2012年09月23日

黒の女教師 最終話

『さよなら黒の女教師愚か者の謎が明らかに涙の別れ!』

トシオ (松村北斗) は四年前に国文館高校の屋上から転落死した
葵 (上間美緒) の弟だった。
トシオは葵の担任だった夕子たちに復讐するために転校してきたのだ。

トシオは 夕子 (榮倉奈々) たちの課外授業を告発するレポートを
芹沢校長 (南果歩) に渡す。
「わかりました。それでも、関係のない佐伯さんを傷つけたのは、
 許されることではありません。2週間の停学とします。」
「構いません。姉の死を再調査してくれるなら。」
「水野葵さんの件は、本当に残念な事故でした。」
「事故じゃない。自殺・・・いや、殺されたんだ!
 あの高倉たちに殺されたんです!」
「戸田君。あなたが復讐のために、この学校に転校してきた気持ちを思うと、
 私も胸が痛みます。
 ですが、水野さんの件は、警察の調べで、事故という結論が出ています。
 水野さんが屋上から落ちた時、学校には教師も生徒も、
 目撃者は誰一人いなかった。
 雨も激しく降っていて証拠もなく、再調査は難しいと思います。」
「姉が長嶋瑞穂に追い詰められたのは、事実です!」
「それだけでは、自殺とは言えません。」
「・・・」

黒の女教師 Blu-ray BOX
黒の女教師 Blu-ray BOX
TCエンタテインメント 2013-01-11
売り上げランキング : 955


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


芹沢校長は不祥事を公にしたくないと、夕子たちを懲戒免職にはせず
長期研修などの名目で学校から排除する。

校長室
「水野葵のこと、どうか、再調査してください。」と遥。
「青柳先生。先生の熱意はすばらしいですね。
 ですが、その熱意が、どれだけ生徒の役に立っているんでしょうか。
 未熟な教師の熱意は諸刃の剣。
 むしろ生徒を傷つけることもあります。
 青柳先生が今すべきことは、3年D組全員を、無事卒業、進学させることです。
 そのためにも、課外授業の件は決して口外しないよう、
 生徒たちには、しっかり口止めしてください。」
「・・・」

教室に行った遥は生徒たちに説明する。
「戸田君は、2週間の停学になりました。」
「じゃあ、高倉先生は?」
「高倉先生は、研修のためしばらくお休みします。」
「研修!?」
「内田先生と藤井先生は?」
「内田先生は病気療養。藤井先生は、休暇を取られるそうです。」
「戸田君だけ処分するんですか!?先生たちは休暇でごまかして、
 課外授業はなかったことにするんですか!?」
「・・・」

「もういいじゃん。佐伯も学校に来たんだし。」
「でも、お金のやり取りはまずかったんんじゃない?」
「なあ頼むよ!女子バレー部、今年4年ぶりの全国大会なんだよ。
 すげー練習してきたのに、課外授業がバレたら、あいつら試合出れなくなるんだよ。
 俺なんかのせいで、そんなことになったら、もう二度と学校に来れねえよ。」

生徒たちの言葉に遥は考え込み・・・。

プールを見ながら、夕子は水野葵のことを考える。

(回想)
「水野さん!良かった。ここにいたんだ。」
「ここが一番落ち着くから。」
「そっか!」
「・・・苦しみが流れる気がする。」

「先生、学校、やめていい?」
「・・・そんなこと言わないで、みんなで一緒に卒業しよう!
 水野さんの苦しみは、いつかきっと報われるときは来るから。
 先生も頑張るから。水野さんも頑張ろう!」
「・・・頑張れるかな。」
(回想終わり)

「高倉先生。水野葵さんのこと、教えてください。」と遥。
「・・・」
「戸田君が可哀想です。4年間もお姉さんのことで苦しめられて。
 このままじゃ、学校に来なくなるかもしれません。」
「学校なんて・・・つらければムリして来なくていい。」
「教師がそんなこと!」
「彼の言っていることに、間違いはないわ。
 私が・・・殺したのよ。」
「・・・」

小料理屋
「ここに、3人で来るのも、最後ですかねぇ。」とすみれ。
「そうですね。」と夕子。
「あ〜。教師、こんなに続けると思わなかったなぁ。」
「そうなの?」と彩。
「藤井先生は、続けると思ってました?」
「1年で辞めようと思った。」
「どうしてですか?」と夕子。
「いきなり担任したクラスに最悪の不良がいて、
 もう手がつけらんなかったのよ。」
「それって、もしかして、のぐっち?へ〜。悪かったんだ。」
「なんで辞めなかったんですか?」
「あのバカ野口が、卒業式の日に一升瓶持ち込んで、職員室に立てこもったの。
 校長に、お礼参りしてやるとか言って。」
「何それ。大迷惑。」
「ねえ!
 でもね、5時間も立てこもって、ベロベロになったあいつが、私に一言、
 ありがとうございました、って。」
「・・・」
「その後が大変だったけどね。校長が卒業取り消すとか言って。」
「どうしたんですか?」
「思わず土下座。」
「藤井先生が、土下座ですか?」
「うん。」
「はぁ〜。それじゃあのぐっち、頭上がらないわけだ。」

すみれ (市川実日子) は、購買部で働く福子(トリンドル玲奈)が事故当日
瑞穂 (中西美帆)を見かけたと聞き、疑問を持ち始める。

そしてその頃、戸田トシオは瑞穂に会っていた。
「水野葵弟、水野利生です。
 姉がずいぶんお世話になりました。
 ・・・今日はお願いに来ました。
 罪を償ってください。」
「・・・」
「お前が自殺させたんだろ?」
「葵は、自殺じゃない。」
「言い訳はいらねえんだよ!!」
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい・・・。」
「償い方は少し考えれば分かるでしょ?」
「・・・」

すみれは元愛人・長嶋に会いに行く。
「ごめんね。もう会わないって言ったのに。」
「いや、いいんだ。」
「4年前、瑞穂さんと仲の良かった水野葵って生徒が、屋上から落ちて
 亡くなった話。」
「ああ。」
「あの日、ほら、二人で旅行に行く予定だったのに、急に娘さんと会うことに
 なったって、中止になったでしょ?」
「・・・」
「本当に、娘さんと会ってた?」
「・・・瑞穂と会ったのは嘘じゃない。
 ただ、瑞穂はずぶ濡れになって帰ってきた。」
「それで?」
「水野さんを・・・殺したって、そう言った。」
「え!?」

その夜、瑞穂の母から彼女がいなくなったと夕子に連絡が入る。
四年前の悲劇を思い出し学校の屋上に向かう夕子。

屋上に一人、姉を思うトシオ。
そこへ、瑞穂がやってきた。

夕子が学校に到着。そこには彩とすみれがいた。
長嶋からすみれに、瑞穂がいなくなったと連絡があったのだ。
3人は急いで屋上に向かう。

その様子を見かけた遥も、後に続く。

屋上の縁に立つ瑞穂。
「長嶋さん!」
瑞穂のそばにはトシオがいた。
「全員集合ですか。」とトシオ。
「どうするつもり?」
「来るな!
 俺はただ、償って欲しいだけです。
 どう償うかは・・・彼女が決めることです。」
「償うって・・・」とすみれ。
「仕方ないでしょ!あんた達教師は、誰も本当のことを教えてくれない。」

「教えられるわけないよ。
 本当のこと、先生たち知らないから。
 私と葵は、仲良かったんだよ。
 バレーもずっと一緒だったし。
 でも私と付き合っていた彼が、葵を好きになって。
 私、フラれたの。
 悔しくて・・・葵が親友の彼と浮気したせいで別れたって、嘘ついた。
 被害者ぶって、葵を悪者にしたの。
 噂はあっという間に広がって、嘘だなんて言ったら、今度は私が軽蔑される。
 葵は一言も私を責めないで黙っててくれたのに。」と瑞穂。
「・・・最低だな。」
「彼の方が葵を庇って、本当のことみんなに話したの。
 私はもう終わったって思った。
 学校にもいられない。死にたいって、本当に思った。」

(回想)
屋上の縁に立つ瑞穂。
「瑞穂!」葵が駆けつける。
「来ないで!」
「瑞穂、やめて。」
「私、葵のこと妬んで・・・嘘ついて、バカみたい。」
「私のほうがずっと、妬んでた。
 バレー部のエースで、学校のアイドルで、
 羨ましくて・・・ 
 私ね、瑞穂の一番のファンなの。一生応援する。
 オリンピックだってついていっちゃうから。
 だから、死なないで。」
「葵・・・。」
「瑞穂。」
その時、瑞穂は足を滑らせる。葵は瑞穂の体を支え、代わりに落ちてしまった。
(回想終わり)

「そんな話、信じられるわけねーだろ!嘘に決まってる!
 だったら、なんで屋上にいたこと隠したんだよ。」
「それは・・・」

「私が、言う必要がないと言ったからです。」と芹沢校長。
「・・・」
「あの日、屋上にいる二人が、廊下からは見えました。」

(回想)
泣き崩れる瑞穂に駆け寄る芹沢。
「これは・・・事故よ!事故。ね!いい!?
 あなたはね、ここにはいなかったの。いいわね!?」
(回想終わり)

「どうしてそんなことを!」と遥。
「生徒の未来を守るためです。
 もしもあの時、事実を公表したsら、女子バレー部は全国大会に
 出場できなかった。
 生徒たちはもっと動揺したはずです。」
「それが、彼女をどれだけ苦しめるか、分からなかったんですか?」
「私は生徒の未来と、学校を守っただけです。」
「・・・」

「長嶋さん、私は、水野さんしか見えていませんでした。
 水野さんを助けたい助けたいって、未熟な熱意を振り回して、
 あなたが、どれだけ後悔して、どれだけ悩んだか、
 何も、気づけませんでした。
 あなたと水野さんは、加害者と被害者じゃない。
 チームメートで、一番の、友達だったのね。」

「・・・ごめんなさい。本当にごめんなさい。」
瑞穂が戸田に謝る。

「お姉さんは、ずーっと頑張っていました。
 辛い時でも、泣くのは水の中って。
 一人で泣いて・・・
 そんな彼女に、私は、頑張れ、頑張れとしか、言えなかった。
 もう十分頑張っていたのに。
 強い・・・強い女性でした。
 私が未熟な教師でなければ、水野さんは死なずに済んだ。
 あなたが、苦しむこともなかった。
 そして戸田君の高校生活が、復讐に染まることもなかった。
 すべて、私の責任です。
 本当に、申し訳ありませんでした。」
夕子が、すみれが、彩が頭を下げる。

「私・・・葵に会って謝りたい。」
「長嶋さん!」
飛び降りようとする瑞穂の腕を戸田が引っ張る。
「償うなら、生きてくれよ。
 姉ちゃんもきっと、応援してくれてる。」
「・・・」
瑞穂はその場に泣き崩れ・・・。

美術室
「これ、俺が盗みました。」
戸田が彩に油絵を返す。
「・・・いい笑顔でしょ?」
戸田が頷く。
「水野さん、いつも笑ってた。
 どんなときも笑ってた。」
「はい。」
「これね、水野さんが描いてた自画像なの。
 なんだか、どうしても完成してあげたくて。
 かってに手を加えちゃった。ごめんね。」
「いえ。藤井先生に完成させて欲しいんです。」

彩は芹沢校長に退職願を提出する。
「つまり、藤井先生一人で、生徒たちの罪も、高倉先生、内田先生の罪も、
 引き受けるということですね?」
「はい。」

資料室
「課外授業の件ですが、このまま隠し通すのは不可能でしょう。
 バレー部の大会が終わった今、教育委員会に報告しようと思っています。
 主犯は藤井先生。3人の教師は生徒たちの弱みに付け込み、金銭を要求。
 生徒はやむなくお金を渡した。
 そう証言するよう、徹底させてください。」と芹沢校長。
「話が違います!そんな嘘、生徒につかせるわけにいきません!」と遥。
「それが生徒の未来を奪い取る、未熟な教師の熱意だって言ってるんです。」
「・・・」
「その無責任な正義感を振るったら、生徒の未来はどうなりますか?
 辞表を出す勇気もないくせに、分かったふうな口を利くのはやめなさい!」
「・・・」
「戸田利生は退学とします。いいですね?」
「・・・」

美術室
「できた。」彩が油絵を完成させる。
「藤井先生、ありがとうございます。」と利生。

そこへ、すみれと夕子がやってくる。
「あー、完成したんだ!ステキ。」とすみれ。

「先生。課外授業をお願いします。
 俺が、課外授業をバラしたせいで、みんなを巻き込んでしまいました。
 最後の課外授業を、お願いします!」
利生が封筒を差し出す。
「課外授業か・・・。」とすみれ。
「それは・・・受け取れません。」と夕子。

空港
野口から航空券を受け取る彩。
そこへ、すみれ、夕子がやってくる。
「藤井先生、ずるーい。」
「・・・」
野口が知らせたのだ。
「抜け駆けはないんじゃないんですか?」
「・・・」
「のぐっち、チケッツ!」
「はあ?」
「急いで。」
「はいはい。これだから女教師はやなんだよ。」

教室
「お願いします。どうか、お金は無理やり取られたということに
 してください。」遥が生徒たちに頭を下げる。
「じゃあ藤井先生はどうなるんですか!?」と藤本。
「おそらく、懲戒免職です。」
「そんな・・・」
「これは藤井先生も承知のことです。分かってください。
 みんなも未来のためです。」
「本当に、私たちのためですか?自分を守るために、藤井先生に
 押し付けようとしてるんじゃないんですか?」と薫。
「それは違います。」
「戸田君の退学も生徒のためですか?」
「・・・」

芹沢校長が教室にやってくる。
「あなた達を守るためです。」
「どういうことですか!?」
「戸田君hあ、課外授業に積極的に関わりました。
 今後も、課外授業について、外部に漏らす危険性があります。
 わかりやすく説明してあげましょう。
 どちらか1つを選びなさい。
 A、無事卒業して、進学する確かな未来。
 B、自己満足の正義感に酔って、進学を不意にする、浅はかな未来。」
「・・・」

「本当のことを話して処分されるなら、それでいいです。」と優。
「梅原さん!あなた一人が話せば、お金の流れが明らかになり、
 課外授業を受けた全員が処分される。
 あなたその全員分の責任が取れるんですか?」
「・・・」

「詳しいことは分かんないけど、黙ってればいいじゃん。」と坂口。
「そうだよ。本当のこと言っても言わなくても、先生たちの処分変わんないんでしょ?」と弥生。

「高校時代は、たった3年間です。
 これからの人生のほうがずっと長い。
 簡単な選択でしょ?」

「学校長が言う言葉とは思えません。」と望月。
「望月亮平。100万円を振り込め詐欺を働く旧友に騙し取られる。

 山岸リオ。寂しさから、交際男性の言うままに校内で脱法ハーブの販売を。

 担任の青柳遥は、初任給を3人の女教師に渡し、

 下村明日香。男性高校教師と隠れて交際、

 女子高生のチカン冤罪詐欺にあうも・・・

 安田俊介。モンスターペアレンツの母親の言うまま、仮病で退学を申請。

 ガールズバーの高額バイトで裕福だと偽り、売春未遂。

 三島恭子。才能への嫉妬から、幼な耳を罵倒。

 佐伯江衣花。急病人を見捨てる。
 副校長から優遇を受け、梅原優に罪をかぶせる。

 皆さん本当に大変だったんですね。
 課外授業を認めるということは、これらの事実がすべて、
 公になるということです!」
「・・・」
「さあ、どうしますか?
 賢明なあなた達なら分かるはずでしょ?」
「・・・」
「答えは出たようですね。それでは。」

「俺は!!
 俺は、友達とか仲間とか、そういうのはもういらないと思ってた。
 でも高倉先生には見抜かれてた。
 俺は誰より仲間がほしいくせに、失うのが怖くてカッコつけてるだけだって。
 高倉先生の課外授業で俺、・・・お前らと、やっと仲間になれた!」と望月。

「私、正直言うと、いろんな人に告白されて、いい気になってた。
 でも、及川に騙されて、高倉先生に言われて、
 ガーンって、頭殴られたみたいだった。」と明日香。

「僕は、チカン冤罪に巻き込まれて、ただ逃げることしか出来なかった。
 だけど、人に気持ちを伝えたかったら、用意してた、現行を読むんじゃない。
 自分の気持を、届けなくちゃって。」と杉本。

「俺は、母さんの言いなりにケガを偽装して、部活やめようとしてた。
 だけど俺は、高倉先生のおかげで、引退試合最後の1球まで、
 必死でボールを追いかけることができた。」と安田。

「私は、派手なグループに入ってるお金持ちの自分じゃないと、
 みんな私なんかと友達になってくれないと思ってた。
 でも、高倉先生に痛いとこつかれて、ここ(心)がヒリヒリした!
 でも、ヒリヒリした心を癒してくれる絆も、一緒に見つかった!」と栞。

「俺も高校デビューでさ、金使って、友達の、みんなの気を引こうと
 必死になってた。
 けど今は、金使わない俺でも、そばに残ってくれる本当の友達が、
 こんな俺でも見つかった!」と立花。

「ずっと、才能がなかったら、どうしようって、怖かった。
 だけど、高倉先生に、バッサリ切り捨てられて、
 それでも、ピアノが好きだって、覚悟できた。」と恭子。

「私は、みんなに好かれるいい子でいたかった。
 ・・・いい子にしてれば、周りにちやほやされるってどっかで思ってた。
 私課外授業で高倉先生に、自分のずるいところや弱いところ
 教えてもらった!」と江衣花。

「私ね、楽しいだけの友達はいても、本当の友達がいない気がして、
 ずっと寂しかったの。
 でも薫。薫が入院して、心底後悔した。
 私を注意してくれた本当の友達なのにって。
 何てことしたんだろうって。
 高倉先生も内田先生も、藤井先生も、私のために、危ないところに
 来てくれた!
 青柳先生だってそう。
 私それだけで、本当にこの学校に入って良かったって思った。」とリオ。

「高倉先生達は、一番つらい時に俺達を助けてくれた!
 俺は絶対に裏切りたくない。
 戸田のこともそう!
 俺らのために、退学になるなんて認めない!!」と望月。

「私、望月君に賛成します。」と薫。

「俺も裏切りたくない。
 お前らはどうなんだよ!?」と栗原。

「俺らも力になるよ。」と坂口。
「私も、裏切るのは違うと思う。」と弥生。
「俺も!」
「私も!」
「私も裏切れません。」
「私も!」
「俺も!」
生徒全員が立ち上がる。

「よくまとまったクラスですね。
 ・・・では、戸田利生と同じく・・・あなた達全員に、
 退学を命じます!」
「退学!?」

「ちょっと待ってください!」と遥。
「青柳先生には、退職を命じます。」

「ふざけんなよ!!」

「あなた達が出した結論です!
 全校生徒400人を守るため、悪影響を与える3年D組みすべてを排除する!!
 何も間違っていない!!」

ドアが開く。
「すべて、生徒の未来のためですか?
 問題のある生徒を排除し、面倒な事に教師を関わらせない。」
夕子、すみれ、彩、戸田が姿を現す。
「未熟な教師から生徒を守るためです。
 今の保護者は、子育ての責任を教師に押し付け、
 サービスが悪いと学校を訴える。
 教師への評価は厳しくなり、ますます萎縮するばかり。
 一方で、問題ある教師、覚悟のない教師がいるのも事実。
 結局、数少ない優秀な教師に仕事が集中し、
 激務となり、やがては心を病んで、現場を離れていく。
 毎年100人もの教師が自殺しているんです。
 そして多くの生徒達は、優秀な教師に出会えないまま、卒業していく。
 これが今の教育の現状!」
「それでチャイム・トゥ・チャイムですか。」
「そうです。教師の仕事をマニュアル化し、能力格差をなくす。
 これは生徒のためです。今の教師に生徒は救えない!」

「私はそうは思いません。」と遥。
「一番危険なのは、力もないくせに、未熟な熱意だけで生徒を追い詰める
 教師です!そうですよね?高倉先生!」
「・・・」
「水野葵も、長嶋瑞穂も、先生に力があれば、もっと違う未来があったはず。
 ・・・家庭内暴力。不登校。援助交際。
 私はこれまでの教員生活野中で、誤った熱意で、教師が生徒を追い詰めるのを、
 嫌というほど見てきました!」
「いじめの末に亡くなった、芹沢未来君もですか?」と夕子。
「・・・」
「息子さんの、小学校の卒業文集です。」
彩の手には『平成11年度 那覇市立琉南小学校 卒業文集』。

『僕のお母さん 6年3組 芹沢未来
 お母さんは、いつも生徒のために頑張っています。
 僕は、僕だって色々お母さんにしてほしいことがあるのに、
 と思ったりもするけど、毎年、生徒からたくさん年賀状が届くお母さんを
 すごく尊敬しています。
 大きくなったら、お母さんみたいな先生になりたいです。』

「あの子も・・・あの子も同じ。
 担任教師が、頑張れ頑張れって追い詰めて!」涙を流す芹沢校長。
「今の校長は、未来君のなりたかった先生ですか?」と夕子。
「私は、あの子を・・・学校から守ってやれなかった!
 だから決めたのよ。
 どんな未熟な教師にあたっても、幸せな未来がつかめる、学校を!
 教育システムを作るんだって!
 それを邪魔するものすべてを排除する!何が悪いの!?」

「愚か者!!」
夕子の回し蹴り・・・芹沢校長の顔の前で夕子の足が止まる。
「・・・蹴りなさい。蹴りなさい!」
夕子は蹴らずに足を下ろす。
「私も・・・校長も同じ。
 教育の現状から目を背けた、愚か者です。」
「・・・」
「校長は教師から熱意を奪い、私は、課外授業に、歪んだ熱意を向けた。
 今のままでは、生徒は救えない。
 そう、諦めたんです。」
「・・・教師は・・・学校は・・・どうすればいいの?」
「・・・分かりません。
 でも、私たち教師だけは、諦めてはいけない。
 諦めてはいけないことだけは、確かです。」
「・・・」芹沢校長が泣き崩れる。
「課外授業が正しいとは思ってはいません。
 教師として・・・失格です。」
「・・・」
「これで・・・課外授業は終わりです。」

校門へと歩く3人。
「最後の課外授業、終わっちゃいましたねえ。」とすいmれ。
「そろってクビだね。」と彩。
「・・・今日で、よかったです。教師をやめる日が。
 藤井先生のおかげです。」と夕子。
「え?私?」
「やめて逃げるのか、愚か者!って、教師を辞めようとしていた私には、
 かなり、こたえました。」
「そんなこと言ったっけ?」
「言いましたよ。」とすみれ。
「愚か者なんて言わない私は。言わない言わない。」
「ありがとうございました。」夕子が頭を下げる。
微笑み合う3人。
「じゃ、行きますか。」

「高倉先生!」
「藤井先生!」
「内田先生!」
生徒たち、遥が走ってくる。
「高倉先生!待ってください!」
「先生!」「先生!!」
「先生辞めちゃうの!?」
「辞めんなよ!」
「戻ってきてくれるよね!・」
「先生!!」「先生!!」

「・・・」

「・・・先生!・・・俺。
 ・・・ありがとうございました!」と戸田。
「ありがとうございました!!」と生徒たち。

3人の女教師は振り返ることなく、ほほ笑みを浮かべ、学校を出ていった。

卒業式
卒業生代表に選ばれた戸田が答辞を読む。
「答辞。3年D組、戸田利生。
 この学校に転校してきて、私は恩師と呼べる先生と出会いました。
 先生たちは、私たちが出ていく社会は厳しくて、
 夢や希望なんて、簡単に転がってない、
 そんな現実を教えてくれました。
 だけど、揺るがぬ理想、友達や仲間がいれば、未熟な私達でも生きていける。
 未来は、自分の意思で作るんだ、ということも、身をもって教えてくれました。
 私は、恩師のように、強くて熱意あふれる教師になりたくて、
 今、勉強を始めたところです。」

そんな様子を二階から、副校長が見守っていた。

美術室
生徒の名前と金額が書かれた黒い封筒と、メッセージ。
『卒業おめでとう
 高倉夕子
 内田すみれ
 藤井彩』

「高倉先生、お元気ですか?
 私は新入生を受け持ち、自分の力の無さに悩むことばかりです。
 だけど、この教育の現場から逃げずに、熱意を持って、駆けまわる覚悟です。」


「さあ、課外授業、始めましょうか!」

「いつかまた、先生たちに会える日を、楽しみにしています。」



4年前の悲しい事故。
3人の教師は生徒を助けられなかったことを悔やみながらも、
教師たちは現状何もできないと諦めてしまった。
校長はチャイム・トゥ・チャイムというルールを作ることで、
学校、教師、生徒を守ろうとした。
未熟な教師たちは黒の女教師になり、歪んだ熱意を課外授業に注いだ。

有料にしたのは、生徒たちに覚悟させるため。
毎年卒業式の日にちゃんと返していたのでしょう。


未熟な教師の熱意は諸刃の剣。
 むしろ生徒を傷つけることもあります。」

「長嶋さん、私は、水野さんしか見えていませんでした。
 水野さんを助けたい助けたいって、未熟な熱意を振り回して、
 あなたが、どれだけ後悔して、どれだけ悩んだか、
 何も、気づけませんでした。」

「一番危険なのは、力もないくせに、未熟な熱意だけで生徒を追い詰める
 教師です!」


未熟な熱意・・・経験が浅ければ、仕方がないことだと思う。
教師だけではなく、どんな職業でも、最初は誰でも未熟。
失敗して学んで成長していく。

ただ、人の命と接する職業の場合、未熟故の失敗とはいえ、
許されないことがある。

「・・・教師は・・・学校は・・・どうすればいいの?」
校長の問いかけに、
「・・・分かりません。
 でも、私たち教師だけは、諦めてはいけない。
 諦めてはいけないことだけは、確かです。」
と答える夕子。

難しい・・・。答えは簡単には見つからないけれど、諦めてしまっては、
逃げてしまっては絶対に解決できない・・・。

生徒のため、学校のために真実を隠蔽しようとする芹沢校長の姿に、
最近起こったイジメによる生徒の自殺、校長の保護者への発言が浮かびました。

そんな中、
「揺るがぬ理想、友達や仲間がいれば、未熟な私達でも生きていける。
 未来は、自分の意思で作るんだ、ということも、身をもって教えてくれました。
 私は、恩師のように、強くて熱意あふれる教師になりたくて、
 今、勉強を始めたところです。」
戸田利生の答辞に、一筋の光を見た思いです。


ラストの『これで見納め!全部見せます「愚か者!」』に笑った!



ランキングに参加中!応援クリックよろしくお願いいたします。
人気blogランキング    TV Drama Ranking



公式HP


黒の女教師 Blu-ray BOX
黒の女教師 Blu-ray BOX
TCエンタテインメント 2013-01-11
売り上げランキング : 955


Amazonで詳しく見る
by G-Tools



黒の女教師 オリジナル・サウンドトラック
黒の女教師 オリジナル・サウンドトラックTVサントラ

Anchor Records 2012-09-05
売り上げランキング : 54407


Amazonで詳しく見る
by G-Tools



THE OVER(初回生産限定盤)(DVD付)
THE OVER(初回生産限定盤)(DVD付)UVERworld

ソニー・ミュージックレコーズ 2012-08-29
売り上げランキング : 36


Amazonで詳しく見る
by G-Tools



黒の女教師―ブラック・ハイスクール・ストーリー (Linda BOOKS!)
黒の女教師―ブラック・ハイスクール・ストーリー (Linda BOOKS!)山下友弘 荻田美加

泰文堂 2012-07-11
売り上げランキング : 21384


Amazonで詳しく見る
by G-Tools



チャイム・トゥ・チャイム
「教師の仕事は、始まりのチャイムが鳴ってから、終わりのチャイムが鳴るまで。
 必要以上に、生徒に深入りはしないこと。」

課外授業のレッスン料
生徒が別のことで使おうとする金額を夕子は要求。
同じ金額、でも、ずっと有意義な使い方。

黒い女教師のパターン
・女教師3人での食事のシーン。
・「夜は、学校の準備室にいます。」
・「そろそろ時間です。」
・暗い廊下を3人で歩く。高倉、白衣を脱ぎ捨てる。
・「それでは、課外授業を始めます。」
・回し蹴り
・「愚か者!!」
「学校で先生に教わらなかった?」
・「それではこれで、課外授業を終わります。」
・「先生、ありがとうございました!」
プラス、
・プールのシーン
・長嶋家

黒の女教師の過去
・夕子と長嶋瑞穂
・油絵をやめることになった彩。
・すみれの不倫。

第一話
・勝ち組と負け組
・統計『新任教師の離職率』
・脅迫された10万円
・「悪いことをしたら自分に返ってくる。
 それが社会のルールって、学校で先生に教わらなかった?」
・「悪いことをしたら自分に返ってくる。
  そうだよね。」と彩

第二話
・自己プロデュースとリセット
・統計『教師の残業代(教職調節学)給料の4%。』
・プレゼント代5万円
・「間違いをリセットできるのは、パソコンの中だけって、
  学校で先生に教わらなかった?」
・「間違いはリセットできない。」と彩。

第三話
・痴漢詐欺
・人間も見る人によって180度変わる/女の恨み
・自分の言葉
・恐喝されかけた10万円
・「嘘つきは泥棒の始まりって、学校で先生に教わらなかった?」

第四話
・モンペ
・諦めるな/二兎追うものは一兎をも得ず//親の支配/勝てない勝負/ライオンの親子
・「子供はどんな母親だって憎みきれない。悲しいけどそれが真実。」(彩)
 「だからこそ、他人の手が必要な時がある。」(夕子)
・「逃げることは誰にでもできる。でも後悔からは逃げられない。」(夕子)
・「諦められるのも才能の一つ。でも諦めないのも才能の一つ。」(彩)
・統計『東大合格者、バレーボール全国大会に出場できる選手の割合』
・新しいシューズ購入代・2万円
・「人のせいにするのは卑怯者って、学校で先生に教わらなかった?」

第五話
・花火と恋
・「ズルも、大人の知恵の一つ。
  今の日本じゃね、まともにやったって損するだけ。
  反則勝ちでも勝ちは勝ちだから。」
・見栄
・立花の50万→栞の携帯本体
・「反則勝ちは失格って、学校で先生に教わらなかった?」 

第六話
・共食い、ライバル、嫉妬
 他人を羨ましがり、自分の身の上を嘆く。
・高校生の約70%は、将来平凡でも安定した仕事を希望
・1回のレッスン代
・「夢をかなえたいなら、最後まで貫けって、学校で先生に教わらなかった?」
・彩先生の過去

第七話
・仲間、友達、友情、そして秘めた恋。
・「お金が集まるところに、悪い人間も、集まる。」(すみれ)
・「年間約1,000件。
 詐欺・横領などで摘発された少年犯罪は、ここ10年で約2倍。
 最初は数万。気がつけば数十万。
 一度カモになるとあとは泥沼。
 どこまでも搾り取られる。」
・カフェの売り上げ。依頼主は立花と坂口。
・「人の弱みにつけ込むのは最低だって、学校で先生に教わらなかった?」

第八話
・副校長が話をもみ消したのに使ったのと同じ額 
・あなたの覚悟の値段
・「悪いことはどんな理由があっても悪いって、
  私は学校でそう教わりました。」
・王様の耳はロバの耳

第九話
・不登校、高校中退者が将来ニートや引きこもりになる確率は
 通常の約18倍
 
第十話



キャスト
高倉夕子 … 榮倉奈々
  ○  
戸田トシオ … 松村北斗
望月亮平 … 千葉雄大
下村明日香 … 大野いと
杉本順平 … 西井幸人
松本 栞 … 土屋太鳳
安田俊介 … 山ア賢人
山岸リオ … 竹富聖花
佐伯江衣花 … 広瀬アリス
栗原啓太 … 太 賀
野間 薫 … 杉咲 花
三島恭子 … 藤原令子
立花 聡 … 上遠野太洸
梅原 優 … 中条あやみ
  ○  
青柳 遥 … 木村文乃
落内福子 … トリンドル玲奈
野口警察官 … 駿河太郎
堀田副校長 … 光石 研
内田すみれ … 市川実日子
芹沢校長 … 南 果歩
藤井 彩 … 小林聡美


スタッフ
原案・脚本
 山下友弘 (連ドラシナリオ大賞)
脚 本
 大林利江子
 吉澤智子
 池田奈津子
音 楽
 出羽良彰
音楽プロデュース
 志田博英
主題歌
 UVERworld 『 THE OVER 』/ ソニー・ミュージックレコーズ
演 出
 岡本伸吾
 石井康晴
 川嶋龍太郎
プロデュース
 伊與田英徳
製作著作
 TBS

榮倉奈々さんの主な出演作品



木村文乃さんの主な出演作品



市川実日子さんの主な出演作品



小林聡美さんの主な出演作品





タグ:黒の女教師
00:25 | CM(0) | TB(0) | 黒の女教師 | Edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。