2012年06月08日

リーガル・ハイ 8

『親権を奪え!天才子役と母の縁切り裁判』

古美門研介(堺雅人)、黛真知子(新垣結衣)、服部(里見浩太朗)が事務所で
くつろいでいると、テレビに天才子役・安永メイ(吉田里琴)が出演している
ドラマが流れる。
「お母ちゃん!」
「ナツコ!!」
「戦争、終わったんやね。」
「そうや。終わったんや。」
「これからうち、ぎょうさん働いて、お母ちゃんを幸せにしたる!
 うちがお母ちゃんを幸せにするんや!」

感動的な親子再会シーンに、素直に涙する黛。
「なんていい子なんでしょう・・。」
「天才子役、安永メイさんですね。」と服部。
「メイちゃんにはいっつも泣かされます。
 永遠の理想の娘ですね。」
「フ〜ンッ!」と古美門。
「何か?」
「成功する子役なんて二通りだろう。
 大人の金儲けのためにむち打たれる哀れな操り人形か、
 大人の顔色を見て手玉にとるませたクソガキか。
 彼女は一体どっちだろうね。」
「どちらでもないと思います。」
「数年後にはチンピラタレントとできちゃった結婚するか
 年寄りの愛人になっていることだろう。」
「服部さん!」
「は、はい。」
「この方は子供の時からこうなんでしょうか!」
「さあ・・・いや、私は、先生にも、無垢なる少年時代があったであろうと
 そう思いますがね。」
「無垢なる少年時代!?」
「はい。」
「どうですかね?」
「ウフフフフー。」

(回想、古美門の小学生時代)
「サンタクロースなんているわけないだろ。」と古美門、
左手にはコーヒーカップ・・ではなく、マグカップ!。
「サンタにプレゼントもらったもん!」と女子児童。
「4年生にもなって本気で信じてるとは驚きだ。
 あんなものはおもちゃメーカーの策略に脅されたバカな大人たちの 
 自己満足イベントにすぎないんだよ。」
「じゃあ誰がプレゼントくれたのよ!」
「愚問だね。一度寝たふりをして薄目を開けているといい。
 忍び足で枕元にプレゼントを置く、お父さんの間抜け面が見られるだろう。」
泣き出す女子児童。
(回想終わり)

メイの雑誌の記事を飾る母・留美子(小沢真珠)。
壁一面に飾ったメイの写真に頬を緩ませる。

「メイ、ママ中央テレビのみなさんと会食ね。
 明日は衣装合わせだから、早く寝なさいよ。」
「ハハハ。」漫画を読むメイは母を無視。

メイは母親の留美子が出かけたのを良いことに、まだ12歳の子供にもかかわらず、
ビールを飲み、大学生の男友達を家に連れ込む。
結果、急性アルコール中毒になったメイは病院へ搬送されることに。

病院の廊下では留美子とマネジャーの梶原(おかやまはじめ)が、
今回の件のマスコミ対応で口論となる。
急性アルコール中毒で運ばれたと知られたら、子役生命が終わってしまうと留美子。
隠し切れないと梶原。

メイは彼らに気付かれることなく、病室から抜け出してしまった。

古美門家
メイの荒れた私生活が週刊誌の記事になる。
「飲酒、喫煙、男遊びのフルコースか。
 ませたクソガキ説が正解だったな。」と古美門。
「週刊誌なんて面白おかしく適当なことを書くものです。」と黛。
「ふ〜ん。」
「先生、お電話です。安永メイ様から。」と服部。
「安永!?」
「メイ!?」

ホテルのスイートルームに呼び出された古美門と黛。
そこで待っていたのはメイだった。
「あなた達もどう?ここクラブハウスサンドイッチだけはいけるのよ。
 痛いって!あんた下手!もういい!行って!」
マッサージをしていた女性を追い出すメイ。
「もんぺを履いて芋のつるばかりかじっていたが、現実はだいぶ違うようだね?」
「あなたが噂の最強弁護士、古美門さんね?」
「世間は君が入院中だと思っているがここで何を?」
「馴染みの支配人に頼んでかくれんぼ。」
「私を呼んだ理由は?」
「あなたを雇いたいの。」
「君が私を?」
「お金ならあるわ。」
「だろうね。」
「マスコミを名誉毀損で訴えるおつもりですか?」と黛。
「マスコミ?記事は全部本当のことよ。おとなしいくらい。」

「メイ!」梶原が駆けつける。
「マネージャーの梶原。私が呼んだの。
 あの女にはここにいること言ってないでしょうね?」とメイ。
「今も必死に捜し回ってるよ。こんなことやめよう。
 これ以上マスコミの餌食になってどうする?」
「弁護士を雇ったわ。あの女にも雇うよう言っといて。」
「メイ。」

「まだ引き受けたわけじゃないよ。一体何を始めるつもりだい?」と古美門。
「あの女と縁を切らせて。」
「あの女って?」と黛。
「母親よ。」
「・・・お母さんと縁を切るだなんて何を仰ってるんですか!?」
「親権を取り上げることが出来るって聞いたわ。」
「それは虐待などの行為が明らかである場合であって。」
「この私を見て。
 仕事と夜遊びに明け暮れて、肺は真っ黒!肝臓ボロボロ!12歳よ!」
「母親による虐待そのものだと言うわけだね?面白い。」
「面白くありません。メイさん、お母さんとよく話しあいましょう。
 親子なんだから。」
「もう、そういう段階じゃないのよ。ねえ、梶原。」
「事務所の社長と母親業と、一人で頑張ってるいいお母さんだよ。
 大体子供のお前に、法的手続きなんか取れるわけないんだ。」
「それが取れるのです。奇しくも今年、改正法案が施行され、現在では
 子ども自身が請求権者となって、親権喪失や停止を申し立てることが可能なんです。」
「本件のような事案で適用されるか定かではありません。」と黛。
「だからこそ我々が最初の審判を勝ち取るのだよ。」
「親子を引き裂く手伝いをするんですか?」
「古今東西、あらゆる子役の悲劇を全て一心に抱え込んだようじゃないか。
 ませたクソガキでもあり、哀れな操り人形でもあったわけだ。
 メイ君、いささか難しい仕事になりそうなんだが。」
「2000万でどう?CM1本分。」
「家庭裁判所に対しお母さんの親権停止の審判を求める申し立てを行おう!」

三木法律事務所
「冗談じゃないわよ。私があの子のためにどれだけ苦労してきたか。
 そうでしょ?梶原。」と留美子。
「そのとおりです。」
「なぜ、お嬢さんはこのようなことを言い出したんでしょう?」と沢地。
「一つは、お小遣いの件でしょうね。」と梶原。
「あ、あの子カードを勝手に使ってブランド品買いまくってたんで、
 欲しいものは私に言って買うことにしたんです。
 それが気に入らないのよ。」
「もう一つは、あの件を怒ってるんでしょう。」と梶原。
「ああ、30過ぎのスタイリストと付き合ってたんで無理やり別れさせたんです。
 当然でしょ?」
「要するに、遊ぶお金と好きな男性を自由にするため、親の監視下から逃れたいと。
 これはいわゆる、反抗期ですよね?」と沢地。
「単なる子供のわがままです。
 裁判所が相手にするはずありませんよね?」
「通常であれば即座に却下されるでしょう。
 ただ、本日発売の週刊誌にこのような特集が。」と三木。

『天才子役・安永メイ
 金儲けのために一切の自由を奪われた 
 酷使される子役の現実
 母親の私利私欲で働かされる奴隷
 学校も行けない、友だちもできない
 哀れな檻の中の子役
 安永メイ』

「ネット上でもアクセスランキングトップに。」と沢地。
「向こうの弁護士が早速仕掛けたようです。」と三木。
「弁護士がこんなことを?」
「信じられないでしょうが、金のためなら平気で親子の絆も踏みにじる
 弁護士がいるんです。
 家庭裁判所はおそらく、審問を開くでしょう。」
「審問?」と梶原。
「通常の裁判とは違い、非公開で当事者などから話を聞くんです。」と井手。
「ご安心ください。我々が責任を持って、却下に追い込みます。」

古美門家
「ここに置くことはないだろう!」と古美門。
「問題が解決するまでです。児童相談所にも許可を得ました。
 服部さん。」
「はい。」
「私も付き添いますのでよろしくお願いします。」
「あ、はい。」
「また私の勝ち。蘭丸弱すぎ。つまんない。」とメイ。
「あーーっ。先生、俺子守のために呼ばれたわけ?」と蘭丸。
「大先輩のお相手なら光栄だろうと思ってね。」
「子役じゃないっすか。」
「芸歴は大ベテランだよ。」
「蘭丸君って役者志望なんですってね。」と黛。
「チチチッ。志望じゃなくて役者。
 来月も劇団の舞台に立つしね。」
「何の役?」とメイ。
「え?シャイロック。」
「ベニスの商人ね。やってみて。」
「はあ!?」
「見てあげるわ。」
「こんな機会滅多にないぞ。」と古美門。
「自信がないのかしら。」と黛。
人差し指を降る二人。
「・・・しょうがないなぁ。1回だけだかんな。
 ・・・
 やつは俺をバカにした!ことごとく俺の邪魔をシて、
 俺の損を嘲笑い!」
「はい、はい、はい、はい。陥りがちな失敗ね。
 シャイロックは悪役だけど、血の通った人間でもあるの。
 そこがシェークスピアの深〜いところよ。」
「はい、服部さん。」と古美門。
「は?ハハハ。ハハハあー、あー、ヤツは俺をバカにした・・」
「うまい!」
「は?」
拍手するメイ、黛、古美門。

三木法律事務所
「やはりこんな理由で親権停止や喪失が認められた例なんて一つもありませんよ。
 あまりに馬鹿げてます。」と井手。
「古美門先生は不可能を可能にする方ですよ。
 ねえ、三木先生。」
「引きずり出してみるか。最終兵器を。」
「最終兵器?」

鹿児島・古美門
「ちぇすとーーー!」
竹刀を振るこの男は・・・。

裁判所
「また三木先生たちが相手なんてもつれそうですね。」と黛。
「フン。」
「手強いの?」とメイ。
「まさか!私に手ごわい敵などいな〜い。」

三木たちがやってくkる。
「やあ。」と三木。
「よろしくお願いします。」と黛。
「もはや皆さんは私のことが好きなんじゃないかと思えてきましたよ〜。」
と余裕の古美門、ある人物に気づき、表情が固まる。
「こちらは、本案件を手伝ってくださる、古美門清蔵先生。」と三木。
「・・・」
「古美門?初めまして。黛です。」
「古美門清蔵です。」
「古美門研介です。」
「そういえばお二人、同じ名字でいらっしゃいますね。」と井手。
「あらホントだ。こりゃ奇遇だな。」と三木。
「古美門清蔵先生は、長年九州地方を中心に、検察官として辣腕を振るってこられた
 方だそうです。」と井手。
「吸収の法曹界では、知らないものがいないほど、鬼検事でらした。
 今回は無理言ってご協力願ったんだ。
 親権問題は、慎重を期さねばならないからね。」と三木。
「・・・」

「申立人安永メイによる、安永留美子の、親権停止裁判申し立てについて
 審問を始めます。」

(回想)
「佐藤真弓ちゃんのお母さんが抗議にみえました。
 君はサンタクロースはいないと言ったそうですね?」と清蔵。
「・・はい。」
「なぜそんなことを言ったんですか?」
研介に背を向け、仕事をしながら問う清蔵。
「本当のことだからです。嘘を信じてるほうがバカだからです。」
「サンタクロースが存在しないという根拠は?」
「だって、嘘だから。いないものはいない。」
「根拠を示しなさいと言ってます。」
「・・・見たことないし。」
「自分が見たことがないものは存在しないというわけですか。」
「僕だけじゃなくて、世界中誰も見たことないです。」
「世界中の人にインタビューしたんですか?」
「・・・」
「サンタクロースが存在しないという根拠は?」
「・・・」
「君は根拠もなしに、勝手な見解でクラスメートを傷つけたわけですね?
 分天堂に行ってカステラを買って、今すぐ謝罪してきなさい。」
お金を渡す清蔵。
「・・・」
「ちなみにそのお金は、君のお年玉のために用意してたものなので、
 そのつもりで。」
「・・・」
(回想終わり)

「メイさんは実に生後7ヶ月から芸能界で馬車馬のごとく
 働かされてきました。
 母留美子さんにはご自身も女優として活動したが、挫折した過去があります。
 その無念を、我が子に託したのです。
 ご主人との離婚によりいっそうメイさんを芸能界で成功させることに傾倒していきました。
 一卵性親子と称されることも。
 4年前、主題歌も歌ったドラマ『パパの恋人』が大ヒット。
 メイさんが大ブレークすると、梶原マネージャーを引き抜き、自身が社長の
 個人事務所を設立。
 メイさんはほとんど学校へ行けなくなりました。
 産業革命時代、炭鉱で働かされていた子供たちを想起するのは私だけでしょうか?
 翻って留美子さんは素行がどんどん派手になっていきました。
 メイさんの稼いだお金でブランド品を買い漁り毎晩のように遊び歩く。
 時には、多感な年頃のメイさんのいる自宅で、
 様々な男性と様々なことを楽しみました。
 メイさんには友達がいません。
 父親も既に再婚し家庭がある。
 頼れる相手はいないのです。
 孤独の中で苦しみ、とうとう急性アルコール中毒で命を落とすところだった。
 まさに悲劇です。
 民法第834条の2、第1項に基づき、母親である安永留美子の親権停止の審判を
 申し立てるものです。」と古美門。

「ちょっと!」と留美子。
「私には、娘と共に必死で人生を切り開いてきた美談だと思えますが。」と三木。

「娘を吉原に売った金で遊び呆けるのが美談ですか?」
「留美子さんは芸能活動を強要したことはなく、全てメイさんの
 意思だったそうですよ。」と三木。
「九九さえあやふやなようでは親の義務違反です。」

「家庭教師を雇って勉強させていました。」と留美子。
「イケメンの慶応の学生といちゃつきたかっただけじゃない。」とメイ。
「何ですって!?」
「あなたは金と男のために私を利用してたのよ。ビッチ!」
「ビッチはどっちよ!共演者の男の子と手当たりしだい。
 私がどれだけイメージを守るために火消しをしてきたと思ってるの!?」
「私が稼げなくなると自分が困るからでしょ?」
「あなた、あのスタイリストとのことを恨んでるだけじゃない!」
「自分も狙ってたからね。」

「まあまあ、落ち着きましょう。」と黛。

「裁判官、このような親子関係で健全な発達が望めると思いますか?
 前例のないケースではありますが、裁判所には子供の福祉の観点から
 思い切ったご判断をしていただきたいのです。」と古美門。

「あの・・・古美門清蔵先生のご意見を伺ってはいかがでしょうか。」と井手。
「そうだな。」と三木。

「親権を停止させて、どうしたいのか?」と清蔵。
「メイさんは更生したいのです。
 芸能活動を休止し、勉学に励み、通常の人間関係と社会を学びたいのです。」

「留美子さん、それは受けれられないんですか?」と清蔵。
「いえ。メイが望むなら受け入れます。
 私はこれまでも、仕事が嫌なら辞めていいと言ってきたんです。」
「ああ。これで済んだ。」

「・・・メイさんにとって辞めてもいいという母の言葉は、
 辞めたら許さないという脅迫に他なりません。」
「なぜそうなる?理解に苦しむね。」と三木。
「メイさんは物心付く前から留美子さんの求める幸せこそ
 自分の幸せなのだと教えこまれてきたんです。
 一種の洗脳教育です。」
「洗脳!?」と清蔵。
「メイさんは今その洗脳から賢明に抜けだそうとしている。
 留美子さんの元でそれはかないません。」
「洗脳の定義とは?」
「一般常識と異なる価値観や思想を植え付けることです。」
「黛先生でしたね?」と清蔵。
「あ、はい。」
「ご家族だけの、習慣はおありですか?」
「え?」
「黛家だけのルール。」
「あー・・・アハハ。あ、うち、誕生日の人にはおめでとうって言って、
 ほっぺにチュってやるルールだったんです。
 だからみんなそうなんだと思って、クラスのお誕生日の男の子にチューしようとして、
 すっごい引かれたんです。アハハハハ。・・・。」
「何ですか?このぬる〜い、あるある話は。」
「黛先生も洗脳教育を受けておられる。」
「こんなものは洗脳とは言いません。」古美門、黛の頭をボンボン!
「しかしあなたが仰った定義に合致します。」
「・・・」
「あなたは言葉をよく知らないで使ってらっしゃるようだ。」
「・・・」
「洗脳とは、暴力など外圧を用いて特殊な思想を植え付けることであって、
 子供の教育に対して行われる場合には、マインドコントロールという言葉を使います。
 もう少し勉強なすっては?」
「・・・」
「親が自分の信じる幸せを子に求めることは、ごく自然なことです。
 そしてそれから、脱却するためにもがくことも、自然なことです。
 メイさんは、極めて正常に発達されていると、思われます。
 喜ばしいことだ。
 以上。」
「・・・」
「まったくもって、ごもっとも!」と三木。
古美門は険しい表情を浮かべ・・・。

古美門先生のこんな表情、初めてだ!

古美門家
「おかえりなさいませ。」と服部。
「信じられないわ!何が最強弁護士よ!」とメイ。
「君の態度だって悪ガキそのものだったなないか!
 天才子役なら無垢なる子供を演じたまえ!!」
「責任転換しないでくれる!?」
「・・・」

「芳しくなかったようですね。」と服部。
「古美門先生のあんな姿を見たのは初めてです。
 いつもは一言われたら十言い返すのに、
 防戦一方というか、ぐうの音も出ないというか、
 サンドバッグ状態というか、蛇に睨まれたカエル、」と黛。
「例えが多過ぎないか?」と古美門。
「古美門先生、清蔵先生とはどういうご関係ですか?」
「関係などない。続き柄としては私の父だがね。」
「お父様・・」と服部。
「やっぱり。関係あり過ぎじゃないですか。」
「父と思ったことはない。」
「私は正直言ってお父様のご意見に心を打たれました。」
「お父様と言うな。」
「それに私思うんです。
 親子の問題を解決するのは、法ではなく、親と子の絆であるはずだと。」
「親と子の絆ね〜。」

三木法律事務所
「私はもういいでしょう。後は君たちに任せて帰ります。」と清蔵。
「最後までやっていただきます。」と三木。
「やはり、ご子息と戦うのはお嫌ですか?」と沢地。
「相手も案件もくだらな過ぎます。」
「91年、大日証券脱税事件。
 駆け出しの検事であった私は、あなたに魅了されました。
 以来、目標でした。」
「・・・」
「私が彼を採用したのも、あなたのご子息であれば育ててみたいと思ったからです。
 ・・・しかし、その結果、どんな悲劇を招いたかは・・・申しません。」
「・・・」
「古美門研介という法律家は、あなたが生み、私が完成させた化け物です。
 私たちは共犯なのです。
 ご子息を、葬りましょう。」
「・・・」

(回想シーン)
外で一人カステラを食べる研介。
「なぜ君がそれを食べてるのか説明しなさい。」と清蔵。
「・・・」
「何でもいい。私を説得してみせなさい。」
「真弓ちゃんはカステラが苦手なので、持って帰りなさいと言われたからです。」
「真弓ちゃんの大好物はカステラだという情報を得たから、
 君にカステラを持っていかせたんですよ。
 それくらいの予想つきませんでしたか?」
「・・・」
「頭の悪い子は嫌いです。
 どうせ中途半端な人生を送るなら、家名を傷つけないように
 どこか遠くへ消えなさい。」
「・・・」
立ち去る父の背中を見つめる研介。涙があふれる。
「いないのに。
 サンタクロースは・・・いないのに。」
(回想終わり)

古美門家
当時のことを思い出しながら、パンを口に放り込む古美門。
「メイさまは、まだお目覚めにならないんでしょうかね。」と服部。
「完全に昼夜逆転です。勉強も見てあげたんですがだいぶ遅れてますね。」と黛。
「気にすることはない。九九はあやふやでも出演料と源泉徴収の計算は出来る。」
「それが不健全だと言うんです!」

そこへ、清蔵が訪ねてきた。
「何の御用ですか?古美門先生。」
「スカイツリー見物のついでに。」
「朝食がまだでしたらご一緒にどうぞ。」と服部。
「すぐお帰りになるそうですよ、服部さん。」
「古美門先生。」
「はい。」
「申し立てをとり下げなさい。」
「お断りします。服部さん、お帰りです。」
「君はメイさんに自分を重ねているようだ。」
「10代であなたと縁を絶ち自力で人生を切り開いてきたからこそ今の私があります。」
「今の君とは?
 まさか君は自分が成功者だと思ってるわけじゃないだろうね?」
「・・・」
「ドブネズミが高級スーツを着てるようにしか見えない。
 弁護士なんかになるべきじゃなかった。
 昔から君は卑怯で卑屈で、そして何よりも頭が悪すぎた。
 むろん、君を徹底的にしつけ、教えこむことを怠ってきた私の責任だ。
 君はもう手遅れだ。
 しかしあの親子はまだ間に合う。」
「・・・」
「よく考えなさい。」
「スカイツリーは大きいですよ〜。昭和の電波塔よりはるかにね。
 時代は変わったんです。」
「見て見ることにしましょう。
 見送りは結構。」

「先生とお父様も、問題の根は深いようですね。」
「サンタクロースを幾つまで信じていた?」
「え?」
「夜中に不法侵入してきて荷物を置いていく老人のことだよ。」
「・・私は今も信じてます。」
「何だって!?」
「今もサンタクロースはいると思ってます。」
「君の愚かさはいつも予想の上をいくね〜。」
「ホントにいます!」
「もういい。朝ドラの家庭はくだらないな。
 服部さんはいかがです?」
「アハハ。私の少年時代には、サンタクロースというシステムがございませんでした。」
「それは失礼。」

「私は信じたことない。
 私はサンタなんて一度も信じたことない。」とメイ。
「・・・必ず勝とう。」
古美門の言葉にメイは微笑む。

カフェ
「お呼び立てしてすみません。」と黛。
「お忙しそうですね。」と古美門。
「マスコミの対応に追われっぱなしで。」と梶原。
「梶原さん、次回の審問に出席してもらえませんか?
 ずっとメイちゃんと留美子さんを間近で診てきた梶原さんに
 率直な意見を言っていただきたいんです。」と黛。
「そう言われても私には・・・」
「留美子さんとメイさんの関係はもう元には戻りません。
 どちらと手を組むべきかよく考えましょう。
 金を生み出す天才子役と、それを管理しているだけの母親と。」と古美門。
「そういう言い方。」と黛。
「・・・メイが、ずっと可哀想でした。
 この子は幸せなのかなっていつも・・・。
 留美子さんは、たしかに酷い。」
「そう述べていただけますか?」
「・・・分かりました。」

車の中
「やはり、接触してきました。向こうの弁護士。」と梶原。
「そう。で?」と留美子。
「留美子さんに言われたとおり、言っておきました。」
「ありがとう!やっぱり最後に頼れるのはあなたね。
 ・・・今回のことを機に、私自身も少し落ち着こうかと思ってるの。
 いつまでも若い男の子と遊んでる年じゃないしね。
 ・・・梶原。あなたさえ良ければ・・・。
 考えておいて。」
「・・・」

三木法律事務所
「梶原マネージャーの件、うまくいったようです。」と沢地。
「却下で決まりだな。
 国民的人気子役をかどわかし、二人三脚で歩んできた母親との断絶を
 図ろうとした、悪徳弁護士。」
「全国民を敵に回すことでしょう。」
「やつにふさわしい。」

ホストクラブ
「乾杯!!」
「今日は前祝いよ!じゃんじゃんお酒持ってきて。」と留美子。

裁判所
「メイさんの担当マネージャーになられてどれくらいですか?」と裁判官。
「かれこれ、7年です。」
「留美子さんとメイさん親子を最も間近で診てきた方なわけですね、裁判官。」と古美門。
「率直なご意見を聞かせてください。」と裁判官。
「親権の停止なんて、あり得ないと思います。」と梶原。
「梶原さん?」と黛。
「留美子さんは深く子供を愛する、真面目な母親です。
 強いて悪かった点があるとすれば、メイをわがままに育て過ぎたことでしょう。
 今後、しっかりとしつけるべきです。」
「梶原さん。これが真面目な母親の姿ですか?」
パソコン画面に動画が映し出される。それは留美子がホストクラブで豪遊する様子。

「今日は前祝いよ。じゃんじゃんお酒持ってきて。」
「何かいいことあったんだ!?」
「私の美貌で男を一人落としてきたのよ。」
「やるね〜!いい男?」
「加齢臭の酷いおっさんよ。
 裁判に勝つために芝居打っただけなのに、ころっとその気になっちゃって。
 アハハハ。」
「俺も応援してるよ。だって勝ってくれなきゃ、ここにも遊びに来れなくなっちゃうもんね。」
「えー。蘭丸ちゃんに会えなくなったら困る〜!」
「留美ちゃん、俺はどこにも行かないよ。シャンパン持ってきて〜!」
留美子のお気に入りのホスト・・・それは蘭丸だった!
蘭丸、隠しカメラに向かってピースサイン!

「梶原さん、発言に訂正はありませんか?」と古美門。
「・・・あります。・・・酷い女です。」

「もう一度だけ、聞きましょう。
 ご本人たちの主張を聞いて、最終的に判断します。」と裁判官。

余裕の笑顔の古美門。そんな古美門を見つめる清蔵。

三木法律事務所
「どうしたらいいんですか?
 メイを失ったら、私は・・どうしたらいいんですか!?」
「そんなことにはなりません。
 裁判所が親子を引き裂く決断を、そんな簡単にするはずがないんですから。」と三木。
「気休めはやめましょう。形勢は逆転されたと見るべきです。」と清蔵。
「古美門先生、何をおっしゃるんですか。」
「姑息な手を使うから墓穴を掘る。」
「あなたはご子息を分かってない。
 正攻法でやり合ってどうにかなる相手じゃないんだ!!」
「・・・」
「このまま留美子さんが、母親失格と見られてしまうかどうか、
 最終的には裁判官の心証です。
 相手は天才子役ですからね。」と沢地。
「留美子さん、こちらで台本を用意します。
 徹底的に叩きこんで、裁判官の心を揺さぶっていただきたい。」
「私は・・・」
「あなたもかつて、女優を目指したんでしょう。
 ここが頑張りどころです!」
「え・・・」

古美門家
「母に逆らうことなんて・・・できませんでした。
 なぜなら母は・・・娘の私を、愛していないからです。
 母が愛しているのは・・・お金を稼ぐ人気子役、安永メイなんです。
 
 泣くの早かったかな?」
「蘭丸君。これぞ天才子役だよ!」と古美門。
「すげえ・・」
蘭丸も黛も拍手する。

安永家
「必ず親子関係は・・・あ、親子関係を、修復できます。
 どうか、私たち親子の絆を・・・メイ・・・メイ!」
留美子の頬を涙が伝う。
そして留美子は携帯を手に取り・・・。

梶原が安永家に駆けつける。
留美子はバスルームで自殺を図っていて・・・。

安永家に三木らが訪れる。
「傷は浅く、心配ありません。」と梶原。
「メイは!?何でメイは来ないのよ!」と留美子。
「知らせましたが、知ったこっちゃないと・・・。」
「え!?」
「ひどい。」と井手。
「審問には出られそうですか?」と沢地。
「・・・」
「酷なようですが、ここが、踏ん張りどころです。」
三木が留美子に台本を渡す。
その台本を取り上げる清蔵。
「思いのままを言えばいい。」
「・・・」

古美門家
「やっぱり行ったほうがいいんじゃない?」とまゆずい。
「命に別状ないから。」とメイ。
「お母さんが自殺未遂したのよ?」
「そんな大げさなものじゃないって。」
「でも親子なんだから。」
「うるさい!!
 私は行かない。絶対に行かない!!」

「12歳の子が母親と断絶しようとしている。
 内心どれほどの苦悩を抱え、血を吐く思いをしているか君に分かるか?」
「・・・」
「二度と薄っぺらい言葉を吐くな。」
「・・・」

「しかしメイさんは、お母様の状態が、分かっているよな仰り方でしたね。
 まるでもう・・見たかのような。」と服部。
「・・・」

裁判の直前、別室で台本を読み込むメイ。

「今日でお父様とも決着ですね。」と黛。
「・・・」

「黛さん、お水ある?水分取っとくと涙出やすいから。」とメイ。
「はい。」
「台本は忘れろ。」と古美門。
「え?」
「演技はなしだ。」
「自分が覚えろって。」
「いくら上手くても演技は演技だ。本心をむき出しにしてぶつかってこられたら
 とても勝てない。」
「・・・」
「お父様なら、そうする。」と黛。
「君は思いのままを言いなさい。」
「・・・」

法廷
父と子は見つめ合い・・・。

「家庭裁判所調査官の報告も検討した上で、当事者の主張を聞いて結論を
 出したいと思います。申立人、安永メイさんから。」と裁判長。
「・・・」
「いいのよ。今の率直な気持ちを言えば。」と黛。
「・・・」
「子役安永メイを演じてきた君は自分の言葉を持たないのかな?」と古美門。
「そんなんじゃないけど。」
「私が代弁しよう。
 お母さんに、このような仕打ちをしたことをずっと後悔しているね?」
「・・・」
「常に思い悩み、心が折れそうになるのを必死に耐えている。」

「だったら取り下げればいい。」と三木。
「心を鬼にして申し立てているのです。愛する母のために。」
「そんなものは詭弁だ。
 いいですか?留美子さんは手首を切った。
 メイさん、あなたその事実ご存じですよね?
 あなたの仕打ちが彼女を追い込んだんです。
 なのにあなたは、見舞いにも来ようとしない。
 それが母を愛する、娘の振る舞いですか?」
「会いに行けば元の木阿弥だからです。
 留美子さんは過去に少なくとも二度同じ行動をしています。
 そうだね?メイ君。」
メイが頷く。
「一度目は二年前。人気絶頂期だったメイさんはそれ故アンチファンが増え、
 一時期ひどいバッシングを受けました。
 メイさんは引退すら考え、留美子さんはその心労から自傷行為をした。
 二度目は昨年。新たな人気子役が対等し、世代交代が叫ばれ
 メイさんのしごとが激減した時期。同じく自傷行為をしました。
 違っていたら訂正してください。留美子さん。」
「・・・」
「メイさんはその都度激しく動揺し、母のために必死に仕事に取り組み
 危機を乗り越えてきたんです。
 今回もそうなると思いましたか?留美子さん。」

「そんな計算で自傷行為をしたと言いたいんですか?」と清蔵。
「いいえ。問題はもっと深刻です。」と古美門。
「留美子さんにとって、メイさんの成功はご自身の成功。
 メイさんの苦しみはご自身の苦しみ。
 一心同体という比喩表現を超えた危険な領域です。
 留美子さんは病んでいます。」と黛。
「・・・」
「そして、中毒症状で倒れるまで飲むのも、一種の自傷行為。
 メイさんもまた病んでいるんです。」
「親子手を取り、互いに更生する道を探るべきです。」と清蔵。
「不可能です。お互いの依存関係を断ち切らなければ治療も更生も図れません!」
「親子の絆は・・深くて強い。」
「深くて強い絆だから困難なんです!」
「・・・」
「成功は欲望を呼び、欲望は破滅を呼ぶ。
 自らの存在が母を不幸にすることをメイさんは知っています!」
「・・・」

「メイさんは、会いに行きたい気持ちを必死に押し殺して、
 留美子さんを無視しました。
 留美子さんを救いたいからです。
 大好きなお母さんを。」
「・・・」

「お母さんには・・・私のことを忘れて・・・
 自分の人生を歩んでほしいんです。
 でもいつか又・・・一緒に暮らしたい。
 私のお母さんは・・・宇宙に一人だけだから。」
涙ながらに訴えるメイ。

「以上です。」と古美門。

「では、留美子さんのお話を聞かせて頂けますか?」と裁判長。
「・・・ありません。」

「今回で審問を終わりとします。」

法廷後、見つめ合うメイと留美子。
母に声をかけずに立ち去るメイ。
「・・・留美子さん。
 どのような結果になったとしても、親子の縁を切ることは、
 どんな法律にも出来ません。
 思い合っていれば、親子です。」と黛。
「・・・」
留美子は深々と頭を下げ、メイを見つめる。

「じゃあ私もこれで。」と清蔵。
「もう、帰られるのですか?」と沢地。
「新幹線の時間なんです。飛行機は嫌いなもので。」
「結果は、お知らせします。」と三木。
「いや、結構。」
清蔵は古美門に声をかけることなく、その場を立ち去る。

古美門たちは、タクシーを捕まえようとする清蔵に気づく。
空車のタクシーは清蔵を通り過ぎていく。
「東京駅なら逆方向ですよ。」と古美門。
「・・・スカイツリー見てきましたよ。」
「想像よりずっと大きかったでしょう。」
「・・・いや。東京タワーの方が大きかった。はるかに。」
父の背中を見送る古美門。
「また東京へいらしてください。
 いろいろご案内します。息子さんと。」と黛。
「息子はいません。」
立ち去る清蔵、父を見つめる古美門、どちらの表情も少し晴れやかで・・・。

メイは親戚が住むロンドンに行くことになった。
「子役はさ、賞味期限の短い消耗品だよ。
 やるだけやったらはい、次の人生!
 視聴者の皆さん、今までありがとうございました。
 メイはとっても楽しかったです!」
「いつかまた一緒に暮らしたい。
 私のお母さんは宇宙に一人だけだから。
 どこかで聞いた記憶があるんだがね。」と古美門。
「え?」と黛。
「パパの恋人第3話の、名セリフですよね。
 ドラマではお母さんではなく、パパ。
 宇宙ではなく、世界でしたけど。」と服部。
「君は根っからの女優だよ。必ずカムバックするさ。
 シェークスピアの国で思う存分学んでくるといい。」
「じゃあね!」

安永家
娘の写真をはがす留美子。それを手伝う梶原。

三木法律事務所
「父親を持ってしても倒せず・・。ですか?」と井手。
「あんな老いぼれ、はなから期待してなかったよ。」と三木。
「え?」
「全ては布石だ。」

鹿児島、古美門家の電話が鳴る。
「はい。
 ああ、あなたでしたか。
 いやー、わざわざ東京まで出てって恥をかくとは思いませんでしたよ。
 嬉しい?私が?ハハハ。まさか。
 ところで、あなたのことはまだバレてないんでしょうね?」と清蔵。

「はい。
 今でもこちらの古美門先生は、私のことを、一般公募で応援してきたと
 そう思ってらっしゃいます。」と服部。

「そう。嫌ならいつでも辞めていいんですからね。」

「いいえ。先生に、拾っていただいた命です。
 せめてご子息に、奉仕させてくださいませ。
 それに先生、こっちは、楽しゅうございます。」

「フフフ。うん。」

三木法律事務所
「ようやく、あの老人たちが動き始めたようです。」
沢地はそう言い、『仙羽科学第四工場関連資料』と書かれたファイルを置く。
「・・・」

古美門家
バイオリンの練習をする古美門。
「サンタクロースの起源は、恵まれない子に無償で穀物などを配っていた
 4世紀の司教ニコラスとされています。
 おそらく彼の行いを弟子が受け継ぎ、やがて一般家庭にも広がっていったんです。」と黛。
「だからどうした?」
「つまりサンタクロースは無数にいるんです。
 親が子にプレゼントをした瞬間、その人はサンタクロースなんです。
 サンタクロースとは、誰かが誰かを思う心そのものなんです。
 よってサンタクロースは存在します!」
「詭弁だね。私はそんなもの見たことがない。」
「先生の場合は例外かもしれませんね!」

「いや、古美門先生にも素晴らしいプレゼントを送り続けている
 サンタクロースがいるかもしれませんよ。」と服部。
「私がどんなプレゼントを受け取ってるって言うんですか?」
「大変、頼りになる、素晴らしいプレゼントが目の前に。」
「・・・」
「え!?私!?嫌だ服部さん。やめてくださいよ。」
「こんなサンタならいなくていい。いや、いてほしくない!
 だいたい君が来てからろくなことはない。君は最悪のサンタだ!」
「だから指ささないでください!失礼です!」
「お前だって指してるじゃないか!」
「先生が指したからじゃないですか!」
「何だとこの野郎!このこの!」
「やめてください危ないな!」



人気子役のメイと、女優を目指していた留美子。
弁護士の息子と検察官の父。
この二組の親子の生き方に考えさせられました。


メイと留美子、二人の仲違いの原因は、金と男!?

裁判直前、三木先生は台本を用意したけれど、古美門の父・清蔵はそれを破り捨て、
「思いのまま言えばいい。」

そして、メイから台本を取り上げたのが、古美門研介。
研介と清蔵、同じ事をしている。相手がやろうとすることが分かってしまう。
やっぱり親子なんだな〜。

法廷で本音でぶつかり合う母と娘。
メイの急性アルコール中毒。留美子の自殺未遂。
この母娘の問題は、反抗期でも金銭絡みでもなく、もっと根深いところにありました。

娘に依存し過ぎ、娘のことで自傷行為にを繰り返す母。
母を守りたい、母の思いに応えたいと必死な娘。
母も娘も病んでしまっていた。

古美門も清蔵も、この母娘を通して自分たちの親子関係を重ねあわせていたはずです。

小学生時代の古美門少年は、今の古美門先生をそのままギュっと小さくした感じ。
ま〜小憎たらしいこと!(笑)でも可愛かったけど。

サンタクロースはいない、とクラスメートに言い放った研介に、
清蔵は静かに正論を言い放ちます。あのシーンはまるで裁判。
清蔵は研介の為を思い、正しいことを教えたかったのでしょう。
それが古美門家の「ルール」だったのかもしれない。

研介は父の正論に反論出来ず、その感情を吐き出す事もできず。
友達の家に謝りに行くようお金だけ渡す父。
一緒に謝りには行ってくれないんだ・・・。しかもそのお金は研介のお年玉。
良いこと、悪いことをちゃんと教えたい、という思いはわかるけれど、
あれでは研介が可哀想。
せめて、父親に叱られたあと、抱きしめてくれる母親がいれば・・・。
研介は甘えることが出来ずに育った。

研介が弁護士の道を選んだのは、父を意識していたんでしょうね。
父の期待に応えたかったからなのか。
父を超えたい、父に認められたい、同じ世界で見返したい。
そういう思いからなのか。

「12歳の子が母親と断絶しようとしている。
 内心どれほどの苦悩を抱え、血を吐く思いをしているか君に分かるか?
 二度と薄っぺらい言葉を吐くな。」
メイの気持ちが手に取るように分かる古美門。同じ思いで父と断絶したのでしょう。


「親子手を取り、互いに更生する道を探るべきです。」
「親子の絆は深くて強い。」
息子が出ていった後も、清蔵は親子の絆は深くて強いと信じていた。
そして、
「深くて強い絆だから困難なんです!」
研介のこの言葉に、彼の心の傷の深さを思い知ることに。

メイと留美子同様、清蔵と研介も、この法廷で初めて思いをぶつけあうことが
出来たんですね。

東京タワー(父)とスカイツリー(子)。
今話題のスカイツリーと、引退していく東京タワーを
親子に重ねあわせる描写に感動しました。

法廷後の父と息子の会話。
「(スカイツリーは)想像よりずっと大きかったでしょう。」
お父さん、僕はこんなに成長したんですよ。
「いや。東京タワーの方が大きかった。はるかに。」
いや、まだまだお前には負けない。
二人の心の声が聞こえてくるような会話でした。

スカイツリーは東京タワーを目指し、そして追い越した。
でも、東京タワーはスカイツリーより大きかった。
目に見えない父の大きな愛を感じさせてくれた。

良き理解者、良きライバル。
反発しながら、気づかないうちに目標にし、目指し、追い越し・・・
一番理解し合うことが出来る存在。
世代は交代する日が来ても、東京タワーの思い出はなくならない。

清蔵の「息子はいません。」という言葉には
お前とは対等だ、という意味が込められているのかも。

清蔵は厳しかったけれど、我が子をちゃんと愛していた。
息子のためにサンタクロースをしていた。
そのプレゼントは・・・服部さん!

古美門父に恩があると服部氏。
何でも出来ちゃう服部さん。
もしかして、古美門と蘭丸のような関係で、服部さんも忍びの者だったとか?
あ!だから服部という名前・・・。服部半蔵や忍者ハットリくんが思い浮かんでしまった。


オープニングにもスカイツリー。
これ、黛が古美門先生にキックしているのかと思ったけど、
実はスカイツリーを、そして古美門先生を走り高跳びのように飛び越える、
黛が先生を超える未来を表しているのかも。

とすると、既に企画の段階でスカイツリーと東京タワーを親子に例える案が
出来上がっていたんだろうな〜。練りに練られたドラマ。素晴らしすぎる!


物語はいよいよ佳境に?
三木との対決が気になるところ。

「私が彼を採用したのも、あなたのご子息であれば育ててみたいと思ったからです。
 ・・・しかし、その結果、どんな悲劇を招いたかは・・・申しません。」
 古美門研介という法律家は、あなたが生み、私が完成させた化け物です。
 私たちは共犯なのです。
 ご子息を、葬りましょう。」
実の父親に息子のことをこんな風に言うなんて、三木と古美門、過去に何があったのでしょう。
清蔵はそのことを心配し、服部を送り込んだのかな?

沢地さんはそのことに絡んでいそうだな〜。そしていつか三木先生を裏切りそう。

「思いのまま言えばいい。」
父との対決で、古美門先生はまた強くなったのかもしれません。
連勝は続いていく。
いつか負けた時、彼に足りていない何かを手にするのか?
もっともっと強い弁護士に変わるのかもしれません。


堺さんは大好きな俳優さんですが、今回でますますファンになりました。
古美門のシリアスな表情、力のこもった声、言葉。素晴らしかった〜!!



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服部さんの過去
・スイスのホテルで料理長(第1話)
・書の嗜み
・計算が早い

・楽譜も書ける(昔フォークソングをかじっていた)

・バンコクで屋台

・家庭菜園

・モンゴル相撲

・芸能通

・醤油づくり

・演劇

気になるセリフ

気になるセリフ
第1話
「正義がまかり通らない世の中になったらこの国の司法は
 終わりではありませんか?」(黛)
「教えてあげよう。正義は金で買える。」(古美門)

第2話
「俺はお前をこの世界から葬ると決めたんだ。
 そのためなら、地位も名誉も喜んで捨てる。
 刺し違えてもお前を地獄に引きずり込む。
 必ずな。
 それが俺の贖罪だ。」(三木)

第3話
「榎戸がバリバリのストーカーの変態野郎だったとしても、
 あらゆる手段を使って無罪にしろ。それが君の仕事だ。」(古美門)
「私はそうは思いません。
 私たちの仕事は、あくまで適正な判決に導くことです。」(黛)

第4話
「あなただけ特別」
「神でもない我々に、そんなこと分かるはずもない。
 正義は特撮ヒーロー物と『少年ジャンプ』の中にしかないものと思え。
 自らの依頼人の利益のためだけに全力を尽くして戦う。
 我々弁護士に出来るのはそれだけであり、それ以上のことをするべきでもない。」(古美門)
「やはり古美門先生を倒すのは、三木先生でなければ無理ですよ。」と沢地。
「ここに来た、自分自身の目的が、はっきりわかったんです。
 あなたを、倒すためです。」と黛。

第6話
「勝利のみが全てではない。
 私が理想とする弁護士像を圭子さんに見た気がします。
 一緒に、行かせてください。」(黛)
「一人でグリーン・ゲーブルズにでも行ってなさい!」(圭子)
「圭子さんのようになりたいんです。
 そして、古美門先生に、いつか勝てるようになりたいんです。」
「・・・あなたは私のようには一生なれない。」
「・・・」
「なる必要もない。
 せいぜい古美門の下で滑った転んだやってなさい。
 そうすればいつか、あいつを倒せるかも。」
「え?」
「彼に勝てるのは私ではないってことよ。」

第7話
「分かってないね。最も手強い敵は三木なんかじゃない。
 自分の土俵で戦える人間だよ。」(古美門→黛)

第8話
「12歳の子が母親と断絶しようとしている。
 内心どれほどの苦悩を抱え、血を吐く思いをしているか君に分かるか?
 二度と薄っぺらい言葉を吐くな。」(古美門→黛)

「私が彼を採用したのも、あなたのご子息であれば育ててみたいと思ったからです。
 ・・・しかし、その結果、どんな悲劇を招いたかは・・・申しません。」
 古美門研介という法律家は、あなたが生み、私が完成させた化け物です。
 私たちは共犯なのです。
 ご子息を、葬りましょう。」(三木)




【キャスト】
古美門 研介 - 堺雅人
黛 真知子 - 新垣結衣
服部 - 里見浩太朗

三木 長一郎 - 生瀬勝久
沢地 君江 - 小池栄子
井出 孝雄 - 矢野聖人

加賀 蘭丸 - 田口淳之介(KAT-TUN)



【スタッフ】
企画 - 成河広明、加藤達也
プロデュース - 稲田秀樹
脚本 - 古沢良太
音楽 - 林ゆうき
演出 - 石川淳一、城宝秀則
制作 - フジテレビ
制作著作 - 共同テレビ


堺雅人さんの主な出演作品



新垣結衣さんの主な出演作品



里見浩太朗さんの主な出演作品




この記事へのコメント
子役の安永メイ(吉田里琴)の演技の上手さと美脚ぶりに唖然としました。

>「あなた達もどう?ここクラブハウスサンドイッチだけはいけるのよ。
 痛いって!あんた下手!もういい!行って!」
>「この私を見て。
 仕事と夜遊びに明け暮れて、肺は真っ黒!肝臓ボロボロ!12歳よ!」

こんな12歳はいませんがw 
わがまま女優ぶりが板についた演技に、ストーリーの過激さが相まって、面白くて引き込まれます。
Posted by seek at 2013年10月10日 00:53
>「君は根拠もなしに、勝手な見解でクラスメートを傷つけたわけですね?
 分天堂に行ってカステラを買って、今すぐ謝罪してきなさい。」
お金を渡す清蔵。
「・・・」
「ちなみにそのお金は、君のお年玉のために用意してたものなので、
 そのつもりで。」

厳し過ぎる。小学生なのに可哀想。
Posted by seek at 2013年10月10日 01:00
>「子役はさ、賞味期限の短い消耗品だよ。
 やるだけやったらはい、次の人生!

割り切り過ぎw 何という潔さ!
Posted by seek at 2013年10月10日 01:01
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