2013年10月14日

リーガルハイ 1

『完全復活・古美門研介!
すべては依頼人のために無敗の弁護士が非道の悪人に立ち向かう!』


面会室
「一度も負けたことがない弁護士?」と安藤貴和(小雪)。
「金さえ積めばどんな裁判にも 必ず勝つ。」と弁護士・磯貝 邦光(古舘寛治)。
「必ず?」
「必ずだ。あの男の手に掛かれば、たとえ、殺人犯だろうと無罪になる。」
「…名前は?」
「古美門 研介。」
「古美門 研介…。」

その頃、古美門研介(堺雅人)と黛真知子(新垣結衣)は、恋愛問題が発覚した
アイドル相手に“騙された”と訴えるファンたちを弁護。
法廷に『妄想腐女子Girl!』が流れると、古美門は一緒に歌い始める。

「ごはんつぶがついているよと 顔を近づけ♪
 どさくさに まぎれて君 唇 うばった♪
 なんて 妄想 全部 妄想私 妄想腐女子Girl!♪」

「…何が全部妄想ですか。
 現実には これ以上のことを散々していたというのに。
 この『妄想腐女子Girl!』のCDを1人で10枚以上買った人もたくさんいるんですよ。
 あなたにだまされているとも知らずに!」と古美門。
「るんるんは、だましていたつもりはないんです!」
「だましたんですよ!彼らは あなたを信じていたんだ!
 彼氏いない歴22年。
 男性と手さえ ないだことのない非・リア充アイドル南風るんるんを!
 ところが全て真っ赤な嘘だったと元彼氏によって暴露されました。
 原告団のショックはいかばかりだったことでしょう!
 あなたが一年中ジャージーを着ている元ヤンと、盗んだバイクで走りながら、
 国道沿いのホテル ッキンガムに通い詰めていた女性だと知っていたら
 誰もファンにはなっていなかったんです!」

「ふざけんじゃねえぞこら!」と傍聴席のファン達。

「虚偽の情報によって不正に商品を販売したことは明らかです。
 CD、写真集、コンサートチケットその他、原告団一同がこれまであなたに
 だまし取られた総額、および精神的苦痛に対する慰謝料、
 合わせて5,800万円を支払うのは当然であります。」
「るんるんは、めろんこ愛を届けていたつもりです。」泣き出するんるん。
「涙が出ていないようですので目薬をお貸ししましょうか?
 そうやって安っぽい演技をしていれば、いい年こいてアイドルに入れ揚げている
 キモオタどもなんて簡単にだませると思ってるんでしょ!
 バカにするのもいいかげんにしたまえ!」

「先生、もうその辺にしましょう。ひど過ぎますよ。」と黛。
「つい、怒りのあまり取り乱しました 裁判長。
 優秀なるパートナー弁護士に質問を代わってもらいます。」
「分かりました。では 私の方から。」
「き・み・じゃ・な・い。君じゃない。(おもてなし風!)
 優秀なるパートナーと言ったんだ。
 さあ!」
「はいはい。」黛が引っ込み、
「では。」羽生晴樹(岡田将生)が席を立つ。

「私は、父の仕事の関係で子供のころは海外にいました。
 カナダ、オーストラリア、サウジアラビア。
 そう。サウジアラビアにはこんなことわざがあるんです。
 水は飲めるが燃えはしない。石油は燃えるが飲めはしない。
 意味は分からないですが、何だか深い言葉ですよね。
 南風さん。率直に言うと僕はあなたを、責める気にあんまりなれないんです。
 あなたが嘘をついたのは、ファンに夢を与えるため…だったと思うからです。
 人を幸せにするためにつく嘘は、必ずしも悪いものではありません。
 ただし、自分を不幸にします。
 自分を偽り続けるのは、つらかったんじゃありませんか?」
「・・・」
「水は水、石油は石油なんです。
 あなたはあなたのままでいい。
 ありのままの南風るんるんを好きになってくれる人はきっと大勢います。
 だって…。僕もその一人だから。」
羽生はそう言い、ファンクラブ会員証を見せる。
「愛、届いてますよ。
 今度はあなたが幸せになる番です。」
「…全額、お支払いします。」

「るんるん!
 せ〜の。
 猛烈カワイイう〜 るんるん!
 猛烈カワイイ う〜 るんるん!
 猛烈カワイイ…。」とファンたち。

「彼はあれ、計算でやってるんでしょうか?」と黛。
「いや。天然の人たらしだ。」と古美門。

その夜、古美門法律事務所で祝勝会。
「乾杯!」
「はい いきますよ。はい チーズ。ハッピーですね。」
「なぜ 私の前に出るんだ!
 なぜ ガードする。なぜ ガードする。
 なぜ ガードするんだ 黛君。ハハハハハ…。」

「古美門先生、また連勝記録を伸ばされましたな。」と服部。
「楽勝過ぎて張りがありませんでしたよ。
 どこかにもっと骨のある案件はないものかね。」
「こんな無茶な訴訟で全面勝訴なんて私は心苦しいですけどね。」と黛。
「今回で幾ら稼いだんですか?」と羽生。
「成功報酬2,300万。私にとっては ぼちぼちの額だ。Oh, My god!」
「羽生先生も、ずいぶんご活躍されたと伺ってますよ。」と服部。
「とんでもない。古美門先生の法廷戦術を間近で勉強させてもらって、
 ただただ圧巻でした。こちらで弁護士経験をさせてもらって本当によかった。」
「弁護士職務経験本日で終わり。いや、少し、さみしくなりますな。」
「検察に呼び戻されてしまったので、仕方ありません。」
「羽生君は検事より人を助ける弁護士の方が向いてると思うけどな。」と黛。
「実は、僕もそう思ってるんですけど。」
「ならば検察などさっさと辞めて正式にうちに来たまえ。
 君ならかなり稼げる。何なら1匹追い出してもいい。」
「なかなかそうもいきません。
 それに天才は生まれながらにして天才。
 先生の真似なんてできません。」
「よく分かってるな〜。
 金魚のふんのようにくっついては倒す倒すとほざいているどこかの
 ぽんこつに見習ってほしい心掛けだ。」
「僕は、僕の道を模索してみます。」
「新しい息吹を感じますな。何かこう、面白いことが起こりそうで、わくわくします。」と服部。
「長くいると別れがつらくなるので…もう行きます。」
「そうか。」
「頑張ってね。」
「ご健闘、お祈りしています。」
涙ぐむ羽生。
「羽生君…。」
「湿っぽくなっちゃ駄目ですよね。
 あっ、最後はハイタッチで。カモ〜ン!イェ〜イ!」
「イェ〜イ!イェ〜イ!ェ〜イ…。
 古美門事務所、最高!イェ〜イ!」

「じゃあ、いつかまた。皆さん、ありがとうございました。」
「…」
「古美門先生、最後に1つ質問してもいいですか?」
「ああ。」
「なぜそこまで勝利にこだわるんですか?」
「勝たなければ意味がないからだ。
 あらゆる手を使い、容赦なく相手をたたきのめし、勝つ。それが全てだ。」
「もし、負けたら?」
「私が負ける日など来ない。」
「万が一。」
「当然弁護士を辞めるだろうね。負け犬に存在価値はないのだから。
 人間もやめちゃうかもしれないね。」
「ありがとうございました。」
「どういたしまして。」

黛は古美門の異変に気づく。
「えっ?泣いてます?」
「目に…目にごみが入っただけだい!」

「あんな人でしたっけ?」
「一番たらし込まれていたのは、古美門先生だったようですな。」
「うん。でも好きになっちゃうの分かりますよ。
 魅力的ですもんね。どこかの国の王子様みたいで。」
「王子様… へ〜。」
「あっ!いやいやいや別に変な意味じゃないですよ。」
「いや、お似合いだと思いますよ〜。」
「やだ。何 言ってるんですか服部さん!」服部の肩を叩く黛。
「あっ! あっ…。」
「あっ、すいません。 大丈夫ですか?」
「あっいや、大丈夫。脱臼ぐらいは自分で治せます。はい。
 フン!
 昔 台湾で整体師をやっておりましたもので。
 ハッ! ハッ! ハッ!」

その頃、古美門のライバル三木長一郎(生瀬勝久)は、事務所のベテラン弁護士、
磯貝邦光(古舘寛治)から担当案件から降りたいと頼まれていた。
三木は許さないが、そのクライアントの無実を勝ち取るのは不可能と考えていた。

黛が古美門に骨のある案件が来たと報告。
実は磯貝が放り投げた案件で、そのクライアントとは運輸会社社長と、
その娘の殺害、殺害未遂容疑で死刑を宣告された安藤貴和(小雪)だった。

面会室、貴和を待つ古美門と黛。
「2年前、運輸会社社長徳永光一郎とその娘が、自宅で倒れているのが発見される。
 光一郎は死亡。
 当時小学5年生の娘・さつきは、一命を取り留めたものの重体。
 現在も事件のショックで心を閉ざしている。
 その後、警察の捜査で、夕食のスープに青酸化合物が混入していたことが判明。
 4カ月後、光一郎の交際相手、元事務員の安藤貴和が逮捕される。
 光一郎の保険金5,000万円の受取人であった。
 貴和には二度の結婚歴があるが、最初の夫は不審死。二度目の夫は自殺を遂げており、
 共に高額な保険金を受け取っている。
 光一郎の妻が病死した直後に交際を始め、これまでに現金、車、マンション、
 その他総額1億円以上を貢がせていたことが判明。
 世紀の悪女としてマスコミをにぎわす。
 貴和は一貫して犯行を否認するも、事件当夜、徳永家の勝手口付近における、
 貴和の目撃証言が多数。
 また、貴和の自宅から、犯行に使われた青酸化合物と同一の物が発見される。
 一審判決死刑。」と黛。
「日本中が万歳三唱した。出るべくして出た判決だな。」
「現在二審の最中ですが、一審を維持する判決が出るのは間違いないでしょう。」
「妥当だね。」
「そうでしょうか?過去の疑惑や世論にあおられて、不当に重い判決が出ているのでは。」

安藤貴和が連れられてくる。
「…あの、連絡を頂きました弁護士の古美門と黛です。」
「…ホントに、やってないんです。誰も私を信じてくれない。」
「そうでしょうね〜。安い小芝居しとけば同情が買えると思っているあばずれでは。」
「…無罪にしてよ。」
「動機、状況証拠、物的証拠、全てが揃ってる。どこからどう見てもあなたは真っ黒だ。」
「でも死刑判決は私も行き過ぎだと思います。量刑を減刑する方向で。」と黛。
「あなたバカ?無罪にしてと言ってんの。」
「安藤さん。反省すべきは反省し、更生の可能性を示して極刑を回避するというのが…。」
「この幼稚園児黙らして。」
「お口にチャック。」と込過疎。
「私はね、ホントにやってないのよ。」
「問題はやっているかいないかではない。私に幾ら払えるかです。全ては金だ。」
「1,000万。」
「もう控訴審も始まってしまっています。もっと早く私に連絡してくれていれば…。」
「2,000万。」
「あんな女をどうして弁護するんだ。
 全国の良識ある方々からお叱りを受けるのは目に見えてますしね。」
「3,000!」
「2億!」
「ペソ?」と黛。
「円だ。命が助かるんだ。安いもんでしょう?」
「そんなお金あるわけないでしょ。」
「またカモを見つけて貢がせればいい。ちょろいもんだろう。」
「…噂以上のろくでなしね。」
「お互いさま。私が最後のとりでですよ。」
「…1億。それ以上はあり得ないわ。」
「この話はなかったことにしましょう。」
「ちょっと先生。」
「どうぞ三木事務所のがらくたと心中してつるされてください。
 全国民が留飲を下げます。」
「安藤さん、私でよければお力に…。」
「幼稚園は閉園の時間だ。痛ててて…。」
「待って!こういうのはどう?
 あなたをカモにするの。」
「はっ?」
「私のカモになってみない?
 ねえ、まけてよ。」
「くだらない。」
「私、精いっぱいのご奉仕をするわ。」
「やめたまえ。」
「ずっとろう屋の中で、私もたまってんのよ。
 我慢できない。」
「引き受けましょう!
 困ってる人を見過ごせない自分の性格が恨めしい!
 待ってろ。すぐに出してやる。」

古美門家
「先生、よだれ拭いてください。」
「…最低だわ!」と黛

夕食の席
「先生は人命を金もうけの道具にしています。」
「何がいけない?」
「命が惜しければ金を払え。こんなの脅迫じゃないですか!
 確かに今回は証拠が揃ってます。彼女の有罪は間違いないでしょう。
 でも、死刑が妥当だとは私には思えません。
 私たちの仕事は、適正な量刑に導くことです。」
「違う。依頼人のオーダーが無罪ならクロでもシロにする。それが我々の仕事だ。」
「真実をねじ曲げることはできません。」
「このやりとり もう飽きた!
 今どき朝ドラの主人公でももっと成長するぞ。(じぇじぇ!古美門センセイの手にはウニ!)
 これほど変わらないのは君と磯野家くらいのものだ。
 タマに餌をやって中島君と宿題でもしていたまえ。
 提灯パンツのワカメちゃん!」
「…中島君はカツオ君の友達でワカメちゃんの友達は堀川君です。」
「知らなーい。」
「他に、スズ子ちゃんというお友達もいます。」と服部。
「もっと知りません。」
「あの、ところで、私がいつも食材を仕入れに行く八百屋のご主人、
 おじさんだと思っていましたらおばさんでした。」
「何の話ですか?」と黛。
「思い込みというのは、怖いもんだと思いまして。」
「安藤貴和がクロだというのも思い込みかもしれないということだよ。
 ご挨拶に行ってみるか。
 ・・・リターン!」

二人は、羽生の計らいで裁判の担当検事に会うことにも成功。
羽生が紹介したのは醍醐実(松平健)という一風変わった主任検事だった。

「主任検事、みえました。」と本田(黒木華)。
「誰?」咳き込みながら醍醐が聞く。
「あっですから、弁護士の古美門先生と黛先生です。
 安藤貴和の弁護をすることになったそうです。」と羽生。
「主任検事の醍醐実です。どうぞお座りください。」
「どうも。」

「何か寒くないか?」と古美門。
「ちょっと。」と黛。
「冷えますか?部屋の日当たりが悪いもので。」と醍醐。
「ミルクティーです。」と本田。
「ありがたい。」
「いただきます。」
「…」キーーン。
「お口に合いませんか?」
「いえ、おいしいです。」と黛。
「ただホットかと思ったもので。」
「で、どのようなことを聞かれたいのかな?」
「死刑求刑の根拠が曖昧ではないかと思いまして。」と古美門。
「それは…。」咳き込む醍醐。
「あっ大丈夫ですか?」と黛。
「水です。」と羽生。
「ああ、ハァ。ご心配なく。いやあ今日は、とても体調がいい。」
「被告人は、いわゆる結婚詐欺の常習犯と考えられます。
 本件についても十分な証拠があるにもかかわらず、本人に反省の色はありません。
 残念ながら極刑しかないものと思われます。」本田が消え入りそうな声で絵答える。
「そういうことです。」と醍醐。
「十分な証拠とおっしゃいますが決め手はただ一つ。毒物だけですよね。」
「犯行に使われた物が、被告人の自宅から出てきました。」
「都合よく。」
「ああ、ラッキーでした。」
「ええ。犯罪の証拠をすぐに処分せずいつまでも自宅に保管していたなんて
 本当にラッキーです。」
「何がおっしゃりたいのかな?」
「検察のやり口はよく存じ上げているということです。」
「…ああ、お名前は何とおっしゃったかな?」
「古美門です。この業界にいて私を知らないとは珍しい。」
「地方が長かったもんですから。
 古美門先生、私はね、この国を少しでも良くしたいと思っている。
 未来に生きる子供たちの平和と幸せのために。それだけです。」咳き込む醍醐。
「…もう行こう!」と古美門。
「失礼しました。 どうぞお大事に!」と黛。

「何であの部屋だけ…。ハックシュン! 氷点下なんだ!
 ハックシュン! ハックシュン!ん〜 ハックシュン!」
「こっち向いてやらないでくだ…。ハッ… ハックシュン!」

三木法律事務所
「何、古美門が?」と三木。
「なので私はこれで。」と磯貝。
「念のため 聞くが、まさかお前が、古美門を紹介したわけじゃないだろうな?」
「大切なクライアントを裁判半ばであのようなやからに持っていかれ、無念であります。」
「何だその棒読みは!」
「いいじゃありませんか!古美門先生だろうと無罪なんて取れません。
 あなた彼が、負けるとこ見たかったんでしょ?」
「…」
「何が刑事部門のエースだ。15年、敗戦処理しかさせなかったくせに。
 本日をもちまして、こちらを退所させていただきます。お世話になりました。」
磯貝が出ていく。

「…やっと辞めてくれた。」
「はい。でも確かに面白いことになりましたね。
 まさか古美門先生が、安藤貴和に手を出すなんて。」と沢地。
「はした金に目がくらんだんだろう。
 まあ、嫌われ者同士消えてくれればめでたいんだがな。」

法廷
「遅いですね。」と黛。
「部屋で凍死してるんじゃないか?」と古美門。

そこへ、醍醐登場。法廷内の気温が一気に下がる。
「寒っ!」

「あっ遅くなって申し訳ありません。出る直前持病の発作が出たもんですから。
 もう大丈夫です。」

「部屋が寒いんじゃなくてあいつ自身が寒さを発生させていたのか?」
「さあ。」

控訴審第1回公判期日
「起立。では、 開廷します。」

「被告人の自宅から押収されたという毒物ですが、犯罪の証拠をいつまでも自宅に
 保管しておくのは不自然ではないでしょうか。
 第三者が 被告人の自宅に持ち込んだという可能性はありませんか?
 彼女に罪を着せるために。」と古美門。

「羽生君、答えてあげなさい。」と醍醐。
「被告人の自宅は厳重なオートロックでありセキュリティーは万全ですので、
 第三者の侵入は困難かと思われます。」

「次に、毒物の容器から検出されたという被告人の指紋ですが…。」と古美門。
「すいませんが、全て一審で済んでることです。」と醍醐。
「だから何ですか?」
「控訴審において一審で審理された内容をいちいち審理し直すことは通常行う、」と本田。
「通常なんて知ったこっちゃありませ〜ん!
 一審の審理は 内容が不十分であり重大な問題があります。
 異例であろうがなかろうが、この場で十分な審理をしていただきたい。
 何か不都合でも?」
「…いいえ。」

醍醐の事務所
「古美門が、面倒なやつだということは、お分かりになったでしょう。」
 (紅茶をすすり)冷たっ!」
「部屋の日当たりが悪いものですから。どちらさまでしたか?」と醍醐。
「三木 長一郎です。」
「どちらの?」
「日本で有数の、巨大事務所、あの、三木法律事務所の所長、三木 長一郎…。」
「ご用件は?」
「・・古美門を倒したいのであれば、私が協力を申し出てもやぶさかではないということを
 お伝えに。」
「お気持ちだけで。」
「やつを仕込んだのは私です。全てを知り尽くしている。
 私の協力なくして、やつを倒すことは…。」
「お気持ちだけで。本田君、お帰りのようです。」
「…醍醐検事。残念だがあなたに古美門を倒すことは…。
 ヘックシュン! 寒いわ!」

その頃、黛は羽生とフットサルのコートで会っていた。
「すいません。こんな所に呼び出しちゃって。」と羽生。
「今は一応敵同士だから、こういう会い方はあんまりしない方がいいけどね。」
「そうですよね。どうしても黛先生と話したくて。」
「どんなことを?」
「黛先生は、死刑制度についてどう考えてますか?」
「あっ 死刑制度か。う〜ん。難しい問題だよね。
 先進国で死刑存置の国は意外と少ないし。」
「僕、実は反対派なんです。だからぶっちゃけ今の立場が結構きつくて。」
「そっか。」
「僕の立場でこんなこと言っちゃいけないのは分かってます。
 でも…無罪なんて無茶です。情状酌量に訴えて死刑だけは回避させるべきだ。」
「私もそう考えてた。でも、本人が無実を主張する以上、それを信じなきゃ。
 私たちは弁護士だから。」
「勝つ望みがほとんどなくても?」
「そういう裁判を、彼はこれまで何度もひっくり返してきた。
 人間性は軽蔑しかしてないけど、能力は尊敬してる。
 きっと、今このときも、何か手を打ってるはず。」
「どんな?」
「さあ。」

その頃、配送業者に扮した蘭丸は、あるマンションに新入。
「ちょろ過ぎ。」

法廷
「被告人の自宅から押収された毒物が、本当に被告人の所有物であったのかどうか
 持ち込まれた可能性はないのか。
 検察はこう主張しました。セキュリティーが厳重なのであり得ない。
 果たしてそうでしょうか?証人、お願いいたします。」
「川田 博夫。大学の講師です。」
「お住まいはどちらですか?」
「港区のマンションシティヒルズ赤坂です。」
「おや。被告人と同じマンションですね。」
「はい。」
「ご自宅に見慣れない物があったら持ってきてほしいとお願いしたのですが
 持ってきてくださいましたか?」
「ああ はい。ええ… これです。」
「それは何でしょう?」
「分かりません。本棚の中にありましたが覚えがない。」
「あなたの知らないうちに持ち込まれた物であると?」
「そうとしか思えません。」
「あじゃじゃじゃす!」

「冷蔵庫にありました。」と主婦。

「トイレに。」と男性。

「枕元に。」と学生。

「いったい どこの誰がこのようないたずらをしたんでしょう?
 いやしかし、今問題なのはそこではありません。
 かのマンションのセキュリティーは決して厳重なものではなく
 いとも簡単に持ち込むことができてしまうということです。」と古美門。

「一審でも説明しましたが、これが、被告人の指紋。
 そして、こちらが、毒物の容器から採取した指紋です。
 検査結果は、完全に一致。被告人の指紋に間違いないそうです。
 以上。」と醍醐。

「んっ?これは何でしょう。ゴミかなー。」と黛。
「どれだー?」と古美門。
「これです!これ。指紋の人さし指に、線みたいなものがー。」

「ちょっとした、切り傷か何かでしょう。検査結果の信頼性に、何ら、影響はありません。」と醍醐。
「そうですか。」と黛。
「被告人に話を聞いたところ警察の取り調べの中で毒物を見せられ、
 半ば強引に容器を持たされたそうです。
 そのときに付着した指紋かもしれません。」と古美門。
「そんな事実はありません。」と醍醐。
「持たせてない?」
「ええ。」
「そうですか。 分かりました。
 あっ!ついでに、ずっと気になっていたことを聞いてもいいでしょうか?
 これは何でしょう?」
「それは…供述調書ですね。」と醍醐。
「それは分かってます。ここ、汚れてるんです。ここ。」
「コピー機のインクの汚れです。」
「気になったので原本を調べてもらったところ、血でした。」
「血?」
「被告人に聞いたところ、調書にサインをしようとして触れたとき、
 紙の端で人さし指を切ってしまったそうです。
 そのときに軽く出血したと。
 私も時々やります。紙の予想外の鋭利な切れ味に驚いたりしますよね。
 …あれ?あれあれあれ?
 この人さし指の傷は調書の端で切ったときにできたものだ。
 調書は取調室で書くわけですからそれ以降に付着した血液ということになります。
 つまり、この指紋は、取り調べで、容器を強引に握らされたときに付着したものに
 ほかならない。もともとこの容器に彼女の指紋はなかったんです。
 これは紛れもなく警察による証拠の捏造ではありませんか。
 それを黙認した検察も同罪ですよ。」
「…」
「この毒物は本件の最重要証拠であり唯一の物的証拠です。
 これによって被告人は死刑判決を受けたんだ。
 しかし今証明されたことは、容器に彼女の指紋はなく、
 しかも彼女の自宅には簡単に持ち込むことができるということです。
 では一体何をもって、毒物が彼女の物だと言うのでしょうか。
 何をもって彼女が殺人犯だと言うのでしょう。
 何をもって彼女を世紀の悪女と言うんでしょう。
 何もない。何もないんです。
 警察も、マスコミも、日本中誰もが彼女が犯人だと決め付けていました。
 初めから用意された結論に向けて、証拠が積み上げられていたんです!
 こんなに恐ろしいことがあるでしょうか。
 安藤貴和が犯した罪が仮に あるとするならばただ一つ。
 それは世間に嫌われたことです。
 この国では世間さまに嫌われたら有罪なんです。
 法治国家でもなければ先進国でもない。
 魔女を火あぶりにして喜んでいる中世の暗黒時代そのものだ!
 よく考えてください。
 われわれは 何度冤罪の悲劇を生んできたのか。
 何度同じ間違いを繰り返せば気が済むのか。
 今ならまだ引き返せます!以上。」

面会室
「シベリアの死に神を血祭りに上げてやりましたよ!」と古美門。
「完全に形勢は逆転しました。あとは被告人質問を残すのみです。」と黛。
「あなたは殊勝な顔をして悲劇のヒロインを気取っていればよろしい。
 間もなく自由の身だ。」
「お約束どおり、お支払いはたっぷりするわ。」と貴和。
「その件ですが、一部週刊誌に報道された、高速回転三所攻めというのはどのような?」
「ああ…。試してみる?」
「イエス。」

帰り道
「先生、私メッキ工場をいくつか回ってみようと思います。」と黛。
「メッキ工場?」
「毒物の出どころを突き止めたいんです。メッキ工場で扱ってるみたいなので。」
「そんなことはわれわれの仕事ではない!」
「真実を明らかにしたいんです。真犯人が分かれば、貴和さんの潔白もより確実になります。」

三木法律事務所
「各紙論調が変わってます。無罪は間違いないだろうと。」と井出。
「だから言わんこっちゃないんだ。醍醐 実、しょぼい野郎だ。」と三木。
「古美門先生を倒すのはやはり三木先生しかいらっしゃらないということですね。」と沢地。
「まっ、そういうことになるだろうな。そろそろ、本気出した方がいいかもしれんな。」
「あっ、今までは本気を出されていなかった?」
「もちろんだよ。出してるように見えた?6割ぐらいかな。」

メッキ工場を訪ね歩く黛はある人物にたどり着く。
以前働いていた土屋(中尾明慶)という男が盗んだ薬品を売りさばいていた、という噂が
あったというのだ。
黛は土屋に会いに行く。

「正直に話してくれませんか?
 私は あなたの罪を追及するつもりはありません。
 あくまでも依頼人である安藤貴和さんのために調べてるんです。」
「俺のことは警察には言わない?」
「…分かりました。守秘義務として情報源は守ります。」
「ネットの掲示板でさ一度だけ ちょっと売っ払った。」
「相手は?」
「…」
「教えて!」
「あの女だよ。安藤 貴和。ごちそうさん!」

古美門家
「うめえ〜。肉、う〜めえ!」
「蘭丸君、今回も 見事な働きだった。」
「あざ〜す。いや〜でも今回はちょっと危険な橋でしたよ。
 もし不法侵入で捕まってたら…。」
「安心したまえ。私がすぐに出してやる。不当逮捕で慰謝料を取ってやってもいい。」
「う〜ん、さすが頼もしい。」
「古美門先生。今回のことで、仕事の依頼が今までにも増して殺到しております。」と服部。
「今後は内容にかかわらず最低 5,000万からです。それ以下は断ってください。」
「もちろん!どうやらてっぺんを極めたようですね。」
「極めましたねえ。」
「じゃ、俺もベースアップ。」
「それはまた別の話だ。」

黛が帰宅。
「おかえりなさいませ。」
「おかえり。」
「お食事は?」
「…」
「黛先生?」
「えっ?あっ、はい。何ですか?」
「何かあったんですか?」
「いいえ。ショックなことなんか何もありません。」
「ショックなことあったんだ〜。」
「毒物の出どころが分かったか。で、入手したのは安藤貴和だった。そんなところか?」
「知ってたんですか?」
「いいや。だがあの女はやってるよ。」
「このままいけば貴和さんは罰を逃れます。」
「だろうな。」
「私たちが殺人犯を野に放つんです。」
「素晴らしい。誰にでもできることじゃない。」
「私は真実を知ってしまいました。」
「知ってるのは誰だ?君とここにいる我々だけだ。我々が他言しなければ誰も知り得ない。
 誰も知らない真実は存在しないのと一緒だ。」
「…握りつぶせと?」
「じゃあ言い触らして安藤貴和を死刑台に送るのか?
 我々の仕事は真実を追求することではない。依頼人を守ることだ。
 いい加減覚えろ幼稚園児。
 さ〜てと。お風呂 入ってこ〜よう。」
「…」

「黛先生。先生の、矜持に従って行動なさればよいと存じます。」と服部。
「…」

フットサルのコート、羽生が黛の姿に気づく。
「黛先生!あと10分なんで待っててください!

「女子チームもあるんでやってみたらどうです?」
「えっ?…羽生君。」
「はい。」
「裁判…やっぱりあれかな。このままだと無罪になりそうかな?」
「そんなこと僕が言えるわけないじゃないですか。」
「そうよね。そりゃそうよ。今の忘れて。」
「…似合わないな。」
「えっ?」
「黛先生に思い悩んでる顔。」
「…」
「僕は、先生の真っすぐなところを尊敬してます。
 信念をしっかり持ってて決してブレないところ。
 どんなときも、黛先生らしくあってほしいな。」
「…」
「僕でよければ、打ち明けて。
 僕、口は堅いよ。」
「…」

古美門家
「先生、検察が急きょ証人の追加を申し出てきました。」と服部。

法廷
「では証人、前へ。」
その証人は・・・土屋だ!

「私じゃ…。」と黛。

「今日は調子が良くない。どうやら肺に穴が開いている。羽生君、頼むよ。」

「ここにメールのやりとりのコピーがあります。
 あなたが書いた物に間違いありませんか?」と羽生。
「はい。」と土屋。
「ここに書かれているブツとは何のことですか?」
「工場で使ってた、青酸化合物です。」
「これですか?」
「はい。」
「渋谷のカフェで直接売り渡したとメールからは読み取れますが、そうですか?」
「はい。」
「売った相手は、知っている人物ですか?」
「知らない人だったけど、後になってニュース見て…この人だと思って、怖くなりました。」
「誰ですか?」
「安藤貴和です。」
「…終わります。」

「弁護人。」と裁判長。

「間違いなく被告人だと言い切れますか?」と古美門。
「間違いなく、彼女です。」と土屋。
「そのときに一度会っただけなんですよね?
 よく似た顔をニュースで見てこの人だと思い込んでいる可能性はありませんか?」
「ありません。」
「断言できる根拠が分かりません。」
「タイプだったんで、よく覚えてるんです。」
「タイプ。つまりあなたは女性の顔をタイプによってカテゴライズして
 記憶してるわけですね。
 同じ系統の顔は皆 一緒くたにしているのでは?
 石野真子といしのようこの区別はつきますか?」

「異議あり!」と羽生。
「認めます。」と裁判長。

「売ったのはホントに 一度だけですか?
 メールの文面からは手慣れてる印象を受けました。
 常習的に売っていたんじゃありませんか?」
「1人だけです!」

「その点について。他に売った形跡は見られませんでした。」と本田。

「そういうことで手を打ったんですか。
 今回の件を証言すれば他の余罪はなかったことにしてやると。」

「異議あり!」
「聞き捨てなりませんね、古美門先生。
 あなたは、毒物は被告人の物ではない可能性を指摘した。
 我々は、あなたの立論が間違いであると指摘したまで。
 根拠もなしに検察をおとしめるような発言は、日々懸命に職務に励んでいる全国の検察官に対し、
 無礼千万である!」
「無礼千万だろうが質問する権利だってある!」と古美門。

「双方 静粛に!」

法廷後
「先生、待ってください先生!」
「消えうせろ!」
「話を聞いてください!」
「たった今をもって安藤貴和の弁護人を解任し、わが事務所を解雇する。
 君の所有物は全てまとめて郵送する。
 二度と私の前に姿を見せるな!」
「…」
「信念とやらが貫けてよかったな。裏切り者。」

面会室
「何が無敗の弁護士よ!こっちは1億も払うのよ!」
「落ち着け。」
「こっちはあんたを信用したのに。ふざけんじゃないわよ!」
「落ち着け。」
「世界中の人間が、私を殺そうとしてる。
 私はどうせ死刑になる!」
「私がさせない!」
「…」
「世界中の人間が君を憎もうと私だけは君の味方だ。
 たとえ君がビッチで鬼畜で殺人犯だろうが私は君を無罪にする。必ずだ。
 次は君の出番だ。いいか?
 被告人質問では私の質問に全て「いいえ」と答えなさい。それ以外は何もしゃべるな。
 検察側の質問には黙秘を貫く。それで勝ちだ。
 君は自由の身となり私は1億と高速回転三所攻めを享受する。」

被告人質問
「被告人、前へ。」と裁判長。
「元工場作業員・土屋秀典があなたに青酸化合物を売ったと証言していますが
 ホントにそうなんですか?」と古美門。
「はい。」と貴和。
「そうですよね。 違いますよね…。はい?」
「…はい。」

「質問を続けて。」と裁判長。

「あなたが、購入したというんですか?」
「はい。」
「あなた自身が、あなたの意思で。」

「質問が先ほどから、重複しています。」と醍醐。
「弁護人は次の質問を。」と裁判長。

「毒物を入手した目的…。」と貴和。
「まだ何も聞いていません。」
「犯行に使うためです。」
「どういうつもりだ?いったい何を考えてる?」

「質問が聞き取れません。」と醍醐。
「弁護人は 大きな声で。」と裁判長。

「裁判長、休廷を願い出ます。」と古美門。
「理由は?」
「体調が良くないようで。」
「体調は良いです。」と貴和。
「私です。私の体調がどうやら良くないようで。」

「私は、肺に穴が開いているが裁判は投げ出さない。」と醍醐。
「投げ出すわけではありません。しばしの休廷を…。」

「却下します。弁護人は 質問を続けなさい。」
「…」
「質問を続けなさい!」
「…」

「ないようですので。」と醍醐。
「検察官。」
「間違ってる点があったら教えてください。
 安藤貴和さん、あなたは、徳永光一郎氏と交際。総額1億円以上の金品を貢がせた。
 いつしかあなたは、徳永氏との結婚を夢見るようになった。」

「何だこれは…。」と古美門。

「しかし徳永氏は、これを拒否し、一方的に交際を終わらせた。」

「何の罠だ。」と古美門。
「弁護人!」と裁判長。

「あなたはそのことに怒り、絶望し、復讐を計画。
 土屋秀典より毒物を入手。2011年…。」

「何の茶番なんだこれは!」

「黙りなさい!私が質問している。
 2011年6月30日、あなたは徳永家の勝手口より侵入し、
 鍋に用意してあったスープに毒物を混入。
 間違いありませんか?」
「…はい。」
「殺害しようと思って、犯行に及んだんですか?」
「そりゃあ、そうじゃない?」
「…以上です。」

古美門家
「いってらっしゃいませ。」服部が古美門を見送る。

三木法律事務所
「判決を傍聴しに行かれなくてよろしいんですか?」と沢地。
「いい。坂本!」と三木。
「井手です!」
「ついにやつの負けるときが来た。シャンパン 用意しとけ!」
「はい!」

判決宣告
「被告人、前へ。
 判決を言い渡します。
 主文、本件控訴を、棄却する。」

「死刑だ。 行け!」

「判決の理由について述べます。
 青酸化合物を、被告人に売却したという土屋の証言は、
 同人が工場から盗んだ青酸化合物と、本件犯行に使用された物との成分が
 一致することなどからしてじゅうぶん信用…」

「ただ今、判決が出ました。死刑です。死刑です。
 安藤被告に死刑の判決が下されました。
 東京都徳永通運社長毒殺事件で、殺人罪を問われている安藤被告に
 東京高裁は…。」

「初めての敗北となりましたが今の気持ちを 一言 お願いします。」
「古美門先生!」と記者たち。

古美門家
「…おかえりなさい。ご苦労さまでした。」
服部の顔を見た古美門は号泣し・・・。

三木法律事務所では古美門の敗北に三木が荒れていた。
「なぜ負けた!」

検察
「我々の主張が全面的に認められて、求刑どおりの判決を得ました。
 ご苦労さまで…。」醍醐が咳き込む。
「被告人を極刑に処することは、大変遺憾ではありますが、
 しかしこれでまた、この国も浄化されました。
 こうしてこつこつと、ばい菌を処理していくことが私たちの仕事です。
 というわけで、羽生君。」
「はい。」
「検事を辞めて町場の弁護士になるなど、考え直したらどうだ?
 これまでどおり私と共に、国家に仕えよう。」
「…お言葉はありがたいんですが、僕にはやりたいことがあるので。」
「国をよりよくする以上に、やりがいのある仕事があるのか?」
「世界を変えます。」
「ハハハ。ハハハハハ。」
「主任検事。私も退官することにしました。」と本田。
「退官?」
「大変申し訳ありませんが、私も羽生先生と同じように、本当の自分を
 解放したくなったんです。
 あなたの夢、一緒に追い掛けさせて!」
「ああ…人たらしだねえ。」と醍醐。
「よく言われます。」

フットサルのコート
「あの証人は…土屋秀典はどうやって見つけたの?
 彼のことを私は誰にもしゃべってない。
 あなたにも。いったいどこから情報を…。」と黛。
「最初っから持ってたんです。
 あのクラスの小物なんて検察はいくらでも握ってます。
 泳がせといて使うべきときに使うんです。」とハブ。
「…」
「だから言ったじゃないですか!情状酌量に変えるべきだって。
 僕だって死刑判決は出てほしくなかった!」
「…」
「…すいません。…やっぱ、死刑ってきついっす。
 いや、黛先生の方がよっぽどつらいですよね。弁護人だったんだから。
 慰めてあげなきゃいけないのに。」
「…こっちこそ、押し掛けてごめんなさい。」
「事務所を立ち上げます。今仲間を集めてるんです。
 もし古美門事務所に戻れないようなら…来てほしいです。」
「今そんなこと考えられないよ!」
「今回ははっきり言って、古美門先生の失敗だと思う。
 ただ勝つことだけを求めるやり方の限界だよ。
 時代は変わろうとしている。」
「…」
「僕と一緒にやりましょう。」
「…私は、古美門研介のパートナー弁護士よ。
 私たちはまだ負けてない。必ず、安藤貴和を助ける!」
「…」

古美門家、古美門を捜す服部。

黛の携帯が鳴る。
「黛です。」
「服部でございます!」
「どうかしましたか?
「あっあの、ほんの少し目を離した隙に、姿を消されたんです。」

服部の手には『人間やめます 古』と書かれたメモ。

「蘭丸君にも連絡を!」

必死に古美門を捜す3人。

そんな中、三木が古美門家を訪れる。
「古美門 入るぞ。…誰もいないのか?」
「先生。」沢地がメモに気づく。

外から小さな物音。古美門は植物用のビニール温室にいた。
「何してる?」と三木。
「人間やめて、植物になろうと思って…。」
「なれそうか?」
「たぶん。」
「頑張れ。」
「ああ。」
「旅に出ることにした。当分の間仕事も世間の情報もシャットアウトだ。
 だからお前に黒星が付いたことなど俺は知らん。
 俺にとってそんな事実はない。
 さっさと上告しろ!負けを帳消しにしろ!
 俺はその頃戻る。
 そしてお前を、地獄へたたき落とす!いいな!!」
「…」

黛達が戻ってくる。
「先生 どこ行っちゃったんだろう。」

「お庭です。」と沢地。
「沢地さん。三木先生。」
「植物になるそうだ。」と三木。
「えっ?」
「植物…。」

古美門が温室から出てくる。
「あっ先生。」
「服部さん。ちゃんと家の中見なきゃ。」と蘭丸。
「私としたことが。しかし、ほっとしました。」

見つめ合う黛と古美門。黛は古美門に歩み寄り、古美門、ハグの準備、
黛、古美門にビンタ!
「え〜!えっ えっ えっ…。
 おっ おっ。ちょっと待て ちょっと待て。
 ちょっと待て ちょっと 膝が 膝がちょっと待て…。
 ちょっと待て ちょっと待てちょっと待て!
 嫌〜!
 何すんだもう!」
「私を1人にする気ですか?
 2人で戦わなきゃ駄目でしょ!
 私は裏切ってませんから。
 弁護士として、依頼者が不利になるような情報を売ったりはしません!
 私はあの証拠を握りつぶしたんです!」
「…」
「安藤貴和が犯人だとしても、死刑はおかしい!
 絶対に救わなきゃいけません。勝負はこれからです。
 植物になってる暇なんかないんですよ!!」
「…偉そうに。
 そういうことはな、もう少し戦力になるやつが言うことなんだよ。」
黛はカバンから一枚の紙を取り出す。
「何だ?これは。」
「おそらくこれが、安藤貴和が証言を翻した理由です。
 …多少は戦力になります。」
「…」
「…やられたらやり返す。」
「甘〜い!やられてなくてもやり返す。
 身に覚えのないやつにもやり返す。
 誰彼構わず、八つ当たりだ!」
「それはただの迷惑なやつです。」

車の中
「ええ。分かりました。
 豪華客船、最高級の船室が取れました。」と沢地。
「沢地君、パスポートの期限は大丈夫か?」と三木。
「はい。」
「自分も大丈夫です。」と井手。
「てめえは 留守番に決まってるだろうが! 井手!」
「…はい!井手です!」

検察、咳き込む醍醐。
「やはり、あまり長くなさそうだ。
 どんなに持っても…せいぜいあと…35年。」

羽生の新事務所
「わお!いいですねえ!」と本田。
「デスクはフリーアドレス。どこを使ってもいい。垣根も一切なし。」と磯貝。
「一人一人が自由で独立していて、そしてつながっている。
 まさに新しい時代の法律事務所じゃん。
 …ここから始まるんだね。」と本田。
「理想の世界への、第一歩だ。」と磯貝。
「この際だから僕の決意をみんなに伝えておく。
 僕たちの目標は言うまでもなく、世界から争いをなくすこと。
 勝ち負けじゃない。みんなが幸せになる世界をつくることだ。
 …ただそのためには、乗り越えなくちゃならない大きな壁がある。」と羽生。
「壁?」
「古美門研介。彼を本当の意味で倒したときが、時代が変わるときだ。」

面会室
「この人物は誰だ?」と古美門。
「面会者記録を調べたんです。被告人質問の前日にこの方と会ってますね。」と黛。
「吉永慶子だと?慶の字が間違ってる。偽名だ。」
「住所もでたらめでした。どこの誰か分かりません。
 あなたはこの方に会って証言を翻すことにしたんじゃありませんか?」
「何者だ?この女に何を言われた?」
「…」
「教えてくれなければ最高裁を戦えませんよ。」
「つるされたくないなら教えろ!安藤貴和。」
「…最高裁なんてやらない。裁判は終わりよ。
 あなたたちは首。さよなら。」
貴和はそう言い捨て面会室を出ていく。

「…安藤さ〜ん!もう一度 話し合いませんか〜?
 裁判やってくれないと私の黒星が取り戻せないんですよ!安藤さ〜ん!」
「今日はもういったん帰りましょうって。」
「あとあの〜1億円の方はどうなるんでしょうか?
 高速回転三所攻めはどうなってしまうんでしょうか?
 安藤さ〜〜〜ん!」


初めての敗北に深く傷つく古美門。
でも傷ついたのは彼だけでなく、彼の最大のライバル三木もだった!
いつの間にか二人は友情という固い絆で結ばれていた!
そんな二人の絆が垣間見れて得した気分♪
そしてどん底の古美門を引っ張りあげたのは、やっぱり黛ちゃんなのでした。

新たらな登場人物、羽生弁護士は天然の人たらし。
でもやっぱり、あの屈託のない笑顔の裏には何か隠されているような。

「なぜそこまで勝利にこだわるんですか?」
「もし、負けたら?」

「古美門研介。彼を本当の意味で倒したときが、時代が変わるときだ。」

古美門に対してのこれらのセリフが気になります。
古美門は彼の生き方に影響を与えているようですが、恨まれているのでしょうか。


「思い込みというのは、怖いもんだと思いまして。」服部さんのセリフ。
考えてみれば、ティーカップに注がれたアイステーをホットティーだと思って
頭キーーンってなったのも、思い込みか。
醍醐弁護士の髪型や咳も気になってしまったけれど、これも思い込み!?


さて、安藤貴和はクロなのか、シロなのか?
思い切りブラックに見せておいて、実はシロ・・・という展開は良くあります。
今回もそう思わせて、最後に貴和の裏切り。
クロ・・・と思わせて、シロに持っていく?
面会に来た吉永慶子という女性は、有名女優をを合わせたような偽名。
貴和は何におびえているのか?誰かを庇っているのか?

貴和の案件は10話まで続くそうです。
三木の再登場もその頃になってしまうのか〜。三木のいないリーハイなんて寂しい!

何はともあれ、期待通りのスタートでした!




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服部さんの過去
・スイスのホテルで料理長(第1話)
・書の嗜み
・計算が早い
・楽譜も書ける(昔フォークソングをかじっていた)
・バンコクで屋台
・家庭菜園
・モンゴル相撲
・芸能通
・醤油づくり
・演劇
・ワンダーフォーゲル
・王家の谷で発掘調査

・整体師

気になるセリフ
第1話
「正義がまかり通らない世の中になったらこの国の司法は
 終わりではありませんか?」(黛)
「教えてあげよう。正義は金で買える。」(古美門)

第2話
「俺はお前をこの世界から葬ると決めたんだ。
 そのためなら、地位も名誉も喜んで捨てる。
 刺し違えてもお前を地獄に引きずり込む。
 必ずな。
 それが俺の贖罪だ。」(三木)

第3話
「榎戸がバリバリのストーカーの変態野郎だったとしても、
 あらゆる手段を使って無罪にしろ。それが君の仕事だ。」(古美門)
「私はそうは思いません。
 私たちの仕事は、あくまで適正な判決に導くことです。」(黛)

第4話
「あなただけ特別」
「神でもない我々に、そんなこと分かるはずもない。
 正義は特撮ヒーロー物と『少年ジャンプ』の中にしかないものと思え。
 自らの依頼人の利益のためだけに全力を尽くして戦う。
 我々弁護士に出来るのはそれだけであり、それ以上のことをするべきでもない。」(古美門)
「やはり古美門先生を倒すのは、三木先生でなければ無理ですよ。」と沢地。
「ここに来た、自分自身の目的が、はっきりわかったんです。
 あなたを、倒すためです。」と黛。

第6話
「勝利のみが全てではない。
 私が理想とする弁護士像を圭子さんに見た気がします。
 一緒に、行かせてください。」(黛)
「一人でグリーン・ゲーブルズにでも行ってなさい!」(圭子)
「圭子さんのようになりたいんです。
 そして、古美門先生に、いつか勝てるようになりたいんです。」
「・・・あなたは私のようには一生なれない。」
「・・・」
「なる必要もない。
 せいぜい古美門の下で滑った転んだやってなさい。
 そうすればいつか、あいつを倒せるかも。」
「え?」
「彼に勝てるのは私ではないってことよ。」

第7話
「分かってないね。最も手強い敵は三木なんかじゃない。
 自分の土俵で戦える人間だよ。」(古美門→黛)

第8話
「12歳の子が母親と断絶しようとしている。
 内心どれほどの苦悩を抱え、血を吐く思いをしているか君に分かるか?
 二度と薄っぺらい言葉を吐くな。」(古美門→黛)

「私が彼を採用したのも、あなたのご子息であれば育ててみたいと思ったからです。
 ・・・しかし、その結果、どんな悲劇を招いたかは・・・申しません。」
 古美門研介という法律家は、あなたが生み、私が完成させた化け物です。
 私たちは共犯なのです。
 ご子息を、葬りましょう。」(三木)



【キャスト】
古美門 研介 - 堺雅人
黛 真知子 - 新垣結衣
服部 - 里見浩太朗
加賀 蘭丸 - 田口淳之介(KAT-TUN)

三木 長一郎 - 生瀬勝久
沢地 君江 - 小池栄子
井出 孝雄 - 矢野聖人

羽生 晴樹 - 岡田将生
本田 ジェーン - 黒木華
磯貝 邦光 - 古舘寛治

安藤貴和 − 小雪

【スタッフ】
企画
 成河広明
 加藤達也
プロデュース
 稲田秀樹
 成河広明
 山崎淳子
脚本
 古沢良太
音楽
 林ゆうき
演出
 石川淳一
 城宝秀則
制作
 フジテレビ
制作著作
 共同テレビ


堺雅人さんの主な出演作品



新垣結衣さんの主な出演作品



里見浩太朗さんの主な出演作品




17:06 | CM(0) | TB(0) | リーガルハイ | Edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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