2005年12月31日

3年B組金八先生スペシャル

『たった一人の卒業式』

2005年12月1日。
『麻薬撲滅チャリティーマラソン』のポスターが出来上がったと
職員室に届ける坂本金八(武田鉄矢)。
地域、行政、教育機関が一体となっての、麻薬撲滅キャンペーンに相応しい
イベントになる、と教師達は意気込む。
目標参加人数500名、チャリティー総額250万円を目指す。
「あの事件以来、地域と家庭と学校の橋渡しになって、
 坂本先生が本当によく走り回ってくれたおかげです。」と板橋校長。
しゅう(八乙女光)の事件以来、地域での薬物問題への関心は高まっていた。
「もう二度と、あんな事件は起こってほしくない。」と金八。

しゅうは、半年の収監の予定が3ヶ月延び、もうすぐ出所する予定。
延長されたのは副作用が原因か、と教師に聞かれた金八は、
手続きなどの問題で、とはぐらかす。

旧3Bの生徒たちは出所してくるしゅうの為に卒業式を開こうと
さくら食堂に次々と集まり出す。しゅうの家を訪ねた伸太郎(濱田岳)と車掌(府金重哉)と量太(千代将太)は、
家が売りに出されていることに愕然とする。
心配した生徒たちはその足で桜中学の金八を訪ね、詳しく聞かせて欲しいと頼む。
それを聞いた金八は次の日曜に旧3Bを集めるよう指示する。

荒川の土手に一人立つしゅう。
みんながソーラン節を踊ってくれた姿、そして、あの日の教室、
あの日の授業のことを思い出す。

12月4日(日曜日)
桜中学3年B組の教室に、旧3Bたちが集まってくる。
高校受験で忙しい崇史(鮎川太陽)も、ケーキ屋に努めるヤヨ(岩田さゆり)も
やって来た。
崇史は廊下に貼ってあるチャリティーマラソンのポスターに足を止める。
まだ走ると足は痛むが、出場を考えていた。

みんなは懐かしがりながら自分の席だった場所に座る。
しゅう以外の全員が集まったかに見えた教室だったが、そこに康二郎(薮宏太)の
姿はなかった。
金八は、康二郎には同じ学校の信子(寺島咲)にこれから説明することを
ちゃんと伝えておくよう頼む。
どこか様子のおかしい信子・・・。

金八がみんなに説明する。
「しゅうは、今年の9月、予定通り、立派に、少年院を出院しました。」
ざわめくクラス。
しゅうにとって自分たちとの約束は、どうでも良かったことなのか。
またドラッグをやってしまったのか。
金八が続ける。
「まずは、しゅうのお父さんとお母さんのことですが、
 お父さんは、まことに気の毒なことに、今年の6月、
 医療刑務所の中で、お亡くなりになりました。
 お母さんは、その後実家に戻られていますんで、
 しゅうは家にはいないんです。
 しゅうは、少年院を出院したあと、今はダルクというところに
 通っています。」

ダルク=DARC(Drug Addiction Rehabilitation Center)。
薬物依存者の人が社会復帰するための更生施設。
1日3回、ドラッグについて、ドラッグに溺れてしまった自分について
ミーティングをしている、と説明する金八。
「今のしゅうには幻覚、幻聴、禁断症状など一切ありません。
 いいや、それどころか、あいつは、元気いっぱい、外で働いています。」
「働いてるんだったらここへ来たっていいだろう。」と伸太郎。
「あいつだって、みんなに会いたくてたまらないだろう。
 そして君たちにこそ、どれほど後悔しているか、聞いて欲しいと思うんだ。
 だけどね、しゅうの頭の中にはいつも、あの日の教室、
 あの日の授業のことが、思い出されるんでしょうね。
 それが思い出されると、君たちに対して、すまないという気持ちで
 いっぱいになってしまうんでしょう。」
「先生。しゅう、どこにいるの?」ヤヨが聞く。
「うん。今どこにいるかは、言えないんだ。
 それは先生としゅうとの、約束なんだ。」
「ヤヨ、しゅうに会いたい。しゅうに会いたい!」
「うん・・・。
 会いたいよな。
 でもな、みんな。待ってやろう。
 もう少しだと思うんだ。
 あいつが堂々と胸を張って、私たちの前に現れるまで、
 もう少し、待ってやろう。
 もう、みんな大人ですよ。
 大人には大人のマナーがあります。
 夕日を見つめている人がいたら、その人の後ろはそーっと通ろう。
 あるいは、一生懸命働いている人がいたら、声はかけずに仕事が終わるまで
 待とう。
 しゅうは今働いています。村の鍛冶屋さんだ。
 一生懸命自分を火で焼いて鍛え、水で冷やして鍛え、
 叩いて、叩いて、叩いて。
 自分の意思を鍛えているんです。
 あいつの仕事が終わるまで、みんな、もう少し、待ってやろう、な。」
3Bたちはしゅうの気持ちを理解し、しゅう宛に手紙を書こうと言い出す。

しゅうはみんなのすぐ近くで新聞配達をしながら、崇史との約束、
一緒に同じ学校へ行こう、という目標を忘れずに頑張っていた。
しゅうと同じように、麻薬から抜け出そうと頑張るタツオ、という
ルームメイトと一緒にあるアパートに住んでいた。
部屋にある箱には、舞子や母親から届いた未開封の手紙が閉まってあった。

午前2時半起床。
まだ暗い街を、朝刊を配達して回るしゅう。
荒川の土手で自転車を止め、目を閉じると、みんなのソーラン節、
そして、クラスでの悲鳴、
「何で覚せい剤やったんだよ!」伸太郎の泣き叫ぶ声が聞こえてくる。
しゅうは目を開け、また自転車を漕ぎ出した。

学校帰り、みんなの手紙を届けに、しゅうの努める新聞配達店に寄る金八。
店主と一緒にアパートへ向う。

その頃、タツオと一緒に食事をするしゅう。
「自信がないんです。
 昨日病院で、血、抜いたとき・・・。」
「俺もそういうのあったよ。
 刑務所でケンカしたとき、鎮静剤打たれちゃってさ。
 もう、シャブのこと思い出しちゃって、一日中そのことばっかだよ。」
しゅうも、そうだったのだ。
「思い出しちゃったか。ドラッグを。
 しゅう、おまえは大丈夫だ!大丈夫だ。
 俺にはわかんだよ。
 他のヤツは二度とやめらんねーとかウザったいことばっか言うけどさ、
 あんなヤツラなんもわかんねーんだから。
 しゅう、辛いことがあったら何でも俺に言え、な。
 俺はダルクに行ったことねーからわかんねーけど、
 お前そこで頑張ったんだろう。
 だったら大丈夫だよ。
 もっと自分に自信を持て!」
兄のように励ますタツオだった。

新聞屋の上林(石倉三郎)と並んで歩く金八。
「しゅうは本当に、運がいいやつです。
 一片に、アニキと父親が出来たんですから。」
「父親?」
「上林さんのことです。
 ひと隅を照らすものこの国の宝なり、と言いましてね。
 しゅうのこと全てご存知で、世話してくださる。
 心から、感謝しております。」
「せちがらい世の中、なんとか若い人の力になってやりたいだけ。」と上林。
アパートの前で足を止める金八。
「あいつが自立できるまで会わないと約束したんです。
 昔のあいつの仲間達もその約束一生懸命守っています。
 私だけ会うわけにはいきません。」
金八はそう言い、3Bのみんなが書いた手紙を上林に託す。
「ここからだ。がんばれよ。」
しゅうの部屋の窓を見つめてつぶやき、金八は帰っていった。

皆からの手紙を一通一通嬉しそうに見つめるしゅう。
だが、やはり、封を開けることはなかった。

タツオは職場を訪ねてきた妹のカナコとしゅうを連れ出す。
カナコは二人にクリスマスプレゼントを渡す。手編みのマフラーだ。
集金を忘れた、と言い、先に帰るタツオ。
カナコにせがまれマフラーをつけるしゅう。
その姿を舞子(黒川智花)は目撃してしまう。
舞子の手には、しゅうの為に編んだマフラーが・・・。

泣きながら歩く舞子は、チャリティーマラソンの練習中の崇史に声を
かけられる。
「何があったの?」
「しゅうに、会いに行ったの。」
「しゅうに?
 居場所知ってたんだ。」
「絶対に会いに行かないって、それを条件に、パパにしゅうの住所
 教えてもらったの。
 でも、手紙を書いても返事はなくて。
 もしかして、届いてないのかなって。
 けど、この間先生に手紙を持っていってもらったでしょ。
 それでも、返事はなかったから。
 だから、気になって、会いに行ったの。」
「元気だった?」
「遠くから、見ただけだったから。
 崇史、しゅうは、私の手の届かないところに行こうとしている。
 もう、あの頃には戻れないのかな、私たち。」
「舞子らしくないね。」
崇史の笑顔に、舞子も微笑んだ。
「ごめんね、崇史。変なこと言って。」
「ううん。これ、プレゼント?」
「うん。」
「また、クリスマスに渡せば?」
舞子はまた少し元気に微笑んだ。

飛鳥(杉林沙織)の携帯が鳴った。
電話の主は康二郎で、ヤクザを相手に交通事故を起こしてしまい
早急に金が必要だという。
動揺した飛鳥は、待ち合わせしていた旧3Bの友達と一緒に、
すぐに金を引き出し指定された場所に行くと、
『鈴木康二郎君へご用の方は
 この奥へお入り下さい』
と張り紙されている。
飛鳥たちは建物の中に入っていくと、隙間から手を出し金を置け、と
男に言われる。
言われたとおりにすると、男たちは建物から逃げていった。
その中に、戸惑いながらも一緒に逃げる康二郎の姿が。

旧3Bは夜の街、康二郎を探し始める。
すると、さっきの連中と一緒にいる康二郎を発見。
チビあすに金を返せ、と迫ると
「いいじゃねえか。遊ぶ金が欲しかったんだよ。
 いちいちみんなだギャーギャー言うなよ!」と開き直る。
「そんなこと学校にバレたら退学になるぞ!」
「もうとっくに退学なんだよ、俺は。」
そう言い仲間たちと帰ろうとする康二郎。
「何があったんだよ!
 何でこんな大事なこと俺たちに相談しねーんだよ。」と直明(今福俊介)。
「そうだよ。俺ら3Bがいるじゃねーか、な!
 いやわかるよ、わかる。ちょとむしゃくしゃしてたんだよな?
 俺も学校ヤベーし。
 やあ、たださ、そんな時こそ3B頼ってくんないと。」と伸太郎。
他の皆もそうだそうだ、と口をそろえる。
「うっせーな!
 おめーら金取りに来ただけだろ?
 いつまで3年B組やってんだテメーら、バカか!」
「もういっぺん言ってみろ!」伸太郎が掴みかかる。
すると、康二郎の仲間が伸太郎を殴りつける。
男子達は大乱闘に。
幸い、パトロール隊と大森巡査が通りがかり、事なきを得た。

さくら食堂に集まる旧3B。
伸太郎は、康二郎の言葉にショックを受けたものの、
「でも、そうかもしれないな。
 みんな自分の道を別々に歩き始めているんだ。
 康二郎も、しゅうも。
 だからもう、昔のことは忘れたいんじゃないかな。
 なんか、バカみたいだったな。俺たちだけではしゃいで。」
「私は違うと思うよ。康二郎、本気で言ってるんじゃないと思う。
 きっと何かあって、どうかしちゃってるだけなんだよ。
 こういう時だからこそ、3Bで助けてあげないと。
 いつだってそうしてきたじゃない。
 これからだって、みんなが大人になって、それぞれ自分の人生を
 生きても、ずっと、3年B組でしょ?
 そうでしょ?伸太郎。」とチビあす。
「私も、受験に失敗したときに、みんなが励ましてくれたから、
 だからもう一度受験出来たの。」と麻子(加藤みづき)。
「そうだよな。俺たちずっと3Bだよ!
 しゅうだって、ドラッグの授業だって俺たちのことだって忘れてないって、
 先生そう言ってたじゃん。な!」
直明の言葉にみんなも頷いた。

雨の中、新聞を配達して回るしゅうは、自転車のブレーキがかからずに
転んでしまう。
その様子を見ていた康二郎は、それがしゅうだと気付く。
「しゅう!大丈夫か?」
そう言い新聞を拾いはじめる康二郎。
「ありがとう。」
この時間帯、この雨の中、傘もささずにいた康二郎を不思議に思うしゅう。
「康二郎、なんで、こんなとこにいるの?」
「うん。ちょっとな。」
「なんかあったの?」
「いや。
 よし、大丈夫だ。俺、帰るわ。」
「康二郎!俺んち、寄って、かない?
 あ、もうすぐ、配達、終わるから。」

しゅうのアパートで濡れた衣服を乾かす康二郎。
しゅうは慣れた手つきでコーヒーを入れる。
参考書や問題集に気付いた康二郎が聞く。
「受験、するのか?」
「うん。
 みんなには、内緒にしてね。」
「内緒?」
「俺が、ここにいること。」
「どうして?」
「ドラッグから縁が切れて、ちゃんとひとり立ち出来るまでは、
 みんなに会いたくないんだ。」
「・・・うまいよ、コーヒー。」
「高校はどう?楽しい?」
「・・・やめたんだ、俺。退学。」
「そう。
 まだ寒いよね。」
しゅうはそう言いストーブのスイッチを入れた。

金八は都立緑山高校を訪ね、康二郎の担任だった内藤に、何があったのか
話を聞きに出かけていた。
「鈴木は入学当時から、授業中に不真面目な態度を取ったり、
 教師に反抗したりと、ちょっと手を焼かす子でした。
 先月のことです。校内で同級生数名とタバコを吸っているところを
 私に発見され、私が厳しく注意すると、鈴木は私に殴りかかって
 きたんです。
 校内での教職員への暴力。日ごろの反抗的な態度。
 充分退学に値すると本校の校長が判断しました。」

康二郎を見送るしゅうは、橋の途中で足が動かなくなる。
「ここでいいよ。」と康二郎。
「サンキュー。」
「また、コーヒー飲みに来てもいいかな。」
「うん。」
しゅうの返事に、康二郎は携帯を取り出す。
「・・・もう、持ってないのか。そっか。
 じゃあ、また。」
康二郎の寂しそうな背中を、しゅうは暫く見つめていた。

緑山高校に通う信子と奈緒美(石田未来)が金八の姿を見つけて駆け寄る。
内藤から聞いた話をする金八に、
「康二郎、本当はタバコなんか吸ってないんです。
 濡れ衣なんです!」

ある日、信子が内藤に教員室に呼び出されたときのこと。
「お前、援交でもしてるんじゃないのか?」
「していません!」
「あんな時間にあんなとこ行ってなに言ってるんだ。
 だいたい、メークなんかしていいと思ってんのか。
 こんなクルクルしちゃって。(髪)
 クルクルしてんのはこっち(頭)なんじゃないのか?」
「おい!いい加減にしろよ!」康二郎が割ってはいる。
「またお前か。」
「俺らばっかいっつもいっつも目ー付けやがってよ。
 メークしてるやつなんか他にも、」
「偉そうなこと言ってんじゃねーよ。」
内藤はそう言いタバコの箱を取り出す。
「は?」
「ダンス部の部室にあった。お前が使ってたロッカー。」
「何言ってんだよ、吸ってねーよ。俺じゃねー!」
「お前のクラスのシャブ中野郎も、うまく隠してたんだろう!」
「しゅうは関係ねーだろう!」
「大体さ、生徒が覚せい剤やってるの気が付かないなんて、
 お前らの担任、なんだ!?えぇ!?
 そんなの見過ごさねーって。
 俺に言わせたらね、生徒をシャブ中にするなんて教師失格だ、失格!
 でもって、そのシャブ中のヤツ入れて授業だって?バカなんじゃねーの?
 覚せい剤なんていうのはさ、一回やったら一生やめられないのにな!」
「金八先生をバカにするな!」
「・・・なんだお前その態度は。
 そういうのも金八先生に教わったのか。」
おもわず内藤を殴ってしまう康二郎。

「私のことが原因で、あんなことになってしまったんです。
 康二郎、このことを金八先生やしゅうが知ったら、
 すごく傷つくから、絶対に黙ってろって。」
「先生、内藤先生は、今までも3Bっていうだけで、いろいろ差別を
 してきました。
 私証言できます。だから一緒に教員室に行って、話して、」
「うん。ありがとう。
 まずは、康二郎と一回ゆっくり話し合ってみるよ。
 何かあったら、二人とも協力してくれな。」
二人は金八の言葉に少し安心し、校舎へ戻っていった。

康二郎を見つけた金八は、坂本家へ連れて帰る。
「でもその内藤っていう先生、酷いよね。
 しゅう君のこと、偏見に満ちてる。」
乙女(星野真理)がお茶を入れながら言う。
「でも康二郎、お前もバカだぞ。
 こんなことで俺が傷つく玉だと思ってるのか。
 しゅうだってもっと強いぞ。
 しゅうはそういう偏見と今、真正面から戦っているんだ。」
「・・・その通りだった。
 しゅうに会ったんだ、偶然。」
「会ったのか!しゅうに。」
「あいつは偉いよ。
 新聞配達しながら、先のことをちゃんと考えて、頑張ってた。
 それに引き換え・・・俺はダメだ。
 現実から逃げて、3Bの仲間を裏切って。
 俺、しゅうに恥ずかしかった。」
「康二郎。」
「先生、ごめん。」
「謝るのは俺じゃないだろう。
 さて、これからどうするかだな。」

「学校教育法施行規則13条!
 退学処分に処するには、
 性行不良で改善の見込みがない者、
 学歴劣等で成業の見込みがない者、
 正当の理由なくて、出席常でない者、
 学校の秩序を乱し、その他の学生または
 生徒としての本分に反した者、
 のどれかに該当していなければならない。
 康二郎の場合、タバコは濡れ衣で、
 担任への暴力は理由があってのことで、同情の余地があるわけだから、
 このどれにも該当していないんじゃないの?」と幸作(佐藤泰臣)。
「さすが教育学部!
 お父ちゃん、これってさ、退学処分取り消しに出来るんじゃない?」
「うん。
 どうする、康二郎。
 俺は、ここで、康二郎に逃げて欲しくないな。
 もう一度高校に戻って、あの先生と対決してほしい。
 しゅうのことで本当に腹が立つんだったら、そこまでやってほしいなあ。
 そのためだったら、いくらでも力貸すぜ。」
「・・・」
「なぁ康二郎。お前、あの先生のことどっちの手でぶん殴った?」
右手の拳を見せる康二郎。
「ゲンコか。うん。
 じゃあ聞くけどさ、ゲンコとパーと、どっちが強いと思う?」
「こっち?」ゲンコを見せる康二郎。
「よしそれじゃ実験やってみようか。
 幸作、相手して下さい。
 お相撲さんの蹲踞(そんきょ)の姿勢。
 お互い向き合って、右手の掌を合わせて下さい。
 幸作がじゃ、ゲンコだ。それでしっかり押して下さい。
 勝負!」
第1ラウンドは引き分け。
第2ラウンドは掌をひっくり返して。
結果、掌をひっくり返した幸作の勝ち。
「面白いだろ、康二郎。
 ゲンコと、パーと。
 案外、パーの方が強いんだ。
 今度はさ、あの先生とは、ゲンコじゃなくて、パーで、勝負してみよう。」
「俺、やってみるよ。」
「うん。頑張ろうな。」

しゅうは、初めて手紙を開封した。
手紙を次々と読みながら、みんなといっしょにソーラン節を踊った思い出が蘇る。

新聞を運ぶトラックを待ちながら、タツオはしゅうにクリスマスの予定を聞いてみる。
仕事です、と答えるしゅう。タツオは恋人とデートと嬉しそう。
上林はしゅうにクリスマスは仕事を休み、久しぶりに母親の所へ行けと言う。
「ありがとうございます。」
しゅうは嬉しそうに微笑みお辞儀をした。

緑山高等学校。
金八と一緒に内藤に会う康二郎。
不機嫌な内藤に金八が言う。
「本日はわざわざ時間を割いていただきまして本当にありがとうございます。
 私の教え子、鈴木康二郎が、大変ご迷惑をおかけいたしまして。
 ただ、誤解もあったようなので、その点につきまして、康二郎から是非、
 説明させていただきたいと、思い、参上いたしました。」
「この前はどうも、すみませんでした。
 先生を殴っちゃったのは、自分でもいけないことだと思います。
 すごく、反省しています。ごめんなさい。」
「当たり前だよ。」
「でも俺は、タバコなんか吸ってないし、
 先生が、信子や俺たち、桜中だったやつらを差別するのは
 間違っていると思います。
 そのことはやっぱり、許せません。
 金八先生をバカにしたことと、しゅうを、ヤク中呼ばわりしたことを、
 許せません!
 先生を殴ったのは、確かに悪いと思うけど、
 先生も、悪いところはあると思います!」
「お前さ、今更何言ってんの?」
「先生は、しゅうが、ドラッグなんか止められないって言ったけど、
 しゅうだったら、止められると思う!
 しゅうはすっげー頑張ってた。
 それなのに、俺がこんな退学認めたら、しゅうややっぱりダメなんだって、
 認めちまうことになっちまう。
 だから、だから退学を取り消して下さい!お願いします!」
「・・・もうさ、退学は決まったことなんだって。
 ドラッグと一緒。何を言っても何をやってもダメなものはダメ!
 いいか、ドラッグっていうのは、一回やったら一生やめられないんだよ。
 終りなんだって、そいつは。終り!
 この間も言っただろう!」
拳を握り締める康二郎に、金八は掌を広げて見せる。
康二郎は落ち着きを取り戻し、席に付いた。

「それでは、康二郎の前でしゅうは一生ドラッグを止められないと、
 こうおっしゃったのは、事実なんですね。」と金八。
「言いましたけど。」
「いや確かにそうなんですけどね。
 一度、薬物に溺れたものが、社会復帰するっていうのは
 それはもう、並大抵の努力ではね。
 10人中3人が、やっとだと言われています。
 ただ、もしですよ。
 私の教え子丸山しゅうがその3人の中に入ったら、どうなさいます?
 その時は、発言を訂正して、あいつの前でちゃんと謝罪して下さいね。
 いや私ね、10分の3に賭けてるんですよ。 
 あいつだったら出来ますよ!
 先生、ご存知ないでしょう?丸山しゅう。
 次に、康二郎の前で、私のドラッグの授業をバカみたいだとおっしゃった。
 どこが、バカみたいなのか、少し、説明していただけませんか?」
笑顔で尋ねる金八。
「だって、バカみたいじゃないですか。
 ヤク中のやつに授業したって何も覚えてないだろうし、
 意味なんかないじゃない!
 それに大体授業中キレたり暴れたりするかもしれないヤツを
 教室に入れるなんて!
 あんたそれでも教師ですか?」
「教師だよ!!」ものすごい剣幕で一喝する金八。
「・・・」
「教え子が立ち直るんだったら10分の1、いや、100分の1の可能性に賭ける!
 その1のみを見つめて、授業を進める、それが教師だ!
 いいかね。
 その100分の1、その1のことを世間では、希望と呼んでいるんだ。
 どっかの教師みたいに、丁半博打の賽の目でも見るような目つきで、
 教え子を見たことは一度もないぞ!
 これは丁、これは半、これは当たり、これは外れ、
 あなたはそんな目で、私の教え子、
 康二郎や信子のことを見ていらっしゃるんでしょう!」
「私はただ生徒の可能性を信じて、」
「黙らっしゃい!
 こちたら教え子1000人!
 この子達の100分の1の可能性を見つめながら、35年間教壇に立ってるんだ!
 ただの一度も、教え子に向って、お前はダメだから学校から出て行け!
 そんなこと言った覚えはない!!
 あんた、いや、失礼、君にだってそうだ!学校から出て行けとは言わん!
 まず、校長先生を交えて、教育委員会の場で、
 この、康二郎とゆっくり話し合ってもらう。
 それが嫌だったら、裁判所までご足労願おう。 
 あなたの、100分の1に、私と康二郎が賭けてあげましょう。
 立ち直りのきっかけにしなさい。
 失礼!」

会議室を出た金八は、康二郎と掌を見せあい、タッチ!
「掌は強いだろ?」
「はい!」康二郎が嬉しそうに笑った。

康二郎は3Bの仲間達に会うためにさくら食堂を訪れる。
「みんな、ごめん。」そう言い頭を下げる康二郎。
「ちびあす、これ、この前のお金。」
「うん。」
「それ、利子ちゃんと付いてるよな、利子。」と伸太郎。
「え・・・。」
「え、じゃねーよ。
 人から金騙し取っておいて、ごめんだけじゃねーよな?」
みんなが同意する。
「ちびあす、こいつ思いっきりぶん殴れ。
 それが利子だからな。」
「ああ。」
ちびあすが手を振り上げる。目を閉じる康二郎。
・・・だが、何も起きない。
康二郎が目を開けると、信子が立っていた。
「私のほうこそ、ごめん。」
「さっき、金八先生から、聞いたの。」と奈穂佳。
「もし裁判になったら、私たち、何でも協力するから!」
みんなが、署名表を康二郎に見せる。
「みんな・・・。」
「全然気付かなくて、ごめんね。」
「ったく、一人でカッコつけやがってよ。」と直明。
「何で俺に相談しないんだよ!
 俺が、ボッコボコの、ボッコボコにしてやるのにー!」と真佐人。
署名を集めるのはしゅうの時と伸太郎の時で慣れてる、と張り切る3B。
「よし!これで全員揃った!
 しゅうの卒業式、やるぞー!」と伸太郎。
「おーーーっ!!」
だが、しゅうから手紙の返事は来ない。
「誰かしゅうの居場所突き止めたやついないの?」
康二郎はしゅうとの約束を守り、何も言わなかった。

12月24日
しゅうは手土産を持ち、母の実家を訪ねていく。
「母さん!」
漁の手伝いをする母・光代(萩尾みどり)はしゅうの姿に気づくと
嬉しそうに手を振った。

父の遺影に、父が大好きだったリンゴを供え、手を合わせるしゅう。
光代は寝たきりの父親と、仏壇の夫に、しゅうからクリスマスプレゼントを
貰ったと、嬉しそうにセーターを見せていた。

「メリークリスマス!」
しゅうの好物のハンバーグでクリスマスを祝う親子。
「ごめんね。おじいちゃんがこんなになっちゃったから、
 しゅうと一緒にいれなくて。」
「ううん。
 お母さん、おいしい!」
「そう?良かった!
 ねえ、しゅう。だったら、卒業式、そろそろ出来るんじゃない?」
しゅうがうなずこうとした時、電話が鳴る。タカオからだ。
「しゅうか?」
「どうしたんですか、こんなところまで。」
「お袋さんの手料理、食ってるか?」
「はい。」
「良かったな、しゅう。」
「タツオさん?」
「まいったよ。
 リカが結婚してたよ。」
「結婚・・・」
「どいつもこいつも俺のことバカにしやがってよ!」
「タツオさん?」
母に心配かけまいと席を立つしゅう。
「タツオさん、どうしたんですか?」
「しゅう・・・俺もうダメだ・・・。
 やっぱ俺にはコレしか残ってないんだよ。」
「タツオさん!タツオさん!タツオさん!」
電話は、切れてしまった。

しゅうが慌ててアパートへ駆け戻ると、カナコが玄関前でドアを開けようと
大声で叫んでいた。
部屋の中でタツオがなにやら叫んでいる。
「しゅう君、お兄ちゃんが!」
「上林さんは?」
「いないの。出かけてる!開けて!早く!
 お兄ちゃんを助けて!急いで!」
鍵を開け、部屋を空けると、真っ暗な部屋の中、タツオが座っていた。
「しゅうか・・・。」
床に落ちた注射針と覚せい剤を拾い上げるタツオ。
「これ最高に気持ちいぞ!
 しゅう、お前もやれ!」
「お兄ちゃん、止めて!」カナコがそれを奪い取る。
「返せ!返せ!」薬を奪い返そうと暴れるタツオ。
突然タツオは苦しみ出し、そして動きが止まってしまった。
後ずさりするしゅうは、注射針を踏んだことに気付く。
「お兄ちゃん!やだ!お兄ちゃん!しっかりして!!」
パトカーのサイレンの音。外に出ると、パトカーが止まっていた。
しゅうは恐怖でいっぱいになり、その場から走り去る。

麻薬の誘惑に誘われるように、夜の街をふらつくしゅう。
ゲームセンターをさ迷っていると、借金取りの声が聞こえてくる。

事情を知った上林は慌てて金八に連絡。
金八もしゅうを探しに出かけていく。

舞子はクリスマスプレゼントを届けようと、しゅうのアパート前に来ていた。
そこで、救急車にタンカで運ばれる男性と、泣きすがる妹の姿を目にする。
そして、警察の無線で、しゅうが参考人として捜索されていることを知る。

泣きながら走る舞子は、康二郎とぶつかり転んでしまう。
「康二郎!しゅうが、しゅが大変なの!どうしよう!」

しゅうを探しに、前の家を調べさせてもらう金八。
だがしゅうはそこにもいなかった。

金八は学校にいるのでは、と3Bの教室に行ってみる。
だが、そこにもしゅうはいない。
「しゅう・・・。」
その声に、しゅうが振り返る。教壇の横に隠れていたのだ。
「どうしたんだよ、しゅう。」
「僕、もうダメです・・・。」
「しゅう!」
「なんかあったら、タツオさんみたいになっちゃう。
 怖い。自分がどうなるかわからない。
 先生!」
「何だよ!大丈夫だよ、しゅう!
 君は、自分で気が付いていないけど、どんなに辛くてもどんなに苦しくても、
 もう、ドラッグに逃げていない。
 ちゃんと教室にいるじゃないか。
 君には、君には、3Bの仲間が付いてる。
 思い出そう。思い出してごらんよ。
 あの日、あの時の授業を。
 君は、君は、ドラッグの幻覚に怯えて、ここで・・・
 そう、ここで、暴れまわっていた。 
 あの時、3Bのみんなは、全員、教室に、踏みとどまった。
 君の為に、教室から逃げ出すものはいなかった。誰一人、逃げなかった!」

あの日のことを思い出すしゅう。

「しゅう、大丈夫だよ。ね。
 みんなの所へ行こう。ね。」
しゅうは首を横に振る。
「少年院でも、ダルクでも、いつもあの時のことばかり考えてた。
 僕がドラッグなんかやんなければ、みんなにあんな思いをさせなくて
 済んだし、傷つけずに済んだ。
 考えれば考えるほど、本当にひどいことをしたと思う。
 どんなに謝っても、絶対に許されないことをしたと思ってる。
 僕なんかいなければ、みんなもっと楽しく過ごせたのに。
 僕がいなきゃ。僕なんかいなければ良かったんだ。
 だから、だからみんなには、もうぼくのことを忘れて欲しい。」
泣きながらそう語るしゅう。
「いやあ、しゅうのことを忘れない。
 あの日を、捨てたりしない。
 あのつまづきがあったから、今ここに君がいるんだよ。 
 あのつまづきは、君が、もっと強くなるための、
 初めの一歩だったんだよ。
 3Bのみんなだってそうだよ。
 あの日を忘れない。
 あの日を捨てたりしない。
 過去は変えられるんだよ、しゅう。
 3Bのみんなだってそうだよ。
 しゅうのことを忘れない。
 しゅうのことを捨てたりしない。
 過去は変えられる!
 今を変えれば、過去は変えられる!
 大丈夫だよ、しゅう。
 みんなの所へ行こう。ね。」
それでもしゅうは動こうとしない。

「生きるということ。」舞子が教室の外に立っていた。

「いま、生きているということ。」

康二郎が、伸太郎が、3Bのみんなが、きょうしつに入ってきた。

「それはのどがかわくということ
 木もれ陽がまぶしいということ
 ふっと惑るメロディを思い出すということ
 くしゃみをすること
 あなたと手をつなぐこと

 生きているということ
 いま生きているということ
 それはミニスカート
 それはプラネタリウム
 それはヨハン・シュトラウス
 それはピカソ
 それはアルプス
 すべての美しいものに出会うということ
 そして
 かくされた悪を注意深くこばむこと」

康二郎がしゅうの前に歩み出て、手を差し伸べる。

「生きていうるということ
 いま生きているということ
 泣けるということ
 笑えるということ
 怒れるということ
 自由ということ」

しゅうが、康二郎の手を掴み、立ち上がった。
金八が涙を流してしゅうを見つめる。

「生きているということ
 いま生きているということ
 いま遠くで犬が吠えるということ
 いま地球が廻っているということ
 いまどこかで産声があがるということ
 いまどこかで兵士が傷つくということ
 いまぶらんこがゆれているということ
 いまいまが過ぎてゆくこと」

しゅうも一緒に詩を歌い出す。

「生きているということ
 いま生きているということ
 鳥ははばたくということ
 海はとどろくということ
 かたつりははうということ
 人は愛するということ
 あなたのてのぬくみ
 いのちということ」

しゅうがあの橋を渡っていると、舞子が走ってきた。
「お掃除とか、何か手伝えること、あるかなと思って。」
「ありがとう。」
二人は並んで歩き出す。
「パパから聞いたんだけど、警察からいろいろ聞かれて、
 大変だったみたいだね。」
「しょうがないよ。
 でも、あれは、昔のことだし、過去は変えられる。
 舞子、ずっと、手紙返事書けなくて、ごめん。」
「ううん。」
「なんか、読む勇気なくて。
 でも、すごい励まされた。一人じゃないんだなって。
 舞子、ほんとに、いろいろありがとう。」
「うん。 あ、そうだ、これ、ちょっと遅くなっちゃったけど、
 クリスマスプレゼント。」
手がふさがったしゅうの為に、舞子はプレゼントのマフラーを
しゅうの首に巻いてあげた。

12月30日
3Bでは、しゅうの卒業式の準備で大騒ぎ。
みんな、桜中の制服姿で集まっていた。

舞子と崇史が、しゅうを迎えに行こうとすると、光代と一緒にしゅうが
歩いてきた。
晴れやかな笑顔で駆け寄るしゅう。

「しゅう。あとは、高校受験だけだな。がんばろうぜ。」
崇史の言葉に頷くしゅう。
「しゅう、マフラーは?」
「あ・・・」
「してきてくれるって言ったのに!」
「ごめん。」
3人の楽しそうな後姿を、光代は嬉しそうに見つめていた。

光代が教師たちに深く頭を下げ、席に付く。

「卒業生の、入場です。」
しゅうが教室に足を踏み入れると、みんな手拍子で迎え入れた。

「ただいまより、平成16年度、3年B組丸山しゅうの、卒業証書授与式を
 行います。」

=校歌斉唱=

=卒業証書授与=

「3年B組、丸山しゅう。」
「はい。」

「卒業証書。丸山しゅう。平成元年1月7日生まれ。
 中学校の全過程を終了したことを証する。
 平成17年3月23日 区立桜中学校長 板橋かな」

「この時が来るのを、ずっと待っていましたよ。」
「ありがとうございます。」
「おめでとう。」
みんながしゅうに拍手を贈る。

「3年B組、起立!
 平成16年度、春の29名に加え、3年B組30名、以上。」

「いいぞいいぞ、3B!いいぞいいぞ、しゅう!」

「卒業生、答辞。
 卒業生・丸山しゅう。」

「3Bのみんな、先生方、そして、お母さん。
 本当にごめんなさい。
 僕がドラッグなんかに手を出したから、みんなに沢山辛い思いを
 させてしまって、本当にごめんなさい。
 僕が、少年院に連れて行かれた日、
 本当に、本当に、卒業式に出たかった。
 だから、みんなが朝から晩まで署名を集めてくれているって聞いた時は、
 本当に嬉しかったし、
 裁判所で、1000人もの署名を見たときは、
 本当に、3Bで良かったって思いました。
 3Bに会いたいって思いました。
 いつも、3Bのことを考えていました。
 少年院で、幻覚や、幻聴に襲われた時も、
 ドラッグが欲しくなった時も、
 みんなの顔、みんなの顔、みんなの声を思い出して、
 頑張ってきました。

 麻田玲子、安生有希、飯島弥生、稲葉舞子、江口哲史、大胡あすか、
 小川比呂、小野孝太郎、笠井淳、金丸博明、狩野伸太郎、倉田直明、
 小塚崇史、小村飛鳥、島健一郎、清水信子、杉田祥恵、鈴木康二郎、
 園上征幸、高木隼人、田中奈穂佳、坪井典子、富山量太、中木原智美、
 中村真佐人、中澤雄子、長坂和晃、西尾浩美、姫野麻子。坂本金八先生。

 苦しい時、悲しい時、辛い時、いつも、みんなの名前を呼び続けて、
 生きてきました。
 みんなのおかげで、強くなった僕はここにいます。
 もう二度と、ドラッグには手を出しません。
 素晴らしい卒業式を、本当にありがとうございました。」

式が終わろうとするとき、金八が立ち上がる。
「すみません、忘れ物があるんです。
 しゅう。前に出てきなさい。
 はい、旅立つ君に、今この一文字を贈ります。
 丸山しゅう、君には、この文字をおくります。
 命。
 人の内側にあって激しく胸を叩くものがいます。
 叩くものは君に向って、生きろ、生きろ、とエールをしています。
 ここから、一人旅が始まります。
 どうか、頑張ってくださいね。」
「ありがとうございます。」

「丸山しゅう君、お母様、ご卒業おめでとうございます。
 3年B組のみなさん、どうも今回、本当ありがとうございました。
 せっかく集まったんで、いつも通りやろうか。
 覚えているか?朝のHR.今日の言葉。覚えてるか?
 言葉は力です。
 心の内に言葉を蓄えると、その言葉から芽が出て根を張り
 心に森を作ります。
 優しい心、もりかげを持つ人になって下さい。いいですね。」

『いのちの眼
 なみだをこらえて
 かなしみにたえるとき
 ぐちをいわずに
 くるしみにたえるとき
 いいわけをしないで
 だまって批判にたえるとき
 いかりをおさえ
 じっと屈辱にたえるとき
 あなたの眼のいろが
 ふかくなり
 いのちの根が
 ふかくなる』

「人間にとってね、一番大事なことはね、忙しいとき、どれくらい
 勉強するか。
 それが人間の値打ちを決めるんです。
 忙しいときは、疲れているから、すぐ言い訳をしてしまう。
 忙しいときは、勉強する時間がない、すぐ、言い逃れをしてしまう。
 でも、忙しいとき、どれぐらい頑張っているか。
 それが人間にとって、一番、大事なことなんだぞ。
 忘れんなよ。
 そしてもう一つ。
 いつまでも、いつまでも、3年B組を・・・
 忘れないでください。」
「はい!」

2006年1月8日(日曜日)
麻薬撲滅チャリティーランの日。
生徒たちも教師も、それぞれのペースでマラソンに挑戦。
金八もたすきを受け取り、必死に走る。
しゅうが、舞子が金八に並ぶ。
気が付くと、金八の後ろには3Bの生徒たちが寄り添うように走っていた。



第7期の3年B組全員が、これでやっと卒業出来ました。
麻薬と断ち切れたものの、もしも、という思いに怯えるしゅうは、
そんな自信の無さからみんなに会えなかったんですね。
ルームメイトが再び麻薬に手を出してしまうシーンは必要だったのかどうか。
でもやはり、覚せい剤の恐ろしさを伝えるには必要だったのでしょうか。
薬を求めるように街を彷徨うしゅうにハラハラしましたが、
向った先が、あれほど怖がっていた3年B組だったことにほっとしました。
手作りの卒業式もとても感動的。お母さんの涙に胸が熱くなりました。

金八先生の、内藤教師への一喝は本当に気持ちよかった。
康二郎も戸惑うくらいの勢いで、本気で怒っていましたね。
掌の強さ、優しさ。
金八先生は、やっぱりこうでなくっちゃ!
ダメな大人を叱りとばせる本当の大人って、どれぐらいいるんだろう。
金八先生の教え子に、今からでもなりたい。(笑)

真佐人の、「花より団子だね!」
伸太郎の、「J、O、R、DAN!」
が、面白かったです!




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この記事へのコメント
ちーずさん、本当にお久しぶりです!
私もこのSPはしっかり見ましたよ。
一度完結はしたものの、
しゅうのその後が明かされていませんでしたからね。
ファンの期待に応えてくれたTBSに、まず感謝!

久々に見た3Bの面々。
まだ半年も経っていないのに、随分成長が見られましたね。
男子は声変わりしたり、女子は大人っぽくなったり。
生徒役たちの、今後の活躍ぶりにも期待したいです。

そしてSPの内容は、やっぱり良かったですね!
しゅうは皆にしっかり謝って、感謝の言葉も贈りました。
また金八先生は、しゅうに漢字一文字の手紙を贈りました。
この心温まるストーリーが良い感じ?
真佐人の「花より団子だね!」もチェック済み!
私は逆に今回のSPで、
「あの弟役は真佐人だったか!」と気付いたけど(笑)。
続編、まだまだ見てみたいです。

さて、私も遅れながらドラマレビューをまとめていますが、
コメントは時間の関係でこれを最後とします。
来年もまたよろしくお願いしますね!
Posted by ads(あず) at 2005年12月31日 19:34
ちーずさん、こんばんわ。
どっぷりはまってみていました。
重いテーマはいつものことですが、
金八先生の熱い思いが胸に響きました。

今年はたくさんお世話になりました。
良い年をお迎えください。
Posted by mari at 2005年12月31日 20:41
こんばんは。コメントありがとうございます!

あずさん。
本当に、生徒たちの成長には驚かされました!
真佐人君のちょんまげ姿を懐かしく思い返しました。
女の子は変わりすぎてわからない子もいました!
しゅうの卒業式を見られて満足です。
こちらこそ来年もよろしくお願いいたします!

mariさん。
金八先生の熱い思い、素敵でしたね。
若い先生を叱り飛ばす言葉には、教師としての誇りと
生徒への愛情で満ち溢れていました。
こちらこそ、大変お世話になりました。
来年もよろしくお願いいたします!
Posted by ちーず at 2005年12月31日 22:07
こんばんは。
すごいですね!ストーリーが丁寧に再現されていて、もう一回巻き戻して見ているかのようです。
昨日のスペシャルは、ワタシ的にはちょっと消化不良というか、まとまりきってない感じもしたんですが(康二郎がちびアスからお金を巻き上げるシーンって必要だったのかな?)、金八先生の生徒たちに対する愛情の深さやセリフには、毎回考えさせられることが多いです。
Posted by miwa at 2005年12月31日 22:43
 こんばんは。先にTB送らせてもらいました。今回の金八SPは完全に丸山しゅうの為に周りの皆が動いていた話でした。それゆえに康二郎の退学の件が消化不良の感じもしますが・・・。
 でも、現実にあれだけ親身になって心配してくれる先生や同級生がいたら、その子は二度とドラックには手をださないですよね。
Posted by 君らしく 僕らしく・・・ at 2006年01月01日 00:08
あけましておめでとうございます。

miwaさん。
コメントありがとうございます!
金八先生やしゅう、3Bを思いやるあまり、退学になってしまった康二郎。
康二郎がちびあすに接触したのは、どこかで、3Bに
助けて欲しいと思っていたのかなぁ。
金八先生の力強い、愛情深い言葉、感動的でした。

君らしく 僕らしく・・・さん。
コメント、TBありがとうございます!
3Bのみんながしゅうの為に動き、そして康二郎の理由を知った3Bは
今度は康二郎の為に動くぞ!と立ち上がったSPでしたね。
あの内藤先生にはしっかり謝罪してほしい。
10分の3に賭け、信じてくれる人たちのために、
きっとしゅうは二度とドラッグに手を出さないでしょうね。
現実世界でも、本当にそうだと思います。
Posted by ちーず at 2006年01月01日 11:50
金八先生、久しぶりに見ました。印象に残ったシーンは、康二郎の退学について担任の先生に抗議した時に担任のまだ若い先生を金八先生が叱り飛ばすあたりですかねぇ♪詳しく知らずに、問題児ばかりといわれていたクラスで、しかもしゅうの薬物使用のことや金八がそんなしゅうを教室にいれて、授業?HRか?をしたこと等だけ聞いてれば、あの担任の先生みたく思ってもしょうがないとこですが・・金八の生徒を信じる心は凄かった。

後、もう一つこのドラマで良かったのは、野ブタ。や女王の教室でもそうですが、しゅうや康二郎のためにホントにクラスみんなで一丸になってるとこです。あれだけ、一丸になって卒業した後も元クラスメートのことを心配してたり、元クラスメート達で集ってたり・・中々現在のクラスでは無い光景だと思います。ああいうクラスで、勉強したかったなぁってちょっと思いますね。ちょっと、金八に出てる生徒役一人一人の子が羨ましく見えてきます。

そういえば、真佐人役の子の声どっかできいたなぁと思ったんですが、ひょっとして花男のつくしの弟役やってた子ですか??ここ見て、花より団子だねのセリフあったことここで知って、ひょっとしたらと思ったり・・(;^_^A アセアセ・・・ みんな気づいて見てたようですが・・。
Posted by さくら at 2006年01月01日 19:25
ちーずさんこんにちは
今年もよろしくお願いします。

金八先生ってすごいですね。
しゅうの卒業式も無事できてよかった。
私もまた生徒になりたいって思います^^
Posted by まりこ at 2006年01月02日 09:45
こんにちは。コメントありがとうございます!

さくらさん。
本編ではどこか疲れた金八先生でしたが、SPでは
元気いっぱいでしたね!
やっぱり金八先生はこうでなくちゃ!
3Bの絆の強さには私も感動しました。
真佐人は本編ではちょんまげしてましたよね!
花男でつくしの弟役の彼を見て、あのちょんまげのかわいい子!と気付き
嬉しかったです。

まりこさん。
あけましておめでとうございます!
あんな先生の元で勉強してみたい、と私も思いました。
次シーズンもあるといいなー。
こちらこそ、今年もよろしくお願いいたします!
Posted by ちーず at 2006年01月02日 14:56
ちーずさん、あけましておめでとうございます。

久々のスペシャル、おもしろかったです。
なかなかつらい場面も多かったけど
一応はハッピーエンドというか。。
年の暮れにいいドラマをみせてもらいました。
Posted by honey at 2006年01月02日 22:19
honeyさん、あけましておめでとうございます!
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
金八SP、しゅうの卒業式に、やっと自分の中でも
完結することが出来ました。
次シーズンは、あるのかな!?
Posted by ちーず at 2006年01月03日 14:01
こんにちは、お世話になってます。(一度古畑スペシャルで書き込みしています)
金八シリーズはスキだけどこのスペシャルには正直肩透かしを食らった気分です^^;
よかったんだけど、金八がむちゃくちゃだと思いました。なぜ高校に進学した生徒をそこまで気にかけるのかがわかりませんでした。まぁそこが金八のいいところなのですが。

個人的には[打消]ジャニーズ、役おいしいな…。[/打消]しゅうと崇史と康二郎、全員大活躍でしたからね。正直に言えばもっと他の生徒にもスポットを当ててほしかった気もしないでもないという^^;
あと[打消]あの暗唱は必要だったのでしょうか…?[/打消]文句垂れてごめんなさい;;
でもなんだかんだいいながら楽しんだんですけどね^^。真佐人は「花より男子」でしたし(笑)

金八先生、お疲れ様でした。
そして生徒のこれからの活躍が楽しみです
Posted by 蜜柑 at 2006年01月06日 17:50
蜜柑さん、こんにちは。
コメントありがとうございます!
確かにジャニーズ事務所の生徒にはスポットライトが
当たっていますね。
私ももっと伸太郎の演技を見ていたかった。(笑)
でも、手作りの卒業式で終わったのは良かったです。

第8シリーズがあるとしたら、そのテーマが気になるところですが、
それでもまた金八先生に会いたいです。
Posted by ちーず at 2006年01月07日 11:45
lately, I study Japanese.
That line (こんばんわ)is my mistake.^^
I'm fan of Ya-Ya-yah.
特 藪 宏太。すごい だいすき。
(I'm not expert Japanese.)
Yabu is short in 2003, 2004
but yabu is very long in 2006!>_<!
今日きょうは おやすみなさい!
Posted by ringgo at 2006年02月03日 23:21
ringgoさん。
Thank you for your comment.

藪 宏太was acting the important part in this SP.

I don't know who is in Ya-Ya-yah, and who is in Katoons(spelling OK?).^^;
But I know they're cute!

Please come again!
Posted by ちーず at 2006年02月05日 17:21
丸山しゅう役だった八乙女光さんの情報によると、東北放送は、「ふしぎ星の☆ふたご姫GYU!(←ふしぎ星の☆ふたご姫)」をやってる関係で、がっちりマンデイや儲かりマンデイは放送されておらず、前番組の「道浪漫」「笑顔がいちばん」は2002年3月で放送を打ち切られていたことが判明。(東北放送はふたご姫以前、「道浪漫」「笑顔がいちばん」打ち切り後はTo Heart、ぴちぴちピッチ、満月をさがしてを放送)
Posted by 真駒内本町 at 2006年06月30日 00:11
海外に住んでるため、日本の妹がキンパチ先生sp
のビデオを取り忘れて、ずーと今まで知りたくていました。
今になってやっとしゅうのその後がわかって、ほっとしたような気分です。
すべてがよくわかるセリフをブログにのせてくださって、ありがとうございました。
Posted by つん at 2007年01月29日 13:47
つんさん、はじめまして。
お役に立てて光栄です。
また遊びにいらして下さい!
Posted by ちーず at 2007年02月04日 17:06
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