2008年03月19日

あしたの、喜多善男 11日目(最終話)

『最後に残された、自由』

「新たな道を見つけ出すために、
 時に人は、大きな痛みを必要とする。
 大きな・・痛みを・・。」


全ての真実を突きつけられた善男(小日向文世)は、いよいよ
死ぬ決意を固め行方をくらます。

善男を止めたい平太(松田龍平)だが、善男が話していた
“二人の心がつながった場所”を、
みずほ(小西真奈美)は思い出すことができない。

保険金殺人の疑いをかけられたリカ(栗山千明)。
夫殺しの容疑をかけられているみずほ。
善男を探し出せない平太、しのぶ(吉高由里子)。
全員が絶望の底にいた。

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2008年03月12日

あしたの、喜多善男 10日目

『最終章!!絶望をのりこえろ』

「俺の明日は、もうあと残り二つ。」

ソファーで目覚めた善男(小日向文世)は、ネガティブ善男に気づく。
「いよいよ明日か。」
無視する善男。
「俺もやっとこの世界からいなくなれるってわけだ。」
「・・・」
「しかし何だあいつ。
 いきなり死ぬなとか言い出しやがって。
 な。」
ネガティブ善男が隣りのソファーで眠る平太(松田龍平)を見つめる。
「平太さんは、いい人なんだよ。」
「平太さんはいい人なんだよ。
 みずほは心のやさしい人なんです。
 三波さんは恩人なんです。
 僕はいいことだけ考えるんだ。いいことだけ。
 ・・・いい加減にしろよ。
 悪いところは全部目背けやがって。
 その癖この俺が、真実なんて追いかけるなって忠告したって
 聞きもしない。
 俺の身にもなれよ。 
 お前の知らん振りしている悪いところ全部、この俺が背負い込んでるんだよ。」
「平太さんはいい人だ。
 平太さんは俺に、本気で死ぬなって言ってるんだぞ。」
平太は善男の声に目を覚まし、そっと様子を伺う。
「どうせ裏があるんだよ。」
「裏なんてない。裏なんてないんだよ。」
携帯の音に、今目が覚めたふりをする平太。続きを読む

2008年03月05日

あしたの、喜多善男 9日目

『今こそ復讐のとき』

「美しいままで終わらせるはずだった思い出の裏側を、
 覗きこんでしまいそうになった。
 だけどこれはひょっとしたら、
 俺は少しは前に進んだってことなのかもな。
 前に進む?
 ずっと・・・ずっと忘れていた気持ちだ。
 だけど・・・もういい。
 俺は、静かな日々を望んでいるんだ。
 そうだ。
 そろそろ最後の日に向けて、準備をしなくちゃな。
 俺の明日は・・・あと3つ。」

死んだはずの三波(今井雅之)を名乗る男から電話を受け、
期待と不安が入り混じるみずほ(小西真奈美)。

平太(松田龍平)に抱きしめられるリカ(栗山千明)。
「私の方がずっと悪い人だよね。
 平ちゃんよりずっと・・・。
 堕ちていくって・・こういう感じなのかな。」
リカの瞳から涙がこぼれる。続きを読む

2008年02月27日

あしたの、喜多善男 8日目

『真犯人はアンタだ』

「楽しかったことだけを見つめながら、
 残りの時間を生きようと決めたはずだったのに、
 それなのに俺は、真実を知りたいと思っているんだ。
 真実を、知りたいと。
 俺の明日は、あと、4つ。」


部屋でビールを飲む善男と平太(松田龍平)。
「なぁ喜多さん。あと4日、何して過ごすんだよ。」
「ああ・・そうですね。」
「考えてねーのかよ。」
「11日間、静かに一人で過ごせたらいいなって思ってたんですよ。
 だけど人生って不思議だな。
 平太さんと知り合って、まさかみずほと又会えるなんて。」
「宵町しのぶと箱根に行けたしな!」
「その話は・・」善男が笑う。
「喜多さんさ、みずほって人と結婚出来て楽しかった?」
「ええ。そりゃ。
 休みに、どっかに一緒に行くってことも考えてみれば
 なかったですけど。
 でも、みずほの笑顔を見られるだけでも、幸せでしたよ。」
「笑うんだ、あの女。」
「え?」
「いや・・。」
「僕の話なんかいいんですよ。
 平太さんの話聞かせて下さいよ。」
「なに?」
「リカさん、いい子ですよね。」
「そうか?
 あいつさ、昔ピアノ習っててさ。
 本当はクラシックの方行きたかったんだって。」
「へー、クラシック。」
「一回連れていかれたよ。クラシックのコンサート。
 寝たよ途中で。そしたらあいつ怒っちゃってさ。参ったよ。
 金かかるんだってさ、クラシックって。
 だからやめたんだって。」続きを読む

2008年02月20日

あしたの、喜多善男 7日目

『完全犯罪か友情か』

「誘拐騒ぎのお陰で忘れていた事実と、
 俺はまた向き合うことになってしまった。
 みずほ・・俺の知らない真実って一体何だ?
 俺に残された明日は・・あと5日。」


古びたい絵の中を土足で歩く平太(松田龍平)。
「おい!」
背中を向けた男に声をかける。
「平太か。久し振りだな。」
「何やってるんだよ!」
男は背中を向けたまま、きなこ餅を差し出す。
「お前も、食えよ。
 きなこ餅、好物だろ?な?」
「・・・」
「仕事、またクビになっちまったよ。」
「俺たち捨てて逃げたヤツが、他で上手くいくわけねーだろ。」
「平太・・許してくれ・・。」男が泣き出す。
「なんで出てったんだよ!」
「許して・・」
「泣き言言ってねーでこっち向けよ!」
平太が父親を振り向かせると、それは、義男だった。続きを読む

2008年02月13日

あしたの、喜多善男 6日目

『暴かれる真実』

「死ぬ前に、一つでも、
 世の中の為になることをしてみたい。
 それは、俺のささやかな希望のはずだった。
 だけどもしかしたら、何かをやるってことは、
 それがささやかなものではなくなることなのかも
 しれない。
 俺に残された明日という日は、あと6日。」


ビルの屋上
「まぶしいなぁ。」
太陽を見上げる善男(小日向文世)。
両手には、なぜか2千万円。
誰かが善男の肩を叩く。
「三波さん!」
「喜多さん。僕も、びっくりですよ。」
「え?」
「たいしたもんだよなー。
 2千万も、手に入れられるなんてね。」
「これは、違うんです。」
三波は善男の肩を叩くと歩き出す。続きを読む

2008年02月06日

あしたの、喜多善男 5日目

『誘拐犯が人助け!?』

「俺の人生、最後の日までのカウントダウン。
 色んな人間が、この広い世界の中でうごめいている。
 色んな、思惑を持って。」


独房に押し込まれる善男(小日向文世)。
押し込んだ警察官は、平太(松田龍平)だ。
「平太さん!
 平太さん!これには訳が!」
善男は必死に訴えるが、
「言い訳すんじゃねーよ。
 犯人はお前なんだよ!」
平太がそう言い捨て、その場を去る。
暫くすると、今度は看護師姿のみずほ(小西真奈美)が、
優しい微笑みを浮かべて近づいてくる。
「みずほ!!みずほ!!」
みずほは微笑を消し去ると、運んできたカレーライスを
わざと床に落とし、冷たい眼差しを投げかけて立ち去る。
「みずほ!!みずほ!!
 もう何これ!みずほ!!」
手錠を気にしながら善男が叫び続ける。

そんな夢で目覚めた朝。
善男の両手は、まるで手錠をかけられたように、
しのぶ(吉高由里子)の足に挟まれていた。続きを読む

2008年01月30日

あしたの、喜多善男 4日目

『アイドルを誘拐!?』

「生命保険の書類にサインをした。
 一度は食べたいと思っていた高級カレーを食べた。
 お袋にも会った。
 そして、そして11年ぶりに、みずほに再会した。
 みずほ・・だけど・・みずほは・・」


「もう二度と・・私の前に現れないで。」
「でも・・本当のお前じゃなかったらどうしてなんだよ。」
「聞かないで。」
「待ってくれよ、みずほ!
 本当の私じゃなかったらどんな私だったって言うんだよ。
 どうしてそんな思わせぶりな言い方するんだよ!
 もっとはっきり言ってくれ!
 俺は・・俺は今でもお前を愛しているんだ!
 お前だけなんだよ!」
みずほ(小西真奈美)がなぜか枕を善男(小日向文世)に投げつける。

その衝撃に飛び起きると、宵町しのぶ(吉高由里子)が枕を投げてきた。
11年ぶりに会った元妻・みずほに完全に拒絶され、大きなショックを
受けた善男は、元アイドル・宵町しのぶにせがまれ箱根の旅館に
来ていたのだ。続きを読む

2008年01月23日

あしたの、喜多善男 3日目

『元妻と再会・・・・暴走』

「新たな道を見つけだすために、
 時に人は大きな痛みを必要とする。

 だがこの男は、まだそのことに気付いてはいない。

 俺の人生、最後の日までのカウントダウン。
 色んな人間が、この広い世界の中でうごめいている。
 色んな、思惑を持って。

 そして、俺に残された明日という日は・・
 あと9日。」


宵町しのぶ(吉高由里子)の足をマッサージしていた善男(小日向文世)、
ふと顔をあげて見ると・・
目の前にウェディングドレス姿の元妻・みずほ(小西真奈美)が、
優しく微笑みかけている。
みずほが善男に両手を差し伸べる。
「み・・・みずほ・・」
その腕に飛び込んだとき!!
善男はソファーから転げ落ち、そして目覚めた。続きを読む

2008年01月16日

あしたの、喜多善男 2日目

『さよなら、母さん』

「新たな道を見つけ出すために、
 時に人は大きな痛みを必要とする。
 だがこの男は、まだそのことに気付いてはいない。
 11日後に死ぬと決めたその日は、
 嵐のような1日だった。
 なんだか、突然何かの蓋が開いたように、
 奇妙な人たちが俺の人生に入り込んできた。
 そして、俺に残された人生の時間は、
 あと10日。」


夜、善男の部屋に突然やってきた元アイドルの宵町しのぶ(吉高由里子)。
「へー。
 うん、なんかここいい!
 落ち着くね。」
「・・・」
「ね!」
「いやぁ・・そんな・・」
「嬉しい?」
「嬉しいって・・こんなとこ来て、そんな・・」
「善男ちゃん。」
「善男ちゃん?」
「好きなように呼んであげる。」
「呼び方なんて、何でもいいよ。
 一体、何をしに、こんなとこまで。」
「善男ちゃん疲れてそうだから、
 私がサービスしてあげる。」
「サービス?」
「私の得意なやつ。」
「得意って?」
しのぶがベッドに横になる。しのぶに近づく善男。続きを読む