2009年12月31日

29歳のクリスマス 最終話

『誰のものでもない、私の人生』

コーヒーショップで朝食を食べる典子と木佐。
「どうするの?設計技師の人。」
「代わりを探すよ。
 それにそれ以外にも色々とあってね。」
「何?」
「協力してくれるって言ってた人間が、
 何人か手を引き出したんだ。」
「どうして?」
「木佐製作所と事を構えたくないんだろう。」
「どうするの?それで。」
「・・ここまで来たんだ。何とかなるよ。」
「何とかなるの?」
「大丈夫。俺には君がついているから。」
典子は木佐の言葉に明るく微笑む。

続きを読む

2009年12月30日

29歳のクリスマス 第9話

『素直になりたい』

快食倶楽部は大繁盛。

帰宅後、典子は疲れた体を賢にマッサージしてもらう。
「今日バッカみたいに忙しかった。
 なんであんなに繁盛してるんだろう。」
「お前の、功績だろうが。」
「本社でもね、やっと認めてくれたのよ、私の能力を。
 あのクソ課長が、資料室に、飛ばされた!アハハ。」
「ざまあ見ろだな。」
「ざまあ見ろざま見ろ。
 だけどね、私がパブで実績上げてなかったら、
 今頃本社に戻れてんのに。」
「皮肉だな。」
「人生の皮肉・・。」

続きを読む

29歳のクリスマス 第8話

第8話 『幸福はすぐ壊れる 』

木佐の車の中
「あなたが来たくないって、真穂さんが言いに来た。」と典子。
「俺が頼んだと思ったのか?」
「私が、長堀さんのことを話したあとだったから。」
「昔の俺だったら、我慢できなかったかも。
 君と知り合ってからも、あんな女やめてしまおうと
 何度も思った。
 でもなぜか、いつももう一度会いたくなった。
 君のことが本当に好きだから。
 ある日そう気付いたんだ。」
「自分でそう思い込もうとしているだけよ。」
「俺の周りには、女にのめりこむやつなんて誰もいない。
 男女関係だけじゃない。親と子だってそうだ。
 俺みたいにムキになって親に反抗しようとしているやつは、
 最低だって思われてる。
 木佐はどうかしてしまったんじゃないかって、
 みんなそう言ってるよ。」
「どうかしてしまったの?」
「自分の足で歩いたことのない人間に、尻尾を振ってついて
 いくかって君に言われた。
 自分の足で歩いているやつなんて、俺の周りには誰もいない。
 そのくせ自分達は特別な人間だと思ってる。」
「男の人についていくのは、女として、賢い生き方なのかなって、
 思うことがあるけど・・
 でもやっぱり、私には出来ないな。」
「君がそんな女だったら、俺はこんなに好きになってないよ。」
「・・・」
「俺は生まれて初めて、自分の足で自分の人生を
 歩いていこうとしているんだ。」

続きを読む

29歳のクリスマス 第6話

『男と女のアクシデント』

木佐が典子にキス!
「行こう。」
「・・・」
「送っていくよ。」
木佐のエスコートを振り切り、典子は反対方向へと歩き出す。

夜、ベッドで考え込む典子。
彩からの電話。
「どうしたの?」典子の不機嫌そうな様子を感じ取る彩。
「何が?」
「何かあった?」
「何もないよ!」
「何怒ってんのよ。」
「怒ってなんかないよ!」
「ほぉ。」
「何か用?」
「別に。いるかなーと思って。 
 じゃあね。」
「・・・」

続きを読む

29歳のクリスマス 第5話

『可愛げのない女』

典子のマンションの前に長堀がいた。
「・・・どうしたの?」
「ちょっと、つまらんことでな。」
「けんかしたの?」
「・・・ああ。」

典子は部屋を片付けたあと、長堀を部屋に入れ、
怪我の手当てをしようとする
そんな典子を突放す長堀。
「大丈夫だって言ってるだろうが!
 俺は・・・悪いんだ。」
「だったらそんな格好で来ないでよ! 
 もっとパリっとした格好で来ればいいじゃないの!」
「・・・」
「・・・ごめんなさい。
 可愛げのない女だよね。
 私はもう、昔の私じゃないから。
 23、4で一生懸命背伸びして、それが嬉しくて、
 必死であなたについていってた、私じゃないから。」
「・・・」
「何か飲む?」
「・・・いい。行くよ。
 家に帰るのが嫌で、つい来てしまったんだ。
 すまんな。」
長堀はそう言い、典子の部屋を出ていき・・・。

続きを読む

2009年12月29日

29歳のクリスマス 第4話

『お局様と呼ばれて』

快食倶楽部、部下に指示する典子。
「適当に時間を潰していれば、お給料をもらえるという
 わけじゃないんですよ。」
「リングは外しておくようにって前にもいいましたよね?」
「お店がオープンしてから一月になりますが、
 緊張感がなくなる時期です。
 各自自覚を持って、仕事に、取り組むようにして下さい。
 それから、これは、特に誰とは言いませんが、
 友達が来たときなどに、伝票に、料理やビールを記入しない
 例が何度かありました。
 これからはそういうことのないように、
 各自宜しく、お願いします。」

典子がいない所で部下たちが噂する。
「うるさいわよね、ここの店長。」
「女だからね。」
「ああいうのがさ、会社でお局様って言われるんじゃない?」
「言えてる!それ!」
典子はそれを聞いてしまい・・・。

続きを読む

29歳のクリスマス 第3話

『彼の母親と会う』

彩(松下由樹)と賢(柳葉敏郎)は、賢の親戚の空き家に
期間限定で引越しすることに。

家具の置き場、部屋の使い方を仕切る典子(山口智子)。
そんな典子に、賢は最近結婚した典子の元恋人の嫁も
仕切り屋らしいと話しだす。

それを聞いた典子、
「同じ仕切り女だったら、単に若い方がいいってこと
 なんじゃないの?
 あんな男の為に私は、3年間という貴重な時間を、
 費やしてきてしまったということか?」
と再びショック、そしてヤケ食い。

続きを読む

2009年12月02日

29歳のクリスマス 第2話

『バカにしないでよ』

大皿旬菜 快食倶楽部のアルバイト店員たちに自己紹介する
矢吹典子(山口智子)。
「みなさんたちとは、面接の時以来ですよね。
 店長の、矢吹です。よろしくお願いします。」
「よろしくお願いします!」
「まあ、店長と言いましても、実を言いますと、
 今まで本社の方で、ファッションの企画の仕事をしていまして、
 ですから、レストランに関してはほとんど、
 まったく、わかりません。
 本当だったら今頃パリのジャンポールゴルチエのショーでも
 見てる頃・・・なんですけれども、
 どういうわけですか、運命の悪戯といいますか、
 ここの店長をやらせていただくことになりました。
 みなさんと同じ素人ですので、みんなで助け合って、
 なんとか頑張って、やっていけたらってそう思っています。
 どうぞよろしく、お願いします!」
「お願いします!」

休憩時間
典子は一服しながら、元カレ・久保田((神保悟志))の結婚式を
思い浮かべる。
あの男はなぜ久保田を殴ったのか・・・。

指をゆっくりと折っていき、拳をギュっと握り締める典子。
「・・・フッ!!(パンチ)
 ・・・ヨシッ!!(ガッツポーズ)」

典子は気合を入れて店に戻ると、
店員たちとオープン準備に取り掛かる。

続きを読む

2009年12月01日

29歳のクリスマス 第1話

『人生最悪の誕生日』

朝、シャワーを浴びた後、髪をとかしていた典子(山口智子)は
何か異変を感じた。
その場所に鏡を当ててみると・・・10円玉ぐらいのハゲが!!
典子の手から手鏡が落ちる。

電話に手を伸ばす典子。
「もしもしー、私ー。」

「どうしたの?朝から。」
受話器の向こうから女性の声。

「ハゲ。」
「え?」
「ハゲた!」
「誰がー。」
「私。」
「どこが?」
「あたまー!10円ハゲ!」
「どういうことよ。」
「あいつのせいだ、あいつの!」
「誰の?」
「うちの課長ー!
 あいつのせいで私はストレスの塊だったんだー。
 新ブランド出すのにあいつのせいで私がどれだけ苦労させられたか!」
「出なきゃなんないから、私。夜ゆっくり聞くから。バイ!」
典子の友人・彩(松下由樹)はそう言い受話器を置く。
「誕生日なんだよ、今日は・・・。
 29歳の・・・。」

続きを読む