2012年07月02日

リーガル・ハイ 11

『内部告発者を不当解雇から救え!!
最強の弁護士がついに敗北!?真実は常に喜劇だ!!』


美門研介(堺雅人)のもとを去った黛真知子(新垣結衣)が、古美門法律事務所を訪れる。
1年ぶりの再会に白いユリの花などを用意し、黛を歓迎する古美門。
「先生、ご無沙汰しております。」
「いやあ、元気そうじゃないか。
 君が来るというんで、君に似合いそうな花を買ってみたんだが、どうだろう。」
「私のためにですか?」
「一年ぶりに会うんだ。それなりの歓迎をしようと思ったまでだよ。
 さあ、座りたまえ。」
「ありがとうございます。とっても嬉しいです。
 先生のお噂は聞いてますよ。ますますのご活躍で。」
「黛先生は、今どちらの事務所で?」と服部。
「一応、個人でやっております。
 携帯させあればどこでも仕事は出来ますから。
 時には図書館、時には喫茶店、時には公園。
 どこであろうとそこが私の法律事務所です。」
「ハハハハ。君らしいね。」
「先生にお詫びしなければなりません。」
「うん?」
「先生への借金返済を続けると言って出ていったのに、
 ここ2ヶ月ほど滞納しています。申し訳ありません。」
「いいんだよ。個人でやってるんじゃ大変だろう。」
「現在訴訟の準備をしています。
 それに勝訴して、まとめて返済する所存ですのでご勘弁を。」
「訴訟ともうしますと、どのような?」と服部。
「今日ご相談に伺ったのはそのことです。
 先生、八木沼佳奈さん覚えてらっしゃいますよね?」
「うん?」
「1年前の訴訟で私達に協力してくれた、仙波化学の八木沼佳奈さんですよ。」
「あー!我々が勝てたのは彼女のおかげだ。
 仙波化学でどのような仕打ちを受けているか案じていたんだよ。」
「彼女はあの直後、フロンティアケミカルラボに好条件でヘッドハンティングされたんです。」
「フロンティア?仙波化学の、ライバル企業ですな。」
「あそこは優秀な会社だ。それは良かった。」
「ところが、フロンテイアで佳奈さんは、長期間、飼い殺しにされます。
 そしてとうとう解雇されました。」
「なるほど。これには裏があるね。」
「仙波化学とフロンティアはライバル関係とされていますが、
 実は両社の社長は大学の先輩と後輩なんです。」
「裏ではつながっていて、裏切り者である佳奈さんをヘッドハンティング
 させた上で解雇させる。
 つまり、仙波化学はフロンティアを使って佳奈さんに報復人事をした
 というわけだ。やり方が悪質だな。」
「仙波化学とフロンティアの両社を訴えます。」
「仙波化学といえばまたあの、三木先生が。」
「そうなんです。
 古美門先生、一緒にやりませんか?
 これは私達がやるべき仕事です。」
「うーん。引き受けたいのはやまやまなんだが、あいにく現在手が一杯でね。」
「ダメですか。」
「佳奈さんには恩があるし、報酬などゼロでもやりたいぐらいなんだが、どうしてもね。」
「仕方ありません。私一人で精一杯やってみます。」
「すまないね。思えば僕は君が持ち込む仕事に対していつも断ってばかりいた。」
「でも何だかんだ言いながらもいつも助けてくださいました。
 だから今回も、ちょっぴり期待してます。」
黛、ウインク!
「ハハハ。参ったな。そんな期待しないでくれたまえよ。」

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「なんだか先生と、こんな穏やかに会話できる日が来るなて、
 不思議です。」
「時というものは、人を大人にしてくれるね。」
「では。」
古美門は笑顔で黛を見送る。

初公判、緊張する黛は手のひらに人という字を3回書いてゴクンと飲み込む。
「全員揃ってますか?では、そろそろ開廷します。」
その時、法廷のドアが開く。
「遅れて申し訳ありません。分け目がなかなか決まらなかったもので。」
古美門、ウインク!
「先生!」
古美門が助けに来てくれた!
「本日フロンティアケミカルラボから顧問を依頼され本件代理人となりました、
 古美門研介です!」
舌を出して笑う古美門。
「そんな!」
「答弁書の提出が遅れましたことをお詫び申し上げます。」
「また、あなた達ですか。」と裁判長。
「原告の訴えはまったくの言いがかりであります!
 わがフロンティアケミカルラボは八木沼さんに多大なる期待をして招きましたが
 彼女は結果を仕事で示さなかった。だから解雇されたに過ぎません。
 原告の請求は即時棄却されることを求めます。」
「まだ開廷していません。勝手に始めないように。」
「それは失礼。さあ、始めましょう!」
カモン!の合図に髪をかきむしる黛!

古美門がフロンティアケミカルラボの顧問弁護士として現れた。
こうして、古美門対黛の争いが始まる。

古美門家
「どういう神経なさってるんですか!!」と黛。
「私だって三木と並んで仕事などしたくないが、フロンティアの代理人に
 なってしまったのだから仕方がない。」
「引き受けるべきではないでしょう!?」
「なぜ?」
「これが報復人事だということは先生が一番よく分かってらっしゃるからです。」
「報復人事だとしてどこが悪い?
 あの女が内部告発したせいで、仙波化学第四工場は操業停止に追い込まれ、
 世界をリードするはずだった研究から日本は大きく後退してしまった。
 国益は大きく損なわれ、得をしたのは死に損ないの老人たちだけだ。
 報復されて当然だ。」
「どの口で言うんですか!あなたと私がそうしたんでしょう!」
「忘れたね。」
「佳奈さんは私達と絹美地区の皆さんのために自己犠牲をしてくれたんですよ。」
「自己犠牲?違う。彼女は自分が善人だと思いたくて告発したんだよ。
 自己満足だよ。
 それを他人のためだといって悲劇のヒロインを気取ってる。
 君たち二人はバカ女コンビだよ!」
「・・・何も変わってないんですね。」
「君もな〜。」
「今回に関しては佳奈さんに正義があります。
 正しいことをした人が不幸になっていいはずがない。」
「手足が生えるどころか卵に戻ったな、オタマジャクシ。
 正義は立場で変わる。勝った者こそが正義なのだ。」
「法は正しい人が幸せになるためにあるものです!」
「0点だ。正しければみんな幸せになれるんだったら苦労はない!
 誰かの幸せは誰かの不幸せの上に成り立ってる。
 踏みつけるか踏みつけられるかそれが現実であり、
 踏みつけられるのは君たちのようなまぬけどもだ。」
「先生がフロンティアの弁護をすることは弁護士倫理に抵触する可能性があります!」
「だったら弁護士会に訴えて私をこの件から引きずり降ろせばいい。
 どうせ君は私に勝てないのだから。」

「僭越ながら、1年前、黛先生は確かこう言い残されて出ていったはず。
 次に会うときは古美門先生を倒すときだ!
 図らずも、そんなチャンスがめぐってきたのでは?」と服部。
「服部さん、チャンスだなんて冗談にもなりませんよ。
 この低能が私に勝てる確率など、上空8,000メートルからゴルフボールを落として
 ゴルフカップの中にすんでるモグラの鼻の穴に入る確率よりも低、」
グラタンを鷲掴みする黛、その手を阻止し自分もグラタンを鷲掴みする古美門。
「あー!あの、僭越ですが、私の料理で、遊ばないでいただきたい。」
「入れてご覧に入れます。上空8,000メートルからモグラの鼻の穴に!」
「身の程知らずも相変わらずだ!やってみたまえ!」

法廷
「十分な設備も人員も与えず、給与も極めて安いものでした。
 そして一方的に解雇したのです。
 そこで被告、フロンティアケミカルラボに対しては、解雇の無効確認と、
 解雇後の未払い賃金の支払いを請求します。
 併せて本件は、仙波化学による巧妙な報復人事にフロンティが加担したものであり、
 両社の共同不法行為が成立するため、その慰謝料として2000万円を請求します。
 以上です。」と黛。

「被告代理人、ご意見は?」

「これを言いがかりといいます。
 フロンティアケミカルラボでは徹底した成果主義を取っており
 基本給を安く抑え、成功報酬を高く設定しています。
 また一定期間内に成果を出さなければ解雇するということも契約書に明記されており
 八木沼さんはこれに合意しています。
 成果を出せなかった八木沼さんの解雇は契約を実行したまで。」と古美門。
「あんな環境で成果が出せるわけありません。」と黛。
「他の社員も決して十分ではない環境の中、知恵と努力で結果を出してきたんです。」
「彼女は人一倍努力して頑張ってきました。」
「仕事もできない役立たずほど努力とやらを評価しろと主張するものです。」
「彼女は優秀です!」
「優秀じゃないから結果を出せなかったんでしょ。
 自分がいかに無能なぽんこつであるかも自覚せず、独り善がりの価値観をわめきたてる
 バカな部下を持つと上司は苦労が絶えません。
 頑張ったから何だって言うんですか。結果が全てです。」
「結果だって出しました!」
「笑わせるな朝ドラ!」

「双方とも一旦落ち着きなさい。」と裁判長。

「私のおかげで勝てたことだっていっぱいあるでしょ?」
「足を引っ張られたことのほうがはるかに多い。」

「何の話をしてるんですか?」

「坪倉君のときだって、ボニータさんのときだって!」
「あんなものは結果を出したうちに入らない。」
「冨樫先生の時だって、圭子さんに勝てたのだって!」
「私の実力だ。」
「三木先生に勝てたのだって私がいたからでしょうが!
 え!?そうでしょ!!」

「・・・・・」渋い顔の三木。
楽しそうに笑う沢地。

「裁判長、彼女はいったい何を喚いているのでしょう?」と古美門。
「原告代理人、これ以上勝手に話し続けると、退廷させますよ。」
「・・・申し訳ありません。」

「フロンティアケミカルラボは八木沼さんに不当な扱いなどしていませんし、
 仙波化学さんとの不当な取引もむろんありません。
 以上。」と古美門。

「元、仙波化学営業部、金沢誠司。
 もともとフロンティアにいましたが、昨年、ヘッドハンティングされ
 仙波化学に。」と金沢。
「フロンティアから仙波化学へ。八木沼さんと逆の形ですね。
 どのような待遇を受けましたか?」と黛。
「係長という話でしたが、実際に、自分の指示に従う部下はおらず、
 社内でも無視され、孤立しました。
 成果を挙げることが出来ず、解雇されました。」
「仙波化学は八木沼さんを、フロンティアは金沢さんを辞めさせたかった。
 しかし、正当な理由なく辞めさせることは出来ないので、
 両社はお互いにヘッドハンティングさせることで、
 不要人員を整理したんです。
 何という悪質な人事取引でしょうか。
 以上です。」と黛。

「被告、仙波化学代理人。」と裁判長。

「金沢さん。社内で無視され、孤立したそうですね。
 ご自身の身に思い当たる理由はありますか?」と三木。
「ありません。」
「服を脱いでいただけますか?」
「は?」
「いや、服を脱いでいただけませんか?出来ればカバンの中身も拝見したい。」

「異議あり。本件と関連性がありません。」と黛。

「ある噂を確かめたいのです。
 金沢さんが孤立した理由にも関わるので。」
「やましいことは何もない!」と金沢。
「そうでしょう。あなたは信念を持ってやってらっしゃる。」
「そのとおりです!」
「でしたらぜひともご披露ください。誰に恥じる必要もない!
 あなたのありのままの姿を、世界中の人に見せてやろうじゃないですか!
 さあ!自分自身を解放しましょう!」
「・・・ああ!いいですとも!!」
服を脱ぎ捨てた金沢、女性用の派手な下着。
カバンにはSMグッズ。
「これが私だ!」
「いつも・・そんな格好で出差されていたんですね?」と三木。
「個人的な趣味にとやかく言われる筋合いはありません!
 こんなことで、孤立させられるのはおかしい!違いますか!?」
「あ、そうかもしれませんね。
 ・・・以上です。」

三木法律事務所
「いやぁ、しかし、裁判っていうのはなかなか、面白いもんですね。」と石神(東幹久)。
「フフフ。今回は安心して見ていられるな。」と池部(神保悟志)。
「相手はもう、これ以上のカードを持っていないでしょう。」と井手。
「ですが、どんな訴訟も油断は禁物ですよ。
 今回のアキレス腱があるとすれば、池部社長でらっしゃいます。」と沢地。
「俺?」
「あなたと八木沼佳奈が不倫関係であったことは一部で知られています。
 そして、捨てられたのがあなたであり、だいぶしつこく追い掛け回したこともね。」と三木。
「あの頃はどうかしてたんだよ。色恋なんてそんなもんでしょう。」
「痴情のもつれと怨恨。それが根底にあれば報復という行為の説得力が増す。
 そこを突かれたら私達が不利になるのは・・・。
 それペチペチペチペチペチ私の置物を叩くな!」
馬の置物をペチペチ叩いていた古美門、
「池部社長、そのその心配はありませんよ。」
「なぜ?」
「相手の弁護士はそこをつくことが出来ないから。」

レストラン(『弁護士黛真知子法律事務所』)
「やっぱり相手が悪すぎるね。
 私、負けたら負けたで仕方ないと思ってるから。」と佳奈(田畑智子)。

三木法律事務所
「池部社長を証言台に立たせ不倫のことを尋問すれば、
 八木沼佳奈の恥部をさらすことになる。
 のみならず、池部社長の奥様と二人の娘さんも好奇の目にさらされ
 ご家庭が崩壊する可能性だってある。」

レストラン
「・・・佳奈さん。」
「何?」
「・・・ううん。全力で戦いましょうね。」
「うん。和解はなしだから。」
「分かりました。」

三木法律事務所
「勝つために誰かを不幸に叩き落すことは正義の味方ぶった勘違い女には出来ない。
 故にこちらが負けることなどあり得ないのです。
 和解を申し込んでくるでしょう。
 ショッピングモールで遊ぶ金でも握らせてやって、終わりにしましょう。
 では〜!パカッパカッパカ・・・」
「私の馬を持って帰るな。」
「パカッパカッパカ、ブルフルル。」
古美門は置物を沢地に渡し、帰っていく。

古美門家
セグウェイに乗る古美門。
「話って何ですか?」と黛。
「さっさと和解交渉を始めたまえ。100や200は出してくれるだろう。」
「佳奈さんは和解はしないと。」
「説得しなさい。利口に生きろと。そちらに勝ち目はないのだから。」
「まだ分かりません!」
「分かるよ。善人気取りの負け犬のまま商社に対する恨み、妬みを言うだけの
 惨めな人生を送り続けるといい。話は以上。帰っていいよ。
 僕はお昼寝をする。」
「・・・」

「電話で済むような、話ですね。」と服部。
「私を挑発してるんですよ。いい加減非情になってみろって。
 やっぱり私、甘いんですよね。自分でもわかってるんですけど。
 どうしても古美門先生のようには。」
「私の記憶が確かならば、1年前、黛先生はこう仰った。
 古美門先生には絶対なれない弁護士になるんだ。
 全てのものを敵に回して、打ち負かすことで勝利を得てるのは古美門先生ならば、
 黛先生には、別の手法が、お似合いかと。」
「別の手法?」
「旅人のコートを脱がすのは、北風ばかりではありません。」
「・・・服部さん!」
「はい。」
「ありがとうございます!」
「はあ。あ、おっとっと。私は古美門事務所の事務員でした。
 ハハハ。」

黛は服部のアドバイスで、以前、古美門と闘った弁護士や検事たちに意見を求める。

まずは大貫(大和田伸也)。第4話
「なるほどね。そいつは厄介だ。」
「アドバイス頂けないでしょうか?大貫先生。」
「そうだね・・・。」
「お願いします!」
「仙波とフロンティア。2社を相手にしても勝てっこない。
 ゴジラとモスラを一度に相手にするようなものだ。」
「ゴジラと、モスラ?確かに。」
「いやいやいやいや。ゴジラと、キング、」
「例えは何でもいいです。」
「共同弁護なんて、嫌で嫌で仕方がないはずだ。
 共食いさせなさい。」
「共食い?」

続いて、杉浦検事(正名僕蔵)。第1話
「僕に、いい助言が出来るかどうか。
 古美門先生に言わせれば自動ドアが開かないほど影の薄い検事だから。」
「杉浦検事は、最高の検事のお一人だと思います。」
「最高?」
「はい!最高です!
 ねえ!」
通りがかったウェイトレス(小野恵令奈)を捕まえる黛。
「え!?え?あ・・最高です。」
「マジ最高?」
「マジ最高っす!」
「あ〜!君の手持ちカードは?」
「それがもう、手札が。」
「大丈夫。証人がいない時の武器は相手の証人だ。
 古美門先生が立ててくる証人を自分の手札にすることが出来れば、
 きっと勝てるよ。」
「私に勝てるでしょうか。」
「どんな強い者でもいつかは必ず負ける日が来る。
 そしてたいてい、意外な相手に負けるものだよ。
 じゃあ。」
「ありがとうございました。」
店を出ようとする杉浦検事、自動ドアが開かない!!
ウェイトレスがピョン!ドアが開いた!
BGMは小野恵令奈さん「えれぴょん」!

続いて黛は鹿児島の古美門清蔵(中村敦夫)に電話。第8話
「こんな老いぼれを当てにする必要はないでしょう。
 息子の手のうちは、今やあなたが一番知り尽くしてるんじゃありませんか?
 何も恐れることはない。
 あなたの良さは、その真っ直ぐさだ。
 その目を見ていると引き込まれる。
 みんなあなたに味方したくなるはずだ。
 まっすぐ相手の目を見て、ただただ誠心誠意ぶつかって尋問すればいい
 邪道はしょせん、邪道。正道には敵わぬもんだよ。」
「ありがとうございます。
 また東京に遊びにいらしてくださいね。
 では。」

そして、圭子シュナイダー(鈴木京香)にメール。第6話
『私は、協力してくれた彼女をなんとしても、助けたいと思っています。
 圭子さんにアドバイス頂ければ幸いです。』
するとすぐにメールが届く。
『知るか』
「・・・忘れてた。女古美門だった。」
カーソルを下げていくと、続きがあった。
『馬鹿で頑固で夢想家。世界を変えてきたのはいつもそういう人。』

三木法律事務所
「訴えを取り下げる?」と沢地。
「はい。仙波化学を外し、フロンティアだけに絞ります。
 私に協力してくださるのなら。」
「私と取引するつもりか?」と三木。
「黛、身の程をわきまえろよ。」と井手。
「下っ端は黙ってて!」
「うっ!」
「三木先生の本当の敵は誰ですか?
 三木先生にとってかけがえのない方が命を落とされたのは、
 古美門先生が裁判に引きずり込んだため。
 そうなんですよね?」
「・・・」
「沙織さん、とおっしゃいました。」と沢地。
「沙織さん。」
「ある裁判の鍵を握っていた、身寄りのない小さな女の子。
 三木先生が引き取って、実の娘のように。」
「これ以上、古美門先生の犠牲者を増やしてはいけません。
 古美門先生を倒しましょう!」
「・・・」

黛は仙羽化学の顧問弁護士、三木長一郎を味方につけることにも成功した。

法廷
「元フロンティア社員バイオケミカルの研究で目覚しい成果を上げ独立。
 今や将来のノーベル賞候補、その村上さんから見て、
 八木沼佳奈さんに用意された環境は成果を出せないほど劣悪なものだったと
 お思いでしょうか?」と古美門。
「私も最初は似たようなものだったんじゃないでしょうか。
 優秀な助手は常に取り合いになります。
 設備も予算もそうです。
 同じ会社にいてもみんなライバルなんです。」と村上。
「八木沼さんは報復によって解雇されたわけではないと。」
「そういう解釈はちょっと、非現実的ですね。」
「ありがとうございます。以上です。」

「原告代理人。」

「村上さん、本意じゃない証言をなさっていませんか?
 あちらの弁護士にどう言われたかは知りませんが、
 このことと、あなたが個人的に抱えている金銭面のトラブルとは
 無関係ですよ。」

「異議あり。」と古美門。

「質問を変えます。
 村上さん。私の目を見てください。
 科学研究に従事する皆さんの多くが、貧しい生活の中で、
 研究に全てを捧げていることを知っています。
 そして、ほとんどの方が報われずに生涯を終えることも。 
 だからこそ、栄光を手に入れたほんの一握りの人が担う責任は大きい。
 八木沼さんは、かつてのあなたです。
 何度も資金が底をつき、無駄な研究だと世間に馬鹿にされようと、
 諦めず研究に没頭していた、あの頃のあなたです!
 全ての若き研究者たちの指標として、あなたには応えていただきたいんです。
 八木沼さんに対し、フロンティアが用意した待遇は、適切だったと思いますか?」
「・・・彼女は、カーボンXという新技術を開発した一人です。
 その実績を考えると・・・確かに不当な、待遇だったかもしれません。」

「村上さん、証言をころころ変えては困りますよ。」と古美門。
「今のが私の本心だ。
 私の金銭トラブルの件も、あなたの助けは借りない。」
「・・・」
「私は、正しい事をした者が報われる社会を望む者です。」
「ありがとうございます。
 以上です。」と黛。

黛は、訴えをフロンティアケミカルラボに絞ることで、裁判を圧倒的有利に持ち込む。

三木法律事務所
「やってくれましたね!」と古美門。
「お引き取りください。」と井手。
「黛ごときの口車に乗せられて恥ずかしくないんですか?」
「お前の口車に乗るよりな。」と三木。
「過ぎたことをいつまで引きずっているんです?」
「過ぎたこと?」
「あの子が死んだのは仕方のない事だった。」
「お前が殺したんだ!」
「勝つためには手段を選ぶな。
 私にそう教えたのはあなたです!」
「お前は越えてはならない一線を越えたんだ。」
「・・・」
「報復人事を裏付ける決定的なネタを持っている。
 証言台に立つ。これで決まる。」
「クライアントを貶める証言をするというんですか?」
「刺し違えてもお前を地獄へ落とすと言ったはずだ!」
「それでも弁護士ですか!?資格剥奪に値するぞ!」
「俺が立つとは言っていない。」
「弁護士でなければ、剥奪される資格もありませんので。」と沢地。
「・・・」
「楽しみですわ。」

法廷
「あれは、1年ほど前の会食の席でした。
 池部社長が、携帯でフロンティアの石神社長と話すのを聞きました。」と沢地。

(回想)
「ああ、そう。うちの八木沼処分してくれたら、そっちのいらないの
 こっちで処理してやるよ。
 ああ、じゃあよろしく。
 裏切り者のデリート完了。フフフ。」
(回想終わり)

「それは、八木沼さんと金沢さんの交換による報復人事を示唆するものですね?」と黛。
「そうだと思います。」
「以上です。」

「被告代理人。」

「沢地君江さん。1年前たまたま耳に入った会話などよく正確に
 覚えているものですね。」と古美門。
「とても嫌な思いを抱いたので覚えてます。」
「職業倫理についてどうお考えですか?
 秘書とはいえ、顧問先企業の秘密を漏らすことは職務違反だと思いませんか?」
「覚悟してます。一人間として黙ってられませんでした。」
「私はかつてあなたと同じ職場にいた者としてあなたほど信用出来ない証人は
 いないと断言できます。」
「どういう意味でしょう?」
「かつて私が三木事務所の経営体制を改革しようとした時もあなたの裏切りで阻まれた。」
「改革?乗っ取ろうとなさっただけでしょう。」
「あなたは今日に至るまで私の邪魔をすることに喜びを見出している。」
「とんでもない。」
「裁判長、この証人はこの私に個人的な感情を抱いており
 証言に私情を挟んでる可能性があります。」
「というと?」と裁判長。
「彼女はかねてからこの私に強い強い恋愛感情を抱いていたんです。」
「抱いておりません!」
「しかし私が見向きもしなかったせいで彼女は私への恋心を歪んだ復讐心に
 変えたのです。私を困らせることが出来れば何でもいいんです。
 彼女の証言など、」
「当時私に付きまとい、しつこく誘ってきたのは古美門先生のほうだったと
 記憶しています。」
「ハハハ冗談じゃありません。」
「当時先生には、圭子さんという奥様がいたのにもかかわらず、
 毎日のようにメールで誘われ、」
「失礼ながらあなたは全然タイプではないので。」
と言いながら古美門、沢地の胸を凝視。
「偶然その当時のメールをプリントアウトして持っていますので、
 読みあげたいと思います。」
「結構です。」
「君江ちゃん、どうしてそんなにも僕の心を惑わすの?」
「以上です!」
「ゆうべまた、君の夢を見ちゃったよ。」
「以上!以上!以上!」
「君にお尻ペンペンされてる夢。正夢になるといいな。」
「もうやめてお願い!!」
「・・・」

法廷後、フラフラ状態の古美門。
「先日の和解のご提案、お返事をしていませんでしたのでここでします。」と黛。
「・・・」
「和解は絶対にしません。」
「君たちは致命的なミスをしたことに当然気づいているんだろうな。」
「・・・」
「最も大事な鍵を投げ捨てたことだよ!」
「・・・」

古美門家
わんこそばを食べる古美門。
「ピンチなんですか?先生。」と服部。
「どーってことありません。朝ドラにしてはよくやってますがね。
 蘭丸君、池部のデータを集めたか?池部こそがマスターキーだ。
 こっちが拾うぞ。」
「・・・」
「どうした?」
「ご気分でも?」
「先生。」
「うん?」
「俺、引退する。」
「え?」
「この仕事辞めるよ。」
「意味がわからない。」
「この前真知子ちゃんに言われたんだ。
 役者目指してるなら、それ一本で勝負してみるべきじゃないかって。」
「ちょっと待てちょっと待て!」
「突き刺さったよ。ずっと俺自身悩んでたことだったし。
 どっかで勝負かけないとさ。」
「蘭丸君。ふざけてもらっちゃ困るな。
 この仕事から簡単に足が洗えると思うなよ。
 君は私が育てた草の者だ!」
「違う!俺は役者だ!」
「そ、そうだねそうだね。」
「役者の修行になるからこの仕事もやってた。
 だけどこれ以上やってたらどっちが本職か分かんなくなっちまう!
 ・・・先生には感謝してるよ。でも、俺には俺の夢があるんだ。
 一旗上げたら、恩返しに来ます。」
「・・・」
「加賀蘭丸、これにて。」
蘭丸が立ち去る。
「まーゆーずーみーーーー!!プァーーーッ!!」

三木法律事務所
「本件の鍵は池部社長です。
 古美門先生は、なりふり構わず社長を取りに来るでしょう。」と黛。
「俺は証人になんて立たないよ。」
「立たなければ八木沼佳奈との関係を、家族にバラす。
 やつはそういう脅迫をする。よくご存じでしょう。」と三木。
「池部社長、先手を打ちませんか?」と黛。
「先手?」
「こちら側の証言台に立ってしまえば、ご家族の問題は向こうにとって
 無価値になります。
 フロンティアと人事取引があったことを証言してください。」と黛。
「何だって?報復人事を認めろっていうのか?」
「このままいけば、おそらく私達が勝ちます。
 ならば積極的に認めたほうが、企業イメージも傷が浅いんじゃないでしょうか。
 ご家族も守れます。」
「俺は、証言台になんか立たない!」
「・・・」

スポーツジム
ランニングマシーンで走る池部の隣にいつの間にか古美門が。
「奥さんとお嬢さんはお元気ですか?」
「・・・」
「上のお嬢さんが大学受験。下のお嬢さんは高校受験。
 もしこんな大切な時期にお父さんの不倫問題が、」
何故かスピードアップされている。黛、ボタンを連打!
「何をしてる!やめろ!やめろ!やめろやめろ!
 すみませーーん!危険な悪戯をする人がいますよー!!」
立ち去る社長を追いかけようとする古美門。それを阻止する黛。
「どけ!」
「力ずくでどうぞ。」
「けっ。」
「私分かったような気がします。」
「何をだー!」
「なぜ先生が勝つことにこだわってきたのか。」
「突然すごいことが分かったもんだな。」
「沙織さんなんじゃありませんか?」
「・・・」
「あなたは勝つために罪のない子の命を奪ってしまった。
 もし勝利にこだわるのをやめたら、自分のしたことを否定することになる。
 あなたは勝ち続けることで、罪の意識から必死に逃げ続けている。
 その旅は、きっとお辛いものだったでしょう。」
「・・・」
「勝たせていただきます。それが、私の先生への恩返しです。」
「・・・」

法廷
「では八木沼さん。最後に、今の思いをお聞かせください。」と黛。
「・・・1年前、私は仙波化学の極秘文書を社外に持ち出し、
 会社に多大な被害を与えました。
 報復される覚悟はしていたので、今回も諦めるつもりでした。
 世の中は所詮、こういうものだと。
 それを戦おうと言ってくれたのが、黛先生でした。
 どのような判決が下されるのか、私には分かりませんが、
 戦って良かったと思っています。
 この先も、胸を張って生きていけそうだから。」
微笑み合う佳奈と黛。
「ありがとうございます。
 私はこの裁判で、多くのことを学びました。
 正義とは何でしょうか?
 法とは何でしょうか?
 この世界に正義などない。勝ったものが正義だと言う人がいます。
 私も、そうかもしれないと思った時期もありました。
 でも今は、確信を持って言えます。
 我々人間には、正義を愛し、求める心があると。
 裁判は、勝ち負けのゲームでも、金儲けのギャンブルでもありません。
 また、傷つけあう場でもないはずです。
 きっとどこかにある正義と真実を見つけ、
 みんなが幸せになれる道を探す場なのではないでしょうか。
 正しい人が報われ、幸せになれる社会。
 そんなのは夢物語。
 現実は非情だ。
 ・・・確かにそうかもしれません。
 だけど、人は夢を見るから生きられるんです。
 理想を叶えようとするから、私たちはこの諦めに満ちた現実を
 生きていけるんです。
 私は、理想が現実を覆せると信じています。必ず!
 ・・・以上です。」
黛の瞳には涙。傍聴席には涙を拭う人たち。
黛は古美門に深く一礼し・・・。

「被告代理人。被告代理人!」

「・・・ありません。」

裁判後、傍聴していた男(大槻一人/RIP SLYME)が古美門に声をかける。
「いい弁護士になったね、彼女。」
男はそう言い、ノートを渡して立ち去る。
「・・・誰なんだあいつは?」

ノートには、今までに書きためた古美門、黛のイラストが・・・。

「どうやら先生は、とんでもない弁護士を、お育てになられたのかもしれませんね。
 どこかすがすがしいお顔に見えるのは、気のせいでしょうかな。」と服部。
「バカも突き抜ければそれなりになるものだと感心しているだけですよ。」
「ハハハ。思えば不思議でした。あのとき先生が、黛先生を、
 この事務所にあっさり受け入れられたお心が。
 そう。きっと心のどこかで、期待なさっていたんでしょうね。
 いつかこの方が、自分を負かしてくれるのではないかと。」
「・・・」
「勝ち続けなければならない生き方も、お辛かったでしょう。
 もうそろそろその重荷を、下ろされてもいい頃です。」
「・・・」

法廷
「仙波化学社長、池部さんですね?証言台へどうぞ。」と裁判長。
「裁判長には、追加の証人採用を認めていただき感謝します。
 こちら側の証人になってくださった池部さんいも。
 あなたの証言で、全てが明らかになります。
 どうぞ、おっしゃりたいことをおっしゃってください!」と黛。
「・・・私は、社員だった八木沼君に報復するため、フォrンティアさんとの間で、
 不当解雇をするための、取引を行った。
 そんな事実は、ありません!!」
「よくおっしゃってくださいました。そんな事実はありません!
 ・・・ありません!?ええ!?」
「八木沼君は、将来を嘱望していた大切な社員。
 他社に行かれたことは、返す返すも残念でなりません!以上です。」
「あー、でも、あの、えーっと・・・え!?」

「反対尋問よろしいですかー?」と古美門。
「待ってください!あのー・・えーっと・・・」
「ないようですので裁判長。」

「被告代理人。」

「池部さん、沢地君江さんの証言によると、1年前あなたは携帯で
 石神社長と人事取引の密約を交わしていたそうですが、
 この点についてはいかがですか?」
「それがまったく記憶にないんですよね。」
「そんなはずないでしょう!」と黛。
「池部さんの携帯の通話履歴を過去1年間調べ上げましたが、
 石神社長をはじめフロンティア関係者との通話は1件もありませんでした。」
「本人の携帯じゃなくて、同席した誰か、」
「同席した社員の履歴も調べましたがありません。」
「お店の電話だったのかも。」
「沢地さんははっきり携帯と証言しました。
 やはり沢地さんの記憶は曖昧ということですね。
 池部さん、どうもありがとうございました。」
「ちょっとちょっと!待って待って!まだ待って!」

「原告代理人。」

「では続きまして、被告本人尋問でよろしいですね。」

「私も池部社長と密約を交わしたことは、一切ありません。」と石神。
「八木沼さんの解雇理由は?」
「期待していた結果も得られず、熱意も感じられなかったので、
 契約に沿って解雇しました。」
「まっとうなご判断だと言えるでしょう。訴えを起こされてどうお考えでしょうか?」
「誤解が解かれることを願っております。」
「解かれるでしょう。何しろ原告は仙波化学と御社が取引をしていたことを示す
 確たる証拠を何一つ挙げられていないのですから。
 その代わりそちらの弁護士先生が主張なさったことは何の論理的根拠もなく
 ひたすら情に訴えるのみの、女子中学生が同人誌に投稿して落選する
 ライトノベル以下の作文であり、しかも自分に酔って涙する始末。
 裁判は夢を探す場所?
 そんなものが見つけたいならインドのガンジス川か下北沢の三流劇団に
 入りたまえ。」
「被告代理人。」
「失礼。不適切でした。
 我々は神ではありません。
 この私も含め、愚かで、感情的で、間違えてばかりのちっぽけな生き物です。
 そんな人間に、人間を裁くことは出来るのでしょうか?
 いいえできません。
 だから人間に成り代わり、法が裁くのです。
 どんなに怪しかろうと、どんなに憎かろうと、
 一切の感情を排除し、法と証拠によってのみ、人を裁く。
 それこそが、我々人類が長い歴史の中で手に入れた、法治国家という
 大切な大切な財産なのです。
 むろん公明正大な裁判所におかれましては情緒的な弁論に惑わされることなど
 微塵もなく徹頭徹尾、法と証拠のみに基づいて判断なさることでしょう。
 そしてその場合、結論は明白であります。
 以上。」

「原告代理人。」

「・・・・・・」

「ないようです。」と古美門。

「主文、原告の請求を、いずれも棄却する。」

「そんな!!」と黛。

「勝ったと思ったろ!愚か者〜!
 100億万年早いわ!ハハハハハ!」と古美門。

「今読んでるんだから静かに!」

「うーーーー!!」

「ウホホ!ウホホ!」

「双方とも静かに!」

法廷後
「こんなのあり得ない・・・。」と黛。
「ま、しょうがないわよ。
 私ね、タイの企業から誘われてるの。
 そこ行くことにした。」

「あなたならどこへ行っても成功することでしょう。
 万が一再度不当解雇に遭ったらそのときはこの私にご相談ください。
 少々高いですが。」と古美門。
「フフ。考えとくわ。」
佳奈が帰っていく。

「タイの化学が日本を脅かす日が来るんだろうね。
 日本にとっては大きな損失だ。実に残念。」
「あなたのせいでしょう!」
「違う!君のせいだ。だろ?」
「・・・」
「佳奈の本人尋問で終えていれば勝てたかもしれなかったのに
 調子に乗って池部本人まで証人として駆り出した。
 私のトラップとも気づかずにね。」
「・・・池部社長は、いつから先生に?」
「最初っからだよ。最も有効に使うために君に食いつかせた。
 重要な鍵だと刷り込んでね。
 いいか。フロンティアが負ければ仙波も無傷ではいられない。
 池部は家族や元愛人なんかより会社を守りたいんだ。
 安っぽいお涙頂戴ごときでそっちにつくはずないだろうが!
 自分が成長したと思ったか?全然成長してない!全然!
 私を追い詰めたと思ったか?遊んでやっていただけだ。
 一度時期惑星探査機はやぶさ2に括りつけられて数年間小惑星を調査してくるといい。
 少しはマシになるだろう。成層圏で燃え尽きなければねー!」
「私・・・何がいけなかったんでしょうか。」
「旅人のコートを脱がせたぐらいで勝てると思うな。
 太陽をやるなら灼熱地獄でパンツ一枚残さず剥ぎ取れ。
 それぐらいでなければ理想で現実を変えることなど出来やしない。
 もっともっと強く賢くなれ!朝ドラ!」
「・・・」
立ち去る古美門の腕をつかむ黛。
「往生際が悪いぞ。」
「私の完敗です。
 ただ、先生には解決しなければならない問題が残っているはずです。
 三木先生と話しあいましょう。」
「・・・」
「先生だって、心の傷になってるんじゃありませんか?」
「・・・」

三木法律事務所
「私を恨むのは筋違いです。」と古美門。
「お前が裁判に引きずり込んだんだ。」と三木。
「あなたもそのつもりだったはずだ。」
「俺はやめろと命令した。」
「あの子は死ぬ運命だったんです。」
「何だと!?・・・沙織の目を見て、もう一度今のせりふ言ってみろ!」
写真を突きつける三木。
「・・・」
「言ってみろ!!」
「やめろ!!」
写真が黛の足元に落ちる。
「貴様!」
「やめてください!」と井手。
「放せ!!」
三木が古美門を殴りつける。
「おい!立て!立てお前!」
「やめてください!」と井手。
殴りあう三木と古美門。

写真を拾う黛。
「この子が・・・沙織さん。」
「あれは、新薬をめぐる製薬会社同士の訴訟のときでした。
 相手会社の新薬を、発売停止に追い込むため、投薬実験が行われたんです。
 沙織さんを使って、数ヶ月の実験の中、
 沙織さんは三木先生の・・・いえ、この事務所の、心の安らぎ。
 オアシスのような存在になっていきました。
 そして、実験台にすることに耐えられなくなって。
 ですが、古美門先生は、」と沢地。

「貴様が殺したんだ!」
「あそこでやめては事件が無駄になる!」

「あ、沢地さん。もう一度お聞きしますけど、この方が沙織さんなんですよね?」
「はい。3歳に満たない女の子でした・・・。」

写真に写っているのは・・ハムスター!

「沙織さんを失って以来、三木先生は抜け殻のように・・・。」

「沙織は・・私にとっては娘も同然だったんだ!
 お前だってあの子に癒されてたはずなんだ。
 あのつぶらな瞳に!
 カラカラカラカラ回転車で、嬉しそうに走っていたあの可憐な姿に
 お前だって癒されてたはずなんだ!」
「勝つためだった!勝つためだったんだ!!」

「・・・え?」

「俺も・・・ずっとフェレット飼ってたから・・・。」井手が号泣している。
「お前も、泣いてくれるのか?
 お前・・・名前何だっけ?」と三木。
「井手です〜〜〜。」
「ああ、井手か井手か井手か!」

「俺のせいじゃない!」
泣きながらソファを叩く古美門。

「いつか必ず地獄に落とす!それが俺の贖罪だ!!」

真剣に怒鳴り、なぐり合う古美門と三木のアホらしさに唖然とする薫。
ふと見ると、沢地が笑っている。
「あなたは何なんですか?」
「私?私は、男のケンカが好きなの。」
「・・・」
「フフ。アハハハハハ!アハハハハ!」

古美門家
「あ、おかえりなさいませ。」
服部が黛を迎える。

「服部さん。」
「はい。」
「すいませんが窓を全部閉めていただけますか?」
「・・・御意。」

「完了。」
「ありがとうございます。
 今から少し大きな声を出します。」
耳をふさぐ服部。
「どうぞ!」

「何じゃそりゃーーーーーーー!!」

「お済みになりましたか?」
「はい!お騒がせしました!」

「極めて気が進まないが返済の目処が立たないのでは仕方ない。
 ただし給与はいぜんの70%。うち30%が返済。それが条件だ。」と古美門。
「給与は80%。うち25%を返済でいかがですか?」と黛。
「ダメだ。」
「あ、それでは間を取って75%の27.5%ではいかがですか?
 借金の完済は・・・えーっと、42年と1ヶ月ということになりますが。」と服部。
「私と事務所の名に傷をつければ、」
「不当解雇には断固戦い、今度こそ勝ちます。」
「そんな日は永遠に来ない。」
「では、契約成立ということで。」
服部がワインを持ってくる。
カンパイ!
「あー。」なぜかその場に蘭丸もいた。
「なぜいる?勝負を懸けるんじゃなかったのか?」
「勝負は来年から懸けることにしました!いっただっきまーす!
 うーん。うめえ!服部さん、何すかこれ。」
「バターテス・ビ・ラハマ。エジプトの家庭料理ですよ。
 昔王家の谷で発掘調査をしていましたので。」
「服部さんは、結局何者なんですか?」と黛。
「ハハハ。何の取り柄もない、ただの、事務員でございます。ハハハ。」

裁判所に向かう古美門と黛。
「がに股を直せと言ったろ!」
「私はガニ股じゃありません!」
「がに股だ!」
「どこがですか!?」
「精神的にがに股なんだよ!」
「何ですか?それは。先生に精神面を言われたくありませんね!」
「人を指すな!失礼だろ!!」

=おわり=


楽しかった〜!!

冒頭の1年後、少しイメチェンした黛と、とても穏やかな古美門。
これは空想なのか?夢なのか?と思いましたがどうやら現実。
白いユリを見てATARUを思い出してしまいました。
花言葉は、純潔・威厳・無垢・甘美、無邪気・清浄。
黛にぴったりな花ですね。

「でも何だかんだ言いながらもいつも助けてくださいました。」
今回も、もしかしたら、いやきっと古美門が助けに来てくれる!
と信じて待つ黛。ところが古美門、敵として登場。

「旅人のコートを脱がすのは、北風ばかりではありません。」
服部のアドバイスに黛は以前、古美門と闘った弁護士や検事たちに会いにいきます。
こういう再登場、上手いなぁ。

第4話の大貫弁護士
「共同弁護なんて、嫌で嫌で仕方がないはずだ。
 共食いさせなさい。」

第1話の杉浦検事
「大丈夫。証人がいない時の武器は相手の証人だ。
 古美門先生が立ててくる証人を自分の手札にすることが出来れば、
 きっと勝てるよ。」

第8話の古美門清蔵、
「あなたの良さは、その真っ直ぐさだ。
 その目を見ていると引き込まれる。
 みんなあなたに味方したくなるはずだ。
 まっすぐ相手の目を見て、ただただ誠心誠意ぶつかって尋問すればいい。」

第7話の圭子・シュナイダー
『馬鹿で頑固で夢想家。世界を変えてきたのはいつもそういう人。』

そして、三木さえも!!蘭丸君も!!

みんなのアドバイスに、黛は自分らしさを貫き通せばいいと自信を持ち、
「村上さん。私の目を見てください。」
古美門側の証人を自分の手札にすることが出来た。

人の情に訴え、裁判長、傍聴人の心を動かす黛。
これは彼女の作戦ではなく、彼女の信念。だから人の心は動くのでしょう。

普通のドラマなら、ここで終わったかもしれない。
ところがここからどんでん返し。最後に勝ったのは、古美門。

「我々は神ではありません。
 この私も含め、愚かで、感情的で、間違えてばかりのちっぽけな生き物です。
 そんな人間に、人間を裁くことは出来るのでしょうか?
 いいえできません。
 だから人間に成り代わり、法が裁くのです。
 どんなに怪しかろうと、どんなに憎かろうと、
 一切の感情を排除し、法と証拠によってのみ、人を裁く。
 それこそが、我々人類が長い歴史の中で手に入れた、法治国家という
 大切な大切な財産なのです。
 むろん公明正大な裁判所におかれましては情緒的な弁論に惑わされることなど
 微塵もなく徹頭徹尾、法と証拠のみに基づいて判断なさることでしょう。
 そしてその場合、結論は明白であります。」

黛を応援していた私はいつの間にか、古美門のこの言葉に
うん、うん、と頷いていたのでありました。

「旅人のコートを脱がせたぐらいで勝てると思うな。
 太陽をやるなら灼熱地獄でパンツ一枚残さず剥ぎ取れ。
 それぐらいでなければ理想で現実を変えることなど出来やしない。
 もっともっと強く賢くなれ!朝ドラ!」

古美門が黛の成長を願ってくれているのが伝わってきて嬉しかった。

古美門は、服部さんが言うように、いつか負かされるという恐怖心と常に戦っている。
いつか誰かに負かされる。その相手はやっぱり黛でいて欲しいです。

贖罪という言葉に裏に何があるのか!?
あの写真は?沙織とは?三木の子供か!?
と思わせておいて引っ張って・・・

沙織はハムスターでした!やってくれるな〜!

クロロタスムハリオサプロピレンを逆から読むと・・・!!
サオリハムスタ!!
霊媒師の「ヨウヨミジクウヨカ!ヨウヨミジクウヨカ!」と一緒!

ケンカする人と大笑いする人と大泣きする人とあっけにとられる人ww 
三木法律事務所最後のシーンがシュール過ぎる!
早く続きが見たいです。

ということで、
ウボキンズーシドンカセイハルガーリ ウボキンズーシドンカセイハルガーリ 




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服部さんの過去
・スイスのホテルで料理長(第1話)
・書の嗜み
・計算が早い

・楽譜も書ける(昔フォークソングをかじっていた)

・バンコクで屋台

・家庭菜園

・モンゴル相撲

・芸能通

・醤油づくり

・演劇

・ワンダーフォーゲル

・王家の谷で発掘調査


気になるセリフ
第1話
「正義がまかり通らない世の中になったらこの国の司法は
 終わりではありませんか?」(黛)
「教えてあげよう。正義は金で買える。」(古美門)

第2話
「俺はお前をこの世界から葬ると決めたんだ。
 そのためなら、地位も名誉も喜んで捨てる。
 刺し違えてもお前を地獄に引きずり込む。
 必ずな。
 それが俺の贖罪だ。」(三木)

第3話
「榎戸がバリバリのストーカーの変態野郎だったとしても、
 あらゆる手段を使って無罪にしろ。それが君の仕事だ。」(古美門)
「私はそうは思いません。
 私たちの仕事は、あくまで適正な判決に導くことです。」(黛)

第4話
「あなただけ特別」
「神でもない我々に、そんなこと分かるはずもない。
 正義は特撮ヒーロー物と『少年ジャンプ』の中にしかないものと思え。
 自らの依頼人の利益のためだけに全力を尽くして戦う。
 我々弁護士に出来るのはそれだけであり、それ以上のことをするべきでもない。」(古美門)
「やはり古美門先生を倒すのは、三木先生でなければ無理ですよ。」と沢地。
「ここに来た、自分自身の目的が、はっきりわかったんです。
 あなたを、倒すためです。」と黛。

第6話
「勝利のみが全てではない。
 私が理想とする弁護士像を圭子さんに見た気がします。
 一緒に、行かせてください。」(黛)
「一人でグリーン・ゲーブルズにでも行ってなさい!」(圭子)
「圭子さんのようになりたいんです。
 そして、古美門先生に、いつか勝てるようになりたいんです。」
「・・・あなたは私のようには一生なれない。」
「・・・」
「なる必要もない。
 せいぜい古美門の下で滑った転んだやってなさい。
 そうすればいつか、あいつを倒せるかも。」
「え?」
「彼に勝てるのは私ではないってことよ。」

第7話
「分かってないね。最も手強い敵は三木なんかじゃない。
 自分の土俵で戦える人間だよ。」(古美門→黛)

第8話
「12歳の子が母親と断絶しようとしている。
 内心どれほどの苦悩を抱え、血を吐く思いをしているか君に分かるか?
 二度と薄っぺらい言葉を吐くな。」(古美門→黛)

「私が彼を採用したのも、あなたのご子息であれば育ててみたいと思ったからです。
 ・・・しかし、その結果、どんな悲劇を招いたかは・・・申しません。」
 古美門研介という法律家は、あなたが生み、私が完成させた化け物です。
 私たちは共犯なのです。
 ご子息を、葬りましょう。」(三木)




【キャスト】
古美門 研介 - 堺雅人
黛 真知子 - 新垣結衣
服部 - 里見浩太朗

三木 長一郎 - 生瀬勝久
沢地 君江 - 小池栄子
井出 孝雄 - 矢野聖人

加賀 蘭丸 - 田口淳之介(KAT-TUN)



【スタッフ】
企画 - 成河広明、加藤達也
プロデュース - 稲田秀樹
脚本 - 古沢良太
音楽 - 林ゆうき
演出 - 石川淳一、城宝秀則
制作 - フジテレビ
制作著作 - 共同テレビ


堺雅人さんの主な出演作品



新垣結衣さんの主な出演作品



里見浩太朗さんの主な出演作品




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