失格だ。」
財布を取り出す箕島。
「ああ、ここは、」
「部下におごらせるわけにはいかない。」
箕島が帰っていく。

そんなある日、遠野教場の射撃訓練の後に、銃弾の薬きょうがひとつ
消えたことが発覚!
拳銃と銃弾、薬きょうを許可なく持ち出すことは固く禁じられている。
見つからなければ、大問題になることは必至だ。
遠野は教場の訓練生たちに薬きょうを探させるが、一向に見つかる気配はない。
しかし、薬きょうがなくなった以上、誰かが持ち帰ったとしか考えられない。
犯人はこの中にいる――。

「いい機会だ。訓練の一環として、お互いを捜査しなさい。」
遠野の言葉に訓練生たちは言葉を失う。
「聞き込み、取り調べ、捜索、何をやってもいい。
 自分たちの手で、薬莢窃盗の被疑者を挙げろ。」
「・・・」

校長室
「生徒たちに、捜査をねぇ。
 さあすが、元捜査一課のバリバリだ。
 発想が違う。ハハハ。」と内堀校長(橋爪功) 。
「おかしいですか?私は笑えません。
 学生たちにお互いを疑えと言ってるようなもんです。
 犯人探しですよ!」と箕島。
「まあそう、カリカリせずに経過を見守りましょう。」
「どうしてそう遠野に甘いんです?」
「あなたこそどうしてそう、遠野君を目の敵にするんです?」
「私は・・・私は、彼をこのまま警察学校に置くのは危険過ぎると
 考えます。」
「この件(沼津の銃争奪)なら、彼の奥さんと一緒に逃げた男が
 関わっているかどうか、まだわかりません。」
「だとしても、こんな大きな爆弾を抱え続けるのは、
 学校として健全ではありません。」
「わかりますよ、箕島先生。
 万一の時には、誰よりも厳しい態度で臨みます。
 ご安心ください。」
「・・・」

教官室
名簿に目を通す遠野。
「本当に、教場の誰かが取ったんでしょうか?」と白石。
「・・・」
「僕はそう思いたくありません。
 彼らは、まだ未熟ですが、黙って物を取るような悪い人間は
 いませんよ。」
「悪い人間ばかりが、罪を犯すんでしょうかね。
 薬莢がなくなったのは客観的な、事実です。
 我々は、探さなければなりません。」

食堂
「ひどいよなぁ。人を泥棒扱いして。
 誰も取ってないよな?」と英二。
「射撃場に落ちてんじゃね?」と関根。
「だよな。あんなちっちゃいもんだもん。」と中仙道。
「それはないな。普通の落し物じゃない。
 銃刀法に関わるものなんだ。
 きっと隅から隅まで探したはずだよ。」と内山。
「みんな、もし持ってきてしまった奴がいるなら、
 言ってくれないか?」と松岡。
「場長は俺らを疑うんだ。」と藤岡。
「そうじゃない。間違いってのがあるからさ。」

「私は中仙道君が怪しいと思う。」とチカ。
「え・・」
「だって万引き少年タイプだもん。」
「いや、私は断然宮田くんが怪しいと思う。」と芽乃。
「ちょっと、冗談!」
「逃げ足の早いひったくりタイプ。」

「ひでぇな。」と中仙道。
「やっぱ婦人警官なんて面倒くせえな。顔はかわいいのに〜。」と英二。

「誰も取ってないなんて根拠のないこと言ってる奴よりマシだよ。」と湯原。
「・・・」
「湯原君は、やっぱり、誰かが取ったと思ってるの?」と瀬尾。
「ああ。」
「一体誰がやったっていうの?」と藤岡。
「一人ずつ部屋と持ち物調べるしかないんじゃない?」
「家宅捜索ってこと?」と瀬尾。
「教官も自分たちで捜査しろって言ってたじゃないか。
 犯人を探しだすんだよ。」と湯原。
「・・・」
「僕はOKだよ。それでスッキリするなら。」と内山。
「俺は嫌だよ。」と関根。
「僕も嫌だ。」と上野。
「関根君と上野君、怪しい。」と荒屋。
「うるせえよ。仲間を疑う事が嫌だって言ってんだろ!」と関根。
「こわっ!」と荒屋。
「やめようよ。せっかくみんないい感じになってきたのに。
 こんな事で・・もめるのやめよう。」と英二。
「・・・こんな事?
 今お前こんな事って言ったか?」と湯原。
「・・・」

射的場で考える遠野のもとに杉崎がやってくる。
「なんだあんたか。」と遠野。
「教官室で聞いたよ。ご熱心ですなぁ。」
「いいのかい。忙しい捜査一課がこんなところ来て。」
「俺にだって息抜きは必要なんだよ。
 かといって、キャバクラ行ったってはじけられんし。
 原点を訪れるのも悪く無いかと思ってなぁ。」
「キャバクラと一緒にすんなよ。」
「しかし懐かしいなぁ、おい。
 お前はド下手で、俺は天才だった。」
「なんかわかったのか?」
「え?」
「荒川の保険金殺人が片付いたばかりだろ?
 本当ならば一刻も早く家に帰って、一風呂浴びたいところだ。
 わざわざこんなに来て息抜きしたいはずがない。」
「ははは。さすが。まだまだ鈍ってないねぇ。
 静岡県警から回答があった。
 例の拳銃強盗、まだマスコミには出してないが、
 コンビニの防犯カメラに映ってたらしい。」
「見たのか?」
「背格好は安西に似てる。だが、肝心の顔は映ってない。」
「・・・そうか。」
「今日はやけに落ち着いてるじゃねえかよ。」
「ジタバタしても始まらん。」

「教官!
 あ・・ご苦労様です!
 お話し中よろしいでしょうか?」と白石。
「構いませんよ。この男は邪魔をしに来ただけですから。」と遠野。
「寮で、ケンカが起こっているようです。」
「ケンカ?」

「人を疑って何が嬉しいんだよ!」と英二。
「チャラチャラしてごまかしたくないだけだ!」と湯原。
「どうしてそうさ、ぶち壊そうとするわけ?
 みんな毎日しんどい訓練やって参ってるんだぞ!
 せめて仲間とは上手くやりたいと思うのは当たり前だろ!」
「拳銃に関わるものが無くなってるんだ。
 仲良しごっこやってる時じゃねえだろ!」
「命に関わるわけじゃねえだろ!
 何必死こいてんだよ!」
「・・・はっ!?」
「何だよっ!!」

「やめろ!何やってるんだお前ら!」と白石。
「・・・」
「原因は何だ?」と白石。
「・・・」
「場長!」
「・・・」

「いいですよ、白石助教。」と遠野。
「でも・・・」
「・・・やれ。」と遠野。
「え!?」と英二。
「特別に許可を与える。とことんやれ。」
「・・・いきなりそんな事言われたって・・なあ?」
湯原が英二に殴りかかる。
「・・・うっそ。」
湯原と英二、殴りあいのケンカに発展。
二人を必死に止める仲間たち。
「もうやめて!僕が悪いんです!!」と上野。
「何でお前が悪いんだよ!」と英二。
「だって、僕が撃てなかったから・・・。」
「うるせえ関係ねえ!いちいちペコペコすんな!」

「やめて!やめてください!
 湯原くんが言ったことは正しいんだ。
 ・・・ごめん。僕が・・・。」
瀬尾がポケットから薬莢を取り出す。
「瀬尾、何でお前・・・。」と白石。
「すいません!
 僕、小さい時から警察が大好きで、
 初めて拳銃を撃った記念に・・・。」
「持ち帰ったのか?」と白石。
「空薬莢なら、1つぐらいいいかなって。
 どうか、許してください!」
「なんでじゃあ早く言わねえんだよ。」と英二。
「ごめん。まさか、こんなにみんなむちゃくちゃになると
 思ってなくて。
 ごめん。本当にごめんなさい。」
湯原が立ち去ろうとする。
「待て湯原。
 なぜ君は、そこまで腹を立ててるんだ?」と遠野。
「・・・拳銃に対してあまりにも不真面目だからです。」
「それだけか?」
「・・・」
「確かに、宮田は緊張感が足りない。
 しかし、それだけでいつも冷静な君が、あそこまで怒るだろうか?」
「これ以上は言いたくありません。」
「君は宮田を殴った。
 少なくとも殴った相手には、理由を告げるべきじゃないのか?」
「・・・」
「言えよ。」と英二。
「・・・お前は拳銃をなめてる。
 拳銃で人が死ぬことなんてないと思ってる。」
「何が言いたいんだよ。」
「・・・俺の父親は、元警察官で、オリンピックの射撃代表だった。
 どんなに忙しくても、なんでも話を聞いてくれる父だった。
 でも暴力団の銃弾を浴びて、殉職したんだ。
 悲しくて苦しくてどうしようもなかった。
 でも警察官になれば、いつかきっと、この悔しさを晴らすことが
 出来ると思うようになった。
 そりゃ母は泣いて止めたよ。
 でもこれしかない、そう思った。
 ・・・俺は死なない警察官になりたい。」
「・・・」

瀬尾が持つ薬莢を手に取る遠野。
「銃は、人の命を奪う武器だ。
 だから我々は、こんな小さな一発の空薬莢に翻弄され、
 あたふたとし、罵り合う。
 だが我々は、銃を腰からぶら下げなければならない。
 警察官だからだ。
 強くなれ。
 今は、優しくなれとは言われるが、
 強くなれと言われる事はない。
 だが君たちは、強くならなければならない。
 これからは、普段なら出会うことのない、
 凶悪犯に立ち向かう。
 大切な人の命を奪われ、打ちひしがれたk族の前に
 立たなければならない。
 そこでは、自分たちの迷いや悩みなど、
 一切出すことはできないんだ。
 強くなれ。
 もう一度言う。
 強くなれ。」
湯原の瞳から涙が溢れる。

校長室
「瀬尾泰正が空薬莢一点、所持しておりました。
 これが、本人の始末書と、私の報告書です。
 何卒、穏便なご処置をお願いします。」と遠野。
「瀬尾泰正を、1ヶ月間の外出禁止処分、
 担当教官である遠野先生を・・・
 1ヶ月間の減給処分にします。」
「ありがとうございます。」
「箕島部長、この処分に、不満がおありですか?」
「・・・いえ。」
箕島部長が出ていく。

「座りませんか?」
「失礼します。」
「先ほど、本庁から連絡がありました。
 沼津の、拳銃強奪犯、確保されましたよ。」
「・・・」
「容疑者は斎藤清、23歳。ガンマニアだそうです。
 ほっとされましたか?」
「・・・いえ。
 そのような形であっても、早く見つかってほしいという
 気持ちもありました。」
「確かに、生きてるのか死んでいるのかどうかわからないって
 いういのは、一番こたえるな。」
「・・・」
「私があなただったら、二人が死んでいてくれたらと、
 どこかで望むかもしれない。」
「・・・校長は、私の妻をご存知なんですか?」
「まさか。お会いしたこともありませんよ。」
「失礼致しました。なぜだかそんな気がしたものですから。」

箕島部長が医務室を訪れる。
「あら珍しい。何?」と琴美。
「ちょっと・・具合が良くなくて。」
「鬼の霍乱・・・なんちゃって。
 どうぞ。
 どうされました?」
「動悸っていうのかしら。
 あの、胸のあたりが、重苦しい感じがして。」
「ちょっと失礼。
 うーん。心臓の音はきれいね。」
「でも、少し熱っぽいの。」
「36.5度、平熱だわ。」
「そう・・・なら結構。 
 ありがとう。様子をみる。」
「恋をしているとか・・・。」
「は!?私をいくつだと思ってんの?」
「恋に年齢は関係ないわ。
 歳を重ねれば重ねるほど、純情になるのよ〜。」
「くだらないこと言わないでちょうだい!
 だ、誰に物を言ってるの!?」
箕島が出ていく。
「くだらなくないでしょ〜。」

射撃場
「敬礼!
 直れ!」松岡の号令。
「本日より、検定を行う!
 各自撃てるのは20発。
 どうすれば確実に撃てるかを考えて、
 慎重に行うように!」
「はい!」
「では一班、射撃線につけ!」
「弾を込め!
 撃ち方用意!」と遠野。

上田は震えて構えることができない。
「頑張って。」と瀬尾。
「今日のおかず半分やるから。」と関根。
「今度の外出、合コン仕切るから。」と英二。
「指の力を抜いて、ひじを支点にしろ。
 そしたら重さを感じなくなる。」と湯原。
「・・・」
「お前は強い。」と湯原。
「かっこいい・・。」と英二
「お前に言ってない。」
「いや俺も聞いてないし。」

「撃ち方、はじめ!」と遠野。
銃声が鳴り響く。
上野も撃つことができた。

屋上
留守電にメッセージを残す遠野。
「奈津美、間違ってたら教えてくれないか?
 俺は若いヤツラに強くなれと言った。
 本当は自分が一番弱いくせにさ。
 でもな、俺はお前を待ち続ける強さだけは持ってるつもりだ。
 だから、どんな形でもいい。
 生きててくれ。
 奈津美、生きててくれ。」

沼津
「大丈夫?」と安西。
「うん・・。」
奈津美は力なく答え、その場に座り込む。
「なっちゃん!どうした!?」
「ごめん。ちょっとめまい・・・。」
奈津美のおでこに手を当てる安西。
「熱あるよ・・。」
「平気・・。」
安西は奈津美を抱きしめ・・・。


奈津美は病気を抱えているのでしょうか?
奈津美を抱きしめる安西。
屋上の柵にもたれかかる遠野の背中が
安西と背中合わせになるようなシーン。
いつか奈津美は遠野の元へ帰ってくるのでしょうか。

それと、奈津美はもしかしたら内堀校長の娘なのかも。
勘当したとか離婚したとか、そんな理由で苗字が違うとか。

今回のテーマは銃を持つということ。
沼津で起きた拳銃強奪事件。
訓練生たちの初めての射撃訓練。

湯原の父親も、みずほちゃんの父親と同じく、銃に撃たれて
殉職していました。
湯原の真面目さはそこから来ていたのですね。
あの腕時計は、父の形見でした。

「強くなれ。」
遠野の言葉が胸に響きました。
そして、湯原の「お前は強い」という言葉も素敵でした。

箕島部長が恋災い、じゃなくて恋煩い。
その相手は校長?じゃなくて遠野ですよね。
普段男口調な箕島部長の女の子の部分が可愛かった。
箕島と琴美の会話も楽しみの一つとなりそうです。



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【キャスト】
遠野 一行 (佐藤浩市)

宮田 英二 (三浦春馬)
湯原 周太 (池松壮亮)

白石 大地 (波岡一喜) 警察学校助教
立花 琴美 (YOU) 警視庁警察学校嘱託医
簑島 佐和子 (真矢みき)警視庁警察 初任教養部長
内堀 清次郎 (橋爪功) 警視庁警察学校長
杉崎 孝夫 (六角精児) 警視庁捜査一課長

田中 里美 (石野真子)
田中 みずほ(大野百花)

遠野 奈津美 (斉藤由貴)
安西 雄哉 (ARATA)

瀬尾泰正 (冨浦智嗣)
松岡博敏(高橋努)教場長
関根尚充 (南圭介)


【スタッフ】
脚本:井上由美子
音楽:江口貴勅
演出:秋山純(テレビ朝日)、今井和久(MMJ)
プロデューサー:黒田徹也
制作:テレビ朝日、MMJ


佐藤浩市さんの主な出演作品



三浦春馬さんの主な出演作品





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posted by ちーず at 15:24 | 陽はまた昇る

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