2012年09月03日

ビューティフルレイン 10

『父ちゃん、美雨の事忘れちゃうの?』

木下圭介(豊川悦司)は、娘の美雨(芦田愛菜)を預けている沼津の義父母、
一夫(浜田晃)と愛子(岩本多代)のもとへ、引っ越しや転校の手続きに必要な書類を送った。
圭介は、その封筒の中に、美雨への手紙も同封した。
手紙の中で圭介は、夏休みの最後の日に迎えに行くがそのときに大事な話があるから
聞いてほしい、と綴っていた。

その矢先、圭介の携帯電話に一夫から連絡が入る。
美雨が、『東京に帰ります』と書き置きして、ひとりでバスに乗ってしまったのだという。
前夜、美雨は、一夫と愛子が見ていた書類の中に自分の名前があることに気づき、
それは何かと尋ねた。愛子は困惑しながらも、ウソを言うわけにもいかず、
美雨はこのまま沼津に住むことを話してしまったらしい。

バスターミナルに駆けつけた圭介は、美雨を見つけ、とりあえず家に連れ帰る。

木下家
「手紙に書いた通り、夏休み最後の日に、沼津に行って、
 全部ちゃんと話そうと思っていた。」
「どうして?どうして美雨だけ沼津にいなきゃいけないの?
 夏休みの間だけだって言ったじゃん。」
「・・・」
「ねえ、どうして?」
「・・・それは・・・父ちゃんの病気が・・・治らないからなんだ。」
「・・・治らないの?」
「治らないんだ。」
「ずっと?」
「ずっと。」
「何で?
 美雨は父ちゃんの病気が治ると思ったから、沼津に行ってたんだよ。
 夏休みの間だけだと思って。
 さみしいの、我慢してたんだよ。
 それなのに・・・
 ちゃんと薬を飲んでれば治るって行ったの、嘘だったの?」
「・・・」
「おじいちゃんもおばあちゃんも知ってたんでしょ?
 美雨だけがホントのこと知らなかったの?」
「・・・」
「嘘はつかない。隠し事はしないって、決めたじゃん。」
「ごめん。・・・ごめんなさい。
 美雨にどう話したらいいのか・・・父ちゃんずっとお分からなかったんだ。」
「治らないって・・どういうこと?
 ずっと物忘れが続くの?」
「それだけじゃない。もっと悪くなるんだ。
 病気が進むと、物忘れだけじゃなくて、いろんなことができなくなる。」
「いろんなことって?」
「電話をかけたり、テレビをつけたり、今まで当たり前にできてたことも、
 だんだん忘れて、できなくなる。
 美雨にご飯を作ったり、洗濯や掃除をしたり、
 バレエ教室に迎えに行ったり、お話をしてやることもできなくなる。」
「・・・」
「最後には・・・父ちゃんは・・・自分が父ちゃんだってことも、
 分からなくなるんだ。」
「・・・全部、忘れちゃうってこと?」
「そうだ。」
「・・・美雨のことも?」
「・・・美雨のことだけは、父ちゃん絶対に忘れない。
 死んでも忘れない。」
「・・・」
「だけど、この間みたいに、ここで待ってろと言ったことも忘れて、
 また美雨を危険な目に遭わせてしまうかもしれない。
 だから、いつかは見うと離れて暮らさなきゃいけなくなるなら、
 早いほうがいいって、父ちゃんは思ったんだ。」
「・・・ずっと、会えなくなっちゃうの?」
「離れて暮らすといっても、ずっと会えないわけじゃない。
 仕事がお休みの日には、必ず美雨に会いに行く。
 それでも駄目か?
 父ちゃんは、美雨の将来のことをずっと考えてきた。
 だから、父ちゃんも我慢するから、美雨にも我慢してほしい。」
「・・・」
「明日の朝、バスで、父ちゃんが沼津に送っていく。
 お願いします。美雨。分かってください。」
「・・・」

中村家
「それで美雨ちゃんは、納得したのか?」と中村富美夫(蟹江敬三)。
「明日、一緒に、沼津行くって?」と千恵子(丘みつ子)。
「分かってくれたと思います。
 少し落ち着くまで、一緒に向こうにいてやろうと思うんですけど、 
 何日かお休みを頂いてもいいですか?」
「おう。そりゃ構わんが。圭さんは結局、夏休みもとってないんだし。」
「すいません。」

その夜、眠れずにいた美雨は、圭介の足音に寝たふりする。
圭介がいなくなると又、考えこみ・・・。

あくる朝、圭介は、美雨を起こそうとする。
が、美雨は、部屋の入口にバリケードを作り、沼津行きを拒否した。
それを知ったアカネ(中谷美紀)は、説得役を買って出て、美雨に声をかける。

「美雨ちゃんの気持ち、すごく分かる。
 だけど、なかなか本当のこと言い出せなかった圭さんの気持ちも、分かるな〜。
 アカネちゃんね、前に、圭さんと同じ病気にかかった人と、
 一緒に暮らしてたことがあるの。」
「誰?」
「前の旦那さんの、お母さん。
 最初のうちは、頑張って支えていこう、ちゃんと面倒みてあげようって
 思ってたんだけど・・・現実は、すごく厳しかった。」
「その人今どうしてるの?」
「天国にいるの。」
「病気、最後まで治らなかったの?」
「・・・うん。」
「父ちゃんの病気も・・・絶対治らないの?」
「・・・今、世界中のお医者さんが、一生懸命頑張ってるんだけど、
 まだ、治せる薬は出来ていないの。」
「・・・」
「圭さんも美雨ちゃんに、私のように、つらい思いや、苦しい思いを
 させたくなかったから、沼津で暮らしたほうがいいって思ったんじゃないかな。」
「・・・つらくないよ。」
「え?」
「美雨は父ちゃんが病気でも、つらくないよ。
 美雨がつらくて苦しいのは・・・父ちゃんと離れて暮らすことなんだよ。
 父ちゃんが治らない病気だからって、何で離れて暮らさなきゃいけないの?
 大事な人が困ってる時は、そばにいてあげなきゃいけないんでしょ?」
「・・・これだけは分かってあげて。
 美雨ちゃんが、父ちゃんのこと心配しているように、
 圭さんも、美雨ちゃんのこと、心から心配してるんだってこと。」
「・・・」

アカネが部屋から出てくる。
「圭さん。少し、様子見て、もう一度話してみて。」
「ありがとう。」
アカネは落ち込んだ様子で帰っていく。

中村家
「やっぱりね。そう簡単に納得しないと思ってたのよ。」と千恵子。
「圭さん、どうすんだろ。」と秋生。
「アカネ、圭さんどうするって?」と富美夫。
「どうしたのよ、アカネ。」
「・・・ううん。別に。」
アカネは部屋に行ってしまう。

美雨は、アカネに言われたことを思い返し・・・
机に向かって何かを書き始める。

翌朝、美雨が部屋から出てきた。
「美雨・・・」
「沼津に行く前に、どうしても父ちゃんにやってほしいことがあるの。」
「やってほしいこと?」
美雨が手紙を渡す。
「これ・・・やってくれたら、ちゃんと沼津に行くから。」

clover-05-012.gif父ちゃんといっしょに
 きねんしゃしんをとる。』

「これ、父ちゃんといっしょに記念写真を撮るって・・・。」
「じゃあ、1つ目!早く行こう!ほら!」
「え?」

堀船二丁目のバス停
「美雨〜!帰ってたのか?どこ行くんだ?」と小太郎。
「父ちゃんと記念写真を撮りに行くの!」
「記念写真?」
「父ちゃんがどうしても、美雨と一緒に写真を撮りたいって言うから、
 付き合ってあげるの。ウフフフ。」
「・・・よく言うよ。」と圭介。
「フフ。」

写真館
ドレスを選ぶ美雨。
「う〜ん!やっぱこれカワイイ!カワイイ?」
「カワイイな。」
「でもやっぱり〜、これカワイイ!
 ね、どっちがいいと思う?」
「うん。どっちもカワイイな。」
「どっちもじゃなくてどっちか決めて〜!」
「う〜ん。」

水色のドレスを着た美雨、
「おーっ。」圭介が目を細める。
「父ちゃんのスーツも!」
「え?」
「う〜ん。どれがいいかな。」
「父ちゃんはいいよ。」
「あ、これカッコイイ!
 どう?あ、似合ってる似合ってる!」

「では、撮りますよ。」

水色のドレスで何枚か撮ったあと、美雨は白いお花模様のドレスに着替えて撮影。
圭介、美雨をお姫様抱っこ!
続いて、紺のワンピースで写真撮影。

中村家では、美雨が沼津に行きたくないから時間稼ぎをしているのでは、
と話していた。
中村夫妻は、美雨と話してからアカネが塞ぎこんでいることも気がかりだった。

写真館を出た二人。
「じゃ、次は・・・」

clover-05-012.gif父ちゃんといっしょに
 美雨のすきな絵本を読む。』

「本屋さん行こう!」
「お、ちょっと・・・」

「美雨ちゃん、どこ行くの?」立花警官が声をかける。
「本屋さん。父ちゃんがどうしても、美雨に絵本を読みたいって言うから
 一緒に選んであげるの。」
「へ〜!いいなぁ。」
「ほら早く行こ!早く早く!」

本屋
「美雨、これどうだ?ニコとニキ。」
「あ、これも面白そうだね。」
「うん。」
「でも美雨やっぱり、これがいいな。」
美雨は『エラと白鳥のみずうみ』を選ぶ。

clover-05-012.gif父ちゃんといっしょに
 りょうりをする。』

肉屋で買い物をする二人。
店を出ると、菜子が声をかける。
「あ、美雨ちゃん。いつ帰ってきたの?」
「昨日。さっき菜子ちゃんのお店に行ったんだよ!」
「そうなんだ。今日のメニューは何?」
「ギョーザ作るの!父ちゃんがどうしても、美雨といっしょに
 料理作りたいって言うから。」
「いいな〜。頑張ってね!」
「うん!」
「またね!」

「じゃあうち帰ってギョーザ作るか。」
「うん!ギョーザを作る!ギョーザを作る!楽しいな!」

台所
「はい、持ってきたよ。」
「おう、よし。じゃあとりあえず1個作って見ろ。」
「これを、手の上に載っけて・・・」
「ちょっと多いんじゃねえか?」
「う〜ん。いい、これぐらいで。
 ・・・うわ!やっちゃった。」
「あ〜。ほらちょっと貸して〜。」
「こう?」
「そう。」
「おっ!」
「ほら。」
「あ、上手い!美雨もほら!」
「お!うまい!」

「できたーー!!」
「よし!」
餃子を冷蔵庫に入れる圭介。
「次は・・・」

clover-05-012.gif父ちゃんに自てん車の
 のり方を教えてもらう。』

「おい美雨、これ自転車、補助輪がないと怖いって言ってなかったっけ?」
「もうちゃんと乗れるようになりたいの。」
「大丈夫か?」
「うん。」
「よし。じゃあ今から、練習するか。」
「うん!」

中村が出してくれた、アカネの子供の頃の子供用自転車を修理する圭介。
美雨もいっしょに自転車を磨き上げる。

公園
「いいか?大事なのはバランスだ。」
「うん。」
「ハンドルをしっかり持って、前を見る。いいな?」
「うん。」
「よし。いくぞ。・・・そら!」
「うわぁぁぁ!」自転車ごとひっくり返る美雨。
「大丈夫か?」
「だいじょうブイ!」
「もう一回やろう。」
「うん!」

転んでも転んでも、何度もペダルを漕ぐ。

そんな美雨と圭介を、アカネは見ていて・・・。

中村家
「じゃあ今日は、自転車に乗れるようにならなかったんすね。」と秋生。
「よかったよね〜!乗れるようになっちゃったら、お別れだもんね。」と千恵子。
「だけど、明日には乗れるようになるだろ?」と宗田。
「分かった!美雨ちゃんが、自転車に乗れるようにならなければ
 沼津に行かなくて済むってわけでしょ?
 だったらはい!美雨ちゃんにこっそり、自転車に乗れるようになるなって
 言っときゃいいんすよ!」
「バカ!」
「え?何で?」
「そんなイカサマ、美雨ちゃんにやれって言えるのか?」
「じゃ、ムネさんは美雨ちゃんがさっさと沼津に行けばいいと思ってるんすか?」
「誰もそんなこと言ってねえだろ。」
「じゃ、どうするんすか?」
「だからそれで悩んでんじゃねえかよ。」
「あ!チャリンコ、パンクさせるとかどうすか?」
「・・・」

そんな中、アカネは部屋に戻り、大きなため息を吐く。

木下家
「いただきまーす!」
「うん!」
「うん!」
「やっぱ二人で作った餃子はうめえな。」
「皮の包み方も上手にできたしね!」
「ホントか?」
「うん?」
「これ、ちょっと雑になってんじゃないのか?」
「初めてだからしょうがないじゃん。
 この次やるときはもっとうまくやります!」
「おおおうか。じゃあこの次は、すっげえ期待してるから。」
「エヘヘヘ。次はいつ一緒にお料理作れるの?」
「・・・」
「・・・」
「・・・いいから、早く食え。
 ほらたくさん食わないと、明日また自転車の練習すんだろ?」
「うん・・・。」
「うん?美雨が食わないんならこれ父ちゃんぜ〜んぶ食べちゃうぞ〜。」
「ダメ!美雨も食べる美雨も食べる!ダメダメ!」
「ハハ。うん!うまいなぁ。うん!」
「おいしい!」

美雨の部屋、ベッドで本を読む圭介。
「まずエラが、舞踏会の開かれている大広間へ行きました。
 先生、さようなら。
 エラはそう言うと、水たまりの水を跳ね返しながら、家へと向かいました。
 その姿は、まるで小さな、ハクチョウのようでした。
 終わり。
 じゃあ、おやすみ。」
「うん。おやすみ。
 父ちゃん。」
「うん?」
「寝るまで一緒にいて。」
「・・・いいよ。」
圭介は美雨の顔を見つめ・・・。

ベランダに出ると、アカネの姿が見える。
「寝た?美雨ちゃん。」
「うん。」
「私・・・間違ってたのかな。
 美雨ちゃんに言われたことが、ずっと引っかかってて。」

「父ちゃんが治らない病気だからって、何で離れて暮らさなきゃいけないの?
 大事な人が困っている時、そばにいてあげなきゃいけないんでしょ?」


「俺だって、このままずっと、美雨と一緒にいられたら、どんなに幸せかと思う。
 でも、5年先10年先・・・
 美雨の将来のことを考えたら・・・。」
「・・・そうだよね。」
「だけど・・・何かよく分からなくなっちゃったよ。
 5年先10年先のために、今の幸せを諦めていいのかって。
 そもそもそんなもの・・・比べちゃいけないんじゃないかって。」
「・・・」

翌日、美雨と圭介は自転車の練習を始める。
美雨は、転んでも転んでも諦めない。
そんな二人をアカネ、富美夫、千恵子、秋生、宗田が見守る。

「下を向くな。前だけ見て。
 ゆっくりでいいから前に進むんだ。」

そして・・・美雨が転ばずに乗れるようになった!
「お〜!乗れた乗れた!」
「乗れた!乗れた〜!」
「やった!」
「やった〜!」
「よし来い!よ〜し!」
「やったぁ!乗れた乗れた!」
圭介が美雨を高く抱き上げる。
「アハハハハ!」

「やったな美雨ちゃん!」と富美夫。
「やった!」と千恵子。
「やった!」と宗田
「おめでとう!」と秋生。
「サンキュー!」
「やったじゃん!」とアカネ。
「ブイブイ!」

圭介は、みんなに囲まれる美雨を見つめる。

「美雨ちゃん、やってもらいたいこと全部できて良かったね。」と秋生。

「・・・父ちゃん。最後の最後に、もう1つだけ、
 やってもらいたいことがあるの。」
「・・・」

中村家
中村家のみんなと一緒に夕飯の準備を手伝う美雨。

「嬉しいね。最後のお願いに、みんなでご飯食べたいなんて言ってくれて。」と千恵子。
「だけどこれが、最後の晩餐になっちまうんだな。」と富美夫。

圭介が買い物から戻ってくると、美雨が秋生や宗田とあやとりをしている。
「秋生、相変わらずバカか?」圭介を真似る美雨。
「えーーーっ!!」
「アハハハハ。美雨ちゃんよく言った。」と宗田。
「美雨ちゃん、調子に乗りすぎ。」と千恵子。
「ごめんなさい。」
「圭さんの真似してみただけだよな。」と富美夫。
「アハハハ。」
「いいんだよ。子供は正直が一番!」と宗田。
「ちょっとそれどういう意味っすか?」
「あれ?意味分かっちゃった?」
「さすがに分かりますよ。」
「アハハハハ!」

圭介は、美雨や自分を思ってくれるみんなの優しさを思い浮かべる。

「俺だって本当は、圭さんと美雨ちゃんは一緒に暮らした方
 がいいと思ってるよ!」
(富美夫)

「圭さんのこと、美雨ちゃんのことも、家族同然だと思ってるもん!」(千恵子)

「私だって、圭さんと美雨ちゃんには一緒に暮らしてもらいたい!」(アカネ)

「俺にできるの、何だって言ってくれよ。」(宗田)

「俺らが支えてあげることで、圭さんと美雨ちゃんが離れ離れに
 ならなくて済むなら、俺頑張りますから!!」
(秋生)

「あ、圭さん!」アカネが圭介に気づく。
「おかえり!」「おかえりなさい!」「おかえり!」
「お金足りた?」と宗田。
「アハハハ!」
「金の話はナシだよ、今日は。ええ!?」と富美夫。
「アハハハ!」美雨が元気に笑う。

「ちゃんと食べてるか?」と圭介。
「・・・」
「美雨ちゃん?」とアカネ。
「どうしても沼津に行かなきゃダメ?」
「・・・」
「・・・」
「・・・美雨は・・・今、幸せか?」
「・・・幸せだよ!
 美雨の一番の幸せは、父ちゃんと一緒にいることなんだよ。」
「・・・」

「圭さん・・・」と千恵子。

「・・・ここに、いたら?」とアカネ。
「・・・」
「美雨ちゃんと一緒に、ずっとここにいてよ。」
「アカネちゃん。」
「だけどアカネちゃんはずっと・・・」と宗田。
「私は一人で、お母さんの介護をしてたけど、美雨ちゃんは違う。
 美雨ちゃんは一人じゃない。
 美雨ちゃんには・・・私達がついているもの。」
「アカネちゃん。」と圭介。
「私には介護の経験がある。
 病気の知識も、その病気を抱えた人とどう接していけばいいか、
 一生懸命勉強した。
 だからきっと、圭さんや、美雨ちゃんの力になってあげられる。」
「だけど・・・」
「ごめんなさい。
 やっぱり美雨ちゃんの言う通りだよ。
 美雨ちゃんの幸せは、美雨ちゃんにしか決められない。」
「・・・」
見つめ合う美雨と圭介。
「父ちゃん。
 やってもらいたいこと、全部やってくれて、ありがとうございました。
 記念写真も、お料理も、絵本を読んでくれたことも、
 自転車に乗れるようにしてくれたことも、すごく嬉しかった。
 ・・・だけどそれは、父ちゃんと一緒だったからなんだよ。
 父ちゃんと二人でやれたから、楽しかった。」
「・・・」
「父ちゃんは違うの?」
「・・・」
「美雨は父ちゃんと一緒にいるのが一番幸せなんだよ。」
「・・・」
「だからお願いします。
 父ちゃんと一緒に、いさせてください。」
「・・・」

「圭さん。」と富美夫。
「私達も、ついてんのよ。」と千恵子。
「圭さん。」と宗田。
「圭さん!」と秋生。

「・・・社長。奥さん。ムネさん。秋生。・・・アカネちゃん。
 皆さん・・・ありがとうございます。
 これからも、美雨を・・・美雨のこと・・・
 よろしくお願いします。」
「父ちゃん?」
美雨に微笑む圭介。

「美雨ちゃん良かったね!」
千恵子、アカネ、秋生、富美夫、宗田、みんな涙をこぼしていた。

「秋生、ヒジキ食え、ヒジキ。髪の毛伸びるぞ。」と宗田。
「その言葉そっくりムネさんにお返ししますよ!」
「ムネさんもう手遅れだ。」と富美夫。
「アハハハハ!」

美雨と圭介は顔を見合わせ微笑み合い・・・。


美雨に病気のことを告げる圭介。
それを聞かされる美雨は、取り乱すこともなく、とても冷静で、
でも声は震えていて・・・。
まだ7歳なのに、現実をしっかりとらえようとしている。
なんだか娘というよりは奥さんみたい。


「美雨は父ちゃんが病気でも、つらくないよ。
 美雨がつらくて苦しいのは・・・父ちゃんと離れて暮らすことなんだよ。
 父ちゃんが治らない病気だからって、何で離れて暮らさなきゃいけないの?
 大事な人が困ってる時は、そばにいてあげなきゃいけないんでしょ?」

美雨のこの言葉に、アカネは自分が美雨と圭介を引き離してしまったと後悔。 
アカネちゃん、義理のお母さんは家族と最後まで一緒にいられて幸せだったはず。


「・・・これだけは分かってあげて。
 美雨ちゃんが、父ちゃんのこと心配しているように、
 圭さんも、美雨ちゃんのこと、心から心配してるんだってこと。」

アカネに言われた美雨は、圭介の決断を受け入れることにしました。
いくつかの思い出づくりと交換に。

@記念写真
父ちゃんとの写真、プリクラだけだったものね。
記念写真があれば少しは寂しくないと思ったのかな・・・。
写真館でドレスを選ぶ姿なんて、まるで花嫁さんが花婿さんと一緒に
ウェディングドレスを選んでいるようでした。

A大好きな本を読んでもらうこと。
これも、毎日の日課でした。

B一緒に料理すること。餃子作りも微笑ましかった。

C自転車に乗る練習をすること。
「下を向くな。前だけ見て。
 ゆっくりでいいから前に進むんだ。」
圭介が美雨に言った言葉ですが、これは、今の二人にとってもぴったり。

そして追加のDは、みんなで食事をすること。

買い物から戻った圭介は、美雨が中村家の人々の輪にすっかり馴染んでいる
姿を見つめます。
(迷子にならなくて良かった!)

美雨が調子に乗り過ぎると、千恵子がしっかり叱ってくれて、
それを富美夫がフォローする。
千恵子はお母さん。富美夫はお父さん。アカネは優しいお姉さん。
宗田はお兄さん。秋生は年上だけど弟。

もう、おじいちゃんおばあちゃんの家じゃなくてここでいい。
ここがいい。
あの様子を見ていた圭介も、きっとそう思ったはず。
でも、それを自分から言い出すことは出来ない。

そう言ってくれたのはアカネでした。
アカネは、義母の寿命を縮めてしまったことからやっと立ち直れたかな。
義母だって最後まで家族と一緒にいたいと思っていたはずだから。


このドラマは全12話。残り2話のようです。
次週、圭介は美雨の20歳の誕生日までの手紙を用意・・・。
悲しいです・・・。



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美雨と圭介
・「いってきます!」「いってらっしゃい!」のVサイン
・だいじょうブイ!のVサイン

・来年の夏は大島で花火

キャスト
木下 圭介 (45) - 豊川悦司
木下 美雨 (7 → 8) - 芦田愛菜
木下 妙子 (故人) - 石橋けい

西脇 アカネ (35) - 中谷美紀
中村 富美夫 (65) - 蟹江敬三
中村 千恵子 (61) - 丘みつ子
勝田 秋生 (22) - 三浦翔平
宗田 清 (56) - でんでん

新井 春子 (40) - 国生さゆり
新井 小太郎 (7) - 高木星来 

古賀 豊 (37) - 安田顕
立花 健太 (26) - 君嶋麻耶
松山 昇 - 金時むすこ
松山 菜子 (13) - 吉田里琴

スタッフ
脚本 - 羽原大介
企画統括 - 成河広明
編成企画 - 鹿内植、佐藤未郷
プロデュース - 貸川聡子、山崎淳子
演出 - 水田成英、小林義則、八十島美也子
制作 - フジテレビ
制作著作 - 共同テレビ


芦田愛菜ちゃんの主な出演作品



豊川悦司さんの主な出演作品





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